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雑草と楽しむ庭づくりーオーガニック・ガーデン・ハンドブック|ひきちガーデンサービス, 曳地トシ, 曳地義治
¥2,420
築地書館 2011年 ソフトカバー 192ページ A5判 - 内容紹介 - 雑草との上手なつきあい方教えます! 無農薬・無化学肥料で庭をつくってきた個人庭専門の植木屋さんが教える、 雑草を生やさない方法、庭での生かし方、草取りの方法、便利な道具……。 オーガニック・ガーデナーのための雑草マメ知識も満載。 雑草を知れば知るほど庭が楽しくなる。 庭でよく見る雑草86種を豊富なカラー写真で紹介 ◎この雑草はこのまま生やしておいても大丈夫? ◎根こそぎ抜かないといけない? ◎草取りに適した時期は? ◎花壇や畑で、土の中の栄養を横取りしているのでは? ◎庭で雑草をうまく生かす方法は?
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オオカミと森の教科書 | 朝倉 裕, ささき みえこ(イラスト)
¥1,760
雷鳥社 2014年 ソフトカバー 319ページ B6判 縦190mm - 内容紹介 - オオカミを飼うことはできますか?オオカミはどうして遠吠えをするの?オオカミが人間を育てるってほんとですか?オオカミの基礎知識と楽しいQ&A。耳の先からしっぽまでまるわかり。オオカミは素敵だ。 目次 第1章 オオカミはどうして悪者なの? 第2章 オオカミって、本当はこんな生き物です 第3章 世界のオオカミ絶滅から復活へ 第4章 オオカミのいない森 第5章 オオカミは生態系の守り神 第6章 オオカミよ、日本の森に還れ!
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石の文学館 鉱物の眠り、砂の思考 | 和田 博文
¥924
筑摩書房 2021年 ソフトカバー 400ページ 文庫判 - 内容紹介 - アポロンの姿をとどめる瑪瑙、選ばれた者だけが掘り出せる秘密の水晶、ヨーロッパの石畳もサハラの砂漠も……悠久の時間を湛える石を愛でる38編。
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ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑2 | 柴山 元彦
¥1,650
創元社 2015年 ソフトカバー 160ページ 四六判 - 内容紹介 - ルビー、サファイア、ガーネット……。憧れの鉱物や宝石は、実は身近な川原や海辺で簡単に見つけられるのです! 水辺で見つかる色とりどりの鉱物・宝石を、現地で見比べやすい原石のままの姿で紹介する、まったく新しい石探し ガイドブック、待望の第2弾! 21種の鉱物図鑑と拾った石の調べ方、磨き方はもちろん、第2巻は採集地ガイドが大幅にボリュームアップ! 石探しに適した全国の川原や海辺を新たに47ヶ所、マップ付きで紹介。周辺の観光情報にふれたミニコラムも充実し た、石探しの旅をますます楽しめる一冊です。 目次 《おもな目次》 Ⅰ.川原や海辺で見つかる鉱物 ガーネット(柘榴石) サファイア ルビー オパール(蛋白石) 孔雀石(マラカイト) 蛇紋石(サーペンティン) 翡翠 かんらん石(オリビン・ペリドット) 菫青石(コーディエライト) 砂金 黄銅鉱 黄鉄鉱(パイライト) 紅柱石(アンダリュサイト) 菱マンガン鉱(ロードクロサイト) 鉄電気石(トルマリン) 水晶(石英) 玉髄(カルセドニー・瑪瑙) カーネリアン(紅玉髄) ジャスパー(碧玉) 黒雲母(バイオタイト) 白雲母(マスコバイト) Ⅱ.鉱物を調べる、楽しむ Ⅲ.鉱物の見つかる川原や海辺 01 北海道 十勝川 02 北海道 音更川 03 北海道 空知川 04 青森県 袰月海岸 05 青森県 青岩海岸 06 岩手県 前浜 07 秋田県 淀川 08 福島県 阿武隈川 09 茨城県 久慈川 10 茨城県 鮎川 11 新潟県 青海海岸 12 新潟県 田塚鼻海岸 13 新潟県 親不知海岸 14 富山県 百瀬川支流 15 石川県 犀川 16 石川県 郷谷川 17 福井県 串小川 18 静岡県 狩野川 19 静岡県 安倍川 20 岐阜県 宮川 21 岐阜県 高原川 22 三重県 雲出川 23 三重県 青山川 24 三重県 板屋川 25 滋賀県 安曇川 26 滋賀県 愛知川 27 滋賀県 野洲川 28 滋賀県 草津川支流 29 京都府 桂川 30 京都府 木津川 31 奈良県 青蓮寺川 32 和歌山県 丹生川 33 兵庫県 猪名川 34 兵庫県 加古川 35 岡山県 本郷川 36 岡山県 成羽川 37 島根県 越目浜 38 島根県 斐伊川 39 山口県 錦川 40 徳島県 奥野井谷川 41 愛媛県 国領川 42 高知県 仁淀川 43 佐賀県 赤瀬黒瀬 44 熊本県 球磨川 45 鹿児島県 川内川 46 鹿児島県 清水浜 47 鹿児島県 駒走浜 コラム 世界の鉱物探し 1 アメリカ・アーカンソー 2 カンボジア・パイリン 3 アイスランド 4 ミャンマー・モゴック 5 アメリカ・アラスカ - 著者プロフィール - 柴山元彦(しばやま・もとひこ) 自然環境研究オフィス代表、理学博士。