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中世ネコのくらし 装飾写本でたどる | Kathleen Walker-Meikle, 堀口容子(翻訳)
¥2,640
美術出版社 2024年 ハードカバー 96ページ 菊変型判 縦197mm 横158mm 厚さ14mm - 内容紹介 - ネコは中世を通じて写本にしばしば描かれました。時にネズミと共に大切なペットとして、時に寓話の賢いキャラクターや、悪魔の化身として…様々な姿で表現されてきました。 本書では、中世ヨーロッパにて製作された貴重な装飾写本から個性的なネコのイラストを掲載。 中世におけるネコのくらしや人間との関係性を魅力的に描き出した1冊です。 2011年にBritish Library Publishingから刊行した、キャスリーン・ウォーカー=ミークル著『CATS in Medieval Manuscripts(中世装飾写本のネコたち)』の日本語翻訳本です。
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常設展へ行こう! | 奥野 武範
¥2,750
SOLD OUT
左右社 2023年 ソフトカバー 352ページ 四六判 - 内容紹介 - 学芸員さんに常設展への「愛」を聞いてみたら... 初心者でも100倍楽しめるようになる 所蔵作品&コレクションの哲学が詰まってた! ◎装画&スペシャルゲスト/和田ラヂヲ(ギャグ漫画家) ◎寄稿エッセイ/和田彩花(アイドル) 珠玉の20世紀美術を堪能できる富山県美術館。 シャガールの巨大な舞台背景画に圧倒される青森県立美術館。 世界で唯一、モネから直接購入した《睡蓮》が見られる国立西洋美術館。etc. 全国12の美術館・博物館に常設展についてインタビューした 「ほぼ日」人気連載が、パワーアップして一冊の本になりました。 - 目次 - はじめに 奥野武範 ◎学芸員さんへのインタビュー 1. 東京国立博物館 2. 東京都現代美術館 3. 横浜美術館 4. アーティゾン美術館 5. 東京国立近代美術館 6. 群馬県立館林美術館 7. 大原美術館 8. DIC川村記念美術館 9. 青森県立美術館 10. 富山県美術館 11. ポーラ美術館 12. 国立西洋美術館 ◎コラム 謎めく東博の等伯。─松嶋雅人先生に聞く、国宝《松林図屏風》のこと 鳥獣戯画の不思議。─土屋貴裕先生に聞く、国宝《鳥獣戯画》のこと ◎エッセイ 和田彩花のパリ常設展探訪記 前書きなど 美術館の特別展や企画展には多くの人が集まります。 一方、同じ美術館の常設展には……あんまり人がいません。 多くの場合、特別展チケットの半券で入れるのに。 有名な人気作家の作品がかけられているのに、です。 かくいう私も、わざわざ常設展を見に行くようなことは滅多にありませんでした。 それはじつに「もったいないことだった」と、いまでは思います。 各館の常設展で見る所蔵作品にこそ、創設者の思いや設立の経緯、収集の哲学が見てとれる。 何より、作品ひとつひとつに対する「誇り」や「愛」がにじみ出ています。 学芸員さんの口ぶりから、わかるんです。 みなさん、とっても「じまんげ」だから。 そして、学芸員さんの「じまん話」ほど、気持ちよく聞ける「じまん話」はないと感じます。 「はじめに」より - 著者プロフィール - 奥野武範 (オクノタケノリ) (著/文) 1976年、群馬県生まれ。編集者。早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社宝島社にて雑誌編集者として勤務後、2005年に東京糸井重里事務所(当時。現在の株式会社ほぼ日)に入社。2023年で創刊25年、毎日更新を続けるウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の編集部に所属。主にインタビュー記事をつくっている。ときどきポップデュオ「レ・ロマネスク」のライブ・コンサートでギター係をつとめることがある。 企画・構成・文を担当した書籍に『インタビューというより、おしゃべり』(星海社)、『世界を見に行く』(石川直樹・著/リトルモア)、『レ・ロマネスクTOBIのひどい目。』(レ・ロマネスクTOBI・著/青幻舎)』がある。他に、はたらく人たちの悩みに33名の著名人が答えた『33の悩みと答えの深い森。』(青幻舎)、14人の編集者にインタビューした『編集とは何か。』(星海社新書)、甲本ヒロトや山口一郎など5つのバンドのフロントマンにインタビューした『バンド論』(青幻舎)、画家・笹尾光彦の「謎」に迫った『赤の謎』(リトルギフトブックス)など。
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絵画空間の哲学 思想史の中の遠近法 | 佐藤 康邦
¥1,540
筑摩書房 2024年 ちくま学芸文庫 ソフトカバー 352ページ 文庫判 - 内容紹介 - ルネッサンスが生みだした遠近法。東洋や日本の表現とも比較しつつ、絵画技法という枠を超え、その真の世界観的意義を掬いだす。解説 小田部胤久 - 著者プロフィール - 佐藤 康邦 (サトウ ヤスクニ) (本文) 1944- 2018年。東京生まれ。東京大学文学部倫理学科卒業、同大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学名誉教授。専攻、哲学・倫理学。著書に『ヘーゲルと目的論』(昭和堂)、『現代を生きる哲学』(放送大学教育振興会)、『カント「判断力批判」と現代』(岩波書店)などがある。
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具体的な建築 観察から得る設計の手がかり | 伊藤 暁
¥2,970
