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つまり“生きづらい”ってなんなのさ? | 桜林 直子
¥1,815
光文社 2025年 ソフトカバー 296ページ 四六変型判 縦188mm 横130mm 厚さ21mm - 内容紹介 - なんでだろう、わたしだけ? “生きづらい”ことはたしかだけど、どうしてなのかはよくわからないし、どうすればいいのか誰も教えてくれない……。ひとりで考えてもわからないから、専門家の方たちにいろいろな角度から“生きづらさ”を見つめてもらいました。星野概念(精神科医)、磯野真穂(文化人類学者)、東畑開人(臨床心理士)、石井ゆかり(ライター)、武田砂鉄(ラジオパーソナリティ・ライター)。
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エレベーターのボタンを全部押さないでください | 川内 有緒
¥1,980
ホーム社 2025年 ソフトカバー 256ページ 四六判 縦188mm 横131mm 厚さ18mm - 内容紹介 - いつも広い世界を見せてくれるノンフィクション作家・川内有緒、初のエッセイ集。 『パリでメシを食う。』でデビューし、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』で「Yahoo! ニュース・恂{屋大賞ノンフィクション本大賞」を受賞した川内有緒が、連載していた日経新聞、雑誌「ひととき」など、さまざまな媒体に寄稿したエッセイをセレクトして収録。 メキシコの走る民族、飼っていた2匹の個性的な猫、大反響を巻き起こした「荒れた海で愛を叫ぶ」……。海外での驚くべき旅や出会い、日常に潜む冒険、死生観などを綴り、読者を新しい場所へ誘う。 ユーモラスで味わい深い文章に、温かな感情が湧き上がる。なぜか一歩を踏み出したくなる川内有緒ならではの一冊。 川内さんは丸腰で荒海に飛び込んでいって、宝物のような出会いをつかみ取ってくる。 この本そのものが、冒険で、旅なのだ。――岸本佐知子(翻訳家) 並外れた行動力と筆致。見たことない球をぶんぶん投げてくる。――こだま(作家・エッセイスト) 【目次より抜粋】 第一章 コスタリカのバスのなかで 夢見る島のハンモック 精霊たちのしわざ 走れ! シエラ・タラウマラ 第二章 エレベーターのボタンを全部押さないでください ブックス海があった頃 二匹の猫 第三章 レモンを置きに京都まで ただ本屋に寄っただけ 向田邦子を追いかけて 太陽の塔と危険な読書 第四章 午前四時の試写室から 天国よりも奇妙な場所 女にも名前はある 初めての家出記念日 第五章 声枯れるまで叫ぼう 深夜の奇妙な演奏会 画面の中の孤島 ママ、パスポートはどこ? 冒険家になる人生とならない人生 第六章 未完成な人生に花束を 曇り空の流星観測会 心臓の音を保存する島 アイラブユーと言われたい 荒れた海で愛を叫ぶ 【著者プロフィール】 川内有緒 (かわうちありお) ノンフィクション作家。1972年東京都生まれ。日本大学芸術学部卒業。米国ジョージタウン大学大学院で中南米地域研究学修士号を取得。アメリカ、日本、フランスにて、国際協力分野で12年間働く。2010年以降、東京を拠点に執筆活動。『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』で新田次郎文学賞、『空をゆく巨人』で開高健ノンフィクション賞、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』でYahoo! ニュース|本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞。ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』の共同監督を務める。「生まれ変わったら冒険家になりたい」が口癖。
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をとめよ素晴らしき人生を得よ 女人短歌のレジスタンス | 瀬戸 夏子
¥2,090
柏書房 2025年 ハードカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 注目を集めたウェブ連載に、 書き下ろしを加えた待望の書籍化。 語られてこなかった女性歌人たちのレジスタンスを、 現代によみがえらせる。 『はつなつみずうみ分光器』の著者が挑む、 女たちの群像伝記エッセイ。 * * * 「きちんと目を向けさえすれば、ちゃんとわかることなのだった。 彼女たちの存在も、彼女たちの歌の価値も。」 ――本書「はじめに」より 1949年、女性だけの短歌結社「女人短歌会」と歌誌「女人短歌」が誕生した。 戦後短歌において独自の場を築き、数多くの才能を送り出してきたにもかかわらず、 彼女たちの活動は十分に顧みられてこなかった。 短歌をはじめ、さまざまな表現領域に光を当ててきた著者が、 男性優位の世界に抗いながら独創的な歌を詠みつづけた女性たちの姿と作品、 知られざるシスターフッドの軌跡を、 時を越えて鮮やかに描き出す。 「この本を読むあなたたちへ。 彼女たちの声も歌も、 おそらく未来のあなたたちに捧げられている。 絡みあった複雑な旋律を、 どうか、耳を澄まして聴いてほしい。」 巻末には、登場する女性歌人たちの作品から著者が選出し、 一首評を加えた精選120首のアンソロジーを収録。 装丁:アルビレオ 装画:三岸節子 本文カット:朝倉摂 目次 はじめに 第1章 大西民子と北沢郁子 第2章 片山廣子と「物語の女」 第3章 斎藤史とコンスタンス・マルキエヴィッチ 補章01 アガサ・クリスティーと中島梓 第4章 北見志保子と川上小夜子 第5章 五島美代子と五島ひとみ 第6章 長沢美津と「女人短歌」 補章02 もうひとつの大西民子と北沢郁子、あるいはデーリン・ニグリオファ、ミア・カンキマキ、ケイト・ザンブレノ 第7章 中城ふみ子と中井英夫 第8章 穂積生萩と釈迢空 第9章 河野愛子と「アララギ」 第10章 葛原妙子と森岡貞香 おわりに 付録「をとめよ素晴らしき人生を得よ」アンソロジー 主要参考文献 - 著者プロフィール - 瀬戸 夏子 (セト ナツコ) (著) 1985年、石川県生まれ。歌人、批評家。著書に、歌集『そのなかに心臓をつくって住みなさい』(現代短歌社)『かわいい海とかわいくない海 end.』(書肆侃侃房)、評論集 『現実のクリストファー・ロビン 瀬戸夏子ノート2009-2017』(書肆子午線)、歌集ガイド『はつなつみずうみ分光器 after 2000 現代短歌クロニクル』(左右社)など。
