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目の見えない白鳥さんとアートを見にいく | 川内 有緒
¥2,310
集英社インターナショナル 2021年 ソフトカバー 336ページ 四六判 縦188mm 横131mm 厚さ27mm - 内容紹介 - 見えない人と見るからこそ、見えてくる! 全盲の白鳥建二さんとアート作品を鑑賞することにより、浮かびあがってくる社会や人間の真実、アートの力――。 「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」 という友人マイティの一言で、「全盲の美術鑑賞者」とアートを巡るというユニークな旅が始まった。 白鳥さんや友人たちと絵画や仏像、現代美術を前に会話をしていると、新しい世界の扉がどんどん開き、それまで見えていなかったことが見えてきた。 視覚や記憶の不思議、アートの意味、生きること、障害を持つこと、一緒にいること。 そこに白鳥さんの人生、美術鑑賞をする理由などが織り込まれ、壮大で温かい人間の物語が紡がれていく。 見えない人と一緒にアートを見る旅は、私たちをどこに連れていってくれるのか。 軽やかで明るい筆致の文章で、美術館めぐりの追体験を楽しみながら、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができる、まったく新しいノンフィクション! 開高健ノンフィクション賞受賞後第一作! 岸田奈美さん(作家)推薦! 誰かとわかりあえない寂しさを、 幸福な余白に変えてくれる本でした。 本書に掲載された作品: ピエール・ボナール、パブロ・ピカソ、クリスチャン・ボルタンスキー、興福寺の仏像、風間サチコの木版画、大竹伸朗の絵画、マリーナ・アブラモヴィッチの《夢の家》、Q&XL(NPO法人スィング、ヂョン・ヨンドゥのビデオ作品など。 ・カラー作品画像多数掲載! ・会話から作品を想像していただくために、本文ページでは見せていない大型作品をカバー裏面に掲載! 川内有緒(かわうちありお) ノンフィクション作家。1972年東京都生まれ。 映画監督を目指して日本大学芸術学部へ進学したものの、あっさりとその道を断念。 行き当たりばったりに渡米したあと、中南米のカルチャーに魅せられ、米国ジョージタウン大学で中南米地域研究学修士号を取得。米国企業、日本のシンクタンク、仏のユネスコ本部などに勤務し、国際協力分野で12年間働く。2010年以降は東京を拠点に評伝、旅行記、エッセイなどの執筆を行う。 『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で、新田次郎文学賞を、『空をゆく巨人』(集英社)で開高健ノンフィクション賞を受賞。 著書に『パリでメシを食う。』『パリの国連で夢を食う。』(共に幻冬舎文庫)、『晴れたら空に骨まいて』(講談社文庫)、『バウルを探して〈完全版〉』(三輪舎)など。 白鳥建二さんを追ったドキュメンタリー映画『白い鳥』の共同監督。 現在は子育てをしながら、執筆や旅を続け、小さなギャラリー「山小屋」(東京)を家族で運営する。趣味は美術鑑賞とD.I.Y。「生まれ変わったら冒険家になりたい」が口癖。
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鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布|梨木 香歩
¥649
新潮社 2021年 新潮文庫 ソフトカバー 320ページ 文庫判 縦151mm 横106mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 「土地の名まえ」の背景には、いつも物語がある。そこに暮らす、人々の息遣いがある。峠や湖川など、地形に結びついた名まえ。植物や動物に由来する地名。街道や国境など、人の営みをめぐる地名。音やまなざしから付けられた名まえ。消えた地名、新たに生まれた地名……。空を行き交う鳥や風のように伸びやかに、旅した土地の名まえから喚起される思いを綴る、二作の葉篇随筆を合本した文庫版。
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九鬼周造随筆集 | 九鬼 周造(著), 菅野 昭正(編)
¥935
岩波書店 1991年 ソフトカバー 202ページ 文庫判 - 内容紹介 - 根 岸 藍碧の岸の思い出 外来語所感 伝統と進取 偶然の産んだ駄洒落 祇園の枝垂桜 書斎漫筆 青 海 波 偶然と運命 飛驒の大杉 一高時代の旧友 東京と京都 自分の苗字 故浜田総長の思出 回想のアンリ・ベルクソン 岩下壮一君の思出 音 と 匂 小唄のレコード 上 高 地 かれいの贈物 秋 秋の我が家 ある夜の夢 岡倉覚三氏の思出 解 説(菅 野 昭 正)
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とるに足りない細部 | アダニーヤ・シブリー(著), 山本 薫(訳)
¥2,200
河出書房新社 2024年 ソフトカバー 168ページ 四六変型判 - 内容紹介 - 1949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。 この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。 ――村田沙耶香氏(作家) かき消された声、かき消された瞬間と共にあるために、この小説は血を流している。 ――西加奈子氏(作家) *2023年、本作はドイツの文学賞であるリベラトゥール賞を受賞。しかし同年10月、イスラエルによるガザへの攻撃が激化するなか、フランクフルト・ブックフェアで開催予定だった授賞式は同賞の主催団体リトプロムによって中止され、ブックフェアは「イスラエル側に完全に連帯する」との声明を出した。この決定に対しては、作家や出版関係者を中心に、世界中から抗議の声が上がっている。 - 著者プロフィール - アダニーヤ・シブリー (シブリー,アダニーヤ) (著) 1974年、パレスチナ生まれ。2009年、39歳以下の有望なアラブ作家39人を選ぶ「ベイルート39」に名を連ねる。23年、本作で独リベラトゥール賞を受賞するも、主催者により授賞式は一方的に中止された。 山本 薫 (ヤマモト カオル) (訳) 1968年生まれ。アラブ文学研究者。パレスチナを中心に、文学・音楽・映画の研究・紹介を行う。共編著に『言語文化とコミュニケーション』、訳書にハビービー『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』。
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べつに怒ってない | 武田 砂鉄
¥990
筑摩書房 2026年 ちくま文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 - 内容紹介 - 考えすぎのプロ・武田砂鉄の傑作エッセイ集が文庫に! 読んだ端から頭から抜け落ちていく、不毛で豊かな読書体験をお届けします。解説 花田菜々子 - 著者プロフィール - 武田 砂鉄 (タケダ サテツ ) (著) 1982年生まれ。ライター。東京都出身。大学卒業後、出版社で主に時事問題・ノンフィクション本の編集に携わり、2014年秋よりフリーへ。インタビュー・書籍構成も手掛ける。「武田砂鉄のプレ金ナイト」(TBSラジオ)、「武田砂鉄 ラジオマガジン」(文化放送)パーソナリティ。『紋切型社会』(朝日出版社、のちに新潮文庫)で「第25回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞」「第9回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。近著に『「いきり」の構造』(朝日新聞出版)、『テレビ磁石』(光文社)などがある。