学芸出版社 2023年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - ーーーーーーーー 「建築はもちろん、本づくり、デザイン、料理、DIYなど、何かをつくるすべての人に役立つ工夫が詰め込まれています。」 内沼晋太郎(ブック・コーディネーター)推薦! 内沼晋太郎「本チャンネル」にて紹介! 「工夫せよ!と風景はいう――『具体的な建築 観察から得る設計の手がかり』(学芸出版社)著者・伊藤 暁さん、編集者・中井きいこさん インタビュー」 ・Youtube https://www.youtube.com/watch?v=TC-El7Cnq0Y ・Spotify https://open.spotify.com/episode/61pRKhLI7K99xUpaP2eoth ーーーーーーーー 建材としての植物、地形と既製品ブロックの折り合い、カウンター足元に設置されたビールケース、風に耐えるための小屋のかたち。そこら辺にある小屋・蔵・構築物などを観察すると、そこにはつくるためのヒントが溢れていた。素材、機能、地形、技術、気候風土という5つを切り口に、観察を通して具体的に建築を考える - 目次 - I 素材 【その場で手に入るものを使う】 タイヤ垣 材の長さ 重すぎると動かせない 植物も建材 部材から素材へ 鉄のつっかえ棒 石積みと単管 コラム|「絡まり」を見る 設計事例|WEEK神山 【材の特性に従う】 左官と面材 固いものと柔らかいもの 素材の強度と腐食 【材の特性を活かす】 石の集水口 粒度で使い分ける 竹のバリエーション コラム|繰り返して上達する Ⅱ 機能 【付け足して補う】 車と橋の幅 既成部材の組み合わせ 足元を守る 地形に寄り掛かる階段 ビールケースでも十分 車輪への対応 設計事例|ほんの庵 【形態に直結する】 可変の度合いを調整する コラム|設営・撤収・運搬 ボールを遮るかたち 屋根だけの雨水対策 熱で空気を動かす 人の面と雨の面 設計事例|軽井沢の住宅 生き物が過ごす小屋 干物を作る小屋 設計事例|筑西の住宅 Ⅲ 地形 【地形に沿わせる】 下屋で調整する 傾斜に応答するかたち 設計事例|菊名の住宅 造成の労力 コラム|人力・重機・形態 【平場を作る】 懸造り 余白の使われ方 キメラ 柱と擁壁 【衝突を形態化する】 斜面と平面 機能と地形の拮抗 設計事例|横浜の住宅 地形と既製品 既製品の調整代 地形の論理と建物の論理 設計事例|WEEK神山 Ⅳ 技術 【縛る】 素人でも使える接合技術 仕口加工不要 【積む】 石垣 石と芝生 おとめ石 組積と横架材 【張る】 吊るための選択 遮るもの 設計事例|横浜の住宅 【塗る】 塗装の抽象と具体 【敷く】 材と施工の精度 設計事例|久我山の住宅 【留める】 固定の原理 設計事例|ほんの庵 Ⅴ 気候風土 【外的要因への応答】 地面に近づく 雪を割る 雪を遠ざける 風に耐える 配置と屋根勾配 バッファーを設ける 設計事例|筑西の住宅 組立・撤去・保管 風をいなす 【内部環境を調整する】 外的要因を選ぶ 越冬する小屋 設計事例|鹿嶋の住宅 - 著者プロフィール - 伊藤 暁 (イトウ サトル) (著/文) 建築家。東洋大学理工学部建築学科准教授。1976年東京都生まれ。横浜国立大学大学院修了後、aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所に勤務。2007年に伊藤暁建築設計事務所を設立し、2017年~東洋大学で教鞭をとる。2010年より継続していた徳島県神山町での取り組みを、2016年ベネチアビエンナーレ国際建築展日本館展示に出展し、特別表彰を受賞。主な作品に「えんがわオフィス」「WEEK神山」「横浜の住宅」「筑西の住宅」など。主な著書に『共感・時間・建築』(2019,TOTO出版)、『en: Art of nexus』(2016,TOTO出版)、『3.11以後の建築:社会と建築家の新しい関係』(2014,学芸出版社)など。
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学芸員しか知らない 美術館が楽しくなる話 | ちいさな美術館の学芸員
¥1,760
産業編集センター 2024年 ソフトカバー 216ページ 四六判 - 内容紹介 - 知れば美術館が10倍面白い! 展覧会はどうやって作っているの? 学芸員って何をしているの? アートは役に立たない? おすすめの鑑賞方法は? 現役学芸員が語る、美術館の舞台裏と美術鑑賞の楽しみ方。 noteの人気連載、待望の書籍化!著者おすすめの美術館も掲載。 目次 第1章 一つの展覧会ができるまで 第2章 学芸員という仕事の舞台裏 第3章 美術館をもっと楽しむためのヒント 第4章 美術館をささえる仲間たち - 著者プロフィール - ちいさな美術館の学芸員 (チイサナビジュツカンノガクゲイイン) (著/文) 東京都生まれ。都内のとある美術館で働く学芸員。ときおり大学非常勤講師。2022年からnoteにて美術館や学芸員に関する仕事コラムをスタート。すでに投稿した記事は200本以上。現在もコツコツと更新継続中。 https://note.com/gakugeiin
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アートの力 美的実在論 | マルクス・ガブリエル, 大池惣太郎(翻訳), 柿並良佑(翻訳)
¥2,420
堀之内出版 2023年 ハードカバー 248ページ 四六変判 縦188mm 横120mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 美術の見方が変わる! 天才哲学者、マルクス・ガブリエルによる初の芸術論。アートとは一体何なのか?その根源に迫ることで、すべての作品に通じる鑑賞態度を拓く。 「私たちがアート作品を生み出すのではない。アート作品こそが、自分を存在させはじめるために、私たちを参加者として創造するのだ。」 ◉知識、背景を教える本ではありません! 特定のジャンルや作品ではなく、アート全般に通用する鑑賞態度や思考を掘り下げる本です。知識や経験が豊富でなくても、アートの世界に分け入ることができます。 ◉あらゆる作品に通じる鑑賞態度を学べます! この本がテーマにしているのは、アートとはそもそも何なのか、そして、作品に向き合う私たちの態度です。ジャンルを越え、あらゆる作品に通じる鑑賞態度が開かれます。 ◉身近な例が多数登場します! モネの絵画や、便器を用いた《泉》などの有名な作品はもちろん、スター・ウォーズのシリーズや、日々目にする太陽の光など、身近な例から美術についてじっくりと解説しています。 ◉そのほか本書で取り扱うトピック ・デザインとアートの違いは? ・アートの価値は何で決まるのか? ・なぜ、アートは人類の起源だといえるのか? ・現代アートはなぜ人を困惑させるのか? 『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)等のベストセラーで知られる哲学者が、さまざまな疑問に答えつつ、美術の持つ力の根源に迫る。 - 目次 - 序文 ベルナール・ジェニエス アートの力 アートの価値 美学と知覚 パフォーマンスとしての解釈 自律性、ラディカルな自律性、オリジナリティ アートと(権)力 補論 懐疑のアート、アートの懐疑 訳者解説 大池 惣太郎 - 著者プロフィール - マルクス・ガブリエル (マルクスガブリエル) (著/文) 1980年生まれ。哲学者。29歳で、史上最年少のボン大学哲学科教授に就任。 「意味の場」をキーワードに自身の新しい実在論を展開するほか、シェリングやヴィトゲンシュタイン、ハイデガー等、ドイツ哲学を中心に著作を執筆し、世界的な注目を浴びている。本書のほか、『神話・狂気・哄笑』(堀之内出版、2015年)や、『なぜ世界は存在しないのか』(講談社、2018年)等の訳書多数。
