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ホモ・オルナートゥス 飾る人/飾られる人 ユーロ=アジア世界をつなぐ装飾する魂 | 鶴岡真弓(編著), 青森県立美術館(編著)
JPY 3,850(USD 24.37)
青幻舎 2026年 ソフトカバー 272ページ A5変型判 - 内容紹介 - なぜ人は飾るのか? ケルト、縄文、ねぶたに宿る「装飾」という祈り ユーラシア大陸の西端に位置するアイルランドの「ケルト」から、東端に位置する日本の「青森」まで――。 本書では、装飾写本や美術工芸品をはじめとする「装飾/文様の宇宙」を彩る多様な作品・資料を、全 8 章にわたる豊富なビジュアルと解説テキストで紹介します。 人類は、知恵を持つ「ホモ・サピエンス」、ものを作る「ホモ・ファベル」、遊ぶ「ホモ・ルーデンス」であると同時に、装飾する「ホモ・オルナートゥス(飾る人)」でもあります。 装飾芸術の第一線で活躍してきた鶴岡真弓氏とともに、この「飾る存在」としての人間、その芸術史の根源に迫ります。 –鶴岡真弓(芸術人類学者)×青木淳(建築家)による対談を収録! - 目次 - 【8章の構成】 第1章 ケルト装飾写本:驚異のミクロコスモス ―キリスト教と異教を越えた「文様と文字」 第2章 棟方志功とケルト文様の邂逅 ―北方の稠密 第3章 装飾の生命力と呪術 ―北東アジアと中央ユーラシアの美術工芸 第4章 精霊たちの参道 ―小像にうごめくアニマの力 第5章 渦巻の神秘:日本の「縄文」とアイルランドの「巨石」 ―ユーロ = アジア世界の東西にみる先史文様 第6章 生命論としての「装飾/文様」 ―今和次郎の原点「卒業制作」作品群 第7章 「蝦夷錦」と「北のシルクロード」 ―北方民族の交易と装飾 第8章 「ねぶた」:祈りの大灯篭 ―ユーロ=アジア世界をつなぐ「龍/雲」と「三つ巴文様」 - 著者プロフィール - 鶴岡真弓 (ツルオカマユミ) (編著) 多摩美術大学名誉教授。芸術人類学者。早稲田大学大学院修了。アイルランド、ダブリン大学トリニティ・カレッジに留学。東北芸術工科大学、立命館大学、多摩美術大学教授、芸術人類学研究所所長、同美術館館長などを歴任。ケルト芸術文化&ユーロ=アジア生命デザイン交流史研究家。西はアイルランドから、中央ユーラシア、シベリア、日本列島に至る民族の装飾文化・文様を調査。主著に『ケルト/装飾的思考』『ケルト美術』『装飾の神話学』『装飾する魂』『ケルト再生の思想』『すぐわかるヨーロッパの装飾文様』『装飾デザインを読みとく30のストーリー』『渦巻の芸術人類学:死と再生のスパイラル』、主訳書に『ケルズの書』『古ヨーロッパの神々』ほか多数。ドキュメンタリー映画『地球交響曲/ガイア・シンフォニー』(1992年)『フィシスの波文』(2024年)でもケルトや日本の文様美術を紹介。
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わらで作る 日用品と縁起物 現代の生活にも そっとよりそう | 工房ストロー 髙橋伸一
JPY 2,640(USD 16.71)
グラフィック社 2026年 ソフトカバー 144ページ B5判 縦257mm 横182mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 日本の伝統藁細工を現在のインテリアに合うデザインで。初心者でもつくれる動物モチーフから、難易度MAXのミニ靴まで。 - 著者プロフィール - 工房ストロー 髙橋伸一 (コウボウストロー タカハシシンイチ) (著) 1975年、山形県真室川町の稲作・畑作と畜産を営む農家の5代目として生まれる。 古来からの年中行事が息づく町の、3世代が同居する家で、豊かな自然を遊び場に、動植物も遊び仲間という環境で育つ。 高校卒業後、地元の町役場に就職。地域活性化を目指すブランド化戦略に関わる中「ないものねだりから、あるもの探しへ」という地元学の考え方に触発され、藁細工などの手仕事、伝承野菜、伝統行事など、町のユニークな〈宝〉の存在に気づきはじめる。 後継者不在により断絶の危機に瀕しているそうした地域の〈宝〉の継承こそ自分の使命とこころに決め、2016年3月、20年以上勤めた町役場を退職し、工房ストローを立ち上げる。 藁細工の素晴らしさや楽しさ、また古きよき地域ならではの〈宝〉を多方面に情報発信し、その継承と発展をめざし、日々活動中。 HP https://kobo-straw.com / Instagram @shin885
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【サイン本】田島征三の「あ」 | 田島征三(文・絵), 大西暢夫(写真)
JPY 2,530(USD 16.02)
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佼成出版社 2026年 ハードカバー 128ぺージ B5変型判 縦220mm 横190mm 厚さ10mm - 内容紹介 - 1960年代から現在に至るまで、60年以上にわたって第一線で活躍し続けてきた絵本作家・田島征三。その活動は絵本の枠にとどまらず、巨大な絵画から、木の実や流木を使った立体作品、さらには鋭い言語感覚から生み出される文章表現に至るまで、ジャンルを横断しながら、常に新たな表現世界を切り拓いてきました。 本書は、そんな田島征三の創作活動を多角的に紹介するビジュアルブックです。近年の個展で発表され人気を博しているドローイングの作品を中心に、大西暢夫が制作現場に密着して撮影した撮り下ろし写真、自作絵本について絵本家・広松由希子とじっくり語り合ったロング対談、盟友・スズキコージによる寄稿文、「あ」で始まる言葉だけで展開された“恋愛”がテーマの新作絵本など、多彩なコンテンツを収録。作品の魅力はもちろん、創作に向かう姿勢や、周囲の人々を惹きつけてやまないその魅力的な人柄まで、田島征三という表現者の全体像に迫ります。 2026年に86歳を迎え、なお旺盛な創作意欲を燃やし続ける田島征三。本書はその“いま”を伝えるファン必携の書であると同時に、これから田島作品に出会う読者にとって格好の入門書でもあります。絵本ファンはもちろん、美術や言葉の表現に関心をもつすべての人におすすめしたい一冊です。 - 著者プロフィール - 田島征三 (タシマセイゾウ) (文・絵) 1940年、大阪府生まれ。幼少年期を高知県で過ごす。多摩美術大学卒業。『ちからたろう』(ポプラ社)でブラチスラバ世界絵本原画展金のりんご賞、『ふきまんぶく』で講談社出版文化賞絵本賞、『とべバッタ』で小学館絵画賞と絵本にっぽん賞、『つかまえた』(以上、偕成社)で産経児童出版文化賞美術賞など受賞多数。2009年、新潟県十日町市の廃校をまるごと空間絵本にした「鉢&田島征三 絵本と木の実の美術館」を開館。その他の作品に『ぼく、おたまじゃくし?』『た』『たべるぞたべるぞ』(以上、佼成出版社)などがある。 大西暢夫 (オオニシノブオ) (写真) 1968年、東京都生まれ岐阜県育ち。写真家・映画監督の本橋成一氏に師事。職人、精神科病棟、障がい者、ダムに沈む村など社会的なテーマの作品が多い。2025年日本写真協会賞文化振興賞受賞。著書に『和ろうそくは、つなぐ』、『ひき石と24丁のとうふ』(産経児童出版文化賞大賞受賞、共にアリス館)、『おばあちゃんは木になった』(日本絵本賞受賞、ポプラ社)など多数。その他、『ぶた にく』(幻冬舎)で産経児童出版文化賞大賞および小学館児童出版文化賞。映画監督作品に『水になった村』、『炎はつなぐ』など。
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柚木麻子・朝井リョウ・でか美ちゃんの宇宙のどこにも見当たらないようなハロプロの話を50万字しよう | 柚木麻子, 朝井リョウ, でか美ちゃん
JPY 3,850(USD 24.37)
シーディージャーナル 2026年 ソフトカバー 448ぺージ B5判 - 内容紹介 - ■音楽雑誌『CDジャーナル』で2015年から10年以上続く人気連載を完全書籍化。 作家・柚木麻子、朝井リョウ、そしてタレントのでか美ちゃんによる唯一無二のハロプロヲタク鼎談を大ボリュームで収録。「ハロプロの行間を徘徊する」「流れる雲に飛び乗ってハロプロを見てみたい」を網羅。つんく♂、野中美希(モーニング娘。'25/当時)などのゲスト回も収録! 楽曲分析だけではなく、アイドル論、ジェンダー論、社会論、文化論、そして「推すこと」の幸福と苦悩まで語り尽くした、ハロプロ本の枠を超えたカルチャー批評です。 ■豪華な加筆&録り下ろしとして、すべての回に「3人の後日談コメント」付き。さらに、ここでしか読めない特別編として小田さくら(モーニング娘。'26)を迎えたスペシャル回も収録! ■なお、この本の収益の一部は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄付されます。
