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彼女の最初のパレスチナ人 | サイード ・ティービー, 大津 祥子(訳)
¥2,860
小学館 2025年 ソフトカバー 272ページ 四六判 - 内容紹介 - パレスチナ移民たちの心情を描く傑作短篇集 力によって追放され、世界のどこにいようと「よそ者」として日常を引き裂かれ続けるパレスチナ人たちは、あなたのすぐ隣にもいるかもしれない。ーー安田菜津紀氏(Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)推薦! 2022年アトウッド・ギブソン・ライターズ・トラスト・フィクション賞最終候補作 母国について教えた恋人が救済活動に目覚めていく姿に戸惑う医師 かつて暮らした国への小さな投稿によって追い詰められていく数学者 ルームメイトたちに溶け込むために架空の恋人をでっちあげる大学生 正規採用と引き換えに違法なミッションを引き受けてしまう司法修習生 妻と娘のために禁断の取引に手を伸ばしてしまうプログラマー…… 安住の地となるはずの国で心揺らぐパレスチナ移民たちの日々が、珠玉の9篇に。瀬戸際に追い詰められながら自らのアイデンティティを探る姿を多彩な筆致で綴る、カナダ発傑作短篇集。 【編集担当からのおすすめ情報】 2023年秋以降ガザ地区の惨状が世界中に発信されていますが、パレスチナの人々の苦難は1948年の「ナクバ」(イスラエル建国に際して70万人以上のパレスチナ人が難民化)に端を発しています。本作に登場するのも、祖父母や父母、あるいは本人が故郷を失いやむにやまれずカナダに移り住んできたという人たちです。しかし安住の地を得たと思いきや、ふとした局面で差別や偏見、居づらさを感じ、身を小さくする思いで暮らす人々。そんな移民たちの九つの物語です。パレスチナの苦難の歴史とともに、海外からの移住者が増えている今の日本で、彼らの心の内にも思いを馳せるきっかけとなれば幸いです。
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キャロル | パトリシア・ハイスミス(著/文)柿沼 瑛子(翻訳)
¥902
河出書房新社 2015年 ソフトカバー 464ページ 文庫判 - 内容紹介 - クリスマス、おもちゃ売り場の女店員はキャロルと出会う…サスペンスの女王による、二人の女性の恋の物語。映画化原作ベストセラー。
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クリスマス・イヴの聖徳太子|瀬戸 夏子
¥2,200
河出書房新社 2025年 ソフトカバー 216ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ15mm - 内容紹介 - わたしの言葉を奪いにくるならわたしはお前の命を奪う──。三島由紀夫、穂村弘、BL、タワマン文学、木嶋佳苗etc. 稀代の歌人にして天性の批評家による言葉のレジスタンス。 ・ ・ 『はつなつみずうみ分光器』の編者であり 『をとめよ素晴らしき人生を得よ』が話題の 稀代の歌人・天性の批評家 ・ 過剰な言葉と繊細なレトリックで オンリーワンの文体を持つ著者による エッセイ、小説、批評、書評を収録 ・ いまを生きるための 言葉のレジスタンス ・ ・ ・ 【目次】 ・ まえがき ・ 1 don’t call my name 「フェイクニュースは私だ」 我々は既にエミリー・ディキンソンではない 「ファン」の美学と倫理について 少女小説家になりたかったあなたへ ・ 2 終焉は祝福している スタンダード・ナンバー ウェンディ、才能という名前で生まれてきたかった?――小説 名誉男性だから ・ 3 一千年後のジャンヌ・ダルク 超資本主義社会における恋愛至上主義について MINE――小説 ・ 4 奇蹟は燃えている パーフェクト・スター――左川ちかについて 誘惑のために うつしかえされた悲劇――三島由紀夫『豊饒の海』について 原型――小説 ・ 5 don’t sing for us ふたたびの、聖書――穂村弘『ラインマーカーズ』文庫版解説 デフォルトを解除する鍵――短歌とBLについて 生という謀反――『馬場あき子全歌集』書評 凄いままでいてもらわないと困る――水原紫苑『如何なる花束にも無き花を』書評 これからの批評のための3冊 - 著者プロフィール - 瀬戸 夏子 (セト ナツコ) (著) 1985年生まれ。歌人・批評家。著書に、『そのなかに心臓をつくって住みなさい』『かわいい海とかわいくない海 end.』、『現実のクリストファー・ロビン』『白手紙紀行』『はつなつみずうみ分光器』がある。
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ジートコヴァーの最後の女神たち|カテジナ・トゥチコヴァー, 阿部 賢一(訳), 豊島 美波(訳)
¥3,080
新潮社 2025年 新潮クレスト・ブックス ハードカバー 448ページ 四六変型判 縦193mm 横134mm 厚さ26mm - 内容紹介 - 私は「女神」に育てられた。知られざる驚異を描いたチェコのベストセラー。チェコのとある辺境の寒村には、不思議な能力で人々を助ける「女神」と呼ばれる女性たちが生きていた。天候をも左右したというその術に戦争中はナチスが注目し、共産主義時代には弾圧されたことも。チェコに実在した彼女たちの数奇な運命を、その血を受け継ぐ民族誌学者の女性が探っていく。歴史のベールをはぎ取る物語。