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今日もよく生きた ニューヨーク流、自分の愛で方 | 佐久間 裕美子
¥1,760
光文社 2025年 ソフトカバー 184ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ14mm - 内容紹介 - ニューヨークに暮らして約30年。この街で出会った人々から教えてもらい、少しずつ築き上げたセルフケア、セルフラブの道具箱のおかげで、なんとか自分らしく生き抜いてきた。揃えた道具を取り出しては自分という存在を理解すること、許すこと、愛することを身につけるためのすべを、もがきながら習得しようとしてきた著者。呑気に無傷で生きるなんてできない社会の中で、「今日もよく生きた」と自分に言ってあげたくなる一冊。
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ガラスと雪のように言葉が溶ける 在日韓国人三世とルーマニア人の往復書簡 | 尹 雄大, イリナ グリゴレ
¥1,760
大和書房 2025年 ソフトカバー 192ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 注目の人類学者と在日三世ライターが語る! 自分の子供と異国の言語で話す文化人類学者と自国の言葉を話せないライターが、自らルーツと言語、そして言葉で表現できないアイデンティティと身体感覚について語り合う。
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学びのきほん つながりのことば学 | 齋藤 陽道
¥825
NHK出版 2025年 学びのきほん ソフトカバー 128ページ A5判 - 内容紹介 - うまく話すよりも、大事なことがある。 NHKの長寿番組「おかあさんといっしょ」のエンディング曲「きんらきら ぽん」の作詞を担当、手話を言葉として生きる写真家・齋藤陽道さん。手話を禁じられ、心から言葉が離れていった幼少期。手話に出会い、初めて会話の楽しさを知った高校時代。心の底から他者とつながるために写真を撮り続けた日々。「つながり方」を発見していった過程は、他者との関係性に悩む人を後押ししてくれる。言葉が伝わらないことを身にしみて知っているからこそ見出した、「言葉の共有地」「言葉の解像度」「消感動と宿感動」「存在を聴く」などの視点から、安易なノウハウではない、コミュニケーションの「そもそも」論を学ぶ。 はじめに 言葉とことば 1 ことばの共有地 2 心から離れた言葉 3 手話との出会い 4 「見る」と「見えている」 5 まなざしで伝わったもの 6 あなたと私の「共通言語」 7 相手の存在を聴く 8 ことばは深化する 9 言葉の解像度 10 息づく言葉 11 当たり前を見つめ直す 12 一人ひとりが持つ「カタリナ語」 13 「消感動」と「宿感動」 おわりに そして、はじまりに。 - 著者プロフィール - 齋藤 陽道 (サイトウ ハルミチ) (著) 1983年、東京都生まれ。写真家。都立石神井ろう学校卒業。2020年から熊本県在住。2010年、写真新世紀優秀賞受賞。2013年、ワタリウム美術館にて新鋭写真家として異例の大型個展を開催。2014年、日本写真協会新人賞受賞。写真集に『感動』、続編の『感動、』(赤々舎)で木村伊兵衛写真賞最終候補。著書に『異なり記念日』(医学書院)、『声めぐり』(晶文社)、『よっちぼっち 家族四人の四つの人生』(暮しの手帖社)など。2022年に『育児まんが日記 せかいはことば』(ナナロク社)を刊行、NHKEテレ「しゅわわん!」としてアニメ化。同年、NHKEテレ「おかあさんといっしょ」のエンディング曲『きんらきら ぽん』の作詞を担当。写真家、文筆家としてだけでなく、活動の幅を広げている。
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⾳を⽴ててゆで卵を割れなかった | 生湯葉シホ
¥1,870
アノニマ・スタジオ 2025年 ソフトカバー 168ページ 四六判 - 内容紹介 - 様々なウェブ媒体でライティング、取材で実績のある⽣湯葉シホさん。幼少期から現在にか けて不安でたまらなかった⾃⼰の内⾯を、⾷べものの記憶とともにふり返るエッセイ集。繊 細な⼼の機微を捉え、共感を呼ぶ30篇です。 著者プロフィール 生湯葉シホ (ナマユバシホ) (著) 東京在住。フリーランスのライターとして、Web・雑誌を中心にエッセイや取材記事を寄稿している。読売新聞のWebメディア『大手小町』にてエッセイ連載中。趣味はライブに行くことと香水を集めること。生湯葉のほかには豚汁が好き。最近、吹き矢教室に通おうか悩んでいる。
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牛を食べた日 | 千葉貴子(文・写真)
¥1,870
