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オタク文化とフェミニズム | 田中 東子
¥2,420
青土社 2024年 ソフトカバー 248ページ 四六判 - 内容紹介 - わたしたちの消費は「正しい」のだろうか 金銭と時間の投資、心身の過剰な労働、性的消費との葛藤…、わたしたちと「推している」対象のあいだにはさまざまな問題が浮かびあがってくる。しかし、その活動に喜びが見出されることは間違いない。喜びと苦しさとが入り混じるその実践をすくい取りながら、「推し活」社会の現在地を描きだす。「推し活」論の決定版! エンターテインメントをめぐるモヤモヤを考えるための補助線となる書。
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清少納言がみていた宇宙と、わたしたちのみている宇宙は同じなのか?: 新しい博物学への招待 | 池内 了
¥1,980
青土社 2024年 ソフトカバー 288ページ 四六判 - 内容紹介 - あらゆるものを等しい目線で素描する。 清少納言が『枕草子』で描いた「すばる」は現在のわたしたちが観測するものと同じみえ方をしていたのか? クレオパトラはなぜ真珠を飲めたのか? 古代中国のブランコはどのようにして動いていたのか? 科学者の目で古今東西の文章を渉猟する、サイエンス・エッセイ。 2001年に出版された『天文学と文学のあいだ』を最新の知見に合わせて改稿、書き下ろしの章も加え、新たにリリース!
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現代思想2024年10月号 特集=〈人種〉を考える -制度的レイシズム・人種資本主義・ホワイトネス…-
¥1,760
青土社 2024年 ソフトカバー - 内容紹介 - 何がわたしたちを分け隔てているのか ヘイトクライムの横行や排外主義的政策の高まりをうけて、人種主義の問題が改めて切実に語られるいま、われわれは〈人種〉という概念にどう向き合えばよいのか。批判的人種理論や人種資本主義などの議論を踏まえつつ、無視するのでも本質化するのでもないかたちで〈人種〉についてさまざまな視座から考える。 line2.gif [目次] 特集*〈人種〉を考える――制度的レイシズム・人種資本主義・ホワイトネス… 【討議】 シシュポスの岩を押す――〈人種〉の諸相とその理論 / 竹沢泰子+梁英聖 【概念の来歴】 人種の構築――存在の様態と歴史――啓蒙期から第一次世界大戦まで / 李孝徳 人種概念構築の歴史と生物人類学における頭蓋骨多様性研究の進展 ./ 瀬口典子 人種の後――民族誌、人種、ポスト人種理論 / アヌープ・ナイアック(訳=諸岡友真/解題=新田啓子) 「人種主義」概念は拡大されなければならない――旧優生保護法違憲判決とイタリア南部問題から / 谷本純一 人種資本主義の世界史という射程 / 貴堂嘉之 【この場所から考える】 批判的人種理論の積極的活用――日本法への適用可能性について / 藤井正希 日本のなかの人種概念を探究するために――血統の問題と身体の問題 / 有賀ゆうアニース 日本で人種的マジョリティであること――「日本人性」の批判的現象学の試み / 小手川正二郎 和人の脆弱性について / 東村岳史 【いま何が起こっているのか】 ブラック・ライヴズ・マター運動へのバックラッシュ――二〇二〇年以後のシアトルから / 小山エミ 【システムという問い】 「その他の人種」の歴史と現在――センサスからみるアメリカの「人種」 / 菅(七戸)美弥 二〇世紀初頭アメリカ南部の人種状況と「忖度」する公衆衛生 / 平体由美 アメリカ史のなかの白人性とジェンダー・セクシュアリティ / 兼子歩 旧英領カリブ海地域の「白人」たち / 伊藤みちる 人種差別をリデザインする――ニューヨーク・ハーレムのストリートにおける「人種」概念の観察から/ 中村寛 【絡みあういくつもの線】 伊江島の黒人についてのノート / 榎本空 人種のパフォーマティヴィティ――ネラ・ラーセン『パッシング』を読むジュディス・バトラー / 五十嵐舞 普遍人という夢――人種と人類種の二〇世紀アメリカ / 逆卷しとね 【連載●科学者の散歩道●第一〇六回】 原子爆弾完成後の去就をめぐって――ボーアの「科学者共同体」 / 佐藤文隆 【連載●社会は生きている●第二六回】 社会と自我 2――多細胞生物がつくる種社会 / 山下祐介 【連載●現代日本哲学史試論●第一〇回】 理論を経由し、理論の外へ――鷲田清一と中岡成文、そして村上靖彦 / 山口尚 【研究手帖】 先入観を疑えるか / 髙橋香苗
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現代思想2024年11月臨時増刊号 総特集=安部公房
¥1,980
青土社 2024年 ソフトカバー - 内容紹介 - 生誕100年…底知れぬ作品世界を解剖する 『壁』『砂の女』『箱男』そして『カンガルー・ノート』まで……つねに「前衛」たることを貫きながら戦後日本を駆け抜けた作家・安部公房の異形の想像力は、いまなお私たちを魅惑してやまない。小説の枠を超えたメディアの越境者として、時代に巣喰う不安の在り処をあらゆる角度から触診しつづけた飽くなき実験の数々。その全貌を見渡すべく迫る、100年目の総特集。 line2.gif 【目次】 総特集*安部公房――生誕一〇〇年 【DISCUSSION】 未完のアクチュアリティ――安部公房と「戦後文学」の超克 / 鳥羽耕史+成田龍一 【I・POLITICS】 復讐と砂漠――安部公房『砂の女』と〈戦後文学〉 / 渡邊英理 荒野への想像力――『けものたちは故郷をめざす』をめぐって / 五味渕典嗣 安部公房と「共的(コミュナル)」なもの / 坂堅太 安部公房の転向?――『飢餓同盟』を読む / 長濱一眞 不確定性のパラドックスーー安部公房『榎本武揚』をめぐる暗号と歴史語り / 木村政樹 【II・THEMES】 安部公房の変身譚をめぐって――「デンドロカカリヤ」「水中都市」「赤い繭」 / 鳥居万由実 変形のモメント――あるいは仮想的現実の科学論的基礎 / 長山靖生 はじめに寓話ありき――安部公房『人間そっくり』のトポロジー構造 / 加藤夢三 「夢っぽい」とはどのようなことか / 春日武彦 「世界」の〈外〉を描く作家――安部公房『壁』と『燃えつきた地図』の間 / 坂口周 【III・PROPHECIES】 タッチパネル人間の形成――安部公房のオペレーション / 福嶋亮大 定員のない方舟――『方舟さくら丸』論 / 岩本知恵 仮面の奥から覗く「性」――安部公房『他人の顔』の加害男性論 / 稲垣諭 地図なき世界の迷い方――『燃えつきた地図』における「ぼく」の失踪について / 中森弘樹 【IV・MISE-EN-SCÈNES】 演劇人、安部公房――芸術全体の表舞台の闊歩 / 木村陽子 石臼になった男――『日本の日蝕』とクロースアップの原光景 / 木原圭翔 【V・MEDIA】 『密会』のサウンドスケープ――安部公房と非同期な〈音〉の実験 / 藤井貴志 安部公房とピンク・フロイド――壁、写真、川 / 円堂都司昭 箱男、犬、写真家 / 倉石信乃 ドアの向こうで、迷走がつづく。――安部公房と磯崎新の「砂漠の思想」序説 / 松井茂 安部公房とワープロ――一九八〇年代における技術への問い / 飯田豊 【BIBLIOGRAPHY】 安部公房主要著作解題 / 宇草和弥
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藤岡拓太郎 パレスチナ連帯カード(売上は全額パレスチナ支援のために寄付いたします)
¥150
10×14.8cm(はがきサイズ) ギャグ漫画家・絵本作家の藤岡拓太郎さんが個人的に作成した「パレスチナ連帯カード」。 以下、藤岡さんの言葉を引用します。 ---------------------- イスラエルによるパレスチナに対するジェノサイド(大量虐殺)は止まることなく、まもなく1年が経とうとしています。昨年10月以降、子供や赤ん坊を含む市民の4万人以上が殺され、家、学校、病院、図書館などあらゆる建物が破壊されました。 こうした中、日本に生きる人々の間で関心が高まっているとは思えず、声を上げる人の数も驚くほど増えていません。これは自分自身も昨年ようやく理解したことですが、<2023年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃は、イスラエルによる長年に渡る占領と虐殺に対する抵抗として行われたものである>という基本的な文脈さえ、約1年が経過してなお、未だに広く理解されていないように思います。 こうした状況の改善に少しでも繋がればと思い、このたび、パレスチナ連帯・支援を目的としたカードを個人で5000枚製作し、全国のご希望の書店さまに50枚ずつ、無料でお送りすることにしました。 ---------------------- 当店での売り上げは、全額「日本国際ボランティアセンター」に寄付いたします。 https://www.ngo-jvc.net/gaza.html
