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ナイトランチ |エリック・ファン, ディーナ・シーファリング(イラスト), 橋本 あゆみ(翻訳)
¥2,200
化学同人 2023年 ハードカバー 40ページ 縦261mm 横248mm - 内容紹介 - 夜になると、夜行性の動物たちが「ナイトランチ」を訪れます。キツネにはミンスパイ、アナグマにはサンドイッチ。お店の中はジュージュー、パチパチと、おなかが空く音で満たされていきます。けれども外には、パンのかけらを探す一匹のネズミ。仕事を終えたフクロウは、ネズミをお店に招き入れて…。
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カキワリの劇場 |小林 賢太郎
¥1,980
SOLD OUT
あかね書房 2023年 ハードカバー 50ページ 縦310mm 横210mm - 内容紹介 - 「自分のことがきらいだ。変わりたい」と考えている男が、まよいこんだ劇場。そこでは、舞台美術の大道具、「カキワリ」だけで展開するショーが行われていた。第一幕は月面、第二幕はニワトリ、第三幕はシーラカンス……。登場するものたちはバラバラ。しかし、別の何かに変わろうとしていることが共通していた。男が見たのは変身願望からの夢なのか、それとも……。劇作家の小林賢太郎が、絵と文を手掛けた絵本。 - 著者プロフィール - 小林賢太郎 (コバヤシケンタロウ) (著/文 | イラスト) 1973年4月17日生まれ。神奈川県横浜市出身。多摩美術大学卒。舞台、映像など、エンターテインメント作品の企画、脚本、演出をてがける。また、小説、絵本、漫画などの執筆もおこなう。絵本作品には、『うるうのもり』(講談社)、翻訳を担当した「オレ、カエルやめるや」シリーズ(マイクロマガジン社)がある。
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あけないでください!|ラルフ・ブチュコウ, かわはらあかね(翻訳)
¥1,320
パイ・インターナショナル 2023年 ハードカバー 26ページ B5変型判 縦175mm 横175mm - 内容紹介 - 探して、こすって、さかさにして、押して、動物たちをつかまえよう! ドイツで大人気のからだを使って親子で遊べる参加型絵本 「あけないで!」の警告を無視してページをめくると、動物園の檻からシマウマやペンギンなど白黒の動物5匹が大脱走! 逃げた動物たちをつかまえようと、指を使って動物たちのお尻を押したり、本を逆さにしてふったり、鼻を使って色をぬってみたり……。からだを使って遊べる内容が、親子で楽しみながら読めるとドイツでベストセラーとなった体験型絵本。待望の翻訳版です。 - 著者プロフィール - ラルフ・ブチュコウ (ラルフブチュコウ) (著/文) ベルリン芸術学校(現芸術大学)でビジュアル・コミュニケーションを学び、広告業界で働いたのち絵本作家に転身。イラスト・デザイン・アカデミー・ベルリン(AID Berlin)で講師も務めている。主な著書に『ぼく、ブタになっちゃった!』『あたしのスーパーマックス』(岩崎書店)など。 かわはらあかね (カワハラアカネ) (翻訳) ウィーン在住。翻訳者。訳書に『ココとリトル・ブラック・ドレス』(文化出版局)がある。
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[新版] 我々は 人間 なのか? デザインと人間をめぐる考古学的覚書き|ビアトリス・コロミーナ, マーク・ウィグリー, 牧尾晴喜(翻訳)
¥3,300
ビー・エヌ・エヌ新社 2023年 ソフトカバー 320ページ A5判 - 内容紹介 - 人間はデザインし、デザインしたものによってデザインしかえされる── 大きな反響を呼んだ越境的デザイン考、待望の復刊! 先史時代(石器)から現代(ソーシャルメディア)に至るまでの、人間と人間が作り出した人工物(artifact)との関係性を照らし出すことで、現在の私たちが理解している「人間」と「デザイン」の意味に揺さぶりをかける本書は、近年注目を集める存在論的デザインへの最適な入り口となる一冊です。 新版となる本書では、デザイン実務家にして理論家、ソシオメディア株式会社の上野学氏による論考を加えています。 【目次】 1. デザインという鏡 2. 変化する人間 3. デザインの衝撃 4. 人間の発明 5. 装飾する種 6. ユートピアだより 7. よいデザインは麻酔である 8. 健康のデザイン 9. 人間中心デザイン 10. 摩擦のないシルエット 11. 身体のデザイン 12. 倒錯としてのデザイン 13. 亡霊のデザイン 14. 不安定な身体 15. ホモ・セルラー 16. 2秒間のデザイン 解説─「デザイン」をめぐる認識論的転回(伊村靖子) 論考─人間生成とデザイン(上野 学) ※本書は2017年10月に刊行した『我々は 人間 なのか?』に修正・新規原稿を加えた改訂新版です。構成内容に変更はありません。
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シベリアの森のなかで|シルヴァン・テッソン, 高柳和美(翻訳)
¥3,960