らくだ舎出帆室 2025年 ソフトカバー 176ページ 文庫判 - 内容紹介 - 「奥まった神聖な地」熊野地方、那智大社の裏手に位置する秘境・旧色川村。この地で、長年自給農家を営んできた「そこそこ農園」の外山哲也さん・麻子さんが、牛耕の復活をめざして大事に育ててきた牛を「食べる」ことに決めた。牛を運び、肉にしてもらうまでの困難、その肉をみんなで分かち合い食べた日、そして後日談。その一連の営みを、同じ村に住む千葉貴子が、文章と写真で記録した一冊。 1頭の牛をきっかけに考える、今この時代に動物を殺して食べることその意味。昔ながらの暮らしが色濃く残る中山間地で、いまも、これからも生きていくこと…。 大きな文脈では見えにくい小さな営みから掘り起こす確かな生の手応えは、きっとさまざまな人の思考や生活につながっている。そんな気持ちで作った、らくだ舎出帆室発のルーラル・ノンフィクション。 - 著者プロフィール - 千葉貴子 (チバタカコ) (文・写真) 一九八五年茨城県生まれ。大学卒業後、二〇〇八年に生活協同組合の広報物制作を担う編集制作会社に入社。農・食を中心とした執筆、編集を学ぶ。二〇一六年、独立と同時に和歌山県那智勝浦町色川地区に移住。農・食・環境・地域の四つをテーマに仕事を受託しつつ、夫の智史とともに、週三生活文化複合拠点「らくだ舎」(喫茶室・本屋・図書室・地域商店)を運営しながら、らくだ舎出帆室として出版活動を行っている。
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【バーゲンブック】読書する女たち−フェミニズムの名著は私の人生をどう変えたか | ステファニー・スタール
¥1,000
イーストプレス 2020年 ソフトカバー 351ページ 四六判 定価:1870円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 一冊の本に何度でも出会い直し、人生の糧にできる我々はなんて幸福なんだろう。──松田青子(作家)「私はフェミニストじゃないけど」って前置きにイラっとする人は全員読もう──小川たまか(ライター)育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。
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【バーゲンブック】ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと | 春日 武彦 他
¥1,000
イーストプレス 2021年 ソフトカバー 254ページ 四六判 定価:1760円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 俺たちはどう死ぬのか? 数えきれぬ患者を診察した元・産婦人科医の精神科医と、数えきれぬ短歌を日々読み続ける歌人。万巻の書物を読んだ二人が、大きなモニターとソファのある精神科医の自宅で、猫を相手に語り尽くす、今考えられるもっとも考えなければならない死と生についてのすべてのこと。
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【バーゲンブック】しょぼい起業で生きていく 持続発展編 | えらいてんちょう
¥800
イーストプレス 2020年 ソフトカバー 231ページ 四六判 定価:1430円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 内田樹、ふろむだ推薦!!しょぼい起業家たちの成功と失敗に学ぶ、不況・コロナ禍でも自分らしく生きる方法「弱者ベースの起業論・組織論が必要だと思っていたら、えらてんさんが書いてくれました。弱い人間でも愉快に暮らせる社会をつくる知恵が詰め込まれています。」(思想家・内田樹)
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【バーゲンブック】アートの入り口 アメリカ編−美しいもの、世界の歩き方 | 河内 タカ
¥900
太田出版 2016年 ソフトカバー 367ページ B6変判 定価:1980円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 【多少のヤケあり】毎朝流れてくるラジオのような、 気持ちのいいエッセイ集。ありそうでなかった! アメリカの時代だった[二〇世紀アート]がぐんぐんわかる。 絵画も写真も映画も音楽も、数多くの著名なアーティストたちと交流してきた著者と散歩するアートの世界。アンディ・ウォーホル、パティ・スミス、ウィリアム・クライン、ジャクソン・ポロック、ヴィヴィアン・マイヤー……「私のお気に入り」!
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ジブンの世界はジンブンでできている ―わかったことしか書かない哲学者×「研究」に興味がない考古学者×悩めるフィクション研究者― | 梶谷真司, 折茂克哉, 岡田進之介, ジブンジンブン編集部(編)
¥1,980