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家守綺譚|梨木 香歩
¥605
新潮社 2006年 新潮文庫 ソフトカバー 208ページ 文庫判 縦151mm 横106mm 厚さ7mm - 内容紹介 - 庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。
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Amy's Kitchen 山田詠美文学のレシピ | 山田 詠美(文), 今井 真実(料理)
¥2,860
左右社 2025年 ハードカバー 112ページ 四六判 - 内容紹介 - 今年でデビュー40周年を迎える小説家・山田詠美のデビュー作から2020年代の最新作までの作品に登場する料理を、人気料理家の今井真実がレシピで再現したフルカラーの贅沢な一冊。 『ベッドタイムアイズ』『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』『放課後の音符』『ぼくは勉強ができない』『A2Z』『風味絶佳』『珠玉の短編』『血も涙もある』『肌馬の系譜』ほか、熱血ポンちゃんシリーズのエッセイを含む22作品分の料理を年代ごとにセレクトし、たっぷりの引用とともに紹介します。巻末には山田詠美による書き下ろしエッセイ「おいしい顔って……」、著作リストを収録。年代順の構成で、山田詠美クロニクルとしても楽しめます。 舌だけではない部分で、情感の味わいを知ること。人が深みを増して行くために、大事なレッスンになるだろう。そして、そのことは、本当の意味での「おいしい顔」を作る。いえ、おいしさが顔に滲み出るのである。ーー山田詠美書き下ろしエッセイ「おいしい顔って……」より
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ストーナー |ウィリアムズ・ジョン, 東江 一紀(訳)
¥2,860
作品社 2014年 ハードカバー 330ページ - 内容紹介 - 半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、"完璧に美しい小説"。 ------- ストーナーという男の一生を描いた一見地味な作品なのに、じわじわと物語の中に引きこまれ、最後までページをめくる手が止まらなくなります。 素晴らしい読後感の中で読む「訳者あとがき」を読み、今度は涙が止まらなくなりました。
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キリンが文学を聞いたら サバンナで続ける証言現代文芸史70 | 本よみうり堂(編)
¥1,980
書肆侃侃房 2025年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - 戦後80年、「本よみうり堂」25年、貴重な文芸の証言70 文学的な出来事やベストセラーにまつわるエピソードから、忘れられない小さな話まで。その時、作家や漫画家はどんなことを考え、感じていたのか? 柴田翔、池田理代子、桐野夏生、綿矢りさ、池澤夏樹、村田沙耶香、筒井康隆、黒柳徹子など、1960年代から2010年代に作品が刊行された作家70人の証言をもとに、「本よみうり堂」の記者が綴る文学の記録。 前作『キリンが小説を読んだら サバンナからはじめる現代文学60』(2021)の続編 2025年8月上旬全国書店にて発売。 「本よみうり堂」とは? 毎週日曜の読売新聞朝刊に掲載されている「本を愛する人たち」で作るページ。 小説やコミック・サブカルから、人文書や学術書まで。読書好きにはたまらないワクワクする記事がいっぱい! - 目次 - はじめに 1960~80年代の証言 柴田翔『されど われらが日々―』1964 /池田理代子『ベルサイユのばら』1972/宮本輝『泥の河』1977/椎名誠『さらば国分寺書店のオババ』1979 /島田荘司『占星術殺人事件』1981/北方謙三『弔鐘はるかなり』1981/野谷文昭『蜘蛛女のキス』翻訳1983/島田雅彦『優しいサヨクのための嬉遊曲』1983/浅田彰『構造と力』1983/中沢新一『チベットのモーツァルト』1983/宮田毬栄 文芸誌「海」1984/唯川恵『青春クロスピア』1985/伊藤比呂美『テリトリー論2』1985/高橋源一郎『優雅で感傷的な日本野球』1988 /吉本ばなな『キッチン』1988/北村薫『空飛ぶ馬』1989 1990年代の証言 穂村弘『シンジケート』1990/鈴木光司『リング』1991/湯本香樹美『夏の庭 The Friends』1992/斎藤美奈子『妊娠小説』1994/又吉栄喜『豚の報い』1996/桐野夏生『OUT』1997/阿部和重『インディヴィジュアル・プロジェクション』1997/金石範『火山島』1997/横山秀夫『陰の季節』1998/乙武洋匡『五体不満足』1998/松岡佑子『ハリー・ポッターと賢者の石』翻訳1999 2000年代の証言 片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』2001/糸井重里『悪人正機』2001/酒井順子『負け犬の遠吠え』2003/綿矢りさ『蹴りたい背中』2003/白岩玄『野ブタ。