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椅子の神様 宮本茂紀の仕事 |佐藤 卓, 佐藤 岳利, 宮本 茂紀
¥1,980
LIXIL出版 2019年 LIXIL BOOKLET ソフトカバー 76ページ 20.5 x 21 x 0.8 cm - 内容紹介- 新しいことへの挑戦と実験。素材への探求心。過去、現在、未来をつなぐ椅子づくりとは―― カッシーナ、B&B、アルフレックス、梅田正徳、藤江和子、隈研吾、ザハ・ハディド……。彼らは、日本初の家具モデラー、宮本茂紀(1937-)がともに椅子づくりに携わってきたメーカーであり、デザイナーたちである。一流の面々がこぞって宮本を頼るのはなぜなのか。 2019年4月、数年越しに完成した佐藤卓デザインによる、自然素材と伝統技術に拘った最高級のソファ「SPRING」の開発に関わった宮本。本書はその「SPRING」を皮切りに、デザイナーと試作開発に取り組んだいくつかの事例から職人としての宮本茂紀の仕事に迫る。ものづくりの現場に約65年。後半では、歴史から椅子の構造の変遷や技術を学び、素材や座り心地を追求し続け、さらに次世代へと継承する宮本の仕事も紹介する。写真家、尾鷲陽介の撮下しによる豊富な図版とともに、新たな角度から椅子の奥深さ、魅力に触れることのできる一冊。
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ケアとアートの教室|東京藝術大学 Diversity on the Arts プロジェクト(編集)
¥1,980
SOLD OUT
左右社 2022年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 藝大でアート? 東京藝術大学学生と社会人がともに学んだ「アート×福祉」プロジェクトの記録 アートという光を当てると、見えないものが見えてくる 「死にたい人の相談にのる」という芸術活動 認知症を老人の方とつくる演劇で疑似体験 お葬式まで出すホームレス支援 セックスワーカーの法律相談 西成のおばちゃんと立ち上げるファッションブランド トリーチャーの当事者と考える「普通」とは何か 介護、障害、貧困、LGBTQ+、そしてアート。様々な分野で活躍する人々と、東京藝術大学 Diversity on the Arts プロジェクト(通称DOOR)の受講生がともに学び、考える。 そこから見えてきたのは、福祉と芸術が「人間とは何かを問う」という点でつながっているということ。 ケアとアートの境界を行く17項!
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民具のデザイン図鑑 くらしの道具から読み解く造形の発想|武蔵野美術大学 民俗資料室(編集), 加藤 幸治(監修)
¥2,420
誠文堂新光社 2022年 ソフトカバー 192ページ A5判 - 内容紹介 - ■民具からデザインのヒントを見つける 特定の設計者がいない、人々の暮らしから生まれる民具の造形には、身体性や生活の現場において理にかなった造形やデザインのアイデアが秘められています。 民具の分類としては衣・食・住など「用途別」による分類・整理が一般的ですが、本書では形態、機能、素材、意味などに注目し、民具がもつ豊かなデザインの世界をあらためて問い直します。 「小さな森で身を包む」「つくろいの造形」「布で情景を描く」などのトピックを立て、ビジュアルを豊富に用いながら、用途の枠を超えて民具の魅力を横断的に読み解きます。 収録する民具は、武蔵野美術大学民俗資料室が収蔵するおよそ9万点のコレクションから精選。本コレクションは、民俗学者・宮本常一の指導により収集が始まり、生活用具、郷土玩具、信仰資料など、国内有数の収蔵品を誇ります。 【目次】 はじめに 巻頭言 くらしの造形から見つける「デザインの素」 第1章 かたちと身体性 コラム1 宮本常一と民俗資料室コレクション 第2章 ユーモアと図案 コラム2 美術教育の源泉としての民具 第3章 見立てと表象 おわりに 掲載資料一覧 ***************************** - 著者プロフィール - 武蔵野美術大学 民俗資料室 (ムサシノビジュツダイガク ミンゾクシリョウシツ) (編集) ■編集/武蔵野美術大学 民俗資料室 武蔵野美術大学に設置された美術館•図書館もつ複合施設のひとつ。民衆が日々の暮らしのなかで生み出し、使い続けてきた暮らしの造形資料(民具)を約9万点収蔵し、大学における教育・研究活動を軸とした利活用に加え、民具の保存管理や展示公開等を行う。 加藤 幸治 (カトウ コウジ) (監修) ■監修/加藤 幸治(カトウ コウジ) 武蔵野美術大学教養文化・学芸員課程教授。専門は民俗学(民具研究)、博物館学。博士(文学)。和歌山県立紀伊風土記の丘学芸員(民俗担当)、東北学院大学文学部歴史学科教授(同大学博物館学芸員兼任)を経て、2019年から現職。近著に『民俗学 フォークロア編 過去と向き合い、表現する』(武蔵野美術大学出版局、2022年)、『民俗学 ヴァナキュラー編 ―人と出会い、問いを立てる』(武蔵野美術大学出版局、2021年)など多数。
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ジェンダー写真論 増補版|笠原 美智子
¥3,080
里山社 2022年 ソフトカバー 520ページ 四六判 縦188mm 横127mm 厚さ24mm - 内容紹介 - 女性やLGBTQの写真家、現代美術作家たちはどのように社会と対峙したか。学芸員として、日本の美術界におけるジェンダー表現を世に問い続けたパイオニアである著者のテキストをまとめ、大好評を得た『ジェンダー写真論 1991-2017』(2018年刊)が、新テキストを大幅に加えてリニューアル。アーティスト・長島有里枝と女性アーティストの状況について振り返る記念碑的な語り下ろし対談「なぜ、私たちは出会えなかったのか。」他、新たな論考や自らの身体の痛みと美術界への本音を綴るエッセイ他大充実の増補版。 