NPO法人「地盤・地下水環境NET」理事。大阪市立大学、同志社大学非常勤講師。 1945年大阪市生まれ。大阪市立大学大学院博士課程修了。38年間高校で地学を教え、大阪教育大学附属高等学校副校長も務める。定年後、地学の普及のため「自然環境研究オフィス(NPO)」を開設。近年は、NHK文化センター、毎日文化センター、産経学園などで地学野外講座「天然石探し」「親子で化石探し」「名水めぐり」「地学散歩」などの地学関係の講座を開講。また、インドネシアの子供のための防災パンフ(地震、津波、火山)の仕掛け絵本を作成し現地で頒布する、ボランティアの普及活動を行っている。 著書に『宝石探しI、II』『天然石探し』(いずれも東方出版)、『ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑』、『3D地形図で歩く日本の活断層』(ともに創元社)、共著に『自然災害から人命を守るための防災教育マニュアル』(創元社)などがある。
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ひとりで探せる 川原や海辺のきれいな石の図鑑 | 柴山 元彦
¥1,650
創元社 2015年 ソフトカバー 160ページ 四六判 - 内容紹介 - ルビー、サファイア、ガーネット……。憧れの鉱物や宝石が、じつは近くの川原や海辺で簡単に見つけられるんです! 水辺で見つかる色とりどりの鉱物・宝石を、見比べやすい原石のままの姿で紹介する、まったく新しい石さがしガイドブック。34種の鉱物図鑑とその探し方、全国23か所の採集スポット紹介に加え、地学的な知識や持ちかえった石の磨き方まで詳しく解説。本を持って、川や海に自分だけのきれいな石を見つけに行こう! 目次 1.見つかる鉱物 1.ガーネット 2.サファイア 3.ルビー 4.トルマリン 5.水晶 6.石英 7.玉髄 8.ジャスパー 9.オパール 10.翡翠 11.琥珀 12.砂金 13.自然銅 14.磁鉄鉱 15.黒雲母16.白雲母 17.菱マンガン鉱 18.クジャク石 19.蛇紋石 20.かんらん石 21.菫青石 22.紅柱石 23.針鉄鉱 24.黄鉄鉱 25.黄銅鉱 26.班銅鉱 27.方鉛鉱 28.角閃石 29.緑閃石 30.緑泥石 31.緑簾石 32.紅廉石 33.褐廉石 34.鶏冠石 2.川原で石を探す 1.なぜ川原に鉱物があるか 2.石は3つに分けられる 3.鉱物とは 4.鉱物を調べる 5.鉱物はどこでできるのか 3.鉱物の見つかる川原や海辺 1.北海道 宇曽丹川 砂金 2.秋田県 荒川 水晶 3.宮城県 登米沢 砂金 4.新潟県 姫川 玉髄 5.富山県 宮崎海岸 翡翠 6.石川県 大杉谷川 オパール 7.福井県 足羽川 砂金 8.静岡県 土肥海岸 ジャスパー 9.静岡県 天竜川 ガーネット 10.三重県 櫛田川 鶏冠石 11.京都府 木津川 紅柱石 12.大阪府 大和川 ガーネット 13.奈良県 室生川 ガーネット 14.奈良県 竹田川 サファイア 15.和歌山県 紀ノ川 緑泥石 16.兵庫県 加古川 砂金 17.島根県 桂浜 玉髄 18.広島県 木江海岸 大理石 19.愛媛県 関川 ガーネット 20.徳島県 吉野川 緑泥片岩 21.大分県 黒ヶ浜 蛇紋石 22.熊本県 氷川 緑泥石 23.鹿児島県 川尻海岸 かんらん石 4.出かけるまえに、帰ったあとに 1.出かけるときには? (1)準備するもの (2)気をつけること 2.帰ってからの楽しみ (1)川砂から探す (2)石を磨いてみる - 著者プロフィール - 柴山 元彦 (シバヤマ モトヒコ) (著/文) 自然環境研究オフィス代表、理学博士。NPO法人「地盤・地下水環境NET」理事。大阪市立大学、同志社大学非常勤講師。1945年大阪市生まれ。大阪市立大学大学院博士課程修了。38年間高校で地学を教え、大阪教育大学附属高等学校副校長も務める。定年後、地学の普及のため「自然環境研究オフィス」を開設、地学関係の講座を開講したり、インドネシアの子供向け防災パンフの仕掛け絵本の作成及び現地での頒布などの活動を行っている。著書に『自然災害から人命を守るための防災教育マニュアル』(創元社)、『宝石探しI、II』『化石探し』『天然石探し』(いずれも東方出版)、『自然災害から人命を守るための防災教育マニュアル』(共著、創元社)などがある。
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南米野外料理 アサード|ユルゲン・ケルネッガー, 田中 ケン, アディ・ビッターマン, フランツ・グレーシング, レオ・グラードゥル
¥3,190
