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【サイン本】コーヒーにミルクを入れるような愛 | くどうれいん
¥1,705
SOLD OUT
講談社 2024年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - ふたり暮らし。書くこと。前を見て進むこと。 日々の手ざわりがあざやかな言葉に変わる。 ロングセラー『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』に続く、注目作家の最新エッセイ集。 【目次】 飛んじゃったサンキャッチャー なまけ神様 大荷物のこころ ほそい稲妻 すばらしい枝 歯とベンツ 泣きながらマラカス クリーニング・キッス 鬼の初恋 蝙蝠・胡麻団子・氷嚢 夜のマンション 夕陽を見せる いやな手 見ていないし、透かしていない コーヒーと結婚 倒産と失恋 長野さんは陸を泳ぐ へそを出して来た ヤドリギ かわいそうに ミルク 作家みたい 深く蔵す - 著者プロフィール - くどう れいん (クドウ レイン) (著/文) 作家。1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書にエッセイ集『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』、歌集『水中で口笛』、小説『氷柱の声』、創作童話『プンスカジャム』、絵本『あんまりすてきだったから』などがある。
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見ることの塩 上 イスラエル パレスチナ紀行 + 見ることの塩 下 セルビア コソヴォ紀行 | 四方田 犬彦
¥2,640
河出書房新社 2024年 ソフトカバー 320ページ / 328ページ 文庫判 - 内容紹介 - (上巻)テルアヴィヴから、「壁」を越えパレスチナへ――街を歩き、対話を重ね、土地の日常から現代のアポリアに対峙する珠玉の紀行文学。 (下巻)ただ見ることを課された旅は、紛争終結から数年後の旧ユーゴ諸国へ。宗教や民族の虚構性を看過し、世界の矛盾を凝視する紀行文学。 - 著者プロフィール - 四方田 犬彦 (ヨモタ イヌヒコ) (著/文) 1953年生まれ。あらゆるジャンルを横断する批評家。著書『映画史への招待』、『モロッコ流謫』、『日本のマラーノ文学』、『ルイス・ブニュエル』、『詩の約束』、『さらば、ベイルート』など。
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ネオ日本食 | トミヤマ ユキコ
¥1,980
リトルモア 2024年 ソフトカバー 210ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm - 内容紹介 - ユネスコ(※)は、 「ネオ日本食」を見落としている。 (※)無形文化遺産に「和食」を登録 -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- 「ネオ日本食」とは:海外から持ち込まれたはずなのに 日本で独自の進化を遂げ、わたしたちの食文化にすっかり 溶け込んでいる食べ物&飲み物。 -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- B級グルメ、せんべろ、町中華、ヌン活 ── フード界の次なる最注目キーワードは「ネオ日本食」だ! かつてパンケーキ・ブームを牽引したトミヤマユキコが見出した“新概念”。 本書は、その歴史・魅力・美味しさを徹底的に取材し描き切った、読みものとしても一級の渾身作です。 さあ、身近なのに広大な「#ネオ日本食」の世界へ! [登場する店/会社/人とテーマ] ・「ホットケーキ」 珈琲ワンモア ・「パフェ」 浅煎りコーヒーと自然派ワイン Typica ・「たらこスパゲティ」 スパゲティ ダン ・「ランチパック」 山崎製パン株式会社 ・「ホイス」 有限会社ジィ・ティ・ユー ・「餃子」 ホワイト餃子 野田本店 ・「カツレツ」 ぽん多本家 ・「カレー」 インタビュー=稲田俊輔 +ナポリタン、名古屋めし等の論考も! あなたの好きな、ネオ日本食はなんですか? - 著者プロフィール - トミヤマ ユキコ (トミヤマ ユキコ) (著/文) 1979年、秋田県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科に進み、少女マンガにおける女性労働表象の研究で博士号(文学)取得。現在、東北芸術工科大学芸術学部准教授。ライターとして、日本の文学、マンガ、フードカルチャーについて書く一方、大学教員として、少女マンガ研究を中心としたサブカルチャー関連講義を担当している。2021年から手塚治虫文化賞選考委員。24年からNHK高校講座「家庭総合」(NHK Eテレ)でMC。主な著作に『パンケーキ・ノート おいしいパンケーキ案内100』(リトルモア)、『40歳までにオシャレになりたい!』(扶桑社)、『夫婦ってなんだ?』(筑摩書房)、『少女マンガのブサイク女子考』(左右社)、『10代の悩みに効くマンガ、あります!』(岩波ジュニア新書)、『女子マンガに答えがある「らしさ」をはみ出すヒロインたち』(中央公論新社)、『労働系女子マンガ論!』(タバブックス)、『文庫版 大学1年生の歩き方』(清田隆之との共著、集英社文庫)などがある。
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耳をすませば | チョ・ナムジュ, 小山内 園子(翻訳)
