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そうだ、山に行こう | 沢野ひとし
¥2,200
百年舎 2025年 ソフトカバー 224ぺージ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 自宅近く(町田)の七国山から剱岳、穂高、さらにはスイスのアイガーに至るまで、三十編の山行記を「思い出の山」「思考の山」「別れの山」とテーマ別に章立て。なかでも、齢八十を迎えた筆者が亡くなった友を想う「別れの山」には、人生の意味を改めて考えさせられる。他、かつて娘と滞在したハワイ島や谷川俊太郎さんの北軽井沢の思い出などを綴った章「もう一度行きたい」など49話を収録。『ジジイの片づけ』など「ジジイシリーズ」に次ぐ沢野ひとしの最新刊のエッセイは「山」! 読めばたちまち山に行きたくなる。 - 目次 - まえがき 2 1章 思い出の山 弥彦山のアルバイト 10 ロッククライミング講習会 14 初めての縦走 19 青春の剱岳 24 小川山・廻り目平 28 奥又白池から前穂北尾根 32 私には山歩きがさらに大切になってきた 37 三回目の金峰山 42 息子の山登り放浪記 47 用意周到な男 52 星降る夜のビバーク 58 城山の春 63 地図と磁石 68 失ったシェラカップ 73 散歩道の七国山 78 富士山とともに 85 2章 思考の山 アンバランスな登山環境 92 加藤泰三『霧の山稜』 97 酒と旅の歌人、若山牧水 102 野辺山とロケット戦闘機 108 身の丈に合った山へ 112 3章 別れの山 ある登山家の遭難死 118 芝倉沢の思い出 123 山と酒 128 あの人が居なくなる 133 山のめしはシンプルが一番 137 ゴキさんの死 142 榛名山で友を回想 147 岩登りと酒と登攀史 153 ある編集者の思い出 158 4章 もう一度行きたい 屋久島にもう一度行きたい 164 娘ともう一度行きたいハワイ島 167 谷川俊太郎さんの北軽井沢の真四角の家 170 トランクはもうひと回り小さめに 173 兄が教えてくれた新宿・紀伊國屋書店とカキフライの楽しみ 177 もう一度ルーアンに行きたい 181 夢の“最後の晩餐 184 5章 信州と山旅 哀愁の高原列車に霧が降る 188 恋と水の町松本 192 自分と向き合う温泉 197 6章 山が呼んでいる 利尻山 202 大雪山 朝日岳 204 八甲田山 大岳 206 飯豊山 208 剱岳 210 奥穂高岳 212 赤岳 214 北岳 216 富士山 218 あとがき 220 - まえがき - どんなに低い山でも頂上に立つと、達成感がある。誰もが晴々した表情をして遠くの景色を眺めている。 まして、苦労して穂高や槍ヶ岳の頂にたどり着いた時は、思わず雄叫びが上がる。その後は紺碧な空の下に静寂な時間が過ぎていく。 山のてっぺんには都会での悩みを消す、自然界の力があふれている。街ではいつも不平不満に明け暮れる人でも、山に入ると穏やかな顔をして歩いている。 山の頂で怒った人をこれまで見たことがない。ということは、山登りには精神を浄化し、体から毒素を抜き去る大きな要素があるのだろう。 気の合った仲間と何日も縦走をすると、一生忘れられない思い出が残る。「飯豊山の登りが厳しかった」「確かに荷が重くてバテた」「下りて食べた三国のスイカの味は天下一品」と、その時同行した友に後に会うと、同じ話でいつまでも盛り上がる。 面白いのは、各自思いが違うことである。「実はあのとき彼女に振られて、歩きながら別れの原因を考えていた」「オレは会社を辞めることばかりクヨクヨとな」……。 山では寝ているとき以外、ほとんど歩いている。歩くことは煩悩を消す。「煩悩あれば菩提あり」。歩きながらやがて不安もなくなり、自分なりに解決して、悟りの境地に入っていく。 山登りは最初の三十分が辛い。まだ体が慣れていなく足がもつれる。ベテランの人は振り返りながら「できるだけ亀のようにゆっくり」と言う。ネパールのトレッキングに行くと、現地ガイドがいつも口にするのは「ビスタリ・ビスタリ(ゆっくり ゆっくるり)」。山歩きに急ぎは禁物である。 やがて体に歩くリズムが生まれ、何も考えずに足を動かしていれば、あの晴れやかな山頂に立ち、バンザイと両手を挙げることができる。 意外なことに、美人画で有名な竹久夢二も山登りが好きであった。富士山に三度、筑波、那須の山、金沢の薬王山に登った。いつも山の宿に逗留して絵を描き、榛名山には山小屋を建てている。 『竹久夢二詩画集』に「山をうたふ」という詩がある。 「春のやま まるい 夏のやま あをい 秋のやま たかい 冬のやま とをい」 この「冬の山 遠い」という一節が好きである。冬に家の近くの七国山に行くと、白い富士山が遠くにくっきりと見える。 沢野ひとし - 版元から一言 - 『ジジイの片づけ』( 集英社クリエイティブ/集英社文庫)など「ジジイ三部作」が好調の沢野ひとしの最新刊は中高年に人気の山に関するエッセイ集です。なかでも齢八十を迎えた筆者が亡くなった友を想う「別れの山」の章には、人生の意味を改めて考えさせられ、心に響きます。また、亡き兄と行った「新宿紀伊國屋書店」の思い出を綴った「兄が教えてくれた新宿・紀伊國屋書店とカキフライの楽しみ 」は、当時の新宿紀伊國屋の様子を懐かしく読むことができます。 著者プロフィール 沢野ひとし (サワノ ヒトシ) (著) 1944年、愛知県生まれ。イラストレーター、エッセイスト。「本の雑誌」では創刊号より表紙絵・本文イラストを現在まで担当。1991年、第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。近著『ジジイの片づけ』『ジジイの台所』『ジジイの文房具』(集英社クリエイティブ)の「ジジイ三部作」が評判を呼ぶ。『休息の山』(本の雑誌社)、『人生のことはすべて山に学んだ』『山の帰り道』(角川文庫)など山に関する著書も多い。高校生の頃に山に目覚め、国内はもとよりヨーロッパ・アルプス、ヒマラヤと厳しい山にも挑んできた。ここ数年は「ジジイにふさわしい」静かな低山登山に目を向けている。
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小名浜ピープルズ | 小松 理虔
¥2,530
里山社 2025年 ソフトカバー 168ぺージ 四六判 縦188mm 横127mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 「他者(矛盾)を自分の中に招き入れ住まわせて、儀礼抜きに、迂路を介さず、問い問われ、問い直し、倫理を探し求めている」 ― 柳 美里( 小説家) 「〈中途半端〉の一語に自分の靄(かすみ)が晴れ、見知らぬ人々の顔がくっきりと見えてくる」 ― 三宅 唱( 映画監督) 東日本大震災と原発事故から10年。魅力的な地元の人々と話し、綴った、災間を生きるすべての人へ捧ぐ渾身の初のエッセイ 東北にも関東にも、東北随一の漁業の町にも観光地にもなりきれない。東日本大震災と原発事故後、傷ついたまちで放射能に恐怖し、風評被害は受けたが直接的被害は少なかった、福島県いわき市小名浜。著者は、この地で生まれ育ち〈中途半端〉さに悶えながら地域活動をしてきた。当事者とは、復興とは、原発とは、ふるさととは――10年を経た「震災後」を、地元の人々はどう捉え暮らしてきたのか。魅力的な市井の人々の話を聞き、綴った、災害が絶えない世界に光を灯す、渾身の人物エッセイ。 - 目次 - 「震災10年」と名物女将が守るチーナン食堂/処理水放出と海辺のまちの生業/老舗温泉旅館に生まれた原子力災害考証館/楢葉ルーツの解体業者がつくる未完の映画館/若き作家と響き合う常磐炭鉱の念/「被災地」であり、「被災地」でなかった双葉高校で/復興工事の現場から手繰り寄せる線/「そこにいく」から始まることーアシスタントの〈イチエフ〉視察記/流転する記者と重ね合う〈ふるさと〉/博覧強記の先輩と見渡す、複数ある世界/我が子と語り合う、10万年後のこと - 著者プロフィール - 小松 理虔 (コマツ リケン) (著) 1979 年福島県いわき市小名浜まれ。法政大学文学部卒業後、福島テレビ報道部記者、かまぼこメーカー広報などを経て2015年独立。小名浜でオルタナティブスペース「UDOK.」を主宰しつつ様々な分野の企画や地域のプロジェクトに携わる。18年『新復興論』(ゲンロン)で大佛次郎賞受賞。著書に『地方を生きる』(ちくまプリマー新書)、『新地方論』(光文社新書)、『新復興論 増補版』(ゲンロン)。共著に『ただ、そこにいる人たち』(現代書館)、『常磐線中心主義 ジョーバンセントリズム)(河出書房新社)、『ローカルメディアの仕事術』(学芸出版社)。