ジブンジンブン 2025年 ソフトカバー 四六判 - 内容紹介 - こんな「学び」もあったんだ! あなたの世界の見方を変える、人文学の世界へようこそ。 自分は、何に興味があるんだろう? 学びたい気持ちはあるけど、何から手をつけたらいいんだろう? 自分ならではの視点で世界をとらえなおす「人文学」の研究者たちに話を聞いてみたら、寄り道・偶然・紆余曲折だらけの旅路が見えてきた! 進路に迷う中高生のあなたにも、何かを学びたいと思い始めた社会人のあなたにも。読めば明日から「ジブンごと」探しを始めたくなる、まったく新しい「人文学」入門が誕生。三人のはみだし人文系研究者たちの濃厚インタビュー&対談集! ■本書に登場する研究者たち 梶谷真司:わかったことしか書かない哲学者。大学で研究するだけでなく、学校や地域で「共創哲学」に取り組んでいる 折茂克哉:「研究」に興味がない考古学者。大学附属の博物館で、美術・農学・地学などの幅広い展覧会づくりに携わる 岡田進之介:悩めるフィクション研究者。大学院の博士課程で、映画などのフィクションを主な題材に、分析美学を研究 ■もくじ ・まえがき ・第一部 わかったことしか書かない哲学者 授業を取らない学部生時代/シュミッツとの出会いと「分かる」体験/あらゆる分野で初学者だった ほか ・第二部 「研究」に興味がない考古学者 考古学者としてのキャリア/博物館のお仕事/好きなことでは生きていかない ほか ・第三部 哲学者と考古学者がフィクションについて考えてみた 発泡酒と韓国ドラマ/俺の感情を雑に扱うな/「あれ?このつまんない映画、前にも観たな」/無音のサメは怖くない/「かっこいい」と「正しい」は似ている/七年目の新発見「自分、ハイデガー好きじゃなかったんだ」/SF少年、考古学を志す/人文学は一人でできる ほか ・あとがき ・ブックリスト ■ジブンジンブン編集部について 「ジンブン学をジブンごとに」を合言葉に、人文学のおもしろさを発信するプロジェクト。2018年、東京大学在学中に結成。同大学の学園祭で、人文学研究の魅力を紹介する展示「ジブン×ジンブン」を出展し、3日間で1500人を動員。メンバーの大学卒業・就職を経て、2025年から出版社としての活動を本格始動。コンテンツやワークショップを通じて、人文学のエッセンスを日常生活に取り入れる楽しさを伝えている。 - 目次 - ■もくじ ・まえがき ・第一部 わかったことしか書かない哲学者 授業を取らない学部生時代/シュミッツとの出会いと「分かる」体験/あらゆる分野で初学者だった ほか ・第二部 「研究」に興味がない考古学者 考古学者としてのキャリア/博物館のお仕事/好きなことでは生きていかない ほか ・第三部 哲学者と考古学者がフィクションについて考えてみた 発泡酒と韓国ドラマ/俺の感情を雑に扱うな/「あれ?このつまんない映画、前にも観たな」/無音のサメは怖くない/「かっこいい」と「正しい」は似ている/七年目の新発見「自分、ハイデガー好きじゃなかったんだ」/SF少年、考古学を志す/人文学は一人でできる ほか ・あとがき ・ブックリスト - 著者プロフィール - 梶谷真司 (カジタニシンジ) (著) 東京大学大学院総合文化研究科教授。京都大学大学院人間・環境学研究科修了。専門は哲学、医療史、比較文化。近年は学校や企業、地域コミュニティなどで「共に考える場」を作る活動を行い、いろんな人が共同で思考を作り上げていく「共創哲学」という新しいジャンルを追求している。近著に『考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門』(幻冬舎、二〇一八年)、『書くとはどういうことか 人生を変える文章教室』(飛鳥新社、二〇二二年)、『問うとはどういうことか 人間的に生きるための思考のレッスン』(大和書房、二〇二三年)がある。 折茂克哉 (オリモカツヤ) (著) 一九九三年明治大学文学部史学地理学科考古学専攻卒業。一九九七~一九九九年ロシア科学アカデミーサンクトペテルブルグ物質文化史研究所研究生。二〇〇二年國學院大學大学院文学研究科日本史学専攻考古学コース博士課程後期修了(博士(歴史学))。二〇〇二年六月東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻学術研究支援員、同年十月國學院大學21世紀COEプログラム研究員。二〇〇三年東京大学教養学部美術博物館教務補佐員を経て、二〇〇四年より東京大学大学院総合文化研究科・教養学部駒場博物館に勤務(助教)。専門は博物館学、先史考古学。 岡田進之介 (オカダシンノスケ) (著) 二〇一九年東京大学文学部言語文化学科現代文芸論専修卒業。二〇二一年東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専修修士課程卒業(修士(文学))。現在同専修博士後期課程所属。二〇二一年十月~二〇二四年三月、国立研究開発法人科学技術振興機構 次世代研究者挑戦的研究プログラムプログラム生。専門は現代英米圏の美学のフィクション論・物語論。 ジブンジンブン編集部 (ジブンジンブンヘンシュウブ) (編) 「ジンブン学をジブンごとに」を合言葉に、人文学のおもしろさを発信するプロジェクト。 2018年、東京大学在学中に結成。同大学の学園祭で、人文学研究の魅力を紹介する展示「ジブン×ジンブン」を出展し、3日間で1500人を動員。 メンバーの大学卒業・就職を経て、出版社としての活動を本格始動。コンテンツやワークショップを通じて、人文学のエッセンスを日常生活に取り入れる楽しさを伝えている。
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島まみれ帳 | ミロコマチコ
¥1,870
ブロンズ新社 2025年 ソフトカバー 224ページ A5判 縦210mm 横148mm - 内容紹介 - ミロコマチコの奄美暮らしを「エッセイ+イラスト+写真」で綴る一冊 「はじめて空港に降り立った瞬間の空気が、もう好きだった」 2017年春、仕事で初めて訪れた奄美大島に魅せられて以来、 ミロコマチコさんはわずかな時間を見つけては奄美へ足を運ぶようになります。 都会暮らしに違和感を覚えはじめていた頃で、2年の助走期間を経て、 2019年、4匹の猫たちを連れて東京から奄美へ移住。 生命力あふれる南の島で、まったく新しい生活をスタートさせます。 当初は、人と触れあわず、自給自足に近い生活を求めていたそうですが、 ダイナミックな南国の自然と共生している島人(しまっちゅ)の暮らしに惹きつけられ、 集落の行事に積極的に参加するようになります。 ブロンズ新社ウェブサイトで、長年連載してきたイラスト&エッセイ「ミロコあたり」。 本書では、34篇の「イラスト&エッセイ」に加えて、描き下ろしイラストと53点の写真を収録。 「いのち」を描く画家として、絵本作家として、どんな体験をし、暮らしてきたのか、 「島にまみれていった」ミロコさんの克明にして鮮やかな6年間の生活記録。 地方移住の読み物としても大いに愉しめます。
