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なにかがいる | 佐藤雅彦, ユーフラテス
¥990
SOLD OUT
福音館書店 2014年 ハードカバー 30ページ B4判 - 内容紹介 - いきものたちの気配を絵本の世界で感じてみようとする作品です。現実の世界では感じられる音や匂いなどは絵本の世界にはありません。ここに登場するものたちは、決して隠れようと意識してそこにいるわけではないのですが、なぜか見えなくなってしまっているのです。でもことばでは表現しきれないなにかがあるのです。気配を感じる能力は誰もが持っているものです。感覚を研ぎすまして、そのなにかを見つけてください。 - 著者プロフィール - 佐藤雅彦 (サトウマサヒコ) (著/文 | 写真) 東京藝術大学教授。NHK教育テレビ「ピタゴラスイッチ」「テキシコー」を企画・監修。著書に『考えの整頓』(暮しの手帖社)、『新しい分かり方』(中央公論新社)等。平成25年紫綬褒章受章。 ユーフラテス (ユーフラテス) (著/文 | 写真) 慶應義塾大学及び東京藝術大学の佐藤雅彦研究室の卒業生からなるクリエイティブグループ。「ピタゴラスイッチ」では「ピタゴラ装置」等の制作を担当。佐藤雅彦との著作に『中をそうぞうしてみよ』等。
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ボンバストゥス博士の世にも不思議な植物図鑑 | イバン・バレネチェア(著/文 | イラスト), 宇野 和美(翻訳)
¥2,090
西村書店 2014年 ハードカバー 48ページ B4判 - 内容紹介 - 午前零時までに収穫すべき「馬車カボチャ」、自分をめでる鏡のついた「鏡スイセン」、「気球洋ナシ」「ラッパ銃オリーブ」……。 200年あまり前、すぐれた植物学者にして、自然哲学博士のボンバストゥス・ドゥルシメールが、これまでだれも思いつかなかったアイディアによってつくりあげた幻想植物図鑑。 2011年、第23回BIB(ブラティスラヴァ世界絵本原画展)金牌受賞作。 - 著者プロフィール - イバン・バレネチェア (イバンバレネチェア) (著/文 | イラスト) 1973年、スペイン・バスク自治州のエルゴイバル生まれ。グラフィックデザイナーをへて、2010年より物語の挿絵や絵本の分野で活躍する。国内外での受賞多数。新進気鋭のイラストレーター。 宇野 和美 (ウノカズミ) (翻訳) 1960年、大阪府に生まれる。東京外国語大学スペイン語学科卒業、バルセロナ自治大学大学院修士課程修了。児童文学の翻訳のほか、スペイン語の子どもの本専門ネット書店「ミランフ洋書店」を経営し、スペイン語の魅力を伝えている。
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オズの魔法使い | ライマン・フランク・バウム, 渡辺茂男(翻訳), ウィリアム・ウォーレス・デンスロウ(イラスト)
¥2,750
福音館書店 1990年 ハードカバー 320ページ 函入 縦210mm 横170mm 厚さ30mm - 内容紹介 - 竜巻きによってオズ大王の住む魔法の国に運ばれたドロシーは、かかしとブリキの樵と臆病なライオンと共に大冒険をします。完全復刻した124枚のデンスロウの挿絵をそえた決定版です。
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かめれおん日記 | 中島敦, 山本善行(監修)
¥1,870
灯火舎 2021年 ハードカバー 112ページ 縦180mm 横122mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 小品をもって、作者や作品との出会い、本との出会いの場へと誘う「灯光舎 本のともしびシリーズ」第3弾は中国の古典世界を材にした『山月記』や『李陵』などを描いた作家・中島敦の作品3編をお届けします。 パラオ滞在中に出会った島民の女性をユーモラスに親しみあるまなざしで描いた「マリヤン」、ある南の島に伝わったとされる昔話を題材に描いた「幸福」、そしてタイトルとなった「かめれおん日記」を収録。自身の望まぬ環境と喘息の持病に悩むある教師が、突然生徒から渡されたカメレオンを飼育することになる。その珍奇な小動物の観察から、「自身への呵責と省察」が思索的に展開し、現実と内面の世界を往還する。環境に適応できずに衰弱する「かめれおん」と何とか今の状況から脱却を試みる人間が鮮明に描かれる。 南島の自然や人々への愛情あるまなざしと自身の内面をえぐる鋭い観察に加えて、時にシニカルとユーモアを漂わせて精彩をはなつ作品たちをお届けします。また、中島敦の妹・折原澄子氏によるエッセイ『兄と私』を収録。兄・中島敦との想い出と人柄をていねいに描くみごとな文章も必見。 「灯光舎 本のともしび」創刊 人々の心に染み入る作品を取り上げ、小品仕立ての書籍にしてお届けする「灯光舎 本のともしび」。書物の愛好家はもとより、作者や作品ないしは読書そのものへの入り口にしてほしいという想いのもと、「小品」をコンセプトに素朴で味わいのある佇まいで、刊行いたします。 撰者には、書物エッセイストで京都銀閣寺に店を構える古書善行堂店主・山本善行氏を迎え、シリーズとしての発刊を目指します。 目次 ・マリヤン ・幸福 ・かめれおん日記 ・兄と私 ・撰者あとがき 版元から一言 内容紹介で書いたように、「山月記」とは少しちがった中島文学の魅力をお伝えできるのではないかと思います。 そして、中島敦の妹・折原澄子さんのエッセイ『兄と私』を収録させていただくことができて、より充実した書籍に仕上がったと思います。 兄・敦との想い出の断片と中島敦が亡くなるまでの数カ月、兄妹でともに過ごした日々が中島敦の人柄を想わせ心に響きます。 当時の雰囲気を優先し、漢字は底本通りに旧字体を採用しております。 読者にとって読みやすくなるように、難解と思われる漢字にはルビを付しました。 - 著者プロフィール - 中島敦 (ナカジマアツシ) (著/文) 東京都生まれ。1926年、第一高等学校へ入学し、校友会雑誌に「下田の女」他習作を発表。1930年に東京帝国大学国文科に入学。卒業後、横浜高等女学校勤務を経て、南洋庁国語編修書記の職に就き、現地パラオへ赴く。1942年3月に日本へ帰国。その年の『文學界2月号』に「山月記」「文字禍」が掲載。そして、5月号に掲載された「光と風と夢」が芥川賞候補になる。同年、喘息発作が激しくなり、11月入院。12月に逝去。 山本善行 (ヤマモトヨシユキ) (監修) 大阪府出身。関西大学文学部卒。書物エッセイスト。 2009年、京都銀閣寺近くに「古書善行堂」オープン。 著書に『関西赤貧古本道』(新潮社)、『古本のことしか頭になかった』(大散歩通信社)、『定本古本泣き笑い日記』(みずのわ出版)、編者として上林曉の『星を撒いた街』、『故郷の本箱』、『埴原一亟古本小説集』(以上、夏葉社)、黒島伝治『瀬戸内海のスケッチ』(サウダージ・ブックス)など。