目次 海外篇 民族とセクシュアリティ ■セルフ・ポートレイトで既存の女性イメージを解体する イモジェン・カニンハム/シンディ・シャーマン/リディア・スハウテン/ビー・ネトルス/ジュディ・データー/ジュディス・ゴールデン/カタリーナ・シーバディング/スーザン・ヒラー/パティ・レヴィ/ヘレン・チャドウィック/バーバラ・デジェネヴェーヴ/スーザン・カエ・グラント/リサ・カネモト/ソニア・ランディ・シェリダン/リタ・ドーウィット/ナン・ゴールディン/アン・ノグル ■ダイアン・アーバス小論︱ふたつの眼差し 父なるものの影 ■病と老いを克服する写真︱視線のポリティクス ■ジョー・スペンス/ハンナ・ウィルケ ■〝ヌード写真〟から身体を回復せよ E・J・ベロック/神蔵美子/岡田裕子/アルフレッド・スティーグリッツ/古屋誠一/ロバート・メイプルソープ/キャサリン・オピー/イトー・ターリ/ジーン・フレイザー/リン・ビアンキ/小川隆之/メアリー・ダフィ/ジーン・ダニング/大塚勉 ■エイズをめぐる表象 ウィリアム・ヤン/AAブロンソン/ロバート・メイプルソープ/ピーター・フジャー/デヴィッド・ヴォイナロヴィッチ/エルヴェ・ギベール/フェリックス・ゴンザレス=トレス ■人種、階級、セクシュアリティとジェンダー キャリー・メイ・ウィームス/ローナ・シンプソン/ミトラ・タブリジアン/嶋田美子/マスミ・ハヤシ/劉虹/マリ・マール/トリン・T・ミンハ ■アナ・メンディエタが示した多文化アメリカの表現の可能性 ■インドの変化し続ける写真家、ダヤニータ・シン ■愛について アジアン・コンテンポラリー 金仁淑/キム・オクソン/ホウ・ルル・シュウズ/須藤絢乃/ジェラルディン・カン/チェン・ズ 国内篇 戦後と高度経済成長とジェンダー ■石内都作品に見る戦後日本の「記憶」 ■日本現代美術における女による女のセクシュアリティ再考 溝口彰子/O.I.C./イケムラレイコ/綿引展子/岡田裕子/出光真子/嶋田美子/澤田知子/イチハラヒロコ/オノデ ラユキ/鴻池朋子 ■やなぎみわ作品に見る現代日本女性の意識 ■わたしたちの身体はまだ〝戦場〟のままか 横溝静/塩㟢由美子/澤田知子/朝海陽子/高橋ジュンコ/志賀理江子 ■森栄喜の拡大家族 ■「失われた二〇年」と女性写真家の表現 大塚千野/田口和奈/菊地智子/蔵真墨/笹岡啓子 ■囚われの荒木 荒木経惟 ■岡田裕子の愛と孤独、そして笑い ■イケムラレイコの少女 ■映里扉を開く〝セルフ・ポートレイト〟 第一版あとがき ■対談 長島有里枝×笠原美智子「なぜ、わたしたちは出会えなかったのか。」 ■愛と痛みの日誌 2020.11-2022.6 - 著者プロフィール - 笠原 美智子 (カサハラ ミチコ) (著/文) 1957 年長野県生まれ。83 年明治学院大学社会学部社会学科卒業。87 年シカゴ・コロンビア大学大学院修士課程修了(写真専攻)。東京都写真美術館、東京都現代美術館にて学芸員を務め、現職は公益財団法人アーティゾン美術館(旧・石橋財団ブリヂストン美術館)副館長。日本で初めてのフェミニズム・ジェンダーの視点からの企画展「私という未知へ向かって 現代女性セルフ・ポートレイト」展(91 年)を皮切りに、フェミニズム・ジェンダーの視点からの企画展示を多数企画。著書に『ヌードのポリティクス 女性写真家の仕事』(筑摩書房、98 年)、『写真、時代に抗するもの』(青弓社、02 年)他。
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クィア・アートの世界 自由な性で描く美術史 | 海野弘(著/文)
¥4,620
パイ インターナショナル 2022年 ソフトカバー 480ページ B5変型判 縦249mm 横174mm - 内容紹介 - ■制作意図 近年、「アート史におけるクィア」を考えるという傾向が世界的に広がり、「クィア・アート」と呼ばれるジャンルの研究が進んでいます。 本書『クィア・アートの世界』は、第一に、抑圧や偏見、差別によってアートとして語られず、それ故にこれまで私たちが目にすることができなかったアートを見直したい。第二に、アートにおける「クィア」を考える上で、社会的に抑圧され差別を受けていたものが、アートにおいては歓迎され、多く取り上げられている、それがなぜなのかという問題を扱いたい。そして第三に、「クィア」という言葉がとても多様で共通の認識がないため、それを考える一つの試みを行いたいとの思いから、制作に至りました。 ■書籍の内容 本書では、「クィア」がいかに社会的、歴史的に変遷していったかを述べた上で、「アートにおけるクィア」をセクシュアルマイノリティに限らず、その域を超え、抑圧や差別等によりアートとして語られてこなかった広いジャンルの作品を包括して取り上げました。 LGBTQ+のアート、フェミニズムのアート、カウンターカルチャーやポップ・カルチャーにおける多彩な表現のアート、アンダーグラウンド・アート、ポルノグラフィティのアート……。独自の視点で、古代エジプトから現代までーー美術(絵画、挿絵、彫刻)を中心に、多岐にわたるジャンルの作品とともに、アート史における「クィア」の流れを追っていき、「クィア・アート」の系譜を探究しております。 美術史上の名作とされる作品の中に「クィア」性を見出したり、抑圧や偏見、差別によってこれまで見ることができなかった多様な作品を、驚きと感動、そして問題提起を含んだ解釈で紹介します。 目次 ■「クィア」という言葉と「クィア・アート」 「クィア」という言葉はもともと「変わった」「風変わりな」といった意味を持ち、英語圏では同性愛者などに対する侮蔑表現でもありました。けれどもその否定的なイメージを変えるべく、あえて当事者の方々が自己肯定的に自らを「クィア」と名乗り、用いるようになりました。当事者の方々に対する呼称を抑圧する側が定義するのではなく自らが定義する力を取り戻すため、また社会における否定的なマイノリティ像を逆転させることを目指し、現在は性的少数者全体を包括する用語として肯定的な意味でも多く使われています。 「クィア」は1990年代から「クィア理論」として発展していき、セクシュアルマイノリティの多様なあり方、「性の多様性」を包括的に知るための学問としても研究されるようになりました。 そして21世紀に入った頃から「クィア・アート」というジャンルが世界中ではっきりと意識されるようになります。けれども、その新しいアート史の試みはまだ始まったばかりです。 本書で紹介した作品の中で、特にはじめて目にするものを見た際に、それを見た方が「不思議な作品だな」と特別な感覚を覚えることもあるかと思います。 本書ではそこに素晴らしさを見出し、アートにおける不思議なもの、特別なもの、他にないものこそ価値があり魅力的ではないか? といった問いかけも試みております。 「クィア」がアートの中で、すべての人たちの共通のものとして広がるために、そして「クィア・アート」の素晴らしさを多くの人が理解し共感できればという思いもこめて、本書を制作いたしました。 ※多数のご指摘をいただいたことを受けまして、本書の書誌情報(内容紹介文)を変更させていただきました。(2022年9月22日) - 著者プロフィール - 海野弘 (ウンノヒロシ) (著/文) 1939年東京生まれ。評論家、作家。早稲田大学ロシア文学科卒業。平凡社に勤務。『太陽』編集長を経て、独立。美術、映画、音楽、文学、都市論、ファッションなど幅広い分野で執筆を行う。著書多数。
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図説 セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」の世界 | 工藤 弘二