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世界の美しいきのこ絵 | 吹春俊光(監修), アートディレクター:川上恵莉子
JPY 2,200(USD 13.93)
パイ インターナショナル ハードカバー 288ぺージ 縦148mm 横110mm - 内容紹介 - 読んでも、飾っても楽しい! 18世紀~20世紀に描かれた世界の美しい菌類の図譜約300点 その美しさ、儚さから「森の花」ともよばれるきのこ。主に18世紀~20世紀に植物学者により描かれてきた菌類の図譜は、貴重な資料であることはもちろん、アートとしても楽しめる魅力にあふれています。本書では当時欧州で描かれた貴重な図譜を中心に、日本で江戸時代に描かれた『本草図譜』も含めて、貴重な菌類の図譜約300点を掲載。手のひらサイズの本に閉じ込めた菌類たちの美しさをお楽しみください。 【掲載図譜】 <欧州の菌類図譜> イタリア北部のブレシア地方一帯の菌類[1845]-1860年 ポレの菌類図譜 1855年 イタリア産普通種食用きのこ、および間違えやすい毒きのこ図譜[1832]-1835年 バイエルン・パラティネート・レーゲンスブルク地方の菌類原色彩色図譜 1762-1774 [1800]年 フランス植物誌 1791-1809年[-1812]年 植物の新しい属 1729年 モンリュソン地方の大型菌類図譜 1869-1871年 イタリア北部リミニ周辺の野生菌類の研究 1755[1759]年 フランスとその周辺国の食用きのこと毒きのこの図譜[1885-1887]1888年 <日本の菌類図譜> 本草図譜 、菌蕈部 1830-1844 年(※掲載図譜は1921年制作の復刻版) 福草考 1850年 梅園菌譜 1836年 - 著者プロフィール - 吹春俊光 (フキハルトシミツ) (監修) 1959年福岡県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院博士後期課程修学。農学博士。準備室をへて1989年から2024年千葉県立中央博物館研究員。1997年から2015年まで京都大学総合人間学部非常勤講師。動物の糞から発生する「糞生菌類」や、動物の死体や糞尿分解跡から発生する「アンモニア菌類」に興味をもっている。主な著書・監修書に『見つけて楽しむきのこワンダーランド』(山と溪谷社、2004年)、『きのこの下には死体が眠る!?』(技術評論社、2009)、『くらベてわかるきのこ 原寸大』(山と溪谷社、2015 年)、『Mushroom Botanical Art』(小社刊、2021年)、『きのこのくらし』(技術評論社、2026年)がある。
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近代日本陶芸史 ゲテモノからニセモノ、そして現代アートへ | 藤原 貞朗
JPY 2,420(USD 15.32)
講談社 2026年 ソフトカバー 288ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 欧米のギャラリストが熱狂する日本陶芸。 それは、アヤシイ歴史のるつぼの中で育まれた。 何て言ったって皆コッピーさ──北大路魯山人 いまや「日本人だけが知らない現代アート」と世界で賞される日本陶芸は、実は昭和元年から現代アートであり続けてきた。 柳宗悦は「下手もの」に内なる美を見出し、 民藝派を批判する魯山人は古陶を「コッピー」し、 加藤唐九郎は「永仁の壺」というシミュラクルで人々を幻惑した。 さらに「前衛陶芸」「オブジェ焼き」「モダニズム陶芸」を経て、桃山以来の磁場をもつ「茶碗」をもポストモダン化するほどの、表現が渦巻き爆発するカオスが現出している。 フォルムの美を追究し日本・近代を内破する陶芸家たちの百年史。 [本書より] 陶芸は常にモダンアートであり、現代アートだった。この視点から出発することによって、多様性の名の下にカオスと化した陶芸史を交通整理して、すっきりと見通せる「近代日本陶芸史」を編む必要がある。 [本書の内容] はじめに──陶芸は常にモダンアートであり、現代アートだった 第一章 はじまりとしての「下手もの」革命──リーチ、富本憲吉、柳宗悦 第二章 シミュレーショニズムとしての古典復興──北大路魯山人の「コッピー」 第三章 アヤシイニセモノの仮想世界(パラレル・ワールド)──近代陶芸としての「永仁の壺」 第四章 戦争と陶芸──モダニズムとナショナリズム 第五章 「ニセモノの制度化」と伝統のブランディング──荒川豊蔵《隨縁》神話の誕生 第六章 戦後陶芸の「退行」と「転倒」──岡部嶺男と八木一夫のメランコリアと処方箋 第七章 「モダニズム陶芸」と近代の超克──加守田章二と栗木達介 第八章 茶碗の居場所──近代陶芸の「外部」からポストモダンへ 第九章 現代陶芸の「ラディカリズム」とジェンダー 第十章 「空虚な日本」とアナクロニズムの現代陶芸史 あとがき──林康夫「浪江に捧ぐ」(二〇二四年)から 主要参考文献 図版一覧 人名索引 - 著者プロフィール - 藤原 貞朗 (フジハラ サダオ) (著) 1967年、大阪府に生まれる。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程退学。リヨン第二大学第三課程、大阪大学大学院助手を経て、現在、茨城大学人文社会科学部教授。博士(文学)。専門は美学・美術史。主な著書に、『ルーヴル美術館 ブランディングの百年』(講談社選書メチエ)、『オリエンタリストの憂鬱 植民地主義時代のフランス東洋学者とアンコール遺跡の考古学』(めこん、渋沢・クローデル賞本賞、サントリー学芸賞)、『共和国の美術 フランス美術史編纂と保守/学芸員の時代』(名古屋大学出版会、吉田秀和賞)、共著書に『山下清と昭和の美術 「裸の大将」の神話を超えて』(名古屋大学出版会)、訳書に『潜在的イメージ モダン・アートの曖昧性と不確定性』(ダリオ・ガンボーニ著、三元社)、『塹壕の戦争 1914─1918』(タルディ著、共和国)などがある。
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女性の身体の美術史 理想のヴィーナスから、わたしたちの身体へ | エイミー・デンプシー(著), 村上由鶴(訳)
JPY 4,389(USD 27.78)
パイ インターナショナル 2026年 ソフトカバー 240ぺージ B5変型判 縦228mm 横182mm - 内容紹介 - 女性は、名画のなかでどう描かれてきたのか ボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》、《モナ・リザ》、マネの《オランピア》、歌麿の美人画、ゲリラ・ガールズまで。多様なバックグラウンドをもつ80の芸術家の作品を通して、女神・母親などステレオタイプ化された女性の身体表現が、どのように「個人」へと変化してきたのかを読み解きます。 <掲載アーティスト> サンドロ・ボッティチェッリ / レオナルド・ダ・ヴィンチ / ハンス・バルドゥング / ラファエロ / ティツィアーノ / ソフォニスバ・アングイッソラ / アルテミジア・ジェンティレスキ / ピーテル・パウル・ルーベンス / フランス・ハルス / ヨハネス・フェルメール / 喜多川歌麿 / ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル / エドゥアール・マネ / エドガー・ドガ / メアリー・カサット / ポール・ゴーギャン / アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック / エドヴァルド・ムンク / グスタフ・クリムト / エゴン・シーレ / アメデオ・モディリアーニ / マン・レイ / タマラ・ド・レンピッカ / フリーダ・カーロ / レオノール・フィニ / リー・ミラー / ニキ・ド・サンファル / アンディ・ウォーホル / マリーナ・アブラモヴィッチ / アナ・メンディエタ / シンディ・シャーマン / ゲリラ・ガールズ / バーバラ・クルーガー / ジェニー・サヴィル / シリン・ネシャット / ポーラ・レゴ / ルイーズ・ブルジョワ / バカリー・トーマス / 片山真理 / トレイシー・エミン 他 ※権利者の明確な許可がない限り、本書の内容(テキスト・画像・イラストなど)の複製やテキストのデータマイニング・AI学習を目的とした利用を禁止します。権利者は、これらに関するすべての権利を明確に保持します。 - 著者プロフィール - エイミー・デンプシー (エイミーデンプシー) (著) 米国出身、英国を拠点とする美術史家。著書『Styles, Schools & Movements:The Essential Encyclopaedic Guide to Modern Art』は、世界15言語で翻訳され、ベストセラー。