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見えないものを探す旅 旅と能と古典 | 安田登
¥1,650
亜紀書房 2021年 ソフトカバー 160ページ 四六変型判 - 内容紹介 - いつもの風景が、その姿を変える 単なる偶然、でも、それは意味ある偶然かもしれない。 世界各地へ出かけ、また漱石『夢十夜』や三島『豊饒の海』、芭蕉など文学の世界を逍遥し、死者と生者が交わる地平、場所に隠された意味を探し求める。 能楽師・安田登が時空を超える精神の旅へといざなう。 私たちには、「見えないもの」を見る力が備わっています。 「目」を使わないでものを見る力です。(まえがきより) 目次 ■ はじめに ■ 旅 ▶ 敦盛と義経 ▶ 奄美 ▶ チベットで聴いた「とうとうたらり」 ▶ 復讐の隠喩 ▶ 人待つ男 ▶ 孤独であることの勇気 ▶ ベトナムは美しい ▶ 生命の木 ■ 夢と鬼神――夏目漱石と三島由紀夫 ▶ 『夢十夜』 ▶ 待ちゐたり ▶ 太虚の鬼神――『豊饒の海』 ■ 神々の非在――古事記と松尾芭蕉 ▶ 笑う神々――能『絵馬』と『古事記』 ▶ 謡に似たる旅寝 ▶ 非在の蛙 ■ 能の中の中国 ▶ 西暦二千年の大掃除 ▶ 時を摑む ▶ 麻雀に隠れた鶴亀 ▶ 超自然力「誠」 ▶ 神話が死んで「同」が生まれる ■ 日常の向こう側 ▶ 心のあばら屋が見えてくる ▶ レレレのおじさんが消えた日 ▶ 掃除と大祓 ▶ 死者は永遠からやってくる ■あとがき - 著者プロフィール - 安田 登 (ヤスダ ノボル) (著/文) 下掛宝生流能楽師。1956年千葉県銚子市生まれ。 高校時代、麻雀とポーカーをきっかけに甲骨文字と中国古代哲学への関心に目覚める。能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。現在、関西大学特任教授。 著書に『あわいの力 「心の時代」の次を生きる』、シリーズ・コーヒーと一冊『イナンナの冥界下り』(ともにミシマ社)、『能 650年続いた仕掛けとは』(新潮新書)、『あわいの時代の『論語』 ヒューマン2.0』(春秋社)、『野の古典』(紀伊國屋書店)など多数。
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共有地をつくる わたしの「実践私有批判」 | 平川克美
¥1,980
SOLD OUT
ミシマ社 2022年 ソフトカバー 224ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 私有財産なしで、機嫌よく生きてゆく 銭湯、食堂、喫茶店、縁側…… 誰のものでもあり、誰のものでもなく。 『小商い』の終着点を描いた私小説的評論 ミシマ社創業15周年記念企画 『小商いのすすめ』から十年。 消費資本主義がいよいよ行き詰まる中、 「小商いの哲学」を実践するすべての人に贈る。 この社会を安定的に持続させてゆくためには、社会の片隅にでもいいから、社会的共有資本としての共有地、誰のものでもないが、誰もが立ち入り耕すことのできる共有地があると、わたしたちの生活はずいぶん風通しの良いものになるのではないか――本文より 目次 第一章 欲望の呪縛から逃れる 第二章 非私有的生活への足掛かり 第三章 リナックスという共有地 第四章 共同体のジレンマ 第五章 家族の崩壊 第六章 消費資本主義から人資本主義へ 第七章 共有地をつくる - 著者プロフィール - 平川克美 (ヒラカワカツミ) (著/文) 文筆家、「隣町珈琲」店主。1950年、東京・蒲田の町工場に生まれる。早稲田大学理工学部機械工学科卒業後、翻訳を主業務とするアーバン・トランスレーションを設立。1999年、シリコンバレーのBusiness Cafe Inc.の設立に参加。2014年、東京・荏原中延に喫茶店「隣町珈琲」をオープン。著書に『小商いのすすめ』『「消費」をやめる』『21世紀の楕円幻想論』(いずれもミシマ社)、『移行期的混乱』(ちくま文庫)、『俺に似たひと』(朝日文庫)、『株式会社の世界史』(東洋経済新報社)など多数ある。
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野草の手紙 草たちと虫と、わたし 小さな命の対話から | ファン・デグォン, 清水 由希子(翻訳)
¥1,870
自然食通信社 2016年 ソフトカバー 276ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ25mm - 内容紹介 - わずかな野草とそこに生きる虫たちの目線に自らが降りたとき、ファン・デグォンの内面に深くやさしく変容が起きた。誰も目に留めることのない小さないのちの世界は、人間が築き上げてきた文明がいかに自分たちだけに偏ったものなのかを投げかける。覚えのない重罪に問われた身でありながらも、無機質な刑務所内での暮らしを軽やかなユーモアにのせて、小さな生きものたちの在りようから見出した、静かなる気づきの日々を妹にしたためた珠玉の一冊。 「わたしたち人間だけが生存競争という一線を越えてほかの生命をないがしろにし、驕り高ぶって自然の品位を失っている。人と自分を比べては自分だけが正しく優れていると思い込み、鼻高々な人間こそ、大きかろうが小さかろうが、醜かろうが美しかろうが、持って生まれたありのままの花を咲かせる野草から、学ぶべきことはけっして少なくないのだ」 釈放後に手紙を編集して出版された本書は、小さな命との交歓をつうじて自身の心身と社会への見方を大きくつくりかえていった筆者の、平和の思想の原点として読み継がれている。 