みすず書房 2023年 ハードカバー 280ページ 四六判 - 内容紹介 - 「四十代になる前に森の奥で隠遁生活を送ろうと心に決めていた。湖や森と向かい合い、日々が過ぎゆくのをみつめた。薪を割り夕食の魚を釣り、山を歩きたくさん本を読み、窓のそばでウォッカを飲んだ。冬と春を過ごし、幸福と絶望、そして最後には平穏を知った」。 冒険家でゴンクール賞作家のテッソンが、シベリアの奥地バイカル湖畔の小屋で半年を過ごした。冬の気温はマイナス32度、村からの距離は120km、小屋は標高2000mの山々の裾にあり、窓からは湖岸が見える。隠遁生活に彩りを与えるのは、雪と森と山と湖、野生動物、ロシア人の森林保護官や漁師たちとの交流、そして読書。 「心のなかに自由を感じ取れるようになるためには、だだっ広い空間と孤独が必要だ。それに加えて、時間をコントロールすること、完全なる静けさ、過酷な生活、素晴らしい土地との接触もまた必要である。こうしたものを獲得できる場所こそが、小屋なのだ」。 孤独と内省のなかで自然のざわめきと向かい合い、人生の豊かさを見つめ直し、自分自身が変わっていく日々を綴る、現代版『森の生活』。メディシス賞(エッセイ部門)受賞作。 目次 二月 森 三月 時間 四月 湖 五月 動物 六月 涙 七月 静謐 謝辞 訳者あとがき - 著者プロフィール - シルヴァン・テッソン (シルヴァンテッソン) (著/文) (Sylvain Tesson) 1972年生まれ。冒険家、作家。これまでにヒマラヤ徒歩旅行、ユーラシア・ステップの騎馬旅行などの旅行記や、エッセイ、中編小説などを発表している。著書『野宿生活Une vie à coucher dehors』(2009年)でゴンクール賞とアカデミー・フランセーズ文学賞を受賞。本書『シベリアの森のなかで』(2011年)でメディシス賞(エッセイ部門)を受賞。『ホメロスと過ごす夏Une été avec Homère』(2015年)、『黒い径の上でSur les chemins noirs』(2016年)をはじめベストセラー多数。2019年に『ユキヒョウLa panthère des neiges』でルノードー賞(小説部門)を受賞。 高柳和美 (タカヤナギカズミ) (翻訳) (たかやなぎ・かずみ) 1979年生まれ。翻訳家。訳書にアンヌ・ガレタ『『失われた時を求めて』殺人事件』(水声社、2018年)、ガブリエル・カッツ『パリに見出されたピアニスト』(オークラ出版、2019年、森田玲名義で翻訳)。
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NHK出版 学びのきほん しあわせの哲学|西 研
¥737
SOLD OUT
NHK出版 2021年 ソフトカバー 128ページ A5判 - 内容紹介 - 人が元気に喜びをもって生きていく、そのために必要なことは何か 「哲学」という営みが誕生して2500年ものあいだ、追求され続けてきた根源的なテーマ「しあわせ」。哲学の歴史とは、人が「しあわせ」を追い求め続けた歴史とも言える。人は、どうすれば「しあわせ」を感じ取ることができるのか。哲学者は、どのように「しあわせ」を見出していったのか。ソクラテスの「対話」、ハイデガーの「可能性」、ニーチェの「永遠回帰」……本書ではまず、哲学が生まれてから現在まで、それぞれの哲学者が時代ごとに考え抜いた思想のエッセンスを紹介。加えて、先行きの不透明さに不安を感じるいまだからこそ「哲学思想」という道から、人がしあわせに生きるために必要な考え方を提示する。 - 著者プロフィール - 西 研 (ニシ ケン) (著/文) 東京医科大学哲学教室教授。1957年鹿児島県生まれ。東京医科大学哲学教室教授。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。京都精華大学助教授、和光大学教授を経て現職。著書に『哲学は対話する』(筑摩選書)、『実存からの冒険』『哲学的思考 フッサール現象学の核心』(以上、ちくま学芸文庫)、『ヘーゲル・大人のなりかた』(NHKブックス)、『NHK100分de名著ブックス ニーチェ ツァラトゥストラ』『NHK100分de名著ブックス ルソー エミール』(NHK出版)など多数。
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NHK出版 学びのきほん 感性でよむ西洋美術|伊藤 亜紗
¥792
NHK出版 2023年 ソフトカバー 144ページ A5判 - 内容紹介 - 著者初、美術の入門書。 2500年もの歴史をもつ「西洋美術」。その膨大な歴史や作品を理解するのは至難の業だ。しかし、5つの様式から「大づかみ」で概観すれば、「この時代の作品はこんな感じ」という全体像が見えてくる。キーワードは「感性」。古代から20世紀まで、約40点の名作を鑑賞して、感じたことを言葉にしてみれば、作品理解がぐっと深まる。「ルネサンスはなぜ重要なの?」「マネの何が革新的なの?」「ピカソはなぜ不思議な絵を描くの?」。美術館に行くと、まず解説を読んでしまう鑑賞法から卒業できる、新感覚の美術入門! カラー口絵32ページ。 - 著者プロフィール - 伊藤 亜紗 (イトウ アサ) (著/文) 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授、東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。専門は美学、現代アート。著書に『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮新書)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社メチエ)、『体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉』(文藝春秋)など多数。
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開墾地|グレゴリー・ケズナジャット
¥1,430
講談社 2023年 ソフトカバー 96ページ 四六判 - 内容紹介 - 何かを追いかけているのか、 それとも何かから逃げているのか。 父のルーツの言葉、母語の檻、未知なる日本語 父と息子、故郷へのそれぞれの想いが静かに共振する 留学先の日本から、サウスカロライナに帰郷したラッセル。 葛の繁茂した庭、南部ならではの湿気、耳に届く哀切な音楽―― 青年は、遠くイランからこの地に根を下ろした父の来し方に想いを馳せる。 デビュー作『鴨川ランナー』で、言語と自己のはざまの揺らぎを描き、 京都文学賞を受賞。 越境文学の新たな領域をとらえる著者の、注目の最新刊。 - 著者プロフィール - グレゴリー・ケズナジャット (グレゴリー・ケズナジャット) (著/文) 1984年、アメリカ合衆国サウスカロライナ州グリーンビル市生まれ。2007年、クレムソン大学を卒業ののち、外国語指導助手として来日。2017年、同志社大学文学研究科国文学専攻博士後期課程修了。現在は法政大学グローバル教養学部にて准教授。2021年、「鴨川ランナー」にて第二回京都文学賞を満場一致で受賞し、デビュー。同年、受賞作を収録した『鴨川ランナー』を刊行。