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いきものたちのいるところ はしもとみお彫刻集 | はしもとみお(著), 大島淳之(写真)
JPY 2,530(USD 16.02)
辰巳出版 2026年 ソフトカバー 128ぺージ A4変型判 - 内容紹介 - いきものたちのいるところに、みちびかれている(はしもとみお) 動物彫刻家・はしもとみおさん待望の彫刻集 はしもとさん自身のアトリエ、愛犬・月君との散歩道、 花咲く野原、緑深い森、雪の日の庭、 宇宙に擬した展示室、海辺、UAEの砂漠…… 120体以上の彫刻たちが 何気ない景色のなかでいきいきと輝く 鳥羽水族館・ラッコのキラちゃん&メイちゃん、尾道市立美術館の名物猫ケンちゃん&ゴッちゃん、宇宙犬クドリャフカ、埼玉県こども動物自然公園のスナネコ・アミーラ、南極から生還した樺太犬タロ&ジロなど、人気動物たちが彫刻がいっぱい。 気鋭の動物写真家・大島淳之さんとの画期的なコラボレーション。何気ない景色にいっそう引き立つ彫刻(いきもの)たちの生命力。 【登場する動物(彫刻)たち】 ウマグマ(シュウ)、ラッコ(キラ、メイ)、樺太犬(タロ、ジロ)、柴犬(月)、ネコ(ママン、ポチ実、ネコ、フウ、マロン、マガリ、コムギ、ココ、コロ、にんに、ぎんじ、トム、フェリセット、デカオ、ゴッちゃん、ケンちゃん、めい、サン、ガイア、コハク、シナモン)、アゲハチョウ、カヤネズミ(カヤ、カジ、チビたん)、バッタ、ヤモリ、アキアカネ、ヤマトタマムシ(タマ)、スズメ(チヨ)、マレーグマ(マー君親子)、イタチ(チータ)、プレーリードッグ(モグ、リン、ルン)、スナネコ(アミーラ、アイン)、マヌルネコ(レフ)、ポニー(すもも)、シロマユテナガザル(ビージー)、マンドリル(マンジュウロウ)、オランウータン(モモ、キュー)、ライカ犬(クドリャフカ)、ニホンジカ(ペロリ)、ワオキツネザル(ワオン)、ミーアキャット(トク、ダイ、トシ、ワタ、ブウ)、ウサギ(ペティ)、アカミミガメ(ウララ)、コウノトリ(コウ、ヒカリ、ウノ)、竜(クク、クル、ラゴス)、シマリス(ミイ)、マウンテンゴリラ(モリ)、ライオン(ナイル)、サイ(ツノ)、キリン(リン)、ガゼル(ダマーニ、サメール)、ハト(クブズ)、犬(タイニー、ティニー)、サトマキダラヒカゲ(モンチ)、フンコロガシ(コロリ)、オコジョ(ジョセフ)、ニホンザル(ミミ、メメ、ムム)、ロシアリクガメ(カメキチ)、カワウ(モヒート)、サンドフィッシュ(トガリ)、ナキウサギ(キキ)、カワセミ(セミナ、ラブ、セブ)、ザトウクジラ(ノア)、ホッキョクグマ(シロタ)、エトピリカ(トライ)、ハリネズミ(シハーブ)、カイツブリ(ニオ、リカ、イブ、カイ、ツブ、リン)、カラカル(カール)、ブレーメンの音楽隊、最後の晩餐 ■著者 はしもとみお Hashimoto Mio 三重県北部の古い民家にアトリエを構え、動物たちのそのままの姿形を木彫りにする。材料は、クスノキ。 実際にこの世界に生きている、または生きていた子をモデルにし、その子にもう一度出逢えるような彫刻を目指している。 各地の美術館で、木彫りの動物たちに間近で触れ合える展覧会を開催するほか、世界各地から依頼を受けての動物たちの肖像制作、フィギュアやオブジェの原型制作や動物たちのイラスト等も手がける。 ■写真 大島淳之 Ohshima Atsuyuki 写真家。各地の野生動物を撮影し、国内外のメディア、写真展などを通し作品を発表している。ヒトと暮らすペットや街角に生きる野良猫、地域猫の撮影をライフワークとし、人間や人間社会に寄り添いながら生きる動物たちの姿を写真や映像に残している。自身も猫に囲まれ暮らす。
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「日本美術」とジェンダー 希望を身体化する | 千野 香織, 池田 忍(編)
JPY 1,925(USD 12.19)
岩波書店 2019年 岩波現代文庫 ソフトカバー 402ページ 文庫判 - 内容紹介 - フェミニズム、ポストコロニアル批評を導入し、日本美術史研究の新たな地平を拓いた著者の重要論文を文庫化。(解説=吉良智子)
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開講!木彫り熊概論 歴史と文化を旅する | 北海道大学大学院文学院文化多様性論講座博物館学研究室(編)
JPY 2,420(USD 15.32)
文学通信 2024年 ソフトカバー 368ページ 四六判 - 内容紹介 - あなたの元にやってきた木彫り熊は、どこから来たのか? 木彫り熊概論、開講します! 1970年代には「現在道内で生産される木彫り熊は、年間約250万個、ザット15億円」とも伝えられ、北海道の一大土産品産業になった、木彫り熊。 本書は、北海道木彫り熊が歩んできた歴史を振り返り、土産店、職人・作家、有志の研究会、展覧会を企画した博物館や大学など、木彫り熊に携わる人々の多彩な活動と現場の声から、木彫り熊をあらたに捉え直し、その魅力と私たちとの関係とを明らかにします。 さらに研究としての木彫り熊の裾野を広げるため、絵画的な方法で表現されたクマ・ヒグマの事例より、美術・文化の方面からクマについて考えていきます。また、ミュージアム・コレクションとしての木彫り熊の可能性にも注目します。博物館はどのように私たちの生活にありふれた資料を収集・保存し、展示しているのか。資料としての位置づけや在り方、コレクション形成のプロセスの事例をもとに、木彫り熊のこれからを探ります。 カラーで「木彫り熊基礎知識」を掲載するほか、図版・資料も多数掲載。付録として「木彫り熊関連年表」も完備。 執筆・インタビューは、田村実咲、武永真、山崎幸治、青沼千鶴、増子博子、是恒さくら、今村信隆、寺農織苑、尾崎織女、阿部麟太郎、(有)トミヤ澤田商店、遊木民。 【当時の暮らしや出来事を知る当事者が少なくなるなか、聞き取りと情報共有、技術伝承は喫緊の課題といえます。木彫り熊の歴史が再評価され、新たな価値への注目が高まる今こそ、少しでも多くの現場や当事者の記憶と証言を集め、後世へつないでいくことが、本書の役割であると考えています。】…田村実咲「はじめに」より - 目次 - 口絵 木彫り熊基礎知識 はじめに(田村実咲) 凡例 1 木彫り熊を旅する 木彫り熊とは何だろうか? どこから来て、どんな旅路をたどり、 どこへ向かおうとしているのだろうか? 木彫り熊の足跡をたどって、歴史と文化を旅してみよう。 第1章 木彫り熊をたどる(田村実咲) [本章では、北海道木彫り熊の制作・販売の歴史的経緯を概観する。木彫り熊は北海道の著名な土産品として知られているが、北海道木彫り熊に関する全般的な研究は始まったばかりといえる。 北海道木彫り熊の軌跡を八雲と旭川をはじめとするたくさんの「ふるさと」に注目してたどっていく。] introduction●北海道観光と木彫り熊 1 八雲熊彫の足跡 尾張徳川家による八雲移住/徳川農場の設立と「熊狩の殿様」/スイスから八雲へと持ち込まれたペザントアート/徳川義親による農村美術運動/品評会に「木彫り熊」が出品される/擬人化熊も生まれた農村美術運動の展開/「我が町の特産品」八雲熊彫の確立と発展/第二次世界大戦による徳川農場の閉場/戦後から現在までの八雲熊彫の制作・販売 2 アイヌの木彫り熊の足跡 江戸時代までの木彫土産品制作/明治時代に迫られる生活文化の変容/博覧会のなかのアイヌの土産品/旭川・近文における新たな土産品の模索/熊猟師・松井梅太郎と「豚熊・鰐熊・鼠熊」/アイヌの木彫り熊のはじまりを巡って/昭和初期の北海道観光ブーム/急速な人気の高まりによって生まれた光と影/第二次世界大戦中にも続けられた木彫り熊制作/戦後復興と米兵の土産品として/二度目の北海道観光ブーム/北海道の一大土産品産業へ/移り変わる北海道観光の価値/再び注目される木彫り熊 3 全道へ広がった木彫り熊の制作 繁華街・札幌/道東の一大拠点・阿寒/地域産業として根付いた白老/新たな技術を導入した奈井江/道南の観光拠点・函館/伝統工芸の里・二風谷 epilogue●たくさんの「ふるさと」いくつもの「旅路」 第2章 木彫り熊を訪ねる [本章では、木彫り熊の制作・販売にたずさわってきた商店や職人の元を訪ね、現場の声を集める。 制作・販売が広がっていった各地域で、木彫り熊はどのような歴史をたどってきたのだろうか。そこにはどのような人やモノ、地域のつながりが見出せるだろうか。] 1 木彫り熊を訪ねる前に(田村実咲) 木彫り熊の「サイン」とは/誰が「サイン」を入れたのか?/❶職人の「サイン」/❷土産店の「サイン」/❸購入者の「サイン」/❹その他の「サイン」/「サイン」がないことにも理由はある!