¥3,960
創元社 2022年 ハードカバー 169ページ B5変型判 縦242mm 横190mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 孤高の画家が描き続けた故郷の象徴、 「サント=ヴィクトワール山」の 軌跡をたどる。 故郷のプロヴァンスと芸術の中心地パリ―― “近代絵画の父”セザンヌは、 なぜフランスの南北を往復し続け、 繰り返し「サント=ヴィクトワール山」を描いたのか? 「描かれた場所」からその全貌を解説する初の一冊。 知られざる水彩画を含む すべての「サント=ヴィクトワール山」と その関連作を集めた、永久保存版資料。 〈全83点、完全収録!〉 ********* セザンヌは私の、 唯一無二の師だったのです! 私が彼の絵画にまなざしを向けたのを よく考えてみてください。 セザンヌの絵画を研究するのに 私は何年もかけました。 セザンヌ! 彼は、 私たち皆の父のようでした。 私たちを守ったのは、彼なのです。 ――パブロ・ピカソ * 私の人生を通じて 彼の素晴らしい模範がもたらした 道徳的な力と励ましのすべてを、 あなたがご存知でしたら! 暗中模索の時期、 いまだに私が自分を探していたときに、 自らの発見にしばしばたじろぎを感じて、 こう考えたものです。 「もし、セザンヌが正しいなら、 私は正しい」と。 セザンヌが間違えなかったことが、 私にはわかっていたのです。 ――アンリ・マティス ********* 【本書の特長】 ◆「サント=ヴィクトワール山」の歩みと 制作の背景、見どころを徹底解説。 ◆活動拠点となったパリと プロヴァンスの風景画も数多くクローズアップ。 ◆水彩画を含む「サント=ヴィクトワール山」 全83点を収録した永久保存的資料。 ********* 【シリーズ好評既刊!】 『図説 モネ「睡蓮」の世界』安井裕雄 著 すべての「睡蓮」を集めた永久保存版資料。 〈全308作品、完全収録!〉 ********* 目次 Chapitre I パリ ――画家になることを夢見て、芸術の都へ Chapitre II プロヴァンス ――強烈な陽光の下に生まれた新たな創造性 Chapitre III サント=ヴィクトワール山 ――郷土を象徴する「聖なる勝利の山」 (コラム) 川を描く 湖を描く 海を描く 岩を描く ガスケの見たセザンヌ セザンヌとルノワール ドニとルーセルの見たセザンヌ 想像のサント=ヴィクトワール山 セザンヌをめぐる画家たちの言葉 ……ほか - 著者プロフィール - 工藤 弘二 (クドウ コウジ) (著/文) 東北大学文学研究科博士課程単位取得退学。国立新美術館アソシエイトフェローを経て、現在、ポーラ美術館学芸員。担当した展覧会に「セザンヌ-パリとプロヴァンス」(2012年、国立新美術館)、「セザンヌ-近代絵画の父になるまで」(2015年、ポーラ美術館)、「モネとマティス-もうひとつの楽園」(2020年、ポーラ美術館)、共著に『セザンヌ-近代絵画の父、とは何か? 』(2019年、三元社)など。
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椅子クラフトはなぜ生き残るのか | 坂井素思
¥2,200
左右社 2020年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 古代エジプト文明以来、人間とともにあり、 専門職人たちの手でつくられてきた椅子は、近代を迎えて大きな転機を迎える。 大量生産と機械化の時代を潜り抜け、手づくりの小規模生産が生き残るのはなぜか。 ものづくりの将来と日本の経済社会を見据え、クラフツ経済の現代的課題と強みをさぐる。 【図版多数掲載】 近年、他業種の傾向に反して木製家具製造業で、 従業員3人以下の事業所数シェアが増大しているのはなぜだろうか。 椅子という商品には、生産や流通をめぐる経済構造に特別な点があるのだろうか。 作り手そして購入者にとっての、椅子の魅力と特性とは何だろうか。 近代椅子の名作、現代日本の椅子作家の作品に触れながら、 職人たちの小規模生産が生き残る椅子づくりの世界に多角的にせまる。 目次 まえがき 第一章 なぜ椅子クラフツを取り上げるのか 第二章 椅子クラフツ生産はいかに行われているか 第三章 近代椅子はどのように変化してきたか 第四章 なぜ椅子をつくるのか 第五章 椅子に何を求めるか 第六章 生活文化の中の椅子 第七章 椅子の社会的ネットワークはどのようにして可能か 終 章 椅子からみる経済社会 あとがき
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【サイン本】椰子の実 | 横地美穂
¥4,180
蒼穹舎 2021年 ハードカバー 80ページ クロス装 232 × 271 mm - 内容紹介 - 椰子の実の歌の舞台となった愛知県渥美半島の先、伊良湖岬の近くで生まれ、 まだ旅をする気持ちも知らなかった頃の私にとって 「椰子の実」という言葉は卒業文集を思い出すような懐かしいものでした。 それがいつしか、伊良湖のフェリーターミナルにある椰子の実を見て 「どこからきて、どんな旅をしてきたのだろう」などと思いを馳せるようになったのは 私にも旅の心が芽生えたからでしょうか。 海辺を歩くことが好きで写真を撮るうちに、 長い年月をかけて海を渡る椰子の実のように 私もずっと日本中の海沿いを歩いて写真を撮ろうと心に強く思いました。 地元の漁師の方に教えてもらう潮の流れ、旅先の宿やお店で出会う季節の美味しいもの、 伊良湖と似た砂浜や灯台、強く吹く風、笑い合う家族や恋人たちを眺めていると、 どの土地もまるで自分の生まれ育った故郷のように感じ、海に囲まれた日本に生まれたことを嬉しく思いました。 写真集「椰子の実」は文集のようにささやかですが、 旅や故郷を思う気持ちを誘ったならば幸せに思います。 ― 横地美穂 伊良湖岬に育った作者が日本各地の海辺の町を訪ね歩いた美しいモノクロスナップ。 一枚一枚の写真からは文字にはできない、いくつものことばが溢れ出している。
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大竹伸朗 ビル景 1978–2019 | 大竹伸朗
¥10,780