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ケチる貴方|石田 夏穂
¥1,650
講談社 2023年 ソフトカバー 144ページ 四六判 - 内容紹介 - 「冷え性」と「脂肪吸引」。いま文学界が最も注目する才能が放つ身体性に根差した問題作! 主人公の不機嫌さは極端な冷え性ゆえで、よく読むと類型的な「不満持ち」ではない。気まぐれな「親切」が身体に激変をもたらす一夜を経て、劇的な面白さをもたらした。(「ケチる貴方」野間文芸新人賞選評より)――長嶋有 私は寒いとき必死だ。こんなにも必死なのに、何故この身体は頑なに熱を生産しないのだろう。 骨と皮ならまだしもお前はエネルギーの塊じゃないか。私の代謝機能よ。この身体を温める薪ならここに山のようにあるよ。 頼むからケチらず使ってくれないか。(「ケチる貴方」より) 第44回野間文芸新人賞候補となった表題作と 第38回大阪女性文芸賞受賞作を豪華同時収録。 私の脚は、生来、人並外れて太かった。その程度を定量的に示そう。その周囲、五十八センチ。 (中略)私は自分より脚の太い人を、ついぞ目にしたことがなかった。(「その周囲、五十八センチ」より) 自己肯定と自己否定の相矛盾する狭間の中で生きる人の心を描いて大成功している。 (「その周囲、五十八センチ」大阪女性文芸賞選評より)――町田康 - 著者プロフィール - 石田 夏穂 (イシダ カホ) (著/文) 1991年埼玉県生まれ。東京工業大学工学部卒。2020年本書収録「その周囲、五十八センチ」で第38回大阪女性文芸賞を受賞。2021年「我が友、スミス」で第45回すばる文芸賞佳作、同作で第166回芥川龍之介賞候補。2022年本書表題作「ケチる貴方」で第44回野間文芸新人賞候補となる。
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月の三相 |石沢 麻依
¥1,870
講談社 2022年 ハードカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - デビュー作にして芥川賞受賞作『貝に続く場所にて』に続く、最注目の受賞第一作! 「フローラが失踪した」。旧東ドイツの小さな街に広がる噂が、歴史に引き裂かれた少年と少女の物語を呼び醒ます。分断の時代を越えて、不在の肖像をたどる旅。 「不在の者が失踪した後、静寂の表層と化した過去に踊り込もうとする言語がここにある。」 ーー多和田葉子 「傷だらけの歴史、その交差点に花開く魂の仮面劇。生命のリアルはどこに宿るのか。新次元の世界文学が誕生した。」 ――亀山郁夫 旧東ドイツに位置するその街では、誰もが自分の「肖像面」を持っていた。面に惹かれて移り住んだ三人の女たち――望、グエット、ディアナは、失われた「顔」を探して、見えない境界を越えていく。いくつもの時間が重層する街で、歴史と現在、記憶と幻想が交差して描き出す、世界の肖像画。 - 著者プロフィール - 石沢 麻依 (イシザワ マイ) (著/文) 1980年、宮城県生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、ドイツ在住。2021年、「貝に続く場所にて」で第64回群像新人文学賞を受賞してデビュー。同作で第165回芥川賞を受賞。
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いちにち,古典 〈とき〉をめぐる日本文学誌 |田中 貴子
¥990
岩波書店 2023年 岩波新書 ソフトカバー 266ページ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 誰にも等しく訪れる一日という時間を、見ぬ世の人々はいかに過ごしていたのだろう。暁の別れを描いた『源氏物語』。白昼堂々と跋扈する不気味な強盗。夕暮れに感じる人の命のはかなさ。月や夜景を愛でるこころ。──古典文学のなかの「とき」に眼を凝らし、そこに息づく人々の生きざまや感性を活写する。時を駆ける古典入門! 目次 まえがき Ⅰ─あさ 鶏が鳴く 暁の別れ 暁は救済のとき あのひとの・あさ─藤原師輔、出勤す Ⅱ─ひる 昼食の風景 昼寝の姫君 白昼堂々 あのひとの・ひる─通り過ぎるする男 Ⅲ─ゆう 夕日を観る 彼は誰そ時 夕べは白骨となる あのひとの・ゆう─高倉院の憂鬱 Ⅳ─よる 葬送の夜 月の顔を見るなかれ 雪と夜景の発見 あのひとの・よる─ある夜の事件 Ⅴ─まよなか 火影が映し出すもの 離魂病と飛ぶもの こわい嫁入り あのひとの・まよなか─「鬼」のいる時間 読書案内 図版出典一覧 あとがき
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私たちの想像力は資本主義を超えるか|大澤 真幸
¥1,364