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近現代俳句 | 小澤 實(編)
¥880
河出書房新社 2025年 河出文庫古典新訳コレクション ソフトカバー 192ページ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ10mm - 内容紹介 - 井月、正岡子規、種田山頭火、飯田蛇笏、久保田万太郎、橋本多佳子、西東三鬼、星野立子、加藤楸邨、田中裕明―― 近現代の俳人50人と代表5句を精選。 口語訳と鑑賞と共に、多彩な名句を楽しむ 入門にも最適のアンソロジー。 井月 内藤鳴雪 村上鬼城 正岡子規 尾崎紅葉 河東碧梧桐 高濱虚子 増田龍雨 永井荷風 渡邊水巴 種田山頭火 前田普羅 富安風生 飯田蛇笏 原石鼎 久保田万太郎 杉田久女 芥川龍之介 山口青邨 水原秋櫻子 高野素十 川端茅舎 橋本多佳子 阿波野青畝 永田耕衣 中村汀女 西東三鬼 日野草城 中村草田男 山口誓子 富澤赤黄男 橋閒石 星野立子 大野林火 加藤楸邨 松本たかし 京極杞陽 下村槐太 石田波郷 渡辺白泉 桂信子 野見山朱鳥 鈴木六林男 飯田龍太 三橋敏雄 高柳重信 波多野爽波 寺山修司 攝津幸彦 田中裕明 全集版あとがき 文庫版あとがき 解説 小島ゆかり - 著者プロフィール - 小澤 實 (オザワ ミノル) (編) 1956年長野県生まれ。「澤」主宰。句集に『砧』、『立像』、『瞬間』(読売文学賞)、『瓦礫抄』、『澤』(蛇笏賞)、著書に『俳句のはじまる場所』(俳人協会評論賞)、『芭蕉の風景』(読売文学賞)など。
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あやとりの記 | 石牟礼 道子
¥1,320
河出書房新社 2026年 河出文庫 ソフトカバー 356ページ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 幼子みっちんは、人の世の片隅で生きるものたちに導かれ、海と山に抱かれた不知火の豊かな世界に遊ぶ。『椿の海の記』と対をなす傑作。 - 著者プロフィール - 石牟礼 道子 (イシムレ ミチコ) (著) 1927年熊本県天草生まれ。生後すぐに水俣に移る。詩人、作家。著書に『苦海浄土(三部作)』『あやとりの記』『十六夜橋』『石牟礼道子全集・不知火(全17巻、別巻1)』、共著に『なみだふるはな』ほか。
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近現代短歌 | 穂村 弘 編
¥770
SOLD OUT
河出書房新社 2025年 河出文庫古典新訳コレクション ソフトカバー 180ページ 文庫判 - 内容紹介 - 与謝野晶子、斎藤茂吉、北原白秋、宮沢賢治、明石海人、葛原妙子、齋藤史、塚本邦雄、馬場あき子、寺山修司―― ・ 穂村弘が近現代の歌人50人とその名歌5首をセレクト。 自由に変化し続けてきた短歌の不思議さと面白さを豊かな鑑賞と共に味わう。 決定版アンソロジー。 ・ 正岡子規 佐佐木信綱 与謝野鉄幹 窪田空穂 与謝野晶子 山川登美子 斎藤茂吉 前田夕暮 北原白秋 若山牧水 石川啄木 三ヶ島葭子 吉井勇 釈迢空 岡本かの子 土屋文明 宮沢賢治 明石海人 吉野秀雄 前川佐美雄 坪野哲久 葛原妙子 石川信雄(信夫) 齋藤史 佐藤佐太郎 宮柊二 近藤芳美 山崎方代 浜田到 竹山広 塚本邦雄 中城ふみ子 大西民子 相良宏 山中智恵子 前登志夫 岡井隆 馬場あき子 寺山修司 平井弘 奥村晃作 小野茂樹 佐佐木幸綱 春日井建 岸上大作 高野公彦 村木道彦 福島泰樹 伊藤一彦 三枝昻之 ・ 全集版あとがき 文庫版あとがき 解説 東直子 - 著者プロフィール - 穂村 弘 (ホムラ ヒロシ) (編) 1962年札幌市生まれ。歌人。『短歌の友人』で伊藤整文学賞、『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。著書に歌集『シンジケート』『ラインマーカーズ』、エッセイ『世界音痴』等。
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人といることの、すさまじさとすばらしさ | きくち ゆみこ
¥2,420
twililight 2025年 ソフトカバー 272ページ 四六判 縦188mm 横127mm - 内容紹介 - 植本一子さん、安達茉莉子さん、推薦! 人間関係101の人たちへ。 “「ああもう無理だ、くたくただ 」、相変わらずベッドに大げさに倒れ込みながら、「でも それってなんでなの?」「じゃあどうしたら楽になる?」まるで何かの実験みたいにしつこく自分に問いかけて、消耗しない人との距離を、毎日言葉でさぐっている(わからなくなれば、入門クラスの生徒よろしく、書店に、図書館に駆け込んで、先達たちの言葉をあおぎながら)”(「はじめに」より) 2010年よりパーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたzineを定期的に発行し、2023年にはtwililightから初めてのエッセイ集『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』を刊行した翻訳・文筆家のきくちゆみこ。 今作『人とともにいることの、すさまじさとすばらしさ』は、あたらしく引っ越してきた郊外の団地で、長年苦手としてきた「人とともにいること」の学びと向き合う日々を綴った日記エッセイ。 “遠くの生に思いを寄せながらも、身近なところにいる、それでも自分とはちがう「他者」へのまなざしを変えなくては、たどり着けない場所があるような気がしていた。ケアをじゅうぶんに発揮しながら絶え間なく人と向き合い、それでいて自分を消耗させない方法をなんとか見つけたかった。 だからこそ、家族よりは遠く、それでも「いま・ここ」で日々関わることになった団地やコミュニティについて、そこにどっぷり浸かっている自分について、書いてみたかったんだと思う。”(「あとがき」より) 前作同様、twililight web magazineでの連載をまとめ、書籍化にあたって全12回に「アフター・トーク」を書き下ろしました。 装画は中島ミドリ、デザインは横山雄。 “書くことが、時間をかけることが、わたしをケアフルでいさせてくれることを、これまでの経験で知っていたから。くり返しにしか思えない日々のなかにこそ、奇跡のような瞬間が隠れていることを、見慣れたはずの顔の上に、ふと思いがけない表情が浮かぶことを、書くことがずっと教えてくれていたから。”(同前) 《推薦コメント》 植本一子 「ひとりではできないことを、人といなくてはできないことを経験するために生まれてきて。この世界には生きる価値があるのだと気づかせてくれる。」 安達茉莉子 「人といることは、本当は秘儀のよう。団地、高速道路、図書館、海――日記という形式から織られる物語の糸先は、私やあなたの織物にもつながっている。」 - 目次 - まえがき 1「秘儀は赤い道で起こる」 2024年9月♡日(水)の日記 2「名前、人をつなぐ呪文としての①」 2024年10月 日(日)の日記 3「名前、人をつなぐ呪文としての②」 2024年10月 日(金)の日記 4「ていねいさと親しさのあいだで」 2024年11月 日(土)の日記 5「ときにはストレンジャーになって」 2024年12月 日(水)の日記 6「Three is the magic number」 2025年1月 日(水)の日記 7「お風呂のパラダイス」 2025年2月 日(火)の日記 8「枝の上の小鳥たち」 2025年3月 日(木)の日記 9「花の陰」 2025年4月 日(金)の日記 10「共感の先、共感の手前」 2025年5月 日(土)の日記 11「贈与の輪っか」 2025年6月 日(日)の日記 12「身体を持った幽霊」 2025年7月 日(木)の日記 13「ケア-フルな山小屋」、そしてあとがき - 著者プロフィール - きくちゆみこ (キクチユミコ) (著) 文章と翻訳。2010年よりパーソナルな語りとフィクションによる救いをテーマにしたzineを定期的に発行。zineをもとにした空間の展示や言葉の作品制作も行う。主な著書に『だめをだいじょぶにしていく日々だよ』(twililight)、訳書に『人種差別をしない・させないための20のレッスン』(DU BOOKS)などがある。現在はルドルフ・シュタイナーのアントロポゾフィーに取り組みつつ、新しく引っ越してきた郊外の団地にて、長年苦手としてきた「人とともにいること」の学びと向き合っている。
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たまさかの古本屋 シマウマ書房の日 | 鈴木 創
¥2,200
亜紀書房 2025年 ソフトカバー 256ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ19mm - 内容紹介 - 良書は巡る、バトンのように 名古屋・今池の古本屋店主が綴る、本と人の20年。 ぶらりと立ち寄るご近所さんから、学生などの若い世代、作家やクリエイター、大学の研究者まで、さまざまな人が訪れる町の古本屋・シマウマ書房。 活字離れといわれる昨今だが、新刊書店や図書館とはまた別の角度から、本と読者をつなぐ役割を担っている。日々の仕事のなかで多くの書物や人と接し、見て、考えてきた店主が、本の豊かな魅力、読書の醍醐味、活字文化のこれからを綴ったエッセイ集。 - 目次 - ⅰ 古本屋の日々 浜辺にて 古本の買い取り 小さな循環 遠方からの注文 レジのやりとり 本棚のある生活 振り子の人 郵送と注文 本の手触り いつか読もうと思いながら ページに挟まれた切符 列車ニテ読ム Aさんの『郷愁』 星を売る人々 「万置き」事件 古本屋の匂い AIの時代 頭のなかの地図 機が熟す 夏の終わりに ⅱ 本をつなぐ 本屋の曖昧さ 偶然の読書 ドイツの二人 影との対話 日記のなかの時間 栞を挟む こよりを撚る 読書の「あるある」ネタ 言葉は空を舞い、書はとどまる ランプと銭湯 小さな明かり 揺れる日々 本棚の向こう側 くじ 縞模様 手のひらほどの庭 ウミガメのシルエット 道徳と倫理 読むことのメカニズム ⅲ 生活と読書 家族について 子供たち 本を読み始めた頃 土のなかのスプーン 長針と短針 仮設住宅と猫たち 本の虫養い 本の本たる所以は 歴史と日常 あこがれの詩人 文字を刻む 祖母の田舎とリンゴの木 栗の木とスズメバチ 思い出の一ページ 年の瀬に 思いつくまま あとがき - 前書きなど - 日常ということでいうならば、町の古本屋としてのシマウマ書房の日常は、とかく地味な仕事の繰り返しである。いつも同じ場所にいて、雨の日も風の日も決まった時間に店を開ける。お客さんが来るとは限らない。それでも、買い取りをした本の埃を払い、値段をつけて棚に並べておく。注文が入れば梱包して発送する。いつもそれだけのこと。でも、それを退屈とは感じていない。むしろこうした毎日の繰り返しにこそ、意味があると思っている。 - 著者プロフィール - 鈴木 創 (スズキ ハジメ) (著) 1973年、東京都生まれ。 2006年に名古屋市千種区の本山で古書店「シマウマ書房」を開業。 2019年に店舗を移転、現在は千種区の今池で営業をしている。 2014年より朝日新聞(東海・地域面)にてコラム「本の虫」を連載中。 編著書に『なごや古本屋案内』(風媒社)がある。
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マインド・エベレスト Mind Everest | 関 健作
¥2,500
Type Slowly 2025年 ソフトカバー 168ページ A5変形判 縦196mm 横150mm 厚さ14mm - 内容紹介 - エベレスト登頂に成功した写真家による絵日記 「世界一の稜線をこの目で見たい」 40歳、仕事も家庭も不満はない。 ただ、エベレストへの憧れだけがどうしても消えなかった。 登頂を決意したその日から山頂アタック当日まで、 溢れ出る感情とイメージを毎日ノートに綴った 4か月間の絵日記。 「エベレストに登る。そして、必ず生きて帰ってくる」 資金集め、日々のトレーニング、家族への思い。 準備を尽くしても消えない不安、現場での予期せぬトラブル。 それでも見たい未知の景色。 毎日エベレストを描き続けることで浮かび上がってきた 僕の心の中ーーMind Everest - 前書きなど - 「いつかっていつ?」 エベレストの挑戦は妻のこんな一言からはじまった。 「いつかはエベレストに登ってみたい」学生時代から憧れている山の話をすることがあった。ある日、エベレストの話しをしていると、冒頭の言葉が返ってきた。彼女の言葉はまるで銃口を突きつけられているように鋭かった。それが冗談ではなく真剣なものだと察したからだ。「あなたはもう若くない。本気でエベレストに登りたいのなら今がいちばん若い時。行くなら今しかないでしょ」というのだ。たくさんの言い訳が胸の奥から次々と湧き出てきた。「お金ないでしょ、エベレスト登山にいくらかかると思っているんだ? 登山に2か月という期間が必要。その間仕事なしでどうやって家族を養うんだよ? 死ぬリスクだってある。もし死んだら君と娘はどうやって生きていくんだ?」そんな言葉たちだ。その根っこには得体のしれない大きな恐怖が渦巻いていた。それでも妻はまっすぐに「今年だったら応援するよ」と僕に伝えてくれたのだ。諦める理由はいくらでも出てくる。けれどこの機会を逃したら一生エベレストには登れないだろう。恐怖以上の大きな憧れが私を突き動かした。 2024年1月、エベレストの登山を決めた。「登る」と決めた瞬間から胸の中には不安や恐怖、様々な感情が溢れ出した。夢の中に何度も出てくるエベレストのことを考えると鼓動が高鳴り、体温が上がっていくのを感じる。とめどなく浮かんでくる膨大なイメージと言葉をノートに綴った。何かに昇華しなければこの興奮を抑えることができなかったのだ。 浮かんでは綴り、想いを書き、憧れの山を描いた。登頂までの日々をただただ記録していった。その時間を重ね、自分の気持ちと向き合い続けたら、自分の心がどのように変化するのか、それを知りたくて続けたのがこの絵日記「Mind Everest」である。 - 著者プロフィール - 関 健作 (セキ ケンサク) (著) 1983年千葉県生まれ。順天堂大学在学中に中国側・ネパール側のエベレストベースキャンプを訪れ、ヒマラヤに魅了される。大学卒業後の2007年から3年間、ヒマラヤ山脈の国・ブータンで教員として勤務。その経験をきっかけに、2011年よりフォトグラファーとして活動を開始。ヒマラヤの国々を中心に撮影を続けている。 第13回「名取洋之助写真賞」、APAアワード2017文部科学大臣賞などを受賞。著作に『ブータンの笑顔 新米教師が、ブータンの子どもたちと過ごした3年間』などがある。 2024年5月13日、念願だったエベレストに登頂。 https://www.kensakuseki-photoworks.com