グラフィック社 2020年 ハードカバー 224ページ B5変型判 縦240mm 横190mm - 内容紹介 - 鉄網で焼いて、塩だけで味付けをした肉を家族や仲間と囲んで食べる。南米の伝統的な野外料理、アサード。その料理法と精神をベースにアウトドア料理としてブラッシュアップした4人の料理人たちが送る「アサード」の指南書! 目次 序文/グリル/著者紹介/肉の部位(欧米式vs南米式の部位の定義)/基本のエレメント(熾火・肉・塩・時間)/メソッド(グリルのメソッドと道具の準備)/レシピ(鶏・豚・牛・ジビエと羊・魚介類・野菜と副菜・果物とデザート・基本レシピ)/おわりに(チームと謝辞・おくづけ) - 著者プロフィール - ユルゲン・ケルネッガー (ユルゲン ケルネッガー) (著/文) 「アサドール・デ・カサ・アサード」が認定するアサード職人。 仕事の傍ら、共著者の一人、レオ・グラードゥルとグリルコースを定期的に主宰。グリルの実践と知識の伝播に勤しむ。 他2人(アディ・ビッターマン、フランツ・グレーシング)も含め、いずれの著者もグリル料理の世界チャンピオンなど、野外料理のエキスパートである。 田中 ケン (タナカ ケン) (監修) アウトドアを取り入れることで、生活はもっと快適になるを信念に『快適生活研究家』として各メディアで活動。 アウトドアイベントも数多く手がける傍ら環境問題にも力を注ぐ。 著書に『田中ケンのOUTSIDECOOKING』(実業之日本社)、『アウトドア達人パパの快適家族術』(モダン出版)、DVD『A・Good Time Outdoor』シリーズ(中録サービス)の監修などがある。
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自然の哲学 (じねんのてつがく) おカネに支配された心を解放する里山の物語 | 高野 雅夫
¥2,200
ヘウレーカ 2021年 ソフトカバー 272ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ15mm - 内容紹介 - 自然〈しぜん〉と人間を区別することなく、 両者が一体となった自然〈じねん〉の世界。 里山とはそのような場所であり、変わりつつある今も、 さまざまなことを教えてくれる。 里山に移住してきた若い人たちとの対話を手がかりに、 自らも里山に移住した環境学者が思索を深めてたどりついた、 サステナブルな生き方とは――。 田舎暮らしにあこがれているけれど、迷っている人、必読。 もちろん、移住を決めた人、すでに移住した人にもおすすめ。 そして、移住者を受け入れる側の人たちにもぜひ読んでほしい。 この危機の時代に、田舎に暮らすことの意味が掘り下げられ、 同時に問題点も明らかにされますが、それでも希望が見えてきます。 人とつながって、自然とつながって、生態系の一員として暮らしていくこと。 それがいまある生態系を維持し、その恵みを将来世代へとつないでいく。 田畑を借りて自家用コメや野菜をつくり、山で木を伐って燃料を調達する。 そんな日常が、おカネに支配された心を解放してくれる。 持続可能な自分も、未来も、里山から始まります。 目次 はじめに 第1章 里山世界と村の成り立ち――自然の一部としての人間の暮らし 里山とは何か――さまざまな生き物が息づく場所 村のルーツをたどる 楽しいから集まって仕事をする―― 結と普請 信仰のグループからおカネの相互扶助へ 「村はよそ者に冷たい」はほんとうか 生きた化石 第2章 せめぎあう村と国家――自治vs.統制のゆくえ 明治維新で中央の村への介入が始まった 心の統制の始まり、廃仏毀釈 格差を広げた地租改正 田舎が最も輝いた時代 禁断の果実 共有される物語を求めて 第3章 森と農の物語 ―― 自然から浮き上がっていく人間の姿 宇宙から見える日本の人工林 山で働くことの意味 そして雑木林は失われた 森づくりビジョン 慣行農法の功罪 第2種兼業農家という生き方 有機農業・自然農・自然栽培 第4章 水俣と福島から「生国」を学ぶ――生命に対する責任とは 滅びゆく里海 水俣病 「チッソは私であった」 おカネでは解決できない 放射能あふれる里山で 生 死 原生林 死という使命 第5章 「おカネ」の物語から自由になる―― 巨大な力に翻弄されないために 我が心の中の「日本国」 現代人が共有する物語としてのおカネ 主人公は資本 疎外のない企業活動は可能か モード オフグリッドで生きる人たち おカネ道 第6章 解けなくなった人生方程式 ―― 「人並みな暮らし」は幸せなのか だれもが夢見た一生安泰物語 成長時代の夢のまま変わらない教育 変化の兆しとかすかな希望 第7章 第2次移住ブームがやってきた―― 自分らしい生き方を求めて なぜ田舎から出ていくのか なぜ田舎にやってくるのか どんな仕事をして食べていくか 里山の子育て 第8章 「弱さ」の物語 ―― 価値の大逆転 「to do 」から「to be」へ 「弱さ」がもつ求心力 弱さの情報公開 第9章 自然の哲学――物語を書き換える 科学の物語 ―― もう一つの信仰 「いのち」の物語―― 生態系×進化の織物 せめぎあい――メガソーラーによる環境破壊に思うこと じねんに生き、じねんに死ぬ 木の声を聞く―― 「いのち」の物語へのレッスン ご縁 いまを生きる おわりに 前書きなど はじめに(一部抜粋) 本書のタイトルにある自然という言葉をはじめて聞いたのは、哲学者の内山節氏の講演だった。内山氏は豊田市山村部の地域づくりの仲間たちの招きでたびたび現場を訪れていた。氏によれば自然というのは、明治になってからnatureの訳語として当てられたもので、もともとはじねんと読み、自ずから然るべきようになる世界を表す言葉であった。そこでは自然と人間を区別することなく、両者が一体となった世界を表していたという。里山とはまさにそのような世界だ。 