/❶「サイン」を入れることができなかった場合/❷「サイン」を意図的に入れなかった場合/「サイン」から人々のつながりをひも解く 2-1 〔木彫り熊を訪ねて〕有限会社トミヤ澤田商店 内地へ赴く兵隊さんのお土産として/本州や九州の土産品も集まる/有名キャラクターブームと熊ボッコ/北海道マークのシール/木札とタグと表情熊/職人の名前を入れる?入れない? 2-2 〔木彫り熊を訪ねて〕遊木民(有限会社拓商) 道東をまわると箔がつく/長野や小田原の木彫り熊たち/ニポポ、レリーフ、木彫り熊/「木彫専門店」として/職人にも生活がある!/「サイン」の上手な店員さん/買った人のサインでもあるペン書き/「職人」なのか「作家」なのか/「サイン」の価値の移り変わり column1●職人の話を聴く~木彫家・荒木繁氏を訪ねて~(田村実咲) 飛び込み営業で売った「熊」/彫刻刀と電子レンジ/親子代々に使われてきた「サイン」/木彫り熊が生まれる場所で 第3章 木彫り熊を伝える [本章では、木彫り熊展示を行った博物館や有志の研究会の取り組みを紹介する。会報「キムンカムイ」は、旭川で発足した「木彫り熊を愛する会(木彫り熊愛好倶楽部)」が刊行したフリーペーパーである。古美術商や土産店の元工場長らが集まり、木彫り熊の収集や商店などへの独自の聞き取りを行っていた(現在は解散)。近年、木彫り熊の魅力を伝える人々の活動が広がっている。例えば、有志の研究会やコレクターの存在は道内に留まらず、活動内容もイベントの企画、オリジナルグッズの制作・販売、書籍の刊行など多岐に渡る。] 1 木彫り熊と展示(田村実咲) 2-1 〔インタビュー〕木彫り熊展示とコミュニティ協働(話し手=武永真) 東北地方のこけしは伝統工芸品、では北海道の木彫り熊は……?/ゼロベースからの資料収集/「白老では土産屋さんの子どもが一番お小遣いが多かった」/「人間と熊の文化史」としての木彫り熊/木彫り熊という「ものづくり」を展示する/飛生芸術祭との協働/「再ブーム」=木彫り熊を北海道の「文化財」へ/博物館 ⇆ 木彫り熊 ⇆ 観光/産業として守り、継承すること/コミュニティとしての木彫り熊研究へ 2-2 〔インタビュー〕木彫り熊と文化人類学的発見(話し手=山崎幸治) 九州で収集された「山崎コレクション」/展示で旅をする木彫り熊たち/北海道の野性を担う土産品/自分も歴史や文化の当事者/「コンタクト・ゾーン」としての木彫り熊/移り変わっていく価値づけ/「芸術=文化システム」にみる木彫り熊/「再ブーム」=「なぜ木彫り熊なのか?」の謎を探る/「語られてこなかった歴史」の案内役/「完璧さ」よりも「自分らしさ」/「知の鉱脈」としての木彫り熊研究/付録 山崎コレクションが展示された展覧会一覧 column2●八雲のクマまつりレポート(話し手=青沼千鶴) 八雲のヘリテージ・木彫り熊/目標はシステムをつくること/現場の声を後世につなぐ 第4章 木彫り熊を探す [木彫り熊に関心をよせる人々の活動によって、木彫り熊の足跡は道外や海外からも見つかり始めている。本章では、北海道という地を飛び出し、木彫り熊の足跡を追いかける二人のエッセイを収録する。木彫り熊によって接続される土地、人に注目したい。] 1 道外・海外の木彫り熊の足跡を求めて 田村実咲 2-1 〔エッセイ〕月の輪を持つ木彫り熊/松本生まれの木彫り熊(増子博子) 月の輪を持つ木彫り熊/松本生まれの木彫り熊 2-2 〔エッセイ〕日本からブラジルへ、木彫り熊の足跡を辿る日々(是恒さくら) 2 木彫り熊を学問する 木彫り熊から何を知り、何を学ぶことができるだろうか。 これからの木彫り熊研究の可能性を探ってみよう。 今こそ、木彫り熊学を始めよう! 第5章 木彫り熊と研究領域 [本章では、木彫り熊に重要な関わりを持つ学問領域から、木彫り熊研究の裾野を広げることを試みる。芸術学の側面から、絵画のモチーフやイメージのなかのクマに着目して、「クマを表象する」ことの事例を見てみよう。芸術品としての木彫り熊の価値やクマというモチーフに注目することは、鑑賞を楽しんだり研究を進めるための足がかりになるはずだ。] 1 描かれた、もしくは描かれなかったクマ・ヒグマ―絵画の森に動物たちを追って(今村信隆) はじめに/1 北海道のイメージとヒグマ/2 なかなか描かれないクマ?/3 江戸時代のクマ表現/4 蝦夷地の動物/5 近代の油彩画・洋画と動物/6 近年の日本画と北海道の動物/おわりに 第6章 ミュージアムとコレクション 博物館資料としての可能性を考える [本章では、近現代の生活資料が博物館資料となる過程を見つめる論考を掲載する。博物館はどのように私たちの生活にありふれた資料を収集・保存し、展示しているのだろうか。展示制作や鑑賞を通して、私たちはどんな学びを得ることができるだろうか。博物館資料としての木彫り熊の可能性について考えてみよう。] 1 モノがミュージアムのコレクションになるまで(寺農織苑) 1 収集と所有との違い/2 モノがミュージアムのコレクションになるまで/①資料の収集・拡充/②資料の保管・保存・維持/③展示/④教育/⑤調査研究/3 木彫り熊はどのようなミュージアムのコレクションになり得るのか/4 コレクションのこれから/5 ミュージアムとビデオゲーム機 2 日本玩具博物館のコレクション形成への歩み――世界の玩具文化を求めて(尾崎織女) はじめに/ひとりの熱意から博物館が誕生した/日本玩具博物館が提示する玩具の世界/世界の玩具の収集活動/⒈まずは現地へ出かける/⒉各地の民芸品を輸入する専門業者の協力を得る/⒊海外の玩具博物館、収集家との交換収集/⒋生涯をかけたコレクションの寄贈を受ける/⒌来館者が収集者になる/来館者とともにコレクション展示を育てる/玩具文化へのまなざし column3●研究成果が展示になるまで(阿部麟太郎) 多様な解釈ができる「展示」/「見方」を伝えるために/物と場所の制限と工夫/黒板風のタイトル、実は……/専門の外を見つめて 「開講、木彫り熊概論!」 展示記録 おわりに(田村実咲) 付録●木彫り熊関連年表(田村実咲) - 著者プロフィール - 北海道大学大学院文学院 文化多様性論講座 博物館学研究室 (ホッカイドウダイガクダイガクインブンガクイン ブンカタヨウセイロンコウザ ハクブツカンガクケンキュウシツ) (編) この研究室は、2019年に北大大学院文学院に誕生しました。博物館には伝統的で固有な機能があります。一方で、それと同じぐらい大切な機能が、利用者とコミュニケーションを図って、コミュニティの参加とともにさまざまな博物館体験を提供することです。博物館のそんな側面に関心のある学生たちが多く学んでいます。 http://museology.starfree.jp/ 田村 実咲 (タムラ ミサキ) (編) 1995年、北海道札幌市生まれ。北海道大学大学院文学研究科修士課程修了。2022年、札幌市アイヌ文化交流センター(サッポロピㇼカコタン)活動促進員。2023年より国立アイヌ民族博物館にて、アソシエイトフェローとして勤務している。木彫り熊の「サイン」に注目し、木彫り熊の制作と販売の歴史についての研究を進めている。 増子 博子 (マスコ ヒロコ) (著) 絵描き。土地を移動する中で偶然出合い、惹かれるものをテーマに美術を通した制作を行う。近年参加した展覧会は「こっぱ人形ってなあに? 徳武忠造がつなぐ農民美術のいま」(朝日美術館、二〇二四年)、「COLLECTION +vol.1 まなざしのあいのり 土地の声を聞く、探る、写す」(石神の丘美術館、二〇二四年)、「IMAをうつす7人」(岩手県立美術館、二〇二三年)、「地つづきの輪郭」(セゾン現代美術館、二〇二二年)、「日常をととのえる展」(はじまりの美術館、二〇二二年)など。主な著書に『ツキノワ木彫り熊ノート』、『松本生まれの木彫り熊』がある。 是恒 さくら (コレツネ サクラ) (著) アーティスト。国内外各地で人と鯨の関わりを尋ね、リトルプレス (小冊子)や刺繍、造形作品として発表している。リトルプレス『ありふれたくじら』主宰。近年の主な展示に「開館20周年展 ナラティブの修復」(せんだいメディアテーク、二〇二一年)、「NITTAN ART FILE4:土地の記憶~結晶化する表象」(苫小牧市美術博物館、二〇二二年)、「VOCA展 2022」(上野の森美術館)、「currents / undercurrents|いま、めくるめく流れは出会って」(国際芸術センター青森、二〇二四年)など。二〇二二~二〇二三年、令和四年度文化庁新進芸術家海外研修制度・研修員としてノルウェーに滞在。 Web: www.sakurakoretsune.com 【twitter】@sakurakoretsune 【instagram】 @sakurakoretsune 今村 信隆 (イマムラ ノブタカ) (著) 北海道大学文学研究院准教授。博士(文学)。専門は美学・芸術学。札幌芸術の森美術館学芸員、京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)准教授、甲南女子大学准教授等を経て、二〇二一年より現職。