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宮沢賢治をゆっくり読む アート・仏教・ビジネスの交差点へ | 岡田 基生
¥2,420
ヘウレーカ 2025年 ソフトカバー 272ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ18mm - 内容紹介 - ウェルビーイング、エコロジー、リベラルアーツ──。今でこそ注目されるこれらのテーマに、100年前の日本で真剣に取り組み、社会を変えようとした人物がいた。それが宮沢賢治だ。では、もし賢治が現代に生きていたら、どんな未来を描いただろうか? 本書は、賢治を文学者としてだけではなく、「アートの力で社会課題の解決に挑んだ情熱的なソーシャル・イノベーター」として新たに捉え直す試みである。著者が独自に編み出した「熟読の技芸」を通じて、作品の中にある賢治のエッセンスが詰まった一文を丁寧に読み解きながら、これからの社会や私たちの生き方を豊かにするヒントを探っていく。 - 目次 - はじめに──もしも宮沢賢治が現代に生きていたら どうすればみんなが楽しめる世界をつくれるか/自分自身の生き方が問われる時代/ソーシャル・イノベーターとしての宮沢賢治/「ゆっくり読む」とはどういうことか 第1章 本当に大切なものを探る旅──童話「銀河鉄道の夜」 ◆人生観が揺さぶられる夜 探求の出発点/カムパネルラの苦悩/他の個の幸福への問い/「みんな」と「みちづれ」の緊張関係 ◆本当の幸福を探る手がかり みんながカムパネルラだ/「ジョバンニの切符」とは何か/「一念三千」という宇宙観/本当の幸福を探るための実験/なぜブルガニロ博士は登場しなくなったのか コラム 現在のイギリス海岸 第2章 本当の幸福が感じられる場所──童話「虔十公園林」 ◆杉林で深呼吸する 公園林の物語/森林浴の効能 ◆虔十と賢治 新鮮に感受し、歓びを分かち合うこと/虔十の賢さ/「十力」とは何か ◆公園林が教えること 自然と人為が調和する人工林/遊びと学びが一体となる場/生命の活かし合いと、それを成り立たせる力 コラム 宮沢賢治と鉱物 第3章 永久の未完成という完成──芸術論『農民芸術概論綱要』 ◆宇宙の構造から幸福を考える どうすればもっと楽しく暮らせるか/世界のすべてはつながっている/すべては自分の中で起こっている/「こゝろのひとつの風物」としての宇宙/互いが互いを映し合う宇宙/私はすべての出来事の当事者である/あらゆる自己中心性の根源/すべての個が宇宙の主役である/未完成でありながら完成している幸福 ◆幸福の原体験 曠野の饗宴/「自分を忘れる」とはどういうことか/「楽しい/たのしい」とはどういうことか ◆幸福はどのようにして成立するか 賢治の宇宙観と生命観/賢治の幸福観/ポジティブ心理学との関係/「みんな」と「みちづれ」の調和的な関係 コラム 求道の共同体 第4章 大地と人間が織りなす演劇──詩〔生徒諸君に寄せる〕 ◆どうすれば幸福な社会のビジョンを描けるか 賢治の時代認識/詩人の使命/予言と設計の一体性/森羅万象の奏でる音楽/詩は誰に由来するか ◆賢治の描いたビジョン 「地人芸術」というプロジェクト/「地人の個性」とは何か/大地と人間が織りなすオペラを上演する/地人芸術の実践方法/世界の幸福と地人芸術の関係 ◆アートを生み出す方法 「活動としてのアート」と「生活としてのアート」の関係/創作の前段階――生活としてのアート/無意識の重要性/創作のプロセス――活動としてのアート/地人芸術の実例/風と ゆききすること/雲からエネルギーをとること ◆賢治が生み出した秩序 「コスモス」としての美/「われらの美」によって乗り越えられる四つの課題/「イーハトーヴ」というプロジェクト/「イーハトーヴ」という言葉の成り立ち/地人芸術を継承する/私の実践 コラム 言葉の音、音の言葉 第5章 自分たちの手で広場をつくる──童話「ポラーノの広場」 ◆幻滅から始まる物語 どのようにビジョンを実現すればよいか/なぜ広場が重要なのか/「ポラーノの広場」の物語/三つのポラーノの広場/羅須地人協会の活動 ◆理想主義の罠 削除されたキューストの激励/晩年の賢治の心境/「雨ニモマケズ」の先へ/本当の謙虚さはどこから生まれるか ◆変革の技芸 工夫──答えのない課題に向き合う/饗宴──他の個と共に生命を養う/共演──他の個と共に役割を果たす/方便──相手に合わせて表現する/これからの豊かさを実現する鍵 コラム 時を超えたティーパーティー おわりに──イーハトーヴの物語は続く - 著者プロフィール - 岡田基生 (オカダ モトキ) (著) 独立研究者。宮沢賢治学会会員。修士(哲学)。1992年生まれ、神奈川県出身。ケルン大学哲学部への交換留学を経て、上智大学文学部哲学科を卒業。同大学院哲学研究科で大正・昭和初期の哲学を研究。修了後、人文知を社会変革に活かす道を探るため、民間企業で働きながら、哲学・アート・ビジネス・教育の領域を横断する探究を続ける。IT企業を経て、カルチュア・コンビニエンス・クラブに入社し、代官山 蔦屋書店の人文・ビジネスフロアのマネージャーを経験。現在は出版社で書籍編集に携わる。宮沢賢治についての研究の成果を論考やワークショップなどの形式で発表するほか、岩手県花巻市内の中学校・高校などで10代に向けた講演も実施している。共著に『批評の歩き方』(赤井浩太・松田樹責任編集、人文書院、2024年)がある。
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好きになってしまいました。 | 三浦しをん
¥858
SOLD OUT
大和書房 2025年 だいわ文庫 ソフトカバー 336ページ 文庫判 縦150mm 横105mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 人気作家のベスト&ロングセラーエッセイ集、待望の文庫化! ミウラシヲンが描く、おおむね幸福な日常とは? 期待値を余裕で超えてくる面白さ! 電車のなかでは読まないでください!? 靴とネイルと観葉植物に愛を注ぐもオシャレな部屋には住めない定め、旅先ではなぜかかならず脱力事件勃発、本を開けば文豪のツンデレな振る舞いに心奪われ── きらめきがまぶしすぎて直視できない日もあるけれど、それでもわが心を打ちぬく「キュン」のある毎日は、おおむね幸せです。 「文庫追記」でバージョンアップもぬかりなく、ますます面白さてんこ盛り! 読み始めたら止まらない、人気作家の愛と情熱ほとばしるエッセイ集! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「残念すぎるお知らせだよ」と友人はため息をついた。「私たちはどう努力しても、絶対にオシャレな部屋には住めない運命ってこと?」 「つらいけど、そういうことになるね。だって、漫画や洋服がドワーッとある部屋を見ると、どんな気持ちになる?」 「『すごいなあ!』って、うきうきわくわくして、幸せを感じる」 「でしょ? それが私たちにお似合いの部屋ということだよ」 「しをんちゃん。今後も収納が多い倉庫みたいな部屋を探すから、手を貸して。収納たっぷりでさえあれば、ネズミと酸っぱいパンを分けあうような薄暗い部屋でもかまわない」 「ラジャ!」 ──本文「オシャレな部屋への憧れ」より ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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手仕事というもくろみ 暮らしを編み直す | 吉田 慎司
¥2,200
