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酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話 | 松本 俊彦, 横道 誠
¥2,420
太田出版 2025年 ソフトカバー 224ぺージ 四六変型判 - 内容紹介 - 「ダメ。ゼッタイ。」に代わる、有効な手立てはありうるのか? 依存は回復の始まり。 やめればいいってものじゃない!? 連載時から当事者、当事者家族、支援者・専門家を騒然とさせた 不良患者×不良医師による画期的な往復書簡がついに書籍化――。 現代人にとって最も身近な「病」である依存症――非合法のドラッグやアルコール、ギャンブルに限らず、市販薬・処方箋薬、カフェイン、ゲーム、スマホ、セックス、買い物、はたまた仕事や勉強など、その対象は多岐にわたる。 そんななか最も身近な依存物質であるアルコール依存症の治療中で、数多くの自助グループを運営する文学研究者・横道誠と、「絶対にタバコをやめるつもりはない」と豪語するニコチン依存症で、依存症治療を専門とする精神科医・松本俊彦の、一筋縄ではいかない往復書簡が始まった。最小単位、たったふたりから始まる自助グループ。 依存症の裏側にある、さらにその深淵へ! 特別鼎談「ギャンブル依存症問題を考える(ゲスト:田中紀子)」も収録。 - 著者プロフィール - 松本俊彦 (マツモトトシヒコ) (著) 1967年神奈川県生まれ。医師、医学博士。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長。1993年佐賀医科大学医学部卒業。神奈川県立精神医療センター、横浜市立大学医学部附属病院精神科などを経て、2015年より現職。2017年より国立精神・神経医療研究センター病院薬物依存症センターセンター長併任。主著として「自傷行為の理解と援助」(日本評論社) 、「アディクションとしての自傷」(星和書店)、「自傷・自殺する子どもたち」(合同出版)、「アルコールとうつ、自殺」(岩波書店)、「自分を傷つけずにはいられない」(講談社)、「もしも「死にたい」と言われたら」(中外医学社)、「薬物依存症」(筑摩書房)、「誰がために医師はいる」(みすず書房)、「世界一やさしい依存症入門」(河出書房新社)がある。 横道誠 (ヨコミチマコト) (著) 京都府立大学文学部准教授。1979年生まれ。大阪市出身。文学博士(京都大学)。専門は文学・当事者研究。単著に『みんな水の中──「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』(医学書院)、『唯が行く!──当事者研究とオープンダイアローグ奮闘記』(金剛出版)、『イスタンブールで青に溺れる──発達障害者の世界周航記』(文藝春秋)、『発達界隈通信──ぼくたちは障害と脳の多様性を生きてます』(教育評論社)、『ある大学教員の日常と非日常――障害者モード、コロナ禍、ウクライナ侵攻』(晶文社)、『ひとつにならない──発達障害者がセックスについて語ること』(イースト・プレス)、『あなたも狂信する――宗教1世と宗教2世の世界に迫る共事者研究』(太田出版)が、編著に『みんなの宗教2世問題』(晶文社)、『信仰から解放されない子どもたち――#宗教2世に信教の自由を』(明石書店)がある。
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超人ナイチンゲール | 栗原 康
¥2,200
医学書院 2023年 ソフトカバー 272ぺージ A5判 - 内容紹介 - こんなナイチンゲール、聞いたことない!――鬼才文人アナキストが、かつてないナイチンゲールを語り出した。それは聖女でもなく合理主義者でもなく、「近代的個人」の設定をやすやすと超える人だった。「永遠の今」を生きる人だった。救うものが救われて、救われたものが救ってゆく。そんな新しい生の形式を日常生活につくりだせ。ケアの炎をまき散らせ。看護は集団的な生の表現だ。そう、看護は魂にふれる革命なのだ。