目次 序 辻 信一 1 野の草を育て食す 2 小さな命という宇宙 3 野性の食卓・原始の味覚 4 新天地での思索の旅 5 草に生かされて 講演録 根をはって 新版によせて 一歩下がって足元を覗けば 新版 役者あとがき - 著者プロフィール - ファン・デグォン (ファン デグォン) (著/文) 1955年ソウル生まれ。「生命平和(ライフピース)運動」活動家。ソウル大学農学部卒業。留学中の1985年、身に覚えのない容疑で逮捕され、1998年の特赦による釈放まで13年2か月、独房で暮らす。釈放後渡欧、ロンドン大学で農業生態学を学ぶ。2002年、獄中から妹にスケッチを添えて送った手紙が『野草手紙』として韓国で出版され、ベストセラーに。現在は農業と執筆活動のほか、全羅道ヨングァンの山中にてエコロジーと平和の運動を主宰。著書に『百尺竿頭に立ち』、『世界のどこにでも我が家はある』(共著)、『花より美しい人びと』、『ありがとう、雑草よ』等(いずれも未邦訳)がある。 清水 由希子 (シミズ ユキコ) (翻訳) 1973年生まれ。東京都在住。翻訳家。横浜市立大学文理学部卒業。訳書に『9歳の人生』(河出書房新社)、『マイ スウィート ソウル』(講談社)、『世界を打ち鳴らせ―サムルノリ半生記』(岩波書店)等がある。
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薬草のちから: 野山に眠る、自然の癒し | 新田理恵
¥1,980
晶文社 2018年 ソフトカバー 256ページ 13.2 x 1.9 x 18.8 cm - 内容紹介 - 薬草が私のからだを変えていく むくみが取れる。肌がつやつや。お腹を整える。 男性も女性も元気になる! 四季折々さまざまに変化する気候に合わせて、海辺から山里までその場所ごとに根付いた薬草。 ドクダミ、ハブソウ、ヨモギ、葛……。 古来、医食同源として最も身近で暮らしと健康を支えた植物たちの「ちから」をレシピと合わせて紹介。 昔ながらの在来種のみを使った日本の伝統茶を伝える食卓研究家が 現代に継承される薬草文化について提案する。 【古くから使われてきた薬草が毎日の健康を支えます】 女性に効く薬草(からだを温め妊活効果も): ヨモギ、ナツメ、ショウガ、熊柳、当帰 男性に効く薬草(肝臓とお腹を癒す): ウコンと葛、ハブソウ(ハブ茶)、はすの葉 免疫力を取り戻す:サルノコシカケ 生命力を上げる:オタネニンジン デトックス:ドクダミ 薬草の使い方にとどまらず、医療の側面からの薬草の歴史や、 産業としての薬草の展望、薬草を仕事にするということについて などさまざまな側面から薬草について触れていく。
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青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集 | ヴァージニア・ウルフ, 西崎 憲(編集 | 翻訳)
¥1,980
亜紀書房 2021年 ソフトカバー 256ページ B6判 - 内容紹介 - 〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉 イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。 短篇は一つ一つが小さな絵のよう。 言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。 21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。 ――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。 ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より) ___________________ 《ブックスならんですわる》 20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。 やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。 いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。 目次 ■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova ■青と緑……Blue & Green ■堅固な対象……Solid Objects ■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain ■サーチライト……The Searchlight ■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside ■同情……Sympathy ■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street ■幸福……Happiness ■憑かれた家……A Haunted House ■弦楽四重奏団……The String Quartet ■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday ■キュー植物園……Kew Gardens ■池の魅力……The Fascination of the Pool ■徴……The Symbol ■壁の染み……The Mark on the Wall ■水辺……The Watering Place ■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V. ■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel ■スケッチ ・電話……The Telephone ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct ・イングランドの発育期……English Youth ■解説 ヴァージニア・ウルフについて――西崎憲 ■年表 - 著者プロフィール - ヴァージニア・ウルフ (ヴァージニア ウルフ) (著/文) 1882年―1941年、イキリスのロンドンに生まれる。