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あしたやさしくなれますように | はしもと みお
¥3,300
小学館 2025年 ハードカバー 160ページ A5判 - 内容紹介 - 動物達の輝きを遺す彫刻家、初のペン画文集 はしもとみおさんは動物たちの姿を木彫で表現する彫刻家です。幼い頃から動物を愛し、獣医を夢見るようになったはしもとさんは、15歳のときに阪神・淡路大震災(1995年)と遭い、多くの動物たちの命が失われる光景に衝撃を受けます。この経験から、はしもとさんは動物たちの命を治療する獣医ではなく、動物たちの姿や手ざわり、思い出を作品として遺そうと彫刻の道を志します。まるで生きているかのような温もりや、息づかいまでも感じさせるはしもとさんの作品は評判と共感を呼び、各地で展覧会が開催され、海外からも製作の依頼が舞い込んでいます。本書は、はしもとさんが23歳のとき、ともに芸術家を目指した親友へ贈った手造りの画文集がもとになっています。はしもとさんは親友のためにさまざまな動物を描き、「人からどう思われてもいい」「いつか世界一になる」「昨日までの自分を捨てる勇気がほしい」といった手書きのメッセージを添えて1冊の本にして贈りました。思い通りにいかないときや、誰かと話したいとき、イヌやネコ、クマ、ゾウ、キリンといった動物たちが語りかけてくれるような数々の言葉に心が軽くなります。贈り物にも最適です。 【編集担当からのおすすめ情報】 テレビ番組や雑誌等で数多く紹介されている彫刻家・はしもとみおさんの初のペン画文集です。本書に掲載されている原画のほか、はしもとさんの作品を展示する展覧会 「はしもとみお木彫展 いきものたちとの旅」が2025年7月19日より群馬県立館林美術館を皮切りに、全国を巡回する予定です。各会場では、はしもとさんのトークショーやワークショップ、コンサート等が予定されていますので、ぜひ、お立ち寄りください。 「はしもとみお木彫展 いきものたちとの旅」の日程と会場 2025年7月19日~9月23日/群馬県立館林美術館 2025年10月18日~12月7日/丹波市立植野記念美術館
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まちは暮らしでつくられる 神山に移り住んだ彼女たち | 杉本 恭子
¥2,200
晶文社 2025年 ソフトカバー 380ページ 四六判 - 内容紹介 - Life(活力、生命、生活、人生)の積み重ねによって風景が生まれている。それを再認識させてくれる本でした。 ──山崎亮(コミュニティ・デザイナー) 「この風景のなかに見えるほぼすべて、いつか誰かが手を使った仕事」──清流・鮎喰川が流れる山あいのまち・徳島県神山町。このまちに10年近く通う著者と移住・Uターンした女性たちによるインタビューで編まれた「神山の生活史」。神山で暮らす彼女たちは、自らの手で自然と人間の関係をしなやかに結び直していく。また、彼女たちの日常のささやかな言葉は、「地方創生」「まちづくり」という大きな言葉を解きほぐす力がある。「まちは一人ひとりの暮らしでつくられている」というシンプルな事実に気づいたとき、誰もが自分の人生と暮らしを慈しみたくなる。 “インタビューをした女性たちは、一人ひとりの人生のなりゆきで神山に辿り着いていて、移り住んだ理由は一通りではありません。でも、ここに引き寄せられた根っこの部分は、どこか通じ合うところがあるようにも感じていました。(…)彼女たちがそれぞれの言葉で語る神山に耳を傾けるうちに、また神山の人たちとのつきあいが増えるにつれて、自分自身のあり方や暮らしについても問い直されていきました。”(「はじめに」より) 【目次】 はじめに 第一章 川を背骨にしたまち 第二章 山と人の暮らしをつなぐ 第三章 関係性をかきまぜるアート 第四章 神山の人たちに受け入れられて 第五章 「食べる」を真ん中に暮らす 第六章 育てるではなく、育つ場をつくる 第七章 まちのコモンズとなる場所 おわりに──一人ひとりの人生がこのまちをつくっていく - 著者プロフィール - 杉本恭子 (スギモトキョウコ) (著) 大阪生まれ。同志社大学大学院文学研究科新聞学専攻修了。2009年より、京都を拠点にフリーランスのライターとして活動している。アジールになりうる空間、自治的な場に関心をもち、大学、寺院、NPO法人、中山間地域などをフィールドにインタビュー・取材を重ねている。著書に『京大的文化事典 自由とカオスの生態系』(フィルムアート社)がある。
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女たちの太平洋戦争 | 朝日新聞社(編)
¥1,199
朝日新聞出版社 2025年 朝日文庫 ソフトカバー 312ページ 文庫判 - 内容紹介 - 「十五歳の手記募ります」太平洋戦争勃発から50年、朝日新聞の読者投稿欄で女性の戦争体験記の募集が始まり、4千におよぶ手記が集まった。兄の名誉の戦死を望んでしまった――。風船爆弾に貼る補修紙の花びら形に癒やされ息抜きをしていた青春、引き揚げの途中で子を産み埋めた女性、子供を産めず「非国民」の声におびえたこと、「名誉の死」に涙を堪えるしかなかった日。朝日新聞に寄せられた女性たちが伝える戦争の真実、再編集のうえ復刊。 【目次】 一、 敵は日本人だった――戦時体制下の強圧 二、 地獄の劫火を見た――焼夷弾の雨の下で 三、 暗い青春――耐えるしかなかった日々 四、 温かい心――ささやかな自己主張 五、 沖縄で――国内戦を体験した少女たち 六、 別れ――夫・親子・兄弟、そして 七、 被害者そして加害者――国の内と外からあとがき連載を終えて