ブルーブラックカンパニー 2025年 ソフトカバー 256ページ 四六判 縦188mm 横127mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 《伝統的な箒づくりを通じて世界との多様な接点を見いだし、生きることの手ざわりを現代社会に回復しようと試みる、注目のつくり手の論考》 かつて日々のくらしに欠かせなかった箒は、電気掃除機の普及とともに需要が低迷し、全国各地の産地は壊滅状態に陥った。ところが近年、電気に頼りすぎないライフスタイルを志向する人、地域の伝統文化や地場産業に価値を見出す人が徐々に増え、職人が手編みした昔ながらの箒への関心が高まりつつある。 なかでも、神奈川県北部の愛川町では、一度途絶えた旧中津村の箒づくりを生業として復活させる取り組みが進む。細やかで繊細なつくりとクリエイティブな意匠を施した中津箒は限りなく工芸的で、「荒物」と呼ばれていた従来の箒とは一線を画すものとして注目されている。 再興の立役者として活躍する著者は、つくり手として伝統を受け継ぎつつ「美しいもの」を人に手渡すことで、大量生産・大量消費に基づく現代の暮らしと社会のありようを問い続けている。初の著作となる本書は、美大の彫刻科に入学してから箒のつくり手となるまでの道のりや、日々のものづくりと先達からの学びを通じて編み出された民藝論や工芸論、また移住先の北海道・小樽でのDIYによる住まいづくりや不耕起栽培による畑仕事、夫婦で営む箒のアトリエと書店・カフェの複合ショップの話など、「ライフスタイルも含めて箒の表現」と考える著者の生き方と暮らしぶりをまとめた一冊となった。 【本書より】 道具は文化や歴史も背負っている。それらを理解し、解釈するには知識やリテラシーが必要なので、使う人々にも自然とそれらを求め、深める機能もあるように思う。歴史を知った上で鑑賞や批評ができる人は、理性と感性を持って物事を判断できるだろうし、究極的には世界にはびこる分断をも解消できると思う。自分自身でさえ、そんな万能なものがあるとは信じがたいところもあるのだけれど、それでも本気で信じている。だからこそ、工芸に夢を見ている。そして、手仕事に何ができるのか、何をしてきたのか、どこに向かっていくものなのか、ということをずっと考えてきた。(第3章「手仕事の見取図を描く」より) 【推薦の辞】 関野吉晴氏(探検家・医師・武蔵野美術大学名誉教授) 《文明圏の中で、如何に自然と寄り添ったモノづくりが出来るかを探求している吉田慎司は、北海道や南西諸島の洞窟で、どれだけ文明を削いで生きていけるかの実験をしている私にとっては同志のように思える。》 - 目次 - 第1章 箒に選ばれるまで からっぽに宿った光 記録と娯楽 未知と混沌の日々、京都① 未知と混沌の日々、京都② [コラム] 中津箒とまちづくり山上 第2章 工房想念 素材--ホウキモロコシという植物 編み上げる 手渡す [コラム] 職人と百貨店 第3章 手仕事の見取図を描く クラフトブームの波間で 工房からの風 民藝と社会運動 「工芸」の目指してきたもの もう無銘性の話はしたくない① もう無銘性の話はしたくない② [コラム] 実践と研究--相沢先生のこと 第4章 生きるための道具と詩歌 工芸の詩情 対面で強くつながるために [コラム] がたんごとんと短歌 第5章 理想郷を手づくりで 移住とDIYで最適化する住まい 小樽の風土に根ざした暮らし 工芸とパンとコーヒー [コラム] 「暮らし」と「ふつう」 第6章 働く工芸 資本主義下の労働と工芸 身体と工芸 参考文献 おわりに - 前書きなど - 道具は文化や歴史も背負っている。それらを理解し、解釈するには知識やリテラシーが必要なので、使う人々にも自然とそれらを求め、深める機能もあるように思う。歴史を知った上で鑑賞や批評ができる人は、理性と感性を持って物事を判断できるだろうし、究極的には世界にはびこる分断をも解消できると思う。自分自身でさえ、そんな万能なものがあるとは信じがたいところもあるのだけれど、それでも本気で信じている。だからこそ、工芸に夢を見ている。そして、手仕事に何ができるのか、何をしてきたのか、どこに向かっていくものなのか、ということをずっと考えてきた。(第3章「手仕事の見取図を描く」より) 版元から一言 明治時代から伝わる「中津箒」(神奈川県)は、伝統的な技術を継承しつつ、現代の生活にも合うようにつくられた箒です。そのつくり手である著者は、歴史を継承することの意味を常に問い直しながら、箒を通じて「誰に」「何を」「どのように」伝えていくのかを考え続けてきました。民藝、工芸、クラフトといったフィールドを俯瞰しながら自らの立ち位置を選択し、進むべき方向性を見定めていくその姿勢は、伝統的なものづくりに関心を持つ人だけでなく、さまざまな表現者やビジネスパーソンにも求められるものです。 また、移住やDIYによる住まいづくり、不耕起栽培による畑仕事、アトリエと書店とカフェの複合ショップの運営など、本書を通じてつまびらかにされる著者のライフスタイルには、低成長時代を健やかに生きるヒントが詰まっています。 著者、版元ともども第一作となる本書を、多くの読者が手にとってくださることを願っております。 - 著者プロフィール - 吉田 慎司 (ヨシダ シンジ) (著) 1984年生まれ。東京・練馬にて育つ。2007年より株式会社まちづくり山上にて、神奈川県で明治から伝わる中津箒作りを開始。制作、展示会、ワークショップ、講演、執筆などマルチに行う。現在、北海道小樽市を拠点に活動。株式会社まちづくり山上 中津箒 つくり手主任。 武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。 主な受賞に、第51回ちばてつや賞佳作、9th SICF準グランプリ、2011年より日本民藝館展入選など。LEXUS NEW TAKUMI PROJECT 2017年度匠神奈川代表。2021年度日本民藝館展協会賞受賞。
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ヴァージニア・ウルフ エッセイ集 | ヴァージニア・ウルフ(著), 片山 亜紀(編)
¥1,980
平凡社 2025年 平凡社ライブラリー ソフトカバー 392ページ B6変型判 - 内容紹介 - 「文学はだれの私有地でもありません。文学は共有地です。切り刻まれて国家に分割されていませんし、戦争はありません。自由に恐れずに侵入して、自分で自分なりの道を見つけましょう」 文学や社会におけるジェンダー、階層を超えた女性の連帯、空襲下で綴られた平和論……。 「ベネット氏とブラウン夫人」「病気になるということ」「ロンドン上空を飛ぶ」「女性にとっての職業」「傾いた塔」ほか、初訳を多数含む25篇のエッセイを収録。初期から晩年までウルフの思想をたどる、オリジナル・アンソロジー。 【目次】 1 初期のエッセイ(一九〇五~二〇年) 路上の音楽(ストリート・ミュージック) アンダルシアの旅館 夜に歩く 『リジストラータ(女の平和)』 丘(ダウンズ)で聞こえた──神話の起源 ケンブリッジの救急看護師(VAD) サスーン氏の詩 村の中の戦争 路上から見た戦争 羽毛法案 2 中期のエッセイ(一九二四~三一年) ベネット氏とブラウン夫人 ウェンブリーの雷 病気になるということ 映画 ロンドン散策──ある冒険 太陽と魚たち ロンドン上空を飛ぶ 『ヴァネッサ・ベルの新作』のまえがき 女性にとっての職業 序文に代えて──マーガレット・ルウェリン・デイヴィスへの手紙 3 後期のエッセイ(一九三四~四〇年) どうして? 今日(こんにち)の芸術はどうして政治に注目するのか 職人の技術(クラフツマンシップ) 傾いた塔 空襲下で平和について考える 訳注 出典一覧 訳者解説