さらに私がこの言葉の意味を深く考えるようになったのは、自然農の実践家である川口由一氏を豊田市に招き、講義とともに、田んぼでの作業を指導していただいたときだった。川口氏によれば、田畑の中にいる多くの生き物の一員として、作物は自ずから然るべきように育つので、人間はそれに最小限の手助けをすればよいということだった。そこから私は学生と一緒に小さな田んぼを借りて自然農のやり方で米作りに挑戦した。3年やって見事に一粒も収穫できず、この挑戦は失敗に終わったのだが、私はこの経験から多くのことを学んだ。足元にたくさんの水生昆虫が動き回り、頭上をトンボが群れ飛ぶ田んぼに入って手足を動かしながら、考察を進めることができた。 私たちは毎日忙しく働き活動している。私には、皆が一生懸命頑張った分だけ、世界が悪い方向に向かっているような、なんとももどかしい思いがある。それは、本来は自ずから然るべきようになろうとしているものを、無理に人為的にねじ曲げようとしているからではないか。そういう目で社会のできごとを見るようになると、農業だけでなく、いたるところで同様な構図の事例があることに気づいた。なぜそうなってしまうのか、自ずから然るべきようになるにはどうなればよいのか。私たち一人ひとりが自ずから然るべきように生きられるようになるにはどうなればよいのか。これが本書に通底するテーマである。 本書ではまず、現在の田舎と里山の姿を正確に理解するために、そこに埋め込まれている「生きた化石」ともいえる歴史の断片を解きほぐしてみたい。2章では、明治以降にそれがどのように変質したか(変質させられたか)を示したい。戦後の高度経済成長期に田舎の姿は大きく変わり、都市も含めて社会全体が大きく変わった。その現実から読み取ることのできる社会の根底にある哲学を発掘しながら、その問題点を明らかにできたらと思う。 3章では、田舎の主な産業であった農業と林業の歴史と現状を概観し、4章では、人間を含めた生き物・自然環境が多大な被害を受けた水俣と福島から、私たちが生きる世界とは何かを考え、里山という場所の価値を再考する。 5章では本書の副題にある「おカネ」をはじめとした「疎外」の問題と近代社会の構造をわかりやすく解説する。若い人たちと話していると、彼らが抱える将来への漠然とした不安感の底におカネの問題があることがわかる。長時間労働でストレスの高い仕事をしながらも、将来に向けて収入が上がっていく実感がない。おカネを中心において、自分の人生を決めることに葛藤しながらも、そうせざるを得ないと言い聞かせている。おカネに心が支配されてしまっている状態だ。そこからどうすれば自由になれるかを考えていく。それは、今後の持続可能な社会を築いていくためにも重要なテーマである。 6章では終身雇用・年功序列という社会制度がどのように生まれ、その原因とも結果ともなった戦後の教育のあり方の問題点を指摘したい。7章では現在の移住ブームがどのようなもので、その意味するところは何か考察する。8章では近代社会の中でないがしろにされてきた「弱さ」の価値を考察する。 最後の9章では田舎にやってきた若い人たちとの対話の中から見えてきた、今後の田舎と都市を含めた社会全体のベースとなるべき自然の哲学を議論したいと思う。 版元から一言 著者は2001年に設立された名古屋大学に環境学研究科に移籍してから、再生可能エネルギーの普及に関する研究と農山村の地域再生に関する研究・実践を行ってきました。最初は豊田市の山村部でフィールドワークを行い、その後岐阜県にフィールドを広げ、恵那市飯地町の標高600mの高原の村に移住し、地域再生の現場で一住民としてもかかわってきました。 その過程で、著者は田舎に移住してくる若い人たちとたくさん対話してきました。かれらとの交流から見えてきたのは、都市での生きづらさであり、それから逃れるように田舎を目指してきた人たちは、「ここには求めるものがすべてある」と感じているという事実です。これまでは「何もない」と思われていた田舎にすべてがあるというのです。 それが何を意味するのか――。私たちがこれまで自明としていた豊かな社会を支えてきた価値観が、彼らの中では根本的に転換しているのではないかと著者は感じました。そして、この価値観の転換は、私たちの社会が持続可能なものになるために社会全体で共有すべきものではないかと考え、それを「自然(じねん)の哲学」として記述し、まとめたのがこの本です。 - 著者プロフィール - 高野 雅夫 (タカノ マサオ) (著/文) 1962年山口県生まれ。名古屋大学大学院環境学研究科教授・博士(理学)。 木質バイオマスエネルギーやマイクロ水力発電などの再生可能エネルギーの技術開発とそれらの普及を通した里山再生について農山村をフィールドとして研究を行う。再生可能エネルギーを普及させるには豊富な自然資源が存在する農山村が持続しなくてはいけないものの、人口減少と高齢化によって集落消滅が進む事態に直面していることを知る。そこで、愛知県豊田市の山村部を主なフィールドに、若者の移住支援を中心にした農山村地域再生の研究および実践に取り組む。 また、2014年4月に立ち上がった、大学と社会との連携を進める名古屋大学・臨床環境学コンサルティングファームの部門長として、自治体や企業、NPO に対して持続可能な地域づくりのためのコンサルティング活動を進めている。2013年には国連の専門家会議で日本の里山がもつ持続可能な社会づくりにとっての意義について報告した。 主な著書に『人は100W で生きられる』(大和書房、 2011年)、編著に『持続可能な生き方をデザインしよう』(明石書店、2017年)、共著に『 千年持続社会――共生・循環型文明社会の創造』( 資源協会編、日本地域社会研究所、2003年)、『 市民参加型社 会とは――愛知万博計画過程と公共圏の再創造』(町村敬志、吉見俊哉編、有斐閣、2005年)などがある。