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はたらく本屋 | 吉田 亮人(写真), 矢萩 多聞(著/文)
¥2,420
創元社 2024年 写真絵本 はたらく ハードカバー 24ページ B5変型判 縦167mm 横260mm 厚さ8mm - 内容紹介 - 朝から晩まで、 ひとつの職業の人にはりついて、 その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。 大人と子どもがともに読みながら 「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。 ■シリーズのことば 「将来、なにになりたい?」 大人は子どもになにげなく質問します。 答えはさまざま、時代のうつりかわりとともに 人気の職業があるようです。 しかし、サッカー選手でも花屋でも、 おなじ職業だからといって、 おなじようにはたらき暮らしている人はいません。 ぼくらの生活は、だれかの仕事のおかげで 成り立っているはずなのに、 彼らが日々なにを思い、 どんなふうにくらしているのかはあまり知りません。 夜道で足をとめて星空を見上げるように、 目の前を通りすぎる いろんな「はたらく」を見つめたい。 大人も子どももおなじ地平に立って、 はたらくってなんだろう、と考えてみる。 そんなふうにして、 このシリーズをつくりたいとおもいます。 ■推薦のことば ●ミロコマチコ(絵本作家) この世界は、みんなの一日、一日でできている。 履いている靴も、休憩時間に食べるごはんも、 お昼寝するときに使う枕も。 たくさんの人の“はたらく”とともに暮らしている。 わたしの“はたらく”もきっとだれかにつながってる。 嬉しくなって、ああ、明日もはたらこうって思う。 ●鳥羽和久(教育者) 生きることは社会とつながること。 そして社会とつながることは、 はたらく人とつながることだ。 つながる人とは気持ちいい関係でいたい。 そのためには、たがいにすがすがしい仕事がしたい。 この本には、 はたらくことのすがすがしさが詰まっていて、 生きるようにはたらくことをぼくたちに教えてくれる。 ■シリーズラインナップ ※本シリーズ(最初の4冊)は、 リトルプレスの出版レーベル Ambooksから刊行されていた リソグラフ版をもとにオフセット印刷で 大判にして新装刊行するものです。 ・2024年9月刊行予定 ◆はたらく本屋 ◆はたらく中華料理店 ・2024年11月刊行予定 ◆はたらく製本所 ◆はたらく図書館 ・2025年2月刊行予定 ◆はたらく動物病院 ◆はたらく庭師 ■はたらく本屋 大阪にあるちいさな本屋「長谷川書店」は、 子どもからお年寄りまで 地域の人たちに愛される町の本屋さん。 朝、お店のなかでは、とどいたばかりの 新しい本がぎっしりつまった箱がいったりきたり。 いそげいそげ、もうすぐ10時。 お客さんがやってくる--。 - 著者プロフィール - 吉田 亮人 (ヨシダ アキヒト) (写真) 1980年宮崎県生まれ。京都市在住。滋賀大学教育学部卒業後、タイで日本語教師として1年間勤務。帰国後小学校教員として6年間勤務し退職。2010年より写真家として活動開始。2023年に写真集出版社「Three Books」を設立し共同代表を務める。著書『Brick Yard』(私家版)、『The Absence of Two』(青幻舎・Editions Xavier Barral)、『しゃにむに写真家』(亜紀書房)など。第47回木村伊兵衛賞2023最終候補、日経ナショナルジオグラフィック写真賞2015・ピープル部門最優秀賞、コニカミノルタ・フォトプレミオ年度大賞など受賞多数。
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はたらく中華料理店 | 吉田 亮人(写真), 矢萩 多聞(著/文)
¥2,420
創元社 2024年 写真絵本 はたらく ハードカバー 24ページ B5変型判 縦167mm 横260mm 厚さ8mm - 内容紹介 - 朝から晩まで、 ひとつの職業の人にはりついて、 その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。 大人と子どもがともに読みながら 「はたらく」ことの意味を考える あたらしい写真絵本シリーズ(総ルビ)。 ■シリーズのことば 「将来、なにになりたい?」 大人は子どもになにげなく質問します。 答えはさまざま、時代のうつりかわりとともに 人気の職業があるようです。 しかし、サッカー選手でも花屋でも、 おなじ職業だからといって、 おなじようにはたらき暮らしている人はいません。 ぼくらの生活は、だれかの仕事のおかげで 成り立っているはずなのに、 彼らが日々なにを思い、 どんなふうにくらしているのかはあまり知りません。 夜道で足をとめて星空を見上げるように、 目の前を通りすぎる いろんな「はたらく」を見つめたい。 大人も子どももおなじ地平に立って、 はたらくってなんだろう、と考えてみる。 そんなふうにして、 このシリーズをつくりたいとおもいます。 ■推薦のことば ●ミロコマチコ(絵本作家) この世界は、みんなの一日、一日でできている。 履いている靴も、休憩時間に食べるごはんも、 お昼寝するときに使う枕も。 たくさんの人の“はたらく”とともに暮らしている。 わたしの“はたらく”もきっとだれかにつながってる。 嬉しくなって、ああ、明日もはたらこうって思う。 ●鳥羽和久(教育者) 生きることは社会とつながること。 そして社会とつながることは、 はたらく人とつながることだ。 つながる人とは気持ちいい関係でいたい。 そのためには、たがいにすがすがしい仕事がしたい。 この本には、 はたらくことのすがすがしさが詰まっていて、 生きるようにはたらくことをぼくたちに教えてくれる。 ■シリーズラインナップ ※本シリーズ(最初の4冊)は、 リトルプレスの出版レーベル Ambooksから刊行されていた リソグラフ版をもとにオフセット印刷で 大判にして新装刊行するものです。 ・2024年9月刊行予定 ◆はたらく本屋 ◆はたらく中華料理店 ・2024年11月刊行予定 ◆はたらく製本所 ◆はたらく図書館 ・2025年2月刊行予定 ◆はたらく動物病院 ◆はたらく庭師 ■はたらく中華料理店 宮崎の「喜楽園」は夫婦ふたりで切り盛りする ちいさな中華料理店。このお店、 じつは写真家・吉田亮人の実家なんです。 ごとんがこん、厨房に 中華なべをふるう音がひびきます。 つくって、はこんで、お皿をさげて、洗って…… あれ、また注文がはいったようです。 - 著者プロフィール - 吉田 亮人 (ヨシダ アキヒト) (写真) 1980年宮崎県生まれ。京都市在住。滋賀大学教育学部卒業後、タイで日本語教師として1年間勤務。帰国後小学校教員として6年間勤務し退職。2010年より写真家として活動開始。2023年に写真集出版社「Three Books」を設立し共同代表を務める。著書『Brick Yard』(私家版)、『The Absence of Two』(青幻舎・Editions Xavier Barral)、『しゃにむに写真家』(亜紀書房)など。第47回木村伊兵衛賞2023最終候補、日経ナショナルジオグラフィック写真賞2015・ピープル部門最優秀賞、コニカミノルタ・フォトプレミオ年度大賞など受賞多数。
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翻訳をジェンダーする | 古川 弘子
¥990