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元気のないおさむのにげにげ日記 うつ病クィアのみている日常 | 元気のないおさむ
¥1,870
花伝社 2024年 ソフトカバー 168ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 「社会にはびこる不寛容、不正義、ままならなさ。それらをつぶさに反映し、生きる身体の記録」--少年アヤ推薦! 「精神障害」の「性的マイノリティ/クィア」に立ちはだかる日常の壁。トラウマ、パートナーとの関係、そして就労・社会保障……。ぐったり寝ながら、逃げながら、「生活」と「社会」改善をめざしてつづられた、真剣で、たまに笑える日々の記録。 性的マイノリティ・メンタルヘルスの問題から社会をみるコミックエッセイ&インタビュー - 目次 - まえがき 第1部 元気がない、生産性もない 第2部 精神障害と就労 第3部 寝たきりからの回復 あとがき - 著者プロフィール - 元気のないおさむ (ゲンキノナイオサム) (文・絵) 1995年九州生まれ。小学4年生で不登校になり、6年間を自室で過ごす。定時制高校に進学し、ゲイであることをカミングアウト。大学では教授からセクハラを受け、就職先ではパワハラを受けるというハラハラの人生。うつ病とパニック障害の治療中。
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クリエイティブであれ 新しい文化産業とジェンダー | アンジェラ・マクロビ―, 田中 東子(監訳), 中條 千晴(訳), 竹﨑 一真(訳), 中村 香住(訳)
¥2,420
花伝社 2023年 ソフトカバー 352ぺージ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ21mm - 内容紹介 - 「クリエイティブであれ(ビー・クリエイティブ)」という呪縛が生み出す、 現代の“終わりなき労働”とその構造── 「自由」や「自己実現」と巧みに結びついて若者を魅了するクリエイティブな世界。劣悪な労働環境を甘受し、マルチタスク化に対応する「新しいミドルクラスの女性」は、いかにして作り出されるのか? クリエイティブ経済の絶頂期を、フェミニズムの視座から批判的に捉える。 - 目次 - 序章 教育を通じた出会いとクリエイティブな経済 第1章 「クラブ」から「企業」へ 第2章 クリエイティブ労働のポリティクスを紐解く 第3章 人的資本としての芸術家 第4章 ポストフォーディズムのジェンダー 第5章 ファッション・マター・ベルリン 第6章 やりたい仕事を成功させる? 結論 ヨーロッパの展望 - 著者プロフィール - アンジェラ・マクロビ― (アンジェラマクロビー) (著) ロンドン大学ゴールドスミス校名誉教授。ブリティッシュ・カルチュラル・スタディーズを代表する研究者の一人であり、ポピュラー文化とフェミニズム理論、メディアとコミュニケーションにかんする研究を専門とする。著書多数。邦訳書として、『フェミニズムとレジリエンスの政治――ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』青土社、2022年(原題:Feminism and the Politics of Resilience: Essays on Gender, Media and the End of Welfare)。 田中 東子 (タナカトウコ) (監訳) 1972 年神奈川県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専門はメディア文化論、フェミニズム、カルチュラルスタディーズ。 著書に『メディア文化とジェンダーの政治学──第三波フェミニズムの視点から』(世界思想社、2012 年)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(共編著、ナカニシヤ出版、2017 年)、『私たちの「戦う姫、働く少女」』(共著、堀之内出版、2019 年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(編著、北樹出版、2021 年)。翻訳に『ユニオンジャックに黒はない──人種と国民をめぐる文化政治』(ポール・ギルロイ著、共訳、月曜社、2017 年)、『フェミニズムとレジリエンスの政治──ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』(アンジェラ・マクロビー著、共訳、青土社、2022 年)など。 中條 千晴 (チュウジョウチハル) (訳) 1985 年大阪府生まれ。フランス国立東洋言語文化学院(INALCO)言語専任講師。専門はポピュラー音楽とジェンダー、社会運動。 著書に『Mémoire sonore du Japon, le disque, la musique et la langue』( 共著、Presse del‘Université d’Orléans、2021 年)、『Engendering Transnational Transgressions: From the Intimate to the Global』(共著、Routledge、2020 年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(共著、北樹出版、2021 年)。翻訳に『博論日記』(花伝社、2020 年)。 竹﨑 一真 (タケザキカズマ) (訳) 1989 年兵庫県生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部特任講師。専門はスポーツ社会学、身体とジェンダーのカルチュラルスタディーズ。 著書に『ボディ・スタディーズ──性、人種、階級、エイジング、健康/ 病の身体学への招待』(共著、晃洋書房、2017 年)、『日本代表論──スポーツのグローバル化とナショナルな身体』(共著、せりか書房、2020 年)、『ポストヒューマン・スタディーズへの招待』(共著、堀之内出版、2022 年)。 中村 香住 (ナカムラカスミ) (訳) 1991 年神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部・慶應義塾大学大学院社会学研究科非常勤講師。専門はジェンダー・セクシュアリティの社会学。 著書に『私たちの「働く姫、戦う少女」』(共著、堀之内出版、2019 年)、『ふれる社会学』(共著、北樹出版、2019 年)、『「百合映画」完全ガイド』(共著、星海社、2020 年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(共著、北樹出版、2021 年)、『アイドルについて葛藤しながら考えてみた──ジェンダー/パーソナリティ/〈推し〉』(共編著、青弓社、2022 年)など