¥1,870
筑摩書房 2024年 ソフトカバー 320ページ 四六判 - 内容紹介 - 『82年生まれ、キム・ジヨン』著者のデビュー作にして傑作! 抜群の聴力を持つ少年がテレビのサバイバル番組に出場し……。著者インタビューも必読! - 著者プロフィール - チョ・ナムジュ (チョ ナムジュ) (本文) チョ・ナムジュ:1978年ソウル生まれ、梨花女子大学社会学科を卒業。放送作家を経て、長編小説「耳をすませば」で文学トンネ小説賞に入賞して文壇デビュー。2016年『コマネチのために』でファンサンボル青年文学賞受賞。『82年生まれ、キム・ジヨン』で第41回今日の作家賞を受賞(2017年8月)。大ベストセラーとなる。2018年『彼女の名前は』、2019年『サハマンション』、2020年『ミカンの味』、2021年『私たちが記したもの』、2022年『ソヨンドン物語』刊行。邦訳は、『82年生まれ、キム・ジヨン』(斎藤真理子訳、ちくま文庫)、『彼女の名前は』『私たちが記したもの』(小山内園子、すんみ訳)、『サハマンション』(斎藤真理子訳)いずれも筑摩書房刊。『ミカンの味』(矢島暁子訳、朝日新聞出版)。『ソヨンドン物語』(古川綾子訳、筑摩書房)が近刊予定。 小山内 園子 (オサナイ ソノコ) (翻訳) 1969年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。 訳書に、『破果』(ク・ビョンモ、岩波書店)、『大仏ホテルの幽霊』(カン・ファギル、白水社)、『女の答えはピッチにある――女子サッカーが私に教えてくれたこと』(キム・ホンビ、白水社)など。すんみとの共訳書に、『私たちにはことばが必要だ』(イ・ミンギョン、タバブックス)、『彼女の名前は』、『私たちが記したもの』(チョ・ナムジュ、筑摩書房)などがある。
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ザ・ロード アメリカ放浪記 | ジャック・ロンドン, 川本 三郎(翻訳)
¥968
筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 - 内容紹介 - 無賃乗車の技術、刑務所でのサバイバル、貧窮ホーボー生活…「短篇の名手」J・ロンドンが10代の頃のアメリカ大陸放浪を語る隠れた名作。 大陸横断列車にタダ乗り、刑務所でのサバイバル、極貧ホーボー生活、 ホラ話の技術、19世紀末アメリカの光景、さまざまな人々との出会い。 ジャック・ロンドン、面白すぎる冒険実話。 『オン・ザ・ロード』ジャック・ケルアックも憧れたジャック・ロンドン。 その原点は、10代のアメリカ大陸放浪にあった! 【内容紹介】 1892年アメリカ、16歳のジャック・ロンドンは初めて放浪の旅に出た。列車にタダ乗りして大陸を巡る旅は、苦しいながらも自由で、信じられない出来事の連続だった。無賃乗車や騙りの技術、刑務所でのサバイバル、警察との追跡劇、忘れがたいホーボー(放浪者)の仲間たち……『野性の呼び声』で知られる作家が、若き日の冒険を語る。生気に満ちた文体と鋭い視点が光る、アメリカ文学の隠れた名作。 「私が〝放浪の旅〟に出たのは、そうせざるを得なかったからであり、ジーンズに汽車 賃を持っていなかったからであり、そして、〝同じ仕事〟を一生続けるようには人間が 出来ていなかったからである。──まあ、旅に出ていたほうが楽だったからだ。」(本文より) 装画 カチナツミ カバーデザイン 大倉真一郎 目次 1 貨車のすきまに 2 食卓の幸運 3 鞭打ちの光景 4 刑務所の生活 5 作業所の囚人たち 6 最高の放浪者 7 ロードキッドの社会学 8 二千人の放浪者の行進 9 デカの追跡 訳者解説 川本三郎 写真資料 - 著者プロフィール - ジャック・ロンドン (ロンドン ジャック) (本文) 1876年、サンフランシスコ生まれ。1916年没。工場労働者、船員、ホーボーなどを経て、1903年に『野性の呼び声』で一躍人気作家に。「短篇の名手」として知られ、小説やルポルタージュなど多くの作品を残した。邦訳に『白い牙』『どん底の人びと』『マーティン・イーデン』『火を熾す』『犬物語』などがある。 川本 三郎 (カワモト サブロウ) (翻訳) 1944年、東京生まれ。新聞社勤務を経て、評論・翻訳活動に入る。訳書にカポーティ『夜の樹』『叶えられた祈り』、近著に『映画の木洩れ日』『ひとり遊びぞ我はまされる』など。
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三淵嘉子 日本初の女性弁護士 | 長尾 剛
¥858
朝日新聞出版 2024年 ソフトカバー 224ページ 文庫判 - 内容紹介 - 時は昭和、「女性は裁判官になれない」という法曹界に怒りを燃やす人物がいた。彼女の名は、和田嘉子──のちの三淵嘉子。「女の法律家など」と言われた時代に、日本初の女性弁護士のひとりとして奔走した嘉子の夢と生き様、戦いを描く傑作評伝。
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塔のない街 | 大野 露井
¥2,420
河出書房新社 2024年 ハードカバー 192ページ 四六変型判 縦198mm 横139mm 厚さ19mm - 内容紹介 - 「窓通信」「狂言・切り裂きジャック」「舌学者、舌望に悶舌す」……ロンドンという「劇場」を舞台に気鋭の翻訳家が贈る、デビュー小説にして空前のモラトリアム(!?)文学、ついに刊行! 【推薦文】 野崎歓氏(フランス文学者)、絶賛! 華麗にして可憐、瑞々しく花開いた作品群は日本文学の枠を軽々と越えてゆく。 この作者、ただものではない!