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貧乏讀本 | 鹿美社編集部(編)
¥1,980
鹿美社 2025年 ハードカバー 392ページ 四六変形判 - 内容紹介 - 【豪華造本】四六判変形/上製/箔押し/PP加工 〈豊かさとは何か〉 24名の詩、小説、俳句、短歌、随筆、日記、ルポルタージュ、翻訳 「貧乏」に纏わる前代未聞の哲学的総合文芸アンソロジー 種田山頭火 俳句十五選 林芙美子「放浪記以前」 横山源之助「日本の下層社会」(抄) 太宰治「清貧譚」 ランボオ/中原中也「教会に来る貧乏人」 小林多喜二「失業列車」 山上憶良/折口信夫「貧窮問答歌」 三好達治「貧生涯」 与謝野晶子「おとくの奉公ぶり」 芥川龍之介「十円札」 山之口貘「妹におくる手紙」 黒島伝治「電報」 岩野泡鳴「何の為めに僕」 萩原朔太郎「大井町」 小山清「落穂拾い」 樋口一葉 日記より 石川啄木『一握の砂』より 辻潤「瘋癲病院の一隅より」 幸田露伴「貧乏の説」(抄) 河上肇「古今洞随筆」 八木重吉「神の道」 森茉莉「贅沢貧乏」
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ふつうに働けないからさ、好きなことして生きています。 | 平城 さやか
¥1,760
百万年書房 2025年 ソフトカバー 240ページ 四六判 縦128mm 横188mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 手元には三百円しかなかった。 それでも、今度こそ自分が心底望む生き方がしたかった。 「ふつうに働けない」と弱り果てているあなたが、好きなことで生きていくための100の心得(tips)。 - 目次 - はじめに 年表 序章 1 ただ休みたい 2 最高の職場で元気を取り戻す 3 所持金三百円でも 第1章 仕事の話 4 アトリエ風戸のスタート 5 自転車の補助輪を外す 6 行動はとことん休んでから 7 好き嫌いを活かす 8 弱さを細かく見る 9 やりたいことの見つけ方 10 自由業に向く人・向かない人 11 できることではなく、好きなことを 12 やりたいことをひとつに絞らなくていい 13 いびつな形の三色パン 14 好きの精度を上げる練習 15 私のアイデアは枯れない泉 16 パッチワーク思考 17 不満をアイデアで解決する 18 初期衝動 19 実験魂 20 なぞるのは嫌い 21 時代遅れでも 22 イラスト仕事 23 「もったいない」から生まれた作品 24 どんな届き方が嬉しいか 25 自己満足ありき 26 販売してもらえるありがたみ 27 私が本屋を助ける 28 結果なんて存在しない 29 望みと方法を切り離す 30 一度ダメでもあきらめない 31 くやしい? 32 SNSは自分好みのタイプだけ 33 名刺は必要ない 34 本棚の向こうと繋がる 35 人に頼る 36 つまずきの後に新しい物語が始まる 37 「ある」ものに目を向ける 38 波打ち際のワークショップ 39 やってみて気づく 第2章 お金と時間の話 40 稼ぎたい 41 小商いのキャッシュフロー 42 夏が怖い 43 イベント出店料はどこまで? 44 価格設定は自分と相談 45 簿記のすすめ 46 在庫は資産です 47 道具を買うべきか 48 在庫管理をどうするか 49 お金がないからこそ生まれる工夫 50 お金と引き換えにしない 51 不安からくる行動をやめる 52 節約は楽しくない 53 把握すると不安は減る 54 母からのお米 55 五百円のカレンダーとお赤飯 56 お時給マインド卒業 57 手間と時間をかけてこそ 58 息つぎ 59 「世間」より「自分」を知る時間を 60 出来事を点ではなく線で捉える 61 「今」を細かく捉える 62 五分あったら 63 年齢を重ねること 第3章 暮らしの話 64 勇気じゃなくて覚悟 65 理想の一日 66 ルーティン 67 衣食住のバランス 68 コンパクトな暮らし 69 アトリエ活用法 70 一器多用 71 いらない理由 72 離れたところで考える 73 どの街に住むか 74 寝袋生活 75 山の上なら…… 76 歯と同じバランスで食べる 77 土鍋ごはんで元気に 78 「まごわやさしい」お味噌汁 79 結局ぬか漬けが一番 80 不安になる食べ物を控える 81 フィーリング・クッキング 82 医食同源とブレサリアン 83 自分との会話は日常のスーパーから 84 服なんて後まわし 85 肌断食 86 やっぱりきれいでいたい 第4章 心と身体の話 87 悲しみを食べたがっている 88 ひとりになりたい 89 身体という確かなもの 90 いじめのトラウマ 91 恋の話を少し 92 映画のワンシーンと思って 93 命をつなぐ方法 94 死にたいと思った瞬間 95 やきもちの正体 96 いい人をあきらめる 97 言いたいことが言えるか 98 うぐいすの盗作疑惑 99 ワンマンタイプ 100 ただそれだけ - 前書きなど - ●はじめに はじめまして。アトリエ風戸(フト)という屋号で活動しています、平城さやかと申します。本書を手に取ってくださり、ありがとうございます! 私は大好きな創作活動をすることで、なんとか生計を立てています。 二◯二五年現在、アトリエ風戸を立ち上げて九年目。文章とイラストの本/ZINE、イラスト雑貨、ブレンドハーブティーの制作・販売が活動のメインです。 かつては兼業で書店アルバイトをしていた時期もありましたが、現在はアトリエ風戸の活動のみで、都内に住まい兼アトリエの狭いワンルームを借りてひとり暮らしをしています。 私は突然好きなことで生きていけるようになったわけではありません。心身の不調からふつうに働けなくなり、経理事務の派遣OLをやめて、お先真っ暗な状態から時間をかけて、好きなことで生きていく今の方法を作ってきました。 服を買うことも、外食することも滅多にできませんが、私は今の生活に大満足しています。自由に好きなことだけをし、自分らしくいられる毎日は心穏やかでとても幸せです。 大切なのは、自分の「好き」を信じること、自分自身と会話をしてから行動すること。好きなことで生きていくために、特別な能力や資格は必要ありません。 本書では私が実践してきたこと、感じたことをあますところなくお伝えしたいと思っています。 私は心身ともに繊細な、弱い人間でもありますが、夢見ることをあきらめない強い人間でもあります。昔の私と同じように弱っていてふつうに働けない方をはじめとして、本書を読んでくださる方の人生を良い方向に変えたい。 本気でそう思って書きました。 あなたの人生を変えるためにページをめくってみてください。 - 著者プロフィール - 平城 さやか (ヒラジョウ サヤカ) (著) ふつうに働けなくなり、2017年から「アトリエ風戸」として活動をスタート。「心を満たして元気にしてくれるもの」として、ハーブティー、イラスト雑貨、ZINEなどを制作している。2023年に『わたしのすきな ふつうの本屋が閉店』を刊行。好きな食べ物はお米。
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贈り物の本 | 牟田 都子(編集)
¥2,200
亜紀書房 2025年 ハードカバー 156ページ 四六変形判 縦175mm 横116mm 厚さ16mm - 内容紹介 - 「わたしが一番読みたい書き手の方たちに集まっていただきました」 ──編者・牟田都子 ●贈り物は人と人をつなぎ、いつまでも消えない灯りをともす。 読めばきっと、あなた自身の大切な思い出がよみがえる。 ●作家・詩人・ミュージシャン・女優・漫画家……37人の豪華メンバーが忘れられない記憶を持ち寄るエッセイ集。
