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動物になって生きてみた|チャールズ・フォスター, 西田美緒子 (翻訳)
¥1,078
河出書房新社 2021年 河出文庫 ソフトカバー 352ページ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ14mm - 内容紹介 - アナグマとなって森で眠り、アカシカとなって猟犬に追われ、カワウソとなって川にもぐり、 キツネとなって都会のゴミを漁り、アマツバメとなって旅をする。 動物の目から世界を生きた、感動的ドキュメント。
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世界を変えた100の化石 新装版|ポール・D・テイラー, アーロン・オデア, 真鍋 真(監修), 的場 知之(翻訳)
¥1,980
SOLD OUT
エクスナレッジ 2022年 ソフトカバー 352ページ 四六変型判 縦180mm 横128mm 厚さ23mm - 内容紹介- イギリス・大英自然史博物館で大人気を博した展覧会が 書籍になって日本上陸! 新たな情報と化石の和名表記を加た <よりわかりやすい新装版> 始祖鳥やティラノサウルスなど誰もが知る生物の化石だけでなく 光合成の痕跡、恐竜の卵、サメの糞、火山灰に埋もれた足跡など当時の状況を語る化石も網羅。 まだ知らなかった化石に出会える、至極の一冊。 地質年表、一部復元図付き。 目次 【掲載化石一例】 第1章:先カンブリア時代 [エイペックス・チャート] 最古の化石は生物か? [ストロマトライト] 大酸化事変が生んだ生命体 [中国・陡山沱の化石] 謎に満ちた胚etc. 第2章:古生代 [アノマロカリス] カンブリア爆発で生まれた「奇妙なエビ」 [ハルキゲニア] 陸に上がり、生き延びたムシ [キンクタン] 初期の棘皮動物 [オルソケラス] オルドビス紀の捕食者の王 [ウミユリとプラティセラス類] 2億年続いた共生関係 [プテリゴトゥス] 巨大かつ獰猛な古代サソリ [クックソニア] 地上を征服した植物 [ケファラスピス] あごのない魚 [コムラ] 天敵を避ける棘とげだらけの三葉虫 [レピドデンドロン] 森が生んだ燃料 [ヘリコプリオン] 渦を巻く歯は、進化も奇抜? [ディメトロドン] セックスアピールか、ソーラーパネルか? [ウミツボミ] 史上最大の大量絶滅 etc. 第3章:中生代 [三畳紀の微小巻貝] 小さいことはいいこと? [キノドン類] 爬虫類から哺乳類へ [メガゾストロドン] 大物のデビューは前途多難 [ムカシトカゲ] 安住の地で今も生息 [グリファエア] 泥に埋まって生きた「悪魔の足の爪」 [プロミクロケラス] 大量死したアンモナイト [首長竜] ネッシーは実在したか? [ネオソレノポラ] 色を残した藻類 [始祖鳥] 鳥類の誕生 [トンボ] 巨大化した昆虫たち [ランフォリンクス] 最初の空飛ぶ脊椎動物、翼竜 [イグアノドン] 「恐竜」と名付けられた生物の歯 [クモ] 琥珀の中のクモと糸と獲物 [アラウカリア] 進化の天才? モンキーパズルの大木 [孔子鳥] 性選択で美しく進化した鳥 [白亜層のカイメン] 微粒子を濾し取る海底ポンプ [ティロキダリス] 軍拡競争の歩みが見えるウニの棘 [トロオドンの巣] 高度な子育ての痕跡 [エドモントサウルス] 極地の冬も生き延びた恐竜 [初期のプラントオパール] 恐竜が食したイネ科植物 [ティラノサウルス・レックス] 伝説の王 [ベレムナイト] K/Pg境界の大量絶滅 [有孔虫] 小さく単純なサバイバー etc. 第4章:新生代 [サメの歯] 化石の由来を示す「癒しの石」 [オニコニクテリス] 空に進出した哺乳類 [オフィオコルディケプス] ゾンビと化したアリの咬み跡 [貨幣石] ピラミッドに残る単細胞生物 [トロフォン] ダーウィンの巻貝 [バシロサウルス] 「トカゲの王」はクジラだった [ゴキブリ] 琥珀の中の止まった時間 [エジプトピテクス] 霊長類の起源 [チャネヤ] 花を咲かせる植物の誕生 [メトララブドトス] 断続平衡論を支持する外肛動物 [プロコンスル] 類人猿に近いか、ヒトに近いか [ディスコグロッスス] 独特の姿に進化したカエル [サメのコプロライト] 螺旋型の糞の化石 [サカマキエゾボラ] 圧倒的に少ない左巻きの貝 [巨大ウォンバット] アボリジニに伝わる怪物_バニップ [グリプトドン] アメリカ大陸間大交差も生き延びた哺乳類 [ラエトリの足跡] 350万年前の灰のなかの3人 [メノルカの小型ヤギ] 島嶼矮小化で生き延びた動物 [ステップマンモス] ヒトと共存したマンモス [ジャイアントモア] 植物に生きた証を遺した鳥 [アクロポラ・ケルヴィコルニス] 絶滅寸前のシカツノサンゴ [ステラーカイギュウ] 虐殺された海の巨獣 [ホモ・ハイデルベルゲンシス] 私たちにいちばん近い祖先? etc.