をプロデュース』2004/佐伯一麦『鉄塔家族』2004/白石昌則『生協の白石さん』2005/亀山郁夫『カラマーゾフの兄弟』新訳2006/美嘉『恋空』2006/劇団ひとり『陰日向に咲く』2006/池澤夏樹『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』2007/楊逸『ワンちゃん』2008/林望『謹訳 源氏物語』2010 2010年代の証言 和合亮一『詩の礫』2011/きむふな『菜食主義者』翻訳2011/伏瀬『転生したらスライムだった件』2013/最果タヒ『死んでしまう系のぼくらに』2014/柳美里『JR上野駅公園口』2014/村田沙耶香『コンビニ人間』2016/若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』2017/柴田元幸『ハックルベリー・フィンの冒けん』新訳2017/角田光代『源氏物語』現代語訳2020/多和田葉子『太陽諸島』2022/谷川俊太郎『にほんの詩集 谷川俊太郎詩集』2022/見城徹『石原慎太郎短編全集Ⅰ・Ⅱ』2021/平野啓一郎『三島由紀夫論』2023/川上弘美『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』2023/髙樹のぶ子『小説小野小町 百夜』2023/九段理江『東京都同情塔』2024/矢野優「新潮」2024年5月号2024/松浦寿輝『松浦寿輝全詩集』2024/辻原登『陥穽 陸奥宗光の青春』2024/五木寛之『忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉』2025/筒井康隆 映画「敵」2025 戦争をめぐる証言 黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』1981/青来有一『爆心』2006/奥泉光『神器 軍艦「橿原」殺人事件』2009/澤地久枝『記録 ミッドウェー海戦』1986/李恢成『地上生活者』2005~/志水辰夫『裂けて海峡』1983/阿刀田高『私が作家になった理由』2019/中村稔『私の昭和史』2004/三木卓『砲撃のあとで』1973 おわりに あとがき - 著者プロフィール - 本よみうり堂 (編) 毎週日曜日の読売新聞朝刊に掲載している本のページです。様々な本に関する企画記事を載せたフロントページと、見開き2ページで作られる書評のページからなります。作家や研究者、芸能関係者をはじめ、様々な分野の外部識者を中心とした約20人の方に読書委員に就いていただき、書評の執筆をお願いしています。書評する本を決めるのは、隔週ごとに開かれる読書委員会です。様々な出版社や著者からいただいた献本をもとに、熱く、楽しく、議論を重ね、読者の方々に充実した本選びの参考にしてもらえるように務めています。 委員会の事務局は、文化部の記者の仕事です。本に関する議論を聞くことは、記者にとっても最も勉強になる場です。時々、成長しすぎてキリンやゾウ、ウサギなど本を愛する変わった生きものたちが育ってしまうこともあるようです。 月曜夕刊(東京本社版)には、話題の本の動きを紹介する「本よみうり堂 トレンド館」や、漫画を取り上げる「コミック館」、児童書を扱う「ジュニアワールド」があります。読売新聞オンラインにも「本よみうり堂」のページを設けています。 近年は紙面の企画をもとに、読書ガイドとなるような本も編んでいます。『キリンが小説を読んだらサバンナからはじめる現代文学60』(書肆侃侃房)のほか、岡ノ谷一夫、梯久美子、牧原出さんとの共著『本棚から読む平成史』(河出書房新社)や、沼野充義、松永美穂、阿部公彦さんとの共編『文庫で読む100年の文学』(中公文庫)を刊行しています。
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星の牧場 | 庄野 英二(本文)
¥990
筑摩書房 2025年 ちくま文庫 ソフトカバー 272ぺージ 文庫判 - 内容紹介 - この本は私にとって昔から、そして今でも一番の親友ですーー絲山秋子(作家) 闇が深ければ深いほど、光が際立つような切実さに満ちた作品ーー小林エリカ(作家・アーティスト) 復員兵モミイチの失われた心にやさしく満ちてくる光と音。 数々の賞を受賞し愛された名作の復刊。 児童文学者で小説家の庄野英二の代表作になる長編ファンタジー小説。世界大戦の復員兵イシザワ・モミイチは戦地で、愛馬ツキスミを失い、心に深い傷を負って、記憶もまた失っている。ある日、牧場で働くモミイチは、馬の蹄の音を聞き、それに導かれるように山に分け入ると、クラリネットを吹く男に出会う……。刊行当時、数々の名だたる児童文学賞を受賞した名作の復刊。解説 絲山秋子 カバーデザイン/六月 カバー装画/カシワイ - 著者プロフィール - 庄野 英二 (ショウノ エイジ) (本文) 1915-1993 山口生まれ。児童文学者。小説家。1937年入営。39年以降、旧満州、ジャワ、ビルマなどを転々とし、終戦時にレンパン島で抑留。復員後、帝塚山学院の教師を務めながら執筆。63年に刊行した『星の牧場』で日本児童文学者協会賞、サンケイ児童出版文化賞、野間児童文芸賞、エッセイ『ロッテルダムの灯』で日本エッセイスト・クラブ賞受賞、著作多数。弟は作家の庄野潤三。
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ババヤガの夜 | 王谷 晶
¥748