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海の辞典 | 中村 卓哉
¥1,650
SOLD OUT
雷鳥社 2012年 ハードカバー 288ページ 15.2 x 10.2 x 2.6 cm - 内容紹介 - 海にまつわる素敵な言葉を四季折々の美しい海の写真とともに綴る。 目次 1 海の色・音・風 2 波・潮の名前 3 海と海まわりの呼び名 4 海の季節・時間・場所 5 海のたとえ (心・人生 行動・状況・他) 6 海にまつわる大切なことば
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空の辞典 | 小河俊哉
¥1,650
SOLD OUT
雷鳥社 2014年 ハードカバー 319ページ 15.2 x 10.2 - 内容紹介 - 写真に癒され、お天気の勉強にもなる、手の平サイズの魅せる辞典! 四季や天候をあらわす空の言葉を、 雲・風・雨・雪・霧・光・色 の7つのテーマにわけて紹介。言葉にはそれを表す写真が添えられ、目で確認しながら、より具体的に意味を理解することができます。また、空はときどき、わたしたちの心を癒してくれるときがあります。そんなメッセージもところどころにさりげなく登場し、辞典でありながらも、心の栄養となるエッセンスも含んだ本です。老若男女問わず、プレゼントにも最適!
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菜の辞典 | 長井史枝, 川副美紀 (イラスト)
¥1,650
雷鳥社 2019年 ハードカバー 320ページ 15.2 x 10.2 x 2.6 cm - 内容紹介 - 1年中目にするものから、ちょっと珍しいものまで、約180種の野菜を、美しいイラストとともに紹介。旬の時期・選び方・保存方法・食べ方・栄養素・効能効果なども端的に掲載。辞典シリーズらしいオシャレさ、可愛らしさはそのままに、実用としての使いやすさも兼ね備えた1冊です。 目次 はじめに この本の使い方 各栄養素のはたらきと食事摂取基準 からだを癒す野菜 ベジブロス インデックス - プロフィール - 長井史枝 (ナガイフミエ) (著/文) ライター。野菜ソムリエ。リトルプレス『BonAppétit』発行人。人物インタビューや店舗取材のほか、料理・スイーツのレシピ本制作にも多く関わる。著書に『田舎・郊外でお店、はじめました。』(雷鳥社)、関連書籍に『オープンサンドレシピブック』(誠文堂新光社)など。 川副美紀 (カワゾエミキ) (イラスト) イラストレーター。女子美術大学産業デザイン科卒。植物・ガーデニング・料理・スイーツ・インテリアなど、生活の身近な情景を描く。著書に『ケーキ物語』『クッキー物語』(講談社)、『あかちゃんスイートメモリー』(梧桐書院)など。
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草の辞典 野の花・道の草 | 森乃おと, ささきみえこ(イラスト)
¥1,650
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雷鳥社 2017年 ハードカバー 288ページ 15.2 x 10.2 x 2.6 cm - 内容紹介 - 野や散歩道でよく出会う、「あの」草花の名を知っていますか? 人気の「辞典シリーズ」第四弾! ! 「ハコベ」「ナズナ」「イヌフグリ」「ワレモコウ」……。 本書は、散歩道でよく見かける春夏秋冬の草花193種の美しい写真と、それぞれの花言葉を載せています。第二章では、草や花にまつわる言い回しや季語、名言などを集め、コラムでは「食事の時間」「お茶の時間」「癒しの時間」に分け、可愛いイラストとともに、〝スイバのスープ〟〝シロツメクサ茶〟〝ドクダミ化粧水〟など、野の草花を使った手づくりの料理やお茶、コスメなどのレシピを紹介します。第三章では薬草・毒草をまとめています。知れば知るほど、野の花や道の草が愛おしくなり、温かな気持ちとなれる一冊です。
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星の辞典 | 柳谷杞一郎
¥1,650
SOLD OUT