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ぜんぶ運命だったんかい おじさん社会と女子の一生 | 笛美
¥1,760
亜紀書房 2021年 ソフトカバー 304ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 「#検察庁法改正案に抗議します」のTwitterデモ仕掛け人による、初の著作! 男性中心の広告業界でがむしゃらに働いてきた20代。 気が付けば、同世代の男性は結婚し、仕事でも飛躍している。 なのに自分は彼氏もできない。 焦って婚活したものの、高学歴・高所得・仕事での成功が壁となる。 容姿で判断されたり、会議で意見が通らなかったり、男性との賃金格差だったり、ーーなんだか辛くて生きにくい。 あるとき、その理由がわかった。 それは、女性がひとりで生きていくことが難しくなるように、男性に依存しなければいけないように、この社会が作られているからだった。 「…………ぜんぶ運命だったんかい。私の運命は、この社会の構造の上に敷かれたものだったんだ」 ひとりの女性がフェミニズム、そして社会活動に目覚めるまでを涙と笑いで綴るエッセイ集。 目次 ■ おじさん社会と女子の青春 ■ おじさん社会と婚活女子 ■ おじさん社会の真実 ■ おじさん社会からの脱落 ■ おじさん社会への逆襲 ■ 声を上げてみたくなったら ■ あとがき - 著者プロフィール - 笛美 (フエミ) (著/ 文) 2020年5月8日にTwitterに広がった「#検察庁法改正案に抗議します」を作った張本人。ハッシュタグは瞬く間に拡散し、400万を超すツイートを生み出し、Twitterトレンド大賞2020の2位に。現在も広告関連の仕事をしている。
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わたくし大画報 | 和田 誠
¥1,760
ポプラ社 2024年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 【糸井重里さん、推薦!】 ひとりの人間のなかに、こんなに大量の「おもしろい」があっても、よいものなのだろうか。 【内容紹介】 自分のことを書くというのは、照れくさいものである。そう思いつつ、ずいぶん書いてしまった――妻・平野レミさんとのエピソードから、はじめての育児、「週刊文春」の表紙イラストや装丁の仕事まで。 谷川俊太郎さんや篠山紀信さん、渥美清さん、向田邦子さんら著名人との驚くべき交友録も盛りだくさん。“めったに自分を語らない”和田誠が自分について書いた貴重なエッセイを復刊。イラスト79点収録。糸井重里氏、推薦! 【本文より抜粋】 自分の行動を書きつけるなんて、小学校以来のことである。かつては日記を書いて行かないと学校で先生に叱られたが、今は締切を守らないと編集者に叱られる。締切に追われて書いたおかげで、そうでなければ忘れてしまう子どもの言動などを記録しておくことはできた。 わが家としては、つまらぬ記録でもないよりあった方がいい。(「あとがき」より) 妻が突然「絵を習うことにした」という。先生の教え方がうまいとみえて、短期間に長足の進歩をとげた。毎月連載で書く文章に自分で挿絵なんか描いている。これが結構さまになっていたりするので、プロである亭主は困ることもあるのだ。「手伝ってるんだろ」と言われるからである。(「描くということ」より) 【目次抜粋】 ・猫について ・俳人二十面相 ・家庭大料理 ・晴れた日・または篠山紀信 ・カレーライスについて ・谷川俊太郎の33の質問と清水哲男のスピーチ・バルーン ・描くということ ・出産大報告 ・赤ん坊大転落 他 ・装幀のこと ・植草さんのお葬式にはアルトサックスとトランペットが鳴り響いた ・三人の恩師と二つの装幀について ・ひとコマ漫画と欧米人の反応について ・情熱のペンギンごはん ・わたくしにとって日本語とは何か ・父親レポート ・翻訳について ・歌仙・私家版日本語文法・窓ぎわのトットちゃん ・悩み多き今日この頃 ・戦争の犬たちなど ・向田さん 本書は、1982年に講談社より刊行された『わたくし大画報』を復刊したものです。
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埃だらけのすももを売ればよい ロシア銀の時代の女性詩人たち | 高柳 聡子
¥1,760
書肆侃侃房 2024 ソフトカバー 192ページ 四六判 - 内容紹介 - 詩集とはある世界観の具現であった ロシア文学におとずれた興隆期「銀の時代」(1890~1920年代)。 ロシアの古書店で著者がたまたま見つけた詩集を手がかりにして、100年前の忘れられた15人の女性詩人たちのことばを一つずつ拾い上げる。 「web侃づめ」の好評連載が書き下ろしを加えて書籍化! 『女の子たちと公的機関』が増刷を重ねる著者による珠玉のエッセイ集。 「鮮烈である。もう埋もれさせはしない。忘れ去られ、あるいは神秘化された女性詩人たちの生き様と詩作を掬い出すかのようなこの本は、そんな祈りにも思える。」 ━━━━━水上文さん 【登場する詩人】 ◆アンナ・アフマートワ 「アクメイズム」の流派に属し、詩「キーウ」など二つの世界大戦時それぞれに戦争詩を残した。 ◆リジヤ・ジノヴィエワ=アンニバル ロシア文学初のレズビアン小説『三十三の歪んだ肖像』を書いた。 ◆ジナイーダ・ギッピウス 「現代的なこととは一時的なことなのだから」と、一冊の書物としての詩集というかたちに違和感があった。 ◆チェルビナ・デ・ガブリアック 「架空の詩人」としてデビュー。土地改良技術者と結婚後に神智学に没頭、最終的には宗教的な精神の求道を行う。 ◆ソフィア・パルノーク 「銀の時代」にあって自身がレズビアンだと公表した唯一の詩人。「攻撃的なレズビアン」として非難され、孤独な詩を書いた。〈心臓が停止の合図を出すのが聞こえる〉と自分で書いたとおり、心臓が破裂して亡くなる。 【目次】 まえがき 1 遠い異国を見つめて アデリーナ・アダーリス 2 もっとも忘れられた詩人 マリア・モラフスカヤ 3 戦争と詩を書くこと アンナ・アフマートワ 4 詩は私の祈りである ジナイーダ・ギッピウス 5 二つの魂を生きて チェルビナ・デ・ガブリアック 6 私の身体は私のもの マリア・シカプスカヤ 7 誰も見ぬ涙を詩にして リュボーフィ・コプィローワ 8 風そよぐ音にも世界は宿り エレーナ・グロー 9 「女の言語」を創出せよ ナデージュダ・ブロムレイ 10 昼の太陽と幸福と、そして夜の闇と テフィ 11 すべての詩は啓示となる アデライーダ・ゲルツィク 12 わが歌は私が死んでも朝焼けに響く ガリーナ・ガーリナ 13 テクストの彼岸にいる私 リジヤ・ジノヴィエワ=アンニバル 14 ロシアのサッフォーと呼ばれて ソフィア・パルノーク 15 私は最期のときも詩人である マリーナ・ツヴェターエワ 「銀の時代」主要人物 参考文献 あとがき - 著者プロフィール - 高柳聡子 (タカヤナギサトコ) (著/文) 1967年福岡県生まれ。ロシア文学者、翻訳者。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。おもにロシア語圏の女性文学とフェミニズム史を研究中。著書に『ロシアの女性誌━━時代を映す女たち』(群像社、2018年)、訳書にイリヤ・チラーキ『集中治療室の手紙』(群像社、 2019年)、ローラ・ベロイワン「濃縮闇━━コンデンス」(『現代ロシア文学入門』垣内出版、2022年所収)など。2023年にロシアのフェミニスト詩人で反戦活動家のダリア・セレンコ『女の子たちと公的機関 ロシアのフェミニストが目覚めるとき』(エトセトラブックス)の翻訳を刊行。