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ファーブル驚異の博物誌|イヴ・カンブフォール, 奥本 大三郎(翻訳), 瀧下 哉代(翻訳)
¥2,640
エクスナレッジ 2022年 ソフトカバー 320ページ A5判 - 内容紹介- 未知なるものの「発見」 その感動を全ての人に 稀代の博物学者ジャン=アンリ・ファーブルの生い立ちとその研究人生を追い、なぜ“昆虫”に夢中になったのか、そしていかに昆虫やその他“虫たち”の生態が驚くべきものなのかを、『ファーブル昆虫記』からの引用と共に解き明かす一冊。 美しい図版やダイナミックな写真、そして虫たちの驚異の生態に圧倒されること間違いなし。博物学の神髄に触れ知的好奇心が満たされる、未知なるものを「発見」する感動をあなたにも。 「私はこの本を、本能とは何かという難問をいつの日か少しでも解いてみようとする学者や哲学者のために書いているのだが、それだけではなく、とりわけ若い人たちのために書くのだ。…この博物学を、若者たちが愛するようにしたいのだ」 ジャン゠アンリ・ファーブル *本書は2016年4月に発刊した『ファーブル驚異の博物学図鑑』を修正のうえ、再編集したものです
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ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見|金井 真紀, 道法正徳(監修)
¥990
山と渓谷社 2022年 ヤマケイ文庫 ソフトカバー 256ページ 文庫判 - 内容紹介 - ニホンオオカミはどうやって絶滅したのか? 古文書をもとに、その最後をみちのくの山里にたどるノンフィクション。 ニホンオオカミの最後はじつははっきりしていない。 明治38年の和歌山県が最後といわれるが、それは標本として残されている最後のオオカミでしかない。 東北の地で、野生動物と人の関係を追いかけた作家が、オオカミの最後を追う。 「狼酒」、そして、近年まで東北の山里で行われていた「狼祭り」の発見、 掘り起こされた貴重な歴史的資料。 東北の地で明治・大正を生き、オオカミの最後を見てきた山の民の最後の遺言を集め、 藩政の書面をたどりながらニホンオオカミの最後に迫る一冊。
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人間の解剖はサルの解剖のための鍵である 増補新版|吉川 浩満
¥1,320
筑摩書房 2022年 ちくま文庫 ソフトカバー 512ページ 文庫判 - 内容紹介 - 主体性と合理性が切り崩された先の「人間の定義」とは?「当代屈指の読書家による細密で浩瀚なキーコンセプトガイド」(東浩紀)を文庫化 解説 大澤真幸 東浩紀氏、大澤真幸氏、國分功一郎氏、絶賛!! 【内容紹介】 コペルニクス、ダーウィン、フロイトによって三度自尊心を傷つけられた人類は、進化と認知にかんする諸科学によって、いま四度目の試練に直面している。主体性と合理性が切り崩された先にある「人間」はどのように定義されるのか──。文庫版では近年の諸論考を増補し、稲葉振一郎、大澤真幸、橘玲、千葉雅也、山本貴光との対談・鼎談も収録。 解説 大澤真幸 目次 0 ─ 1 まえがき 0 ─ 2 序章:人間(再)入門のために ─ 1989/2019/2049 1 認知革命 1 ─ 1 ヒトの過去・現在・未来 ─『サピエンス全史』とともに考える 1 ─ 2 合理性のマトリックスとロボットの戦い ─認知と進化の観点から 1 ─ 3 社会問題としての倫理学 ─道徳心理学、人工知能、功利主義 1 ─ 4 『ホモ・デウス』が語らなかったこと(山本貴光+吉川浩満) 1 ─ 5 人工知能と人文知を結ぶの必読書(山本貴光+吉川浩満) 1 ─ 6 人間の〈未来〉/未来の〈人間〉 ─産業社会論、SF、共和主義(稲葉振一郎+吉川浩満) 2 進化と絶滅 2 ─ 1 「生きづらいのは進化論のせいですか?」 ─進化論と現代社会 2 ─ 2 人類の起源という考えそのものについて ─起源神話のふたつのドグマ 2 ─ 3 人新世における人間 ─ヒトのつくった地質年代 2 ─ 4 人間拡張 ─進化の相の下に 2 ─ 5 〈自然な科学〉としての進化論 2 ─ 6 絶滅とともに哲学は可能か──思弁的実在論、未来の他者、女性の公式(大澤真幸+千葉雅也+吉川浩満) 3 人物 3 ─ 1 リチャード・ドーキンス ─文明史におけるドーキンス 3 ─ 2 アンリ・ファーブル ─進化論ぎらい 3 ─ 3 多田富雄 ─自然科学とリベラルアーツ 3 ─ 4 見田宗介 ─大人の青年 3 ─ 5 バーナード・ウィリアムズ ─道徳における運 4 作品 4 ─ 1 二一世紀の〈人間〉のための二一冊 ─フーコーからポストヒューマンSFまで 4 ─ 2 『利己的な遺伝子』からはじまる一〇冊 ─刊行四〇周年を機に(橘玲+吉川浩満) 4 ─ 3 人間本性から出発する ─『啓蒙思想2・0』『心は遺伝子の論理で決まるのか』(山本貴光+吉川浩満) 4 ─ 4 メタ道徳としての功利主義 グリーン『モラル・トライブズ』 4 ─ 5 リベラル派は保守派に学べ? ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』 4 ─ 6 リバタリアン・パターナリズムの可能性 サンスティーン『選択しないという選択』 4 ─ 7 チューリングの革命と変容するリアリティ フロリディ『第四の革命』 4 ─ 8 ポジティヴ・コンピューティングの挑戦 カルヴォ他『ウェルビーイングの設計論』 4 ─ 9 汎用人工知能の文明史的意義 シャナハン『シンギュラリティ』 4 ─ 10 ゲノム編集技術はなにをもたらすか ダウドナ他『CRISPR/クリスパー』 4 ─ 11 インターフェースをたどる哲学的実践 プレヒト『哲学オデュッセイ』 4 ─ 12 ビッグデータを見て我が振り直せ ダヴィドウィッツ『誰もが噓をついている』 4 ─ 13 永遠の〈危機の書〉 ウィリアム・H・マクニール『疫病と世界史』 4 ─ 14 後ろ向きの予言書 大澤真幸『〈世界史〉の哲学 近代篇』 4 ─ 15 フロム・カタストロフ・ティル・ドーン 島田雅彦『カタストロフ・マニア』 4 ─ 16 伊藤計劃のポストヒューマンSF 伊藤計劃『虐殺器官』・『ハーモニー』 4 ─ 17 犬は防衛されなければならない 映画『犬ヶ島』 4 ─ 18危険な知識をめぐる二つの問い 映画『猿の惑星』シリーズ 4 ─ 19 レプリカントに人間を学ぶ 映画『ブレードランナー』・『ブレードランナー2049』 単行本あとがき 文庫版あとがき 解説 溢れる〈喜び〉と散りばめられた〈ためらい〉 大澤真幸 - 著者プロフィール - 吉川 浩満 (ヨシカワ ヒロミツ) (著/文) 1972年鳥取県米子市生まれ。文筆家、編集者。慶應義塾大学総合政策学部卒業。書評サイトおよびYouTubeチャンネル「哲学の劇場」を山本貴光とともに共同主宰している。おもな著書に『哲学の門前』(紀伊國屋書店)、『理不尽な進化増補新版』(ちくま文庫)、山本との共著に『人文的、あまりに人文的』(本の雑誌社)、『その悩み、エピクテトスなら、こう言うね。』(筑摩書房)、『脳がわかれば心がわかるか』(太田出版)がある。
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妖怪は海にいる!? アラマタ式 海の博物教室 | 荒俣 宏(著/文), 米村知倫(イラスト)
¥1,650