河出書房新社 2025年 河出文庫 ソフトカバー 208ぺージ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 世界最高峰のミステリー文学賞 英国推理作家協会賞 ダガー賞 翻訳小説部門 受賞作 世界が息を呑んだ最狂のシスター・バイオレンス・アクション! ロサンゼルス・タイムズ「この夏読むべきミステリー5冊(2024年)」選出 デイリー・テレグラフ「 スリラー・オブ・ザ・イヤー」選出 「クライム・フィクション・ラバー」最優秀翻訳賞(編集者選)受賞 「めちゃくちゃブッ飛んでて最高に血まみれ、これはヤバかった! 『キル・ビル』とか『ジョン・ウィック』っぽい雰囲気の本を探してるなら、もうこれ一択」 ——@thespookybookclub 「怒り、ユーモア、スリル満載」― The Times紙 「激しい暴力と素晴らしい優しさが交互に訪れる」― The Guardian紙 「女の力を描いた、シャープでストイックな物語」― Los Angeles Times紙 「手に汗握る、壊れないスリラー」― Tokyo Weekender 「優しくも怒りに満ちたこの犯罪サーガは、オオタニの次作を待ち望まずにいられない」― Publishers Weekly 暴力を唯一の趣味とする新道依子は、関東有数規模の暴力団・内樹會会長の一人娘の護衛を任される。二度読み必至、血と暴力の傑作シスター・バイオレンスアクション、ついに文庫化。 装画:寺田克也/解説:深町秋生 どんどこ血が脈打ってくる。――北上次郎(「本の雑誌」2021年1月号) まず、この世界を壊せ。話はそこからだ、と作者は言う。――杉江松恋 シスターフッド文学をあらゆる意味で刷新するシスターバイオレンスアクション!――鴻巣友季子 もう一気に読了して最後はナルホド! と唸った。――大槻ケンヂ 友情でも愛情でも性愛でもない、ただ深いところで結ばれたこの関係に、名前など付けられない。――宇垣美里(フリーアナウンサー)
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ウーマン・トーキング ある教団の事件と彼女たちの選択 | ミリアム・テイヴズ, 鴻巣 友季子(訳)
¥1,518
KADOKAWA 2025年 角川文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 右開き - 内容紹介 - WOMEN TALKING by Miriam Toews,2018 「これは必読!『侍女の物語』から抜けだしてきたよう」マーガレット・アトウッド(←NHK Eテレ「100分de名著」で話題) 「私たちは子どもを守りたい」 教団で起きた大量レイプ事件。「悪魔の仕業(しわざ)」「作り話」とされてきたが、実は身内による犯行だった。実話にもとづくサスペンス! あるキリスト教系団体の村(コロニー)で起きた大量レイプ事件。最年少の被害者は3歳の少女。それは「悪魔の仕業(しわざ)」「作り話」とされたが、実は身内の8人の男による犯行だった。彼らを保釈させようと村の男たちが外出する2日間。女たちは子どもを守るために未来を選ばねばならない。何もしないか、闘うか、村を出ていくか。文字の読めない女たちの会議(ウーマン・トーキング)が始まる。実話にもとづくサスペンス。マーガレット・アトウッドが「必読」と絶賛。第95回アカデミー賞脚色賞映画、原作! 「これは必読! この驚異的で、悲しく、衝撃的にして心を打つ小説は現実の事件を元にしており、まるで『侍女の物語』から抜けだしてきたようだ」M・アトウッド 「痛烈……悪の本質、自由意志の問題、集団的責任、文化決定論、そして何よりも赦しについてふれる」ニューヨーク・タイムズ カバーイラスト/千海博美 カバーデザイン/鈴木成一デザイン室 - 目次 - 六月六日 オーガスト・エップ、会議前に記す 六月六日 女性たちの話し合いの議事録 六月六日 オーガスト・エップ 夜、会議と会議の間に記す 六月七日 女性会議の議事録 六月七日 会議の後にオーガスト・エップ記す 謝辞 訳者あとがき - 著者プロフィール - ミリアム・テイヴズ (ミリアム テイヴズ) (著) カナダのマニトバ州出身の作家。祖先はウクライナからの移住者で、メノナイト信徒の両親のもとに生まれる。代表作は本作の他、『Fight Night』『All My Puny Sorrows』『A Complicated Kindness』など(すべて未邦訳)。著作はアトウッド・ギブスン・トラスト・ライターズ小説賞を二度も授与され、本作はアトウッドから「これは必読! 『侍女の物語』から抜けだしてきたよう」と評された。また、本作は2022年に映画化され、第95回アカデミー賞脚色賞を受賞した。 鴻巣 友季子 (コウノス ユキコ) (訳) 1963年、東京生まれ。翻訳家、文芸評論家。英語圏の現代文学の紹介と共に古典新訳にも力を注ぐ。『風と共に去りぬ』『嵐が丘』『灯台へ』(すべて新潮文庫)の新訳を手がける。他訳書に、マーガレット・アトウッド『誓願』(ハヤカワepi文庫)、同『ペネロピアド』(角川文庫)、クレア・キーガン『ほんのささやかなこと』(早川書房)など多数。『文学は予言する』(新潮選書)、『ギンガムチェックと塩漬けライム』(NHK出版)など評論書も多い。
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ペネロピアド 女たちのオデュッセイア | マーガレット・アトウッド, 鴻巣 友季子(訳)
¥1,078