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ブルーノの問題 | アレクサンダル・ヘモン, 柴田元幸(編集 | 翻訳), 秋草俊一郎(編集 | 翻訳)
¥2,970
書肆侃侃房 2024年 ハードカバー 288ページ 四六判 - 内容紹介 - 現代アメリカ文学を代表する作家のひとり、アレクサンダル・ヘモンの最初期短編集 故郷喪失者は言語の中でのみ生きることができる たとえどこにいようが故郷には決していないのだから A・ヘモンによる『島』は、彼が英話で書いたもっとも初期の作品のひとつである。ヘモ ン氏はボスニア人であり、一九九二年にアメリカを旅行中、ボスニアでの戦争により帰国不可能となってアメリカに移住した。『島』 を書いたのは一九九五年の春、もはや母語で小説を書くこともできず英語でもまだ書けなかった三年間を耐えた末のことだった。スチュアート・ダイベック(『プラウシェラーズ』 1998年春号) - 目次 - 島 アルフォンス・カウダースの生涯と作品 ゾルゲ諜報団 アコーディオン 心地よい言葉のやりとり コイン ブラインド・ヨゼフ・プロネク&死せる魂たち 人生の模倣 訳者あとがき - 著者プロフィール - アレクサンダル・ヘモン (アレクサンダル ヘモン) (著/文) 1964年、旧ユーゴスラヴィアの構成国だったボスニア・ヘルツェゴビナ社会主義共和国の首都サラエヴォで生まれる。大学卒業後、メディア関係の仕事を経て、1992年に文化交流プログラムによって渡米。滞在中にサラエヴォがセルビア人勢力によって包囲されたことで帰国不能になり、そのままアメリカに留まる。母語ではない英語で作品を発表するようになり2002年に発表した長編『ノーホエア・マン』で高く評価される。ほかの代表作に『ラザルス計画』(未訳、2008年)や『世界とそれがかかえるすべて』(未訳、2023年)などがある。現在はプリンストン大学でクリエイティブ・ライティングを教えるほか、『私の人生の本』のようなエッセイ、音楽、映画・ドラマ脚本といった分野でも活動している。映画『マトリックス レザレクションズ』ではラナ・ウォシャウスキー、デイヴィッド・ミッチェルと脚本の共同執筆も務めた。 柴田元幸 (シバタ モトユキ) (編集 | 翻訳) 1954年生まれ。東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、スチュアート・ダイベックなどアメリカ現代作家を中心に翻訳多数。著書に『アメリカン・ナルシス』、訳書にジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』、マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』、エリック・マコーマック『雲』など。講談社エッセイ賞、サントリー学芸賞、日本翻訳文化賞、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌『MONKEY』日本語版責任編集、英語版編集。 秋草俊一郎 (アキクサ シュンイチロウ) (編集 | 翻訳) 1979年生まれ。日本大学准教授。専門は比較文学・翻訳研究など。著書に『アメリカのナボコフ―塗りかえられた自画像』、『「世界文学」はつくられる 1827-2020』、訳書にドミトリイ・バーキン『出身国』、ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフの塊 エッセイ集1921-1975』、アレクサンダル・ヘモン『私の人生の本』、ホイト・ロング『数の値打ち―グローバル情報化時代に日本文学を読む』(共訳)など。
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サメと救世主 | カワイ・ストロング・ウォッシュバーン, 日野原慶(編集 | 翻訳)
¥2,640
書肆侃侃房 2024年 ハードカバー 424ページ 四六判 - 内容紹介 - サメに救われた少年には奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、ただのイカサマか? ハワイで生まれ育った注目の作家によるデビュー長編! はじまりは1995年。ハワイ島に暮らすフローレス家は、「豊かな」生活を求めて、オアフ島を目指す。そのさなか、息子のナイノアが海に落ち、サメによって助けだされる。サメに救われた少年には、奇跡の力が宿りはじめる。これは真実か、あるいはただのイカサマか? こうして家族の未来は大きなうねりに巻きこまれる。時を2000年以後に移して、描きだされるのは、楽園ではないハワイ。それは現代の豊かさをめぐるアメリカの矛盾、世界の矛盾を映しだす場だ。ほんとうの「豊かさ」とは何か━━。 ハワイとアメリカ本土(メインランド)を舞台に、ある一家の波乱にみちた運命がつづられる。バラク・オバマのベストブックリスト(2020年版)にも選ばれた、ハワイで生まれ育った作家による渾身のデビュー長編。 明かされる真実へと、ぐいぐい引きこまれろ。ウォッシュバーンはとてつもなく優れた新時代の書き手だ。この長大な家族の物語は、サメの牙のようにするどい。ページははじけて火花を散らす、そして、君をすっかり変えてしまう。 ━━━━━トミー・オレンジ(『ゼアゼア』) 古い神話と新たな現実がぶつかり、愛と悲しみが手をつなぎ、信仰と魔術がぎちぎちとこすれあい、喜劇がくるりと悲劇に変われば、まったく新しいなにかが生まれる。そのすべてがとめどない感傷にのって語られる、じりじり焦げるほどに。 ━━━━━マーロン・ジェイムズ(『七つの殺人に関する簡潔な記録』) 「海、自然、果物、楽園━━ハワイときいて、多くの日本人がとても良いイメージを抱くことでしょう。