筑摩書房 2024年 ちくまプリマー新書 ソフトカバー 256ページ 新書判 - 内容紹介 - 翻訳された言葉には必ずわたし達の社会があらわれ、 そして翻訳されたものは社会に影響を与える。 翻訳小説の女性達は原文以上に「女らしい」言葉で訳されていることがあります。翻訳と社会とわたし達の密接な関係を読みとき、性差別をなくすための翻訳、社会に抗する翻訳の可能性を探る一冊。 「はじめに」より一部抜粋 翻訳には、それまでにあった古い考えにとらわれない、新しい言葉を生み出す可能性があります。そして、社会の中に存在しなかったり、埋もれたりしている概念を言葉によって「見える化」したり、それまでの偏った見方を変えたりする力があります。 - 目次 - 【目次(一部)】 はじめに 『プラダを着た悪魔』の主人公はどんな話し方をする? 「ハリー・ポッター」のハーマイオニーには友だちがいない? 小説はフィクション、わたしたちはリアルな存在 [……] 第一章 小説の女たちはどう翻訳されてきたのか 日本語への翻訳とジェンダー 日本語の女ことばと男ことば 翻訳の中の女性はもっとも典型的な女ことばを話す? 翻訳小説の女性の話し方vs現実の女性の話し方 児童文学ではどうなる? 児童文学は保守的。児童文学の翻訳はもっと保守的。 翻訳者が再現しようとすること 汚いとされる表現にも意味がある [……] 第二章 女たちのために自分たちで翻訳する 一九七〇・八〇年代に、自分でいる力をくれた翻訳があった 女性の健康のバイブル『Our Bodies, Ourselves』 わたしのからだは自分のもの。自分のからだをよく知ろう。 自分を大切に生きる権利は、みんなにある 『Our Bodies, Ourselves』の時代―個人的なことは政治的なこと 『女のからだ』の時代―ウーマン・リブ 『からだ・私たち自身』の時代―ウーマン・リブからフェミニズムへ フェミニスト翻訳の三つの具体的な方法 『女のからだ』のフェミニスト翻訳の方法 『からだ・私たち自身』のフェミニスト翻訳の方法 [……] 第三章 これからのために翻訳ができること これから考えられる三つの変化 ①一律の女らしさから、それぞれの個性へ ②ネガティブなイメージのない性器の名称へ ③「彼」と「彼女」だけでなく、インクルーシブな代名詞を - 著者プロフィール - 古川 弘子 (フルカワ ヒロコ) (本文) 東北学院大学国際学部教授。早稲田大学政治経済学部卒業後、出版社で雑誌編集と書籍編集に携わったのち、2011年に英国イースト・アングリア大学で博士課程を修了(Ph.D. in Literary Translation)。同大学でのポストドクターを経て2012年より東北学院大学に勤務。主にジェンダーの視点による文学翻訳研究を行っている。共編著書に『The Palgrave Handbook of Literary Translation』(Palgrave Macmillan 2018)、共著書に『Tsuji, Interpreters in and Around Early Modern Japan』(Palgrave Macmillan 2023)、『Translating Women』(Routledge 2017)などがある。
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無支配の哲学 権力の脱構成 | 栗原 康
¥1,320
SOLD OUT
KADOKAWA 2024年 ソフトカバー 408ページ 新書判 - 内容紹介 - なぜ、まったく自由を感じられないのか? カネ、人間関係、国家、社会。 数々の支配と強制の理屈を『超人ナイチンゲール』著者が打ち砕く! アナキズムとは、「支配されない状態」を目指すことだ。 “自由で民主主義的な社会”であるはずなのに、なぜ私たちはまったく自由を感じられないのか? 息苦しくなるほどに、束縛を感じてしまうのはなぜか? この不快な状況を打破する鍵がアナキズムだ。無支配、無強制という視点で社会契約論から洗い直し、所有概念等を再考、さらにパリ・コミューンやロシア革命の正負両面を検証。 無支配、無強制という視点から過去の思想と実践をわかりやすく振り返りつつ、現代社会の数々の「前提」をアナキズム研究者が打ち砕く、無支配の思想史! ■友情とは、コミュニケーションを爆破するということだ ■ルイズ・ミシェル。パリ・コミューンで大活躍した女性は石油放火女と呼ばれた ■新自由主義の精神は「小さくまえへならえ」にすぎない ■契約も交換も自明のことなんかじゃない。 神を突破せよ、この世界を罷免してやれ ■一番たちが悪いのは、民主主義の名のもとに憲法制定権力をたちあげることだ。 ■現代はインフラが権力となっている ■なんどでも、権力の脱構成をやってやろう ■社会契約をクーリングオフせよ ■戦闘的退却主義という方法 ※本書は2018年7月に小社より刊行された『何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成』を、正題を改題の上、加筆修正したものです。 【目次】 新書版はじめに 第一章 社会契約って、いつむすんだの? 第二章 自由をぶっとばせ 第三章 革命はただのっかるだけだ 第四章 革命はどうやっちゃいけないのか? 第五章 ゼロ憲法を宣言する おわりに 主要参考文献 - 目次 - 新書版はじめに 第一章 社会契約っていつしたの? 未来のない運動をやろう 友情とは、コミュニケーションを爆破するということだ/議会制民主主義とはなにか?ーー奴隷のくせして、主人のまねごと/社会契約なんてむすんだことはない、むすんだことにさせられているだけなんだ/原始人なめんな/財産とは奴隷である/原始人は自由にさきだつ etc. 第二章 自由をぶっとばせ われわれは都会の原始人だ/負けて、負けて、また負けて――マックス・シュティルナーの人生/政治的自由主義――ギャア!!!/社会的自由主義――マジ、陰険/人道的自由主義――なにがクリエイティブだ、このやろう/小さくまえへならえーー新自由主義の精神/クソしてねやがれ、それが不法占拠の精神だ/地域アートの役割とはなにか? なにもするな! etc. 第三章 革命はただのっかるものだ おまえが舵をとれ――バクーニンのパリ・コミューン論/ルイズの青春――ケケケッ!/よっ、肝っ玉姉ちゃん!/チクショウ、なんて日だ!/あっ、革命がおこってら/アニキッ!アニキッ!アニキ! ――パリ・コミューン宣言/自分を統治したいんじゃない、だれにも統治されたくないんだ/おら、石ペ トロルーズ油放火女になりてえ/もしわたしを生かしておかれるなら、復讐の叫びをあげることをやめないでしょう etc. 第四章 革命はどうやっちゃいけないのか 革命家は革命を殺す ギロチン、ギロチンでございます/おしゃべりはもうたくさんだ 全員暴走、秩序紊乱/ああ、革命はおわりもうした 粛清、粛清でございます、アーメン!/ツァラトゥストラはこういった みんな警察がキライ/モスクワのクロちゃん/水におちた犬はうて マフノ、三〇人で三〇〇〇人を討つ/逃げろ、逃げろ、逃げろ トンズラ、すなわち攻撃だ、逃げろ!/よわきをたすけ、つよきをくじき、身をよせるものあらば、貴賤をとわず、すくいの手をさしのべる 主人づらしたやつらは、みな殺しだ/フリーダム! etc. 第五章 ゼロ憲法を宣言する いつも心に盗んだバイクを/孤独の歌をうたえ、やっせんぼ!/グスタフ・ランダウアー/いくぜ、戦闘的退却主義 負ける気しかしねえ、チョレイ!/革命とは魔界転生である なんどでも、なんどでも化けてみやがれ/国民を捨てろ、階級を捨てろ、自分を捨てろ 捨てたその自分さえ捨ててしまえ/いくぜ、レーテ共和国 わたしはカオスが好きだ/生きたまま死ね/神を突破せよ、この世界を罷免してやれ さけべ、アナーキー! etc. おわりに 主要参考文献 - 著者プロフィール - 栗原 康 (クリハラ ヤスシ) (著/文) 1979年埼玉県生まれ。早稲田大学政治学研究科・博士後期課程満期退学。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はアナキズム研究。『大杉栄伝 永遠のアナキズム』で第5回「いける本」大賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2015第6位。2017年、池田晶子記念「わたくし、つまりNobody賞」を受賞。『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』で紀伊國屋じんぶん大賞20174位。他の著書に『超人ナイチンゲール』 サボる哲学 労働の未来から逃散せよ』『アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ』『死してなお踊れ 一遍上人伝』等がある。
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サステイナブルに家を建てる | 服部雄一郎, 服部麻子