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蛇の棲む水たまり|梨木 香歩, 鹿児島 睦
¥2,200
ブルーシープ 2023年 ハードカバー 68ページ A5変 縦195mm 横153mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 「陶芸家の鹿児島睦さんの展覧会が開かれます。新作の器を見て、そこからお話を作っていただけませんか」 依頼を受けた作家の梨木香歩さんは、色や形のさまざまな器に草花に馬や象、蛇などの生き物が描かれた200点の作品を1枚ずつ、何度も繰り返し見ながら物語を紡ぎました。梨木さんの物語を受け取った鹿児島睦さんは、何度も読んで反芻し、ラストシーンに新しい1枚を制作しました。 このようにして生まれた本です。水たまりを見つけのぞき込む馬のように、水たまりに棲む蛇に、会いにいってください。
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桂離宮のブルーノ・タウト ドイツ・ロマン主義と禅の精神世界|長谷川 章
¥3,960
工作舎 2022年 ハードカバー 304ページ A5判 - 内容紹介 - 亡命先の日本で桂離宮と運命的な出会いを果たし、その美しさを世界に伝えた建築家、ブルーノ・タウト。『画帖 桂離宮』 はタウトが毛筆で一気に描き上げた、二十六葉の桂離宮論=建築空間論である。ドイツ語で書かれた原文を丹念に読み解き、タウトが見出した 「関係性の芸術」 とその精神に迫る。 目次 まえがき 『画帖桂離宮』とは何か 第1章◉桂離宮―『画帖桂離宮』の誕生 第1節 桂離宮のブルーノ・タウト 第2章◉ 御庭―『画帖桂離宮』の前半の構成と主題 第2節 表紙 第3節 思惟するのは視覚である 第4節 御殿へのアプローチ 第5節 御庭の松琴亭へ 第6節 松琴亭から賞花亭へ 第7節 新御殿の御庭と伊勢 第8節 御庭から導き出された結論 第3章◉御殿―『画帖桂離宮』の後半の構成と主題 第9節 御殿の意匠 第10節 空間の軸と動線 第11節 建築家の三つの条件 第12節 芸術の精神への変換 第13節 惜別の辞 あとがき 関係性の美学から中動態の美学へ - 著者プロフィール - 長谷川 章 (ハセガワ アキラ) (著/文) 1954年東京生まれ。1979年早稲田大学大学院修士課程修了。1985年DAAD西ドイツ政府所給費留学(アーヘン工科大学)。『北ドイツ表現主義建築の研究』で工学博士(早稲田大学)。東京造形大学教授、早稲田大学非常勤講師。専門はドイツ近代建築史。2019年に『ブルーノ・タウト研究─ロマン主義から表現主義へ』(ブリュッケ、2017)で日本建築学会著作賞受賞。著書に『ドイツ表現主義の建築』(鹿島出版会、1989)『世紀末の都市と身体─芸術と空間あるいはユートピアの彼方へ』(ブリュッケ、2000)、『芸術と民族主義─ドイツ・モダニズムの源流』(ブリュッケ、2008)、『絵画と都市の境界─タブローとしての都市の記憶』(ブリュッケ、2014)、『分離派建築会─日本のモダニズム建築誕生』(共著、京都大学学術出版会、2020)、『田園都市と千年王国─宗教改革からブルーノ・タウトへ』(工作舎、2021)。建築設計に「横浜人形の家」(商業環境デザイン大賞、神奈川県建築コンクール優秀賞受賞、1986)、「渋谷東急百貨店東横店」(北米照明学会特別表彰受賞、1988)。
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椅子の神様 宮本茂紀の仕事 |佐藤 卓, 佐藤 岳利, 宮本 茂紀
¥1,980
LIXIL出版 2019年 LIXIL BOOKLET ソフトカバー 76ページ 20.5 x 21 x 0.8 cm - 内容紹介- 新しいことへの挑戦と実験。素材への探求心。過去、現在、未来をつなぐ椅子づくりとは―― カッシーナ、B&B、アルフレックス、梅田正徳、藤江和子、隈研吾、ザハ・ハディド……。彼らは、日本初の家具モデラー、宮本茂紀(1937-)がともに椅子づくりに携わってきたメーカーであり、デザイナーたちである。一流の面々がこぞって宮本を頼るのはなぜなのか。 2019年4月、数年越しに完成した佐藤卓デザインによる、自然素材と伝統技術に拘った最高級のソファ「SPRING」の開発に関わった宮本。本書はその「SPRING」を皮切りに、デザイナーと試作開発に取り組んだいくつかの事例から職人としての宮本茂紀の仕事に迫る。ものづくりの現場に約65年。後半では、歴史から椅子の構造の変遷や技術を学び、素材や座り心地を追求し続け、さらに次世代へと継承する宮本の仕事も紹介する。写真家、尾鷲陽介の撮下しによる豊富な図版とともに、新たな角度から椅子の奥深さ、魅力に触れることのできる一冊。
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椅子クラフトはなぜ生き残るのか | 坂井素思
¥2,200
左右社 2020年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 古代エジプト文明以来、人間とともにあり、 専門職人たちの手でつくられてきた椅子は、近代を迎えて大きな転機を迎える。 大量生産と機械化の時代を潜り抜け、手づくりの小規模生産が生き残るのはなぜか。 ものづくりの将来と日本の経済社会を見据え、クラフツ経済の現代的課題と強みをさぐる。 【図版多数掲載】 近年、他業種の傾向に反して木製家具製造業で、 従業員3人以下の事業所数シェアが増大しているのはなぜだろうか。 椅子という商品には、生産や流通をめぐる経済構造に特別な点があるのだろうか。 作り手そして購入者にとっての、椅子の魅力と特性とは何だろうか。 近代椅子の名作、現代日本の椅子作家の作品に触れながら、 職人たちの小規模生産が生き残る椅子づくりの世界に多角的にせまる。 目次 まえがき 第一章 なぜ椅子クラフツを取り上げるのか 第二章 椅子クラフツ生産はいかに行われているか 第三章 近代椅子はどのように変化してきたか 第四章 なぜ椅子をつくるのか 第五章 椅子に何を求めるか 第六章 生活文化の中の椅子 第七章 椅子の社会的ネットワークはどのようにして可能か 終 章 椅子からみる経済社会 あとがき