楽園としてのハワイ。それを期待してこの小説を読むと、あれ? と思うかもしれません。わたしは思いました。あれ? この小説に、楽園はない。主人公であるハワイ系フィリピン人のフローレス一家が生きる現代のハワイは、楽園とはかけはなれた苦しい生活が強いられる場所です。サバイバルという言葉がふさわしいほどです」(訳者あとがきより) - 著者プロフィール - カワイ・ストロング・ウォッシュバーン (著/文) ハワイ島のハマクアコーストに生まれ育つ。2020年出版の『サメと救世主』により、PEN/Hemingway Award for Debut NovelとMinnesota Book Awardを2021年に受賞。現在は、ミネアポリス在住。 日野原慶 (ヒノハラケイ) (編集 | 翻訳) 大東文化大学にてアメリカ文学を教えている。共訳書にモナ・アワド『ファットガールをめぐる13 の物語』、共著に『現代アメリカ文学ポップコーン大盛』(ともに書肆侃侃房)。
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日台万華鏡 台湾と日本のあいだで考えた | 栖来 ひかり
¥1,760
書肆侃侃房 2023年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 台湾在住で日本人の著者が、2016~2023年 にかけて“日台のあわい”で書き続けた33篇のエッセー。台湾社会や日台の文化比較、歴史的交錯から、映画やアート、ジェンダー、LGBTQにまつわる話題まで広く言及し、リアルな台湾をあわいの視点からあぶりだす。 「こんな発想をする人が国境をまたいで現れることをずっと待っていました。 複数の言語、複数の文化の中に身を置く著者が、ややこしくねじれた社会やジェンダー、歴史や文化といった様々な事象の乱反射を、未来を照らす“ひかり”に変換しようとする姿は感動的! 文化先進国台湾を知る最良の一冊にして自分たちを知るための最高の書。」 ――大友良英(音楽家) 「とても信じられない! これほどまで台湾に愛情を注いでくれる日本人女性がいたとは。 そしてなにより、台湾の人や文化を観察したこの一篇一篇の描写が、台湾人よりも台湾らしいなんて驚きだ! ようこそ、わたしたちの台湾へ。」 ――魏德聖(映画監督『セデック・バレ』『海角七号 君想う、国境の南』) 【もくじ】 はじめに どうしてわたしは台湾について考えるのか 本書の表記について 社会 1 「BRUTUS」台湾特集の表紙に台湾人が不満を感じた理由 2 移民共生先進国・台湾にみる「お手伝いさん」のススメ 3 Kolas Yotaka氏の「豊」は絶対に「夜鷹」ではない―氏名表記から考える多元化社会と文化 4 台湾は日本を映す鏡―台湾の「核食」輸入問題から考える 5 日本人はどうして席を譲らないのか?―台湾の「同理心」と日本の「自己責任」から考える 6 台湾を愛した新聞記者の死 7 なぜ台湾で「誠品書店」が生まれたのか? 8 台湾の「先手防疫」と日本の「ホトケ防疫」 9 新型コロナ問題で台湾が教えてくれたこと―マイノリティーへの向き合い方 10 まさかの時の友こそ、真の友―日本のワクチン支援、台湾人を感動させたもうひとつの意味 11 台湾に関するフェイクニュースの見分け方と台湾理解 ジェンダー 12 台湾からみえた日本の「女人禁制」問題 13 台湾LGBTQ映画からみる多様性という未来 14 「同性婚反対」に傾いた台湾社会の矛盾 15 バラの少年少女たちへ―台湾、同性婚法制化への道のり 16 日本人女優を起用した台湾のコンドーム広告に違和感を抱いた理由 17 有縁千里来相会(縁でむすばれ、千里を越えて)―台湾に嫁いだ日本人妻たちの百年 日台文化比較 18 「ショーロンポー」は台湾料理?―多文化の融合から考える台湾の豊かな食 19 「山本頭」ってなに!?―台湾で独自の進化を遂げた「男らしさ」のイメージ 20 キョンシーから台湾妖怪まで―日本視点で読み解く台湾ホラー映画ブーム 21 日本人が命をかけて食べる魚「フグ」―日・中・台・港の食文化比較 歴史交錯 22 洗骨―日本と台湾と沖縄にある生と死の間の世界 23 台湾和牛のルーツ?―千年の牛、見島ウシを訪ねて 24 日本人のバナナ好き、ルーツは台湾にあり―歴史伝える門司港の「バナちゃん節」 映画・アート・本 25 忘れたの? それとも、思い出すのが怖い?―台湾映画『返校』を観て考える、歴史への向き合い方 26 そうだ、台湾映画みよう―中国資本に侵食される台湾エンタメ界の苦境と希望 27 台湾映画の魅力―台湾のうしろ頭をみる 28 金馬奨とはなにか―近年の金馬奨授賞式をとおして考えたこと 29 80年の時を超え、台湾と日本を結ぶ一枚の絵 30 日本の民芸運動に影響を与えた台湾竹工芸 31 麗しき故郷、台湾―湾生画家・立石鉄臣を巡って 32 かつて最前線だった島の芸術祭、馬祖ビエンナーレ─トポフォビアからトポフィリアへ 33 台湾の「肖像画」描く文学 あとがき 台湾と日本、「おもろい」の万華鏡 初出一覧/主な参考文献 - 著者プロフィール - 栖来ひかり (スミキヒカリ) (著/文) 文筆家・道草者。1976年生まれ、山口県出身。京都市立芸術大学美術学部卒、2006年より台湾在住。台湾に暮らす日々、旅のごとく新鮮なまなざしを持って、失われていく風景や忘れられた記憶を見つめ、掘り起こし、重層的な台湾の魅力をつたえる。 著書に『在台灣尋找Y字路/台湾、Y字路さがし。』(玉山社、2017年)、『山口、西京都的古城之美:走入日本與台灣交錯的時空之旅』(幸福文化、2018年)、『台湾と山口をつなぐ旅』(西日本出版社、2018年)、『時をかける台湾Y字路─記憶のワンダーランドへようこそ』(図書出版ヘウレーカ、2019年)、『台日萬華鏡』(玉山社、2022年)挿絵やイラストも手掛ける。
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精神の生活 | クリスティン・スモールウッド, 佐藤直子(翻訳)
¥2,310