単著に、『一七世紀フランスの絵画理論と絵画談義』(北海道大学出版会、二〇二一年)、編著に今村信隆・佐々木亨編『学芸員がミュージアムを変える! 公共文化施設の地域力』(水曜社、二〇二一年)、佐々木亨・今村信隆編『改訂新版 博物館経営論』(放送大学、二〇二三年)などがある。小学生の頃、鹿児島に住んでいた祖母が北海道旅行に来た際に、支笏湖畔で木彫り熊を買ってもらった。今も研究室に飾っている。 寺農 織苑 (テラノ シオン) (著) 北海道大学大学院文学院 博物館学研究室 博士後期課程。修士(文学)。日本評価学会認定評価士。専門は博物館学・評価学。城陽市歴民俗資料館学芸員等を経て、二〇二一年より現在に至る。主要論文に「展示観覧前後における来館者の「ビデオゲーム・アーカイブ」に対する意識・態度変容への動機づけ―ビデオゲームにまつわる書籍を題材にした展示会の事例から―」(『人形玩具研究―かたち・あそび―』vol.34、二〇二四年)、“Do Japanese Museums Hold Video Game Consoles in Their Collections?―Based on the Results of a Survey of 1,751 Museums―”(『博物館学雑誌』第49巻第1号、二〇二三年)などがある。 尾崎 織女 (オサキ アヤメ) (著) 日本玩具博物館学芸員。一九九〇年より三〇余年にわたり、世界の玩具の調査や収集を担当。「世界のクリスマス展」や「雛人形展」をはじめ、館内外での展覧会と講座企画に従事する。専門分野は上巳や端午、七夕など節句にまつわる人形玩具文化。著書に『中国民衆玩具―日本玩具博物館コレクション』(大福書林、二〇二二年)、『世界の民芸玩具―日本玩具博物館コレクション』(大福書林、二〇二〇年)、『日本と世界おもしろ玩具図鑑』(共著、神戸新聞総合出版センター、二〇一七年)、『ままごと』(文溪堂、二〇一四)などがある。 阿部 麟太郎 (アベ リンタロウ) (著) 北海道大学文学院 博物館学研究室 博士後期課程。エコミュージアム研究(エコミュージアム思想史・エコミュージアム在野論)。主な論文に、阿部麟太郎・寺農織苑・石本万象(共同執筆・阿部が筆頭著者)「我が国の博物館学におけるケーススタディの傾向 ~主要3学会誌を対象とした分析を通じて~」(『日本ミュージアム・マネージメント学会研究紀要』No.28、二〇二四年)、 「アンケート調査による日本エコミュージアムの現状把握」(『エコミュージアム研究』No.28、二〇二三)がある。 武永 真 (タケナガ シン) (著) 一九六三年、北海道釧路市生まれ。仙台藩白老元陣屋資料館長。一九八七年に厚岸町教育委員会学芸員となり、一九九三年より現館に勤務。二〇二五年には『白老町史〔平成史〕』の刊行を予定している。 山崎 幸治 (ヤマサキ コウジ) (著) 一九七五年、福岡県北九州市生まれ。北海道大学アイヌ・先住民研究センター教授。専門は、文化人類学、博物館学。博物館資料の現代的意義とその活用に関心を持ち、アイヌ物質文化および博物館に関する研究をおこなう。先住民族の展示、アイヌ工芸の振興、海外アイヌ・コレクションについても研究をおこなう。著書に『もっと知りたいアイヌの美術』(二〇二二年、東京美術)などがある。 青沼 千鶴 (アオヌマ チヅル) (著) 八雲町で司法書士・行政書士として働き、「クマまつり」を企画・運営する。司法書士・行政書士事務所の隣に「木彫り熊と本の店 kodamado」を開く。https://kodamado.com/
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民具これなーんだ? ―民俗学者・宮本常一が美術大学に遺した民具コレクション | 加藤幸治(監修), 武蔵野美術大学 美術館・図書館(編)
JPY 2,640(USD 16.71)
美術出版社 2026年 ソフトカバー 160ページ A5判 - 内容紹介 - 日常生活のなかでつくられ、使われてきた「民具」。 本書は、武蔵野美術大学が誇る膨大な民具コレクションを、美術・デザインの視点で再解釈する展覧会「民具これなーんだ」の公式図録です。 同展の展覧会名にもなったウェブ版「美術手帖」の人気連載や「民具」にまつわるコラムとともに、目にも楽しい全国各地の民具の写真やイラストをふんだんに盛り込んだ1冊です。
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イスラーム映画祭エンサイクロペディア|藤本 高之
JPY 3,000(USD 18.99)
Type Slowly 2026年 ソフトカバー 208ページ B5判 縦257mm 横182mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 「イスラーム文化圏の映画から見る世界」 2015年から2025年まで全国3都市で開催された「イスラーム映画祭」。 10年間で上映した全102作品を世界10地域に分け、国別・年代順に完全網羅。 気鋭のジャーナリストや研究者によるコラムを32本収録。 人種、国籍、言語を越えて広がるイスラーム世界の社会、歴史、ひとを知る1冊。 非欧米圏の映画から複雑な世界を読み解く試み [コラム執筆者] 中町信孝/鳥山純子/岡真理/佐野光子/小野仁美/山田一竹/後藤絵美/新郷啓子/丸山大介/ンボテ★飯村/岩崎有一/戸田真紀子/栗田知宏/森千香子/渋谷哲也/山崎信一/堀谷加佳留/村山木乃実/鵜塚健/西垣敬子/麻田豊/安宅直子/拓徹/柴山信二朗/野中葉/崔盛旭/辻大地/飯島みどり - 目次 - 第1章 中東アラブ諸国① 8作品 第2章 中東アラブ諸国② 24作品 第3章 マグリブ 14作品 第4章 サヘル 6作品 第5章 ヨーロッパ 13作品 第6章 西アジア 9作品 第7章 中央アジア 7作品 第8章 南アジア 10作品 第9章 東南アジア・東アジア 8作品 第10章 北米・南米 3作品 - 著者プロフィール - 藤本高之 (フジモトタカユキ) (著) 1972年生まれ。「イスラーム映画祭」主宰。20代の頃、沢木耕太郎著『深夜特急』に憧れユーラシア大陸を1年3ヵ月かけて旅行し、アジアや中東、バルカン地域のイスラーム圏文化に強い印象を受ける。映画会社の配給サポート・ワークショップで映画配給のノウハウを学び、2010年にワークショップ参加者有志による北欧映画祭の立ち上げに参加。2015年にスラーム映画祭を企画、東京・名古屋・神戸の3都市にて2025年まで都合10回開催する。イスラーム映画祭は“全額自己負担”の個人企画。映画の宣伝、上映会等の企画も行う。 関連リンク http://islamicff.com/
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翔びたつ女たち コレット・ドゥブレ淡彩画集|コレット・ドゥブレ(文・絵), 石川美子(著・訳)
JPY 2,860(USD 18.10)
ベルリブロ 2025年 ソフトカバー 96ページ A5変型判 縦200mm 横150mm 厚さ8mm - 内容紹介 - パリで活動をつづける画家コレット・ドゥブレは1990年にこう宣言した。「わたしのこころみは「限りない」数の絵によって、先史時代から現代にいたる女性のさまざまな姿形をふたたび描きなおすことである。」無数の美術に描かれた女性像を「引用」して淡彩画(ラヴィ)で物語や背景から解き放ち自由に翔びたたせる。来る日も来る日もつづけられるこの作業から近年の36点を選んで精密なカラー印刷で収録、さらにそれらの引用元の絵を添えることで彼女の視線と美しい彩色の再現に努めた。デリダやビュトールとの共同制作もあるコレット・ドゥブレの日本で初めての作品集。画家による文「月は足もとにあり」の翻訳、これら淡彩画の魅力についてのエッセー「視線は存在を自由にする」の執筆は石川美子による。 - 目次 - 「視線は存在を自由にする」(石川美子) 1990年3月の宣言(コレット・ドゥブレ) Lavis de Colette Deblé ルーベンス《ディアーナとエンデュミオン》 アンブール《インコをもつ女性》 ブロンズィーノ《辺獄へのキリスト降臨》 ドラクロワ《十字軍のコンスタンティノープル入城》 ブロンズィーノ《赤衣の貴婦人の肖像》 ジェラールとフラゴナール《感心な弟子》 ヴァトー《ディアーナの水浴》 アジェ 写真《ヴィレット界隈、アスラン通り、客引きをする娼婦》 ヴァトー《女占い師》 ジョルジュ・ド・ラ・トゥール《女占い師》 ジェローム《牡羊の角を生やした女性頭部》 ティツィアーノ《サロメ》 彫刻《壺をもつ女性》 ラリック 宝飾《女とトンボを象った胸飾り》 デューラー 版画《メランコリア1》 広告写真 彫刻《女性像》エトルリア骨壺の蓋 マイヨール 彫刻《山》 ドガ《浴槽》 ドガ《女主人のパーティー》 アダン 彫刻《豊穣の女神》 ドガ《浴槽で足をふく女性》 フーケ《聖母子と天使たち》 ジャコメッティ 彫刻《見えないもの》 レジェ 陶芸《両手で撫でられる顔》 ホルスト《願い》 ゾー《旅するジプシー》 テンペスタ《インド諸島の真珠採り》 マネ《プラム酒》 ドラクロワ《オフィーリアの死》 エフラート・ファン・デル・マース《十字架のイエス》 マルテン・ファン・ファルケンボルフ《冬》 プッサン《バッカスの養育》 ブーシェ《ユピテルとカリスト》 「月は足もとにあり」(コレット・ドゥブレ ) - 著者プロフィール - コレット・ドゥブレ (コレットドゥブレ) (文・絵) フランスの画家。