KADOKAWA 2023年 角川ソフィア文庫 ソフトカバー 368ページ 文庫判 - 内容紹介 - なぜ資本主義を終わらせることができないのだろうか? 資本主義なき世界を私たちは“構想”することができるのか!? それが問われている。 歴史上、「資本主義の危機」は何度も言われてきた。 しかし、資本主義は幾度もその危機を乗り越えてきた。 これは、その想像力が私たちの想像力よりも勝ってしまっているからではないか。 資本主義が終わった後の世界を私たちは“構想”することが出来ていないため、資本主義は続いてしまっているのではないか? いったい、これまでとは違う世界を私たちは見いだせるのか? 社会現象を起こした有名作品(フィクション)を手がかりに構想力を鍛えあげる、白熱の講義録! 大澤社会学の最前線。 有名作品を入り口にして、資本主義社会の“その先”を考える。 第一部 対米従属の縛りを破れるか 取り上げる作品 『シン・ゴジラ』『木村正彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』他 第二部 善悪の枷から自由になれるか 取り上げる作品 『デスノート』『OUT』『薔薇の名前』他 第三部 資本主義の鎖を引きちぎれるか 取り上げる作品 『おそ松さん』『バートルビー』他 第四部 この世界を救済できるか 取り上げる作品 『君の名は。』『この世界の片隅に』『逃げるは恥だが役に立つ』他 ※本書は2018年3月に小社より刊行された『サブカルの想像力は資本主義を超えるか』を改題のうえ、文庫化したものです。 - 著者プロフィール - 大澤 真幸 (オオサワ マサチ) (著/文) 1958年長野県松本市生まれ。 東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。社会学博士。千葉大学文学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科教授を歴任。2007年『ナショナリズムの由来』(講談社)にて第61回毎日出版文化賞(人文・社会部門)を受賞。2011年『ふしぎなキリスト教』(講談社現代新書、共著橋爪大三郎)にて新書大賞受賞。2015年『自由という牢獄』(岩波書店)で第3回河合隼雄学芸賞受賞。著書多数。
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今日のミトロジー |中沢 新一
¥2,420
講談社 2023年 講談社選書メチエ ハードカバー 272ページ 四六変型判 - 内容紹介 - 羽生結弦に阿修羅を見出し、BTSに花郎(ファラン)との共通性をあぶり出す。オタマジャクシ型の楽器に、人間と自然の中間領域にある音楽の本質を見出し、ビル・ゲイツの離婚と資本主義精神の根源的な関係を解き明かす。宝塚歌劇団の大階段と巨大古墳に潜む「死と再生」の儀式とは何か? 人間の無意識にあって太古以来不変の動きをする神話的思考を現代の森羅万象に探る。47編のエッセイで、この世界と人間の脳の未知の構造に触れる試みです。 【目次】 序文 I スケートボードのポエジー ウルトラマンの正義 『野生の思考』を読むウルトラマン オタマトーンの武勲 宇宙犬ライカ ベイブvs.オリンピック 近代オリンピックの終焉 M氏の宇宙飛行 成長のミトロジー 惑星的マルクス II シティ・ポップの底力 氷上の阿修羅 神仙界の羽生結弦 音楽はどこからやってくるのか 花郎(ファラン)とBTS 古墳と宝塚歌劇団 聖なるポルノ アンビエント 非人間性について タトゥーの新時代 III ミニチュアの哲学 乗り鉄の哲学 abc予想 低山歩き復活 第九と日本人 ウクライナの戦争 戦闘女子 『マトリックス』と仏教 IV ポストヒューマンな天皇 フィリップ殿下 シャリヴァリの現在 家族の秘密 キラキラネームの孤独 愛のニルヴァーナ 「人食い(カンニバリズム)」の時代 『孤独のグルメ』の食べる瞑想 自利利他一元論 V サスペンスと言う勿れ 怪談の夏 渋谷のハロウィン 鬼との戦い 丑年を開く 大穴持(オオナモチ)神の復活 気象予報士の時代 エコロジーの神話(1) エコロジーの神話(2) 反抗的人間の現在 謝辞 - 著者プロフィール - 中沢新一(なかざわ・しんいち) 1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。京都大学特任教授。思想家。 著書に『増補改訂 アースダイバー』(桑原武夫賞)、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)『森のバロック』(読売文学賞)『哲学の東北』(青土社、斎藤緑雨賞)など多数ある。
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アースダイバー 神社編|中沢 新一
¥2,420
講談社 2021年 ハードカバー 370ページ A5変型判 - 内容紹介 - 人気シリーズ「アースダイバー」が、いよいよその関心の中心である、神社を取り上げます。 生命にとっての普遍的聖地に加えて、ホモサピエンス・サピエンスにとっての聖地、そして古代の日本列島に居住した縄文系と弥生系(倭人系)にとっての聖地(のちの神社)の心的・歴史的な構造を探っていきます。 主な取扱い神社は、以下の通りです。 大日霊貴神社(鹿角大日堂) 諏訪大社 三輪神社 出雲大社 和多都見(海神)神社 志賀海神社 穂高神社 伊勢神宮などなど 神社に残された祭儀に秘められた思考を遡っていくと、アメリカ先住民、アジアの少数民族、ネパール、東南アジアなどとの深いつながりが明らかになります。 また、同時にこの列島に数万年にわたって繰り広げられてきた、われわれの祖先の前宗教的・宗教的思考の根源とその展開が解明されていきます。 山とは、海とは、蛇とは、太陽とは……。 歴史の無意識の奥にしまいこまれた記憶を甦らせる魂の冒険へ、いざ。 目次 プロローグ 聖地の起源 第一部 聖地の三つの層 第一章 前宗教から宗教へ 第二章 縄文原論 第三章 弥生人の神道 第二部 縄文系神社 第四章 大日霊貴神社(鹿角大日堂) 東北の続縄文 地名起源伝説 太陽神の聖地に建つ大日堂 第五章 諏訪大社 縄文の「王国」 蛇から王へ 御柱祭りの意味 第六章 出雲大社 蛇 タマ 神話の建築 第七章 三輪神社 ナラの原像 血と酒の蛇 蛇と鑑の確執 第三部 海民系神社 第八章 対馬神道 はじまりの島 ムスビの神 渚の神話学 第九章 アヅミ族の足跡 海の民の末裔 日本海ルート 太平洋ルート 第十章 伊勢湾の海民たち 太陽の道 海人と鳥 エピローグ 伊勢神宮と新層の形成
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増補改訂 アースダイバー|中沢 新一, 大森 克己(著/文 | 写真)