HeHe 2019年 ハードカバー 322ページ B4判 - 内容紹介 - 未発表作品から最新作まで、約40年間で制作された「ビルのある風景=ビル景」全作品830点 常にその制作活動が惹きつけて止まない画家・大竹伸朗が、1978年から2019年現在まで約40年間継続して制作を続けている「ビルディング・シリーズ」=「ビル景」全作品を収めた画集が出来上がりました。 「ビル景」はその大半が実在の風景の写実ではなく、香港やロンドン、東京といったさまざまな都市の記憶と、意識的・無意識的に断続的に現れる「ビルのある風景」やそこに伴うイメージによって描かれた作品です。 2000年代に行われたいくつかの展覧会での経験から、作家自身が3年余りかけ「ビル景」作品を調査し、集められた全作品830点を時系列で収録しました。 「続けようとすることよりも続いていってしまう事柄の中に探しものはいつも隠れている」*と自身が綴るように、ひとりの作家の画業約40年の作品群からは、その時折々の環境や心情による変化が垣間見えると同時に、一貫して変わらぬ制作意欲と、得もいわれぬ圧倒的な説得力を持ちます。 B4サイズという大判の判型により質感や作品の細部まで再現され、活版印刷を施した装丁や、封入された特製付録「活版画」は、印刷物にこだわりのある読者にも満足の一冊となりました。 保坂健二朗氏(東京国立近代美術館)による、新しい角度からの大竹伸朗「ビル景」論も必読です。 *(大竹伸朗「見えない音、聴こえない絵」『新潮』2019年4月号) ・執筆:大竹伸朗、保坂健二朗(東京国立近代美術館) ・活版印刷スリーブケース入り ・付録:特製活版画(240 x 350mm)封入 - 著者プロフィール - 大竹伸朗 (オオタケシンロウ) (著/文) 1955年、東京生まれ。1980年代初頭より国内外で作品発表を開始。2006年初回顧展「大竹伸朗 全景 1955–2006」(東京都現代美術館)以降、東京、香川、ソウル、ロンドン、シンガポール等で個展。光州ビエンナーレ(韓国)、ドクメンタ(ドイツ)、ヴェネチア・ビエンナーレ(イタリア)、横浜トリエンナーレ、瀬戸内国際芸術祭はじめ国内外の企画展に参加。1986年に初作品集『《倫敦/香港》一九八〇』(用美社)刊行後、作品集や著作物、CD等多数発表。主な著書にエッセイ集『見えない音、聞こえない絵』『ビ』『ナニカトナニカ』(共に新潮社)、『既にそこにあるもの』、『ネオンと絵具箱』(共にちくま文庫)、絵本『ジャリおじさん』(福音館書店)等。エッセイ「見えない音、聴こえない絵」は、月刊文芸誌『新潮』に現在も連載中。2014年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。 ohtakeshinro.com
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現代写真アート原論 「コンテンポラリーアートとしての写真」の進化形へ | 後藤 繁雄(編集), 港 千尋(編集), 深川 雅文(著/文)
¥2,200
フィルムアート社 2019年 ソフトカバー 296ページ 四六判変形 - 内容紹介 - インスタグラムの時代の現代写真アートとは何か? デジタル化以降、「真」を写す=写真という従来の概念が大きな変化を見せるいま、現代アートとしての写真の新しい「原論」を提示する。 銀板を用いた撮影法により写真が誕生してから180年──いまや誰もがスマートフォンで日常的に簡単に「撮影」でき、それを加工し、インスタグラムをはじめとするSNSで世界中に発信でき、インターネット上には無数の写真データが存在する時代となった。デジタル化し遍在化した「写真」には大きなパラダイムシフトが起こっている。 グローバル資本主義のなかで流動化するコンテンポラリーアートの世界でも、「写真アート」は存在感を増し、一点数億円で落札されるプリントからインスタレーションやプロジェクション、ポストメディウムの作家まで、新しく多様な才能が活躍している。コンピュータ・サイエンスやネット・テクノロジーの大きな変化に晒される社会で、いかに一枚の写真がアートとしての価値を生成するのか──本書は「現代写真アート」の世界をめぐる羅針盤となるだろう。 写真そのもののメディアとしての起源を問い、写真の概念の再定義を試みるとともに、現代アートとしての写真の可能性を問う、待望の一冊。 《本書で言及される主なアーティスト》 トーマス・ルフ、シンディ・シャーマン、ジェフ・ウォール、ヴォルフガング・ティルマンス、ソフィ・カル、ロバート・フランク、ベッヒャー夫妻、ゲルハルト・リヒター、アウグスト・ザンダー、アンドレアス・グルスキー、トーマス・シュトゥルート、ジグマー・ポルケ、森村泰昌、カンディダ・へーファー、スティーブン・ショア、ロバート・メイプルソープ、アンセル・アダムズ、杉本博司、ホンマタカシ...etc 目次 Introduction 現代写真アートは、どこに向かっているのだろう? 後藤繁雄 Article タイムマシン2019 港千尋 Discussion 1 現代写真アートのストラテジー 深川雅文+後藤繁雄+港千尋 現代アートとしての写真 タイポロジー──ベッヒャー夫妻 ニュードキュメントとニュートポグラフィックス ジェフ・ウォール ドイツのマテリアリズム シンディ・シャーマンとアメリカ 1989年──転換点 Discussion 2 90年代の写真 後藤繁雄+深川雅文+港千尋 モダニズム批判と「風景」 凡庸さへの移行 ポストモダンとヴィジュアル・カルチャー 90年代の日本とヨーロッパ ポストモダンの確信犯・ティルマンス Discussion 3 ポストヒューマンとアントロポセンの写真アート 港千尋+後藤繁雄+深川雅文 テクノロジーで汚された新世界 ソフィ・カルという特異点 追跡、盗撮、そして群衆 ドキュメンタリー写真の現在形 新しいプラットフォーム ポストメディウムの未来 新しいプレイヤーたち アジアとリンクする時代 Article テクノ・イマジネーション宣言 深川雅文 Keywords シャーロット・コットンと『写真は魔術』 深井佐和子 実験から生成へ──センサー時代の実験写真 小山泰介 現代写真の加工術 川島崇志 ワークショップ/フォトセラピー 多和田有希 ヴィレム・フルッサーとは何者か? 深川雅文 フォトブックフェア/アートブックフェア 中島佑介 可視化せよ──ドキュメントからフォトグラフィック・リサーチへ 小山泰介 G/P galleryという「ニューモデル」 後藤繁雄 Add 現代フォトアートをさらに学ぶための必須ブックリスト 後藤繁雄 History 現代写真アート年表1964–2018 - 著者プロフィール - 後藤 繁雄 (ゴトウ シゲオ) (編集) 編集者・クリエイティブディレクター、アートプロデューサー、京都造形芸術大学教授。1954年大阪府生まれ。坂本龍一、細野晴臣、篠山紀信、荒木経惟、蜷川実花、名和晃平らのアーティストブック、写真集を編集。展覧会のキュレイション、若手アーティストの発掘・育成・サポート、アートスタッフの育成などにも力を入れ、幅広く活躍している。 港 千尋 (ミナト チヒロ) (編集) 写真家、映像人類学者。多摩美術大学教授。1960年神奈川県生まれ。南米滞在後、パリを拠点に写真家として活躍。1995年より多摩美術大学美術学部で教鞭をとり、現在は同大学情報デザイン学科教授。2006年〈市民の色〉で伊奈信男賞受賞。2007年第52回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展における日本館の展示企画コミッショナーをつとめる。 深川 雅文 (フカガワ マサフミ) (著/文) キュレーター/クリティック。1958年佐賀県生まれ。川崎市市民ミュージアム学芸員として、写真、デザイン、現代美術に関する展覧会の企画に携わる。代表的展覧会「バウハウス 芸術教育の革命と実験」(1994)、「遠近 ベッヒャーの地平」(1997)「生きるアート 折元立身」展(2016)など。現在、フリーのキュレーター/クリティックとして活動。