1944生まれ。1976年にパリで個展を開いて以来、ヨーロッパ中で数多く個展を催している。1990年代から古今の美術作品に描かれた女性の姿形を「引用」して淡彩画(ラヴィ)を描きつづけている。デリダ、ビュトールなど哲学者や詩人との共同制作、アーティスト・ブックも多い。2004年に日本を訪れて日本画の顔彩に魅きつけられ、以降の作品に用いるようになった。2026年、スイスに近いリュサンジュの城館で半世紀にわたる作品と著作の展覧会が行われる。 石川美子 (イシカワヨシコ) (著・訳) フランス文学者。著書に『山と言葉のあいだ』(ベルリブロ)『ロラン・バルト』(中公新書)『青のパティニール 最初の風景画家』(みすず書房)『旅のエクリチュール』(白水社)『自伝の時間』(中央公論社)など。訳書にバルト『零度のエクリチュール』『ロラン・バルトによるロラン・バルト』『ロラン・バルト 喪の日記』、フリゾン=ロッシュ『結ばれたロープ』(以上、みすず書房)、モディアノ『サーカスが通る』(集英社)フェーヴル『ミシュレとルネサンス』(藤原書店)など。
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男と女とチェーンソー 現代ホラー映画におけるジェンダー|キャロル・J・クローヴァー(著), 小島朋美(訳)
JPY 3,300(USD 20.89)
晶文社 2026年 ソフトカバー 496ページ 四六判 - 内容紹介 - なぜ女は逃げ、叫び、そして生き残るのか? なぜ男は女を追い、殺し、そして見つめるのか? 『悪魔のいけにえ』『ハロウィン』『13日の金曜日』など、ホラー映画史を代表する作品群を通して、現代社会における性と権力の神話と構造を照らし出す。ホラー研究、フェミニズム批評、さらにはファン文化にも大きな影響を与えた記念碑的著作。 「本書の目的は、ホラー映画の観客そのものについての研究ではないし、ホラー映画というジャンルそのものについての考察でもない。本書が探求するのは、「観客の多数派」(若い男性)と、特定のホラー映画において際立つ女性のヴィクティム゠ヒーローとの関係である。この組み合わせは、映画観賞という行為そのものについて、そして表象のポリティクス、転移のポリティクス、さらには批評と理論のポリティクスに関しても、多くの示唆を与えてくれるものだと私は考えている」(本書より) カバー・本文イラスト:學 ブックデザイン:小川純(オガワデザイン) - 目次 - プリンストン・クラシックス版への序文 謝辞 序論──キャリーと男の子たち 第一章──彼女の身体、彼自身 第二章──開く 第三章──仕返し 第四章──ホラーの目 原著あとがき 訳者あとがき 付録 ホラー映画年輪型図解 作品一覧 参考文献 索引 - 著者プロフィール - キャロル・J・クローヴァー (キャロルジェイクローバー) (著) カリフォルニア大学バークレー校名誉教授。中世北欧文学と映画史・映画理論を専門とし、とりわけホラー映画におけるジェンダー表象の研究で知られる。本書で提起された〈ファイナル・ガール〉概念は、ホラー研究/フェミニズム批評のみならずファン文化にも大きな影響を与えた。2018年には初期アイスランド文化研究への貢献によりアイスランド共和国からファルコン勲章ナイト十字章を、2020年にはホラー研究への長年の貢献に対してブラム・ストーカー賞生涯功労賞を授与されている。 小島朋美 (コジマトモミ) (訳) 翻訳者、編集者。早稲田大学法学部卒。映画パンフレット文化の紹介と保存を目的とした自主団体「映画パンフは宇宙だ!」でZINE制作や企画を手がけるかたわら、海外ホラー映画の宣伝やインタビュー翻訳、パンフレット編集などにも携わる。本書の翻訳には、ホラー映画に人生を救われてきた者としての敬意と偏愛を込めて取り組んだ。
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寂しさへの処方箋 芸術は社会的孤立を救うか | 平田 オリザ
JPY 1,056(USD 6.68)
集英社 2026年 集英社新書 ソフトカバー 256ページ 新書判 - 内容紹介 - 今、日本は他国とは違う独特の「寂しさ」「いらつき」「不安」に覆われている。終わりの見えない不況、アジア唯一の先進国からの転落と国力の衰退、そして戦前と同じく、産業構造の変革にともなう「精神(マインド)の構造改革」に再び失敗していること…などがその背景にある。 著者は2001年刊行の『芸術立国論』で「日本再生のカギは芸術文化立国をめざすところにある!」と提案した。 本書はその試みを現代に合わせてさらに進化させ、モノが飽和しコトの消費が求められる時代に芸術と観光が果たせる役割、社会的孤立を救うための文化による社会包摂の動き、教育や地方が実現可能な少子化対策など、日本の衰退をくい止める新しい処方箋を再提案する。 平田 オリザ (ひらた おりざ) 1962年、東京都生まれ。劇作家・演出家。芸術文化観光専門職大学学長、青森県立美術館館長。 1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。著書に『名著入門 日本近代文学50選』『22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」』『但馬日記 演劇は町を変えたか』『下り坂をそろそろと下る』『対話のレッスン 日本人のためのコミュニケーション術』『新しい広場をつくる 市民芸術概論綱要』など多数。
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移民・難民・アート 越境する想像力 | 川上 幸之助(編著) , 髙谷 幸(編著)
JPY 3,520(USD 22.28)
ヘウレーカ 2026年 ソフトカバー 372ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ25mm - 内容紹介 - 移民・難民をめぐる問題を、社会のあり方を問う根源的な問いと捉え、アートがそれにどう応答しうるかを多角的に探る論集。 第Ⅰ部「アートの実践と倫理」では、アートが世界に介入することの意味を問い、表現と倫理、実践と責任はいかに交差するのかを検討する。当事者との協働を通じて制度の外部に連帯を築き、不可視化された声を可視化してきた各地のコレクティブやプロジェクトの紹介、美術館という制度の暴力性への批判、移民に依存する社会構造の検証、政治的実践としての表現などの論考を通じ、アートは単なる鑑賞対象を超え、生や倫理に触れる営みとなることが明らかにされる。 第Ⅱ部「周縁からの美術史」は、移民や難民がいかに表象され、あるいは不可視化されてきたのかを、美術史の視点から問い直す。近年のトランスナショナルな視座やディアスポラ研究の潮流を踏まえつつ、19世紀フランスから現代日本までを射程に、帝国主義、亡命、周縁的実践などを扱う諸論考が、美術史の枠組みそのものの再検討を試みる。そこでは、「異質」が芸術実践にもたらす緊張と創造性、そして歴史から消去されてきた表象の力が再発見されていく。 第Ⅲ部「移民・難民をめぐる感性の政治」では、制度的なカテゴリーの手前、あるいはそこからこぼれ落ちる身体の記憶や感情、経験に焦点を当てる。映像や語り、哲学的思考、制度批判的美学、さらにはAIをめぐる実践までを視野に入れながら、移動の時代において、移民・難民の声なき声がいかに芸術を通じて立ち上がるのかを探究する。 - 目次 - なぜ移民・難民とアートなのか(川上幸之介) 移動する人々はいかに「国民」と区別され、制限を受けてきたか(髙谷 幸) 第Ⅰ部 アートの実践と倫理 01 文化を接木する――越境する個人とオルタナティブ・スペース(江上賢一郎) ▼インタビュー 印刻部 ▼インタビュー わくせいプロジェクト(阿部航太/児玉美香) ▼コラム 高齢化する移民女性の実践――カサカランの取り組みから(髙谷 幸/レニー・トレンティーノ) 02 移民・難民とミュージアム(小森真樹) ▼コラム 不可視の支柱――移民が築くマジョリティ社会の足元(川上幸之介) 03 いかにしてアートでものごとを行うか――タニア・ブルゲラによる移民・難民関連プロジェクト(菅原伸也) ▼インタビュー アルフレッド・ジャー 04 テレサ・マルゴレスと「カーラ」の生と死(藤本流位) ▼インタビュー 崔敬華 第II部 周縁からの美術史 05 あなたのマイノリティとしての経験――記録されなかった、ある在日朝鮮人美術家の話 (金 智英) ▼コラム 近代日本に芸術移民した朝鮮人・台湾人の芸術家たちのこと(足立 元) 06 「異国」の人々へのまなざしとその表象をめぐって(請田義人) ▼ コラム 沈黙を編むこと――移民・難民とアートの交差点 07 時代からの逃走――第一次世界大戦下の移民たちによるダダの思想とアナーキー(森 元斎) 08 トランスナショナル・アート・ヒストリー ―― 他なる語りのために(山本浩貴) ▼コラム 引かれる線に無関係であること――重村三雄の調査報告(長谷川 新) 第Ⅲ部 移民・難民をめぐる感性の政治 09 クィアな日系アメリカ人の歴史を書く――TTタケモトの実験映画(菅野優香) ▼インタビュー ミミ・チ・グエン 10 ジャック・ランシエールにおける移民の(脱)規定(鈴木 亘) 11 移民をめぐる「美学/政治」とアート(石田圭子) ▼コラム 語られざる記憶を紡ぐ――移民・難民にとってのアート(川上幸之介) 12 二一世紀のメカニカルタークとその彼方へ――アルゴリズム・移民・ケアをめぐる芸術の政治学(清水知子) おわりに - 著者プロフィール - 川上 幸之介 (カワカミ コウノスケ) (編著) 倉敷芸術科学大学准教授。KAG アートディレクター(gallerykag.jp)。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズMAファインアート科卒。東京藝術大学国際芸術創造研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は現代アート、ポピュラー音楽、キュレーション。著書に『パンクの系譜学』(書肆侃侃房、2024)、共著に『思想としてのアナキズム』(以文社、2024)『表現文化論講義』(ナカニシヤ出版、2025)。キュレーションにPunk! The Revolution of Everyday Life 展、Bedtime for Democracy 展など。 髙谷 幸 (タカヤ サチ) (編著) 東京大学大学院人文社会系研究科准教授。専攻は社会学、移民研究。著書に『追放と抵抗のポリティクス』(ナカニシヤ出版、2017年)、編著書に『移民政策とは何か』(人文書院、2019年)、編著に『多文化共生の実験室 大阪から考える』(青弓社、2022年)、論文に「現代日本における移住女性の配置の変容と社会的再生産の困難」(「思想」2020年4月号)など。
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ユリイカ2026年1月号 特集=アリ・アスター -『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』『ボーはおそれている』、そして『エディントンへようこそ』へ-
JPY 1,980(USD 12.53)
青土社 2025年 ソフトカバー 254ページ - 内容紹介 - 『エディントンへようこそ』公開記念! 『ヘレディタリー/継承』(2018)、そして『ミッドサマー』(2019)によって世界中の注目を集めたアリ・アスターは、不安定な精神、居心地の悪さの極致としての恐怖や不条理なユーモア、悪夢のような映像によって個人的な物語を紡ぎ続けている。母親の埋葬に向かう旅路を描いた『ボーはおそれている』(2023)から2年、来たる12月12日にはコロナ禍のアメリカを舞台とした『エディントンへようこそ』が公開される。社会の分断を主題とした本作は、その営為においていかに位置づけられるのか。変化する「不安症」を見据える特集号。 line2.gif 特集*アリ・アスター――『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』『ボーはおそれている』、そして『エディントンへようこそ』へ ❖インタビュー 映画をつくり、世界を構築する / アリ・アスター 聞き手=編集部 ❖閉ざされた街へようこそ 流し流される日常――政治的ホラーコメディのいま / 新田啓子 エディントンとウェスタン――アリ・アスターは西部劇の星空の下で何を描いたか / 川本徹 針に光があたるまで――アリ・アスターのフィルモグラフィーにおける手芸表象の移り変わり / 石田由希 ❖おぞましさの構造 アリ・アスターの「抜き感」について / 斜線堂有紀 アリ・アスターとの時間 / 大森時生 ❖イラスト① 『ヘレディタリー/継承』 / ヒグチユウコ ❖ 奇妙で不気味な(悲)喜劇 「不気味なもの」の彼岸――アリ・アスターと「思考なき無意識」 / 冨塚亮平 アリ・アスターはおそれている――作家の完璧さと制作の行方 / 堅田諒 アリ・アスター作品における優越の笑い / 藤原萌 憑依と所有――アリ・アスターとJホラーの距離 / 宮本法明 ❖対談 箱庭との距離を測る / 山中瑶子×大島依提亜 ❖箱庭の外へ 「エレベイテッド・ホラー」を(遠く)離れて / 風間賢二 アリ・アスターとA24 / 上條葉月 ❖イラスト② It’s him / 冬虫カイコ ❖夏至祭は暴かれる カタルシスの生け贄――『ミッドサマー』における解放される女と焼かれる女 / 鷲谷花 恋人/家族『ミッドサマー』――囚われの楽園で生きることへの願望 / 小西真理子 残酷な女神が支配する / 河西瑛里子 不安と恐怖の先に――ボビー・クーリックの音楽と審美的感覚 / 對馬拓 ❖おそろしく、魅力的な 夕闇の子どもたち / 岸裕真 恐怖を隠すならホラー映画の中 / 灰谷魚 切り取られた顔――アリ・アスター初期二作が訴える解放のヴィジョン / セメントTHING ❖みんなを不安にさせるもの それははじめからあなたの知っているそれではない――アリ・アスター短篇作品の奇妙な出来事 / 新城大地 否定的内在――『ヘレディタリー/継承』における情動と水平 / 長尾優希 「ヘッド・トラウマ」経験としての映画『ヘレディタリー/継承』 / 西川秀伸 受難と支配の臨界を撮る――新世代のユダヤ系作家アリ・アスターが示すユダヤ性の反転について / 矢倉喬士 ❖資料 アリ・アスター主要作品解題 / 伊藤弘了・桑原真子 ❖忘れられぬ人々*51 故旧哀傷・大宮北小の同級生たち / 中村稔 ❖物語を食べる*43 だから荒野へ、亡命せよ / 赤坂憲雄 ❖詩 花の名残 他二篇 / 中村稔 ❖ユリイカの新人 乳白色の夜は無花果の香り / ながさきふみ ❖われ発見せり 「当事者研究って大変ですね」 / 小田視希
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戦争の美術史 | 宮下 規久朗(著)
JPY 1,496(USD 9.47)
岩波書店 2025年 岩波新書 ソフトカバー 286ページ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 戦場という、神なき終末世界を作ったのは人間に他ならない。画家の眼は戦争の真実をどのように捉えて表現に結びつけたのか。そしてそれらはなぜ私たちの心を打つのか。絵画、写真、彫刻、慰霊碑など200点超の戦争美術をカラー図版で紹介し、ゴヤやピカソ、フジタらによる名品の意味に迫る。戦争と美術の歴史を一望する。 - 目次 - はじめに 第Ⅰ章 戦争美術のはじまり――古代からルネサンスまで 第Ⅱ章 惨禍はどう描かれたか――近世の戦争 第Ⅲ章 日本の戦争美術――中世から日清・日露戦争まで 第Ⅳ章 国家は美術と手を結んだ――第一次世界大戦 第Ⅴ章 美術作品と偏見――第二次世界大戦 第Ⅵ章 「どうかよい絵を描いて下さい」――戦時中の日本 第Ⅶ章 記憶の芸術――二十世紀後半から今日まで おわりに――戦争美術とは何か あとがき 主要参考文献 - 著者プロフィール - 宮下 規久朗 (ミヤシタ キクロウ) (著) 1963年(昭和38年),名古屋市に生まれる.東京大学文学部美術史学科卒.同大学院修了.現在,神戸大学大学院人文学研究科教授. 著書 『カラヴァッジョ 聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会,2004年,サントリー学芸賞など受賞) 『食べる西洋美術史』(光文社新書,2007年) 『ウォーホルの芸術』(光文社新書,2010年) 『モチーフで読む美術史』(ちくま文庫,2013年) 『闇の美術史』(岩波書店,2016年) 『ヴェネツィア』(岩波新書,2016年) 『聖と俗』(岩波書店,2018年) 『聖母の美術全史』(ちくま新書,2021年) 『バロック美術』(中公新書,2023年) 『日本の裸体芸術』(ちくま学芸文庫,2024年) ほか多数