雷鳥社 2016年 ハードカバー 288ページ 15.2 x 10.2 x 2.6 cm - 内容紹介 - 手のひらサイズのビジュアルブック。「辞典」シリーズ第3弾! 神秘的で奥が深い星座や天体について、豊富な写真とイラスト付きで紹介します。もちろん、辞典なので用語などの詳しい解説や豆知識もしっかり掲載。星(星座)・宇宙・月の3つの章で構成しており、星座の章では88星座を網羅していますので勉強にも役に立ちます。 「辞典」シリーズならではの、文庫本サイズのハードカバーに288ページのボリューム。コロンとしたサイズ感も健在です。 カバーデザインもこれまでの星の本にはない斬新さ。プレゼントにも最適の一冊です。 - 著者プロフィール - 柳谷杞一郎 (ヤナギタニキイチロウ) (著/文) 写真家・編集者。1957年広島生まれ。修道学園中・高等部、慶應義塾大学文学部卒。「エスクァイア日本版」副編集長を経てフリーに。写真でわかる謎への旅シリーズ「イースター島」「マチュピチュ」、「大事なことはみんなリクルートから教わった」「ぼくたちの論語」(すべて雷鳥社)など著書多数。
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石の辞典 | 矢作ちはる, 内田有美 (イラスト)
¥1,650
雷鳥社 2019年 ハードカバー 288ページ 15.2 x 10.2 x 2.6 cm - 内容紹介 - トンガ坂文庫でも人気のある雷鳥社さんの辞典シリーズ。 本物そっくりの石はなんと全てイラスト。 石も、ページをめくるごとに硬度が上がって硬くなっていくという面白いこだわり。 自然が生み出した美しい造形の石が115点、 さらに世界中の石にまつわる文化や伝承まで幅広く収録されています。 手のひらサイズで持ち歩きにも便利なのもポイントです。
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その農地、私が買います 高橋さん家の次女の乱 | 高橋久美子
¥1,870
ミシマ社 2021年 ソフトカバー 232ページ 四六変型判 縦180mm 横128mm 厚さ15mm - 内容紹介 - 「実家の畑を、太陽光パネルにしたくない」 愛媛出身、東京在住。 闘いの狼煙をあげたものの、 立ちはだかる壁の数々! これぞ、現代日本の課題そのもの… 現実はあまりにもすごかった! ミシマ社創業15周年記念企画 「おまえは東京におるんじゃけん関係なかろわい」by 父 農地は負の遺産と考える父親世代、中・小規模農家の経済的な厳しさ、農地を持っている人しか農地を買えない法律、急増する猿や猪の畑荒らし、子孫を残せない「F1種」の種、体調を悪くする農薬散布、足並みを揃えることを最優先する町の雰囲気…etc. 未来に後悔をしないため、まずは知ること、動くこと。 「変わり者」と言われても、高橋さん家の次女はゆく! 目次 はじめに 第1章 久美子の乱 第1ラウンド 第2章 久美子の乱 第2ラウンド 第3章 サトウキビをめぐる冒険 第4章 サルとイノシシ現る 第5章 生命を食べる 第6章 農業という表現 第7章 久美子の乱 その後 長い追伸 そこで暮らすということ - 著者プロフィール - 高橋久美子 (タカハシクミコ) (著/文) 作家・詩人・作詞家。1982年愛媛県生まれ。音楽活動を経て、詩、小説、エッセイ、絵本の執筆、翻訳、様々なアーティストへの歌詞提供など文筆業を続ける。また、農や食について考える「新春みかんの会」を主催する。著書に小説集『ぐるり』(筑摩書房)、エッセイ集『旅を栖とす』(KADOKAWA)、『いっぴき』(ちくま文庫)、詩画集『今夜 凶暴だから わたし』(ちいさいミシマ社)、絵本『あしたが きらいな うさぎ』(マイクロマガジン社)など。
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木のみかた 街を歩こう、森へ行こう | 三浦豊
¥1,100
SOLD OUT
ミシマ社 2017年 ソフトカバー 96ページ 四六判 縦18mm 横13mm 厚さ2mm - 内容紹介 - 街のなかにも「森」がいっぱい! 全国3000箇所以上もの森を歩き続ける「森の案内人」の目を通せば、 街なかの道路、路地に自然があふれているのがわかります。 いまの日本の森の現状や、榎や神樹などこれだけは知っておきたい「木」の見つけ方をお届け。 この本を持って、思わず外へ飛び出したくなる! 街のなかで森を見つける方法、教えます。 ○森の案内人がおすすめする 日本全国の「この木、あの森」付き - 著者プロフィール - 三浦豊 (ミウラユタカ) (著/文) 1977年京都市生まれ。森の案内人、庭師。 日本大学で建築を学んだ後、 庭師になるために京都へ帰郷。2年間の修行を経て、日本中を巡る長い旅に出た。 2010年より「森の案内人」として活動をはじめる。
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波の地図 | 原田佳夏, なかひらまい(イラスト)
¥1,650