¥1,760
アノニマ・スタジオ 2024年 ソフトカバー 152ページ A5判 - 内容紹介 - 高知在住の翻訳者・服部雄一郎さんと麻子さん夫妻による、環境に配慮した「エコでサステイナブルな家づくり」を紹介する一冊。素材や工法、エネルギー効率、住まい方など、新築のみならずリノベーションにも役立つ情報が満載。 - 目次 - はじめに 1章 家づくりについて考える サステイナブルな家づくりって?/こんな家に住みたい!/家にまつわる出会いー土地との出会い・設計士さんとの出会い・大工さんとの出会い/予算の話 2章 暮らしをイメージする 100年住宅/イメージにとらわれない/素材とデザイン/エネルギー/仕事と来客/食べる/家事/水まわり/収納/眠る/子育て/庭・外空間 3章 間取りとデザインを考える 食まわり/家事まわり/浴室・洗面所・トイレ/家具・収納/寝室/子ども部屋/外空間を生かす/内装と塗装/屋根と外壁/ 【コラム】エコな畳が見つからない/木の家を考える 【対談】設計士・和田 純さんを迎えて 4章 工夫を取り入れる エネルギー効率/雨水利用/太陽熱温水器/太陽光発電/トイレと排水問題/庭での排水処理/サッシ/照明/見えない場所の話/通信環境 【コラム】絶対やりたいバイオガストイレ/コンポストトイレの話/思わぬところにプラ出現―プラスチックフリー四方山話―/引っ越しの話 【対談】大工・加藤 遊さんを迎えて 5章 小屋という世界 あとがき 巻末資料)家づくり年表/ものリスト/おすすめサイト - 著者プロフィール - 服部雄一郎、 (ハットリユウイチロウ) (著/文) 夫・雄一郎、妻・麻子、長男(高2)、長女(小6)、次男(小3)の5人家族。雄一郎氏は葉山町役場のごみ担当職員として、ゼロウェイスト政策に携わる。子連れでのカリフォルニア・バークレー留学、南インド、京都を経て、2014年に高知県に移住。現在は夫婦で食まわりの活動「ロータスグラノーラ」を主宰。今後ゲストハウスなども運営予定。妻・麻子氏は野草茶のブレンドも手掛ける。環境に配慮した「ゼロウェイスト」や「プラスチックフリー(プラフリー)」の実践的な取り組み、循環や持続可能性を意識した暮らし方がメディアで紹介され注目を集めている。 雄一郎氏の訳書に、『ゼロ・ウェイスト・ホーム』(アノニマ・スタジオ)『プラスチック・フリー生活』(NHK 出版)、『ギフトエコノミー ~買わない暮らしのつくりかた』(青土社)など、夫婦共著に『サステイナブルに暮らしたい』(アノニマ・スタジオ)。 http://sustainably.jp/ instagram ID : @sustainably.jp
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地震を知って震災に備える | 平田 直
¥1,320
亜紀書房 2024年 ソフトカバー 112ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ9mm - 内容紹介 - 2024年8月8日、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した気象庁・南海トラフ地震評価検討会会長の平田直さん[東京大学名誉教授・元東京大学地震研究所所長]の最新刊! ◤日本列島に暮らすかぎり、いつどこで地震に遭うかわからない◢ だから、防災の基本姿勢は「過去の地震をよく知って、つねに準備をしておく」こと。 正しく地震を怖がるために必要な情報をハンディにまとめた防災本! ********** 【本書より】 ★たとえば関東なら、体には感じませんが、少なくとも1時間に数回ぐらいは地震が起きています。風が吹くのと同じです。いつもはそよ風が吹いていますが、台風が来ると風速何十メートルというような強い風が吹き被害が出る。同じように大地はつねに揺れていますが、非常に強い揺れはたまにしか来ない……これが日本に住んでいる人々が基本的に理解するべきことなんです。 ★多くの人がいつどこで地震が起きるのかという地震予知を好みますが、それは多くの人がしばらくは自分のところでは起きないというふうに読み替えるからです。そもそも事前に地震を予知することはできないです。仮に関東で5年後に巨大地震が起きる可能性が何%あるという地震予測が出ると、関西の人は関西では起きないと安心してしまうんです。 5年後に地震が発生するという地震の予測をしたときに、メディアはそれまでに準備をしましょうという報道をするでしょうか。どちらかというと、あと何年間かは地震が起きないというニュアンスをつけてしまう。これではやはりいけないんですね。 ★地震予知はできませんが、南海トラフで巨大地震が起きた場合は、起きた後で、注意情報や警戒情報が出ます。「ふだんに比べて地震の発生する確率が高くなりました」という巨大地震警戒は出るんです。でもこれが出されるときは、すでにM8を超える大きな地震が南海トラフのどこかで起きたときです。後なのです。これは、その近隣、それを含んだ領域でまた起きますよという警報なんです。大きな地震は一度起きるとまた起きると思ったほうがいいというのが、ふつうの防災上の注意点です。 - 目次 - 1.地震を知って、震災に備える(聞き手・亜紀書房編集部) ●日本ではなぜ地震が頻繁に起こるのか ●日本列島と地震の関係 ●能登半島の地震とはどんな地震なのか ●なぜ、被害が大きかったのか ●地震の確率について考える ●つねに準備をしておく 2.首都直下地震に備え、関東大震災に学ぶ(聞き手・森まゆみ) ●地震予知はできるか ●地震は続けて起こりやすい ●国の防災体制 ●関東大震災といま ●古き良き町とだけはいっていられない ●東京都の防災計画 ●オフィスにとどまれ、無駄に動くな ●避難所に行くのは家が壊れて住めない人だけ ●避難場所と避難所は違う ●いまそれぞれがすべきことは おわりに - 著者プロフィール - 平田 直 (ヒラタ ナオシ) (著/文) 1954年東京生まれ。東京大学理学部卒業。東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。理学博士(東京大学大学院)。東京大学地震研究所教授、同所長、国立研究開発法人防災科学技術研究所参与・首都圏レジリエンス研究センター長を経て、現在、東京大学名誉教授。専門は地震学・地震防災。首都直下地震や南海トラフ地震などの巨大地震の解明とともに、被災した社会機能の回復についての研究を行う一方で、防災教育や理科教育にも取り組む。政府の地震調査研究推進本部・地震調査委員会委員長、気象庁・南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会会長他政府の委員等を務める。防災功労者内閣総理大臣表彰受賞。著書に『首都直下地震』(岩波書店)他がある。
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子どもの読む力を育てよう! 家庭で、園で、学校で | 小川 三和子
¥2,420
青弓社 2024年 ソフトカバー 216ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ15mm - 内容紹介 - なぜ、子どもの成長にとって読書が必要不可欠なのか? 乳幼児期から学齢期にいたるまでの子どもたちに、家庭や教育現場ではどのような読書体験を提供するべきなのか? 本がある環境づくり、読み聞かせ、ブックトーク、図書館の利活用など、子どもたちの成長のために欠かせない本との出合いや読書との向き合い方を、教育現場での体験談も交えながらやさしく具体的に指南する。さらに、子どもの発達段階(赤ちゃん―高校生)ごとに薦める絵本や児童文学もふんだんに紹介。 加えて、国語の授業での読書会やビブリオバトルの取り組み、学校図書館ボランティアの活動、「子ども読書の日」や「読書バリアフリー法」など国民の読書に関する施策についてもまとめ、社会と読書の関わりを総覧する。 子どもにとって、家庭にとって、そして現代社会にとっての読書の意義をあらためて考えるための一冊。 - 目次 - はじめに 第1章 現代社会のなかでの子どもたちと読書 1 町の風景から 2 情報社会に生きる子どもたち 3 文字や文章を読む力の育成 4 デジタル情報と紙の本 5 電子書籍と紙の本 6 書くことと読むことの移り変わりとデジタル社会 第2章 本を読むということ 1 読書で育つ力 2 読書の深まり 3 学校教育と読書 4 文化審議会が考える読書 5 学校教育の変遷と読書の施策 第3章 乳幼児期と読書 1 赤ちゃんとのコミュニケーション 2 赤ちゃん時代から読み聞かせを 3 ブックスタート 4 読み聞かせ 5 集団での読み聞かせ 6 ストーリーテリング 7 昔話 8 文化に出合う機会を 9 この時期にお薦めの本 第4章 小学校低学年(1年生・2年生)の読書――本に親しむ 1 「本を読みなさい」と言わないで 2 学校での読書指導 3 本に親しむ 4 幼年童話などに親しむ 5 本で調べる 6 ボランティア活動のこと 7 この時期にお薦めの本 第5章 小学校中学年(3年生・4年生)の読書――多読と読書の質 1 中学年は大切な時期 2 中学年の読書指導目標と内容 3 読めるようになるために 4 課題をもって調べる 5 本との出合い 6 この時期にお薦めの本 第6章 小学校高学年(5年生・6年生)の読書――本との出合いを大切に 1 読書離れしないために 2 高学年の読書指導目標と内容 3 目標をもって主体的に読む 4 読書から広がる探究的な学習 5 読書感想文のこと 6 この時期にお薦めの本 第7章 中学生・高校生と読書――思春期の読書 1 読書離れも背伸びも 2 中学校・高等学校の読書指導の目標と内容 3 児童書から大人向けの本まで 4 メディアの特性に応じた活用 5 中学校・高等学校での読書活動 6 この時期にお薦めの本 第8章 読書とバリアフリー 1 誰もが読書の喜びを 2 特別なニーズに応じた読書支援 3 読むための壁を低くする努力 4 すべての子どもたちが読書をすること 5 読書バリアフリーを理解するための図書 ブックリスト おわりに - 著者プロフィール - 小川 三和子 (オガワ ミワコ) (著) 東京学芸大学大学院教育学研究科学校教育専攻修士課程修了。東京都公立小学校教諭・司書教諭、新宿区学校図書館アドバイザーなどを経て、現在は八洲学園大学非常勤講師。全国学校図書館協議会参事、日本学校図書館学会理事・役員、日本子どもの本研究会会員、日本図書館情報学会会員。著書に『学校図書館サービス論』『読書の指導と学校図書館』(ともに青弓社)、『教科学習に活用する学校図書館――小学校・探究型学習をめざす実践事例』、共著に『読書と豊かな人間性』(ともに全国学校図書館協議会)。
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つい昨日のできごと 父の昭和スケッチブック | 小手鞠 るい
¥1,980
平凡社 2024年 ソフトカバー 288ページ 四六判 - 内容紹介 - 戦中から戦後を生き抜いたひとりの男=著者の父親が描いた戦争、そして昭和の激動──。 SNSで話題沸騰の「父のスケッチブック」のイラスト多数収録! ベストセラー『ある晴れた夏の朝』の著者の最新作は、父のイラストとともにたどる昭和。 2025年は「昭和100年」。この一世紀を振り返るための必読書! 【目次】 プロローグ──蠍座の父 第一夜 つい昨日のできごと──『アップルソング』 第二夜 軍国少年ができあがるまで、あるいは軍国少年の作られ方 第三夜 「レェイディオ」で聞いた「デス・バイ・ハンギング」 第四夜 働く者の幸いを──ブルーカラーの青春 第五夜 こけし人形と白い橋 第六夜 父と娘の昭和草紙──愛の重さ エピローグ──がんばれテレさん - 著者プロフィール - 小手鞠 るい (コデマリ ルイ) (著/文) 小説家
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生きのびるための事務 | 坂口恭平(原著), 道草晴子(イラスト)
¥1,760
SOLD OUT
マガジンハウス 2024年 ソフトカバー 224ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ17mm - 内容紹介 - 芸術家でも誰でも、事務作業を疎かにしては 何も成し遂げられない。 夢を現実にするたった一つの技術、 それが《事務》です。 この作品は作家、建築家、画家、音楽家、 「いのっちの電話」相談員として活動する 坂口恭平が若い頃に出会った優秀な事務員・ ジムとの対話で学び、人生で実践した方法を 記したテキストを原作にコミカライズして、 《事務》ってめちゃくちゃ大事! ってことが漫画でわかる本です。 「自分に自信がない」 「ハードルを高く設定しがち」 「悩んで行動に移せない」 足らないことは《事務》でした。 【目次】 はじめに ジムとの出会い 第1講 事務は『量』を整える 第2講 現実をノートに描く 第3講 未来の現実をノートに描く 第4講 事務の世界には失敗がありません 第5講 毎日楽しく続けられる事務的『やり方』を見つける 第6講 事務は『やり方』を考えて実践するためにある 第7講 事務とは好きとは何か? を考える装置でもある 第8講 事務を継続するための技術 第9講 事務とは自分の行動を言葉や数字に置き換えること 第10講 やりたいことを即決で実行するために事務がある 第11講 どうせ最後は上手くいく あとがき - 著者プロフィール - 坂口恭平 (サカグチ キョウヘイ) (原著) 1978年、熊本県生まれ。2001年、早稲田大学理工学部建築学科を卒業。 作家、画家、音楽家、建築家など多彩な活動を行なう。 2004年に路上生活者の家を収めた写真集『0円ハウス』(リトルモア)を刊行。 著作は『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(太田出版)、『独立国家のつくりかた』『苦しい時は電話して』(講談社)、『モバイルハウス 三万円で家をつくる』『TOKYO一坪遺産』(集英社)、『家族の哲学』(毎日新聞出版)、『継続するコツ』『幸福人フー』(祥伝社)、『TOKYO 0円ハウス 0円生活』(河出書房新社)、『躁鬱大学』(新潮社)、『発光』『よみぐすり』(東京書籍)、『自分の薬をつくる』『お金の学校』『中学生のためのテストの段取り講座』(晶文社)、『土になる』(文藝春秋)『まとまらない人』(リトルモア)など。 小説家として『幻年時代』(幻冬舎)、『徘徊タクシー』(新潮社)、『けものになること』(河出書房新社)を発表。ほか画集や音楽集、料理書など、多数の著作がある。 自ら躁鬱(そううつ)病であることを公言。2012年から死にたい人であれば誰でもかけること 道草晴子 (ミチクサ ハルコ) (イラスト) 13歳でちばてつや賞ヤング部門優秀新人賞を受賞するが、14歳で精神科病院に入院。 「トーチweb」で連載した山あり谷ありな半生を綴った漫画『みちくさ日記』(リイド社)を2015年に刊行。 「小説新潮」で連載した『よりみち日記』(新潮社)を2020年に刊行。『よりみち日記2』を「考える人」で連載した。 2023年に『みちくさ日記』『よりみち日記』『よりみち日記2』を収録した『完本 みちくさ日記』(リイド社)を刊行。 漫画や、絵やグッズなどを制作を行い、ギャラリーで絵の個展も精力的に開催している。
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辺境のラッパーたち 立ち上がる「声の民族誌」 | 島村一平(編集)
¥3,520
青土社 2024年 ソフトカバー 544ページ 四六判 - 内容紹介 - ラッパーのことばに耳をすませば、世界のリアルが見えてくる。 戦火が絶えないガザやウクライナで、弾圧が続くチベットやイランで、格差にあえぐモンゴルやインドで、海の端の日本で――。アメリカで生まれたヒップホップ文化、なかでもラップミュージックは世界に広がり、「辺境」に生きる者たちは声なき声をリリックに託す。現代社会の歪みを鮮やかに映し出す、世界各地のラッパーたちの声を幅広い執筆陣が紹介する。ラッパー、ダースレイダー、ハンガー(GAGLE)のインタビューも収録。
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とるに足りない細部 | アダニーヤ・シブリー, 山本 薫(翻訳)
¥2,200