¥2,530
講談社 2019年 ハードカバー 384ページ A5変型判 - 内容紹介 - 2005年の大ブームから13年を経て、東京アースダイバーの完全版なる! 縄文、そして「海民」へと日本のルーツを遡り、地形の無意識、文化と自然の相互作用を探るアースダイビングは、見えない東京を私たちに教える。今回の増補改訂で隅田川と多摩川流域といった海民文化の要素が色濃く残る地域を追加しました。そして東京の中心地であり、アースダイバーの出立点である大宮八幡へと帰還する旅が完了する。 2005年、『アースダイバー』は、東京の風景が一変する散歩の革命を起こし大ベストセラーになりました。野生の東京を描く東京創世記でした。 その後、『大阪アースダイバー』(2012)『アースダイバー 東京の聖地』(2017)、『アースダイバー 神社編』(刊行準備中)と日本の歴史を書きかえる射程をもつ大きなプロジェクトになっています。 縄文、そして「海民」へと日本のルーツを遡り、地形の無意識、文化と自然の相互作用を探るアースダイビングは、見えない東京を私たちに教えてくれます。 今回の増補改訂で隅田川と多摩川流域といった海民文化の要素が色濃く残る地域を追加しました。 そして東京の中心地であり、アースダイバーの出立点である大宮八幡へと帰還します。 東京アースダイバーの決定版にして完結版! 【120ページ加筆】 【全24点アースダイビング・マップ付き】 【第9回桑原武夫学芸賞受賞】 [目次] 増補改訂 まえがき プロローグ 第1章 ウォーミングアップ―東京鳥瞰 第2章 湿った土地と乾いた土地―新宿~四谷 第3章 死と森―渋谷~明治神宮 第4章 タナトスの塔 異文/東京タワー―東京タワー 第5章 湯と水―麻布~赤坂 間奏曲(1)―坂と崖下 第6章 大学・ファッション・墓地―三田、早稲田、青山 第7 職人の浮島―銀座~新橋 第8章 モダニズムから超モダニズムへ―浅草~上野~秋葉原 第9章 東京低地の神話学―下町 第10章 海民がつくった下町-隅田川 第11章 よみがえる南郊-多摩川 間奏曲(2) 森番の天皇―皇居 最終章 ムサシ野オデッセイ あとがき - 著者プロフィール - 中沢 新一 (ナカザワ シンイチ) (著/文) 1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、明治大学野生の科学研究所所長。思想家。 著書に『日本の大転換』『アースダイバー』、『カイエ・ソバージュ』(小林秀雄賞)、『チベットのモーツァルト』(サントリー学芸賞)『森のバロック』(読売文学賞)『哲学の東北』(青土社、斎藤緑雨賞)など多数ある。
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人生にはいつも料理本があった|赤澤 かおり
¥1,760
筑摩書房 2023年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - 季節の味わいを教える本、未知の料理への扉を開く本、言葉にぐっときた本……20年以上にわたり料理本作りに関わり続けてきた著者が、愛をこめて語りつくす。 - 著者プロフィール - 赤澤 かおり(あかざわ・かおり):料理雑誌の編集部を経て、2002年からフリーのライター・編集者に。以来、20年以上にわたり、料理本作りに取り組み続ける。2007年には好きで通いつめたハワイについての本『Aloha Book』(六耀社)を出版、ハワイが料理書編集と両輪をなすテーマとなる。高山なおみ、根本きこ、飛田和緒など多くの料理家の方たちのみならず、スタイリストやカメラマン、ブックデザイナーとの作りを通して、世の中においしさを訴え続けることに全力投球してきた。一方、いつも、まだ世に知られていない、けれどもおいしいものをつくる人を探すことも忘れない。編集に関わった本も多いが、『Hawaii note ハワイ手帖』『ハワイアン・プリント・ブック』『鎌倉 のんで、たべる。』『本棚の本』など著書も多数。
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女二人のニューギニア|有吉 佐和子
¥990
河出書房新社 2023年 河出文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 縦149mm 横106mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 文化人類学者で友人の畑中幸子が住むニューギニアの奥地を訪ねた滞在記。想像を絶する出来事の連続と抱腹絶倒の二人の丁々発止。
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文にあたる|牟田 都子
¥1,760
亜紀書房 2022年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - 《本を愛するすべての人へ》 人気校正者が、書物への止まらない想い、言葉との向き合い方、仕事に取り組む意識について――思いのたけを綴った初めての本。 -------------------------------------- 〈本を読む仕事〉という天職に出会って10年と少し。 無類の本読みでもある校正者・牟田都子は、今日も原稿をくり返し読み込み、書店や図書館をぐるぐる巡り、丹念に資料と向き合う。 1冊の本ができあがるまでに大きな役割を担う校正・校閲の仕事とは? 知られざる校正者の本の読み方、つきあい方。 -------------------------------------- 校正者にとっては百冊のうちの一冊でも、読者にとっては人生で唯一の一冊になるかもしれない。誰かにとっては無数の本の中の一冊に過ぎないとしても、べつの誰かにとっては、かけがえのない一冊なのだ。 - 著者プロフィール - 牟田 都子 (ムタ サトコ) (著/文) 1977年、東京都生まれ。図書館員を経て出版社の校閲部に勤務。2018年より個人で書籍・雑誌の校正を行う。 これまで関わった本に『へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々』(鹿子裕文、ナナロク社/ちくま文庫)、『何度でもオールライトと歌え』(後藤正文、ミシマ社)、『ブスの自信の持ち方』(山崎ナオコーラ、誠文堂新光社)、『家族』(村井理子、亜紀書房)、『はじめての利他学』(若松英輔、NHK出版)ほか多数。 共著に『あんぱん ジャムパン クリームパン 女三人モヤモヤ日記』(亜紀書房)、『本を贈る』(三輪舎)。