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奇妙なものとぞっとするもの──小説・映画・音楽、文化論集 | マーク・フィッシャー, 五井健太郎(翻訳)
¥2,750
Pヴァイン 2023年 ソフトカバー 240ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm - 内容紹介 - それがなぜ「奇妙なもの」に見えるのか? ──マーク・フィッシャー生前最後の著作 H・P・ラヴクラフト、H・G・ウェルズ、フィリップ・K・ディック、デヴィッド・リンチ、スタンリー・キューブリック、クリストファー・ノーラン、ザ・フォール、ブライアン・イーノ……彼ら「奇妙」で「ぞっとする」表現者たちに、私たちがいままで世界を理解するために使ってきたカテゴリーが有効ではないとしたら、では、彼らから導き出せる思想とは…… 思想家マーク・フィッシャーの冴え渡る考察がスリリングに展開する、彼の文化論集にして、もう一冊の代表作。
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虫めづる美術家たち | 芸術新聞社
¥2,750
芸術新聞社 2023年 ハードカバー 164ページ A5変型判 - 内容紹介 - 虫好きの虫好きによる虫好きのための作品集、爆誕。 石彫や木彫、自在置物、木象嵌、竹細工、日本画などジャンルの垣根を越えて、 虫をモチーフに選んだ型破りな美術家20名が大集結! 昆虫学者・丸山宗利氏によるワンポイント解説も掲載! ▼掲載作家 宇田川誉仁、ウチダリナ、大竹亮峯、奥村巴菜、小島久典、 小島康加、小橋順明、小松孝英、齋藤徳幸、佐藤正和重孝、 新野洋、つのだゆき、外山諒、春田幸彦、樋口明宏、 福井敬貴、福田亨、堀貴春、満田晴穂、牟田陽日 ▼鼎談 虫を求めて美術史探訪 佐藤正和重孝×満田晴穂×福井敬貴 理想の蝶を追い求めて 外山諒×福田亨×工藤誠也 ▼コラム 昆虫×美術の最前線で何が起きたのか 下川拓郎 日本美術に描かれた虫たち 安村敏信
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芸術論 | 宮島達男
¥1,760
アートダイバー 2017年 ソフトカバー 136ページ 四六判 - 内容紹介 - すべての人がアートと共に生きる世界をめざす「Art in You」 宮島達男の最新の芸術論が詰まった箴言集 1988年、最も権威ある国際美術展「ヴェネツィア・ビエンナーレ」の若手作家部門「アペルト88」にて世界の注目を浴びて以来、国際的な活躍を続ける宮島達男。1999年のヴェネツィア・ビエンナーレでは日本代表として参加し、その評価を確実なものにしました。これまでの作品発表は、世界30カ国250カ所以上に及びます。 2000年代に入ってからは、2006年~2016年に東北芸術工科大学副学長、2012年~2016年に京都造形芸術大学副学長と教育の現場に立ち、後進の指導にあたってきました。 とりわけ教育に関わったこの10年は、作品発表とは違って、「言葉」を用いてメッセージを伝えることが多く、それをまとめたいという想いからできあがったのが、この書籍です。 構成は、大きく3つの章にわかれています。 第Ⅰ章「哲学の深淵を語る」は、宮島が信頼を置く編集者・東晋平によるインタビューをもとに、新たに書き下ろされました。宮島の作品に通底する「3つのコンセプト」=〈それは、変化し続ける/それは、あらゆるものと関係を結ぶ/それは、永遠に続く〉の解説にとどまらず、さらにその深層にありながら、これまで発表されてこなかったフランス思想や仏教思想のルーツにまで迫った、まさにアーティスト宮島達男の核となるテキストです。 第Ⅱ章「日々の言葉」では、2010年~16年までの宮島のツイートから、「アーティストとしての心得」や「考えるためのヒント」などが平易な言葉で語られ、第Ⅲ章「芸術と平和」では、2001年~15年に新聞などに寄稿したテキストの数々などをまとめました。 また、作品制作の過程で生まれるアイデアスケッチやドローイングなど、書籍初収録となる貴重な図版も多数掲載し、言葉のみならずビジュアルでも、宮島芸術の根幹に触れることができる書籍となっています。 近年、宮島は前述の3つのコンプトに加え、「Art in You」という概念を提唱しています。これは、アーティストだけがアートの主体者ではなく、あらゆる人にアート的な感性があり表現が可能であるという意味であり、すべての人がアートを通じてよりよい人生を送ることを提示しているのです。この本を通じて、読者のみなさまがそれぞれの「Art in You」を体得するきっかけになりますように。 目次 Ⅰ 哲学の深淵を語る 「それ」とは何か 三つのコンセプト 作品(ドローイング) Ⅱ 日々の言葉 アーティストとして生きる君へ 創造の海 思考する石 Ⅲ 芸術と平和 被爆「柿の木」二世根づく 旭日興年 芸術と評価 卒業 子どもにもっと芸術を アーティストとして生きること 教育に携わる理由 作品の名前 マチュピチュと東北R計画 エイズ孤児と芸術の出会い 冬は必ず春となる Art in You 枯山水における「見立て」 芸術と平和学 ドローイングとデッサン 作品の永遠性と保存 アーティストの未来 作品リスト あとがき - 著者プロフィール - 宮島達男 (ミヤジマ タツオ) (著/文) 現代美術家 1986年東京藝術大学大学院修了。1988年ヴェネツィア・ビエンナーレ、新人部門に招待され、デジタル数字を用いた作品で国際的に注目を集める。以来、国内外で数多くの展覧会を開催。世界30カ国250カ所以上で作品を発表。最近の主な個展としては、「生と死─ 命の光」展(霧島アートの森、2015年)、「コネクト・ウィズ・エブリシング」(シドニー現代美術館、2016年)がある。1993年ジュネーブ大学コンペティション優勝。1998年第5回日本現代芸術振興賞受賞。1998年ロンドン芸術大学名誉博士授与。2006 -2016年東北芸術工科大学副学長。2012 -2016年京都造形芸術大学副学長。代表作に「メガ・デス」など。また、長崎で被爆した柿の木2世を世界の子どもたちに育ててもらう活動、「時の蘇生・柿の木プロジェクト」も推進している。