KADOKAWA 2025年 角川文庫 ソフトカバー 224ページ 文庫判 右開き - 内容紹介 - ホメロスによるギリシア英雄譚『オデュッセイア』。男性的な叙事詩の中で、女たちの声は語られてこなかった。 オデュッセウスの帰還を待つ20年、妻ペネロペイアは国を守るため、噂話に耳をふさぎ、無鉄砲な息子を育て、財産狙いの求婚者らを追い払う。 その内心はいかなるものだったのか。12人の女中たちはなぜ殺されたのか――。 『侍女の物語』『誓願』の巨匠アトウッドが想像と語りの才を発揮した、新たなる傑作! 解説・小川公代 ★2025年6月 NHK Eテレ『100分de名著』(M・アトウッド『侍女の物語』『誓願』) 指南役:鴻巣友季子 - 著者プロフィール - マーガレット・アトウッド (マーガレットアトウッド) (著) 1939年カナダ・オタワ生。トロント大学、ハーヴァード大学で学んだ後、英文学の教鞭をとる。21歳で処女詩集を出版後、小説・評論など様々な著作物を発表。「侍女の物語」でカナダ総督文学賞、「昏き目の暗殺者」でブッカー賞を受賞。カナダで最も高名な作家の一人。 鴻巣 友季子 (コウノス ユキコ) (訳) 1963年、東京生まれ。翻訳家、文芸評論家。英語圏の現代文学の紹介と共に古典新訳にも力を注ぐ。『風と共に去りぬ』(全5巻、新潮文庫)の他、エミリー・ブロンテ『嵐が丘』(同)、ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(『世界文学全集2-01』河出書房新社)の新訳も手がける。他訳書に、J・M・クッツェー『恥辱』『イエスの幼子時代』(ともに早川書房)など多数。『熟成する物語たち』(新潮社)、『全身翻訳家』『翻訳ってなんだろう? あの名作を訳してみる』(ともに筑摩書房)など翻訳に関する著書も多い。
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水棲生物 水の底のアフリカ | オズヴァルド・ルワット, 大林 薫(訳)
¥2,970
河出書房新社 2025年 ソフトカバー 368ぺージ 四六判 - 内容紹介 - アカデミー・フランセーズ賞フランス語文学賞、全アフリカ文学賞、アマドゥ・クルマ文学賞……カメルーン出身のドキュメンタリー監督による、賞総なめの衝撃作! ジェンダーをめぐる差別が根強く抑圧的な社会で「自分」を生きるために闘う人を映しとる! 貧富の格差、女性差別、性的マイノリティへの弾圧。 家父長制と因習に縛られ、権力闘争が渦巻く国ザンブエナ。かつて教師として働いていたカトメは、野心的な政治家の妻として夫を支えるかたわら、親友のアーティスト、サミーの創作活動を支援していた。反体制的な表現者、そして同性愛者であるサミーの個展の幕開け、それは二人の運命の新たな扉でもあった。 私たちは皆、水の底で生きている。 - 著者プロフィール - オズヴァルド・ルワット (オズヴァルド・ルワット) (著) 1976年カメルーン生まれ。母親の影響で、少女時代は映画観賞や写真撮影に熱中する。パリ政治学院卒業後はカメルーンでジャーナリズムを学び、新聞社で働くが、職業上の制約や言論の不自由にぶつかる。その後、パリの国立映画学校(FEMIS)とモントリオールの国立映像音響学院(INIS)で映像制作を学び、在学中に初のショートフィルム(北米先住民を扱ったドキュメンタリー)を撮る。以降、次々とドキュメンタリー作品を制作。そのうちのいくつかは国際映画祭などで高く評価され、賞を獲得した。フォトグラファーとしても精力的に活動し、パリ、ニューヨーク、キンシャサなどの都市で写真展を開催する。 大林 薫 (オオバヤシ カオリ) (訳) フランス語翻訳家。青山学院大学フランス文学科卒業。主な訳書にジャコメッティ&ラヴェンヌ『ナチスの聖杯』『邪神の覚醒』『亡国の鉤十字』(以上、竹書房文庫、監訳)、ラウィック『わたしの町は戦場になった シリア内戦下を生きた少女の四年間』(東京創元社)、ヴィスコリオージ『モンブラン』(エディション・エフ)がある。
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砂の境界 | ギーターンジャリ・シュリー, 藤井 美佳(訳)
¥2,860
エトセトラブックス 2025年 ソフトカバー 420ページ 四六変形判 縦191mm 横131mm 厚さ21mm - 内容紹介 - 国際ブッカー賞受賞! 80歳の母が、家を出た。 行き先は、越えられるはずもない 国境の向こう側。 夫を亡くし沈んでいたはずの母が、ある日突然起き上がる。ヒジュラーの友と時を過ごし、娘と旅する先はインド・パキスタンの国境線。カラスは喋り、路は目撃し、神話や哲学も語り出す。あらゆる境界を越え母は進むーー 不可視化された女性の無限を描く、インド作家初邦訳。 「母が踏み出す旅は、何百万人もの人々が歩んだことのある旅だ」――ガーディアン - 目次 - 第一章 背中 第二章 陽光 第三章 国境の向こう 訳者あとがき - 著者プロフィール - ギーターンジャリ・シュリー (ギーターンジャリ シュリー) (著) インドのウッタル・プラデーシュ州生まれ。ヒンディー語作家。大学院在学中に短編小説を発表、卒業後は母語であるヒンディー語を主軸とし、創作活動を続ける。2022年、長編第5作目となる「Ret Samadhi」(原題:砂の三昧)の英語翻訳版「Tomb of Sand」(砂の墓)が、ヒンディー語圏の作家として初めてブッカー国際賞を受賞。女性の不可視性が、人間・動物・植物・自然を超越した普遍的な形で描かれていると評された。他長編に、小さな町の家庭を描写した『母』(1993)、モスク破壊をめぐる激動の一年の都市部の生活を女性が語る『私たちの町、その年』(1998)、女性の愛と、階級やジェンダーなど、抑圧から自由への逃避の物語『隠された場所』(2001)、普通の生活が突然奪われるさまを描いた『空白』(2006)があり、複雑なインドの家父長制社会を生きる普通の人々の心の移ろいを親密な視点で物語にしている。演劇集団「不協和音(ヴィヴァーディ)」の創立メンバーとしても活動し、女性と女児に対する性加害と暴力を描く「排水溝の少女」などを執筆。現在、デリー在住。 藤井 美佳 (フジイ ミカ) (訳) 東京生まれ。東京外国語大学外国語学部南・西アジア課程ヒンディー語専攻卒。英語とヒンディー語を中心に映画やドラマの字幕翻訳を手がける。近年の主な字幕翻訳作品に『ガンジスに還る』『バーフバリ』『RRR』『何も知らない夜』『JAWAN/ジャワーン』『ジョイランド わたしの願い』『コール・ミー・ダンサー』など。2015年より上映会を企画し、東京外国語大学TUFS Cinemaで南アジア映画の紹介を続けている。