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反乱は続いている 祖母・母・娘たちのフェミニズム | ファニー・アンビョーンソン, シーリ・アンビョーンソン, エンマ・ヤンケ, マリーア・ヨーンソン, エリーカ・ソーレンソン, よこの なな(訳)
¥2,530
SOLD OUT
花伝社 2025年 ソフトカバー 256ぺージ 四六変型判 - 内容紹介 - “誰もが生きやすい国”をめざして、 長い長い、道のりがあった 世界一の「平等の国」といわれるスウェーデン。この国に生きた女性たちは、家事、仕事、育児、それから人間関係のいくつもの困難に、どう向き合い、乗り越えてきたのだろう――国を超え、世代を超えて引き継がれる、「思いやりと工夫」の知恵、そして「反乱と変革」を続けていくための実践がつまった、全ての生活者におくる「生き方」集。 スウェーデン発、3世代の女性たちの 話したかったこと、話せなかったこと - 目次 - まえがき 《娘たち》 わたしたちは娘たち フェミニズムってなに? かわいそうな女子じゃないから おしゃべり 廊下をめぐる闘い あまり人間らしくない 怒り だれかが最初に行かなくちゃいけないでしょ! ふたつの性をもつものたちを乗せたバス やかましくて生意気でいるか、それとも、かわいく満足させるか? 《母親たち》 あなたたちはお母さんたち フェミニズムってなに? 上司が掃除しているのを見たとき 性の革命なるものを追いかけて 戦闘力の高いグンローグ ある保育園児からお母さんへ おしゃべり 空を飛びまわる 《祖母たち》 あなたたちはおばあちゃんたち フェミニズムってなに? おしゃべり 心の中ではわかっている ある革命的な考え 家事アシスタント そう、わたしは女中になったのさ 訳者あとがき 推薦図書 執筆者一覧と担当 - 著者プロフィール - ファニー・アンビョーンソン (ファニーアンビョーンソン) (著) 1973年生まれ。朝食にいつもラズベリーヨーグルトを食べ、電話でよくしゃべる。社会人類学の博士課程在籍、ときどきラジオ局で働く。 シーリ・アンビョーンソン (シーリアンビョーンソン) (著) 1975年生まれ。児童施設とスウェーデンラジオで臨時職員として働く。寝室は青、社会は根底から変えられなくてはいけないと思っている。 エンマ・ヤンケ (エンマヤンケ) (著) 1974年生まれ。玄関は靴でいっぱい、水中で逆立ちをするのが好き。公衆衛生局の若者向け機関紙『Glöd(炎)』の編集者、コンピュータを使った仕事が好き。 マリーア・ヨーンソン (マリーアヨーンソン) (著) ウーメオで文学を学び、清掃員として働く。1975年生まれ。メガネは国から支給されるべきだと考える。たいていのことがしんどく感じる。犬の名前はホムサン。 エリーカ・ソーレンソン (エリーカソーレンソン) (著) ウーメオ在住、大学で幅広く学んだ。1975年生まれ。以前は書店で働いていた。大好きな男きょうだいがひとりいる。旅をするのが大好き。 よこの なな (ヨコノナナ) (訳) 1977年生まれ。スウェーデン語翻訳者。訳書にリーヴ・ストロームクヴィスト『21世紀の恋愛 いちばん赤い薔薇が咲く』『欲望の鏡 つくられた「魅力」と「理想」』(以上、花伝社)、モンス・ムーセソン『ティム アヴィーチー・オフィシャルバイオグラフィ』(青土社)、フリーダ・ニルソン『ゴリランとわたし』『シーリと氷の海の海賊たち』、エーヴァ・リンドストロム『ぼくらにできないことはない』、リーサ・ルンドマルク『サメのイェニー』(以上、岩波書店)。
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産む権利/産まない権利 リプロダクティヴ・ライツの現在 | ジェンダー法政策研究所, 辻村 みよ子, 糠塚 康江, 大山 礼子, 二宮 周平
¥1,980
花伝社 2025年 ソフトカバー 288ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 身体と、法・政治の〈いま・ここ〉をひもとく 日本において、「産むこと/産まないこと」をめぐる「性と生殖の自己決定権(リプロダクティブ・ライツ)」は、どう法律・政治過程と関わり合ってきたのか――リプロダクティブ・ライツを否認する条項の存在、避妊ピルや中絶薬の普及の遅れなどが政治的課題として意識され、生殖補助医療への法的対応も迫られている今、あらためて、「個人的なこと」が「政治的なこと」であるという原点に立ち戻る。 性と生殖の権利の意義と歴史、国内外の制度の理解を通して、〈これから〉を考える 【編者】 ジェンダー法政策研究所(GELEPOC) 辻村みよ子(弁護士・東北大学名誉教授) 糠塚康江(東北大学名誉教授) 大山礼子(駒澤大学名誉教授) 二宮周平(立命館大学名誉教授) 【執筆者】 岩本美砂子(三重大学名誉教授) 林陽子(弁護士・元国連女性差別撤廃委員会委員長) 建石真公子(法政大学名誉教授) 石黒大貴(弁護士) 松原洋子(立命館大学大学院特任教授) 長村さと子(一般社団法人こどまっぷ代表理事) 小竹聡(拓殖大学教授) 齊藤笑美子(GELEPOC フランス支部長 - 目次 - はしがき(辻村みよ子) Ⅰ部 リプロダクティブ・ライツの意義と可能性 企画趣旨(糠塚康江) 1 政治から見る日本のリプロダクティブ・ライツ――優生保護法を巡る政治過程(岩本美砂子) 2 リプロダクティブ・ヘルス・ライツに対する国際人権法からのアプローチ (林陽子) 3 憲法上の権利としてのリプロダクティブ・ライツの保護――「身体」に関する自由と尊厳(建石真公子) Ⅱ部 リプロダクティブ・ライツをめぐる日本のアクチュアルな問題 企画趣旨(二宮周平) 1 母になることを強制されないこと――フランス視察と内密出産/匿名出産(石黒大貴) 2 〈不良な子孫〉の出生防止と人権侵害――優生保護法の歴史から(松原洋子) 3 妊娠/出産を望む未婚女性たちと日本の現状(長村さと子) Ⅲ リプロダクティブ・ライツと国際情勢 1 Dobbs判決の舞台裏(小竹聡) 2 「中絶の自由」が憲法に書き込まれた日――2024年国際女性の日(齊藤笑美子) あとがき(大山礼子)
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だから、日本の政治はつまらない フランスとの比較でみる日本政治の構造的欠陥 | グットマン ティエリー, グットマン 佳子
¥1,980