父レズリーは高名な批評家で、子ども時代から文化的な環境のもとで育つ。兄や兄の友人たちを含む「ブルームズベリー・グループ」と呼ばれる文化集団の一員として青春を過ごし、グループのひとり、レナード・ウルフと結婚。30代なかばで作家デビューし、レナードと出版社「ホガース・プレス」を立ち上げ、「意識の流れ」の手法を使った作品を次々と発表していく。代表作に『ダロウェイ夫人』『灯台へ』『波』など、短篇集に『月曜日か火曜日』『憑かれた家』、評論に『自分ひとりの部屋』などがある。 西崎 憲 (ニシザキ ケン) (編集 | 翻訳) 1955年生まれ。翻訳家、作家。著書に『世界の果ての庭』『蕃東国年代記』『ヘディングはおもに頭で』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』ほか。訳書に『郵便局と蛇』コッパード、『第二の銃声』バークリー、『ヘミングウェイ短篇集』など多数。電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」主宰。
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マティスとルオー 友情の手紙 | ジャクリーヌ・マンク, 後藤新治ほか(翻訳)
¥3,850
みすず書房 2017年 ハードカバー 364ページ A5判 - 内容紹介 - 「君がそれをやるべきだよ!」――マティス。 「もっといい絵を描きたい」――ルオー。 気質も画風も好対照。それゆえに惹かれ合い、ライバルとして高め合ってきたマティスとルオー。ふたりはパリ国立美術学校のギュスターヴ・モロー教室で出会って以来、マティスの死の直前まで50年にわたり手紙を交わし、家族ぐるみの交流をつづけた。恩師との思い出、フォーヴィスムの誕生、画商への愛憎、贋作騒動、「聖なる芸術」への熱情――ふたりの巨匠の創作の舞台裏。 2006年、かつてのルオーのアトリエで、マティスからルオー宛の手紙が発見された。以来、編者マンクをはじめ関係者による解読が進められる。真の教育者モロー、当代随一の画商ヴォラール、稀代の出版人テリアード、ヨーロッパ美術の渡し守りP・マティス……フランス絵画界の陰の立役者たちの人間ドラマが展開する、美術史の第一級史料。 図版75点、詳細年譜、関連地図を収録。 目次 編者によるまえがき マティス=ルオー往復書簡 1906-1953年 1906-07年 サロン・ドートンヌ事件 マティスとコリウール 1930年 ふたりのマティス ニューヨークのピエール・マティス画廊 1934年 画商との確執 ルオーとヴォラール 1937-38年 絵付けと舞台美術 テリアードの挿絵本 1941年 占領地区と自由地区 「熱意あふれる渡し守り」 1944年 解放前夜 1945年 ボノムという画家 1946年 「黒は色である」 ルオーの初期版画――『ミセレーレ』と『ユビュおやじの再生』 1947年 ヴォラール裁判 1949年 聖なる芸術 1951年 古いなかンま 1952年 ユネスコ世界会議 1952-53年 最後の邂逅に向けて マティスへの質問状 1954年 エピローグ 謝辞 訳者あとがき 後藤新治 補遺 増子美穂 年譜 往復書簡一覧 図版一覧 訳註 原註 索引 - 著者プロフィール - ジャクリーヌ・マンク (ジャクリーヌ マンク) (編集) 現在パリ市立近代美術館学芸部長。専門はフォーヴィスムを中心にした近現代美術史。「ジャン・ピュイ ブルターニュのフォーヴ」展(1995)をはじめとして「フォーヴィスムあるいは〈火の試練〉 ヨーロッパにおけるモデルニテの爆発」展(1999)「マティスとドラン フォーヴィスムの真実」展(2005)など重要な展覧会を国際的に企画監修。近年では同館で「戦下の芸術 フランス1938-1947」展(2012)を共同企画し注目を集めた。『マティスとルオー 友情の手紙』を編集(後藤新治他訳、パナソニック 汐留ミュージアム監修、みすず書房、2017)。 後藤新治ほか (ゴトウシンジ) (翻訳) 1950年福岡県に生まれる。九州大学工学部卒業後同大学文学部修了。北九州市立美術館学芸員を経て、現在西南学院大学国際文化学部教授。著書『ルオーの「ミセレーレ」』(北九州市立美術館・中央公論美術出版、1980)『出光美術館蔵品図録 ルオー』(共著、平凡社、1991)ほか。訳書 ゴンブリッチ『芸術と進歩 進歩理念とその美術への影響』(共訳、中央公論美術出版、1991)、『マティスとルオー 友情の手紙』(共訳、みすず書房、2017)。
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ソウル・ハンターズ シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学 | レーン・ウィラースレフ, 奥野 克巳(翻訳), 近藤 祉秋(翻訳), 古川 不可知(翻訳)
¥3,520
亜紀書房 2018年 ハードカバー 384ページ 四六判 - 内容紹介 - 人類学と哲学、人間と動物が絡まり合う場所で ヴィヴェイロス・デ・カストロ、ハイデガー、インゴルド、ラカンらの思想を武器に、シベリアの狩猟民の世界に肉薄する。 人間と人間ならざるものが対等に出会う地平を描き出し、人類学の「存在論的転回」を決定づけるパースペクティヴィズムの重要著作、ついに翻訳! - 著者プロフィール - レーン・ウィラースレフ (レーン ウィラースレフ) (著/文) 1971年生まれ。国立デンマーク博物館館長。2003年、ケンブリッジ大学人類学科博士課程修了。博士(人類学)。マンチェスター大学(イギリス)、オーフス大学ムースガルド博物館(デンマーク)、オスロ大学文化史博物館(ノルウェー)を経て現職。 奥野 克巳 (オクノ カツミ) (翻訳) 1962年生まれ。立教大学異文化コミュニケーション学部教授。 一橋大学社会学研究科博士後期課程修了、桜美林大学教授を経て、2015年より現職。 