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【サイン本】夏葉社日記 | 秋 峰善
¥1,650
秋月圓 2024年 ハードカバー 200ページ 文庫判 - 内容紹介 - 出版社2社から「戦力外通告」を受けたぼくには行き場がなかった。藁にもすがる思いで、夏葉社に電話をかけ、手紙を書いた。 幸運なことに、憧れのひとり出版社・夏葉社で約1年間、代表の島田潤一郎さんと働くことになる。そんな宝物の日々をここに綴る。 第2の青春、再生の物語。
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【サイン本】空き地の勝手|ウチダゴウ
¥1,650
してきなしごと 2020年 ソフトカバー 52ページ 210mm x 135mm - 内容紹介 - 2012年にしてきなしごとから発行されたリトルプレス第1弾の詩集で、詩人・ウチダゴウの代表作。寓意性が高く、スリリングなユーモアで溢れた、独創的なショートストーリーのような詩16編を綴じた本作は、次第に好評を博し、ついに完売・絶版となった。長い沈黙ののち、続編となる詩集『原野の返事』の出版と同時に、再版を望む声に応え、用紙や印刷手法の変更や細かなデザイン改変を加えて、2020年、『空き地の勝手』第2版を発行する。 Message: 「再版は、ありません」ずっとずっと、そう言い続けてきた、詩集『空き地の勝手』。それでも途絶えることのない再版の要望や、ふたたび、そして改めてあの詩集を読みたいような時代の転換期の訪れを、続編『原野の返事』の出版にあたって、再考し、細かなデザインを修正・加工した上で、第2版として出版することにいたしました。夜な夜なラジオに悩みを投稿する鳩。別れを告げるヒーローたちの後ろ姿。今も夜空に瞬いているだろう星たち。あなたの街のどこかで、変わらずに、窓を拭くヨーホー。もう一度、彼らに、会うことができます。続編『原野の返事』には、この『空き地の勝手』収録詩の続編となる詩も多数あるので、合わせてお読みいただけたら、よりお楽しみいただけると思います。 Poems: 神様の旅 / 登山家と炭坑夫 / 窓ふきの海 / 痴呆老人の幸い / ウェイターの仕事 / うそ / 期待の新星 / スキーヤーはくだる / 空き地の総理 / 真魚板の上の鯉 / 孤独の一生 / 多様な鳩 / 気分屋 / ミスター・サカモト / さよならヒーロー / だれか(全16編) (版元紹介文より)
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【サイン本】原野の返事|ウチダゴウ
¥2,200
してきなしごと 2020年 ソフトカバー 72ページ 210mm x 135mm - 内容紹介 - 詩集『空き地の勝手』から、8年。その続編として出版される本作は、前作の高い寓意性とスリリングな笑いをベースに、さらに批判精神に富み、まるでファンタジー映画のような予測不能なストーリーが次から次へと登場する。8年の間、諷刺的な詩の創作から距離を置き、アーティストや異業種とのコラボレーションや、野外フェスでの朗読、雑誌「nice things.」の連載など、より読者に寄り添う姿勢で、日常や自然、人々のあえかな感情を題材に作品を書き続けてきた筆者が、ふたたびブラックユーモアと手をとり、「正しさ」に身を預けるのではなく「ありのままであること」から逃げない姿勢で、社会に、読者に、言葉に挑んだ詩集。 Poems: 雪男 / 知識の歴史 / 鷲と熊と獅子と / AIの出番 / 神様と少年〜神様の旅Ⅱ〜/ 野球場のグース / あの日の本棚 / 悔いのない人生 / 可能性の分配 / 悪酔いする言葉 / 病みがちなウイルス / 邪なカラス / 曲がり角の遺失係 / 拝啓アームストロング / 鬼は逃げる / 岸辺の死神 / 今日の手記 / 総理はそれから〜空き地の総理Ⅱ〜(全18編) Message: 2006年頃から、ずっと準備を進めてきた、『空き地の勝手』続編となる詩集『原野の返事』が、ついに、ついに、出版されます。