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近代美術史テキスト | 中ザワヒデキ
¥550
アートダイバー 1989年 ソフトカバー 44ページ 150×105mm - 内容紹介 - 1989年に発行されて以来、すでに24刷(2022年9月)となるベストセラー。A6判変(150×105mm)、44ページというポケットサイズの本ですが、驚くことにテキスト、図版まですべてが中ザワヒデキの手書きからなる近代美術史テキストです。扱う範囲は、1874年の印象派誕生から1980年代のイラストレーションの動向まで、約100年の近代美術史となっています。サイズ感や価格の安さ、中身の強烈なオリジナリティなどから、手にとればたいていの人が欲しくなる名著です。
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金子國義スタイルブック | 金子 修, 岡部 光
¥1,980
アートダイバー 2016年 ソフトカバー 112ページ 四六変型判 - 内容紹介 - 金子國義がこの世に遺したスタイリッシュな言葉の数々を、 名作、未発表作など約45作品とともにお届けします。 2015年3月、画家・金子國義が逝去しました。この稀有な画家が残した名作の数々は、これからも時代を超えて愛され続けていくことでしょう。歌舞伎の舞台美術家のもとで修行し、日本の伝統芸能やその美意識を徹底的に学びながら、同時にヨーロッパの文化にも精通していた金子國義の作風は、唯一無二の魅力に溢れており、今後ますますグローバルな注目を集めるに違いありません。 金子作品の最大の魅力は、画家の存在そのものが作品世界に強く投影されていることです。「人生を謳歌しよう」「美しく生きよう」という姿勢に貫かれた哲学、いわば金子スクールの教えは、そのお弟子さんや私淑していたアーティストのなかで確実に引き継がれているのです。 本書では、金子國義がそうした人々に向けて実際に発した言葉やメッセージを、スタジオ・カネコ協力のもと、関係者への取材を通して集め、代表作とともに掲載します。その内容は、芸術に限ったものではありません。かつて日本の家庭でごく自然に教えられ、私たちが身につけていった「所作」「おもてなしの心」、そして「美しく生きるためのヒント」などが、金子國義ならではのセンスやユーモアに彩られた言葉として現れます。 みなさんに、この本を日々の生活のなかに取り込んでいただくように、バッグに入れて持ち歩けるハンディなサイズに仕上げました。このハンドブックを日々眺めながら、金子美学の詰まった言葉や絵の数々が、「あなただけの美しいスタイル」をつくるうえで、お役にたつことを祈っております。 - 著者プロフィール - 金子 修 (カネコ オサム) (著/文 | 編集) Studio Kaneko代表 1994年、偶然に知り合った金子國義の勧めにより上京、助手となる。2002年、養子縁組を果たし「金子修」に。マネジメント業の傍ら数々の展覧会を運営し、また装丁や浴衣に代表される〈金子デザイン〉の一端を担うなど、最も近しい存在として公私にわたり画家を支え続ける。2015年、金子國義逝去の後は、Studio Kaneko代表として作品管理のほか、展覧会、イベント、出版などを運営している。 岡部 光 (オカベ ヒカル) (著/文 | 編集) クリエイティブ・ディレクター、コピーライター 獨協大学外国語学部英語学科卒業。在学中よりアートイベントの仕事に携わる。卒業後は広告代理店、海外アーティスト招聘会社などに勤務。1990年、渡伊。帰国後は、バイリンガル・メディアを中心に、クリエイティブ・ディレクター、コピーライター、執筆家として活躍する一方、プログレッシブなブラジル音楽ユニットBossa Connectionなど、新進気鋭のアーティストのプロデュースを手がける。
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基礎から学べる現代アート | 亀井博司, 山本浩貴
¥1,980
晶文社 2023年 ソフトカバー 160ページ A5判 - 内容紹介 - 現代アートの始まりは、デュシャンの『泉』といわれています。なぜ既製品の便器をひっくり返したものがアートなのか? 本書を読めば、現代アートが誕生した背景から現代までの歴史的な流れが手に取るようにわかります。現代アートに初めて興味をもった中高生から、現代アートを基礎から学びたいと思っている全ての人への、とっておきの入門書。[推薦のことば]現代アートのアレコレがこの1冊で学べます!! 必読ですっ!!声優・下野 紘常々思っていました……“ このチャンネルの動画を美術の教科書にすべきだ”と…………って、え!? 書籍化!?本当に教科書にできるじゃないですか!!声優・武田羅梨沙多胡 目次 はじめに 第1章 現代アートの種―― フォーヴィズム、キュビズム、ダダイスム 第2章 現代アートの萌芽―― シュルレアリスム 第3章 現代アートの成長―― 抽象表現主義 第4章 現代アートの発展―― ミニマルアート、コンセプチュアルアート、ランドアート 第5章 現代アートの開花―― ネオダダとポップアート 第6章 現代アートの結実―― オリエンタリズムとリレーショナルアート、ソーシャリーエンゲージドアート 第7章 現代アートの成熟―― シミュレーショニズムとネオポップ 第8章 現代アートの最前線 第9章 現代アートのマーケット事情 おわりに
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絵画の政治学|リンダ・ノックリン, 坂上 桂子(翻訳)
¥1,650