花伝社 2025年 ソフトカバー 248ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 世にも奇妙な謎ルール「公職選挙法」が、日本の政治をこんなにもダメにしていた! ・究極の“べからず法”がつくった細かすぎて曖昧な選挙のルール ・現職と有名人に圧倒的有利な、たった2週間の選挙期間 ・世界一高く、それどころか存在自体が意味のない供託金制度 ・従順な国民性は美徳か、それとも足枷か? ・こうすれば、職業政治家は消え、本当に有能な政治家だけが残る フランスを参考にした超実践的提言で、日本の政治をもっと身近に、もっと面白く! - 目次 - 第1章 数字で見る民主主義 ──日本人は欧米人よりも政治に関心が無いのか 第2章 公職選挙法がもたらす「観客民主主義」 ──一般国民の立候補に対する様々な障害 第3章 なぜ、政治に関心を持てないのか ──日本の政治があまり魅力的でない理由 第4章 日本の政治をもっと身近で興味深いモノにするためには ──制度改革と新文化構築の必要性 - 著者プロフィール - グットマン ティエリー (グットマンティエリー) (著) 1970 年フランス生まれ。フランスAix-en-Provence 政治学院卒業。1995 年来日。政治学博士(Aix-Marseille 大学/中央大学大学院)。2001 年以降三重大学勤務。現在、人文学部教授。専門は現代日本政治。 著書は『Nippon Kaigi (Political Nationalism in Contemporary Japan)』(Routledge, 2024)等。 グットマン 佳子 (グットマンヨシコ) (著) 1972 年広島県生まれ。中央大学法学部卒業。同大学院法学研究科博士課程修了。2008 年、2016 年、子供2人を現地公立学校に通わせながらフランスに2年間滞在。
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エトセトラ VOL.13 | 水上 文(特集編集)
¥1,540
エトセトラブックス 2025年 ソフトカバー 128ぺージ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ7mm - 内容紹介 - 特集:クィア・女性・コミュニティ 「わたしたち」の場づくり、コミュニティ、言葉をアーカイブする。 ウーマンリブから生まれたレズビアン・コミュニティ、伝説のレズビアン&バイセクシュアル雑誌、そして、Xジェンダーの語りや、様々なセクシュアルマイノリティの集まれる場所……フェミマガジン13号目は、「LGBTQ」から消されてしまいがちな女性やノンバイナリー/Xジェンダーの人々による、場所づくりや運動を記録する特集号。多数のインタビュー、寄稿、読者投稿「自分の存在を消されたと感じたことはありますか?」など。 - 目次 - 特集:クィア・女性・コミュニティ 特集のはじめに 【寄稿】 杉浦郁子 「女の解放」から「レズビアンの解放」へ ――1970年代半ばから80年代の首都圏におけるレズビアン運動の変容―― 赤枝香奈子 「レズビアン」の連続性と非連続性――清岡純子のレズビアニズム 萩原まみ 「『フリーネ』と『アニース』~バイセクシュアルのわたしが読みたかった雑誌」 岡田実穂 クィア・コミュニティにおける性暴力を可視化する 森あい あるクイアの、阿蘇での10年 ティーヌ 自分と出会うための読書 しゃおはー 『おばあちゃんのガールフレンド』が開いた私の物語 【インタビュー】 若林苗子「ウーマンリブからつながった、レズビアン・フェミニズム」 原ミナ汰「失敗や挫折の積み重ねから生まれた、Xジェンダー/ノンバイナリーの大事な場所」 大江千束「属性だけで一般化せず、対話していくことから始める」 長村さと子「セクシュアリティや年齢、国籍を気にすることなく、誰でも来られる場所をつくる」 パフスクール山賀沙耶・安田恵実「レズビアンの歴史をつなぎながら、コミュニティを広げていく」 【座談会】 あきら✕さときん✕にしむら「私たちの『レズビアン・コミュニティ』 そして、ターリさん」 【読者投稿】 自分の存在を消されたと感じたことはありますか? 特集のおわりに ******************** 寄稿 前野久美子 〈地方の〉本屋のアクションの〈つらなり〉 牧野雅子 医大生による強制性交等事件の無罪判決から考える 小川たまか No信仰、YESシスターフッド BBD騒動から考えた構造の中の私たち 鈴木裕子 【書評】『帝国主義と闘った14人の朝鮮フェミニスト 独立運動を描きなおす』 朝鮮人女性独立運動家の群像が生き生きと描きだされる 漫画 とれたてクラブ ムダ毛人権奥義フェミミーミ・ミーミミ フェミ・レポート 黒田理沙 だれのフェミニズム? 活動を記録する 第一回私のからだデモ 連載 編集長フェミ日記 2025年2月~3月 76 北京会議の前と後~SRHR30年の足跡を探して~ 最終回:北京会議30周年! 第69回CSW69/北京+30に行ってきた! 福田和子 寝た子を起こして、仲良くごはん 第三回 「同和」という言葉をたどる 川﨑那恵 アーティストのフリースペース no.003 super-KIKI 私のフェミアイテム 13 金明和 NOW THIS ACTIVIST vol.12 uhi[鄭優希] etcbookshop通信 - 著者プロフィール - 水上 文 (ミズカミ アヤ) (特集編集) 1992年生まれ。文筆家・批評家。書評・文芸批評等の執筆に加え、ジェンダー・セクシュアリティに関連したエッセイも執筆。「文藝」で文芸季評、丸善雄松堂「學鐙」で文芸季評、「朝日新聞」で「水上文の文化をクィアする」を連載中。また「SFマガジン」で「BL的想像力をめぐって」を瀬戸夏子と共同連載中。単著に『クィアのカナダ旅行記』(柏書房)、企画・編著に『われらはすでに共にある 反トランス差別ブックレット』(現代書館)。
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りょこう | 麻生 知子
¥1,650
福音館書店 ハードカバー 40ぺージ 26×26cm 読んであげるなら:5・6才から 自分で読むなら:小学低学年から - 内容紹介 - 孫とおじいちゃん、ふたりで旅館に泊まる こうたくんとおじいちゃんは、ふたりで旅行にいきます。駅弁をもって電車に乗りこみ、着いたところは、山あいの旅館。湖でボートに乗ったあとは、大浴場で背中を流しあい、卓球で真剣勝負。夕食では、ジュースとビールで「かんぱーい!」。ところが夜、こうたくんは、ホームシックになってしまいます。すると、おじいちゃんは…… 産経児童出版文化賞美術賞受賞作家がユニークな構図でえがく、孫と祖父、はじめての「冒険」旅行。
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へんしん うみのいきもの | 三浦 太郎
¥1,078
ほるぷ出版 2022年 あかちゃんがよろこぶしかけえほん ボードブック 24ぺージ 14.9 x 1.1 x 14.9 cm 対象年齢: 0、1、2歳 - 内容紹介 - かわいい かにさん、へんしん! ページをめくるとあらふしぎ、かにさんがたこさんになっちゃった。くらげがえびに、ぺんぎんがらっこに。うみのいきものがいろいろにへんしん。とってもおしゃれな穴あきしかけ絵本。 - 著者プロフィール - 三浦 太郎 (ミウラ タロウ) (著) 1968年愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業。 ボローニャ国際絵本原画展入選。 『ちいさなおうさま』 で第58回産経児童出版文化賞美術賞。おもな作品に、『くっついた 』、『バスがきました』、『りんごがコロコロコロリンコ』、『CO2のりものずかん』、『おとうさんのかさ』、『よいしょ』『とどくかな』『まかせとけ』 (はたらくくるまシリーズ)などがある。
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へんしん はたらくくるま | 三浦 太郎
¥1,210