書肆侃侃房 2023 ハードカバー 280ページ 四六判 - 内容紹介 - この痛みを何と呼んだらいいのか? 「流産」というテーマを克明かつ赤裸々に描いた傑作小説。 不安定な地位にある大学非常勤講師のドロシーは、図書館のトイレで予期せぬ出血を経験する。流産したことを親友にも母親にも打ち明けることはできない。大学で講義し、セラピーに通い、産婦人科を訪れるが、どこにいても何をしていても世界から認めてもらえない気がしてしまう。3月の終わりからの1ヶ月半、予測不能なキャリアのなかで、自分の身体に起きた「流産」という不可解な出来事と知性によってなんとか折り合いをつけていく。 「Time」年間トップテン・フィクション(2021年)選出! - 目次 - 三月の終わり その翌日 五日後 数週間後 翌週の土曜の夜 十日後 * 日本の読者への手紙 訳者解説 - 著者プロフィール - クリスティン・スモールウッド (クリスティン・スモールウッド) (著/文) 2014年にコロンビア大学で英文学の博士号を取得したのち、これまで5本の短編小説をThe Paris Review、n+1、Vice などの文芸誌で発表している。また数多くの書評やエッセイをThe New Yorker、Bookforum、The New York Times Magazine、Harper’s Magazine 等に寄稿する批評家でもある。現在、ブルックリンに夫と二人の息子と住んでいる。 佐藤直子 (サトウナオコ) (翻訳) 東京都内の大学で非常勤講師として英語を教えている。現代アメリカ小説における「偶然性」のテーマに関心がある。
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エドワード・サイード ある批評家の残響 | 中井 亜佐子
¥1,870
書肆侃侃房 2024年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - エドワード・サイード没後20年 文学、音楽、パレスチナ問題など分野横断的に論じた批評家、エドワード・サイード。ポストコロニアル批評の先駆者として『オリエンタリズム』などの著作を残した。イスラエルによるガザへの軍事攻撃が激化。いまサイードの著作が読みなおされている。彼にとって、批評とはどのような営為だったのか? 没後20年をむかえた今、その思考の軌跡をたどりつつ、現代社会における批評の意義を問う。 【エドワード・サイードとは?】 1935年、エルサレム生まれ。幼少期をカイロで過ごす。ハーヴァード大学で博士号を取得。その後、コロンビア大学で比較文学を教えつつ、パレスチナ解放運動にかかわる。主著『オリエンタリズム』は、人文学の学問領域の再編をうながす画期的な著作。2003年、ニューヨークで逝去、2023年に没後20年を迎えた。 - 著者プロフィール - 中井亜佐子 (ナカイ アサコ) (著/文) 1966年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門は英文学。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil.)。著書に、『日常の読書学――ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』を読む』(小鳥遊書房、2023年)、『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』(月曜社、2020年)、『他者の自伝――ポストコロニアル文学を読む』(研究社、2007年)など。翻訳に、ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃』(みすず書房、2017)など。
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ユリイカ2024年3月臨時増刊号 総特集=92年目の谷川俊太郎
¥2,860
青土社 2024年 ソフトカバー 462ページ - 内容紹介 - いつでも、どこでも、ずっと谷川俊太郎 なぜ谷川俊太郎には一見して批評が似つかわしくないように思われるのか、それは現代を生きる詩人としておそらくもっとも一般に普及した存在だからだろうか、谷川俊太郎を批評しよう、そうあっさり呼びかけるのはもしかしたら谷川俊太郎自身かもしれない、「谷川俊太郎による谷川俊太郎の世界」(『ユリイカ』1973年11月臨時増刊号)が試みられてから50年、谷川俊太郎によるのではなく、谷川俊太郎に向かっていく。92年目の谷川俊太郎。 line2.gif 総特集*92年目の谷川俊太郎 ❖始まり 往復詩 2023.12-2024.01――第二信まで / 伊藤比呂美×谷川俊太郎 ❖谷川俊太郎の世界へ! 世界の谷川俊太郎・谷川俊太郎の世界 / 連東孝子 谷川俊太郎さんのあとに / 藤井貞和 迎えに来ていただけますか……、谷川さん。 / 和合亮一 ❖孤独のコスモロジー 『二十億光年の孤独』――孤独の旅の軌跡 / ディエゴ・マルティーナ 詩人の中のアトム / 田原 勉強すると、谷川俊太郎の言葉が変身する / 小笠原鳥類 青空を見つめて死なない――谷川俊太郎について / 下西風澄 ❖うたのことば 黙想する谷川さん / 小室等 んぱぱ んぽぽ うん うん――「いまここ」をめぐる旅 / 原田郁子 この気もちはなんだろう / 柴田聡子 ❖谷川俊太郎が聞こえる 歌う谷川俊太郎、そのプロテスト / 坪井秀人 校歌の宇宙 / 細馬宏通 扱いやすさの罠の前で / 森山至貴 子どもの詩人・谷川俊太郎 / 周東美材 ❖採録 今更、谷川俊太郎――谷川作品をめぐるシンポジウム / 伊藤比呂美×尾崎真理子×高橋源一郎×マーサ・ナカムラ×四元康祐 ❖谷川俊太郎を再演する 「詩」を書くよりも / 奥山紗英 谷川俊太郎に共振する――シンポジウム「今更、谷川俊太郎」学生パフォーマンス解題 / 廣瀬楽人 ❖詩人と読む 快楽主義者の詩学 / 大崎清夏 谷川俊太郎だけが詩人なのであって、他に詩人なんていないのかもしれない / 岩倉文也 谷川俊太郎と日本語と私 / 佐藤文香 ❖詩論という試論 狂暴な無垢――谷川俊太郎の詩を読む / 鳥居万由実 谷川俊太郎とはなにか / 佐藤雄一 谷川俊太郎の余白に / 久谷雉 詩における時間性をめぐって――わたしの谷川俊太郎論 / 小野絵里華 ❖創作〈1〉 小説による「朝のリレー」 / 福永信 ❖言語学/詩学/文献学 谷川俊太郎の日本語 / 今野真二 グラドゥス・アド・パルナッスム――谷川俊太郎の詩のかたち / 中村三春 リズムと調べ、あるいは音律 / 工藤貴響 谷川俊太郎の詩をどうやって読めばいいか / 加藤邦彦 ❖本に飛び乗る ボート / 奥村門土(モンドくん) 谷川俊太郎さんと出会い直す / 矢萩多聞 「谷川俊太郎 絵本★百貨展」に「百貨店」と「百貨典」 / ゆめのゆき ❖かたちあるもの しずかでにぎやかな絵本 / 寺村摩耶子 メディア装置と谷川俊太郎 / 和田敬 再論・谷川俊太郎とテレビドラマ / 瀬崎圭二 詩に詩を乗せる――『ピーナッツ』と谷川俊太郎 / 三浦知志 宇宙はわらうか――表情制作論としてのキャラクター、絵文字、詩 / 布施琳太郎 ❖創作〈2〉 ゲゲゲの俊太郎――あるいは闇の谷川俊太郎の錬成 / 山田亮太 ❖この国の詩人 谷川俊太郎の愛国詩――ロスト・ジェネレーションの感動 / 田口麻奈 哲学・文学・ヒューマニズム――谷川徹三についてのエッセイ / 山口尚 戦後文学における「励まし」としての谷川俊太郎――大江健三郎を参照項に / 菊間晴子 擦れ違う世界認識――谷川俊太郎と寺山修司 / 堀江秀史 とめどない実験 / 髙山花子 ❖谷川俊太郎から見る 定義とその周縁を解く / 三瓶玲奈 ラジオアイ ポエムアイ カメラアイ / 青柳菜摘 今日も書いている人 / 瀬尾夏美 ❖詩の果て、空の果て 宇宙と地球と私、そして――谷川俊太郎の静かな絶望について / エリス俊子 言葉になっていない言葉へ――意味を壊し生み出す / 西村ユミ 認識絵本の薔薇十字ポイエーシス――谷川俊太郎讃 / 高山宏 抽象の亀裂に現れるリアル / 郡司ペギオ幸夫 ❖93年目に向かって 〈谷川本〉をめぐる / カニエ・ナハ 装丁・レイアウト(目次・扉・見出し)=矢萩多聞
