【新刊】抽象と具体 創造行為を描き出すこと | 栂 正行

三月社 2020年
ハードカバー 213ページ
18.6 x 12.8 x 1.4 cm

- 内容紹介 -
抽象と具体の表現、その往還の意味を問う論考、思考のダイヤグラム。抽象と具体の表現の往還は創造行為に、芸術にいかに結実するか。この問いを原動とする著者は文学、絵画、写真、映像の作品を貫きながら思考のレールを延ばし創造行為の始発へと思いを巡らせる。カズオ・イシグロ、V・S・ナイポール、夏目漱石らをターミナルに、思考のメタ列車は今回もまた多数多様な作品の岸打つ波のごとく響く。
◉本書より
「抽象と具体という正反対の表現の営みが人の芸術とその創造にいかに寄与するか。本書ではそれらを探るため、絵画、写真、映像、文学、言語という入口を用意し、さまざまな作品をとりあげる」
「夜の帳は自然の具体を暗闇で覆い、抽象化に一役かう。深夜の思考が冴えるのにはそれなりの理由がある。画家は光のもとで絵筆をとり、小説家は日が落ちてから活動を開始する」
「モーリス・ド・ブラマンクはよく雪に覆われた街を描いた。普段、街は建物、通り、人などと具体的な構成要素から成り立っているし、それらがそのまま目に入って来るのだが、雪に覆われると一面の白、ないし灰色に景色が変わり、その単一な色彩が人を抽象的世界に誘う」

◉言及する作家など
カズオ・イシグロ、V・S・ナイポール、高野悦子、フォースター、ブロンテ、デ・キリコ、ウッディー・アレン、夏目漱石、谷崎潤一郎、ブラマンク、ウルフ、ナボコフ、カフカ、植草甚一、カンディンスキー、ブローティガン、西行、芭蕉、オースティン、エリオット、三島由紀夫、川端康成、吉田健一、安部公房、ガーランド、ウォン・カーウァイ、アガサ・クリスティー、グレアム・グリーン、ジョイス、永井荷風、井上光晴、サンド、キーツ、ポー、ヴェルレーヌ、マルクス、エンゲルス、シルヴィア・プラース、ウィトゲンシュタイン、アレハンドロ・ホドロフスキー

- 著者プロフィール -
栂正行 (トガマサユキ) (著/文)
東京都立大学人文科学研究科博士課程中退。同大学人文学部助手を経て、現在中京大学教養教育研究院教授。著書に『創造と模倣』(三月社)、『引用と借景』(三月社)、『コヴェント・ガーデン』(河出書房新社)、『絨毯とトランスプランテーション』(音羽書房鶴見書店)、『土着と近代』(共編著、音羽書房鶴見書店)、『インド英語小説の世界』(共編著、鳳書房)、『刻まれた旅程』(共著、勁草書房)、訳書にアルフレッド・ダグラス『タロット』、リチャード・キャヴェンディッシュ『黒魔術』、『魔術の歴史』(いずれも河出書房新社)、マテイ・カリネスク『モダンの五つの顔』(共訳、せりか書房)、V・S・ナイポール『中心の発見』(共訳、草思社)、サイモン・シャーマ『風景と記憶』(共訳、河出書房新社)、カミール・パーリャ『性のペルソナ』(共訳、河出書房新社)など。

¥ 2,420

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