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旅の記憶 おいしいもの、美しいもの、大切なものに出会いに | 有元 葉子
¥1,980
講談社 2025年 ソフトカバー 200ページ A5判 - 内容紹介 - 「違う生き方もあるかもしれない。そんな気持ちにさせてくれる旅が好きです」 ・秋のパリ、初めてのひとり旅 ・「世界一おいしい!」ケイパーの島へ ・バインセオの皮の秘密と唐辛子塩で食べるパパイヤ ・タイルとコルクと哀愁の街、リスボン ・オリーブの木材を求めて、ひとりカラブリアへ ・イギリスで知った本物のパンの香り ほか ベトナムにイタリアに、有元葉子さんが語る”おいしい話”に触発されて旅に出たという人は数多くいるのではないでしょうか。実は「私の仕事人生、旅人生がスタートしたのは50代からでした」と有元さん自身は語ります。 子育てが落ち着いてきて、旅に出るのは今だと出かけた秋のパリ。家を持つまでにいたったイタリアで一枚ずつ集めてきたヴィンテージのリネン。本当にいいものづくりとは何かを問いかけてくるブルネロクチネリのブラウス。ロンドン郊外で出会った、挽きたての小麦粉で作られたパンの香り。じゃがいもとケールで作るポルトガル名物のスープ「カルト・ヴェルデ」は日本でも…… 世界中を巡った旅の記憶からは、「どうしたら自分を使い切れるかをいつも考えている」と語る有元葉子さんの人生観が垣間見えます。これから先、何を大切にして、何を楽しみとして生きていくか。ヒントに溢れたエールのような1冊になりました。 - 著者プロフィール - 有元 葉子 (アリモト ヨウコ) (著) 編集者、専業主婦を経て、料理家に。料理教室やワークショップ等を提案する「A&CO」の主宰ほか、キッチンウエア「la base(ラ バーゼ)」シリーズのディレクター、イタリア産オリーブオイル「MARFUGA(マルフーガ)」の日本代理店主宰を務めるなど活躍は多岐にわたる。レシピ本をはじめ、食を通して暮らしや生き方を語ったエッセイなど著者は100冊以上に及ぶ。近年のベストセラーは『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』(SBクリエイティブ)、『生活すること、生きること』(大和書房)ほか。
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ロッコク・キッチン | 川内 有緒
¥2,090
講談社 2025年 ソフトカバー 304ページ 四六判 - 内容紹介 - 2025年度(第35回) Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作 みんな、なに食べて、どう生きてるんだろ? 福島第一原発事故から14年、国道六号線(ロッコク)を旅して綴った 温かくておいしい記憶 再生と希望に出会うノンフィクションエッセイ 「福島第一原発事故後を描くのにこんな方法があるのかと驚き、 最後まで見届けなければと思った。(中略) 川内さんが聞き取った孤独な語りも、積み重ねてみれば深い場所でみんな手を繋いでいる。 孤独だけど、孤立してはいない。 川内版の新しい「ロッコク地図」を頼りに、私も旅に出てみたい」 選評より ……最相葉月(ノンフィクションライター/選考委員) ・目次 はじまりのナポリタン 1 いのはなご飯てなんだ 2 チャイと愛、繰り返される夜明け 3 カツサンドと見上げた空 4 「3.11」という日常と非日常 5 小さなおうち、具だくさんのお味噌汁 6 鶏ガララーメンと月面探査機 7 もやい直す人々の餃子 8 風が吹いたその後で 9 嵐のむこうのビスク鍋 10 愛と涙と勇気の中華丼 11 それぞれのカントリー・ロード 12 赤い月という名のじゃがいも 13 自分だけの地図 14 大熊町のカクテルで酔っ払う 15 ざくぎり野菜で作る男のズボラ料理 16 その柿を食べるのか 17 星空のクラムチャウダー 18 うまれたての「あったかキッチン」 19 台所から見える世界 終 ここにいられて嬉しい - 著者プロフィール - 川内 有緒 (カワウチ アリオ) (著) ノンフィクション作家。1972年東京都生まれ。アメリカ、南米、フランス、日本を転々としながら12年間国際協力分野で働いた後に、フリーランスの物書きに。東京を拠点に評伝、旅行記、エッセイなどを執筆。『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』で新田次郎文学賞、『空をゆく巨人』で開高健ノンフィクション賞、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』でYahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞を受賞。ドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』『ロッコク・キッチン』共同監督。
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日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか | 酒井 順子
¥770
講談社 2025年 講談社文庫 ソフトカバー 272ページ 文庫判 - 内容紹介 - 『枕草子』『土佐日記』の昔から日本人に親しまれてきた「エッセイ」。「昭和軽薄体」の大ブームや芸能人エッセイの人気、そして高齢者エッセイの百花繚乱ぶりなど、いつの世も「エッセイ」は時代とともにある。 では「エッセイ」とは何か? 「随筆」「コラム」「ノンフィクション」とどう違う? 「エッセイ」を読んだことのない人はいないはずなのに、意外と誰も答えられない「エッセイ」の正体。 「エッセイスト」を名乗り講談社エッセイ賞選考委員を長らく務めてきた「エッセイの専門家」である著者が、時代を彩った大ヒット名エッセイ160余作品をひもときながら、満を持して真正面から「エッセイ」を縦横無尽に語り尽くす! エッセイストがエッセイについて綴るエッセイ、ついに登場。 - 著者プロフィール - 酒井 順子 (サカイ ジュンコ) (著) 1966年東京生まれ。2003年、『負け犬の遠吠え』で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞を受賞。『オリーブの罠』『子の無い人生』『男尊女子』『百年の女 「婦人公論」が見た大正、昭和、平成』『家族終了』『平安ガールフレンズ』など著書多数。
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古本屋という仕事 | 澄田 喜広
¥2,420