【著書】 『「精霊の仕業」と「人の仕業」:ボルネオ島カリスにおける災い解釈と対処法』(春風社、2004年)、『人と動物、駆け引きの民族誌』(編著、はる書房、2011年)、『改定新版 文化人類学』(内堀基光との共編著、放送大学教育振興会、2014年)、『Lexicon 現代人類学』(石倉敏明との共編著、以文社、2018年)、『反省も謝罪もしない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(亜紀書房、2018年刊行予定)など。訳書にエドゥアルド・コーン『森は考える』(共監訳、亜紀書房、2016年)など。 近藤 祉秋 (コンドウ シアキ) (翻訳) 1986年生まれ。北海道大学アイヌ・先住民研究センター助教。 早稲田大学大学院、アラスカ大学フェアバンクス校博士課程を経て、2016年より現職。 【著書・論文】 『人と動物の人類学』(奥野克己、山口未花子との共編著、春風社、2012年)、「ボブ老師はこう言った:内陸アラスカ・ニコライ村におけるキリスト教・信念・生存」『社会人類学年報』第43号、「アラスカ・サケ減少問題における知識生産の民族誌――研究者は以下に関わるべきか――」『年報人類学研究』第6号。 古川 不可知 (フルカワ フカチ) (翻訳) 1982年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。 【論文】 「「仕事は探検」――ネパール・ソルクンブ郡、シェルパの村の生業と変容」『日本山岳文化学会論集』第14号(単著、2016年)、「職業としての「シェルパ」をめぐる語りと実践」『年報人間科学』第36号(単著、2015年)。
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あたしとあなた | 谷川俊太郎
¥2,200
SOLD OUT
ナナロク社 2015年 ハードカバー 120ページ B6判変型 - 内容紹介 - メディアに氾濫するコトバの洪水に食傷しているうちに、思いがけず自分にとってはちょっと新鮮な発想の短い詩群が生まれた。 ―あとがきより 83歳の今も、新しい挑戦をつづけている谷川さん。半世紀以上にわたって第一線で書き続けてきた詩人の最新作は、37篇の詩すべてにさまざまな〈あたし〉と〈あなた〉が登場します。 工芸品のような一冊を 最初に原稿を読んだ時、この言葉たちの動きや遠さや近さを、どうやって本という物質にしたらいいのか、悩みました。その結果、一番大事なのは、目の前の言葉を載せる紙なのではないかと考えました。あなたの指先に、やっと届けることができて嬉しく思います。 ―はさみ込みのしおりより 装丁担当 名久井直子 書籍の常識を超える工芸品のようなデザインは、気鋭のブックデザイナー・名久井直子さん。「一番大事なのは、目の前の言葉を載せる紙」(名久井さん)というコンセプトから、本書の制作は「この本のためだけの特別な紙」を作ることからスタートしました。伝統の高級越前和紙で知られる石川製紙株式会社の協力を得て、しっとりとした質感の鮮やかなブルーの紙が誕生しました。まさに、日本の職人技から生まれた贅沢な一冊です。
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A TASTE OF TANIKAWA 谷川俊太郎の詩を味わう | ウィリアム・I・エリオット, 西原克政, 川村和夫
¥1,870
ナナロク社 2021年 ハードカバー 120ページ B6変型判 縦180mm 横120mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 【谷川俊太郎さん帯コメント】 「私は一人っ子だったのに、詩の世界では最高のbrotherに恵まれました」 1960年代から50年以上もの間、谷川俊太郎の詩作品の英訳を続けるアメリカ人をご存じでしょうか。 その名は、ウィリアム・I・エリオット。谷川さんと同じ1931年生まれ、今年90歳です。 本書は、二人の友情と歴史が生んだ1冊です。エリオットがこれまでに翻訳した谷川の数百の詩から25篇を選び、 “詩の味わい方"をユーモラスな文章で書きおろしました。エリオットによる英訳詩も併記しています。 紹介された谷川俊太郎の詩 収録書籍一覧 ※本書掲載順 『コカコーラ・レッスン』思潮社 『こころ』朝日新聞出版 『シャガールと木の葉』集英社 『ことばあそびうた』福音館書店 『二十億光年の孤独』集英社文庫 『詩の本』集英社 『夜のミッキー・マウス』新潮文庫 『62のソネット+36』集英社文庫 『愛について』港の人 『こころのうた』文春文庫 ※山本健吉によるアンソロジー 『よしなしうた』青土社 『あたしとあなた』ナナロク社 『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』青土社 『旅』求龍堂 『関東学院大学文学部紀要 第92号』 『Traveler/日々』ミッドナイトプレス 『詩を贈ろうとすることは』集英社 『絵本』澪標 『mamma まんま』徳間書店 『世間知ラズ』思潮社 『日本語のカタログ』思潮社 『minimal』思潮社 目次 序文 詩ってどれほどのもの 1 店主からの挨拶 2 言葉、言葉、言葉 3 自然と人間 4 ことば遊び 5 宇宙からのまなざし 6 終末の風景 7 「さよなら」は「神」のことば? 8 ソネットの詩 9 散文詩の世界 10 共存と共生 11 折句とアクロスティック 12 愛のかたち 13 フットワーク軽やかに 14 沈黙への旅 15 ある日突然 16 ユーモアの糸 17 墓碑銘を刻む 18 祈りと願い 19 音のむこうに 20 飾らない文体 21 乳房考 22 異郷のふるさと 23 カタログ詩という方法 24 滑稽と真摯な詩人の肖像 25 別れのうた あとがき - 著者プロフィール - ウィリアム・I・エリオット (ウィリアム アイ エリオット) (著/文) 1931年、アメリカ・カンザス州生まれ。詩人、批評家、翻訳家。関東学院大学名誉教授。 谷川俊太郎の詩集54冊のほか、工藤直子、蔵原伸二郎、まど・みちお、等の翻訳もある。 1968年より、50年以上にわたって川村和夫とともに谷川俊太郎の詩を英訳してきた。 関東ポエトリ・センターを創設、海外の詩人と日本の詩人の交流につとめる。 最新詩集に『DOWSING』がある。 西原克政 (ニシハラ カツマサ) (著/文) 1954年、岡山県生まれ。英文学者、翻訳家。関東学院大学名誉教授。 著書に『アメリカのライト・ヴァース』(港の人)、『想像力の磁場』(北星堂書店)ほか、 訳書に、トニー・オーガード『英語ことば遊び事典』(共訳、大修館書店)、『W. D.スノッドグラス詩集』(共訳、港の人)ほか多数。 川村和夫 (カワムラ カズオ) (著/文) 1933年、福島県生まれ。英文学者、翻訳家。関東学院大学名誉教授。 訳書として、谷川俊太郎の詩集50冊が、ウィリアム・I・エリオットとの共訳で、岩波書店より電子書籍で出版されている。
