私は男でフェミニストです|チェ・スンボム, 金みんじょん(翻訳) | 尾鷲市九鬼町 漁村の本屋 トンガ坂文庫

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私は男でフェミニストです|チェ・スンボム, 金みんじょん(翻訳)

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世界思想社 2021年
ハードカバー 196ページ
四六判 縦186mm 横130mm 厚さ15mm


- 内容紹介 -
韓国の男子高校で教える著者が、学び、実践してきたフェミニズムとは?
生きるための「男フェミ」宣言。
2018年に刊行後、韓国各紙で話題になり、「幸せな朝の読書推薦図書」や「今年の青少年教養図書」にも選定された「本格男フェミ入門書」。初の邦訳。

▶上野千鶴子さん(社会学者)推薦&解説!
「男なのに、フェミニストです」とか「男のくせにフェミニストなの?」とかいうのを聞くと、その他人ごと感にイラッとする。そうだよ、あんたのことだよ、これはあんたに宛てたメッセージだよ、と言いたくなる。
 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ流に『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』というなら、フェミニストでないひとたちをどう呼ぶか?
 セクシスト(性差別主義者)というのだ。
セクシズムって男と女の非対称な関係のことだから、これから自由なひとはいない。このなかでは、ひとは加害者であるか被害者であるかのどちらかだ。いや、もうひとつ、忘れてた。傍観者っていうのがあった。……
韓国から、こんな男性フェミニストの本が生まれたとは感激だ。
女にも男にも、誰にも、被害者にも加害者にも、そして傍観者にも、ならないでほしい。
(上野千鶴子「解説 『82年生まれ、キム・ジヨン』の夫、それとも息子?」より)

▶本文抜粋
三五歳の私に、ほかの男たちが尋ねる。
 「男なのにフェミニストだって? 男のくせになんで女の肩を持つの?」フェミニズムを知っている人や勉強したことがある人も遠慮がちに尋ねる。「男はフェミニストとして限界があるのでは?」
 はじめて出版依頼を受けたとき、私も同じようなことを言った。「私がですか? 男がフェミニズムの本なんか出せませんよ」……
私は男子高等学校の教師である。私の職場の半径二〇〇メートル内には、すぐにでも男性ホルモンで爆発しそうな完全なる「雄」八〇〇人が生息している。教室では、悪たれ口を叩き、力自慢に余念がないが、そこに悪意はない。なぜそんな行為をするのかと聞くと「とくに理由はない」という答えがいちばん多く、以下「面白いから」「強く見えるから」の順である。一生を通して性欲がもっとも充満している時期といわれるが、何の脈絡もなく「セックス!」と叫ぶやつもいる。しごく自然な欲望だが、ああいうかたちで出てくるのは残念である。……
男たちに提案したい。声を上げる女性を抑圧する時間で自分を振り返り、フェミニズムを勉強しよう。時代が読み取れず、淘汰されることのないようにしよう。一緒にフェミニストになろう。失うものはマンボックスで、得るものは全世界となるだろう。
(「プロローグ」より)

目次
プロローグ
 男がフェミニストだって?

1章 母と息子 
 我が家がおかしい 
 貧しい家の娘の人生 
 フェミニズム思考のはじまり 
 中年女性の居場所 
 ほかの家もこうなのか? 
 母のうつ病 

2章 フェミニズムを学ぶ男 
 善意と良心にだけ依存するのは不安だ 
 性暴力事件はどのようにして起こるのか 
 いい女は天国に行くが、悪い女はどこにだって行ける 
 厳格に見える家父長制の卑劣な陰 
 男だからよくわからないんです、学ばないと 
 生徒と教師で出会ったが、いまでは同志 

3章 先生、もしかして週末に江南駅に行ってきたんですか? 
 私が沈黙しなかったら 
 なぜ女性嫌悪犯罪と言わない? 
 同志はいずこへ、イルベの旗だけが空を舞う 
 大韓民国で女性として生きるということ 
 男には寛大に、女には厳格に 
 被害者に詰め寄る韓国社会 
 統計で見る韓国女性の一生 
 男もフェミニストになれるだろうか 

4章 八〇〇人の男子生徒とともに
 生きるためのフェミニズム授業 
 「そばの花咲く頃」――性暴力を美化しているのではないか 
 「春香伝」――いまも昔も女性はなぐさみもの 
 李陸史は男性的語調、金素月は女性的語調? 
 『謝氏南征記』――真犯人は誰だ? 
 『未来を花束にして』――現在に生きず、歴史に生きよう 
 [人間]-[男性]-[成熟]が「少女」だとは 

5章 ヘイトと戦う方法 
 男ばかりの集団で発言すべき理由 
 間違って定めた的、そしてヘイトがつくりだした左右の統合 
 差別の歴史的淵源 
 男子高校でフェミニズムを伝えます 
 生徒たちの非難に対処する方法 
 同志とはどのように結集するか 
 有利な側より有意義な側に立つこと 

エピローグ
 共に地獄を生き抜くために 

読書案内――男フェミのためのカリキュラム

解説 『82年生まれ、キム・ジヨン』の夫、それとも息子?――上野千鶴子

訳者あとがき


- 著者プロフィール -
チェ・スンボム (チェ スンボム) (著/文)
1984 年生まれ。韓国北東部・江陵市の高校教師。
共著書に『フェミニスト先生が必要』『ジェンダー感受性を育てる教育』がある。
学生の頃は学校が嫌いだったが、なぜか先生になり、すでに11年目。
大学では文学と哲学を専攻し、社会科学にも強い関心を寄せた。運よく強い女性たちに囲まれた環境におかれ、フェミニズムを学ぶことができた。
現在男子高校で国語を教えているが、生徒たちとバスケをしているとき、教師としてやりがいを感じる。一緒に勉強する男子高校生を「コンデ」(偉そうに振舞う中年男性)にしないために、まわりの男性教師をフェミニズムに入門させるために、知恵をふりしぼる日々。


金 みんじょん (キム ミンジョン) (翻訳)
翻訳者、エッセイスト、韓国語講師。慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程単位取得・満期退学。
韓国語の著書に『母の東京――a little about my mother』『トッポッキごときで』、韓国語への訳書に『海を抱いて月に眠る』『太陽と乙女』など。日本語への訳書は、本作が初。

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