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鳥が人類を変えた ――世界の歴史をつくった10種類 | スティーヴン・モス, 宇丹 貴代実(翻訳)

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河出書房新社 2024年
ハードカバー 340ページ
四六変型判 縦192mm 横132mm 厚さ24mm


- 内容紹介 -
神話に最初に登場する鳥、世界一高価な鳥、大戦の流れを変えた鳥、科学の常識を覆した鳥……。身近な種から絶滅した種まで、世界の見方がまったく変わる鳥たちの物語。

創造神話で活躍し、
大戦の流れを決め、
科学の常識を覆す――。

身近な種から、もう会えない種まで、
彼らがいなければ世界は
まったく違うものになっていた。


●本文より
「わたしが選んだ一〇の鳥はどれも、人類の根元的な要素――神話、情報伝達、食べ物と家庭、絶滅、進化、農業、環境保全、政治活動、権力のおごり、気候非常事態――とかかわりを持つ。これらの要素はすべて、わたしたち人間と鳥との、絶えず変化しながら連綿と続く密接な関係と絡みあっているのだ」


●原題
TEN BIRDS THAT CHANGED THE WORLD(2023年刊)



【目次】



第1章 ワタリガラス 神話に登場する最初の鳥
種としての途方もない繁栄
オーディンの神話
世界創造の象徴でありトリックスター
深遠なる知性
文学とワタリガラスの声
千変万化で複雑な性質
迫害からの復活
ロンドン塔の守護者

第2章 ハト
一万年前からの家畜化
なぜ家畜となったのか
大プリニウスからピカソまで
戦時中の伝令として
シェール・アミの物語
第二次大戦の流れを変える
ハヤブサ駆除部隊
二一世紀もハトは現役
列車に乗るハト
都市の対ハト全面戦争
青い背景に白い鳥

第3章 シチメンチョウ
北アメリカでの繁栄
先住民との歴史
ヨーロッパへの到来
なぜ“ターキー”と呼ばれるのか
愚かで攻撃的?
シチメンチョウは食べるな
野生のシチメンチョウを救え

第4章 ドードー
ドードーはわずかな事実しか知られていない
いつ姿を消したか、その後何が起こったか
ドードーは二度失われた
絶滅のイコン
絶滅の最速記録
危機への反撃
同じ道をたどらずにすんだ鳥たち
今日のドードー
絶滅から何も学んでいない

第5章 ダーウィンフィンチ類
流動的で変化しやすい種
フィンチ神話の起源
ダーウィンの理論を証明する実例
偽りの物語
目の前で生じた進化
進化の実例はフィンチだけではない
分類体系をひっくり返す
欧米の先入観を葬り去る
フィンチたちの運命

第6章 グアナイウ
世界一高価な鳥
鳥の糞が生んだ富
グアノと先住民
完璧な解決策
グアノ景気の終わり
中国人労働者の悲惨な境遇
海鳥が直面する脅威
農業の劇的な変化
ほんとうの遺産

第7章 ユキコサギ
プルーム狩り
マリー・アントワネットとダチョウの羽根
あるハンターの改心
女性グループによる戦い
流行の変化
婦人参政権運動とプルーム貿易反対運動
保護運動の世紀
殉死のあとで
環境保全の成功物語

第8章 ハクトウワシ
北アメリカ最大の猛禽
アメリカの象徴
古代帝国の象徴
神聖ローマ帝国の象徴
第三帝国の象徴
右向きのワシ
ワシとドナルド・トランプ

第9章 スズメ
スズメ撲滅運動の証人
北京のスズメ虐殺
反対の声をあげた科学者たち
史上最大の人災
傲慢さと無知がもたらした戦い
オーストラリアの砂漠での戦い
“エミュー大戦争”の敗北
世界全体でスズメが減少している
飢饉は自然災害ではない
自然を征服できるという毛沢東の妄想
同じ悲劇がすでに起きている

第10章 コウテイペンギン
厳冬期の南極で子育てをする
気候変動による“準絶滅”
世界最悪の旅
渡り鳥も気候変動の犠牲者に
留まるべきか、去るべきか
気候危機の影響をうける鳥はほかにもいる
土地利用の変化
よい報せと悪い報せ


謝辞
訳者あとがき
注釈
索引

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