ほるぷ出版 2025年 あかちゃんがよろこぶしかけえほん ボードブック 24ぺージ 14.9 x 1.1 x 14.9 cm 対象年齢: 0、1、2歳 - 内容紹介 - ぞうさんが、へんしん! ページをめくるとあらふしぎ、ぞうさんがしょうぼうしゃになっちゃった。うしがブルドーザーに、つばめがパトカーに。どうぶつたちがいろいろな働く車にへんしん。かわいくてかっこいい穴あきしかけ絵本。 - 著者プロフィール - 三浦 太郎 (ミウラ タロウ) (著) 1968年愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業。 ボローニャ国際絵本原画展入選。 『ちいさなおうさま』 で第58回産経児童出版文化賞美術賞。おもな作品に、『くっついた 』、『バスがきました』、『りんごがコロコロコロリンコ』、『CO2のりものずかん』、『おとうさんのかさ』、『よいしょ』『とどくかな』『まかせとけ』 (はたらくくるまシリーズ)などがある。
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へんしん のりもの | 三浦 太郎
¥1,210
ほるぷ出版 2025年 あかちゃんがよろこぶしかけえほん ボードブック 24ぺージ 14.9 x 1.1 x 14.9 cm 対象年齢: 0、1、2歳 - 内容紹介 - うまさんが、へんしん! ページをめくるとあらふしぎ、うまさんがバスになっちゃった。へびがでんしゃに、ねこがふねに、ゴリラがきかんしゃに。どうぶつたちがいろいろな乗物にへんしん。かわいくてかっこいい穴あきしかけ絵本。 - 著者プロフィール - 三浦 太郎 (ミウラ タロウ) (著) 1968年愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業。 ボローニャ国際絵本原画展入選。 『ちいさなおうさま』 で第58回産経児童出版文化賞美術賞。おもな作品に、『くっついた 』、『バスがきました』、『りんごがコロコロコロリンコ』、『CO2のりものずかん』、『おとうさんのかさ』、『よいしょ』『とどくかな』『まかせとけ』 (はたらくくるまシリーズ)などがある。
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世界は一冊の本 definitive edition | 長田 弘
¥880
筑摩書房 2025年 ちくま文庫 ソフトカバー 144ぺージ 文庫判 - 内容紹介 - 本を読もう。もっともっと本を読もう。世界という名の一冊の本を。「書かれた文字だけが本ではない。日の光り、星の瞬き、鳥の声、川の音だって、本なのだ」本を読みながら、私たちはあまりに多くの人と、言葉と、景色と出会い、別れていく。友の魂へ、母の魂へ、あるいは遠く離れた異国の魂へ。詩人がのこした祈りのための、そして人生を読み解くための傑作詩集。 解説 岡崎武志 カバー画 田中紗樹「存在の合図」 カバーデザイン 鈴木成一デザイン室+宮本亜由美 - 目次 - 誰でもない人 人生の短さとゆたかさ 立ちどまる ことば ファーブルさん なあ、そうだろう 友人の死 役者の死 青函連絡船 詩人の死 無名の死 父の死 母を見送る 黙せるもののための 十二人のスペイン人 嘘でしょう、イソップさん 五右衛門 世界は一冊の本 おぼえがき 解説 岡崎武志 - 著者プロフィール - 長田 弘 (オサダ ヒロシ) (著) 長田 弘(おさだ・ひろし):1939年、福島県福島市生まれ。早稲田大学第一文学部独文専修卒業。詩人。65年、詩集『われら新鮮な旅人』でデビュー。98年『記憶のつくり方』で桑原武夫学芸賞、2009年『幸いなるかな本を読む人』で詩歌文学館賞、10年『世界はうつくしいと』で三好達治賞、14年『奇跡─ミラクル─』で毎日芸術賞をそれぞれ受賞。また、詩のみならずエッセイ、評論、翻訳、児童文学等の分野においても幅広く活躍し、1982年、エッセイ集『私の二十世紀書店』で毎日出版文化賞、2000年『森の絵本』で講談社出版文化賞を受賞。ちくま文庫の既刊に、エッセイ『読書からはじまる』『すべてきみに宛てた手紙』『自分の時間へ』がある。15年5月3日、逝去。
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ポケットにカメラをいれて | 幡野 広志
¥1,760
ポプラ社 2025年 ソフトカバー 191ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 写真を撮れば「自分」がわかる。好きなものも、好きな生き方も――「写真をどう撮るか」は「人がどう生きるか」ということとつながっている。幡野広志が「写真」について語ってきた言葉を厳選し、11本の書き下ろしエッセイ、48枚の写真とともに構成・編集のうえ、書籍化。ベストセラー『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真』に続く、シンプルで素直な写真の撮り方・写真との付き合い方。 【目次抜粋】 ■写真を撮ろう 失敗をしよう 「恥ずかしい気持ちは一瞬」他 ■写真にはおおむね正解と明確な不正解がある 「間違った常識」他 ■世の中がいい写真で溢れてほしい 「誰に教わるか」他 ■伝えたいから写真を撮る 「いちばんつまらない質問」他 ■体験すること 感動すること 「人生の醍醐味」他 ■目でしっかりと見る 「写真を撮るより大切なこと」他 ■好きなものしか撮らない 「息子の寝顔」他 ■写真のために出かけない 「八王子にいてもパリにいる気分で」他 ■写真以外から写真を学ぶ 「写真の勉強はほどほどに」他 ■やりたいことをすぐにやる人になる 「撮りたいのに撮れない人」他 ■おもしろい人になる 「ぼくが思うおもしろい人」他 ■不幸な写真 「考えればわかるだろ」他 ■写真は考える仕事だ 「写真がうまい人は距離感を知っている」他 ■人柄も、関係性も、写真にうつる 「写真を見ればその人がわかる」他 ■つらいとき 疲れたとき 「パワハラと下心」他 ■写真を唯一のアイデンティティにしない 「自分のすべてを仕事に注がない」他 【本文より抜粋】 ぼくはたくさんの時間を写真に費やしました。だからとてもたのしい人生です。でも後悔があるとすれば、素晴らしい光景をファインダー越しに見すぎたことです。息子がうまれた瞬間もぼくはファインダー越しに見ていました。父親をやってるいまならわかるけどこれはダメだよ。(中略)写真を撮ることは人生を好きに生きることと似ています。みんな好きなように生きてください。ぼくは息子の撮るヘタな写真が好きです。うまく撮ることにそこまで価値はないです。それよりもいい写真を撮ることを考えましょう。 (「すこしは写真の話を」より) ※本書は、幡野広志さんの書籍、noteなどから厳選した言葉を加筆修正のうえ、1冊の書籍として編集したものです。
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料理山海郷/料理珍味集 | 博望子(著), 原田 信男(翻訳)
¥1,320