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ジオ・ポンティとカルロ・モリーノ: ドムスへの道程 | キース・イヴァン グリーン, 岸本 雄二 (翻訳)
¥3,960
鹿島出版会 2011年 ハードカバー 270ページ - 内容紹介 - 戦後イタリアデザイン界の天使と悪魔、父と異端児の相克。 モダニズムの全盛期、対極的な二人は生き生きとした建築本来の姿、「ドムス」を追い求めた。その詩的で不可思議な世界を、気鋭の建築学者が読み解く。
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世界のインディゴ染め | カトリーヌ・ルグラン, 出口雅敏(監修), 松永優(監修), 本田万里(翻訳)
¥4,950
パイ・インターナショナル 2019年 ハードカバー 288ページ A4変型判 縦226mm 横252mm - 内容紹介 - ジーンズから久留米絣まで、世界各国のインディゴ染めを網羅 パステルやインディゴにまつわる歴史的な側面にも焦点を当てながら、世界各国でインディゴ染めを行う少数民族・職人・工房を、美しい写真と図版満載で紹介。ヨーロッパ・日本・中国・ラオス・ベトナム・インド・アフリカ・中央アメリカなど、世界中の含藍植物を使った染め織りの文化に触れられる、大変貴重な1冊です。 - 著者プロフィール - カトリーヌ・ルグラン (カトリーヌルグラン) (著/文) グラフィックデザイナーとしてニューヨークとパリで活躍後、素材に興味を持ち、世界の民族衣装からインスピレーションを得たデザイナーとしてパリでブティックをオープン。テキスタイルを求めて世界中を旅し、各国の生地や衣装・アクセサリーを蒐集しているコレクターでもある。 出口雅敏 (デグチマサトシ) (監修) 1969年生まれ。東京学芸大学教授。専門は、文化人類学・フランス地域研究。モンペリエ大学大学院修士課程およびDEA課程修了(フランス民族学専攻)。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。著書に、『博物館という装置』(共著、勉誠社、2016年)、『ヨーロッパ人類学の視座』(共著、世界思想社、2014年)、『人類学ワークブック』(共編著、新泉社、2010年)など。 松永優 (マツナガユウ) (監修) 1947年生まれ。染色作家。立教大学文学部中退。29歳から染色を始め、その後多様な藍の制作と発表。団体展をやめ個展による発表活動をして現在に至る。2007年から2014年まで東京芸大非常勤講師。 本田万里 (ホンダマリ) (翻訳) 日本でデザインとパターンを学び、卒業後渡仏。子ども服のデザイナーとして活動後、彫金を学び職業適正証(CAP Bijoutier)を取得。主な翻訳書に『世界の美しいボタン』『世界の美しいブローチ』(ともにパイ インターナショナル)などがある。
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民藝のインティマシー Intimité de MINGEI : 「いとおしさ」をデザインする | 鞍田 崇
¥2,750
明治大学出版会 : 丸善出版 2021年 ソフトカバー 216ページ 縦190mm - 内容紹介 - 第1章 Sympathy-民藝への共感(「ふつう」から考える 民藝をめぐる環境の変化1.社会 ほか) 第2章 Concept-民藝の思想(民家・民具・民藝 民俗学と民藝 ほか) 第3章 Mission-民藝の使命(藤井厚二・柳宗悦・和辻哲郎 民藝館という建物 ほか) 第4章 Commitment-民藝の実践(生活意識の高まりの変化 社会意識の高まりの変化 ほか)
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22世紀の荒川修作+マドリン・ギンズ 天命反転する経験と身体 | 三村 尚彦, 門林 岳史
¥3,520
フィルムアート社 2021年 ソフトカバー 315ページ A5判 - 内容紹介 - 「死なないために」とはどういうことなのか? 死すべき存在である人間の運命に戦いを仕掛けた 荒川+ギンズの思考に迫る、22世紀の身体論。 荒川修作没後10年、今なお刺激に満ちた現在進行形の 彼らの思想を再発見していく画期的論集。 「人間は死なない」──死と生命をめぐる独自の発想と思考から、数多くの 鮮烈な言葉を残した荒川修作+マドリン・ギンズ。「三鷹天命反転住宅」や 「養老天命反転地」をはじめとする彼らの作り上げた様々な空間は私たちの 五感や認識のあり方に大きく揺さぶりをかける。 不確かな時代であるがゆえの、身体への意識と関心の高まりにおいて、 荒川+ギンズの思想は多くの発見や刺激を私たちに与えている。 死すべき存在でありながら、生命を消滅させないという矛盾を荒川+ギンズは どのように乗り越えようとしたのか。 人間の運命に戦いを仕掛け、運命を根底から覆す「天命反転」を企てた、 今なお/今こそ現在進行形というべき荒川+ギンズの思想と実践を、 身体論を軸として、哲学、建築、美術、心理学、教育学などさまざまな専門分野 から再検討する。それとともに荒川+ギンズ関連の展覧会、パフォーマンスなどの 近年のプロジェクトを包括的に紹介する。
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葬いとカメラ|金 セッピョル, 編集)地主 麻衣子
¥1,980
左右社 2022年 ソフトカバー 200ページ 四六変型判 - 内容紹介 - アーティストと文化人類学者らが考えた「葬い」を記録することについて。両者の視点から「死」と「葬い」を見つめた先に見えてきたものは…… 身寄りがなくなり、壊される無縁仏 自然葬をすることにした家族の葛藤 葬儀を撮ることの暴力性 在日コリアンのお墓 研究映像とアート作品 簡素化される葬儀と、葬いの個人化 誰もが直面する「死」と、残された者の「葬い」という営みを、どのようにとらえることができるのだろうか。 本書では主に映像によって記録するという行為を通じて、死や葬いを普遍的にとらえなおすことを試みるものである。