雷鳥社 2021年 ハードカバー 320ページ 新書判 - 内容紹介 - 「波」は、海の波だけではない!? 数々の文様に描かれたり、「波乱万丈」「人波にもまれる」といった慣用表現に使われたり、「電波」「音波」など物理の世界は「波」だらけだったりする。 本書は「文化としての波」をテーマに、知っているようで知らなかった波の森羅万象を楽しむ本。数多くの文献資料をもとにした文章と楽しいイラストで構成。肩の凝らないアート本としても楽しめます。 目次 まえがき プロローグ 波の一生 第1章 みえる波 第2章 波のかたち 第3章 波のすがた 第4章 みえない波 第5章 波のある地名 あとがき 版元から一言 現代を生きる私たちは「役に立つ」ことや「意味がある」ことが好きだ。何故なら、瞬時に判断し選択することが大切で有能だと思い込んでいるからだ。だから「役に立たない」ことや「意味が分からない」ことを遠ざけてしまう。 そんなふうに無駄を排除して生産性の高い行動をとっている現代の私たちは、何故かとても疲れている。 どこかに行きたい――そう思った時も私たちは地図を眺める。 あとがきより - 著者プロフィール - 原田佳夏 (ハラダヨシカ) (著/文) 物語屋。「朗読歌劇そらのおと」座付作家。ユング心理学研究会理事。出身・大分の地元に材を取ったオリジナル作品など舞台脚本多数。講談台本も手掛ける。映画脚本『老親』(監督:槙坪夛鶴子/2000年)、著作『脚本を書こう!』(青弓社)、120字小説『すゆ噺』他。映像・舞台・音声脚本、短編小説等、「物語」を書き続けている。小劇団の座付作家を経た後、物語屋として独自の路線を歩む。 「朗読歌劇そらのおと」https://solanote.org/ なかひらまい (ナカヒラマイ) (イラスト) 画家・作家。ユング心理学研究会理事。多摩美術家協会会員。セツ・モードセミナー卒業。著作『スプーの日記』シリーズ三部作(トランスビュー)。古代伝承研究本『名草戸畔(なぐさとべ)古代紀国の女王伝説』(スタジオM.O.G)。毎日新聞・大阪本社版連載童話『貝がらの森』(スタジオM.O.G)。物語創作、伝承研究、絵画、イラスト制作などを通して日夜、独自の視点でモノノケの世界の本質を探求している。 http://studiomog.ne.jp/
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いしのはなし : きれいでふしぎでやくにたつ、ちいさなちきゅう|ロング・シルビア, アストン・ダイアナ, 千葉 茂樹(訳)
¥1,650
ほるぷ 2013年 ハードカバー 32ページ 縦290mm - 内容紹介- いしはきれい、いしはごちゃまぜ、いしはかたちをかえる、いしは…ふしぎでおもしろい。大自然が長い時間をかけて作りだした鉱物は、いわば、地球からのメッセージ。色も形もさまざまな、ちいさな石のかけらから、46憶年におよぶ地球の歩みをかいま見ることができます。美しいイラストの知識絵本。
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作ろう草玩具 : 身近な草や木の葉でできる|佐藤 邦昭
¥1,320
築地書館 2016年 ソフトカバー 127ページ 縦210mm - 内容紹介- カタツムリ バッタ ヘビ 馬っこ 火の鳥 ネコジャラシの馬 ススキの傘 麦わらの手かご 麦わらのホタルかご 麦わらのガラガラ〔ほか〕
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WE EARTH 海・微生物・緑・土・星・空・虹 7つのキーワードで知る地球のこと全部 |NOMA ほか
¥2,750
グラフィック社 2021年 ハードカバー 216ページ A4変型判 縦190mm 横200mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 地球をまるごと感じてみよう。果てなき知と感性の大冒険。 ──本書企画/案内人・NOMA 海、微生物、緑(植物)、土、星(宇宙)、空(大気と心)、そして虹(人間社会)。 各分野の第一人者による監修のもと、地球をかたどる様々な要素を1つのつながりで読み解くサイエンス&カルチャーブック。 自然科学の不思議にわくわくと胸を高鳴らせたら、次のページではそんな自然と上手に付き合ってきた、いにしえの人々の暮らしや知恵に触れる。また「海」の章での発見が、「緑」の章で知る、植物の知られざる能力の紐解きへとつながっていく、など。分野を超えてこそ見えてくる、地球で起きている生命の巡りとつながりの物語を、この1冊にまとめました。 地球で暮らす現代人のための、未来に向けた地球入門書。環境問題に興味がある人も、ていねいな暮らしを目指す人も、「知る」ことで暮らしの選択をもう一歩後押ししてくれる、地球を巡る知識の大冒険をお届けします。 目次 【第1章:海】 監修:福岡伸一 生命のゆりかご、海の物語/だからヒトは、海に呼ばれる/海を巡る豊かな考察/生命の故郷を未来へつなごう 【第2章:微生物】 監修:鈴木智順、小倉ヒラク、取材協力:マリア・グロリア=ドミンゲス ベロ 見えない微生物のネットワーク/運命共同体な微生物とヒト/微生物をいただく発酵食文化 【第3章:緑】 監修:河野智謙、取材協力:ステファノ・マンクーゾ 植物こそ、最先端の生命体/感性を持つ、植物のチカラ/人と植物の文明史/植物に学ぶ持続可能性 【第4章:土】 監修:藤井一至 土の下はワンダーランド/地球を塗り分ける5色の土/土から見た人類史/土が守ってくれている! 【第5章:星】 監修:渡部潤一 宇宙の時間、宇宙の不思議/太陽系と稀なる地球/ヒトは古代から星を見てきた 【第6章:空】 監修:江守正多、松長有慶 循環し続ける地球の空気/私たちの中にも空がある/炭素の循環が間に合わない! 