河出書房新社 2024年 ハードカバー 168ページ 四六変型判 - 内容紹介 - 1949年8月、ナクバ(大災厄)渦中のパレスチナ/イスラエルで起きたレイプ殺人と、現代でその痕跡を辿るパレスチナ人女性。二つの時代における極限状況下の〈日常〉を抉る傑作中篇。 この作品の「細部」に宿っているものは、私の精神世界を激しく揺さぶり、皮膚の内側を震えさせる。この本の中の言葉の粒子に引き摺り込まれ、永遠に忘れられない体験になり今も私を切り刻んでいる。 ――村田沙耶香氏(作家) かき消された声、かき消された瞬間と共にあるために、この小説は血を流している。 ――西加奈子氏(作家) *2023年、本作はドイツの文学賞であるリベラトゥール賞を受賞。しかし同年10月、イスラエルによるガザへの攻撃が激化するなか、フランクフルト・ブックフェアで開催予定だった授賞式は同賞の主催団体リトプロムによって中止され、ブックフェアは「イスラエル側に完全に連帯する」との声明を出した。この決定に対しては、作家や出版関係者を中心に、世界中から抗議の声が上がっている。 - 著者プロフィール - アダニーヤ・シブリー (シブリー,アダニーヤ) (著/文) 1974年、パレスチナ生まれ。2009年、39歳以下の有望なアラブ作家39人を選ぶ「ベイルート39」に名を連ねる。23年、本作で独リベラトゥール賞を受賞するも、主催者により授賞式は一方的に中止された。 山本 薫 (ヤマモト カオル) (翻訳) 1968年生まれ。アラブ文学研究者。パレスチナを中心に、文学・音楽・映画の研究・紹介を行う。共編著に『言語文化とコミュニケーション』、訳書にハビービー『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』。
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改稿 日本文法の話〔第三版〕 | 阪倉 篤義
¥1,540
筑摩書房 2024年 ちくま学芸文庫 ソフトカバー 416ページ 文庫判 - 内容紹介 - 日本文法の定評ある概説書がついに復刊! 「鳥が飛ぶ」と「鳥は飛ぶ」 この違いをどう説明するか。 日本語における文の種類や構造、品詞について平明に解説した定評ある概説書。読者を日本語、さらには言語自体の考察へといざなう。 解説 近藤泰弘 === 「文法とは覚えるべきものではなく、考えるべきもの」として、日本語文法のあらましを平明に解説。話し手は「意味と意味との連合における共通の型」ともいうべきものに適応しながら、聞き手になにごとかを伝えようとする。文法が形づくられるのは、そうしたやりとりの場を通してだ。山田孝雄、橋本進吉、時枝誠記らの学説を踏まえながら、本書は日本語文の構造や単語の種類などをひとつひとつ明らかにしていく。日常のことばへの関心と正確な認識を得ることが文法学習の意義であると訴え、長年にわたり多くの読者に親しまれてきた定評ある概説書。 目次 はじめに 一 文法とはなにか 二 文法に諸説があること 三 文章と文の種類 四 文の構造 五 文節の構造 ――詞と辞と―― 六 文の構造 再説 七 単語とはなにか 八 単語を分類すること 九 単語の種類 一〇 品詞分類・まとめ 参考書 解説(近藤泰弘) 索引 - 著者プロフィール - 阪倉 篤義 (サカクラ アツヨシ) (本文) 阪倉 篤義(さかくら・あつよし):1917-94年。京都生まれ。1941年、京都帝国大学文学部国文科卒業。1962年、「語構成の研究」で京都大学より文学博士の学位を取得。京都大学名誉教授。著書に、『日本文法辞典』(弘文堂)、『語構成の研究』『文章と表現』(ともに、角川書店)、『増補 日本語の語源』(平凡社ライブラリー)、『日本語表現の流れ』(岩波書店)など。国語辞典の監修や日本古典の校注にも携わった。
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ストリートの思想 増補新版 | 毛利 嘉孝
¥990
筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 368ページ 文庫判 - 内容紹介 - イデオロギーによる旧来の党派的「動員」とは異なる、自律性を帯びた資本/権力への抵抗運動はどのように現れたのか? パンクやニューウェイヴなど80年代のインディーズ文化を源流とし、90年代のサウンドデモや「素人の乱」を経て、3.11後の反原発・反政府・反グローバル資本主義デモへといたる地下水脈を読み解くオルタナティヴ思想史。2010?20年代の動きを増補して文庫化。 - 目次 - 序 章 「ストリートの思想」とは何か 五月の祝祭/「政治」という領域の変容/「ゴリゴリの左翼」?/「左翼」の敗北/伝統的な左翼知識人の終焉/「左翼的なもの」から「ストリート」へ/「ストリートの思想」をめぐるマトリクス/ストリート的イメージとオタク的思想 ロスジェネ論壇との違い/本書の構成 第一章 前史としての80年代――「社会の分断」とポストモダン ガタリ来日/山谷を歩くガタリ/山谷からシモキタへ/八〇年代は「スカ」だったのか? 増殖する八〇年代論/当事者でもなく、観察者でもなく/ポストモダン思想からニューアカデミズムへ/人文学の危機/脱政治化されたポストモダン理論/「愚鈍な左翼」と「ポストモダニスト」/フォーディズムからポスト・フォーディズムへ/「政治」から「サブカルチャー」へ/パンクロックとDiY的インディーズ文化/時間と空間の圧縮/サカエのつぶやき/EP-4とじゃがたら/ストリートを乗っ取るEP-4/サブカルチャーのシチュアシオニスト的実践/寿町のフリーコンサート/対抗的ダンスカルチャー/坂本龍一とインディーズシーン/田中康夫の戦略/新・階層消費の時代と対抗的な実践/でも・デモ・DEMO 第二章 90年代の転換①――知の再編成 制度化されるポストモダニズム/大学における人文知の再編/湾岸戦争への反対声明/公的知識人の変貌/オウム真理教事件/社会工学的な知の台頭/思想や政治のエンターテインメント化/イギリス留学の準備/「カルチュラル・スタディーズ」との出会い/文化研究の三つの流れ/英米の文化研究の発展と制度化/文化研究のグローバル化とローカル化/「カルチュラル・スタディーズ」と「文化研究」/シンポジウム「カルチュラル・スタディーズとの対話」/ラディカルを飼い慣らす/輸出産業としての「カルチュラル・スタディーズ」/人文学と地域研究への影響/ポストモダン思想の再評価/カルチュラル・タイフーン 第三章 90年代の転換②――大学からストリートへ 「フリーター的なもの」と九〇年代/「いのけん」の登場/交錯点としての代々木公園 公共圏の変容/「ストリートの思想」の胎動/転換期としての九五年/橋本政権「六大改革」/新宿ダンボールハウス村/「寄せ場」化する日本/集合的表現の始まり/『現代思想』の「ストリート・カルチャー」特集/「だめ連」的なものの登場 第四章 ストリートを取り戻せ!――ゼロ年代の政治運動 〈帝国〉の時代/低迷する左派論壇/イラク反戦運動と「ストリートの思想家」/シアトルの反WTO運動/プロレタリアートからマルチチュードへ/「生権力」への対抗運動/同時多発的で前衛なき運動/「言うこと聞くよな奴らじゃないぞ」/言語的公共圏の転回/起源としてのパンク/ニューウェイヴ/ネットとストリートの器用仕事人/文化人類学へのポストモダン的問い/「なりそこないの文化人類学者」の試み/祝祭から再び日常へ 「素人の乱」と日常的な実践/日常を祝祭空間に変える/お笑いへの感性/SAVE the 下北沢/街を防衛する/「ストリート」を支える情報インフラ/ゆるやかに開かれたコミュニティ 第五章 抵抗するフリーター世代――10年代に向けて 年越し派遣村とメディア報道/湯浅誠の軌跡/246表現者会議/渋谷・宮下公園の有料化計画/キャッチコピーは〈JUST DOITE?〉/「ストリートの思想」とロストジェネレーション/赤木智弘の左翼批判/ロスジェネ論客の共通点/唯一の「敵」を名指すこと/階級・世代を超えた開放性/「ポッセ」の力/ストリート、自由、自律、そしてアート 増補 ストリートの思想二〇二四 群衆の時代としての二〇一〇年代/「素人の乱」からSEALDs へ/東アジアの「群衆の政治」の広がり/「群衆の政治」の終わり?/「群衆の政治」の変容/プロテスト・レイヴとパレスチナ支援運動/抗議運動の多様化──ウォーターメロン・アライアンス/さらに多様化する社会運動のアクター/グローバル化する「素人の乱」/マヌケが世界を変える?/アジアのなかの松本哉/トランスナショナルな交流の場の創出──なんとかBAR、マヌケ宿泊所、NO LIMIT/版画を通じた東アジアのネットワークの広がり──IRAとA3BC/二〇二四年の「だめ連」/地方へ/都市を離れて/隙間を失いつつある東京 /「ストリートの思想」はどこにいくのか? 「ストリートの思想」を知るためのブックガイド - 著者プロフィール - 毛利 嘉孝 (モウリ ヨシタカ) (本文) 毛利 嘉孝(もうり・よしたか):1963年長崎県生まれ。専攻は、社会学・文化研究・メディア論。京都大学経済学部卒業。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジにてPh.D.(sociology)を取得。九州大学助教授などを経て、現在、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授。主な著書に、『文化=政治』(月曜社)、『ポピュラー音楽と資本主義 増補』(せりか書房)、『バンクシー』(光文社新書)がある。