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みんなの現代アート 大衆に媚を売る方法、あるいはアートがアートであるために | グレイソン・ペリー, ミヤギフトシ(翻訳)
¥1,980
フィルムアート社 2021年 ソフトカバー 四六判 - 内容紹介 - 英国を代表する美術家グレイソン・ペリーが、アートに関する素朴な疑問に皮肉と愛を込めて答える── 誰もがアートを理解し、楽しむために。 不思議なアートの国をめぐるインサイダーガイド! SNS上で写真付きで話題になる現代アートの展覧会や各地で観光客を集める地域アートなど、いまやすっかり身近な存在となっている“アート”ですが、実は「今さら聞けないかも…」という疑問をもっている人も多いはず。 作品ってどう鑑賞すればいいの? アートとそうでないものとの違いは? 「良い」アートって何? アートの価値はどう決まる? アーティストとして生きるには?…… 大衆の人気、権威たちの評価、マーケット論理などが渦巻く現代のアートワールドを、ターナー賞作家グレイソン・ペリーがユーモアたっぷりに御案内。 アーティストとしての個人的経験を交え、またキュレーターやコレクター、画商などが動かす業界の仕組みも踏まえながら、現代アートの分かりづらさを読み解いていきます。 アートの世界においてもポピュリズムの勢いが増す時代に、批評的視点からやさしく理解を深めることができる世界的ベストセラー、待望の邦訳! グレイソン・ペリー(Grayson Perry) 1960年イギリス生まれ、ロンドン在住のアーティスト。グレイソン・ペリーが初めて受け取った賞は、1980年に大学で行ったパフォーマンスアート作品の一部として自分自身に授与したハリボテの大きな頭。それ以降、2003年のターナー賞を含む、数多くの賞を受賞。イギリスで最も名の知れたアーティストのひとりであり、世界各地で個展を開催している。本書の元となったBBCラジオ「リース・レクチャー」での講義は同番組始まって以来一番の人気となった。6つのタペストリー作品の制作過程を記録したChannel 4のドキュメンタリー「The Vanity of Small Differences, Best Possible Taste(小さな差異の虚無、最高に近いセンス)」で英国アカデミー賞を受賞。同作でグリアソン・ドキュメンタリー賞のベストプレゼンターにも選出されている。邦訳書に『男らしさの終焉』(フィルムアート社、2019年)。 【訳者】 ミヤギフトシ 現代美術作家。1981年沖縄県生まれ、東京都在住。2006年ニューヨーク市立大学・シティカレッジ美術学部卒業。アーティストランスペースXYZ collectiveの共同ディレクター。国籍や人種、アイデンティティといった主題について、映像、オブジェ、写真、テキストなど多様な形態で作品を発表。2019年に小説『ディスタント』(河出書房新社)を刊行。 (出版社紹介文より)
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波の地図 | 原田佳夏, なかひらまい(イラスト)
¥1,650
雷鳥社 2021年 ハードカバー 320ページ 新書判 - 内容紹介 - 「波」は、海の波だけではない!? 数々の文様に描かれたり、「波乱万丈」「人波にもまれる」といった慣用表現に使われたり、「電波」「音波」など物理の世界は「波」だらけだったりする。 本書は「文化としての波」をテーマに、知っているようで知らなかった波の森羅万象を楽しむ本。数多くの文献資料をもとにした文章と楽しいイラストで構成。肩の凝らないアート本としても楽しめます。 目次 まえがき プロローグ 波の一生 第1章 みえる波 第2章 波のかたち 第3章 波のすがた 第4章 みえない波 第5章 波のある地名 あとがき 版元から一言 現代を生きる私たちは「役に立つ」ことや「意味がある」ことが好きだ。何故なら、瞬時に判断し選択することが大切で有能だと思い込んでいるからだ。だから「役に立たない」ことや「意味が分からない」ことを遠ざけてしまう。 そんなふうに無駄を排除して生産性の高い行動をとっている現代の私たちは、何故かとても疲れている。 どこかに行きたい――そう思った時も私たちは地図を眺める。 あとがきより - 著者プロフィール - 原田佳夏 (ハラダヨシカ) (著/文) 物語屋。「朗読歌劇そらのおと」座付作家。ユング心理学研究会理事。出身・大分の地元に材を取ったオリジナル作品など舞台脚本多数。講談台本も手掛ける。映画脚本『老親』(監督:槙坪夛鶴子/2000年)、著作『脚本を書こう!』(青弓社)、120字小説『すゆ噺』他。映像・舞台・音声脚本、短編小説等、「物語」を書き続けている。小劇団の座付作家を経た後、物語屋として独自の路線を歩む。 「朗読歌劇そらのおと」https://solanote.org/ なかひらまい (ナカヒラマイ) (イラスト) 画家・作家。ユング心理学研究会理事。多摩美術家協会会員。セツ・モードセミナー卒業。著作『スプーの日記』シリーズ三部作(トランスビュー)。古代伝承研究本『名草戸畔(なぐさとべ)古代紀国の女王伝説』(スタジオM.O.G)。毎日新聞・大阪本社版連載童話『貝がらの森』(スタジオM.O.G)。物語創作、伝承研究、絵画、イラスト制作などを通して日夜、独自の視点でモノノケの世界の本質を探求している。 http://studiomog.ne.jp/
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【古本】センダックの世界 | セルマ・G.レインズ, 渡辺 茂男 (翻訳)
¥5,500
岩波書店 1982年 初版 ハードカバー 278ページ - 内容紹介 - 『かいじゅうたちのいるところ』など、誰もが一度は触れたことのあるであろう絵本を数多く生み出してきたセンダック。若い時代から現在に至るまでの全仕事をビジュアル豊富に網羅した一冊です。 -------------- 状態:良い カバーにスレ、オレ有。 経年による傷みはみられるものの、概ね良好です。
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芸術家たち1 建築とデザインの巨匠 編 | 河内タカ
¥1,650
オークラ出版 2019年 ソフトカバー 160ページ - 内容紹介 - 教養として知っておきたい「アート」を楽しみながら、読んで学べる、 入門者のためのアートガイドブック『芸術家たち』。 シリーズ化を目指して刊行する一冊目のテーマは、「建築・デザイン編」。 著書『アートの入り口』や雑誌『&Premium』の連載、日本経済新聞のコラムなどで知られる 著者・河内タカが、20世紀の現代建築とモダンデザインの礎を築いた巨匠31組の 偉大な足跡を洒脱なエッセイで紹介していきます。 2020年の東京オリンピックを前にますます高まる建築とデザインへの社会的な関心。 学生から、教養として建築やデザインを学びたいと考えるビジネスパーソンまで、 多くの人の知的好奇心を刺激し、その世界へと誘う入門書の登場です。