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水上バス浅草行き | 岡本真帆
¥1,870
ナナロク社 2022年 ソフトカバー 196ページ B6変型判 - 内容紹介 - 【収録短歌より3首】 ほんとうにあたしでいいの?ずぼらだし、傘もこんなにたくさんあるし 3、2、1ぱちんで全部忘れるよって今のは説明だから泣くなよ 平日の明るいうちからビール飲む ごらんよビールこれが夏だよ - 著者プロフィール 岡本真帆 (オカモト -マホ) (著/文) 1989年、生まれ。高知県、四万十川のほとりで育つ。未来短歌会「陸から海へ」出身。
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思いがけず利他 | 中島岳志
¥1,760
ミシマ社 2021年 ソフトカバー 184ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ15mm - 内容紹介 - It’s automatic(イッツ オートマティック)!? 誰かのためになる瞬間は、いつも偶然に、未来からやってくる。 東京工業大学で「利他プロジェクト」を立ち上げ、『利他とは何か』『料理と利他』などで刺激的な議論を展開する筆者、待望の単著! 今、「他者と共にあること」を問うすべての人へ。 自己責任論も、「共感」一辺倒も、さようなら。 ** 偽善、負債、支配、利己性……。利他的になることは、そう簡単ではありません。 しかし、自己責任論が蔓延し、人間を生産性によって価値づける社会を打破する契機が、「利他」には含まれていることも確かです。――「はじめに」より 本書は、「利他」の困難と可能性を考える。手がかりとなるのは、居心地の悪いケアの場面、古典落語の不可解な筋書き、「証明できない」数学者の直観、「自然に沿う」職人仕事の境地、九鬼周造が追求した「私は私ではなかったかもしれない」という偶然性の哲学……など。 「利他の主体はどこまでも、受け手の側にあるということです。この意味において、私たちは利他的なことを行うことができません」 「利他的になるためは、器のような存在になり、与格的主体を取り戻すことが必要」 ――本文より 意思や利害計算や合理性の「そと」で、 私を動かし、喜びを循環させ、人と人とをつなぐものとは? 目次 はじめに 第一章 業の力――It’s automatic 第二章 やって来る――与格の構造 第三章 受け取ること 第四章 偶然と運命 おわりに - 著者プロフィール - 中島岳志 (ナカジマタケシ) (著/文) 1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『パール判事』『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『アジア主義』『下中彌三郎』『保守と立憲』『親鸞と日本主義』『利他とは何か』など。ミシマ社からは『現代の超克』(若松英輔との共著)、『料理と利他』(土井善晴との共著)を刊行。
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書こうとしない「かく」教室| いしいしんじ
¥1,980
ミシマ社 2022年 ソフトカバー 224ページ 四六判 - 内容紹介- ことばはどこから来るのか? なぜそれが“生きる”のか? 東京、三崎、松本、京都…移り住む土地、数奇なる半生、 創作、この三つの関係を初めてふりかえり、その謎に迫った感動の授業を一冊に! 『ぶらんこ乗り』『トリツカレ男』『ポーの話』『みずうみ』『港、モンテビデオ』… こうした名作は、書こうとしない作家によって、どのように“かかれた” のだろうか? 目次 はじめに 午前の部 いしいしんじ「かく」語る 一時間目 東京 1994~2001 二時間目 三崎・松本 2002~2009 三時間目 京都・三崎 2010~現在 給食にかえて 午後の部 いしいしんじの 作文を「かく」 四時間目 ことばが動き出すための準備 五時間目 「かく」ことと「自分の生」 - 著者プロフィール - いしいしんじ (イシイシンジ) (著/文) 1966年大阪市生まれ。京都大学文学部卒。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2000年、初の長編小説『ぶらんこ乗り』を発表。03年『麦ふみクーツェ』で第18回坪田譲治文学賞、12年『ある一日』で第29回織田作之助賞、16年『悪声』で第4回河合隼雄物語賞を受賞。著書に『トリツカレ男』『プラネタリウムのふたご』『ポーの話』『みずうみ』『よはひ』『海と山のピアノ』『港、モンテビデオ』『きんじよ』『みさきっちょ』『マリアさま』『ピット・イン』『げんじものがたり』など多数。お酒好き。魚好き。蓄音機好き。現在、京都在住。
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ミュージック 「現代音楽」をつくった作曲家たち| ハンス・ウルリッヒ・オブリスト, 篠儀直子(翻訳), 内山史子(翻訳), 西原尚(翻訳)
¥2,860