筑摩書房 2021年 ちくま学芸文庫 ソフトカバー 432ページ 文庫判 - 内容紹介 - ジェンダー、反ユダヤ主義、地方性……。19世紀絵画を、形式のみならず作品を取り巻く政治的関係から読み解く。美術史のあり方をも問うた名著。 === 美術における政治的なものをどのように考えるべきか。クールベやマネ、ドガ、スーラらの19世紀絵画を、ヨーロッパ/オリエント、純粋芸術/大衆芸術、男性/女性といった、作品を取り巻く社会的・政治的関係性から読み解いていく。フェミニズムをひとつの起点として、より広く「美術史を〝他者性〞の視点から考える」ことを目指した本書は、作品の新たな見方を提示するのみならず、従来の美術史規範の妥当性、イデオロギー性への問いをも投げかけた。表現形式の議論に偏重していた近代美術史に政治的視点をもたらし、美術史研究に新たな1ページを付け加えた名著。 === ヨーロッパ/オリエント、 男性/女性、純粋芸術/大衆芸術…… 〈他者〉から問う美術史 === 【目次】 1 アヴァンギャルドの創造―フランス、1830‐1880 2 クールベ、オリェールと場所の意味―19世紀美術における地域性、地方性とピクチャレスク 3 虚構のオリエント 4 カミーユ・ピサロ―気取らない眼 5 マネの《オペラ座の仮面舞踏会》 6 ファン・ゴッホ、ルヌアールとリヨンにおける織工の危機 7 レオン・フレデリックと〈労働者の人生の段階〉 8 ドガとドレフュス事件―反ユダヤ主義者としての画家の肖像 9 スーラの《グランド・ジャット島の日曜日の午後》―反ユートピアの寓意 文庫版訳者あとがき 原注/図版リスト - 著者プロフィール - リンダ・ノックリン (リンダ ノックリン) (著/文) 1931-2017年。ニューヨーク生まれ。美術史家。イェール大学、ニューヨーク大学インスティテュート・オブ・ファイン・アーツなどで教鞭をとった。論文“Why Have There Been No Great Women Artists?(なぜ偉大な女性の美術家はいなかったのか?)”で、フェミニズム美術史の論客として有名に。著書にWomen, Art and Power and Other Essaysなどがある。 坂上 桂子 (サカガミ ケイコ) (翻訳) 専門は美術史。早稲田大学文学学術院教授。
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拡張するイメージ 人類学とアートの境界なき探究|藤田 瑞穂, 川瀬 慈, 村津 蘭
¥2,970
亜紀書房 2023年 ソフトカバー 404ページ 四六判 - 内容紹介 - 《「イメージ」に何ができるのか? 》 ケニアと日本をつなぐ洗濯物、風を可聴化するハープ、コロナ禍を経た展示──。 アートと人類学が切り結ぶ場所で、まだ見ぬイメージの可能性を考える11人の、研究、制作、展示をめぐる実践と思考。 ---------------------- 人間が抱くイメージをさまざまに表現してきたアート。 文化や技術、宗教とそれらに結びついたイメージの多様性を探究してきた人類学。 ふたつの交わるところで研究、制作、展示を行う11人の実践から、「イメージ」という言葉が持つ豊かな広がりが見えてくる。 目次 ◆はじめに……藤田瑞穂、川瀬慈、村津蘭 第1部 拡張するフィールド ■村津蘭……妖術と人類学の喚起、その拡張 ■ふくだぺろ……具象のポリフォニー──音―イメージ知性の特徴とダイアローグ 第2部 隔たりなき表現活動──制作と研究 ■西尾美也……生を変容させるアートプロジェクト──《感覚の洗濯》の着想から記録方法まで ■柳沢英輔……エオリアン・ハープの実践を通して再構築される身体と環境の関係性 ■鼎談〈西尾美也×柳沢英輔×藤田瑞穂〉……芸術実践と学術研究をつなぐために 第3部 表現と社会──不可能を超えるイメージ ■奥脇嵩大……私は鹿で太陽で、そして私たち──近年の志賀理江子による協働を介したイメージ実践の可能性 ■佐藤知久+矢野原佑史……社会性の芸術──映像が媒介する接触と波動について 第4部 映画におけるイメージとその拡張 ■金子遊……ゾミアの遊動民──映画『森のムラブリ』をめぐる旅 ■小川翔太……証言者の沈黙をめぐる映像作家の表現(コトバ)──映像/イメージ 第5部 イメージの脈動 ■藤田瑞穂……パンデミック後のイメージの行方──「静のアーカイブ」から「動的イメージ」へ ■川瀬慈……イメージの吟遊詩人 ◆おわりに - 著者プロフィール - 藤田 瑞穂 (フジタ ミズ ホ) (著/文 | 編集) 〈京都市立芸術大学〉 1978年兵庫県生まれ。京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAチーフキュレーター/プログラムディレクター。専門は現代美術、表象文化論。同時代を生きるアーティストやさまざまな分野の専門家と協働し、領域横断的な展覧会やアートプロジェクトの企画を手がける。 川瀬 慈 (カワセ イツシ) (著/文 | 編集) 〈国立民族学博物館〉 1977年岐阜県生まれ。エチオピアの吟遊詩人の人類学研究、民族誌映画制作に取り組む。人類学、シネマ、アート、文学の交差点から人文学における創造的な叙述と語りを探求する。 村津 蘭 (ムラツ ラン) (著/文 | 編集) 〈東京外国語大学〉 1983年大阪府生まれ。専門は映像人類学、宗教人類学、アフリカ地域研究。これまでの研究テーマとして、ベナンにおけるキリスト教系新宗教、妖術師、悪魔祓いなどがある。映像、フィクション、インスタレーションなど様々な方法による人類学を試行している。
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ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害|猪谷千香
¥1,760
中央公論新社 2023年 ソフトカバー 232ページ 四六判 - 内容紹介 - 美大卒業後、作家として自らを売り出したいと願い、一人ギャラリーに立つ若い女性作家につきまとうギャラリーストーカー。美術業界の特殊なマーケットゆえに、被害から免れることが極めて難しいという異様な実態がある。孤軍奮闘する若い女性作家につきまとうのは、コレクターだけではない。作家の将来を左右する著名なキュレーター、批評家、美術家など、業界内部の権力者によるハラスメント、性被害も後を絶たない。煌びやかな美術業界。その舞台裏には、ハラスメントの温床となる異常な構造と体質、伝統があった! 弁護士ドットコムニュース編集部が総力を挙げて取材した実態と対策のすべて。 - 著者プロフィール - 猪谷千香 (イガヤチカ) (著/文) いがやちか 東京生まれ、東京育ち。明治大学大学院博士前期課程考古学専修修了。産経新聞文化部記者などを経た後、ドワンゴでニコニコ動画のニュースを担当。2013年からハフポスト日本版でレポーターとして、さまざまな社会問題を取材。2017年から弁護士ドットコムニュース編集部で記事を執筆。著書に『日々、着物に割烹着』、『つながる図書館』『町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト』など。