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芸術家たち2 ミッドセンチュリーの偉人 編 | 河内タカ
¥1,650
オークラ出版 2020年 ソフトカバー 160ページ - 内容紹介 - 芸術家の人生を読んで知る。より多くの人がアートに親しみ、楽しむきっかけを作る1冊です。 約30年間をアメリカで過ごし、ニューヨークを拠点にアートや写真のキュレーション、そして写真集の編集を数多く手がけてきた河内タカ氏が、世界の建築家・デザイナー総勢31名をピックアップし、それぞれのアーティストについて作家同士のつながりやネットワークとストーリーを交えて語ります。そして、イラストレーターのサンダースタジオによる独自の視点で切り取った各アーティスト、いわゆる一般的なポートレートではなくそのアーティストにまつわる要素がしっかりと表現されたイラストでご紹介。河内氏の軽妙な語り口と、サンダースタジオによるユーモア溢れるポートレートのコラボレーションです。 敷居の高い“アート”ですが手に取りやすい内容、デザインになっているため、より多くの人がアートに親しみ、楽しむきっかけを作りたいと考えております。第2弾目は、ミッドセンチュリーで活躍していたアーティストたちのお話しです。
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【古本】芸術の言語 | ネルソン・グッドマン, 戸澤 義夫(翻訳)松永 伸司(翻訳)
¥4,300
慶應義塾大学出版会 2017年 初版 ハードカバー 352ページ 四六判 - 内容紹介 - 芸術を〈記号システム〉として解読する ▼絵画、音楽、ダンス、文学、建築……芸術へのアプローチを根本的に転換した20世紀美学の最重要著作。 ▼20世紀アメリカを代表する哲学者、ネルソン・グッドマンは、美学、論理学、認識論、科学哲学の分野において多大な影響を及ぼした。グッドマンの主著である本書は、1968年の刊行以来、現代美学の記念碑的著作として読みつがれている。 ここでグッドマンは、芸術の基本的諸問題を考察することから出発し、芸術における記号の一般理論の構築へと向かう。芸術がある対象を「再現」するとはどういうことなのか。再現と表現はどうちがうのか。絵画における遠近法とは、写実性とは何か。ホンモノと完全な贋作を見ることにちがいはあるのか。楽譜とか何か。ダンスは記譜できるのか。芸術と科学の真理は異なるのか。 本書は、芸術における記号と記号システムの研究であり、われわれの知覚と行動、さらにわれわれの世界創造とその理解において、それらがどのように機能しているかを明らかにしている。この考察は、心理学、言語学、認識論、科学哲学などの領域を横断しつつ、われわれを、絵画、音楽、ダンス、文学といったあらゆる芸術形式の深い理解へと導いてくれる。 目次 序文 序論 第一章 現実の再制作 1 指示 2 模倣 3 遠近法 4 彫刻 5 フィクション 6 トシテ再現 7 創意 8 写実性 9 記述と描写 第二章 絵の響き 1 対象領域の違い 2 方向のちがい 3 例示 4 サンプルとラベル 5 事実と比喩 6 図式 7 転移 8 隠喩の諸方式 9 表現 第三章 芸術と真正性 1 完璧な贋作 2 答え 3 贋作不可能なもの 4 理由 5 課題 第四章 記譜法の理論 1 記譜法の主機能 2 統語論的要件 3 符号の合成 4 準拠 5 意味論的要件 6 記譜法 7 時計と計数器 8 アナログとデジタル 9 帰納的な翻訳 10 図表、地図、モデル 第五章 譜、スケッチ、書 1 譜 2 音楽 3 スケッチ 4 絵画 5 書 6 投射可能性、同義性、分析性 7 文字 8 ダンス 9 建築 第六章 芸術と理解 1 絵と文 2 調べることと見せること 3 行為と態度 4 感情の機能 5 美的なものの徴候 6 価値の問題 7 芸術と理解 用語解説 概要 訳者あとがき 人名索引 事項索引 - 著者プロフィール - ネルソン・グッドマン (Nelson Goodman) (訳) 1906~1998年。アメリカの哲学者。美学、論理学、認識論、科学哲学において多大な影響を及ぼした。画廊を経営するかたわら、ハーヴァード大学で博士号を取得。ハーヴァード大学哲学名誉教授。タフツ大学、ペンシルヴェニア大学、ブランダイス大学、ハーヴァード大学など、各地で教鞭をとる。ハーヴァード大学では、哲学、認知科学、芸術、教育を融合させることを目的とした研究機関「プロジェクト・ゼロ」を設立。おもな著書に、『事実・虚構・予言(Fact, Fiction, and Forecast)』(雨宮民雄訳、勁草書房、1987年)、『記号主義――哲学の新たな構想(Reconceptions in Philosophy and Other Arts and Sciences)』(エルギンとの共著、菅野盾樹訳、みすず書房、2001年)、『世界制作の方法(Ways of Worldmaking)』(菅野盾樹訳、ちくま学芸文庫、2008年)など。 戸澤 義夫 (トザワ ヨシオ) (翻訳) 群馬県立女子大学名誉教授。東京大学文学部美学芸術学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科美学芸術学科修士課程修了。博士課程中退。著書に『講座美学3 美学の方法』(共著、東京大学出版会、1984年)、 「自然とテクノロジー」 (共著 『芸術文化のエコロジー』 勁草書房、1995年)、『アート・スタンダード検定公式テキストブック』(監修、玉川大学出版部、2011年)。 松永 伸司 (マツナガ シンジ) (翻訳) 東京藝術大学美術学部教育研究助手。2015年東京藝術大学大学院美術研究科美術専攻芸術学(美学)専門領域博士後期課程修了。博士(美術)。博士論文「ビデオゲームにおける意味作用」。訳書にイェスパー・ユール『ハーフリアル――虚実のあいだのビデオゲーム』(ニューゲームズオーダー、2016年)。2015年より立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員。 -------------- 状態:良い カバーに若干のオレ等ありますがほかは大変綺麗な状態です。
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紋の辞典 | 波戸場承龍, 波戸場耀次
¥1,650
