病むことについて【新装版】 | ヴァージニア・ウルフ, 川本静子(編集 | 翻訳) | 尾鷲市九鬼町 漁村の本屋 トンガ坂文庫

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病むことについて【新装版】 | ヴァージニア・ウルフ, 川本静子(編集 | 翻訳)

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みすず書房 2021年
ハードカバー 265ページ
四六判


- 内容紹介 -
〈病気がいかにありふれたものであるか、病気のもたらす精神的変化がいかに大きいか、健康の光の衰えとともに姿をあらわす未発見の国々がいかに驚くばかりか、インフルエンザにちょっとかかっただけで、なんという魂の荒涼たる広がりと砂漠が目に映るか、熱が少し上がると、なんという絶壁や色鮮やかな花々の点在する芝地が見えてくるか、病気にかかると、私たちの内部でなんと古びた、がんこな樫の木々が根こそぎになるか、歯医者で歯を一本抜かれ、ひじ掛け椅子に座ったまま浮かび上がり、「口をゆすいで下さい――ゆすいで」という医者の言葉を、天国の床から身をかがめて迎えてくれる神の歓迎の言葉と取りちがえるとき、いかに私たちが死の淵に沈み、頭上にかぶさる水で息絶える思いをし、麻酔から覚めて天使やハープ奏者たちの面前にいるとばかり思いこんでいるか――こうしたことを考えるとき――しばしば考えざるをえないのだが――病気が、愛や戦いや嫉妬とともに、文学の主要テーマの一つにならないのは、たしかに奇妙なことに思われる。〉
(「病むことについて」)

『灯台へ』『ダロウェイ夫人』『波』を執筆した小説家ヴァージニア・ウルフは、同時に幅広い分野に及ぶエッセイを生涯書きつづけた評論家でもあった。インフルエンザにかかったときの心象を描く表題作ほか、書評の役割、ジャンルの特質を追求した伝記論、父の思い出から『源氏物語』評まで。アイロニーとユーモアに充ちたエッセイ・短編、全16篇。


- 著者プロフィール -
ヴァージニア・ウルフ (ヴァージニアウルフ) (著/文)
1882-1941。著名な文芸批評家レズリー・スティーヴンを父親として、ロンドンに生れる。父親の教育と知的な環境(ブルームズベリ・グループ)の中で、早くから文芸への情熱をはぐくむ。1915年、最初の長篇小説『船出』を出版し、ついで『夜と昼』『ジェイコブの部屋』を発表する。さらに、彼女の小説世界を十全に開花させた傑作『ダロウェイ夫人』『燈台へ』『波』が生れる。ここで彼女は、プルースト、ジョイスらによって示された「意識の流れ」を、独自の立場から追求している。『幕間』をのこして、1941年神経衰弱のため自殺。また、重要なものとして他に、『自分だけの部屋』『女性にとっての職業』『三ギニー』などの数多くのエッセイ、内面の記録である「日記」がある。


川本静子 (カワモトシズコ) (編集 | 翻訳)
1956年津田塾大学英文科卒業、1957年東京大学大学院修士課程修了。1962‐63年ハーヴァード大学大学院留学。津田塾大学名誉教授。2010年歿。著書『イギリス教養小説の系譜』(研究社)『G.エリオット』(冬樹社)『ジェイン・オースティンと娘たち』(研究社)『ヒロインの時代』『遥かなる道のり イギリスの女たち 1830~1910』(共編著、国書刊行会)『〈新しい女たち〉の世紀末』(みすず書房)『ヴィクトリア女王―ジェンダー・王権・表象』(共編著、ミネルヴァ書房)他。訳書 V.ウルフ『波』(みすず書房)V.ウルフ『自分だけの部屋』(みすず書房)『壁のしみ』(みすず書房)『オーランドー』(みすず書房)『病むことについて』(みすず書房)トマス・ハーディ『日陰者ジュード』(国書刊行会)E.ショウォールター『女性自身の文学』(みすず書房、共訳)E.M.フォースター『ロンゲスト・ジャーニー』(みすず書房)『民主主義に万歳二唱』『アビンジャー・ハーヴェスト』(みすず書房、共訳)『ある家族の伝記』(みすず書房、共訳)他。

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