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死んでから俺にはいろんなことがあった | リカルド・アドルフォ, 木下眞穂(翻訳)
¥2,310
書肆侃侃房 2024年 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 俺はただ家に帰りたいだけなのに、それがそんなにおかしいか? 郵便配達をしていた俺は故郷の「くに」から逃げてきた。妻のカルラと幼い息子とともに「島」で不法滞在している。買い物をした帰りに乗っていた地下鉄が故障で止まってしまい、右も左もわからない場所で降ろされてしまった一家。なんとか家にたどり着こうとあれこれ画策するが、やることなすことすべてが裏目に出て━━。周囲から存在を認められず、無視され続ける移民の親子は、果たしてどうなるのか? 著者プロフィール リカルド・アドルフォ (著/文) 1974年にアンゴラに生まれるが、アンゴラの独立により幼少時にポルトガルに帰国。2003年に短編集『すべてのチョリソーは焼くためにある』でデビュー。初長編『ミゼー』はポルトガルでベストセラーとなる。『東京は地球より遠く』(2015年)では日本で働く外国人のサラリーマンの目から見たおかしな日本の日常を描いた。同書からは2019年刊の『ポルトガル短篇小説傑作選 よみがえるルーススの声』(現代企画室)に3篇が収録されている。ドラマや映画の脚本の執筆や絵本も発表するほか、広告界でも国際的に活躍している。2012年より東京に在住。 木下眞穂 (キノシタマホ) (翻訳) 上智大学ポルトガル語学科卒。ポルトガル語翻訳家。訳書に『ブリーダ』(パウロ・コエーリョ)、『忘却についての一般論』(ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ)、『エルサレム』(ゴンサロ・M・タヴァレス)、『象の旅』(ジョゼ・サラマーゴ)など。『ガルヴェイアスの犬』(ジョゼ・ルイス・ペイショット)で2019年に第5回日本翻訳大賞を受賞。
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キャラメル工場から 佐多稲子傑作短篇集 | 佐多 稲子, 佐久間 文子(編集)
¥968
筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 - 内容紹介 - 少女工員の労働の日々を描く第一作「キャラメル工場から」をはじめ、労働、地下活動、戦争の経験などを描き昭和を駆け抜けた作家、最良の短篇選集。 - 著者プロフィール - 佐多 稲子 (サタ イネコ) (本文) 小説家。1904年、長崎県生まれ。1915年、一家をあげて上京。その後、キャラメル工場の工員、料理屋の女中、日本橋丸善の店員などになる。28年、最初の作品「キャラメル工場から」を発表し、作家として出発する。著書に『私の東京地図』『樹影』(野間文芸賞)、『時に佇つ』(川端康成文学賞)、『夏の栞』(毎日芸術賞)〔以上、すべて講談社文芸文庫〕などがある。1998年没。 佐久間 文子 (サクマ アヤコ) (編集) 1964年、大阪府生まれ。86年、朝日新聞社に入社。文化部、「AERA」、「週刊朝日」などで文芸や出版についての記事を執筆。2009年から11年まで書評欄の編集長を務める。11年に退社しフリーに。著書に『「文藝」戦後文学史』(河出書房新社)、『ツボちゃんの話』(新潮社)がある。「美しい人 佐多稲子の昭和」を藝術新聞社ウェブサイトにて連載。
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百年と一日 | 柴崎 友香
¥792
筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 240ページ 文庫判 - 内容紹介 - 映画館、喫茶店、地下街の噴水広場、島、空港……様々な場所の人間と時間の不思議を描き話題となった新感覚の物語集。一篇を増補。解説 深緑野分 - 著者プロフィール - 柴崎 友香 (シバサキ トモカ) (本文) 1973年大阪生まれ。2000年に第一作『きょうのできごと』を上梓(2004年に映画化)。2007年に『その街の今は』で藝術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞、2010年に『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞(2018年に映画化)、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。他の小説作品に『続きと始まり』『待ち遠しい』『千の扉』『パノララ』『わたしがいなかった街で』『ビリジアン』『虹色と幸運』、エッセイに『大阪』(岸政彦との共著)『よう知らんけど日記』など著書多数。
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作家とけもの | 野村 麻里
¥2,200
平凡社 2024年 240ページ 四六判 - 内容紹介 - 人と動物の間で重ねられてきた愛憎相半ばする魂の交歓や、剥き出しの命との対決を、作家の視線から物語った随想アンソロジー。
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精選女性随筆集 幸田文 | 幸田 文, 川上 弘美(編集)
¥1,100