フィルムアート社 2015年 ソフトカバー 416ページ 四六判 - 内容紹介- 現代音楽の各ジャンルの第一人者たちに、H.U.オブリストが迫る。 『キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち』に続く第二弾! 1950年代以来西洋で生み出されてきた音楽とその形式が、視覚芸術・文学・建築・映画における前衛と取り結ぶ関係についての研究書。 ──(序文より) 現代音楽家たちの知性と魂についての、途方もなく豊かな記録! 各人の性格や雰囲気、手法、ほかにもいろいろなものを明らかにしてくれる──まさにインスピレーション! ──ビョーク パブリシティ掲載情報 ──── ☆「Mikiki」(Intoxicate)において、小沼純一さんに書評を書いていただきました。 消尽される声/響き合う他者の声に~ハンス・ウルリッヒ・オブリスト「ミュージック」と菊地成孔「レクイエムの名手」 http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/9435 ☆「サウンド&レコーディング・マガジン」2016年3月号のBook Reviewにおいて、ご紹介いただきました。 「時代を創った音楽家たちの実作業を知る書」 ☆「ele-king」のBook Reviewsにおいて、野田努さんにご紹介いただきました。 www.ele-king.net/review/book/004883/ ☆「men's FUDGE」2016年1月号にてご紹介いただきました。 「複雑に絡み合った現代音楽の進化の過程を、当事者である音楽家や作曲家のインタビューで巧みにマッピングしてみせたのが本著。(中略)音楽に携わる者以外にも、豊かな創造的インスピレーションを与えてくれるだろう。」 ☆「POPEYE」2015年12月号にてご紹介いただきました。 ☆クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」2015年12月号にてご紹介いただきました。 ☆「CINRA」にてご紹介いただきました。 http://www.cinra.net/news/20151027-music ──── 世界的に著名なキュレーター、ハンス・ウルリッヒ・オブリストによる、50〜90年代において特に重要な音楽家、作曲家たちへのインタビューをまとめた1冊。 【前衛音楽】【電子音楽】【ミニマリズム & フルクサス】【現代】の4章の中で、総勢17名の“証言”を収録しています。 たとえば、戦後の前衛音楽をリードしてきたシュトックハウゼンやブーレーズ。クセナキス、フランソワ・ベイルなどの電子音楽のパイオニアたち。ミニマル・ミュージックやフルクサスから派生するスティーヴ・ライヒやオノ・ヨーコ。実験的かつポップな表現を追究したクラフトワークやカエターノ・ヴェローゾなど……。 彼らのオーラルヒストリーは、音楽の各ジャンルにとどまらず、美術、文学、建築、映画など、あらゆる分野を横断しながら独自の「現代音楽史」を紡ぎ、その過程の進化をマッピングします。 創作の過程、他の音楽家たちとの恊働、音楽への愛、作品の社会的な影響など、さまざまな角度から鋭く切り込んだオブリストならではのインタビューと、本人の言葉によって解き明かされる“歴史”は、音楽関係者のみならず、創作を志すすべての人に必読です。
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テヘランでロリータを読む | アーザル・ナフィーシー, 市川 恵里(翻訳)
¥1,672
河出書房新社 2021年 文庫判 174ページ 四六判 縦188mm 横129mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 全米150万部、日本でも大絶賛のベストセラー、遂に文庫化! テヘランでヴェールの着用を拒否し、大学を追われた著者が行った秘密の読書会。壮絶な彼女たちの人生とそれを支える文学を描く、奇跡の体験。 - 著者プロフィール - アーザル・ナフィーシー (ナフィーシー,アーザル) (著/文) 1950年頃テヘランで名門の家に生まれる。13歳から欧米で教育を受け、イラン革命直後に帰国しテヘラン大学で教員となるが、追放。イスラーム大学他で教えた後、アメリカに移住。ジョンズ・ホプキンズ大学教授。 市川 恵里 (イチカワ エリ) (翻訳) 翻訳者。1966年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部英文学専修卒業。訳書に、A・ベネット『やんごとなき読者』、A・ナフィーシー『テヘランでロリータを読む』、V・ラトナー『バニヤンの木陰で』など。
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アナグマ国へ | パトリック・バーカム, 倉光 星燈(翻訳)
¥3,520
新潮社 2021年 ソフトカバー 416ページ 四六変型判 縦191mm 横132mm 厚さ28mm - 内容紹介 - 夕暮れどき、奇妙なたそがれの世界に迷いこんだら、そこはもう「アナグマ国」の入り口だ。アナグマ保護活動家だった祖母の足跡をたどり、イギリスで古くから親しまれてきた謎多きアナグマの生態と受難の歴史を繙き、ウシ型結核の温床として駆除の対象となり大きな社会問題となるまでを丹念に取材。フィールドワークをもとにした精緻な自然描写で、現代における動物と人間のあり方を問うネイチャー・ライティングの傑作。
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マツタケ――不確定な時代を生きる術 | アナ・チン, 赤嶺 淳訳
¥4,950
みすず書房 2019年 ハードカバー 448ページ 19.6 x 13.8 x 3 cm - 内容紹介 - 「本書は、20世紀的な安定についての見通しのもとに近代化と進歩を語ろうとする夢を批判するものではない。……そうではなく、拠りどころを持たずに生きるという想像力に富んだ挑戦に取りくんでみたい。……もし、わたしたちがそうした菌としてのマツタケの魅力に心を開くならば、マツタケはわたしたちの好奇心をくすぐってくれるはずだ。その好奇心とは、不安定な時代を、ともに生き残ろうとするとき、最初に必要とされるものである」 オレゴン州(米国)、ラップランド(フィンランド)、雲南省(中国)におけるマルチサイテッドな調査にもとづき、日本に輸入されるマツタケのサプライチェーンの発達史をマツタケのみならず、マツ類や菌など人間以外の存在から多角的に叙述するマルチスピーシーズ民族誌。ホストツリーと共生関係を構築するマツタケは人工栽培ができず、その豊凶を自然にゆだねざるをえない不確定な存在である。そうしたマツタケを採取するのも、移民や難民など不安定な生活を余儀なくされてきた人びとである。生態資源の保護か利用かといった単純な二項対立を排し、種々の不確定性が絡まりあう現代社会の分析にふさわしい社会科学のあり方を展望する。 