偕成社 2022年A5判 縦21mm 横15mm ソフトカバー 231ページ A5判 縦21mm 横15mm - 内容紹介 - 夜の海をおよぐ、ナイトダイビング。そこで出会ったのは、摩訶不思議な生きものたちがただよいたゆたう、この世のものとは思えない「霊界」のような光景だった。 海の生きものに魅了されたことからはじまり、半世紀以上にわたって知の冒険をつづけるアラマタ博士による、地球の歴史と宇宙と深海の世界が交差する博物教室。 「みんなの研究」は、みんなの「知りたい」を応援する、あたらしいノンフィクションのシリーズです。 目次 まえがき 冒険は目のまえの自然にはじまる ぼくの異生物観察ことはじめ ウニとクラゲと人間と ・博物教室まとめノート① 地球の歴史と生命の「生きのこり」たち ・博物教室まとめノート② 暗黒の海で妖怪をさがす ぼくの出会った妖怪たち あとがき ブックガイド - 著者プロフィール - 荒俣 宏 (アラマタヒロシ) (著/文) 1947年東京都生まれ。博物学者、作家、翻訳家、幻想文学・神秘学研究家、タレント、稀覯本コレクター。武蔵野美術大学客員教授、京都国際マンガミュージアム館長、世界遺産熊野本宮館名誉館長。代表作に350万部を超える大ベストセラー『帝都物語』(日本SF大賞受賞)、 古今の博物学の集大成といえる大著『世界大博物図鑑』(サントリー学芸賞受賞)など。
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もえる!いきもののりくつ | 中田謙介
¥1,980
ミシマ社 2022年 ソフトカバー 224ページ 四六判 縦188mm 横128mm - 内容紹介 - いきものたちの驚きの生態と「りくつ」を、 「燃え・萌え」博士が解説! ・妻を亡くしたクマノミは性転換する。 ・アリは自前の抗生物質で感染症対策をする。 ・トビは森林火災を利用する。…etc. 世界の動物行動学者たちの最新研究を紹介しながら綴る、81編のほがらかエッセイ。 写真やイラストも満載! どんなに奇妙に見えていても、調べてみれば、そこには生きる「りくつ」が通っているものです。つまり、いきものたちは皆、自分なりのやり方で合理的なのです。このことを押さえれば、私たちは、上から目線でなく、同じ地球をシェアする同輩としていきものと接することができるはず。(…)そして私たちがどんないきものか、手がかりが得られると思うのです。――「はじめに」より 目次 りくつ・その1:食うか、食われるか りくつ・その2:オスメスってなんだろう? りくつ・その3:これも一つのプロポーズ りくつ・その4:それでもみんなと暮らしたい りくつ・その5:相手や道具を利用する りくつ・その6:からだのつくりには意味がある りくつ・その7:実は、いろいろ考えてます りくつ・その8:ケンカに勝つ! りくつ・その9:人新世のいきものたち りくつ・その10:時に交尾は命がけ りくつ・その11:奇想天外ないきものたち - 著者プロフィール - 中田兼介 (ナカタケンスケ) (著/文) 1967年大阪生まれ。京都女子大学教授。専門は動物(主にクモ)の行動学や生態学で、目に見える現象を扱うことにこだわるローテク研究者。ヒトの中では、社会性が低めでシャイで臆病な個性を持ち、形態的特徴としてはやや頭部が大きい。また、田畑で作物を育て、冬には薪ストーブで温まるという習性を持つ。現在、日本動物行動学会発行の国際学術誌『Journal of Ethology』編集長。著書に『クモのイト』(ミシマ社)、『まちぶせるクモ』(共立出版)、『びっくり! おどろき! 動物まるごと大図鑑』シリーズ(ミネルヴァ書房)など。
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奇想天外な目と光のはなし | 入倉 隆
¥1,980
雷鳥社 2022年 ソフトカバー 216ページ 四六判 - 内容紹介 - 見える世界はこんなに違う! 脳をもたないクラゲ、真っ暗な深海を漂うダイオウイカ、 首を頻繁に動かすフクロウ、ごみ袋を透視するカラス、 岩に固着すると視力を失うフジツボ、彼らはどのようにものを「見て」いる――? 心理学、光学、工学の横断領域にあたる「視覚心理学」を研究する著者が、 光や色の特性、目の仕組み、さらには世界中の動物たちの目の構造や特性についても調べ、 「これは面白い!」と思った話題を掻き集めた、知的好奇心をくすぐる一冊。 ダーウィンを困らせた「目の進化」から、動物たちの「見る・見られる」の攻防戦、 蛍光色や輪郭線が目立って見える「視覚の不思議」まで、“目から鱗”のトピックが凝縮。 ・どうして目は「頭部」に「2つ」ついているの? ・動きの速い動物ほど視力が良い? ・真っ暗な深海に棲む動物にも目があるのはなぜ? ・話せない赤ちゃんの視力検査はどうやるの? ・昼間に強い光を浴びないと夜に冷えやすい? ・人間よりも色覚の多い動物は、より鮮やかな世界を見ている? ・バイオレットライトは目を良くする? ブルーライトは目を悪くする? 生物進化論、視覚心理学、光学をまたいで、 目と光が織りなす奇想天外な世界を旅してみませんか? 目次 まえがき chapter1:進化 01「目」の誕生と進化 02 複眼と単眼で捉える世界 03 複雑なカメラ眼の成り立ち 04 陸上の目、水中の目 05 さまざまな機能をもった動物の目 chapter2:見る・見られる 01 どうして目は頭についているの? 02 どうして目は二つあるの? 03 コミュニケーションに長けた人間の目 04 視野を広げるための工夫 05 動きの速い動物ほど視力が良い? 06 動きの遅い動物の目は退化する? 07 わずかな色の差を見分ける目の仕組み 08 動いているものは目立って見える chapter3:見えない世界 01 紫外線を捉える動物たち 02 人間も紫外線を感じている? 03 赤外線を使って見えないものを見る 04 偏光パターンで太陽の位置を知る 05 光を追うもの、避けるもの 06 発光しておびき寄せる 07 真っ暗な深海に棲む動物にも目がある理由 08 電気を使って捕食する chapter4:どこまで見える? 01 人の視力はどこまで発達するの? 02 見ている世界にだんだん慣れていく 03 どのくらい遠くまで感じられる? 04 どのくらいの速さで感じられる? 05 光の量を調節する瞳孔の形 06 何色まで見分けることができる? 07 見えない色、感じない色 chapter5:感じる光 01 光を色として感じる仕組み 02 構造が作り出す複雑な色 03 光環境に適応する目の仕組み 04 太陽の光が生活リズムを作る 05 光の色や強さで体感温度が変わる 06 光の方向で眩しさが変わる 07 高齢になると光はどのように感じられる? 08 光は目を良くする? 悪くする? 09 色によって変化する味覚 10 目を閉じたら、感じ方はどう変わる? あとがき 参考・引用文献 前書きなど 動物学者でもない私が、なぜ動物たちが見ている視覚世界や目の仕組みについての本を書いたか、疑問に思うことでしょう。私は大学の電気工学科で、光の見え方や感じ方を扱う「視覚心理学」の研究を行う一研究者です。 大学卒業後は、東京の三鷹にある国立研究所で航空灯火について研究をしていました。航空灯火とは、滑走路に設置されている灯火のこと。飛行機に乗ると滑走路で点灯している光を見たことがありますよね、あれです。 夜間や霧でもパイロットが迷うことなく滑走路を見つけて着陸し、真っ直ぐに走行できるのは、灯火が照らし出す経路を目印にしているからです。上空から航空灯火がしっかり見えるかどうかは、多くの人命がかかっているパイロットにとっては最重要事項の一つなので、私たち研究者が明るさは適切か、上空から見て眩しさを感じないかなどを調べて、現場で生かしているのです。 