【第7章:虹】 監修:辻 信一、取材協力:田中 克 私たち、ヒト社会の歩み/森里川海のつなぎ方/地球の一部として調和する社会 【EARTH CONNECTION】エレメンツとつながる時間 from NOMA - 著者プロフィール - NOMA(ノーマ):企画/案内人 佐賀県出身のモデル、アーティスト。 日本人の父とシシリア系アメリカ人の母を持ち、生命や宇宙の不思議に惹かれ、自然遊びに夢中な幼少期を送る。 大学では世界情勢などグローバルな学びを深めながらモデル業をスタート。 在学中のインドでの一人旅を機に各地を巡り、執筆を始める。 上京後はさまざまな媒体や映像作品で表現者としてキャリアを積みながら旅を継続。 自然の力を取り入れたライフスタイルや、自然への探究心を活かし、メディア連載、セミナー、イベント登壇など、ファッションからビューティー、時に自然科学の案内人としてサイエンスまで幅広いジャンルで活動。 2012年より廃材を使った作品作りやプロデュース業等を始める。 エコロジストとしての取り組みも行い、環境省森里川海アンバサダー、グリーンピースオーシャンアンバサダーとして活動。 本書では企画に始まり、7つの智の大冒険と共に、全体的なクリエイティブをコーディネート。 感じて、知って、考えて、自分の感性で触れた世界を表現したり、シェアすることが好き。
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地球を滅ぼす炭酸飲料 データが語る人類と地球の未来|ホープ・ヤーレン, 小坂恵理(翻訳)
¥2,420
築地書館 2020年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - 全米図書賞に輝く女性科学者が、大きな問題への取り組みを平易に説く快書。 学部長から「気候変動にかんする講義を受け持ってほしい」と依頼され、 人口増加、農業の集約化、過去半世紀のエネルギー使用量など、 「自分でも理解できるように極力具体的かつ正確な形で地球の変化の数値化に取り組み、 これらの作業を通じて多くを学んだ」。 データが示す地球の現状と未来は明るいものでは決してないが、 私たちひとりひとりが考え、今、ここから変えていけば、 具体的な問題解決への道筋がみえると著者は説く。 目次 日本語版に寄せて 第Ⅰ部 生命 第1章 著者、気候変動に取り組む 科学者は絶対に正しい? 気候変動の講義を受け持つ 第2章 増え続ける人口 古より続く人口増加 ジェンダーギャップと出生率 第3章 延びた寿命 乳幼児の生存率 死亡原因の変化 第4章 都会を目指す 農村から都市へ 第Ⅱ部 食物 第5章 穀物の過剰生産 30年前の農場の景色 劇的に増えた収穫量 GMO作物の誕生 大量の農作物の行方 第6章 太りすぎた家畜 私たちが食べる肉の量 少ない個体からより多くの肉を 8億人の栄養不足の人びと 第7章 過保護な魚たち 増え続けるサーモン 増える養殖魚と減る採餌魚 広まる海藻養殖 第8章 炭酸飲料は砂糖がいっぱい 砂糖消費の移り変わり 砂糖の過剰摂取がやめられない 第9章 作っては捨てる 溢れる廃棄物 捨てているのは命 第Ⅲ部 エネルギー 第10章 エネルギー使用量の急増 人口は2倍、エネルギー消費量は3倍に 起きてから寝るまでに使うエネルギー エネルギー消費のない国 第11章 頻繁な移動 衰退する鉄道 車通勤の増加 燃費の悪い車で長距離移動 第12章 植物は燃料不足解消の救世主か 枯渇が近づく化石燃料 中東への依存 バイオ燃料に使われる大量の穀物 進まないプラスチックのリサイクル 第13章 タービンは回る 再生可能エネルギーの実力 代替は不可能 第Ⅳ部 地球 第14章 変化した空気 1兆トン以上の二酸化炭素放出 1896年の警告 第15章 気候温暖化 異常気象を止める方法 化石燃料を手放せない国々 3世代のうちに考える 第16章 解けていく氷 ウインタースポーツができなくなる 凍らない氷 第17章 水位の上昇 海水位と海水温の上昇 海水に吸収される二酸化炭素 第18章 大いなる別れ 時間との闘い 消滅する生息地 第19章 もうひとつの道 二酸化炭素を減らすアイデア 消費量と幸福度 変わる勇気を 付録 無駄を減らす 1 あなたがとるべき行動 2 変化はあなた自身から 3 環境問題の現状 4 情報源ならびに推奨文献 謝辞 訳者あとがき - 著者プロフィール - ホープ・ヤーレン (ホープヤーレン) (著/文) 地球生物学分野が専門の科学者。 2016 年にはタイム誌から、世界で最も影響力のある100人のひとりに選ばれた。 これまでにフルブライト賞を3度受賞している。 2008年から2016年までホノルルのハワイ大学に終身在職権のある教授として在籍。 現在はノルウェー科学文学アカデミーのメンバーで、オスロ大学教授。 前作『ラボ・ガール』(化学同人)は、全米批評家協会賞(自伝部門)を受賞。 小坂恵理 (コサカエリ) (翻訳) 翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業。 訳書に『ラボ・ガール』『繰り返す天変地異』(以上、化学同人)、 『歴史は実験できるのか』(慶應義塾大学出版会)、『マーシャル・プラン』(みすず書房)など。