「進歩という概念にかわって目を向けるべきは、マツタケ狩りではなかろうか」。 目次 絡まりあう プロローグ 秋の香 第一部 残されたもの 1 気づく術 2 染めあう 3 スケールにまつわる諸問題 幕間 かおり 第二部 進歩にかわって――サルベージ・アキュミュレーション 4 周縁を活かす フリーダム…… 5 オレゴン州オープンチケット村 6 戦争譚 7 国家におこったこと――ふたとおりのアジア系アメリカ人 移ろいゆきながら…… 8 ドルと円のはざま 9 贈り物・商品・贈り物 10 サルベージ・リズム――攪乱下のビジネス 幕間 たどる 第三部 攪乱――意図しえぬ設計 11 森のいぶき マツのなかからあらわれる…… 12 歴史 13 蘇生 14 セレンディピティ 15 残骸 ギャップとパッチで…… 16 科学と翻訳 17 飛びまわる胞子 幕間 ダンス 第四部 事態のまっただなかで 18 まつたけ十字軍――マツタケの応答を待ちながら 19 みんなのもの 20 結末に抗って――旅すがらに出会った人びと 胞子のゆくえ――マツタケのさらなる冒険 マツタケにきく――訳者あとがき 本書で引用された文献の日本語版と日本語文献 索引 - 著者プロフィール - アナ・チン (アナチン) (著/文) カリフォルニア大学サンタクルス校文化人類学科教授。エール大学を卒業後、スタンフォード大学で文化人類学の博士号を取得。フェミニズム研究と環境人類学を先導する世界的権威。おもにインドネシア共和国・南カリマンタン州でフィールドワークをおこない、森林伐採問題の社会経済的背景の重層性をローカルかつグローバルな文脈からあきらかにしてきた。著書にIn the Realm of the Diamond Queen: Marginality in an Out-of-the-Way Place (Princeton University Press, 1993), Friction: An Ethnography of Global Connection (Princeton University Press, 2004), The Mushroom at the End of the World (Princeton University Press, 2015)など、多数。 赤嶺淳 (アカミネジュン) (翻訳) 一橋大学大学院社会学研究科教授。専門は東南アジア地域研究・食生活誌学。ナマコ類と鯨類を中心に野生生物の管理と利用(消費)の変容過程をローカルな文脈とグローバルな文脈の絡まりあいに注目し、あきらかにしてきた。著書に『ナマコを歩く――現場から考える生物多様性と文化多様性』(新泉社、2010)『鯨を生きる――鯨人の個人史・鯨食の同時代史』(吉川弘文館、2017)『生態資源――モノ・場・ヒトを生かす世界』(山田勇・平田昌弘との共編著、昭和堂、2018)など。訳書にアナ・チン『マツタケ』(みすず書房、2019)など。
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羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季 | ジェイムズ・リーバンクス, 濱野 大道(翻訳)
¥1,232
早川書房 2020年 ハヤカワ文庫NF ソフトカバー 432ページ 文庫判 縦157mm 横106mm 厚さ16mm - 内容紹介 - イギリスの湖水地方で600年以上続く羊飼いの家系に生まれた著者が、美しくも厳しい自然と共存する伝統的な羊飼いの生活を綴る
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【サイン本】椰子の実 | 横地美穂
¥4,180
蒼穹舎 2021年 ハードカバー 80ページ クロス装 232 × 271 mm - 内容紹介 - 椰子の実の歌の舞台となった愛知県渥美半島の先、伊良湖岬の近くで生まれ、 まだ旅をする気持ちも知らなかった頃の私にとって 「椰子の実」という言葉は卒業文集を思い出すような懐かしいものでした。 それがいつしか、伊良湖のフェリーターミナルにある椰子の実を見て 「どこからきて、どんな旅をしてきたのだろう」などと思いを馳せるようになったのは 私にも旅の心が芽生えたからでしょうか。 海辺を歩くことが好きで写真を撮るうちに、 長い年月をかけて海を渡る椰子の実のように 私もずっと日本中の海沿いを歩いて写真を撮ろうと心に強く思いました。 地元の漁師の方に教えてもらう潮の流れ、旅先の宿やお店で出会う季節の美味しいもの、 伊良湖と似た砂浜や灯台、強く吹く風、笑い合う家族や恋人たちを眺めていると、 どの土地もまるで自分の生まれ育った故郷のように感じ、海に囲まれた日本に生まれたことを嬉しく思いました。 写真集「椰子の実」は文集のようにささやかですが、 旅や故郷を思う気持ちを誘ったならば幸せに思います。 ― 横地美穂 伊良湖岬に育った作者が日本各地の海辺の町を訪ね歩いた美しいモノクロスナップ。 一枚一枚の写真からは文字にはできない、いくつものことばが溢れ出している。
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ストリートスナップファイト | 新多 正典
¥2,200
ソフトカバー 45ページ 256 × 364 mm - 内容紹介 - モノクロ都市風景写真集。 光と影が作る奇譚画集。 世に跋扈する心象風景写真への異議申立。
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写真家のみなさん、一旦お花を撮るのはやめましょう | 新多 正典
¥2,200
ソフトカバー 52ページ 210 × 297mm - 内容紹介 - モノクロ都市風景写真集『ストリートスナップファイト』の副読本です。 『ストリートスナップファイト』の製作後記でありつつも、写真を取り巻く概論集として作りました。 「左ページにテキスト・右ページに写真」を配置する一定のリズムで構成し、このZINE単体で独立したエッセイ集として仕上げています。 また、本作は全編リソグラフ印刷で構成し、ハンドメイドの製本で仕上げています。 先行販売したPARK GALLERYによるレビュー https://note.com/park_diary/n/n29a631bc909d