これが縁となり、大学に移ってからは、心理学、光学、工学の横断領域にあたる視覚心理学の研究をするようになりました。 視覚心理学の研究では、不思議なことがたくさん発見されています。一例を挙げると、床や机の上ではなく壁を照らすと、いつもより部屋が広く感じられます。こうした光が与える心理的な効果を探求するうちに、視覚心理学の基礎となる光や色の特性、目の仕組みについても詳しく調べるようになりました。さらには人間の目だけでなく、世界中の動物たちの目の構造や特性についても興味が湧いていったのです。 人は見た目からかなり多くの情報を読み取っています。黄色く熟したバナナがたわわに実っている様子を見たら、「甘くて美味しそう」と思うでしょう。房が緑色だったら、「まだあまり甘くはなさそうだな」と判断して、熟すまで待つはずです。房が茶色っぽく変色していたら、「もう傷んでしまって食べられないかも」と、食べるのを諦めるかもしれません。 人間の目がバナナの色を識別できるのは、ごく当たり前のことのようですが、実はかなり発達した目をもっていないとできないことです。特に人間ほど高度な色彩感覚をもつ動物は、哺乳類でもそれほど多くはありません。 例えば、身近なペットである犬や猫は、色を識別する視細胞の種類が人間よりも少ないため、赤色を見分けることが困難です。血液の色を「赤色」と認識できるのは、哺乳類では霊長類だけだといわれています。 一方、一部の動物たちには、人間の目には見えない光や色が見えています。例えば、花の蜜を吸うモンシロチョウなどの昆虫は「紫外線」を感知することができるため、紫外線を反射する花びらは、きっと人間よりも目立って見えているでしょう。このように、動物のほとんどが、私たちとは異なる世界の中で生きているのです。 さらに、光そのものが私たちの身体に大きな影響を与えることも分かっています。例えば、日中、薄暗い場所で過ごすと、明るい場所で過ごした場合と比べて、夜に寒さを感じやすくなるそうです。よく赤や黄色を「暖色」、青色を「寒色」と呼んだりしますが、実際に光の色や強さによって体感温度が変化する研究結果も報告されています。 本書は、こうした光や目にまつわる不思議でアッと驚く話を紹介しながら、普段、何気なく見ている世界を新しい角度で眺めてもらえたらという思いで書きました。具体的には次のような構成になっています。 chapter1「目の進化」では、簡単な光を感じるだけの器官からどのようにして複雑な目へと進化したのかについて語ります。chapter2「見る・見られる」では、動物の目が捕食者か被食者、動く速度などによりその構造や機能がどのように異なるのか、chapter3「見えない世界」では、太陽光を利用しながら巧みに生き抜く生き物について紹介します。chapter4「どこまで見える?」では、赤ちゃんが成長に合わせて目の機能をどのように発達させていくのか、動物がどこまで色を識別できるのかなどについて、chapter5「感じる光」では、色の見え方や感じ方、光が視覚以外に及ぼす影響について見ていきます。 とにかく私自身が、「これは面白い」と思った話題をたくさん集めてみました。ぜひ、私と一緒に目の不思議な世界を探検してみませんか。 版元から一言 地球に棲む生き物の多くは太陽光の下で暮らしています。光を利用した生物の生存戦略は多岐に渡り、その中の一つに「目」という感覚器官の発達が挙げられます。「目」の作りによって、感知することのできる「光」も違い、また目のつく位置や視力、色覚の違いでも「見える世界」は大きく異なります。紫外線を捉える鳥やチョウ、赤外線を感じるヘビが見ている世界は人間には想像ができません。さらに同じ人間でも、人種によって虹彩の色が違うことで「眩しさ」の感じ方が異なることや、まだ視力が発達していない赤ちゃんや、青色と黒色の区別がつきにくい高齢者が見ている景色も同じではないと考えられます。 この本を通して私たちがふだん「当たり前」に思っている視覚の不思議を再発見するきっかけになればと思います。また「視覚心理学」「光学」を専門にする著者の眼差しによって、目の進化や仕組みの話を「生物学」だけに留めることなく、様々な角度から眺められるようになっている点も見どころです。実際のカバーは普通の黄色ではなく、蛍光黄色を使っているので、鮮やかな発色で目を引きます。 - 著者プロフィール - 入倉 隆 (イリクラ タカシ) (著/文) 芝浦工業大学教授。1956年(昭和31年)香川県生まれ。1979年早稲田大学理工学部電気工学科卒業。運輸省交通安全公害研究所などを経て、2004年より現職。博士(工学)。元照明学会副会長。専門は、視覚心理、照明環境。主な著書に、『脳にきく色 身体にきく色』(日本経済新聞出版社)、『視覚と照明』(裳華房)、『照明ハンドブック 第3版』(オーム社)などがある。
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クジラの進化 | 水口 博也, 小田 隆(イラスト), 木村 敏之(監修)
¥2,090
講談社 2022年 ハードカバー 40ページ B5判 - 内容紹介 - 体重160トンにも達するシロナガスクジラや、1000メートルもの深みにもぐることができるマッコウクジラ。 陸から海へ生活場所をうつしたクジラたちは、気が遠くなるような時間をかけて体を作り変え、世界中の海で暮らすようになりました。 4本足で歩いていた「パキケタス」、「歩くクジラ」の名前をもつ「アンブロケタス」、巨大な爬虫類のような「バシロサウルス」……だれも見たことがない絶滅したクジラたちが臨場感ある絵で甦ります! 5000万年のクジラたちの進化の旅を目撃しましょう。 *生物の系統樹デザインの第一人者、坂野徹氏による、鯨類の進化の過程がイメージでつかめる系統樹も掲載! <いまぼくたちの目の前に生きている生き物たちが見せる姿かたちやくらしぶりは、何億年という長い期間のなかで偶然に起こった限りない数の、そのひとつずつはほんとうに小さな変化の積み重ねによってできてきたものです。 もし、地球上で生物が死にたえたあと、もう1度芽生えた生命から進化がはじまったとしても、あるいは地球と同じような環境をもつ惑星のうえで命が芽生え、進化をはじめたとしても、二度と同じ道筋で進化が繰りかえされることはありません。 それは1億回、1兆回サイコロを振って、1億回、1兆回とも同じ目が出つづけることがありえないのと同じです。 限りない数の偶然の積み重ねが「奇跡」という言葉で表現できるなら、ぼくたちがいまの姿で、クジラたちがいまのクジラたちの姿で、この地球上にくらしていることのすべてが、奇跡といえるものです。 さらに40億年におよぶ進化の歴史のなかで、最大の動物であるシロナガスクジラが生きている時代に、ぼくたちが生きていることは、それ以上の奇跡といえるでしょう。 地球上に生きるひとつひとつの命、ぼくたちが生きる一瞬一瞬、そのすべてがかけがえのないものです。それは、そのそれぞれが二つとして同じものがなく、二度と繰りかえされることがないからなのです。 その事実こそ、クジラをはじめいま地球の上で生きる生き物たちの姿からぼくたちが学ぶべきものなのです。> ーー水口博也(あとがきより) - 著者プロフィール - 水口 博也 (ミナクチ ヒロヤ) (著/文) 写真家・ジャーナリスト。大阪府生まれ。京都大学理学部動物学科卒業。海棲哺乳類を中心に、写真集や写真絵本、書籍など多数手がける。写真集『オルカ アゲイン』(1991)で第22回講談社出版文化賞写真賞受賞。写真絵本『マッコウの歌 しろいおおきなともだち』(2000年)で日本絵本大賞受賞。 小田 隆 (オダ タカシ) (イラスト) 画家・イラストレーター。三重県生まれ。東京藝術大学美術研究科修士課程修了。専攻は油画と壁画。博物館のグラフィック展示、図鑑の復元画、絵本などさまざまな分野で活躍。京都精華大学マンガ学部教員。SVP会員、日本古生物学会会員、美術解剖学会会員、なにわホネホネ団団員。 木村 敏之 (キムラ トシユキ) (監修) 群馬県立自然史博物館 生物研究係長(学芸員)愛知県生まれ。名古屋大学大学院理学研究科修了。博士(理学)。専門は古脊椎動物学・鯨類学。