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世界マヌケ反乱の手引書 増補版 ふざけた場所の作り方 | 松本 哉
¥968
筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 352ページ 文庫判 - 内容紹介 - 金持ち優先社会とは無縁の場所で、 最高に面白いやつらと楽勝で生きよう! 文庫版は25頁分増補、世界のとんでもないスペース一覧表も増強! 「松本の話を聞いたとき、大笑いするとともに、 案外俺と似ているな、と思った」 柄谷行人(「解説」より抜粋) 「松本さんのグラスルーツ構想が面白いのは、 アジア津々浦々の根っこを?げることを志向している点だ」 ブレイディみかこ(「解説」より抜粋) 金持ち優先社会で働きまくるのはもう飽きた! 面白い店や場所でとんでもない人々と?がり、楽勝で生きよう! 第 1 章は基本の仲間の作り方。第 2 章は儲からない店の開き方。第 3 章では国内&海外のオルタナティブスペースのやり方を紹介。第 4 章では独自のパスポートや通貨を作り国境を超えて祭りを行う。文庫版は25頁分増補、スペースリストも増強! - 目次 - 第1章 予想外のことが始まる!――マヌケな場所作りの予行演習 第2章 超簡単! 大してもうからない店を開業してみよう 第3章 世界にはびこるバカセンター研究 第4章 謎の場所を渡り歩き、世界の大バカが繋がり始める? 文庫版最終章 とんでもないスペース一覧表 解説 柄谷行人 解説 ブレイディみかこ - 著者プロフィール - 松本 哉 (マツモト ハジメ) (本文) 松本 哉(まつもと・はじめ):1974年東京生まれ。リサイクルショップ「素人の乱」5号店店主。96年「法政の貧乏くささを守る会」結成。2005年「素人の乱」5号店を東京・高円寺にオープン。「3人デモ」「家賃をタダにしろデモ」「原発やめろデモ!!!!!」などとんでもないデモを行う。現在、東アジアの人々と交流、地下文化圏を作っている。著書に『貧乏人の逆襲! 増補版──タダで生きる方法』(ちくま文庫)、『貧乏人大反乱』(アスペクト)、編著に『素人の乱』(河出書房新社)など。
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本の身の上ばなし | 出久根 達郎
¥968
筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 304ページ 文庫判 - 内容紹介 - 「有為転変は人の世の習いだが、書物にも数奇な運命がある。本の身の上は、本にかかわる人の物語でもある」(本書より)。 高倉健のご先祖様が書いた本、脱走兵だった作家・里村欣三、井上ひさしの父親が書いた小説、批評家も騙された贋作目録、偽書にのめり込む者……。意外な人の意外な本、1冊の本の陰に隠されたドラマなど、書物と人間とをめぐる56話。 イラスト南伸坊 - 目次 - 主婦の関所破り 福岡発、五カ月間の長旅 野中千代子の『女大学』 夫の気象観測支えた忍耐 子母澤寛の筆名 大学時代に書いた廉価本 朝日融渓は何者? 宗教家が起こした怪事 「幻の本」の理由 復刊拒んだ辛口評論家 金もうけは先人の知恵 理に適った利殖の秘訣 三十の名を持つ作家 少年の自立支援と文筆活動 実業家の探偵小説 現実の殺人事件を題材に 偽書の著者・岩本無縫 一高生の名かたる幻の発禁本 詐欺的出版の解説書 好奇心釣り出す広告 哲学者と糟糠の妻 勉強支えた内助の功 夢野久作との合作? 父が「翻訳」した英国小説 ニコニコ主義の唱道者 銀行家が説く笑顔の効用 世にも珍奇な贋物目録 批評家が激賞した肉筆画 古稀の俳句談議 新劇人が編んだ父の句集 九條武子の写真 読者ひきつけた麗人の孤独 女子教育の先駆者 「?村訳」冒険譚、歯切れよく 「文学芸者」の自伝 読書経験生かした新橋の女将 天下之愚論『芸者論』 論語の普及に貢献した実業家 人名索引つき随筆集 幅広い交遊映す「雑文」 香水郵便の考案者 後藤新平が共感した詩魂 木下尚江の「饅頭本」 中学生で出合った運命の書 「猫」の稀覯本 養蚕指導者が著した初の百科 井上ひさし父の小説 入選作の品格と卓抜な表現 背文字のない本 新橋の芸者が交わす東京語 初のカンヅメ作家 明治の少年に「蓄積力」を説く 文学から空へ 異国で詩心養ったヒコーキ乗り 元教師の滞欧記 サバイバル絵画で困難克服 ステッキ護身術 “海賊”流の極意を獄中出版 目利きの珍書屋 商売一徹転べど起き上がる お記録本屋 江戸の出来事 細大漏らさず 性科学者の真摯な解説 発禁処分続々 時の人に 艶本出版王の別の顔 珍記事収集 民衆意識を探る 川路聖謨と柳虹 性の話題もおおらかに 奈良奉行と天才少女 大人あしらう才気 一同驚く 川路聖謨の妻さと 江戸一の美人 歌にも秀でる 発禁本と時勢の変化 権力者は加虐被虐を嫌う 多才な作家木村毅 旺盛な好奇心 軍隊生活描く 兵営から逃げた男たち 愛児を思い自首を決める 軍と歩いた作家里村欣三 戦争絵本手がけ比島に死す 反戦作家の遺書 親友に託した「軍隊日記」 書込みにそそられて 旧蔵者の率直な批評楽しむ 詩集を贈って征った人 「珠玉の歌」に込めた思い 戦友の歌を受け継ぐ 特攻隊員から中学生まで愛唱 雑誌付録繁盛記 アッと驚く厚さ豪華さ 薩摩の学生 辞書を編む 英語初心者向けの工夫満載 龍馬の密使 戯曲を執筆 フランスで上演 大評判に すぐに出た関東大震災本 九死に一生の体験談 楚人冠全集の「きき目」 「稲むらの火」人物伝を収録 香典代わりのリレー小説 五十五人が連載、遺稿集の「付録」に 「事実は小説より」の出典 バイロンの言葉、明治期には紹介 愛すべき漫画の思い出 落丁騒ぎや作者との交流 「化け込み」の女性記者 奔放な恋愛、人生も七変化 「むっつり右門」の生みの親 書きまくって大家族養う 新聞の切抜きも「古書」 毎日欠かさぬ熱意に感動 スペイン風邪の義援出版 小川未明、危機脱し童話執筆 身近に感じられる - 著者プロフィール - 出久根 達郎 (デクネ タツロウ) (本文) 1944年茨城県生まれ。73年から東京・高円寺で古書店・芳雅堂(現在は閉店)を営む傍ら、文筆活動に入る。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、93年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞する。2015年には『短篇集半分コ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『おんな飛脚人』『安政大変』『作家の値段』など多数がある。
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巴里の空の下オムレツのにおいは流れる | 石井好子
¥880
河出書房新社 2024年 河出文庫 ソフトカバー 256ページ 文庫判 - 内容紹介 - ★食いしんぼう必読 ★読み継がれて半世紀以上! ★昭和のレトロ感あふれる料理エッセイの大ベストセラー 「今夜はオムレツよ」 戦後まもなく渡ったパリで、 下宿先のマダムが作ってくれたバタたっぷりのオムレツ。 レビュの仕事仲間と夜食に食べた熱々のグラティネ―― 一九五〇年代の古きよきフランス暮らしと 思い出深い料理の数々を軽やかに歌うように綴った、 昭和の料理エッセイの金字塔。 ◎解説=犬丸一郎/堀江敏幸 【新装版】 【この本に登場する料理の数々】 各種オムレツ|ヴェベールの卵|人参のサラダ|クレソンとビーツのサラダ|サラダ・ニソワーズ|プレ・ココット(トリ料理)|ブイャベーズ|ラタトゥイユ|リエージュ風のこうし|ノルマンディー風じゃがいも|ミラノ風スパゲティソース|ブルギニヨン|フォンデュ|グラティネ|ポトフ|ブイヤベーズ|ベーコンと豆のスープ|スタッフドトマト|雪卵|パエリャ…… 【著者略歴】 1922年、東京生まれ。米国留学を経てフランスに渡り、51年、パリでシャンソン歌手としてデビュー。世界各国の舞台に出演し、帰国後は歌手、エッセイストとして活躍した。料理エッセイの元祖とも言われる1963年刊行の本書で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、ベストセラーに。その他著書に、姉妹編である『東京の空の下オムレツのにおいは流れる』や、没後編まれた『バタをひと さじ、玉子を3コ』(ともに河出文庫)等がある。2010年、逝去。 - 著者プロフィール - 石井 好子 (イシイ ヨシコ) (著/文) 1922年、東京生れ。51年渡仏、パリでシャンソン歌手としてデビュー。帰国後エッセイストとしても活躍。著書に『東京の空の下オムレツのにおいは流れる』「バタをひとさじ、玉子を3コ』等。本書レシピ版も。