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NHK出版 学びのきほん 感性でよむ西洋美術|伊藤 亜紗
¥792
NHK出版 2023年 ソフトカバー 144ページ A5判 - 内容紹介 - 著者初、美術の入門書。 2500年もの歴史をもつ「西洋美術」。その膨大な歴史や作品を理解するのは至難の業だ。しかし、5つの様式から「大づかみ」で概観すれば、「この時代の作品はこんな感じ」という全体像が見えてくる。キーワードは「感性」。古代から20世紀まで、約40点の名作を鑑賞して、感じたことを言葉にしてみれば、作品理解がぐっと深まる。「ルネサンスはなぜ重要なの?」「マネの何が革新的なの?」「ピカソはなぜ不思議な絵を描くの?」。美術館に行くと、まず解説を読んでしまう鑑賞法から卒業できる、新感覚の美術入門! カラー口絵32ページ。 - 著者プロフィール - 伊藤 亜紗 (イトウ アサ) (著/文) 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。専門は美学、現代アート。著書に『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮新書)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社メチエ)、『体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉』(文藝春秋)など多数。
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図説 セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」の世界 | 工藤 弘二
¥3,960
創元社 2022年 ハードカバー 169ページ B5変型判 縦242mm 横190mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 孤高の画家が描き続けた故郷の象徴、 「サント=ヴィクトワール山」の 軌跡をたどる。 故郷のプロヴァンスと芸術の中心地パリ―― “近代絵画の父”セザンヌは、 なぜフランスの南北を往復し続け、 繰り返し「サント=ヴィクトワール山」を描いたのか? 「描かれた場所」からその全貌を解説する初の一冊。 知られざる水彩画を含む すべての「サント=ヴィクトワール山」と その関連作を集めた、永久保存版資料。 〈全83点、完全収録!〉 ********* セザンヌは私の、 唯一無二の師だったのです! 私が彼の絵画にまなざしを向けたのを よく考えてみてください。 セザンヌの絵画を研究するのに 私は何年もかけました。 セザンヌ! 彼は、 私たち皆の父のようでした。 私たちを守ったのは、彼なのです。 ――パブロ・ピカソ * 私の人生を通じて 彼の素晴らしい模範がもたらした 道徳的な力と励ましのすべてを、 あなたがご存知でしたら! 暗中模索の時期、 いまだに私が自分を探していたときに、 自らの発見にしばしばたじろぎを感じて、 こう考えたものです。 「もし、セザンヌが正しいなら、 私は正しい」と。 セザンヌが間違えなかったことが、 私にはわかっていたのです。 ――アンリ・マティス ********* 【本書の特長】 ◆「サント=ヴィクトワール山」の歩みと 制作の背景、見どころを徹底解説。 ◆活動拠点となったパリと プロヴァンスの風景画も数多くクローズアップ。 ◆水彩画を含む「サント=ヴィクトワール山」 全83点を収録した永久保存的資料。 ********* 【シリーズ好評既刊!】 『図説 モネ「睡蓮」の世界』安井裕雄 著 すべての「睡蓮」を集めた永久保存版資料。 〈全308作品、完全収録!〉 ********* 目次 Chapitre I パリ ――画家になることを夢見て、芸術の都へ Chapitre II プロヴァンス ――強烈な陽光の下に生まれた新たな創造性 Chapitre III サント=ヴィクトワール山 ――郷土を象徴する「聖なる勝利の山」 (コラム) 川を描く 湖を描く 海を描く 岩を描く ガスケの見たセザンヌ セザンヌとルノワール ドニとルーセルの見たセザンヌ 想像のサント=ヴィクトワール山 セザンヌをめぐる画家たちの言葉 ……ほか - 著者プロフィール - 工藤 弘二 (クドウ コウジ) (著/文) 東北大学文学研究科博士課程単位取得退学。国立新美術館アソシエイトフェローを経て、現在、ポーラ美術館学芸員。担当した展覧会に「セザンヌ-パリとプロヴァンス」(2012年、国立新美術館)、「セザンヌ-近代絵画の父になるまで」(2015年、ポーラ美術館)、「モネとマティス-もうひとつの楽園」(2020年、ポーラ美術館)、共著に『セザンヌ-近代絵画の父、とは何か? 』(2019年、三元社)など。
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現代写真アート原論 「コンテンポラリーアートとしての写真」の進化形へ | 後藤 繁雄(編集), 港 千尋(編集), 深川 雅文(著/文)
¥2,200
フィルムアート社 2019年 ソフトカバー 296ページ 四六判変形 - 内容紹介 - インスタグラムの時代の現代写真アートとは何か? デジタル化以降、「真」を写す=写真という従来の概念が大きな変化を見せるいま、現代アートとしての写真の新しい「原論」を提示する。 銀板を用いた撮影法により写真が誕生してから180年──いまや誰もがスマートフォンで日常的に簡単に「撮影」でき、それを加工し、インスタグラムをはじめとするSNSで世界中に発信でき、インターネット上には無数の写真データが存在する時代となった。デジタル化し遍在化した「写真」には大きなパラダイムシフトが起こっている。 グローバル資本主義のなかで流動化するコンテンポラリーアートの世界でも、「写真アート」は存在感を増し、一点数億円で落札されるプリントからインスタレーションやプロジェクション、ポストメディウムの作家まで、新しく多様な才能が活躍している。コンピュータ・サイエンスやネット・テクノロジーの大きな変化に晒される社会で、いかに一枚の写真がアートとしての価値を生成するのか──本書は「現代写真アート」の世界をめぐる羅針盤となるだろう。 写真そのもののメディアとしての起源を問い、写真の概念の再定義を試みるとともに、現代アートとしての写真の可能性を問う、待望の一冊。 