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[ヴィジュアル版]世界植物探検の歴史 地球を駆けたプラント・ハンターたち | キャロリン・フライ, 甲斐理恵子(翻訳)
¥3,520
原書房 2018年 ハードカバー 168ページ B5判 - 内容紹介 - 英国王立植物園(キューガーデン)所蔵の美しい図譜とともにたどる植物探検の歴史。「植物」がいかに発見・採集され、新しい土地に根付くようになったのか、そして人間の生活をどのように変えたかをヴィジュアルに解説する。
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マツタケ――不確定な時代を生きる術 | アナ・チン, 赤嶺 淳訳
¥4,950
みすず書房 2019年 ハードカバー 448ページ 19.6 x 13.8 x 3 cm - 内容紹介 - 「本書は、20世紀的な安定についての見通しのもとに近代化と進歩を語ろうとする夢を批判するものではない。……そうではなく、拠りどころを持たずに生きるという想像力に富んだ挑戦に取りくんでみたい。……もし、わたしたちがそうした菌としてのマツタケの魅力に心を開くならば、マツタケはわたしたちの好奇心をくすぐってくれるはずだ。その好奇心とは、不安定な時代を、ともに生き残ろうとするとき、最初に必要とされるものである」 オレゴン州(米国)、ラップランド(フィンランド)、雲南省(中国)におけるマルチサイテッドな調査にもとづき、日本に輸入されるマツタケのサプライチェーンの発達史をマツタケのみならず、マツ類や菌など人間以外の存在から多角的に叙述するマルチスピーシーズ民族誌。ホストツリーと共生関係を構築するマツタケは人工栽培ができず、その豊凶を自然にゆだねざるをえない不確定な存在である。そうしたマツタケを採取するのも、移民や難民など不安定な生活を余儀なくされてきた人びとである。生態資源の保護か利用かといった単純な二項対立を排し、種々の不確定性が絡まりあう現代社会の分析にふさわしい社会科学のあり方を展望する。 「進歩という概念にかわって目を向けるべきは、マツタケ狩りではなかろうか」。 目次 絡まりあう プロローグ 秋の香 第一部 残されたもの 1 気づく術 2 染めあう 3 スケールにまつわる諸問題 幕間 かおり 第二部 進歩にかわって――サルベージ・アキュミュレーション 4 周縁を活かす フリーダム…… 5 オレゴン州オープンチケット村 6 戦争譚 7 国家におこったこと――ふたとおりのアジア系アメリカ人 移ろいゆきながら…… 8 ドルと円のはざま 9 贈り物・商品・贈り物 10 サルベージ・リズム――攪乱下のビジネス 幕間 たどる 第三部 攪乱――意図しえぬ設計 11 森のいぶき マツのなかからあらわれる…… 12 歴史 13 蘇生 14 セレンディピティ 15 残骸 ギャップとパッチで…… 16 科学と翻訳 17 飛びまわる胞子 幕間 ダンス 第四部 事態のまっただなかで 18 まつたけ十字軍――マツタケの応答を待ちながら 19 みんなのもの 20 結末に抗って――旅すがらに出会った人びと 胞子のゆくえ――マツタケのさらなる冒険 マツタケにきく――訳者あとがき 本書で引用された文献の日本語版と日本語文献 索引 - 著者プロフィール - アナ・チン (アナチン) (著/文) カリフォルニア大学サンタクルス校文化人類学科教授。エール大学を卒業後、スタンフォード大学で文化人類学の博士号を取得。フェミニズム研究と環境人類学を先導する世界的権威。おもにインドネシア共和国・南カリマンタン州でフィールドワークをおこない、森林伐採問題の社会経済的背景の重層性をローカルかつグローバルな文脈からあきらかにしてきた。著書にIn the Realm of the Diamond Queen: Marginality in an Out-of-the-Way Place (Princeton University Press, 1993), Friction: An Ethnography of Global Connection (Princeton University Press, 2004), The Mushroom at the End of the World (Princeton University Press, 2015)など、多数。 赤嶺淳 (アカミネジュン) (翻訳) 一橋大学大学院社会学研究科教授。専門は東南アジア地域研究・食生活誌学。ナマコ類と鯨類を中心に野生生物の管理と利用(消費)の変容過程をローカルな文脈とグローバルな文脈の絡まりあいに注目し、あきらかにしてきた。著書に『ナマコを歩く――現場から考える生物多様性と文化多様性』(新泉社、2010)『鯨を生きる――鯨人の個人史・鯨食の同時代史』(吉川弘文館、2017)『生態資源――モノ・場・ヒトを生かす世界』(山田勇・平田昌弘との共編著、昭和堂、2018)など。訳書にアナ・チン『マツタケ』(みすず書房、2019)など。
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羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季 | ジェイムズ・リーバンクス, 濱野 大道(翻訳)
¥1,232
早川書房 2020年 ハヤカワ文庫NF ソフトカバー 432ページ 文庫判 縦157mm 横106mm 厚さ16mm - 内容紹介 - イギリスの湖水地方で600年以上続く羊飼いの家系に生まれた著者が、美しくも厳しい自然と共存する伝統的な羊飼いの生活を綴る
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とりのずかん ものしりあいうえお | 雨宮 尚子
¥968
白泉社 2020年 ハードカバー 24ページ B5変型判 縦177mm 横177mm 厚さ8mm - 内容紹介 - 「あっさりつかまるアホウドリ」「すむのはひとのいるところ スズメ」…かわいいイラストとあいうえおのキャッチフレーズで、日本の野鳥56種類をご紹介。 鳴き声、食べ物、見られる季節や場所、渡りの習性、絶滅危惧など、見分け方・観察のポイントがわかったら、この本を持って身近な鳥の観察に出かけてみよう!
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オオカミと森の教科書 | 朝倉 裕, ささき みえこ(イラスト)
¥1,760
雷鳥社 2014年 ソフトカバー 319ページ B6判 縦190mm - 内容紹介 - オオカミを飼うことはできますか?オオカミはどうして遠吠えをするの?オオカミが人間を育てるってほんとですか?オオカミの基礎知識と楽しいQ&A。耳の先からしっぽまでまるわかり。オオカミは素敵だ。 目次 第1章 オオカミはどうして悪者なの? 第2章 オオカミって、本当はこんな生き物です 第3章 世界のオオカミ絶滅から復活へ 第4章 オオカミのいない森 第5章 オオカミは生態系の守り神 第6章 オオカミよ、日本の森に還れ!