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族長の秋 | ガブリエル・ガルシア=マルケス, 鼓 直(翻訳)
¥1,100
新潮社 2025年 ソフトカバー 432ページ 文庫判 縦151mm 横106mm 厚さ15mm - 内容紹介 - 無人の聖域に土足で踏みこんだわれわれの目に映ったのは、ハゲタカに喰い荒らされた大統領の死体だった。国に何百年も君臨したが、誰も彼の顔すら見たことがなかった。生娘のようになめらかな手とヘルニアの巨大な睾丸を持ち、腹心の将軍を野菜詰めにしてオーブンで焼き、二千人の子供を船に載せてダイナマイトで爆殺したという独裁者――。権力の実相をグロテスクなまでに描いた異形の怪作。
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文体練習 | レーモン・クノー , 朝比奈弘治(訳)
¥3,738
朝日出版社 1996年 ハードカバー 195ぺージ 縦22mm - 内容紹介 - 前人未到のことば遊び。他愛もないひとつの出来事が、99通りもの変奏によって変幻自在に書き分けられてゆく。『地下鉄のザジ』の作者にして20世紀フランス文学の急進的な革命を率いたレーモン・クノーによる究極の言語遊戯がついに完全翻訳。 目次 メモ 複式記述 控え目に 隠喩を用いて 遡行 びっくり 夢 予言 語順改変 虹の七色 以下の単語を順に用いて文章を作れ ためらい 厳密に 主観的な立場から〔ほか〕
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戌井昭人 芥川賞落選小説集 | 戌井 昭人
¥1,320
筑摩書房 2025年 ちくま文庫 ソフトカバー 464ページ 文庫判 - 内容紹介 - 5回の芥川賞落選を経験し、もっとも賞に近かった(?)作家による芥川賞落選作5作品をまとめたオリジナル小説集(注:川端康成文学賞受賞作1作を含む!!!)。気が小さいのにテキトー、だけどなぜか惹かれてしまう人物たち、モラルも常識もあんまり通用しない脱力しまくりの独特の世界観が炸裂する──ある意味、画期的で文学的コスパ最強の作品集。 解説 町田康 カバーデザイン 宇都宮三鈴 カバー装画 宮田翔 - 目次 - まずいスープ ぴんぞろ ひっ すっぽん心中 どろにやいと 落選ばかりしてみたけれど(あとがき) 解説 町田康 - 著者プロフィール - 戌井 昭人(いぬい・あきと):1971年、東京都生まれ。ヘンテコなパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げして、脚本を担当、自身も出演する。なんだかんだと、いろいろあって、小説を書きはじめ、2009年「まずいスープ」で芥川賞候補になる。その後、「ぴんぞろ」「ひっ」「すっぽん心中」「どろにやいと」と、4回、芥川賞の候補になるがすべて落選。一方で、2014年「すっぽん心中」で川端康成文学賞、16年『のろい男 俳優・亀岡拓次』で野間文芸新人賞。現在も、作家として活動中です。
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わたしの「みえ昭和文学誌」 | 藤田 明
¥2,640
人間社 2024年 ハードカバー 428ページ 四六判 - 内容紹介 - とまれ! 卆寿 深淵なるや 走馬灯の如し 文学研究に 生きたる証を ここに収録── 近現代にあって、三重県出身の文学者は多彩をきわめる。斎藤緑雨・佐佐木信綱をはじめとして、芥川賞を受賞した笙野頼子・伊藤たかみに至るまで列挙すればきりがない。 横光利一・丹羽文雄・田村泰次郎といった中央文壇で活躍した人たちもさりながら、別の方面に光を当てることも必要ではないか。 昭和戦時の、竹内浩三らによる同人誌「伊勢文学」、森敦が東紀州に挑んで挫折した未完の「尾鷲にて」や、伊勢湾、伊賀盆地をめぐる作品の数々にも触れていきたい。 半世紀年以上にわたり〈三重と文学〉について考えてきたことの一端を、体系的、かつ随想風につづった文学エッセイの集大成。 - 目次 - 第一章 戦争と文学──詩歌編 長谷川素逝、錦米次郎、伊良子清白、佐佐木信綱、高橋沐石、中野嘉一、山口誓子、岡野弘彦、嶋田青峰、野呂六三子、北園克衛、中井正義、黛 元男、杉野 茂、松島 博、清水太郎、岩本修蔵、山中智恵子、伊藤桂一、川口常孝、小出幸三 第二章 小説をめぐって──出身の作家・滞在の作家 梶井基次郎、横光利一、丹羽文雄、中谷孝雄、田村泰次郎、駒田信二、中山義秀、梅川文男、岸宏子、森敦、清水信 第三章 竹内浩三と「伊勢文学」──戦中の同人誌活動 竹内浩三、中井利亮、松島こう、中井のぶ子、ほか同人たち 第四章 回想いくつか 「伊賀百筆」の歩み、中井正義 vs 山中智恵子、清水信、めぐる走馬灯 回想・文学九十年──自伝的交友録 - 著者プロフィール - 藤田 明 (フジタ アキラ) (著/文) 1933年、東京生まれ。戦争末期に三重へ疎開し、以降は主に津市在住。県内各地の高校で国語を担当した後、高田短期大学教授。三重大、愛知教育大、松阪女子短大の非常勤講師をつとめた。全国小津安二郎ネットワーク会長を経て現在は顧問。三重文学協会会長。新聞・雑誌に映画・文学関係のエッセイを多数寄稿。著書『三重・文学を歩く』(三重県良書出版会)『平野の思想・小津安二郎私論』(ワイズ出版)、編著『ふるさと文学館28・三重』『同36・和歌山』(ぎょうせい)。