《本書で言及される主なアーティスト》 トーマス・ルフ、シンディ・シャーマン、ジェフ・ウォール、ヴォルフガング・ティルマンス、ソフィ・カル、ロバート・フランク、ベッヒャー夫妻、ゲルハルト・リヒター、アウグスト・ザンダー、アンドレアス・グルスキー、トーマス・シュトゥルート、ジグマー・ポルケ、森村泰昌、カンディダ・へーファー、スティーブン・ショア、ロバート・メイプルソープ、アンセル・アダムズ、杉本博司、ホンマタカシ...etc 目次 Introduction 現代写真アートは、どこに向かっているのだろう? 後藤繁雄 Article タイムマシン2019 港千尋 Discussion 1 現代写真アートのストラテジー 深川雅文+後藤繁雄+港千尋 現代アートとしての写真 タイポロジー──ベッヒャー夫妻 ニュードキュメントとニュートポグラフィックス ジェフ・ウォール ドイツのマテリアリズム シンディ・シャーマンとアメリカ 1989年──転換点 Discussion 2 90年代の写真 後藤繁雄+深川雅文+港千尋 モダニズム批判と「風景」 凡庸さへの移行 ポストモダンとヴィジュアル・カルチャー 90年代の日本とヨーロッパ ポストモダンの確信犯・ティルマンス Discussion 3 ポストヒューマンとアントロポセンの写真アート 港千尋+後藤繁雄+深川雅文 テクノロジーで汚された新世界 ソフィ・カルという特異点 追跡、盗撮、そして群衆 ドキュメンタリー写真の現在形 新しいプラットフォーム ポストメディウムの未来 新しいプレイヤーたち アジアとリンクする時代 Article テクノ・イマジネーション宣言 深川雅文 Keywords シャーロット・コットンと『写真は魔術』 深井佐和子 実験から生成へ──センサー時代の実験写真 小山泰介 現代写真の加工術 川島崇志 ワークショップ/フォトセラピー 多和田有希 ヴィレム・フルッサーとは何者か? 深川雅文 フォトブックフェア/アートブックフェア 中島佑介 可視化せよ──ドキュメントからフォトグラフィック・リサーチへ 小山泰介 G/P galleryという「ニューモデル」 後藤繁雄 Add 現代フォトアートをさらに学ぶための必須ブックリスト 後藤繁雄 History 現代写真アート年表1964–2018 - 著者プロフィール - 後藤 繁雄 (ゴトウ シゲオ) (編集) 編集者・クリエイティブディレクター、アートプロデューサー、京都造形芸術大学教授。1954年大阪府生まれ。坂本龍一、細野晴臣、篠山紀信、荒木経惟、蜷川実花、名和晃平らのアーティストブック、写真集を編集。展覧会のキュレイション、若手アーティストの発掘・育成・サポート、アートスタッフの育成などにも力を入れ、幅広く活躍している。 港 千尋 (ミナト チヒロ) (編集) 写真家、映像人類学者。多摩美術大学教授。1960年神奈川県生まれ。南米滞在後、パリを拠点に写真家として活躍。1995年より多摩美術大学美術学部で教鞭をとり、現在は同大学情報デザイン学科教授。2006年〈市民の色〉で伊奈信男賞受賞。2007年第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展における日本館の展示企画コミッショナーをつとめる。 深川 雅文 (フカガワ マサフミ) (著/文) キュレーター/クリティック。1958年佐賀県生まれ。川崎市市民ミュージアム学芸員として、写真、デザイン、現代美術に関する展覧会の企画に携わる。代表的展覧会「バウハウス 芸術教育の革命と実験」(1994)、「遠近 ベッヒャーの地平」(1997)「生きるアート 折元立身」展(2016)など。現在、フリーのキュレーター/クリティックとして活動。
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ジオ・ポンティとカルロ・モリーノ: ドムスへの道程 | キース・イヴァン グリーン, 岸本 雄二 (翻訳)
¥3,960
鹿島出版会 2011年 ハードカバー 270ページ - 内容紹介 - 戦後イタリアデザイン界の天使と悪魔、父と異端児の相克。 モダニズムの全盛期、対極的な二人は生き生きとした建築本来の姿、「ドムス」を追い求めた。その詩的で不可思議な世界を、気鋭の建築学者が読み解く。
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世界のインディゴ染め | カトリーヌ・ルグラン, 出口雅敏(監修), 松永優(監修), 本田万里(翻訳)
¥4,950
パイ・インターナショナル 2019年 ハードカバー 288ページ A4変型判 縦226mm 横252mm - 内容紹介 - ジーンズから久留米絣まで、世界各国のインディゴ染めを網羅 パステルやインディゴにまつわる歴史的な側面にも焦点を当てながら、世界各国でインディゴ染めを行う少数民族・職人・工房を、美しい写真と図版満載で紹介。ヨーロッパ・日本・中国・ラオス・ベトナム・インド・アフリカ・中央アメリカなど、世界中の含藍植物を使った染め織りの文化に触れられる、大変貴重な1冊です。 - 著者プロフィール - カトリーヌ・ルグラン (カトリーヌルグラン) (著/文) グラフィックデザイナーとしてニューヨークとパリで活躍後、素材に興味を持ち、世界の民族衣装からインスピレーションを得たデザイナーとしてパリでブティックをオープン。テキスタイルを求めて世界中を旅し、各国の生地や衣装・アクセサリーを蒐集しているコレクターでもある。 出口雅敏 (デグチマサトシ) (監修) 1969年生まれ。東京学芸大学教授。専門は、文化人類学・フランス地域研究。モンペリエ大学大学院修士課程およびDEA課程修了(フランス民族学専攻)。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。著書に、『博物館という装置』(共著、勉誠社、2016年)、『ヨーロッパ人類学の視座』(共著、世界思想社、2014年)、『人類学ワークブック』(共編著、新泉社、2010年)など。 松永優 (マツナガユウ) (監修) 1947年生まれ。染色作家。立教大学文学部中退。29歳から染色を始め、その後多様な藍の制作と発表。団体展をやめ個展による発表活動をして現在に至る。2007年から2014年まで東京芸大非常勤講師。 本田万里 (ホンダマリ) (翻訳) 日本でデザインとパターンを学び、卒業後渡仏。子ども服のデザイナーとして活動後、彫金を学び職業適正証(CAP Bijoutier)を取得。主な翻訳書に『世界の美しいボタン』『世界の美しいブローチ』(ともにパイ インターナショナル)などがある。