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敗戦日記 | 渡辺 一夫, 串田 孫一(編), 二宮 敬(編)
¥1,540
筑摩書房 2025年 ちくま学芸文庫 ソフトカバー 352ページ 文庫判 - 内容紹介 - 「この小さなノートを残さねばならない。あらゆる日本人に読んでもらわねばならない」。敗戦へと向かうなかで綴られた日記。分量は45頁ほど。1945年3月11日から始まり、大部分はフランス語で書かれている。そこには、国家への絶望と希望のはざまにあって、一人の文学者がいかに苦悩し、いかに正確な判断を下そうとしていたか、生々しい声が記されていた――。本書は、日記全文の翻訳に、串田孫一宛書簡と関連の文章15篇を加えたほか、戦後数カ月分の日記も収録。日記の原文は口絵に収めた。 - 目次 - Ⅰ 敗戦日記 続敗戦日記 Ⅱ 串田孫一宛書簡 Ⅲ 葦芽の歌 羈旅 素月を信ずる心 愛されない能力Unbeliebtheit 書痴愚痴 祈願 一九四六年の跋 東条元首相の写真 過激で愚劣な夢 銀杏によせて 『凱旋門』読後 非力について 『きけわだつみのこえ』の序 二十年後のめぐり会い 出隆先生のこと 解題 渡辺先生の『日記』について 二宮 敬 跋 串田孫一 戦争との闘い 『渡辺一夫 敗戦日記』 串田孫一 解説に代えて 宮下志朗 - 著者プロフィール - 渡辺 一夫 (ワタナベ カズオ) (著) 渡辺 一夫(わたなべ・かずお):1901-75年。東京生まれ。東京帝国大学文学部仏文学科卒業。東京大学名誉教授。フランソワ・ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』全5巻の翻訳(岩波文庫)をはじめ、フランス文学に関する著訳書多数。『渡辺一夫著作集』全14巻(筑摩書房)がある。 串田 孫一 (クシダ マゴイチ) (編) 串田 孫一(くしだ・まごいち):1915-2005年。東京生まれ。東京帝国大学文学部哲学科卒業。詩人、哲学者、随筆家。 二宮 敬 (ニノミヤ タカシ) (編) 二宮 敬(にのみや・たかし):1928-2002年。東京生まれ。東京大学文学部仏語仏文学科卒業。東京大学名誉教授。
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さみしくてごめん | 永井 玲衣
¥1,760
大和書房 2025年 ソフトカバー 240ぺージ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 「わたしはいつまでも驚いていたい。こわがっていたい。絶望して、希望を持ちたい。この世界から遊離せずに、それをしつづけたい。世界にはまだまだ奥行きがあるのだから。」 今、もっとも注目される書き手、永井玲衣の最新刊! 哲学は心細い。さみしい。だがわたしは、さみしいからこそ哲学をしているような気がする。生まれてきたことがさみしい。わからないことがさみしい。問いをもつことがさみしい。問いと共に生きることがさみしい。(本文より) ことばが馬鹿にされ、ことばが無視され、ことばが届かないと思わされているこの世界で、それでもことばを書く理由は何だろう。わたしの日記は、戦争がはじまって終わっている。あの瞬間から、日記は戦時中のものとなった。 だが、ほんとうにそうなのだろうか。戦争はずっとあったし、いまもある。わたしが絶望したあの戦争は、いまもつづいている。だからあの日記はすでに戦時中のものだったし、この本も、やはり戦時中のものである。 とはいえ、わたしたちの生活に先立って、戦争があるわけではない。生活の中に戦争が入り込むのだ。どうしたって消すことのできない、無数の生の断片があるのだ。たとえ「対話」ができず、あなたのことばを直接きくことができなかったとしても、決して「ない」のではない。(「あとがき」より) - 目次 - 1 やっぱりハリーポッタリ わたしが飲むとこ見ててよ タイツを履き忘れてすみませんでした ばかものよとかうざいんだけど シーサーには怖い顔をしていてほしい 箸、ごめんなさいね 夜に手紙を書くな 思ったより小さい あたらしい犬を提案する 2 念入りな散歩 1月1日の日記 思い出せないことが絶えず思い出される街、渋谷 見られずに見る 試みる 3 さみしくてごめん それ、宇宙では通用しないよ iPadを叩き割れ 後ろの風景を置き去りにすれば見える そうなのか これが そうなのか 身に覚えのない場合はご対応ください なんだかさみしい気がするときに読む本 考えるための場 4 この本はもう読めない 枕辺の足 きみの足を洗ってあげる 穴だらけの幸福 ただ存在するたけ運動 徹夜のための徹夜 ないがある 今は、知っている ただ、考えたい あとがき
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言葉の地層 | 太田 明日香
¥1,980
夜学舎 ソフトカバー 176ぺージ 四六判 - 版元紹介文より - 『愛と家事』の続編にあたる、英語ができない移民の主婦として暮らした2年間のカナダ暮らしの記録。 移民体験を通じた言葉をめるぐエッセイ集です。 ーー人は言葉とともに生きていきます。 その厚みは人生とともに変わりゆきます。 これから私はどんな言葉の地層を積み上げ、 どんな声を生み出すのでしょうか。 (『言葉の地層』本文173ページより) 目次 まえがき 一章 二〇一五年春 国境を越える あいさつ 宙ぶらりん 無気力 きゅうりを買う 話せない 言葉の鎧 私の声 二章 二〇一五年夏 言葉でつまづく 巡り合わせ よそ者という意識 東アジアの一員 マイノリティであること 言葉は音から 三章 二〇一五年秋〜冬 身近な世界史 多様性と居心地のよさ 読めない標識 第三の居場所 クリスマス明けの電話 四章 二〇一六年冬〜夏 霧の日 小さな一歩 春の訪れ 英語がペラペラ 呼びかける 楽しんで働く 私の居場所 五章 二〇一六夏〜秋 いくつもの言語の響きのなかで リンガフランカ(ルビ:共通語)としての英語 言葉は体験で覚えるもの 日本語学習者との出会い 日本語の外で 移民の子どもたち 名前を知って 言葉と居場所 誰かの居場所 六章 二〇一六年冬〜現在 メイクアメリカグレートアゲイン いつ帰れるんだろう 二〇一六年の大晦日 landing(ルビ:着陸) 他人ごととは思えない 言葉の地層 おわりに 参考資料