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医学問答 西洋と東洋から考えるからだと病気と健康のこと | 仲野 徹, 若林理砂
¥1,980
左右社 2024年 ソフトカバー 296ージ 四六判 - 内容紹介 - \西洋・東洋、どっちも使うたらええんやん!/ 西洋医学と東洋医学の専門家が、両方の視点から、私たちのからだ・病気・健康について徹底対談! 対談を繰り広げるのは、病理学の専門家で大阪大学大学院名誉教授・仲野徹さんと、『ペットボトル温灸』や『気のはなし』などの著書でも話題の鍼灸師・若林理砂さん。 「西洋医学は科学、東洋医学は哲学?!」 「気、丹田、三焦って何?」 「多臓器が連関しているという考え方がトレンド」 「鍼灸治療はまず何回受ければいい?」 東洋医学は怪しい…? 西洋医学ならなんでも解明できる? じつは似ているところ、歩み寄ってきた部分も? いまを楽しく生きるための医学雑学を、「漫才(!?)」のごとく楽しめる一冊。 - 目次 - まえがき 第1章 歴史篇 科学としての西洋医学、哲学としての東洋医学 第2章 からだ篇 見えないものは、ないのでは? 第3章 病気篇 健康神話はけっこう危ない 第4章 治療篇 効きゃあいい、治りゃあいい 第5章 くすり・前篇 摩訶不思議な漢方薬の世界 第6章 くすり・後篇 知ってるつもりの西洋薬の知らない話 第7章 未来篇 医学のこれからはどうなる? あとがき コラム ・冷え性の話 ・健康に生きるために ・漢方エキス剤というステキなモノ ・薬のお名前 - 前書きなど - 本書を手に取っていただいた皆様、ありがとうございます。この書籍は、「西洋医学の専門家と、東洋医学の専門家が対談し、両者の違いと似ているところを明らかにしていく医学本」というコンセプトです。西洋医学の専門家として生命科学者で元・大阪大学大学院教授の仲野徹先生、東洋医学の専門家として私、そこらへんの開業鍼灸師である若林理砂が登場いたします。 ということで本書の実態は、まったく出自の違う二人がワイワイと東西医学についてあれこれ話し、 仲野 うん、わからんな! 若林 はい! すんません! などと言い合った全記録、という内容です。 ……この本の企画をいただいた際、対談相手が仲野先生で、しかもすでに承諾いただいていると聞き、「え、本気ですか?」と仲野先生に確認をしてしまいました。そうしたら先生は、「若林さんが対談相手じゃなかったら断ってるわ」とおっしゃるので、本気なんだ……と思いました。えー、東洋医学だったら、もっとえらい先生いっぱいいるじゃないですか。仲野先生は「西洋医学の専門家」として文句なしでしょうけど。っていうか、仲野先生がお引き受けくださっているのに私が断れるわけないじゃないですか! 仲野先生とは、拙著『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』(ミシマ社)の出版記念対談でご一緒させていただきました。その際は、先生から容赦ない千本ノックの如く質問が放たれるのを私は必死で打ち返していく状態。なんと言いますか、「アタックNO.1」の主題歌が頭のなかをよぎる感じです……古いっ! アレの何を気に入っていただいたのか私には皆目わかりませんが、おかげで本書ができあがったわけです。 本書に掲載されている対談は、一度として予定された内容どおりに進まなかったと記憶しています。あっちこっちへ飛び散る話題、医学用語もまじえ、編集さん、ライターさん置いてけぼり、すごいスピードで延々喋り続ける我ら。毎回、喋るほうは勝手だけども、まとめるほうは恐ろしく大変だろうな……と思っておりました。 東洋医学は現在、基礎研究が急速に結果を出しつつあります。私が鍼灸専門学校生だった二五年前とは比べものにならないほどたくさんのエビデンスが出てきておりますが、それでもまだ科学的な根拠が強固であるというには足らない状態です。