筑摩書房 2025年 ちくま学芸文庫 ソフトカバー 272ぺージ 文庫判 - 内容紹介 - 江戸時代にはさまざまな料理本が出版されたが、本書は料理に味覚だけでなく、遊びの要素を盛り込んだ画期的なものだった。著者は京都東山在住の博望子。素性は不明だが東山には料理茶屋が軒を連ねていたこと、また記述の内容から、料理茶屋の主人か料理人と考えられている。日本各地の食材・調理法に通じていた著者は、それらを用いた自身の創作料理にその地の地名を冠した。いわく、桑名時雨蛤、伊勢豆腐、鳴門煮、越前沖膾、仙台冷物、熊谷でんがく、目黒淡雪、道明寺香物、長崎打鯛、若狭にしん鮓、酒田粥漬、因幡蟹びりじ、甲州打栗──。遊び心満点の江戸創作料理の世界を、ぜひご覧あれ。 【目次】 桑名時雨蛤/仙台煮/沖鱠/南京汁/豆腐香の物/蕗和え/袋茄子/吹上げ/鰯汁/千鳥/よごれ漬/美淋酢/早枇杷/海老かね/霜降り/越前いり和え/魚鳥味噌/玉子煎酒/日野煮/光悦煮/花塩/早餅/味噌松風/越後鮭塩引/塩筋子/どぶ汁/伊勢赤味噌/待ちかね/煮山椒/垂れ味噌/寄せ鴨/秩父田楽/菊閉じ/三ツ山漬/白玉焼/砂糖麩/酢漬/粟包み/琴の音/千枚漬/榧酒/おでんひがく/早うどん/油不揚/巻きむき/独活焼/近江醒井餅/芋香の物/柚田楽/つむぎ汁/巻鮓/四季茸/鮓粽/南禅寺山椒/道明寺香の物/芋柚餅子/甲州打栗/雪見とり/晒し海老/織部味噌/ほや海苔/骨抜き鴨/丹後塩引き/温飩/きし麺/玉子田楽/味噌貝/巾着柚/筑間玉子/常心漬/いがみ和え/揚げ田楽/大根浅漬/大根糠漬/袋玉子/ずずへい/江豚/塩辛の加減/干し瓜/阿蘭陀味噌/花菱粥/生姜松茸/洲浜玉子/藻屑焼/粟柚餅子/砂焼/茎鱠/みとり/観音経/葛吸物/浮麩/しんせい榧/南部貝/八幡茎/早山椒の芽/釣鯛/鮑丸焼/錦柚餅子/角山漬/はじき芋/蕪田楽/何首烏麩の焼/辛螺汁/土蔵煮/利休醤/錦玉子/ひし煮/苞豆腐/蕎麦切り/湯とじ/甘酒漬/浜叩き/熊谷田楽/こき鯲/粟香の物/切り山椒/豆の粉和え/薄みどり/早葛切り/蘭花/蒸し焼/氷豆腐/粕蛤/海老の塩辛/柚練り/子漬鱈/鯛の子籠/海苔柚餅子/粟巻/洗濯豆腐/榧味噌/砂糖梅/紫蘇酒/白魚の蒲鉾/焼き柚餅子/精進銀鰭/骨抜き鱧/こまき/難波津/茶碗蒸/早葛/粕煮もどき/精進身鯨/精進皮鯨/鯛の白子/蕎麦練り/紫蘇気点/ずいき漬/早糠味噌/もやし菜/うるめ蒲鉾/北高麗/麩はんぺん/龍田川/白髪豆腐/南蛮味噌/牡丹餅/鴨蕪/雪こがし/早甘酒/黄檗煎出し/土佐粉/三品漬/鰹刺身/琥珀糖/桃香味噌/鯖目たたき酢/阿茶羅漬/茶巾豆腐/早独活/さいしんじょ/焼き白魚/花松茸/錦鯛/早柚餅子/籠簀干し/龍眼酒/きつき納豆/盛分和え/玉子蕎麦切り/梅杏糖/菊よう/新製径山寺味噌/いかなご醤油/仙台冷し物/九二いし/三笠味噌/一夜酒/縮み鱧/晒し生姜/柿香の物/目黒淡雪/包み味噌/素麺豆腐/西瓜糖/焼き麩/白魚の保存の仕方/くるみ酢/深山茸/薄紅梅/定家蒲鉾/蘇子酒/塩辛汁/春日味噌/揚げ麩/麩の焼蕎麦/露子/酒浸し焼/蛸氷煮/玉子煎出し/味噌煮鮒/精進鱠/鮭早鮓/浮世うどん/蛸浸し物/いんす汁/早じゅんさい/鯖鮓/鰯鮓/柘榴/浅茅/茄子味噌/梅漬/思案麩/土佐麩/引きちぎり/箙豆腐/南蛮煮/精進飯蛸/菊葉酒/長崎打鯛/胡椒飯/桔梗玉子/此花/越前沖鱠/白田楽/寄せ鶏冠/塩蛸潮煮/信楽和え/白梅酒/とろろ汁の温め方/早煮梅/ゆり汁/鱸の鮭焼/蜜柑膾/兵庫煮/葉蒸/芹漬/苺汁/雲かけ豆腐/煮和え/さんすい素麺/春駒豆腐/砂糖牛蒡/南京蛤/瀬戸飯/寄楠生/晒し鱒/麦汁/飛び団子/長門銭漬/榧人参/おの馭廬嶋/串貝早煮/干し松茸/薩摩すみれ/唐田楽/八方菜/牡蠣飯/べた汁/小倉田楽/茄子おろし汁/霰蕎麦切り/鶚鮓/饅頭点心/しめじ玉子/酒田粥漬/早烏賊/揚げ焼/湯はんぺい/干し大根和え/近江ころ煮/茶屋豆腐/雲雀こかし汁/長崎パスデイラ/芋餅/胡麻和え/紅葉蛤/合せ湯豆腐/若狭にしん鮓/隠れ里吸物/菜盛り/蒲鉾豆腐/松茸早鮓/うどん鮑/紛い豆腐/生蕨早ゆでの法/錦重ね/焼き鮑/玉簾吸物/天王寺錦洞/ 一文字/藤色飯/宇治丸/煮田楽/香織酢/幾世芋/曲げ蒲鉾/大原苞/安部豆腐/豆の葉/青茶吸物/秋田水団子/なんちん豆腐/精進雲丹/にんにく汁/海老和え/紫蘇蒸/近江野田餅/煎り松茸/釣り焼/鰻汁/塩釜焼/定家飯/青海豆腐/うずわはんぺい/菊の葉改敷/竹の子汁/松笠豆腐/ほうろく鮑/海鼠のもたせ方/酒飯/醤油飯/長崎ケンチェン/ぶんどうもやし/富士和え/蛸鱠/茄子てんぷら/冷湯豆腐/干鮭鮓/莫鳴草/田作り和え/交趾味噌/鯨仕立て/衣手/松露もどき/芋豆腐/昼夜芋/青海苔粥/三杯漬/源氏柿/捻鯛/粟松茸/目くり餅/伊勢豆腐/鯛飯/揚げ牛蒡/宇治川/異国湯葉/念仏汁/掛け焼/秋田ふすべせんのう/苔蒸/内土蔵/四季蕗の薹/蕪味噌/和国和え/霰豆腐肥前定家煮/海老たたき/唐草もどき/奈良菜飯/茶の実味噌/風呂吹き/吉野川/蓼漬/唐煮/粒胡椒を早く粉にする方法/もみ麩/むく納豆/山葵吸物/江戸餅/因幡蟹びりじ/網笠柚/すすり団子/芋蒲鉾/長崎麻麩/赤貝人参/酢大根/甘味噌/干し茄子/玉子湯葉/雲丹玉子/出し崩し/芋揃え/かれい和え/松木豆腐/白牛蒡/溝しり蒸/焼出し/花霞/黒豆汁/白和え/油抜き/縮み鮑/精進玉子/花茗荷/柴漬/言種吸物/縮み芋/氷柱の吸物/おろし鮑/三つ葉飯/二度焼/鳴門煮/春の雪/白蓮根/玉子餅/曲水/茄子団子/鯨蕎麦切り/豆腐を煮ても固まらない方法/たたき牛蒡/鰯飯/近江蕪丸漬/朝鮮焼/湊豆腐/浪寄せ/七日味噌/長崎ごた煮/焼き蛸/ふくさ芋/鶏頭改敷/深身草/茶の若芽/揚げ田楽/琉球蜜柑/浜土産/甘まい/手毬昆布/加茂瓜甘酒/寺田粉豆腐/ふくさ和え/粕煮/蒸し/着勢綿/干し刀豆/精進鮑/気転吸物/酢かんぴょう/早青豆/薯蕷麺/桔梗味噌/那智鰹/もみ大根/三番点心/精進はんべい/長崎マントウス/袋玉子/玉子蕎麦切り - 著者プロフィール - 博望子(はくぼうし):1700年代に京都東山に在住していた料理関係者と推測される。 原田 信男(はらだ・のぶを):1949年生まれ。食文化史研究家。国士舘大学名誉教授、京都府立大学客員教授。著書に『江戸の料理史――料理本と料理文化』(中公新書、サントリー学芸賞受賞)、『歴史のなかの米と肉――食物と天皇・差別』(平凡社選書、小泉八雲賞受賞)などがある。
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ミニマル料理「和」 最小限の材料で最大のおいしさを手に入れる和食のニュースタンダード | 稲田 俊輔
¥1,980
柴田書店 2025年 ソフトカバー 136ぺージ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 2023年レシピ本大賞【プロの選んだレシピ賞】を授賞し、「ミニマル料理」という新しい料理ジャンルを確立した令和の奇書がふたたび! 今作のテーマは和食。 足し算に走りがちな現代和食の料理本界に引き算のおいしさという一石を投じる。 だしを使わずにつくる1章「米」、2章「菜(おかず)」に続く3章は、心の負担を軽くしつつ日々の生活を充実させる日常の「だし」がテーマ。 必要十分な材料と手間とは何かをつきつめ、結果として時短簡単レシピに帰着するのは前作同様。 浮いた時間でおかずを増やせば、それは「一汁三菜」という幸福が約束された時間への早道。
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学芸員が教える 日本美術が楽しくなる話 | ちいさな美術館の学芸員
¥1,980
SOLD OUT