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東京の空の下オムレツのにおいは流れる | 石井好子
¥880
河出書房新社 2024年 河出文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 - 内容紹介 - ★食いしんぼう必読 ★読み継がれて半世紀以上! ★昭和のレトロ感あふれる料理エッセイの大ベストセラー ナスで作る〈貧乏人のキャビア〉、 たまには和食でセリと油揚げのすきやきふう。 あるときはスペインの浜辺でパエリャに舌鼓をうち、 またあるときはカポーティのベイクドポテトに想いを馳せ、 なべ料理に亡き夫を思い出す。 訪れた世界各国の味、家族や友人と囲んだ食卓、 そしてなにより食べることの豊かさと歓びを綴った料理エッセイの名著。 『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』姉妹編。 ◎解説=高山なおみ/平松洋子 【新装版】 【この本に登場する料理の数々】 ロールキャベツのグラタン|各種スフレ|ほうれんそうのスープ|アジャン地方のトリ|ナスのキャビア|ムサカ|リンズ・ルラーデン|コッコ・オ・ヴァン|ベトナム風前菜|スコーン|ラザーニャ|スパゲティ・ボンゴーレ|タラのトマト煮込み|アブゼリ|クネル|ピンク色のスモークサーモンのムース…… 【著者略歴】 1922年、東京生まれ。米国留学を経てフランスに渡り、51年、パリでシャンソン歌手としてデビュー。世界各国の舞台に出演し、帰国後は歌手、エッセイストとして活躍した。本書の姉妹編となる1963年刊行の『パリの空の下オムレツのにおいは流れる』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞、ベストセラーに。その他著書に、三島由紀夫に絶賛された『女ひとりの巴里ぐらし』、没後編まれた『バタをひとさじ、玉子を3コ』(ともに河出文庫)等がある。2010年、逝去。 - 著者プロフィール - 石井 好子 (イシイ ヨシコ) (著/文) 1922年、東京生れ。51年渡仏、パリでシャンソン歌手としてデビュー。帰国後エッセイストとしても活躍。著書に『東京の空の下オムレツのにおいは流れる』「バタをひとさじ、玉子を3コ』等。本書レシピ版も。
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【サイン本】すべての月、すべての年 ――ルシア・ベルリン作品集 | ルシア・ベルリン, 岸本 佐知子(翻訳)
¥1,100
講談社 2024年 講談社文庫 ソフトカバー 448ページ 文庫判 ※翻訳者 岸本佐知子さんのサイン入り - 内容紹介 - NYタイムズ紙が選ぶ「21世紀の100冊」 作品集累計15万部突破! 一篇読むたびに本を置いて小さくうなり、深呼吸せずにいられない。 このように書く作家はほかにはいないと、何度でも思う。 ――訳者あとがきより ********************************************** この人の短編は時間を切り取るのではなく出現させる。だからその都度新鮮な生命力を持つ。 ――江國香織 「毎日新聞」より 最初のときほどびっくりしないだろうという気持ちもあった。だが、やはりびっくりしたのである。そして、ルシア・ベルリンを読む喜びは、一作読むたびに驚かされることだったと思い出した。 ――中島京子 「日本経済新聞」(2022年5月28日)より こんなに渇いても、人は愛せるし、こんなに汚くても、人は気高いし、こんなに希望がなくとも、人は生きられる。その事実を天気のように受け入れるほかないのだと、隣で微笑(ほほえ)まれているような読書だった。 ――金原ひとみ 「朝日新聞」(2022年06月11日)より ルシア・ベルリンの作品は、深い海にダイブする前と後にも似ている。海を前にする時、あの暗い青の中に何が渦巻いているのかわからない。いざ飛び込んでみると世界は一変する。鮮やかな魚や珊瑚(さんご)に出会って感嘆し、時にはごつごつした岩で体を切り、血が滲(にじ)む。塩っ辛く、息も苦しいけれど、振り仰いで見える海面は、この世で一番美しい光の網目をきらめかせている。海から上がれば、もう元には戻れない。暗い青の中には素晴らしくて残酷な、温かくて冷たい世界が広がっていると知ってしまった。 ――深緑野分 「深緑野分のにちにち読書」(「Web東京創元社マガジン」連載)より ルシア・ベルリンの小説の良さは、何にも代えがたい、キラーフレーズの鮮やかさだと思う。 選ぶ言葉のセンスの良さが、小説を読むときのたのしさを思い出させてくれる。ああ、こういう言葉たちに触れたくて自分は小説を読んでいるのだと、分からせてくれるのだ。 ――三宅香帆 「365bookdays」より ********************************************** 中学でスペイン語を教える新米女性教師が、 聡明な不良少年のティムにとことん振り回される(「エル・ティム」)。 夫を失った傷を癒やすために訪れたメキシコの小さな漁村で、 女がダイビングを通じて新たな自分と出会う(「すべての月、すべての年」)。 世界中で驚きと喜びをもって迎えられた、至高の短篇集。 - 著者プロフィール - ルシア・ベルリン (ルシア ベルリン) (著/文) 1936年アラスカ生まれ。鉱山技師だった父の仕事の関係で幼少期より北米の鉱山町を転々とし、成長期の大半をチリで過ごす。3回の結婚と離婚を経て4人の息子をシングルマザーとして育てながら、学校教師、掃除婦、電話交換手、看護助手などをして働く。いっぽうでアルコール依存症に苦しむ。20代から自身の体験に根ざした小説を書きはじめ、77年に最初の作品集が発表されると、その斬新な「声」により、多くの同時代人作家に衝撃を与える。90年代に入ってサンフランシスコ郡刑務所などで創作を教えるようになり、のちにコロラド大学准教授になる。2004年逝去。レイモンド・カーヴァー、リディア・デイヴィスをはじめ多くの作家に影響を与えながらも、生前は一部にその名を知られるのみであったが、2015年、本書の底本となるA Manual for Cleaning Womenが出版されると同書はたちまちベストセラーとなり、多くの読者に驚きとともに「再発見」された。 岸本 佐知子 (キシモト サチコ) (翻訳) 翻訳家。訳書にリディア・デイヴィス『話の終わり』『ほとんど記憶のない女』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、スティーブン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』など多数。編訳書に『変愛小説集』『楽しい夜』『居心地の悪い部屋』ほか、著書に『わからない』ほか。2007年、『ねにもつタイプ』で講談社エッセイ賞を受賞。
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女たちのエッセイ 新編 For Ladies By Ladies | 近代 ナリコ(編集)
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筑摩書房 2024年 ちくま文庫 ソフトカバー 400ページ 文庫判 - 内容紹介 - 作家、デザイナー、女優、料理家・・・・・・個性的で魅力溢れる女性たちのエッセイ集。『For Ladies By Ladies』を再編集。 - 著者プロフィール - 近代 ナリコ (コダイ ナリコ) (編集) 1970年、生まれ。編集者、文筆家。「女性」と「近代(モダン)」にまつわるあれこれをテーマにしたリトルプレス『modern Juice』を編集発行。著書に『女子と作文』『ナリコの読書クラブ』など。