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酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話 | 松本 俊彦, 横道 誠
¥2,420
太田出版 2025年 ソフトカバー 224ぺージ 四六変型判 - 内容紹介 - 「ダメ。ゼッタイ。」に代わる、有効な手立てはありうるのか? 依存は回復の始まり。 やめればいいってものじゃない!? 連載時から当事者、当事者家族、支援者・専門家を騒然とさせた 不良患者×不良医師による画期的な往復書簡がついに書籍化――。 現代人にとって最も身近な「病」である依存症――非合法のドラッグやアルコール、ギャンブルに限らず、市販薬・処方箋薬、カフェイン、ゲーム、スマホ、セックス、買い物、はたまた仕事や勉強など、その対象は多岐にわたる。 そんななか最も身近な依存物質であるアルコール依存症の治療中で、数多くの自助グループを運営する文学研究者・横道誠と、「絶対にタバコをやめるつもりはない」と豪語するニコチン依存症で、依存症治療を専門とする精神科医・松本俊彦の、一筋縄ではいかない往復書簡が始まった。最小単位、たったふたりから始まる自助グループ。 依存症の裏側にある、さらにその深淵へ! 特別鼎談「ギャンブル依存症問題を考える(ゲスト:田中紀子)」も収録。 - 著者プロフィール - 松本俊彦 (マツモトトシヒコ) (著) 1967年神奈川県生まれ。医師、医学博士。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長。1993年佐賀医科大学医学部卒業。神奈川県立精神医療センター、横浜市立大学医学部附属病院精神科などを経て、2015年より現職。2017年より国立精神・神経医療研究センター病院薬物依存症センターセンター長併任。主著として「自傷行為の理解と援助」(日本評論社) 、「アディクションとしての自傷」(星和書店)、「自傷・自殺する子どもたち」(合同出版)、「アルコールとうつ、自殺」(岩波書店)、「自分を傷つけずにはいられない」(講談社)、「もしも「死にたい」と言われたら」(中外医学社)、「薬物依存症」(筑摩書房)、「誰がために医師はいる」(みすず書房)、「世界一やさしい依存症入門」(河出書房新社)がある。 横道誠 (ヨコミチマコト) (著) 京都府立大学文学部准教授。1979年生まれ。大阪市出身。文学博士(京都大学)。専門は文学・当事者研究。単著に『みんな水の中──「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』(医学書院)、『唯が行く!──当事者研究とオープンダイアローグ奮闘記』(金剛出版)、『イスタンブールで青に溺れる──発達障害者の世界周航記』(文藝春秋)、『発達界隈通信──ぼくたちは障害と脳の多様性を生きてます』(教育評論社)、『ある大学教員の日常と非日常――障害者モード、コロナ禍、ウクライナ侵攻』(晶文社)、『ひとつにならない──発達障害者がセックスについて語ること』(イースト・プレス)、『あなたも狂信する――宗教1世と宗教2世の世界に迫る共事者研究』(太田出版)が、編著に『みんなの宗教2世問題』(晶文社)、『信仰から解放されない子どもたち――#宗教2世に信教の自由を』(明石書店)がある。
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汗と笑いと煩悩のアジアミックスカルチャー絵日記 | 安樂 瑛子
¥2,090
書肆侃侃房 2025年 ソフトカバー 224ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 海外紀行エッセイシリーズ、KanKanTrip mini 第一弾! スケッチブックとペンを持って 文化、宗教がミックスしたアジアの地へ さまざまな宗教施設が隣り合う国境地帯の街や、アジアに広がるヨーロッパのような街並み。気になるその景色を自分の目で見てみたい! スケッチブック片手に、文化が混ざりあう景色や食べ物、人々の暮らしを綴った記録に加え、〈体感〉と〈独断〉による「正直現地情報」も満載。前作『汗と涙と煩悩のチベット・ネパール・インド絵日記』につづく、絵日記エッセイ第二弾。 - 目次 - はじめに 2023 シンガポール 体感と独断による正直現地情報 シンガポール絵日記 2023 インド 体感と独断による正直現地情報 インド絵日記 2024 ウズベキスタン+日帰りタジキスタン 体感と独断による正直現地情報 ウズベキスタン、日帰りタジキスタン絵日記 2024 内モンゴル 体感と独断による正直現地情報 内モンゴル絵日記 2025 ふたたびのインド 南インド絵日記 あとがき - 著者プロフィール - 安樂 瑛子 (アンラク エイコ) (著) 逗子生まれ池袋育ちの絵描き。 子供の頃からアジア、アフリカの文化に魅かれ、各地の人々の暮らし、動植物、風景を描く。 旅先で絵日記を描くことがライフワークで、著書に『汗と涙と煩悩のチベット・ネパール・インド絵日記』(書肆侃侃房)がある。 絵画と旅行記を通して、その土地の文化や自然、旅の楽しさを発信している。 部屋にこもって何時間も絵を描いた後のビールが大好き。