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傷ついた世界の歩き方 イラン縦断記 | フランソワ=アンリ・デゼラブル, 森 晶羽(翻訳)
¥2,970
白水社 2024年 エクス・リブリス ハードカバー 216ページ 四六判 - 内容紹介 - 「女性、命、自由!」デモの叫びが響くテヘランで、ニコラ・ブーヴィエの名著をたどり直す冒険が始まる──。 『世界の使い方』は〈僕〉にとって聖典のような存在だ。彼が旅した景色を自分で確かめるのが長年の夢だった。パリからテヘランに向かう飛行機では、一睡もできなかった。携帯電話にフランス外務省からの着信があり、イランで監禁される危険性を告げられていたからだ。 22歳のクルド人女性が、「不適切な服装」を理由に道徳警察に逮捕され殺害された……マフサ・アミニ事件をきっかけに、イラン全土で抗議運動が起きていた。そのデモ活動に参加した、同じくZ世代で16歳のニカ・シャカラミも被害に遭う。女性たちが髪を風になびかせながら抑圧に立ち向かう姿を目撃し、〈僕〉は、イランの過酷な現実を突きつけられる。砂漠が広がる大地の上、「死者の背後では千の心臓が鼓動する」。 テヘランからエスファハーン、ペルセポリスを経てザーヘダーン、サッゲズに至る縦断記は、傷ついた世界を生きる者のため「世界の傷口」に命がけでペンを差し入れる新しい紀行文学。アカデミー・フランセーズ賞受賞の作家の日本デビュー作。 - 目次 - パリ-テヘラン テヘランの安宿 テヘランの街角 ゴム カーシャーン エスファハーンへの道 エスファハーン シーラーズ ヤズドへの道 ヤズド ケルマーン バムへの道 ルート砂漠 ケシート バム ザーヘダーン ザーヘダーンからテヘランへ テヘランの安宿に戻る タブリーズ サッゲズ 訳者あとがき - 著者プロフィール - フランソワ=アンリ・デゼラブル (フランソワ アンリ デゼラブル) (著/文) François-Henri Désérable 1987年生まれ。アイスホッケーのプロ選手という異色のキャリアをもつ、フランスの作家。人間の内面を鋭く描写し、社会的・哲学的テーマを探求することで高く評価される。代表作に、天才数学者エヴァリスト・ガロアを描いた伝記小説『エヴァリスト』(2015)、ロマン・ガリーの自伝小説に登場する架空の人物を題材にした『ピエキエルニー氏というひと』(2017)。ポール・ヴェルレーヌの詩句をもとにした恋愛小説『僕の支配者で僕の征服者』(2021)でアカデミー・フランセーズ小説大賞を受賞。本書『傷ついた世界の歩き方──イラン縦断記』(2023)は、フランスで刊行されるやいなやベストセラーとなり、ニコラ・ブーヴィエ賞およびロマン・ニュース賞を受賞。各国語に翻訳され、世界的な話題となる。
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palmstories あなた | 津村記久子 (著), 岡田利規 (著), 町田康 (著), 又吉直樹 (著), 大崎清夏 (著)
¥1,980
palmbooks 2023年 ハードカバー 152ページ 11 x 2 x 13.7 cm - 内容紹介 - 「あなた」と「きみ」をめぐる、5つの“てのひら”の小説たち(パームストーリーズ) ちいさなハードカバーの単行本でお届けする掌篇アンソロジー あなたが私に寄越してくれたさまざまな物が、もしその時に手に入らなかったとしたらと考えると、ちょっと恐ろしいなという気がしてくる。 --津村記久子「六階を見習って」 なんであれば出来事とも呼べないかもしれないくらいのもの、きわめてうっすらとした出来事のようなものからでさえ、忘れがたい印象をふいに得る、ということはきみにももちろん時々起こる。 --岡田利規「一月、生暖かい月曜日の午後のこと」 此の度は機会を与えてくれてありがとう。本当に感謝している。(…)そんな僕がつい、本当に、と書いてしまったのはマジで貴殿に感謝しているからだ。 --町田康「言ひ譯」 あなたは引っ越してきたばかりの街を一人で歩いている。真っ直ぐな道の果てに寺院と思しき白い塀が見える。 --又吉直樹「行列」 茂呂来さん、茂呂来さん、聞こえますか。(…)きっとそちらはいま、おくつろぎタイムですよね。 --大崎清夏「眼鏡のバレリーナのために」
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野良猫姫 | ファン・インスク(黄仁淑), 生田 美保(訳)
¥2,750