産業編集センター 2025年 ソフトカバー 256ページ 四六変型判 縦188mm 横124mm - 内容紹介 - 知れば日本美術が10倍面白い! 日本に金ぴかの絵が多いのはなぜ? 超絶イケメンの仏像を造る仏師集団とは? 刀剣を鑑賞するコツはたったの3つ! そもそも日本美術って何?から、歴史、作家、名品、鑑賞のポイントまで、 知っていれば日本美術が楽しくなるポイントを厳選して紹介。 「わからない」が「面白い」に変わる! 現役学芸員がとことんわかりやすく教える日本美術超入門。 著者おすすめの日本美術が楽しめる美術館も掲載。 - 目次 - はじめに 第1章 日本美術って何? 第2章 超ざっくり日本美術史 第3章 一挙紹介! 日本美術のスター作家たち 第4章 これだけは知っておきたい名品、逸品 第5章 美術館へ日本美術を見に行ってみよう! おわりに - 著者プロフィール - ちいさな美術館の学芸員 (チイサナビジュツカンノガクゲイイン) (著) 東京都生まれ。都内のとある美術館で働く学芸員。複数の大学でも教鞭を執る。2022年からnoteにて美術館や学芸員に関する仕事コラムをスタート。すでに投稿した記事は300本以上。現在もコツコツと更新継続中。著書に『学芸員しか知らない 美術館が楽しくなる話』(産業編集センター)がある。 https://note.com/gakugeiin
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学芸員しか知らない 美術館が楽しくなる話 | ちいさな美術館の学芸員
¥1,760
産業編集センター 2024年 ソフトカバー 216ページ 四六判 - 内容紹介 - 知れば美術館が10倍面白い! 展覧会はどうやって作っているの? 学芸員って何をしているの? アートは役に立たない? おすすめの鑑賞方法は? 現役学芸員が語る、美術館の舞台裏と美術鑑賞の楽しみ方。 noteの人気連載、待望の書籍化!著者おすすめの美術館も掲載。 目次 第1章 一つの展覧会ができるまで 第2章 学芸員という仕事の舞台裏 第3章 美術館をもっと楽しむためのヒント 第4章 美術館をささえる仲間たち - 著者プロフィール - ちいさな美術館の学芸員 (チイサナビジュツカンノガクゲイイン) (著/文) 東京都生まれ。都内のとある美術館で働く学芸員。ときおり大学非常勤講師。2022年からnoteにて美術館や学芸員に関する仕事コラムをスタート。すでに投稿した記事は200本以上。現在もコツコツと更新継続中。 https://note.com/gakugeiin
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水棲生物 水の底のアフリカ | オズヴァルド・ルワット, 大林 薫(訳)
¥2,970
河出書房新社 2025年 ソフトカバー 368ぺージ 四六判 - 内容紹介 - アカデミー・フランセーズ賞フランス語文学賞、全アフリカ文学賞、アマドゥ・クルマ文学賞……カメルーン出身のドキュメンタリー監督による、賞総なめの衝撃作! ジェンダーをめぐる差別が根強く抑圧的な社会で「自分」を生きるために闘う人を映しとる! 貧富の格差、女性差別、性的マイノリティへの弾圧。 家父長制と因習に縛られ、権力闘争が渦巻く国ザンブエナ。かつて教師として働いていたカトメは、野心的な政治家の妻として夫を支えるかたわら、親友のアーティスト、サミーの創作活動を支援していた。反体制的な表現者、そして同性愛者であるサミーの個展の幕開け、それは二人の運命の新たな扉でもあった。 私たちは皆、水の底で生きている。 - 著者プロフィール - オズヴァルド・ルワット (オズヴァルド・ルワット) (著) 1976年カメルーン生まれ。母親の影響で、少女時代は映画観賞や写真撮影に熱中する。パリ政治学院卒業後はカメルーンでジャーナリズムを学び、新聞社で働くが、職業上の制約や言論の不自由にぶつかる。その後、パリの国立映画学校(FEMIS)とモントリオールの国立映像音響学院(INIS)で映像制作を学び、在学中に初のショートフィルム(北米先住民を扱ったドキュメンタリー)を撮る。以降、次々とドキュメンタリー作品を制作。そのうちのいくつかは国際映画祭などで高く評価され、賞を獲得した。フォトグラファーとしても精力的に活動し、パリ、ニューヨーク、キンシャサなどの都市で写真展を開催する。 大林 薫 (オオバヤシ カオリ) (訳) フランス語翻訳家。青山学院大学フランス文学科卒業。主な訳書にジャコメッティ&ラヴェンヌ『ナチスの聖杯』『邪神の覚醒』『亡国の鉤十字』(以上、竹書房文庫、監訳)、ラウィック『わたしの町は戦場になった シリア内戦下を生きた少女の四年間』(東京創元社)、ヴィスコリオージ『モンブラン』(エディション・エフ)がある。
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働きたいのに働けない私たち | チェ・ソンウン, 小山内 園子(訳)
¥1,980
世界思想社 2025年 ソフトカバー 160ぺージ 四六判 縦186mm 横130mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 女性は投資の対象外? 女性は好きでパートをしている!? 韓国の子持ち高学歴女性は労働市場から退場していく。社会は有能な人材を失い続け、母親たちは代わりにわが子の教育で競争に参戦する。男性本位の職場、個人化されたケアを解体するために何が必要か。スウェーデン、アメリカとの比較から考える。 解説:中野円佳「手を取り合える日韓の女性たち」 女が仕事も夢も子どもや家庭も持ちたいと願うことって、図太いからなんかじゃないよね?! とことん論理的な分析の向こうに涙が滲み出る。 ――小林エリカ(作家・アーティスト) ガラスの天井、L字カーブ、ケアの個人化。労働と出産をめぐる性差別が蔓延するこの国で、〈男たち〉はずっと透明のままでいいのか? ――清田隆之(文筆家) 【プロローグより】 人はよく、私を「図太い」と言った。周囲は、結婚してまで博士号を取ろうとする私に、助言とも言えない助言をずいぶんとよこした。そこまでやれば十分だろう、子どももいるんだから、夫の給料で楽に暮らせと言うのだ。だが、夫が職を求め、職場で認められるために努力するのと同じように、私にもやりたい仕事があった。もちろん、博士課程にいながら子どもを育てるのはとても大変だった。図太いからやり遂げたのではない。持てる力をすべて尽くして、ひたすら耐えただけだ。 (……) 男女の格差や差別は依然として問題のままだ。女性は男性に比べて平均賃金が低く、役員クラスに昇進する機会も少ない。より高い学位を手に入れて性差別を克服しようと試みても、韓国の労働市場では、高学歴が良質の働き口につながる「学歴プレミアム」さえまともに作動していない。 (……) 本書を通じて、韓国の女性がどんな労働環境に置かれているかを探り、女性が疎外されざるを得ない理由を解き明かしたいと考えた。未来はもっといい社会で、学んだぶんだけ寄与できるというチャンスへのルートが開かれていることを、韓国社会が、誠実で有能な女性を失わずにすんでいることを、願っている。 - 目次 - プロローグ 図太い女の社会 1 「平等な競争」という幻想 2 女性に「学歴プレミアム」はあるか 3 母になるのは拒否します 4 より多くの女性が働けるように エピローグ 機会の平等を論じる 補論 日本の「働けない女たち」へ(チェ・ソンウン) 解説 手を取り合える日韓の女性たち(中野円佳) 訳者あとがき ブックガイド/参考文献 - 著者プロフィール - チェ・ソンウン (チェ ソンウン) (著) 行政学博士。延世大学行政学科で修士号、博士号を取得後、国会立法調査処児童保育立法調査官補を経て、淑明女子大、延世大、明知大などで教鞭をとる。現在は大田世宗研究院世宗研究室の責任研究委員として、世宗特別自治市の女性、子ども、少子化政策の課題を研究。キャリア女性の雇用対応政策、子どもの遊ぶ権利を保障した公共の遊び場の活性化、ワーキングママ支援センターの運営などについて提言を行ってきた。合計特殊出生率0.75と深刻な少子化に悩む韓国にあって、世宗特別自治市は1.03を記録(韓国統計庁、2024年の合計特殊出生率〔暫定値〕)。特別市・広域市の中で唯一1を超える自治体であり、その実践が注目を集めている。 小山内 園子 (オサナイ ソノコ) (訳) 韓日翻訳家、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書にク・ビョンモ『破果』『破砕』(岩波書店)、チョ・ナムジュ『耳をすませば』(筑摩書房)、『私たちが記したもの』(すんみとの共訳、筑摩書房)、カン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳、タバブックス)など、著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)がある。