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魚の自然誌 光で交信する魚、狩りと体色変化、フグ毒とゾンビ伝説|ヘレン・スケールズ, 林裕美子(翻訳)
¥3,190
築地書館 2020年 ハードカバー 384ページ 四六判 - 内容紹介 - 体の模様・色はなんのためにあるのか、 浮袋が先か肺が先か、 ナマズはハトの捕まえ方をどのように学ぶのか、 群れの中で魚どうしぶつからないのはなぜか、 大きな口で丸呑みする捕食者からいかに逃れるのか、 フグはなぜ自分の毒で中毒しないのか。 世界の海に潜って調査する気鋭の魚類学者が自らの体験をまじえ、 魚の進化・分類の歴史、紫外線ライトで見る不思議な海の世界、 群れ、音、色、狩り、毒、魚の思考力など、 魚にまつわるさまざまな疑問にこたえる。 目次 プロローグ─世界を旅する魚類学者 地球でもっとも成功を収めた生き物 魚をめぐるツアーに出かけよう 私が魚に魅せられた日 魚を眺めるいくつかの方法 世界の海で魚に出会う chapter1 魚とは何か─魚類学の始まり 魚類学が始まる 16世紀の魚に関する3冊の稀覯(きこう)本 ロンドン王立協会を苦境に立たせた本 魚を分類する 生命の樹の中の魚の枝 [コラム] 海の女神セドナ─イヌイットの伝承 chapter2 深みをのぞく─進化の系統樹をたどる旅 生命の樹で最初に出会う魚のグループ─真骨魚類 ミッシングリンクの探索─魚と両生類をつなぐ生き物 浮袋が先か肺が先か─ハイギョ どちらが人間に近いのか─シーラカンスvsハイギョ なぜサメは長寿なのか 顎のない魚の生き残り─ヤツメウナギとヌタウナギ [コラム] ヒラメが笑顔を失ったわけ─イギリス・マン島、伝承 chapter3 色彩の思わぬ力─体色の意味するもの 体色を獲物の色に似せる戦略 太陽光と深海の赤い魚 同種と闘うための体色 紫外線の効果 銀色の魚が水中で姿を隠す方法 生きた魚を描く 雌はなぜ色鮮やかな雄を好むのか 捕食と体色 濁った水が交尾行動を妨げる [コラム] 知恵のあるサケ─アイルランド、伝承 chapter4 海のイルミネーション─光を発する魚たち 深海探査の始まり─光る魚たち 青い光の世界へようこそ─バクテリアという相棒 紫外線ライトで見る秘密の落書き 海の中の不思議な赤色の世界 [コラム] オオナマズ─日本、江戸時代 chapter5 群れを解析する─生き残りの戦略 さまざまな推進力 集団で暮らす─縄張りから群れへ 魚の集団を探索する─スワローリーフ 産卵のために集団をつくる魚たち 魚の追跡調査 回遊する魚は大陸の位置も知っている 性転換する魚 巨大魚の昔と今 [コラム] 偉大な王オシリスとエレファントフィッシュ─古代エジプト、今から2400年前 chapter6 魚の食卓─水中で暮らす魚に共通する課題 ハンターとしての魚 海藻農園をつくるスズメダイ 水中の狩りで発達した器官 電気刺激で見る夢の中を泳ぐ魚 食べたら出す [コラム] もっとも強い毒を持つ魚、バツナゲッダ─アイスランド、16世紀 chapter7 毒を持つ魚─人と魚毒の深い関係 フグはなぜ自分の毒で死なないのか フグとある女性科学者の冒険 フグと生ける屍─ゾンビ伝説 92歳で水深25メートルのフグの巣を観察 [コラム] 巨大魚チプファラムフラ─モザンビーク、伝承 chapter8 太古の海の魚たち─化石魚から進化をさぐる 性器を持つ最古の魚 生物は絶滅する─舌石(ぜっせき)の教え サメ類の繁栄 海の生物の構図が変わった白亜紀の大絶滅 [コラム] 海の医者─ペルシャ、8世紀 chapter9 魚のオーケストラ─海は魚たちのたてる音に満ちている 米国海軍と海の中の不明な音 魚の発声の仕組みをさぐる 耳石(じせき)で音を聞く 目が見えなくても位置を知る方法 音をたよりに生活する魚たち [コラム] 魚と金の靴─中国の唐、9世紀 chapter10 魚の思考力 勝者を好む 魚にだって脳はある 魚の感受性 魚にも福祉を!─アニマルウェルフェア エピローグ 謝辞 訳者あとがき 章扉イラストの魚種一覧 用語解説 おもな参考文献・注釈 索引 - 著者プロフィール - ヘレン・スケールズ (著/文) イギリス生まれ。海洋生物学者。 魚を観察するために数百時間を水の中で過ごしてきた。ダイビングやサーフィンをこなし、ラジオ番組の出演者としてもサイエンス・ライターとしても活躍する。海の語り部として知られ、BBC ラジオ 4 の番組「ザ・インフィニット・モンキー・ケージ」ではロビン・インスとブライアン・コックスとともに深い海の不思議について考え、「取っておきのもの博物館」のコレクションにタツノオトシゴの仮想水槽を寄贈した。BBC サイエンス・フォーカス誌や BBC ワイルドライフ誌には毎号のように記事を執筆している。ラジオのドキュメンタリー番組では夢の水中生活を紹介し、絶滅の危機にある巻貝を追いながら世界中をめぐった。 最新の著書『Spirals in Time』(邦訳『貝と文明──螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで』築地書館)は、王立協会生物部門の出版賞の最終候補に残り、エコノミスト誌、ネイチャー誌、タイムズ紙、ガーディアン紙の年間人気書籍に選ばれ、BBC ラジオ 4 の週間ランキング入りも果たした。 林裕美子 (ハヤシユミコ) (翻訳) 兵庫県生まれ。小学生の 2 年間をアメリカで過ごし、英語教育に熱心な神戸女学院の中高等学部を卒業。信州大学理学部生物学科を卒業してから企業に就職したが、生き物とかかわっていたいと思い直して同大学院理学専攻科修士課程を修了した。主婦業のかたわら英日・日英の産業翻訳を手がけるようになり、子育てが一段落したころから森林、河川、砂浜などの環境保全活動に携わる。現在は福岡県在住。生物学や環境問題の英日出版翻訳に忙しい。 監訳書に『ダム湖の陸水学』(生物研究社)と『水の革命』(築地書館)、訳書に『砂──文明と自然』『貝と文明──螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで』(以上、築地書館)、『日本の木と伝統木工芸』(海青社)、共訳書に『消えゆく砂浜を守る』(地人書館)がある。
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貝と文明 螺旋の科学、新薬開発から足糸で織った絹の話まで | ヘレン・スケールズ, 林 裕美子(翻訳)
¥2,970
築地書館 2016年 ハードカバー 368ページ 四六判 - 内容紹介 - 数千年にわたって貝は、 宝飾品、貨幣、権力と戦争、食材など、 さまざまなことに利用されてきた。 人間の命が貝殻と交換され、 幻覚を起こす薬物としても使われ、 医学や工学の発展のきっかけもつくる。 気鋭の海洋生物学者が、 古代から現代までの貝と人間とのかかわり、 軟体動物の生物史、 そして今、海の世界で起こっていることを鮮やかに描き出す。 目次 日本の読者のみなさんへ プロローグ Chapter1 誰が貝殻をつくるのか? 軟体動物は何種類いるのか 熱水噴出孔にいる軟体動物 軟体動物とはどんな生き物か ことの始まり──バージェス頁岩(けつがん) 軟体動物の祖先?──ウィワクシア 軟体動物が先か、貝殻が先か 防弾チョッキに穴をあける歯──削り取り、噛み砕き、つき刺し、銛(もり)を打つ サーフィンを覚えた巻貝──足 1000に1つの殻の使い方──外套膜(がいとうまく) Chapter2 貝殻を読み解く──形・模様・巻き イポーの丘で見つかった巻貝 螺旋の科学 貝殻をつくる四つの原則 貝殻の仮想博物館──考えられる限りの貝殻の形 なぜ形が重要なのか 右巻きと左巻き 自然界のお遊び──模様 マインハルトのシミュレーション・モデル 理論を裏づける証拠 軟体動物の日記を解読する コウイカの模様の解明北極地方の落葉樹林 Chapter3 貝殻と交易──性と死と宝石 貝殻の持つ神秘の力 最古の宝飾品 不平等の兆候 世界中で使われたスポンディルスの貝殻 旅するタカラガイ──貨幣 奴隷とタカラガイ ヤシ油と貝殻貨幣 Chapter4 貝を食べる セネガルのマングローブの森で イギリス人と貝 好ましい海産物? 