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みそっかす | 幸田文

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岩波書店 1983年
ソフトカバー 220ページ
文庫判


- 大学生インターン 尾崎萌美さんによる紹介文 -
この作品は、幸田露伴の娘である幸田文の幼少期が描かれています。家族の中にいて感じられる心情、父・継母への想い、そして彼女自身についてなど。過去の思い出をここまで鮮明に覚えている著者に驚きました。

生母が亡くなり、継母と暮らすようになった彼女。父の再婚により、お転婆で学校では男子にも負けなかった彼女の心が揺らいでいました。継母とギクシャクした関係を持ちつつも、やはり子供だから甘えたいという気持ちも見受けられます。

きっとこの時代にしてはハイカラだった継母。化粧水やクリーム、おしろいを並べるだけではなく、本棚にはカントやソクラテスの本も。そして彼女に対して「かあさん」という一言をなかなか言えない作者である幸田文。読んでいてむずがゆくなると同時に、素直になれない彼女がまるで家族やお手伝いさんから置いてきぼりにされているようで、寂しさが感じられました。

この作品を読んで思い出したエッセイがあります。それは、森鴎外の娘である森茉莉の『贅沢貧乏』。それは、どちらの父親も小説家で、その娘であるお二方も父親と同じ作家だからです。この中には幸田文と面会したときのエピソードも含まれています。どちらの父親も名の知れた人物ではありますが、育て方が全く違っていました。離れて暮らしていたこともあってか、ドイツからレースの洋服を送ってもらうほどかわいがられていた森茉莉。日本とドイツと距離が遠くとも愛されることを実感することができました。一方で、厳しくそして時には愛情深く父から育てられた幸田文。継母との関係も良くはなく、我慢をしながら子供時代を過ごしていました。お互い共通点はあるにも関わらず、境遇は違います。しかし、小説家となってから出逢った森茉莉は幸田文を尊敬していると言っていました。彼女たちの繋がりを知っていたからこそ、この作品を読んで思い出したのでしょう。

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