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庭師 散文詩集 | ラビンドラナート・タゴール, 内山眞理子(翻訳)

¥2,200 税込

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未知谷 2024年
ハードカバー 157ページ
縦190mm


- 内容紹介 -
これらは愛と人生をつづる抒情詩であり、ベンガル語からわたし自身が英訳した。英語散文詩集『ギーターンジャリ』に収録した宗教的な作品群よりも前にあらわしたものである。英訳はかならずしも直訳ではなく、抄訳あるいは意訳されている。ラビンドラナート・タゴール (本書「序文」より)
***
西の方からやって来た煉瓦職人とその妻は、煉瓦を焼く窯を作ろうと、土を掘るのに忙しい。
夫婦の小さな娘は、河辺りの船着き場へ行って鍋や食器を洗い、磨いて擦ってはきりのない仕事に精を出す。
小さな娘には丸坊主の幼い弟がいて、褐色の肌は丸裸で、手足は泥だらけだ。弟は姉の後を追って来るが、姉の言いつけを守って土手の上で辛抱強く待っている。
小さな娘は、水を満たした水甕を頭上に抱えて家へ戻る。左手に磨き上げた真鍮の器をぶらさげ、右手で幼い弟を支えてやる。娘は母の小さな召使いとして、こまごまとした家事を律儀にこなす。
ある日のこと、この裸ん坊が両足を投げ出して坐っているのがわたしの目に入った。
姉は水際で、一握りの土を手に、湯呑をぐるぐる回しながら擦っていた。
ほど近いところに柔らかい毛の子羊がいて、草を食んでいた。
子羊は幼い弟のすぐ傍まで来ると、突然メェーと大きな鳴き声をあげた。弟は飛び上がって泣いた。
すると娘は、磨いていた湯呑を放り出して土手を駆け上がった。
片腕に幼い弟を、もう一方の腕に子羊を抱いて、娘はどちらにも優しい愛撫を等しく分け与えた。動物と人の子は、愛の絆で結ばれた。 (詩篇77)
***
あなたは誰ですか。今から百年後にわたしの詩を読んでいるあなたは。
この豊かな春の富から花一輪も、彼方の雲に浮かぶ一筋の金色の輝きも、わたしはあなたに贈ることができません。
あなたの扉を開いて外を見てください。
花の咲き匂うあなたの庭から、百年前に消え去った花々の香り高い記憶を集めてください。
かつて生きる喜びが春の朝をうたった、その声が、百年の時を超えてあなたに届いて、あなたが心の喜びのままに感じ取ってくださいますように。 (詩篇85)
***
原書The Gardenerは1913年出版。85篇の散文詩を収録。

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