文藝春秋 2023年 文春文庫 ソフトカバー 272ページ 文庫判 - 内容紹介 - 女性が選んだ女性の名随筆シリーズ、全巻文庫化スタート! 父・露伴の亡き後に花開いた文才。 稀代の名文家の多面的な魅力が ぎゅっと一冊に! 幸田露伴の娘として生まれ、 父親に『論語』素読から家事全般まで 全てを教わった幸田文。 結婚出産離婚、父の看取りを経て、 文章を発表し始めたのは40歳を過ぎてからだった。 老境に入るまで書かれ続けた、 質量ともに抜きんでた随筆を、 川上弘美が読み込み編み上げた 極上の一冊。 むかしから、日本の女はクールだった! 解説・由里幸子 - 目次 - ぶっ飛んだかっこよさ 川上弘美 第一部:幼き日々から、父の死まで 啐啄 金魚 あしおと あとみよそわか 水 このよがくもん ふじ 春の翳 申し子 平ったい期間 終焉 堅固なるひと はにかみ すがの 第二部:くさぐさのこと むしん おふゆさんの鯖 風の記憶 金魚 午後 知らない顔 二月の味 捨てた男のよさ いのち 午前二時 次女 吹きながし 類人猿 二番手 杉 第三部:週間日記ほか 週間日記 「なやんでいます」の答え 解説 由里幸子 略年譜
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沈没船博士、海の底で歴史の謎を追う | 山舩 晃太郎
¥649
新潮社 2024年 新潮文庫 ソフトカバー 272ページ 文庫判 縦151mm 横106mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 最新技術を武器に、謎を追え! なぜか竜骨が見つからないクロアチアの輸送船、水深60mのエーゲ海に沈む沈没船群、ドブ川で2000年間眠り続けた古代船に、正体不明のカリブの「海賊船」。そして、ミクロネシアの海にのこる戦争遺跡――。英語力ゼロで単身渡米、ハンバーガーさえ注文できずに心が折れた青年が、10年かけて憧れの水中考古学者になりました! 深くて魅力的な海底世界へようこそ。
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気づいたこと、気づかないままのこと | 古賀 及子
¥1,760
シカク出版 2024年 ハードカバー 182ページ 縦190mm - 内容紹介 - 「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第2位の著者による初のエッセイ集! きょうだいで大笑いしたこと。 入院、いじめ、札幌旅行。 祖母の植木とリステリン。 子どもたちとの愉快な日々。 クーポン、生協、ねこ先輩。 とりとめなくてくだらない、だからかけがえない記憶を 天性の観察眼と感性で鮮やかに大胆に紡ぎ出す。 日記文学の新鋭として各界が注目する著者、 初の本格エッセイ集。 試し読み→https://note.com/shikakunote/n/neb973a0ef754 【解説・帯コメント 長嶋有(芥川賞・大江賞作家)】 向田邦子や武田百合子に伊丹十三、 僕が名エッセイストのそれと感じる文章がここにあった。 アプリに頼り、ミールキットで多忙な家事をいなしながら心の中だけがずっと豊かな、新しい時代の、待望のエッセイストの誕生である。(一部抜粋) - 目次 - 朝霧装飾 めがねの道 ものが水に溶けるとはどのようになることか 風船のまち 生協のカタログだけがおもしろい 新宿郵便局留 リステリンの泉 抱っこして行かれますか わたしたちのパンプキン 変だと思った俺やお母さんの目が未熟だったのかもしれない ねこからとても遠い せかいの恋人たち 劇薬としての音楽 和菓子を売っていまして のどのたこ取り まさか世界がひとつとは 8人、いまこの瞬間 これほど恋らしい2000円 シングルレバー混合栓 この世のすべては集めなかった 渡り廊下と札幌 卵を割るのが下手になった 窓のそとはあかるい よなかの親子 感動に宿った確かなうるささ 私たちは何でしょう iPhoneを無駄に買う真実の人生 いちじく 次のおとなへ押し上がる 解説 長嶋有 - 著者プロフィール - 古賀及子 (コガチカコ) (著/文) ライター、エッセイスト。1979年東京都生まれ。 2003年よりウェブメディア「デイリーポータルZ」に参加。 2018年よりはてなブログ、noteで日記の公開をはじめる。 初の著書である日記エッセイ『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)が、「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト第2位に選出された。
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庭師 散文詩集 | ラビンドラナート・タゴール, 内山眞理子(翻訳)
¥2,200
未知谷 2024年 ハードカバー 157ページ 縦190mm - 内容紹介 - これらは愛と人生をつづる抒情詩であり、ベンガル語からわたし自身が英訳した。英語散文詩集『ギーターンジャリ』に収録した宗教的な作品群よりも前にあらわしたものである。英訳はかならずしも直訳ではなく、抄訳あるいは意訳されている。ラビンドラナート・タゴール (本書「序文」より) *** 西の方からやって来た煉瓦職人とその妻は、煉瓦を焼く窯を作ろうと、土を掘るのに忙しい。 夫婦の小さな娘は、河辺りの船着き場へ行って鍋や食器を洗い、磨いて擦ってはきりのない仕事に精を出す。 小さな娘には丸坊主の幼い弟がいて、褐色の肌は丸裸で、手足は泥だらけだ。弟は姉の後を追って来るが、姉の言いつけを守って土手の上で辛抱強く待っている。 小さな娘は、水を満たした水甕を頭上に抱えて家へ戻る。左手に磨き上げた真鍮の器をぶらさげ、右手で幼い弟を支えてやる。娘は母の小さな召使いとして、こまごまとした家事を律儀にこなす。 ある日のこと、この裸ん坊が両足を投げ出して坐っているのがわたしの目に入った。 姉は水際で、一握りの土を手に、湯呑をぐるぐる回しながら擦っていた。 ほど近いところに柔らかい毛の子羊がいて、草を食んでいた。 子羊は幼い弟のすぐ傍まで来ると、突然メェーと大きな鳴き声をあげた。弟は飛び上がって泣いた。 すると娘は、磨いていた湯呑を放り出して土手を駆け上がった。 片腕に幼い弟を、もう一方の腕に子羊を抱いて、娘はどちらにも優しい愛撫を等しく分け与えた。動物と人の子は、愛の絆で結ばれた。 (詩篇77) *** あなたは誰ですか。今から百年後にわたしの詩を読んでいるあなたは。 この豊かな春の富から花一輪も、彼方の雲に浮かぶ一筋の金色の輝きも、わたしはあなたに贈ることができません。 あなたの扉を開いて外を見てください。 花の咲き匂うあなたの庭から、百年前に消え去った花々の香り高い記憶を集めてください。 かつて生きる喜びが春の朝をうたった、その声が、百年の時を超えてあなたに届いて、あなたが心の喜びのままに感じ取ってくださいますように。 (詩篇85) *** 原書The Gardenerは1913年出版。85篇の散文詩を収録。