本書でも、「効くのは効くんです」「これがどうして効いてるかはわかりません」「プラセボ以上なのは確かなんです」などなど、読者の皆様としては「おいおいおい、若林! これじゃなんにも答えてないじゃん!」と突っ込みたくなるところがたくさんあると思われます。 私はしがない鍼灸師ですが、長い長い医学の歴史の末席に座る身だと思っています。まだまだ微妙である研究結果を「こんな科学的エビデンスがあります!!」とは言いたくなかったのです。きちんと、理由がわからんもんはわからんと、正直に答えたい。これが私にとって、西洋医学と伝統医学の両方に対しての礼節だと思っています。 データを並べられて、「これが正しいのだからそれは絶対効かない」と言われても反発を招くだけです。それとは逆の、「数字やデータは噓だ、真実はこちらだ」とする姿勢も分断を広げるだけです。どちらも真に科学的姿勢とは言えないでしょうし、誰にも利益をもたらさないと思います。そんな状況が長年、東洋医学と西洋医学の間に横たわっていました。ですが最近、研究者の努力により、東洋医学に関するデータが集積され、ほんのわずかずつではありますが西洋医学と東洋医学の距離が近づいてきています。そんな状況も相まってでしょう、仲野先生と私という、まあ昔だったらまったく対談など成り立たないであろう二人が、会話を楽しめるまでになったのです。 これだけ長い歴史をもっている東洋医学です。まったく効果がないならとっくに消えてなくなっているでしょう。それが生き残ってきているということは、一定の効果があるからだと感じています。けれども、あらゆる病に効果があるわけではないことも、臨床で感じていることです。ですので、理由はわからない、実際効いている、プラセボだけではなさそうだ、科学的にはっきりしているのはこのあたりまで!という姿勢は崩さず、縦横無尽に対談させていただきました。結果、ものすごく楽しいものになったなあと思います。 本書で対談した内容も、数年経ったらもっと研究が進み、解明されているかもしれませんし、意外とそうでもないかもしれません。ですが、この本の面白さだけはいつになっても変わらないだろうと確信しています。わからんものを知ろうとして聞いて、わからんものはわからんものとして話し、それでいろいろな理解が深まるという。こういうやりとりが、分断が進む世の中には絶対に必要なことだろうなあと。 そして、「まあ、若林の言うことなら聞いてやろか」と、対談を快諾してくださった仲野先生の心の広さに感謝しつつ。 では、珍道中ならぬ珍対談のはじまり、はじまり。 (若林理砂) - 版元から一言 - ・西洋医学と東洋医学を比較した本は初! ・大阪大学大学院名誉教授の仲野徹さん、人気鍼灸医の若林理砂さんが徹底問答を繰り広げます。 イラストや写真も多数掲載。読みやすいのに、一級の医学雑学が得られます。 ・NHKスペシャルでも「東洋医学を科学する」という番組が放送され、東洋医学の秘密に関心が集まりはじめています。現時点でわかっている科学的なエビデンスもわかりやすく紹介。 - 著者プロフィール - 仲野 徹 (ナカノ トオル) (著/文) 1957 年大阪・千林生まれ。大阪大学医学部医学科卒業後、内科医から研究の道へ。ドイツ留学、京都大学医学部講師、大阪大学微生物病研究所教授を経て、2004 年から大阪大学大学院医学系研究科病理学の教授。2022 年に退官し、隠居の道へ。2012 年日本医師会医学賞を受賞。 著書に、『エピジェネティクス』(岩波新書)、『こわいもの知らずの病理学講義』(晶文社)、『考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法』(講談社+α新書)、『仲野教授の 笑う門には病なし!』『仲野教授の この座右の銘が効きまっせ!』 (ともにミシマ社) など多数。 若林理砂 (ワカバヤシリサ) (著/文) 臨床家・鍼灸師。1976年生まれ。高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学第二文学部卒(思想宗教系専修)。2004年にアシル治療室を開院。予約のとれない人気治療室となる。古武術を学び、現在の趣味はカポエイラとブラジリアン柔術。 著書に『絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話』『気のはなし 科学と神秘のはざまを解く』『謎の症状 心身の不思議を東洋医学からみると?』(いずれもミシマ社)、『安心のペットボトル温灸』(夜間飛行)、『決定版 からだの教養12ヵ月―食とからだの養生訓』(晶文社)など多数。