雷鳥社 2020年 ハードカバー 360ページ 15.2 x 10.2 x 2.6 cm - 内容紹介 - 雷鳥社の辞典シリーズ9作目は、家紋の辞典! ページをめくるたびに密度を増す、「紋曼荼羅®」掲載! 江戸時代に多くの種類が生み出され、日本人が慣れ親しんできた家紋。その図柄はすべて、職人によって正円と直線のみで描かれる。モチーフの本質だけをとらえた、日本独自のシンプルで美しいデザインの仕組みに迫る。 目次 はじめに 本書の見方 基本の紋+見立て紋 現代の紋 コラム おわりに 索引 紋の仕組み ・基本紋の対抗ページに作図過程がわかる「紋曼荼羅®」掲載 ・「現代の紋」には、日本橋の商業施設COREDO室町に掛かる大暖簾の紋掲載 ・巻末には、仕組みを表す構成名別に、家紋を逆引きできる裏辞典あり - 著者プロフィール - 波戸場承龍 (ハトバショウリュウ) (著/文) 京源三代目 紋章上繪師 着物に家紋を手で描き入れる紋章上繪師としての技術を継承し活躍する一方、家紋の魅力を新しい形で表現したいという想いで、2007年より家紋のアート作品を制作。紋章上繪師ならではの「紋曼荼羅® MON-MANDALA」というオリジナル技法を生み出す。家紋やロゴデザインの域を超えて、森羅万象を描き出す職人兼デザイナーとして、あらゆる分野のデザインに挑戦し続けている。NHK Eテレ デザインあ「もん」出演/もん制作他 波戸場耀次 (ハトバヨウジ) (著/文) 紋章上繪師 工房「誂処 京源」の立ち上げを機に、Adobe Illustrator/Photoshop/Premiere Proを使って、家紋とデジタル技術を掛け合わせた多種多様なビジネスモデルを構築。デザインの宝庫である家紋が常に身近にある環境で育ち、8歳から始めた書道で培われたバランス感覚で、シンプルでミニマムなデザインを行う。父 承龍とともに、家紋を知らない世代や海外の方々へ、家紋の魅力を伝えるワークショップや講演などを積極的に行っている。
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デザイン偉人伝|松田行正
¥2,200
左右社 2020年 ソフトカバー 328ページ 四六変型判 - 内容紹介 - グラフィック・デザインの道を切り拓いた16人の偉人たち! 「デザイン」という言葉が生まれる以前からデザインの偉業は成されていた!トリミングの達人・俵屋宗達、オールオーバーの先駆者・モネなど、偉人たちの手法や着想のヒントを時代背景とともに解き明かす。目からウロコのデザイン史! 本の基本構造をつくったアルド・マヌーツィオ 1450?~1515 「アルド・マヌーツィオは、イタリア、ヴェネツィアの出版社兼印刷所アルドゥス工房の主宰者。一五、一六世紀の印刷の隆盛は、それまで修道院の聖職者が独占していた本を一般民衆に広げたところにあった。アルドはこの先頭に立っていた。アルドは、現代の本の世界では当たり前となっていることを、書籍の基本的構造としてはじめて世に示し、一般化させたのだった。それは、聖職者や王侯貴族のものだった本を一般市民に開放したことともいえる。つまり、気晴らしとしての読書の楽しみを知らしめたのだった」 洗練されたグラフデザインで多くの人びとの命を救ったフローレンス・ナイチンゲール 1820-1910 「フローレンス・ナイチンゲールは『近代看護教育の母』と呼ばれている。ただし、ナイチンゲールの功績はそれだけではない。ナイチンゲールは統計学者としても知られていた。後述するクリミア戦争に看護婦として従軍したときの詳細な看護記録をもとにつくった報告書で、ひと目でわかる円グラフなどを使い、病院改革につながる説得力のある論を展開したのだった。いわばデザインの力で関係者の重い腰を上げさせたのだ」 デザイナーにもっとも必要とされる「選ぶこと」を芸術の域にまで高めたマルセル・デュシャン 1887-1968 「建築、プロダクト、グラフィック、あらゆるジャンルのデザイナーにいえることかもしれないが、その仕事の大半は「選ぶこと」に費やされる。「選ぶこと」は雑然とした状況に秩序を与えることだから、デザイナーは、アート・ディレクター、クリエイティヴ・ディレクターなどとも呼ばれる。この「選ぶ」をアート行為のひとつに加え、「選ぶこと」を至高の位置に押し上げたのがマルセル・デュシャンだった」 ほか、16人の偉人たちが登場! 目次 はじめに 1501 携帯できる本をつくったマヌーツィオ 1593 フラットカラーで余白に意味をみつけた等伯 1617?/1924 トリミングの力を魅せたロトチェンコと俵屋宗達 1858 円グラフで統計の力をみせたナイチンゲール 1869 文字を絵として扱ったシェレ 1897 レイアウトに機能美を求めたマラルメ 1904/1947 オールオーバーへの道を開いたモネとポロック 1905 CMデザインの定型をつくったベルンハルト 1912 文字をノイズとして扱ったマリネッティ 1917 「選ぶこと」をみつけたデュシャン 1921 三原色を極めたモンドリアン 1928 周縁レイアウトにこだわったチヒョルト 1932 本の形に黄金比を適用したマーダーシュタイク 1934 スピード感を線に託したローウィ おわりに 図版引用リスト 参考文献 著者プロフィール 松田行正 (マツダ ユキマサ) (著/文) 本のデザインを中心としたグラフィック・デザイナー。自称デザインの歴史探偵。「オブジェとしての本」を掲げるミニ出版社、牛若丸主宰。『眼の冒険』(紀伊國屋書店)で第37 回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。近著として、『デザインってなんだろ?』(紀伊國屋書店)、『RED』『HATE ! 』『急がば廻れ』(左右社)、『デザインの作法』 『独裁者のデザイン』(平凡社)、『にほん的』(河出書房新社)などがある。 http://www.matzda.co.jp
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ミッフィーとマティスさん : こどもと絵で話そう | 国井 美果(文), 菊地 敦己(構成)
¥1,650
美術出版社 2013年 ハードカバー 55ページ 縦19mm - 内容紹介 - こどもといっしょに絵を鑑賞したら、どんなにたのしいことでしょう。まっさらな目にうつる名画は、きっと「なぜ?」「なに?」でいっぱい。奇想天外でユニークな視点に満ちていることでしょう。そこには意外な気づきも待っています。見落とすなんてもったいない。 「こどもに読み聞かせて」、こどもと絵について話したり、「大人が自分で読んで」、こどもの視線で絵を観てみたり。さあ、ミッフィーといっしょに、名画を観ていきましょう。 ある日ミッフィーは「マティスさん」という画家の絵に出会います。さあミッフィーといっしょにこどもの目になって、名画を観てみませんか?ミッフィーと観るマティスの切り絵の世界。