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酒場の君 | 武塙 麻衣子
¥1,650
書肆侃侃房 2024年 ソフトカバー 174ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 加藤ジャンプさん(文筆家・コの字酒場探検家)推薦! 「酒場はいいなあ……『酒場の君』を読んだらしみじみと思いました。すこし困ったのは読んだらすぐに呑みに行きたくてそわそわしてしまうこと。されど、そのそわそわもまた、実に心地よい、いや、心地酔いのです」 「私はこの夜をきちんと覚えておこうと思った」 横浜、野毛、鶴見、川崎、西荻窪、渋谷、武蔵小杉、湯島、早稲田、そして長野、名古屋、京都━━。忘れえぬ酒場の思い出。 私家版ながら大きな話題を呼んだ『酒場の君』が書き下ろしを加えてついに書籍化! 文筆家・武塙麻衣子待望のデビュー単行本。 「この世の中に存在する「酒場」は数知れない。本を読んでも読んでも決して読み尽くせないのと同じように、毎日どんなに食べ歩いたとしてもすべての店を訪れ尽くすことは到底出来ない。でもだから楽しいのだと思っている。私には私だけの酒場白地図というものが頭の中にあり、好きなお店や何度も行きたいお店、行ってみたいお店などを日々その地図に少しずつ書き込んでいく。その作業が楽しい」(「はじめに」より) 【本文より】 酒場で一番大切なことはその場所に馴染みきることだと私は思っていて、目立たず邪魔せずもとからその場所にあったみたいな(大きな古い時計とかどこかの電気会社のカレンダーとか)そういう物になれはしないかと、私はいつももぞもぞ変な動きをしてしまう。 ********** 隣に来たお姉さんたちに「美味しそうに食べるねぇ」と声をかけられ、「えへへ、どうも」と乾杯する。美味しそうに食べるというのは別に私の特技でもなんでもなく、ただただ口の中の食べ物が素晴らしいというだけなのだけど、私はそれをまるで自分の手柄か何かのように「だって美味しいですからね」とつい胸を張ってしまうのだ。 ********** この季節にはこの店のこの料理を食べたい、というのはとても贅沢な願いだなぁと思う。また来年も美味しいですねぇとたくさん言える日々でありますように。「ご馳走様でした」と外に出ると、雨がやんでいた。 - プロフィール - 武塙麻衣子 (タケハナ マイコ) (著) 1980年横浜生まれ。立教大学文学部卒業。客室乗務員、英語講師などの職業を経て作家となる。日記ZINE『驟雨とビール』『頭蓋骨のうら側』など。『群像』2024年6月号より小説「西高東低マンション」を連載中。
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絵本 火を産んだ母たち 女坑夫のおはなし | 井手川 泰子(原著), さとこ虫(絵)
¥1,760
SOLD OUT
或る書房 2025年 ソフトカバー 96ぺージ B6判 縦188mm 横134mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 『歌でやらかせ これくらいの仕事 生活苦にして 泣こよりも』(ゴットン節の一部) およそ百年前。石炭増産の時代。筑豊の地底深く。力の限りに働き抜いてきた女坑夫たちの埋もれた労働と暮らしを、井手川泰子さんが記録。過酷な状況下で働き抜いた老女たちの声を二十年以上にわたり丹念に追った聞き書き―『新 火を産んだ母たち』(海鳥社・二〇二一年刊)を再構成し、待望の絵本化。若い世代へと繋いでいく。 当時の女坑夫たちが運命を受け入れた「強さ」と「軽さ」と「可能性」とは。 令和の時代を生き抜く私たちの心に、魂に今、切々と語りかけてくる。 『今のあんたたちにも、おんなじもんが残っとらんね?』(あとがきより) 『しゃんとせな。なんぼきついでも 愚痴るよか働かな どげもならん。』(本文より) 本書は、ヤマの女たちの生きた証である。 (まえがきより) 筑豊の春。 菜の花が遠賀川土提を真っ黄色に彩り埋める。 一つずつは小さな花なのに、それは何と力強く、美しいことか。 この花群に、ヤマの女坑夫たちを重ねて見るようになった。 炭坑を知らない私が、元女坑夫からの聞き書きを始めたのは昭和四十八年のこと。 これまで出会ってきた八十人近い老女たちにはもう一人も会うことができない。 彼女たちは、炭坑のま明るい世界とまっ暗な世界を自由に行き来し、 力の限りの地底の労働で生きてきた同じ仲間である。 風にゆれる菜の花は、女たちの同窓会だ。 懐かしいあの顔、あの声を、私は忘れない。 井手川泰子 版元から一言 「火」は石炭であり、「生命」であった。 地の底の過酷な坑内仕事にスカブラ亭主、炭住での暮らしぶり。 支えあい助け合って共に生きた同志たち。 時代を懸命に生き抜いた女たちの力強さとおおらかさは、 茫漠とした令和の時代を生きる私たちの心を強く揺さぶるものがあります。 炭坑の歴史は日本の歴史であり、女性史でもあるのです。 忘れてはならない先人たちの言葉を、 消えゆく歴史の1ページを、 100年先への、ものがたりを。 - 著者プロフィール - 井手川 泰子 (イデガワ ヤスコ) (原著) 1933年、福岡県小倉市(現・北九州市)生まれ。鞍手町在住。元女坑夫であった老女たちから20年以上にわたり聞き書きを続け、その記録をまとめた『新 火を産んだ母たち』(海鳥社)の著作者。2021年、西日本文化賞受賞。他著書に『筑豊 ヤマが燃えていた頃』(河出書房新社、2007年)がある。 さとこ虫 (サトコムシ) (絵) 1966年、福岡県北九州市生まれ。直方市在住のイラストレーター。1992年、大分県湯布院空想の森美術館にて初個展。2017年、さとこ虫・カンパニー設立。制作とワークショップ、教室など活動の拡充を行う。