クオン 2014年 新しい韓国の文学シリーズ ソフトカバー 384ページ 四六判 - 内容紹介 - ソウルのさびれた町で一人暮らしをする20歳のファヨルは、コンビニでバイトをしながら、野良猫と、猫を通して知り合った人たちに支えられて生きている。父は彼女が五歳の時に失踪、数年後には母も単身、渡米してしまった。寄る辺ない身となったファヨルを気遣い、世話する親戚もいるけれど、ファヨルは過去から離れられない。高校を中退したファヨルには、大学へ行くよりも、やりたいことがあった……。 - 版元から一言 - 韓国詩壇で異彩をはなってきた詩人ファン・インスクによる、初めての小説『野良猫姫』です。インターネットで連載された後に出版され、韓国では多くの読者を獲得しました。かろやかで平易な文章で描かれる、さまざまな年代の人たちの暮らしには、人生の喜怒哀楽が詰まっています。主人公のファヨルをはじめ、登場する人たちは自分らしく生きたいという渇望をエネルギーとして、互いを思いやりながら道を拓いていきます。 また、クラウドファンディングで多くの読者からの支援を受けて、発売前より話題になった 翻訳化された本です。 - 著者プロフィール - ファン・インスク(黄仁淑) (ファン インスク) (著) 1958年、ソウル生まれ。ソウル芸術大学文芸創作科卒。 1984年京郷新聞新春文芸に詩「私は猫に生まれたい」が当選し、詩壇デビュー。詩集に『鳥は空を自由に放ちて』(1988)、『悲しみが私を目覚めさせる』(1990)、『私の沈鬱な、大切な人よ』(1998)、『自明の散策』(2003)、『リスボン行き夜行列車』(2007)など、散文集に『私は孤独』(1997)、『声の模様』(2006)などがある。1999年に東西文学賞、2004年に金洙暎文学賞を受賞。抑圧されることのない自由な魂や、現実との不和からくる幻滅を猫というモチーフを通して描いた作品が多く、猫詩人として知られる。実体験をもとにした『野良猫姫』は初の小説。
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哀れなるものたち | アラスター・グレイ, 高橋 和久(翻訳)
¥1,650
早川書房 2023年 ハヤカワepi文庫 ソフトカバー 560ページ 文庫判 - 内容紹介 - 19世紀後半、天才医師と、奇怪な手術で蘇生された女がいた。そう記された古書に魅せられた作家はある行動に出る。映画化原作
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カフカふかふか:とっておきの名場面集 | 下薗 りさ (編集), 木田 綾子 (編集)
¥1,980
白水社 2024年 ソフトカバー 186ページ 18.8 x 13 x 1.5 cm - 内容紹介 - わからない魅力に引き込まれる 今年はドイツ語作家フランツ・カフカ100年にあたります。生前はほとんど知られていない作家ですが、一世紀後の現在では著名な小説家のひとりとして、その作品は多くの言語に翻訳され、読まれています。 そんなカフカ作品に魅了された著者たちが、その面白さを本書で縦横無尽に語りかけます。 朝目覚めると虫に変わっていた主人公は有名ですが、糸巻状の「何か」という不思議な存在が出てきたり、そうかと思えばまったく姿を現さなかったり、よくわからない登場人物たちにわたしたちは翻弄されます。 繰り返される断食のシーンからはヴェジタリアンで風変わりな健康体操を人に勧める作家の別の素顔が垣間見られます。 そのほか、出だしや結びの一文に驚愕したり、絶句したりすることしきり。カフカの作品はうかうかできません。いつまで経っても辿り着かないぐるぐるまわる物語にめまいすら覚えます。 カフカフカフカ この終わりのない魅力をあれでもか、これでもか、この一冊に収めました。全54の選りすぐりの場面を通して、カフカの世界を全身で体感できます。巻末には40年間の作家の年譜と、読書案内を完備。 [目次] はじめに i こんなはじまり、あんなはじまり 冒頭の一文に引き込まれる ii こんなキャラ、あんなキャラ 作品の登場人物たちに翻弄される iii こんな世界、あんな世界 物語の設定に目がまわる iv こんなカフカ、あんなカフカ 作家の素顔に驚愕する v こんな終わり、あんな終わり 結びの一文に絶句する 年譜/読書案内/あとがき
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土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑) | よしのももこ編
¥1,600
虹霓社 2023年 ソフトカバー 180ページ B6判 - 内容紹介 - 虹霓社の新レーベル「NIJI BOOKS」より『土民生活流動体書簡集(一) バックレ可(笑)』(土民生活流動体著/よしのももこ編)を刊行します。全3巻予定。この作品は、2023年1月に自主制作でリリースした小説『ジドウケシゴム』()が作家・山下澄人さんによるすごい紹介文のあと押しも受け、半年足らずで初版第1刷完売となったよしのももこさんの第2作。執筆開始から3年、待望の新作は書簡体小説か、はたまた島暮らしを綴ったノンフィクションか。独特なワードが舞う「よしのももこ的世界」をぜひ漂ってほしいです。 * * * ぐるぐる迷走していた首都での暮らしから〝バックレ〟て、家族とともに離れ小島へ流れ着いた「わたし」は、トットちゃんのトモエ学園、ルイス・ミショーのナショナル・メモリアル・アフリカン・ブックストア、大杉栄の「鎖工場」、中島正の自給農業、石川三四郎の土民生活などを日々の生活に織り込み、都会では起こりようもない出来事に振り回されながら、徐々に〝生きている〟を取り戻していく。 「積極的にバックレたい。できてるフリをするよりできなさを体感したい。できないならできない者としての生活をガチでやりたい。都会がダメで田舎がすばらしいとかじゃない。自給自足がどうのこうのとかでもない。ただ、毎日の生活に読めなさを取り戻して、《生きている》のままならなさに日々驚いていたい!」(本文より) 目次や本文のチラ読みもできるので、リンク先の詳細をどうぞご覧ください。 https://note.com/kougeisha/n/n9a849a160a3f (版元紹介文より)