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ケアする惑星|小川 公代
¥1,760
講談社 2023年 ソフトカバー 280ページ 四六判 - 内容紹介 - 他者なるものを慈しむ、惑星的な視座。 『アンネの日記』、『おいしいごはんが食べられますように』、ヴァージニア・ウルフ、オスカー・ワイルド、ジェイン・オースティン、ルイス・キャロル、チャールズ・ディケンズ……。 『ケアの倫理とエンパワメント』で注目された英文学者が、ケアをめぐる現代の事象を文学と自在に切り結び語る論考。 目次 1章 ”ケアする人”を擁護する――『アンネの日記』再読 2章 エゴイズムに抗するーーヴァージニア・ウルフの『波』 3章 オリンピックと性規範――ウルフの『船出』 4章 ウルフとフロイトのケア思想 1――『ダロウェイ夫人』における喪とメランコリー 5章 ウルフとフロイトのケア思想 2ーー『存在の瞬間』におけるトラウマ 6章 ネガティヴ・ケイパビリティーー編み物をするウルフ 7章 多孔的な自己ーーアートと「語りの複数性」 8章 ダーウィニズムとケア 1 ー―『約束のネバーランド』と高瀬隼子作品 9章 ダーウィニズムとケア 2ーーウルフの『幕間』 10章 ピアグループとケアーーオスカー・ワイルドの『つまらぬ女』 11章 カーニヴァル文化とケアーールイス・キャロルの『不思議の国のアリス』 12章 格差社会における「利他」を考える――チャールズ・ディケンズの『ニコラス・ニクルビー』 13章 戦争に抗してケアを考えるーースコットの『ウェイヴァリー』とドラマ『アウトランダー』 14章 ケアの倫理とレジスタンスーーオースティンの『レイディ・スーザン』と映画の『ロスト・ドーター』 あとがきーーケアと惑星的思考 - 著者プロフィール - 小川 公代 (オガワ キミヨ) (著/文) 1972年和歌山生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門は、ロマン主義文学、および医学史。著書に、『ケアの倫理とエンパワメント』(講談社)、『文学とアダプテーション――ヨーロッパの文化的変容』『文学とアダプテーション2――ヨーロッパの古典を読む』(ともに共編著、春風社)、『ジェイン・オースティン研究の今』(共著、彩流社)、訳書に『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著、幻戯書房)、『肥満男子の身体表象』(共訳、サンダー・L・ギルマン著、法政大学出版局)などがある。
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いかさまお菓子の本 淑女の悪趣味スイーツレシピ|クリスティン・マッコーネル, 野中モモ (翻訳)
¥3,960
国書刊行会 2017年 ハードカバー 284ページ AB判 - 内容紹介 - 25万人以上のフォロワーがいるインスタグラマー、クリスティン・マッコーネルのスイーツレシピ本がついに登場! ティム・バートン、ウェス・クレイヴン、アルフレッド・ヒッチコック、そして怪奇映画俳優ヴィンセント・プライスなど、ホラーやSFからインスパイアされた奇妙で可愛いスイーツは、SNSに写真がアップされるたびに話題をさらってきた。誰もが驚き作りたいと思った、キュートで震えあがるレシピが満載。 スイーツのみならず、写真撮影からインテリア、スタイリングまですべてがクリスティン流に作り上げられた本書は、自由な発想こそが人生を素敵なものにする魔法なのだと教えてくれる。真のクリエイティビティを発揮したい、なにかを始めたいと思っている人にとって、ぴったりの一冊。 目次 はじめに 焼き菓子の基本 ホワイトケーキ チョコレートケーキ バニラバタークリームフロスティング チョコレートバタークリームフロスティング ホームメイド・キャラメル ロイヤルアイシング モデリングチョコレート フォンダン デコレーションの基本 春 フルーツバスケット・デザート ブライドジラ・ケーキ キャットレディ・ゼリー レッドヴェルヴェット宇宙生物ケーキ テキサスの竜巻ファネルケーキ アーモンドバターミルク蜘蛛の巣ケーキ 子猫ちゃんカンノーリ 社交的な蝶々たち ハミングバードケーキ 空飛ぶ円盤クッキー ファベルジェ風イースターエッグケーキ 春のヴィンテージウェディングケーキ 地球ケーキ 夏 クラブケーキ アパラチア風ブレッドプディング ドーナツ・ディナー フェイスハガー イカチョコゼリー ライスクリスピーくまちゃん ペパーミントブラウニーの虫たち エンジェルフードココナッツキャットケーキ 絶叫ベリー マッキノー島ファッジ ドラゴン蜂のレモンバー 秋 塩キャラメルアップルパイ 秋の収穫ウェディングケーキ パンプキンアイスクリーム チョコミントメデューサケーキ 毒りんごパンチ シュガークッキー墓地 ナポリ風モンスターケーキ キャラメルポップコーン猫ちゃん 悪い狼バタースコッチケーキ テラー・ミス ヴァンパイア・ミルクシェイク デヴィルズフードケーキ タランチュラクッキー 冬 シナモンロールスネーク 黒と白のケーキ ヘンゼルとグレーテルのジンジャーブレッドの家 レディット・ケーキ ホワイトブードゥーケーキ サンタクロウズ・クッキー シュガークッキーコテージ 盆栽チョコミントキャンディ バレンタインクッキー~プレデターに捧ぐ~ 楽園の蛇スパイスケーキ 謝辞 訳者あとがき 材料と道具について 材料別・単位換算表 レシピ・材料名索引 - 著者プロフィール - クリスティン・マッコーネル (クリスティンマッコーネル ) (著/文) カリフォルニア州ツイン・ピークス在住。