季節を脱いで ふたりは潜る | 菅原敏 | 尾鷲市九鬼町 漁村の本屋 トンガ坂文庫

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季節を脱いで ふたりは潜る | 菅原敏

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雷鳥社 2021年
ハードカバー 144ページ
A5変型判 縦180mm 横148mm 厚さ15mm


- 内容紹介 -
幾重にも着込んできた 季節をすべて脱ぎ捨てて、
今では遠く無くしたものに、水の中で手を伸ばす――。

『かのひと 超訳 世界恋愛詩集』以来、3年ぶりとなる菅原敏の新詩集は、
移ろいゆく暮らしを、やさしく抱き寄せ、綴った季節の詩。
〔読者特典:電話朗読付〕

燃やすとレモンの香る詩集や、毎夜一編の詩を街に注ぐラジオ番組など
数々の試みをおこなってきた菅原敏が、
今作では、遠い日々の断片を拾い集めてぺージに挟みこむように、
季節の情緒を12ヶ月の詩に写しました。

カバーを“脱ぐ”とあらわれる肌のような表紙や、
帯につくられた“小さな海” など、こだわり抜いた造本。
さらに朗読などの公演が叶わない今、一篇の詩を電話でお届けする
読者特典〔電話朗読室〕の電話番号を本書の中に隠しました。

雑誌『BRUTUS』での連載を中心に、
近年の代表作含む、12ヶ月×4編〔全48編〕を収録。

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>4月
暮らし
アスファルト上の片手袋を拾い上げると爆発する冬が終わって、動物たちが巣穴で目覚めるころ。やさしい光のなかでも私たちは少しだけ狂ってる必要があった。ほぼ毎日彼女は家にいるので、通帳なのか未来の姿なのか、私は何かを見ないようにと驚くほどに毎日眠る。オムレツリンゴヨーグルト、朝飯を食べ終わると午後三時。彼女の肌も荒れてきた。幸せな暮らしと正しい暮らし。睡眠薬とビタミン剤。それぞれの違いを交換したら洗濯機、私は彼女の下着を洗う。

>7月
冷たい水
肌と肌の輪郭が
あいまいに消えされば
国境を越えて
なめらかな山の稜線
カーテンの隙間から
初夏の日差しが
背中を打ち抜いて
ちいさな午後の死
ラジオのニュース
遭難者2名
同じコップで水を飲み
眠りに落ちる前に聞いた
ひとつのからだで
いきるための理由

目次
<四月>
浴室の音楽
暮らし
春のしわざ 風のしわざ
接続詩

<五月>
微笑み隠して 僕らは歩く
パキラ
封筒の中の街
背中に気をつけろ

<六月>
午前四時
午後四時
ざあざあ雨
いま

<七月>
冷たい水
鏡の詩
かもめ
恋は水色

<八月>
半袖を着ない理由
一秒
髪を切る意味
白と黒

<九月>
おまえは知らない
青が争う夜のしずか
裏窓
日曜日

<十月>
机に海
危険な読書
眠り傘
世界でいちばん大きな詩集

<十一月>
古いホテル
海の底から鐘の音は
おお おんなたち
日生 座

<十二月>
街のあかり
まばたき
彼女の指は誕生日
嘘ついて星ふえる

<一月>

必要な家具
玄関
キッチン

<二月>
過去を束ねて川をゆく
Scented Poems For Burning
わたしはりんご
若さの馬鹿野郎たち

<三月>
きれいな暮らし
五線譜の日々

はるなんてこい

あとがき
電話朗読室

- 著者プロフィール -
菅原敏 (スガワラビン) (著/文)
詩人。2011年、アメリカの出版社PRE/POSTより詩集『裸でベランダ/ウサギと女たち』をリリース。以降、執筆活動を軸にラジオでの朗読や歌詞提供、欧米やロシアでの海外公演など幅広く詩を表現。近著に『かのひと 超訳世界恋愛詩集』(東京新聞)、燃やすとレモンの香る詩集『果実は空に投げ たくさんの星をつくること』(mitosaya)。
東京藝術大学 非常勤講師

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