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「透明」になんかされるものか ――鷲田清一エッセイ集 | 鷲田 清一
¥2,035
SOLD OUT
朝日出版社 2025年 ソフトカバー 284ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 哲学者・鷲田清一、6年ぶりのエッセイ集! ウクライナや震災、未知のウイルスなど、答えのでない出来事に隠れた問題の本質を、深くやさしい言葉で解き明かす。 日々流れてくるニュースをどう受け止めればよいかわからない人、さらに一歩踏み込んで考えてみたい人に。 ====== 疑いもなくじぶんはここにいる(はず)なのに、それがだれにも見えていない、 このことを「透明」というふうに表現している文章に、ここ数日間のあいだに立て続けに出会った。 見えているのにだれも見ていないものを見えるようにするだけでなく、 だれかの存在をそのように見えなくしている社会の構造そのものを見えるようにしていかなければならない。 社会について考えるということには、少なくともそうした課題が含まれているとおもう。」(プロローグより) ====== ・ウクライナやガザの地で起こっている戦争を、日本の私たちはどう受け止めればいいのか ・コロナウイルスの経験を人類は今後にどう生かすのか ・戦禍のウクライナから来日した詩人が話したこと ・旧ジャニーズや政治家の会見に見られる「ずるい言葉」 ・SDGsという「わかりやすい正しさ」が隠しているもの …… まぎれもなくそこにあるのに、 だれの眼にも映らないようにされている物事を、見えるようにする60篇。 ★考える足がかりとなる、読書リスト付き! - 著者プロフィール - 鷲田清一 (ワシダキヨカズ) (著) 1949年生まれ、哲学者。大阪大学教授・総長、京都市立芸術大学理事長・学長、せんだいメディアテーク館長などを歴任。哲学の視点から、身体、他者、言葉、教育、アート、ケアなどを論じるとともに、さまざまな社会・文化批評をおこなう。著書に『モードの迷宮』(ちくま学芸文庫、サントリー学芸賞)、『「聴く」ことの力』(ちくま学芸文庫、桑原武夫学芸賞)、『岐路の前にいる君たちに』(朝日出版社)、『所有論』(講談社、和辻哲郎文化賞)など多数。朝日新聞にて「折々のことば」を連載中。
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傷つきやすさと傷つけやすさ ケアと生きるスペースをめぐってある男性研究者が考えたこと | 村上 靖彦
¥1,650
KADOKAWA 2025年 ソフトカバー 240ぺージ 四六変型判 右開き - 内容紹介 - ケアを管理と競争から解放し、「生きるスペース」を見出すにはどうしたらよいのか。 ある男性研究者が、自らを振り返り自身の「傷つけやすさ」に向き合って書いた、 『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)の続編のような立ち位置にある1冊。 「私たちは傷つきやすい存在であると同時に、人を傷つける存在でもあり、 ケアをする存在でもあると同時につねにケアを受け取る存在でもある。」 「今までの僕は卓越した支援者から学んだケアを描くことが多かった。本書では僕自身の傷つけやすさ、 そしてケアにおけるネガティブな場面も考慮したうえで、ケアし合う社会と生きやすい空間を考えていきたい。」 「目の前の人がどのような世界構造のなかに置かれているのか理解することは非常に難しい。 僕が自明とする世界の枠組みからその人は排除されているがゆえに、その人に説明してもらうしかない。 説明してもらってもわからないかもしれない。 ところがそもそも説明してもらうこと自体がその人を傷つける。」 ●人間は相互に依存し合うと同時に、傷つけあってしまう ●なぜケアは家庭と施設に閉じ込められたのか ●自分の小さな願いごとから始める <目次> はじめに 傷つきやすさと傷つけやすさ 序章 第1章 家族ケアに忍び込む暴力 第2章 プロのケアのなかのネガティブな出来事 第3章 ケアを管理から解放する 第4章 孤立と〈かすかなS O S へのアンテナ〉 第5章 生きのびるためのミクロな実践 おわりに 二つの対話、いくつもの対話 - 著者プロフィール - 村上 靖彦 (ムラカミ ヤスヒコ) (著) 1970年、東京都生まれ。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第7大学)。現在、大阪大学人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点CiDER兼任教員。専門は哲学と現象学的な質的研究。著書に『客観性の落とし穴』(ちくまプリマー新書)、『ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと』(中公新書)、『「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう”子どもたちの孤立』(朝日新聞出版)、『鍵をあけはなつ 介護・福祉における自由の実験』(中央法規出版)など。共著に『アイヌがまなざす 痛みの声を聴くとき』(岩波書店)などがある。
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ATHÉ 1
¥550
PUY 袋の大きさ W135mm×H180mm 「ビール2杯分のアテ」になる ZINEです。ポテトチップスのような袋に ZINEやノベルテ ィが入っていて、ZINEを読めばビールがぐいぐい進む。 - 内容紹介 - 鳥の生態を研究する鳥類学者の川上和人さんに焼 鳥屋での楽しみ方を教えていただいたり、SMの 女王様に居酒屋にあるものだけでどういうプレイ ができるのかを披露していただいたり、専門家の 酒場の楽しみ方を収録。読めば、こちらだってお 酒が進むはず。オリジナルステッカー付き。 中身…ZINEとステッカー。
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ATHÉ 2
¥1,100
PUY 袋の大きさ W135mm×H180mm - 内容紹介 - メイン企画は「お品書き探偵」。画家のマメイケダ さんにお品書きの絵を描いてもらい、それを漫才 師・金属バットのお二人が見て、お品書きの酒場 が実際にどこにあるかを推理してもらいました。 マメイケダさんのお品書きポストカード、金属バ ットステッカー、オリジナルマッチ付き。 中身…ZINE、お品書きポストカード金 属バットステッカー、特製マッチ。