「恐怖クッキーの女王」と呼ばれるフォトグラファー、スタイリスト、熱狂的お菓子作り愛好家、インターネットスター。作品のあらゆる要素を自ら手掛けており、着用している衣装の多くもお手製。雑誌や広告キャンペーンにもひっぱりだこ。 野中モモ ( ノナカモモ ) (翻訳) ライター、翻訳家。 著書に、『デヴィッド・ボウイ 変幻するカルト・スター』(筑摩書房)。訳書に、ロクサーヌ・ゲイ『バッド・フェミニスト』(亜紀書房)、ダナ・ボイド『つながりっぱなしの日常を生きる ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの』(草思社)、『GIRL IN A BAND キム・ゴードン自伝』(DU BOOKS)などがある。」
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O・ヘンリー ニューヨーク小説集 街の夢|O・ヘンリー, 青山 南(翻訳), 戸山翻訳農場(翻訳)
¥1,100
筑摩書房 2022年 ちくま文庫 ソフトカバー 356ページ 文庫判 - 内容紹介 - なんと鮮やかな短篇集! O・ヘンリーが20世紀初頭のニューヨークの街並と人生の一齣を見事に描き出した小説集第二弾。解説・カラー口絵も充実。 探偵、ショップガール、浮浪者、恋人たち… 街と人生の名短篇 「賢者の贈り物」「最後の一枚」を含む23篇。 新訳による文庫オリジナル。カラー口絵つき。 短編小説の名手O・ヘンリーの才能は、20世紀初頭のニューヨークで花開いた。浮浪者、探偵、ショップガールに恋人たち……その作品では、人びとの人生の一齣が見事に描き出され、120年前のニューヨークがいきいきと蘇る。「賢者の贈り物」「最後の一枚」を含む小説23編、さらにパヴェーゼ、ザミャーチンの評論も収録。時代背景がわかる解説や挿絵のほか、絵画もカラーで収録した充実の第二弾。 目次 警官と賛美歌 ゴム族の喜劇 キューピッドの王子と大時計 アイキー・ショウエンスタインの惚れ薬 探偵たち 天気のチャンピオン 円を四角に 愛の苦労 コスモポリタンはカフェで 巡回の合間 この街の声 真夏の騎士の夢 幻のブレンド酒 終わらない話 ネメシスと菓子売り 恐ろしい夜の都 成功の査定者 「罪人」は 感謝祭の二人の紳士 カクタス・シティからの買い付け人 屑レンガ街 賢者の贈り物 最後の一枚 O・ヘンリー論 エヴゲーニー・ザミャーチン O・ヘンリー、あるいは文学的なトリック チェーザレ・パヴェー ゼ 解説 青山南 - 著者プロフィール - O・ヘンリー (オー ヘンリー) (著/文) 1862年、ノースキャロライナ州に生まれる。20歳のときにテキサス州のオースティンに移り、銀行に勤めるが、まもなく横領の容疑がかかり退職。後に起訴されると、中米のホンジュラスに逃亡。妻が病気に倒れたと聞いて戻り、服役する。模範囚として過ごし、小説を書きはじめる。ニューヨークにやってきたのは1902年。翌年から短編作家として人気を博す。1910年没。 青山 南 (アオヤマ ミナミ) (翻訳) 青山 南(あおやま・みなみ):1949年生まれ。早稲田大学卒業。翻訳家、エッセイスト。著書に『短編小説のアメリカ52講』(平凡社ライブラリー)ほか。訳書に、『O・ヘンリー ニューヨーク小説集』(ちくま文庫)、ジャック・ケルアック『オン・ザ・ロード』(河出文庫)ほか。
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O・ヘンリー ニューヨーク小説集|オー・ヘンリー, 青山 南(翻訳), 戸山翻訳農場(翻訳)
¥1,045
筑摩書房 2015年 ちくま文庫 ソフトカバー 320ページ 文庫判 - 内容紹介 - 時代を超えて読み継がれる「ちょっといい話」の裏に20世紀初頭のアメリカ・ニューヨークの文化を色濃く反映させた21のストーリー。解説 青山南
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テーゲベックのきれいな香り|山﨑 修平
¥1,980
SOLD OUT
河出書房新社 2022年 ソフトカバー 260ページ 四六変型判 縦191mm 横132mm 厚さ21mm - 内容紹介 - 西暦 2028 年・東京。その地で「わたし」は「わたし」を語り出す――赤坂真理氏、黒瀬珂瀾氏、島田雅彦氏、高橋源一郎氏推薦。恐るべきデビュー小説の誕生。*装画=浅野忠信氏。 【推薦文】 ◉高橋源一郎氏(作家) 知らない店に入った。見たことのない品物があった。手にとった。なんかいいな。買って食べた。 初めての味。ワクワクする。もしかしたら食べるものじゃないのかも。 でもいい。それでいい。すっかり忘れていた「新しい」があったから。 *推薦文タイトル=「新しい」があるよ ◉島田雅彦氏(作家) 絶滅の危機にあった詩人が無敵のゾンビとなり、全身から過剰な詩的ホルモンを分泌しつつ、 自発的服従者たちを革命に導く。 これは紛れもなく『地獄の季節』3・0である。 ◉赤坂真理氏(作家) 困った。頭の中に、この小説の人物たちやフレーズたちが住み、勝手に話し、勝手に組み合わさる。 これは小説か? そんなことはどうでもいい! これこそが、小説の体験だ! ◉黒瀬珂瀾氏(歌人) あの日の街、人々の刻印、増幅するテクスト。空白に向けて記録されゆく意識が、清々しく溶解する。 そう、私たちは書き続け、読み続けることで「わたし」に結晶する。 様々な形式を自在に横断した〈超小説〉の、誕生。 *「あの日」に傍点 【内容紹介】 西暦2028年・東京。その地で「わたし」は語り出す――学生時代のこと、神戸の祖父母のこと、愛犬パッシュのこと、溺死したR、あるいはLのこと、虎子のこと、ハウザー三世のこと、愛すべき「ことば」たち……。 〈わたしは他者によって形成される。