青弓社 2025年 ソフトカバー 224ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm - 内容紹介 - 古本の魅力、仕入れ方法、独自の陳列、販売の基礎、店づくり、経営のモットー、開業する心構え――。話題を追い求めて流し読みする消化不良の読書ではなく、古本を熟読するスローリーディングを宣言。読書好きや古本屋を始める人に送る経験的経営ガイド。 - 目次 - まえがき はじめに 古本を仕入れる 1 古本の仕入れ先 2 一般客からの仕入れ 3 同業者からの仕入れ 4 買い取り価格について 古本を売る 1 売値の設定 2 店舗 3 需要の創造 4 売れない本と高くなる本 古本屋の交換会 1 交換会と相場 2 相場 3 交換会の実際 古本屋の店づくり 1 本に関する知識 2 本を扱う技術 3 古本屋の経営 古本屋の種類 1 専門店 2 自給自足型 3 新古書店 4 セレクトショップ型 5 発見型総合古本屋 古本屋で食べていく 1 古本屋はどういう業態なのか 2 数字でみる古本屋 3 開業シミュレーション 4 本はいくらで買えばいいのか 古本屋のこれから 1 古本屋の始めやすさ 2 古本屋の三十年 3 古本屋のこれから 古本屋宣言!――スローリーディングのすすめ 1 古本とは 2 もとの持ち主にとっての価値と古本としての価値 3 本の姿で内容を把握する 4 どういう街が古本屋に適しているのか 5 街のなかでの古本屋に適した場所 6 古本屋宣言! 7 本を読むコツ――スローリーディングを! あとがき - 版元から一言 - 時間に吟味された古い本を読むほうが、評価が定まらない新しい本を自分で吟味するよりも有意義だ。ゆっくり味わわないと取りこぼしてしまう事柄がある。話題ばかりを追い求めて、焦って流し読みする消化不良の読書にNOを言おう! 著者が店主を務める東京都・吉祥寺にあるよみた屋は、すべての人のための総合古書店である。心理・思想・趣味・アートの古本、少し手に入りにくい変わった古本をずらり並べた書棚は圧巻だ。 「読む人がいるかぎり、本と読者をつなぐ通路になる」「流行や権威に左右されることなく、どんなジャンルの本でも、どんな著者の本でも扱う」をモットーに古本を仕入れ、1冊ずつ丁寧に販売する店主が書きためてきた古本屋の表と裏の話を公開する。 古本の魅力や読み方、古本の仕入れ、独自の陳列、販売の基礎、店づくり、経営のモットー、古本屋のこれから、開業する心構え――。読書好きや古本屋を始める人に送るよみた屋流の古本屋経営ガイドであり、ゆっくり読書術=古本のスローリーディング宣言の書。 - 著者プロフィール - 澄田 喜広 (スミダ ヨシヒロ) (著) 1963年生まれ。和光大学卒業。1984年に学生アルバイトとして高原書店に入社。8年勤めて修業して独立、東京・吉祥寺でよみた屋を経営している。さまざまな機会に「古本屋になるための講座」の講師を務めたりエッセーを発表したりして古本の魅力を伝えている。著書に『古本屋になろう!』(青弓社)。 よみた屋ウェブサイト https://www.yomitaya.co.jp Xアカウント @sumida01
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私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている | 古賀 及子
¥1,870
晶文社 2025年 ソフトカバー 280ページ 四六判 - 内容紹介 - 人気の日記エッセイ作家が明かす、みんなに読まれる日記の秘密。 「文学フリマ」が毎回入場者数を更新し、日記本がブームになり、自分でも日記を書きたい・noteで公開したい・ZINEにまとめたい……という人が増えているなか、日記エッセイストの第一人者が、日記を書く際の独自の経験知と秘密を大公開。その実践例としての日記もあわせて収録。日記を読みたい人にも、書きたい人にも、いますぐ役立つアイデアと実例が満載の、これからの日記作家に捧ぐメタ日記エッセイ。 「これから私は日記について書きます。これまであちこちに書いたり、お話ししたりしてきた、日記について私なりに思うことを、ほんの少しですが、ここにまとめます。/日記は人それぞれに方法があって、方針があって、ロマンがあるものです。ここに書いたことは、すべて、単なる私の考えでありやり方ですから、どうかその点ご了承ください。てんで勝手に書けるのが、日記のよさのひとつです。」(本文より) - 目次 - 1 私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている おばけは怖いけど、私はこれから、日記について書きます/文ではなく、日記を書こうと決めた/かけがえなさというのは、思いがけなさのなかにあるんじゃないか/前日の景色を観察するためのメモ/日記は、書くだけ、あとは何もいらない/日記と秘密/毎日の日記、よりぬく日記、編集する日記/日記で世界を作る/生きた昨日を、ただ思い出す 2 私が愛するあなたの凡庸のすべて 私が愛するあなたの凡庸のすべて/互いにとっての静けさとなれ/明日が誕生日でないのが信じられない/あずかり知らぬ無限/見るべきは屋根/コツは地上に出ないこと/元気な体の私の隠喩/押すと実現するボタン/人間の味方/欲しいものは無い、有るものが欲しい 3 じゃがりこを買う人だけが私にとってかわいい、なんだこの感情は 餅をみちぎる威力を応用し/まだ出す力を持っている/なんだかいつも、これ以上着るものがないし脱ぐものもない気持ちだ/服の似合わなさの絶望をすくう/50メートルって「走」じゃないか/世界が変わる、ここが地点だ/うどんにおなり/地金は売らずにまた会おう/遠くの楽しさはいつもすこし悲しい/てっきりそれが終わりの合図だと/時間の種類の豊富さを味わう/じゃがりこを買う人だけが私にとってかわいい、なんだこの感情は 点と点が線でつながっただけで脱出──あとがきにかえて - 著者プロフィール - 古賀及子 (コガチカコ) (著) 1979年東京生まれ。エッセイスト。著書に日記エッセイ集『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)、『よくわからないまま輝き続ける世界と 気がつくための日記集』(大和書房)、エッセイ集『好きな食べ物がみつからない』(ポプラ社)、『巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある』(幻冬舎)等がある。
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彼女の最初のパレスチナ人 | サイード ・ティービー, 大津 祥子(訳)
¥2,860
小学館 2025年 ソフトカバー 272ページ 四六判 - 内容紹介 - パレスチナ移民たちの心情を描く傑作短篇集 力によって追放され、世界のどこにいようと「よそ者」として日常を引き裂かれ続けるパレスチナ人たちは、あなたのすぐ隣にもいるかもしれない。ーー安田菜津紀氏(Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)推薦! 2022年アトウッド・ギブソン・ライターズ・トラスト・フィクション賞最終候補作 母国について教えた恋人が救済活動に目覚めていく姿に戸惑う医師 かつて暮らした国への小さな投稿によって追い詰められていく数学者 ルームメイトたちに溶け込むために架空の恋人をでっちあげる大学生 正規採用と引き換えに違法なミッションを引き受けてしまう司法修習生 妻と娘のために禁断の取引に手を伸ばしてしまうプログラマー…… 安住の地となるはずの国で心揺らぐパレスチナ移民たちの日々が、珠玉の9篇に。瀬戸際に追い詰められながら自らのアイデンティティを探る姿を多彩な筆致で綴る、カナダ発傑作短篇集。 【編集担当からのおすすめ情報】 2023年秋以降ガザ地区の惨状が世界中に発信されていますが、パレスチナの人々の苦難は1948年の「ナクバ」(イスラエル建国に際して70万人以上のパレスチナ人が難民化)に端を発しています。本作に登場するのも、祖父母や父母、あるいは本人が故郷を失いやむにやまれずカナダに移り住んできたという人たちです。しかし安住の地を得たと思いきや、ふとした局面で差別や偏見、居づらさを感じ、身を小さくする思いで暮らす人々。そんな移民たちの九つの物語です。パレスチナの苦難の歴史とともに、海外からの移住者が増えている今の日本で、彼らの心の内にも思いを馳せるきっかけとなれば幸いです。