「あのキャラクターたちは、今、どこで、どうしているだろう。」続編の執筆へ、その重い腰を持ち上げさせてくれたのは、そんな思いでした。詩集の冒頭を飾った「神様の旅」の主人公、神様。国会を抜け出し、数々の憶測が飛び交うなか、行方不明となった、総理大臣。彼らは、今、どこでどうしているのでしょう。当時、街では気分屋が気分を売りさばいていたけれど、いまは新たな商売が跋扈しているのでしょうか。街の空を舞う、あの鳥の影は。部屋の片隅で、遥か遠くの宇宙で、この世の裏側で、裏町の酒場で、どんな人々が、今、その命の火を燃やしているのでしょう。渾身の一作を、ぜひ受け取ってください。 1冊の売上から100円を、10代の子どもたちに寄付します。 一見裕福に思える日本にも、災害や貧困、過疎、家庭環境など、様々な要因によって、自らを開花させる機会さえ得られない子どもたちが多くいます。自分の可能性を自ら虐げ、投げやりな日々を過ごす、彼らの瞳や声や姿を、時代の端々に感じるとき、ぼくは、とても歯痒かった。なぜなら、ほんの少し踏み出しただけで、彼らの可能性は無限に広がることを、ぼく自身が、自分の人生で、感じてきたから。でも、いっぽうで、それは、ぼくに、踏み出す機会があったから、出会ってきた大人たちや育った環境が、ぼくの一歩を阻まなかった、だからできたのだとも言えます。 偶然にも遭遇した環境によって、その機会すら摘まれてしまうこと、そして、自ら諦めてしまうことは、彼らの人生にとっても、世界の未来にとっても、あまりに惜しい。してきなしごとの開業以来、詩を通じて、しかし、ただの表面的なエールではない、実効的な方法で、さらに、ぼく自身だけでなく、ぼくの詩を好いてくれる皆さんも巻き込んで、こうした子どもたちに寄与することはできないか、ずっと探していました。 2020年4月、してきなしごとは、開業10周年を迎えました。その記念すべき年に、詩集『原野の返事』の出版、また詩集『空き地の勝手』の再版を計画したとき、このチャンスを逃すまいと、ぼくは思ったのです。 詩集『原野の返事』、詩集『空き地の勝手』の売上から、1部につき100円を、“どんな環境に生まれ育った10代も、未来をつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指す” 認定NPO法人カタリバ に寄付します。活動内容は多岐に渡るので、ぜひウェブサイトをご覧ください。 この二つの詩集は、ぼくが書籍化した本のなかで、社会に対するメッセージがとても強く表現された詩集です。ここ数年のぼくの作品だけを知る人は、驚くかもしれません。執筆したそれぞれの時代の下で、世の中に対し、ぼくが感じた違和感や問題意識、憤りや悲しみを、それでも愛することはできないかと、ブラックユーモアの手法で何とか表現しようと試みた詩が、綴じられています。 その営みは、まさに、それでも未来を愛そうとする「意欲」と、そのために今を生きよう、目の前の難局を打破しようとする「創造性」によるものです。支援に繋げる書籍として、相応しい2冊だと感じ、この詩集の出版を通じた寄付に思い至りました。 個人規模で活動するしてきなしごとにとって、毎月売上数を計算し寄付するのは事務作業が煩雑で困難なため、合計発行部数1000部×100円=10万円を、一括して、ぼくが、すでにあらかじめ寄付いたしました。今後、もし皆さんが、この2冊の詩集を購入してくださったなら、その代金のうち、100円が、今この国のどこかで暮らしている、可能性に満ちた10代の子どもたちの支援に繋がっていると、感じていただけると嬉しいです。 皆さんが詩を楽しむことで、子どもたちの可能性を守り、切り開くことができる。今回の2作品に限らず、この循環を、してきなしごとの作品を通じて、これからも創ってゆけたらと考えています。(2020年6月 ウチダゴウ) (版元紹介文より)