わたしの悲しみも、わたしの喜びも、他者によって形成された概念を追体験しているに過ぎない。であるなら、わたしがわたしを語るとき、わたしの知覚している範囲で書くことに何の意味があるのだ。(……)わたしはあくまでも反射装置、書いているのは他者であるのだから。〉(本文より) 繰り返される「わたし」――わたしの「記憶」、わたしの「ことば」、わたしの「触覚」――その先に浮かび上がるのは、「わたし」という徹底的なる虚構。そして「わたし」が「今」を取り戻すとき、「わたし」の「五感」は消失し、「わたし」は「記号」となる。 物語も、詩も、批評も、呪いも、祈りも、呻きですらも包括する「小説」という表現形態に、いま、気鋭の詩人が挑む、小説という「自由」。 圧倒的「未知」な小説、誕生! - 著者プロフィール - 山﨑 修平 (ヤマザキ シュウヘイ) (著/文) 1984年東京都生まれ。詩人・文芸評論家。2017年、第一詩集『ロックンロールは死んだらしいよ』で中原中也賞候補・小熊秀雄賞候補、20年、第二詩集『ダンスする食う寝る』で第31回歴程新鋭賞を受賞。
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ハッピークラシー 「幸せ」願望に支配される日常|エドガー・カバナス, エヴァ・イルーズ, 高里ひろ(翻訳), 山田陽子(解説)
¥3,740
SOLD OUT
みすず書房 2022年 ハードカバー 356ページ 四六判 - 内容紹介 - 「幸せの追求はじつのところ、アメリカ文化のもっとも特徴的な輸出品かつ重要な政治的地平であり、自己啓発本の著者、コーチ、[…]心理学者をはじめとするさまざまな非政治的な関係者らの力によって広められ、推進されてきた。だが幸せの追求がアメリカの政治的地平にとどまらず、経験科学とともに(それを共犯者として)機能するグローバル産業へと成長したのは最近のことだ」(「序」より)。 ここで言及される経験科学とは、90年代末に創設されたポジティブ心理学である。「幸せの科学」を謳うこの心理学については、過去にも批判的指摘が数多くなされてきた。本書はそれらをふまえつつ、心理学者と社会学者の共著によって問題を多元的にとらえた先駆的研究である。 「ハッピークラシー」は「幸せHappy」による「支配-cracy」を意味する造語。誰もが「幸せ」をめざすべき、「幸せ」なことが大事――社会に溢れるこうしたメッセージは、人びとを際限のない自己啓発、自分らしさ探し、自己管理に向かわせ、問題の解決をつねに自己の内面に求めさせる。それは社会構造的な問題から目を逸らさせる装置としても働き、怒りなどの感情はネガティブ=悪と退けられ、ポジティブであることが善とされる。新自由主義経済と自己責任社会に好都合なこの「幸せ」の興隆は、いかにして作られてきたのか。フランス発ベストセラー待望の翻訳。 目次 序 第1章 あなたのウェルビーイングの専門家 第2章 よみがえる個人主義 第3章 仕事でポジティブであること 第4章 商品棚に並ぶ幸せなわたし 第5章 幸せはニューノーマル 結論 解説 山田陽子(大阪大学准教授) 原注 索引 - 著者プロフィール - エドガー・カバナス (エドガーカバナス) (著/文) (Edgar Cabanas) マドリード自治大学で心理学の博士号を取得後、マックスプランク人間発達研究所感情史センター研究員を経て、現在カミロ・ホセ・セラ大学(マドリード)教授。José Carlos Sánchez, Marino Pérez Álvarezとの共著にLa vida real en tiempos de la felicidad: Crítica de la psicología (y de la idología) positiva(Alianza Editorial, 2018)がある。Routledge社のTherapeutic Culturesシリーズ共同編集を務める。 エヴァ・イルーズ (エヴァイルーズ) (著/文) (Eva Illouz) ヘブライ大学社会学教授。フランス国立社会科学高等研究院教授。2022年6月にはケルン大学アルベルトゥス・マグヌス教授にも就任。著書にConsuming the Romantic Utopia: Love and the Cultural Contradictions of Capitalism (University of California Press, 1997); Cold Intimacies: The Making of Emotional Capitalism (Polity Press, 2007); Why Love Hurts: A Sociological Explanation (Polity Press, 2012); Unloving: A Sociology of Negative Relations (Oxford University Press, 2018) などがある。執筆論文多数。 高里ひろ (タカサトヒロ) (翻訳) (たかさと・ひろ) 翻訳家。上智大学卒業。訳書にトム・リース『ナポレオンに背いた「黒い将軍」』(白水社、2015年)、ロイ・バレル『絵と物語でたどる古代史』(晶文社、2008年)、『世界を変えた100人の女の子の物語』(共訳、河出書房新社、2018年)、トム・ニコルズ『専門知は、もういらないのか』(みすず書房、2019年)など。 山田陽子 (ヤマダヨウコ) (解説) 大阪大学大学院人間科学研究科准教授。神戸大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。専門は社会学(感情社会学、医療社会学、社会学理論)。著書に『「心」をめぐる知のグローバル化と自律的個人像』(学文社、2007年。日本社会史学会奨励賞受賞)、『働く人のための感情資本論――パワハラ・メンタルヘルス・ライフハックの社会学』(青土社、2019年)。共著に『現代文化の社会学 入門』(ミネルヴァ書房、2007年)、『いのちとライフコースの社会学』(弘文堂、2011年)など。