事件の全容──貝毒による被害の原因 誰がシャコガイを食べたのか カキの森の守護者──ガンビア トライ女性カキ漁業者協会 2日にわたるカキ祭り Chapter5 貝の故郷・貝殻の家 失われたカキ漁 カキと生物群集 カキ漁の復活をめざして カキの冒険 生育の足場になるカキ殻 共同体をつくる炎貝 ヤドカリ──殻をつくるのをやめたカニ 順番待ちするオカヤドカリ ヤドカリに居候する生き物たち Chapter6 貝の物語を紡ぐ──貝の足糸で織った布 海の絹でつくられた伝説の布 ピンナの足糸 シシリアタイラギと海の絹 海の絹の神話と現実 海の絹の産地──ターラントとサルディニア 海の絹を織る姉妹 海の絹の殿堂──足糸(そくし) 極秘の足糸の採取方法 シシリアタイラギと共生する生き物 Chapter7 アオイガイの飛翔 殻をつくるタコ オウムガイの殻 アンモナイトが祖先? 蛇石(へびいし)と雷石(かみなりいし) 肥料になったコプロライト(糞石) アンモナイトかアンモノイドか 白亜紀末の大量絶滅とアンモナイト 19世紀にアオイガイを調べた女性──お針子から科学者へ 自分で殻をつくるアオイガイ アオイガイの奇妙な性行動 ジェット噴射 Chapter8 新種の貝を求めて──科学的探検の幕あけ オウムガイでつくられた器 海外遠征した博物学の先駆者たち 科学的探検の幕あけ 新種の貝を求めて太平洋を横断──ヒュー・カミングの探検 2度目の探検──中南米の太平洋岸 サンゴ三角海域へ──フィリピン諸島 商取引されるオウムガイ カミングの標本と有閑階級 ロンドン自然史博物館に収蔵されたカミングの貝コレクション 貝の図鑑──『アイコニカ』と『シーソーラス』 Chapter9 魚を狩る巻貝と新薬開発 イモガイの秘密をあばく 複合毒素の複雑な作用 貝毒から薬をつくる 生物接着剤になったイガイの足糸 二枚貝がつくり出す液状化現象 割れない殻の秘密──真珠層 巻貝の鉄の鱗 危機に瀕するイモガイ Chapter10 海の蝶がたてる波紋──気候変動と海の酸性化 海の蝶を訪ねて──グラン・カナリア島 海の蝶の不思議な生態 酸性度の問題 石灰化生物たちの困惑 軟体動物が受ける酸性化の影響 死滅への道を歩む海の蝶 海の蝶の糞の役割 生態系を調べる手段 酸性化の時間 海の酸性化と科学者 人間の活動と海 エピローグ 貝の蒐集について 用語解説 謝辞 訳者あとがき 本文に登場する書籍(原著名)の一覧 参考文献 索引 地図 大西洋 イギリス イタリア 太平洋 - 著者プロフィール - ヘレン・スケールズ (ヘレン スケールズ) (著/文) イギリス生まれ。海洋生物学者。 ケンブリッジを拠点に活動している。 学位論文は、巨大な絶滅危惧種の魚をボルネオで探すこと。 カリフォルニアでサメに標識をつけたこともあり、 アンダマン海にある100の島々のまわりでとれる海の生き物のリストをつくるのに1年を費やしたこともある。 BBCラジオにたびたび出演し、サーフィンの科学、サメの頭脳の複雑さなどをテーマに、ドキュメンタリー番組を放送している。 王立地理学会の会員。ケンブリッジ大学で教鞭をとっている。 林 裕美子 (ハヤシ ユミコ) (翻訳) 兵庫県生まれ。信州大学理学部生物学科卒業。同大学院理学専攻科修士課程修了。 おもに生命科学分野の英日・日英の技術翻訳を得意とする、HAYASHI英語サポート事務所を運営。 監訳書に『ダム湖の陸水学』(生物研究社)、『水の革命』(築地書館)、訳書に『砂──文明と自然』(築地書館)、『日本の木と伝統木工芸』(海青社)。 大学で学んだ生物学・生態学の知識を生かすために、さまざまな団体に所属して環境保全活動にも携わる。 宮崎野生動物研究会(アカウミガメ保護)、ひむかの砂浜復元ネットワーク(砂浜保全)、てるはの森の会(照葉樹林の保全)、信州ツキノワグマ研究会など。
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種から種へ 命つながるお野菜の一生 | 鈴木純
¥2,640
雷鳥社 2021年 ソフトカバー 304ページ B6判 - 内容紹介 - 植物観察家・鈴木純が、今度は野菜にずんずん近づく! ふだん食卓でなにげなく食べている野菜。わたしたちが目にしている野菜の姿は、どれも命の途中のほんのひとコマ。種から種へ、人間に食べられることなく命を全うしていく野菜の姿に驚愕!野菜を「食べ物」ではなく「生き物」として観察した6年間の記録を、マンガのようなコマ割りで楽しめます。 『そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい』の著者の二作目です。 目次 はじめに 第一章 種を食べるお野菜 第二章 実を食べるお野菜 第三章 葉っぱを食べるお野菜 第四章 茎・花を食べるお野菜 第五章 地下部分を食べるお野菜 鈴木家の庭 野菜プレートを食べる コラム おわりに - 著者プロフィール - 鈴木純 (スズキジュン) (著/文 | 写真) 植物観察家。1986年、東京生まれ。東京農業大学で造園学を学んだのち、青年海外協力隊に参加。中国で2年間砂漠緑化活動に従事する。帰国後、仕事と趣味を通じて日本各地に残る自然を訪ね歩き、2018年にフリーの植物ガイドとして独立。主に街中を舞台にした植物観察会を多く開催している。現在は、保育や教育の現場に赴くことが多く、雑誌・新聞・テレビ番組の製作協力なども行う。著書に『そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい』(雷鳥社)
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子どもと一緒に覚えたい 野鳥の名前 | 山﨑宏 (監修), momo編集部 (編集), 加古川利彦 (イラスト)
¥2,090
マイルスタッフ : インプレス 2018年 ハードカバー 144ページ 縦200mm - 内容紹介 - 「子どもと一緒の覚えたい 道草の名前」のシリーズとして、展開する第2弾の「野鳥」。 都会の市街地でも気軽に見られる身近な野鳥の名前、生態、特徴などを紹介するアート図鑑。 自然にあまり興味のない人でも思わず手に取りたくなる美しい上製本です。 一般的な野鳥図鑑と異なり、マニア向けの数の多さではなく、1つ1つをディープに解説。 それぞれの野鳥の特徴や生態だけでなく、鳴き方や聞きなし、居場所、間違えやすい野鳥も紹介。 一目で分かるドングリとの比較による縮尺図と、野鳥の声をスマホで聞けるQRコード付き(バードリサーチ)。 子どももお母さんも「可愛い! 」と言いたくなる愛らしい写真もたくさん使っています。
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子どもと一緒に覚えたい 木の実の名前 | 加古川利彦, 小南陽亮
¥2,090
マイルスタッフ : インプレス 2021年 ハードカバー 144ページ 縦200mm - 内容紹介 - ボタニカルアートで描く、木の実の図鑑。実物大の写真から、うんちくまで。ずっととっておきたい1冊です。
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子どもと一緒に覚えたい 道草の名前 | 加古川 利彦(絵), 稲垣 栄洋(監修)
¥2,090