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遺伝子が語る免疫学夜話 | 橋本 求
¥1,980
晶文社 2023年 ソフトカバー 272ページ 四六判 - 内容紹介 - 「人類はウイルス、細菌、寄生虫との戦いと共生の歴史。読むとやめられなくなる」──養老孟司 リウマチ・膠原病、クローン病、さらに花粉症、アトピー性皮膚炎などの疾患は、なぜ起きるようになったのか? その背景から、人類が何万年もかけて積み重ねてきた進化の物語を読む。 自己免疫疾患(体を守る免疫が逆に自分の体を攻撃する疾患)とは、清潔で快適な環境を求めてきた人類の代償というべき「宿業の病」。そのような病が生まれたのはなぜか? マラリアやインフルエンザなど感染症との戦いの歴史、寄生虫との共生、腸内細菌叢の知られざる力、爬虫類・昆虫などとの毒を介した生存競争、脊椎動物の「顎」の獲得、ネアンデルタール人との混交、農耕革命・産業革命などの生活様式の変化……数々の驚くべきトピックとともに語る、読み出すとやめられない「遺伝子と免疫」の秘密。 目次 序章 「免疫学」から学ぶこと ■第I部 免疫と遺伝子──時空を超えてつながる病 第1章 病原体なき病 第2章 ガラパゴス島の啓示 第3章 史上最悪のインフルエンザ 第4章 コウモリの不吉 第5章 シマウマのステルス戦略 第6章 進化医学の考え方 ■第II部 免疫と環境──運命を異にする双子の姉妹 第7章 「清潔」という病 第8章 昭和の子ども「青洟」のヒミツ 第9章 寄生虫という「古き友」 第10章 腸内細菌のチカラ ■第III部 免疫系の進化──自己免疫とアレルギーの起源 第11章 顎の出現とともに現れた病 第12章 哺乳類の勝利の代償 第13章 旧人類との邂逅と新型コロナ 第14章 農耕革命の光と影 終章 免疫進化のガラパゴス 前書きなど 本書がご紹介するのは、「自己を攻撃する病」がなぜ起きるようになったのかについての夜話です。ただし、その夜話は、できるだけ現代医学の最新のエビデンス(根拠)に基づいてお話ししたいと思っています。根拠として用いたのは、遺伝学やバイオインフォーマティクスの考え方。この最先端の学問を使って、自己免疫疾患やアレルギーといった病気がなぜ起きるようになったのか、その謎について迫りたいと思います。(序章より) - 著者プロフィール - 橋本求 (ハシモトモトム) (著・文・その他) 大阪公立大学医学部膠原病内科学教授。京都大学医学部卒業。京都大学大学院医学研究科・臨床免疫学、大阪大学免疫学フロンティア研究センター研究員、京都大学リウマチセンター講師、などを経て、現職。
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とまる、はずす、きえる ケアとトラウマと時間について | 宮地尚子, 村上靖彦
¥2,200
青土社 2023年 256ページ 四六判 - 内容紹介 - トラウマ研究と、医療・福祉の現象学の第一人者が、具体と抽象を行き来しながら紡ぎ出す、比類なき対談集。 「学問的な硬い概念では取りこぼされる人間の経験の微細なニュアンスについて、考察することへと宮地さんも私もいざなわれた(「まえがき」より)」――村上靖彦 「表面的な言葉の群れにとどまらない、なにか微かだけれども、底流に流れている大切なものを拾い続けられたらと思う(「あとがき」より)」――宮地尚子