マイルスタッフ : インプレス 2017年 ハードカバー 144ページ 縦200mm - 内容紹介 - 道草の相棒 スミレ タンポポ ツクシ オオイヌノフグリ シロツメクサ ヘビイチゴ カラスノエンドウ ナガミヒナゲシ ヘクソカズラ〔ほか〕
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もしも動物と話せたら?! | ジェイソン・ビッテル, 今福 道夫, ケルシー・バゼル(イラスト), 松藤 留美子(翻訳)
¥2,200
化学同人 2021年 ハードカバー 64ページ 縦298mm 横244mm 厚さ10mm - 内容紹介 - ことばを話すのは人間だけだと思っていますか? じつは、人間にわからないだけで、動物どうしもコミュニケーションをとっています。食べものを手に入れるため、おたがいに助け合うため、好きだって気持ちを伝えるため。動物たちがどのようにコミュニケーションをとっているのかを、イラストとともにやさしく解説します。 目次 【目で見る】 支配のポーズ/服従のポーズ/ダンス/鳥類の場合/目/死んだふり/光/色/けいこく色/合図のことば 【耳で聞く】 歌/けいこくの合図/吠える声/チンパンジーの場合/ふしぎな音/コウモリの場合/すてきな振動/まさつで音を出す生き物 【においと味】 おしっこ/うんち/化学物質で守る/ヘビの場合 【電気やタッチ】 タッチ/ジェスチャー/電気信号
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文鳥のヒミツ | 海老沢 和荘, グラフィック社編集部(著/文)
¥1,650
グラフィック社 2021年 ソフトカバー 144ページ A5判 縦210mm 横148mm - 内容紹介 - 小鳥専門医による、初めての文鳥本! かわいい文鳥のことをもっと深く知れる! 健康で長生きに育てるヒントがたくさん 目次 <目次> 1章 かわいさのヒミツ おもち姿のヒミツ・赤い色のヒミツ・目のヒミツ・首のヒミツ・おしりのヒミツ・ももひきのヒミツ・ぴょんぴょん跳びのヒミツ・羽のヒミツ・水浴びのヒミツ・寝姿のヒミツ・にぎられ文鳥のヒミツ・あたたかさのヒミツ・ヒナのヒミツ・シニア鳥のヒミツ・心のヒミツ 2章 暮らしのヒミツ 文鳥と暮らすということ・ごはんのヒミツ・シードのヒミツ・ペレットのヒミツ・ペレット図鑑・副食のヒミツ・おやつのヒミツ・サプリのヒミツ・光と温度のヒミツ・発情のヒミツ・メスの発情期の特徴・ヒナの食事・ハンドリング自然育雛 3章 病気・健康管理のヒミツ 文鳥の病気の背景・飼い主さんもできる!自宅健康チェック・ベスト体重の見つけ方・個体差を忘れないで・健康診断のススメ・自宅でできる!病院に行く前の応急処置・文鳥の主な病気 - 著者プロフィール - 海老沢 和荘 (エビサワ カズマサ) (著/文) 横浜小鳥の病院院長。 鳥専門病院での臨床研修を経て、1997年にインコ・オウム・フィンチ、その他小動物の専門病院を開院。 鳥類臨床研究会顧問、日本獣医エキゾチック動物学会、日本獣医学会、Association of Avian Veterinarians所属。
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PHOTO ARK 鳥の箱舟 絶滅から動物を守る撮影プロジェクト | ジョエル・サートレイ, ノア・ストリッカー, 川上 和人 (監修), 藤井 留美 (翻訳)
¥2,200
日経ナショナルジオグラフィック社 2018年 ソフトカバー 240ページ 20 x 20 x 2.8 cm - 内容紹介 - 大きな反響を呼んだ「フォト・アーク」プロジェクト。世界中の動物園・保護施設・研究所などで飼育されている動物全種を一人で撮影するという、壮大なプロジェクトです。写真家ジョエル・サートレイは、「存在すら知らない相手を守ることはできない」という理念のもと、10年以上にわたり撮影を続けてきました。 今回はサートレイ自身も思い入れが強い、鳥を取り上げます。色も姿も多様な鳥たちの写真約350枚、280種以上を収録。世界各地の珍しい鳥、美しい鳥、変わった鳥など、まだまだ知られていない鳥を紹介します。 ※本書の売り上げの一部を「フォト・アーク」プロジェクトに寄付します。 ※プロジェクト予定数の半分を達成した段階で成果をまとめた写真集『PHOTO ARK 動物の箱舟 絶滅から動物を守る撮影プロジェクト』(日経ナショナル ジオグラフィック社)も好評発売中です。 【目次】 序文(ジョエル・サートレイ)はじめに(ノア・ストリッカー) 1.鳥という生き物 2.第一印象 3.飛翔 4.食べ物 5.次の世代 6.鳥の頭脳 7.未来 著者紹介 謝辞 フォト・アークとは メイキング 章各章扉の写真について 鳥名索引 【著者紹介】 ジョエル・サートレイ<写真・序文> ナショナル ジオグラフィックのフェローとして「ナショナル ジオグラフィック」誌を中心に活躍している。独自のユーモア感覚と、米中西部人らしい堅実さで、世界中で絶滅の危機にある生物や風景を記録に残すことをライフワークにしている。生物と生息環境を救うために、25年かけて行うフォト・アーク(写真版ノアの箱舟)プロジェクトを開始した。ナショナル ジオグラフィック誌のほか、オーデュボン、スポーツ・イラストレイテッド、ニューヨーク・タイムズ、スミソニアンといった定期刊行物にも寄稿している。主な著書に『PHOTO ARK 動物の箱舟 絶滅から動物を守る撮影プロジェクト』(日経ナショナル ジオグラフィック社)、『ナショナルジオグラフィックの絶滅危惧種写真集』(スペースシャワーネットワーク)、『ずっと ずっと かぞく』(ハーパーコリンズ・ジャパン、近刊)などがある。世界中を旅するサートレイだが、妻キャシーと3人の子どもが待つ米国ネブラスカ州リンカーンの自宅に戻るのが何よりの楽しみだ。 ノア・ストリッカー<文> 米国の雑誌バーディングの編集委員。著書の『鳥の不思議な生活』(築地書館)など、米国では鳥に関する3冊の書籍を出版している。雑誌をはじめ各種メディアへの寄稿も多く、これまで訪れた国は50カ国近い。南極大陸やスバールバル諸島などの探検ガイドも務める。米国オレゴン州にある自宅の裏庭には、これまで115種の鳥がやってきたという。 川上 和人<日本語版監修> 1973年、大阪府生まれ。鳥類学者。農学博士。国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 主任研究員。『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』(新潮社)、『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』『そもそも島に進化あり』(技術評論社)『外来鳥ハンドブック』(文一総合出版)『美しい鳥 ヘンテコな鳥』(笠倉出版社)などの著書のほか、図鑑も多数監修している。
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鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 | 川上 和人
¥649
新潮社 2020年 新潮文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 - 内容紹介 - 鳥類学者、それは神に選ばれし存在である。スマートな頭脳に加え、過酷なフィールドにいつでも出張できる体力が必要なのだから。かわいいメグロからの採血。噴火する孤島への上陸。ある日は吸血カラスの存在に驚き、ある夜は蛾の襲来に震え……。美女たちよ、わたしに近づくな。やけどするぜ。生き物を愛する人にも、そうでもない人にも、絶対に楽しめる、汗と笑いの自然科学エッセイ。