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イラストで出会う女性たちのいる美術史 隠されてきた「偉大な」芸術家の物語 | 李君棠(著), 垂垂(絵), 多田麻美(訳)
JPY 3,300(USD 20.89)
フィルムアート社 2025年 A5判 - 内容紹介 - なぜ偉大な女性芸術家は「いなかった」のか? アルテミジア・ジェンティレスキ、マリア・ジビーラ・メーリアン、葛飾応為、ベルト・モリゾ、フリーダ・カーロ、リー・クラスナー、ルイーズ・ブルジョワ…… イラストとマンガで学ぶ、23人の語られなかった「美術の物語」。 ルネサンス、バロック、浮世絵、印象派、バウハウス、シュルレアリスム、現代美術まで── 本書は美術の歴史における重要な出来事や潮流を解説しながら、13世紀から現代にいたる23人の女性芸術家の歩みをたどり、これまでの美術史の「もう半分」とも呼べる世界を浮かび上がらせます。 「北斎の娘」とは、「マネのミューズ」とは、「ロダンの恋人」とは、「ポロック夫人」とは、誰だったのか。 男性の名前の影に隠されてきた女性たちを、ひとりの芸術家として見つめ直し、それぞれが驚くべき創造へと至った軌跡を明らかにします。 本書はまた、美術史家リンダ・ノックリンの立てた問い「なぜ偉大な女性芸術家はいなかったのか?」に対して、個々の芸術家の背景を踏まえて応答します。 女性たちを「美術の物語」から退けてきた社会の構造や制約を、フェミニズムの視点から解き明かしています。 豊富なイラストとマンガで、世代を超えて楽しめる、新しい美術史入門。 あなたの世界を広げ、知的好奇心を刺激し、ときには勇気づけてくれる一冊です。 【本書に登場するおもな女性芸術家】 カタリナ・ファン・へメッセン ソフォニスバ・アングイッソラ ラヴィニア・フォンターナ アルテミジア・ジェンティレスキ ユディト・レイステル ラッヘル・ライス マリア・ジビーラ・メーリアン アンゲリカ・カウフマン 管道昇 文俶 葛飾応為 ベルト・モリゾ メアリー・カサット カミーユ・クローデル マリアンネ・フォン・ヴェレフキン マリアンネ・ブラント レオノーラ・キャリントン フリーダ・カーロ タマラ・ド・レンピッカ リー・クラスナー ジョージア・オキーフ アイダ・オキーフ ルイーズ・ブルジョワ - 目次 - 序文 女性芸術家になること 文/竜萩 まえがき 歴史上に偉大な女性芸術家はいたか? なぜ偉大な女性芸術家はいなかったのか? 第1章 フランドルとイタリア 15~17世紀 芸術家は生まれつき芸術家なの? カタリナ・ファン・へメッセン 私は芸術家 私を見て 誰が「偉大さ」を定義するの?──最初に美術史を書いた人 ソフォニスバ・アングイッソラ 歴史家に認められることがゴールじゃない ラヴィニア・フォンターナ なぜ女性は女性のヌードを描けないの? アルテミジア・ジェンティレスキ 「女性ヒーロー」の代弁者 第2章 オランダ、フランス、スイス、イギリス 17~18世紀 芸術は路上の露店で売れるもの?──オランダの公開芸術市場 ユディト・レイステル 美術界も嘘が嘘を呼ぶ? 宝物はみんなのもの──驚異の部屋から現代の博物館の誕生まで ラッヘル・ライス 千金に値する花 マリア・ジビーラ・メーリアン 毛虫を美術史に残すにはどうすればいい? 待って、まさかイタリア人だけが何がよい芸術か定義できるの? アンゲリカ・カウフマン 「絶対的に完璧」な女性芸術家なんて存在するの? 第3章 中国と日本 13~19世紀 彼女たちは忘れられる運命なの? 管道昇 乾隆帝は言った「書道であれ、絵画であれ、みな彼女から学ぶべきだ」 文俶 三百年来 中国の花鳥画にもっとも秀でた女性 絵はどこに現れる?──日本の応用美術 日常生活をめぐる芸術──浮世絵 葛飾応為 筆跡が見つからないのは私の助手としての美徳 第4章 フランス 19世紀 「ジャポニスム」 描いた後、どこで観てもらう?──愛と憎しみが入り混じるサロン・ド・パリ サロン・ド・パリ 芸術家と評論家 どちらの意見に値打ちがある?──芸術家が一銭も受け取れずに勝つ 「現代生活の画家」になろう! 「印象派」の誕生 ベルト・モリゾ 光で光を表現する メアリー・カサット 美術史上最初の「モダン・ウーマン」 印象派を売り込む──現代のアート市場の誕生 女性芸術家も《ダビデ》を創れる? カミーユ・クローデル 彫刻家になろうとする女性はこんなにも情熱的 第5章 ロシア、ドイツ、フランス、メキシコ 20世紀 美術がどんどんわからなくなった!──モダニズムの「テーマ」 マリアンネ・フォン・ヴェレフキン 女性芸術家を創作から遠ざけるものとは? バウハウス──現代生活を変える マリアンネ・ブラント 金属で暮らしに魔法をかける 小便器の現代美術における重要性──ダダイズム 夢の中の自由──シュルレアリスム レオノーラ・キャリントン 現実を逃れたらいつか幻想の王国へ行ける フリーダ・カーロ シュールな現実こそ私の現実 タマラ・ド・レンピッカ 私は記録する ぜいたくに溺れた時代を 第6章 アメリカ 20世紀 隠された問題──女性芸術家はどこで仕事をする? リー・クラスナー 心残りが私の創作の糧 ジョージア・オキーフ アイダ・オキーフ 世界で最も高値の女性芸術家と……誰? ルイーズ・ブルジョワ 女性は裸にならないと美術館に入れないの? あとがき 訳者あとがき - 著者プロフィール - 李君棠 (リージュンタン) (著) ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで比較文学の修士号を取得後、ある書店でマーケティングスーパーバイザーを務める。物語を語るスタイルで文化的なテーマを人気商品にするのが得意。国内外の美術史関係の教養書を数多く読み込むなかで「女性芸術家に焦点を当てた一般向けの美術史の教養書」という市場の空白があると気づく。「すばらしい商品」として、女性芸術家の作品を理解しやすい言葉で多くの読者に普及させたいと願っている。 垂垂 (チュイチュイ) (絵) 挿絵画家、絵本作家。博物館学の学士号、工芸美術専攻の修士号を取得。一般向けの教養絵本の制作に力を注ぐ。作品は人文、芸術、化学、物理、生物、神経科学などの分野に及ぶ。著作に『もし世界がシリーズ』の科学書、『私たちの一日』など。2021年、フォーブス「世界を変える30歳未満」アート部門に選出。 多田麻美 (タダアサミ) (訳) アートライター、作家、翻訳者。1973年生まれ。テーマは中国とロシアの文化。著書に『シベリアのビートルズ』(亜紀書房、2022)、『中国 古鎮をめぐり、老街をあるく』(亜紀書房、2019)、『映画と歩む、新世紀の中国』(晶文社、2016)、『老北京の胡同──開発と喪失、ささやかな抵抗の記録』(晶文社、2015)。訳著に『乾隆帝の幻玉──老北京骨董異聞』(劉一達著、中央公論新社、2010)、『北京再造──古都の命運と建築家梁思成』(王軍著、集広舎、2008)。共著に『ファンキー中国』(灯光舎)、『北京探訪』(愛育社)、『北京を知るための52章』(明石書店)など。
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目の見えない白鳥さんとアートを見にいく | 川内 有緒
JPY 2,310(USD 14.62)
集英社インターナショナル 2021年 ソフトカバー 336ページ 四六判 縦188mm 横131mm 厚さ27mm - 内容紹介 - 見えない人と見るからこそ、見えてくる! 全盲の白鳥建二さんとアート作品を鑑賞することにより、浮かびあがってくる社会や人間の真実、アートの力――。 「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」 という友人マイティの一言で、「全盲の美術鑑賞者」とアートを巡るというユニークな旅が始まった。 白鳥さんや友人たちと絵画や仏像、現代美術を前に会話をしていると、新しい世界の扉がどんどん開き、それまで見えていなかったことが見えてきた。 視覚や記憶の不思議、アートの意味、生きること、障害を持つこと、一緒にいること。 そこに白鳥さんの人生、美術鑑賞をする理由などが織り込まれ、壮大で温かい人間の物語が紡がれていく。 見えない人と一緒にアートを見る旅は、私たちをどこに連れていってくれるのか。 軽やかで明るい筆致の文章で、美術館めぐりの追体験を楽しみながら、社会を考え、人間を考え、自分自身を見つめ直すことができる、まったく新しいノンフィクション! 開高健ノンフィクション賞受賞後第一作! 岸田奈美さん(作家)推薦! 誰かとわかりあえない寂しさを、 幸福な余白に変えてくれる本でした。 本書に掲載された作品: ピエール・ボナール、パブロ・ピカソ、クリスチャン・ボルタンスキー、興福寺の仏像、風間サチコの木版画、大竹伸朗の絵画、マリーナ・アブラモヴィッチの《夢の家》、Q&XL(NPO法人スィング、ヂョン・ヨンドゥのビデオ作品など。 ・カラー作品画像多数掲載! ・会話から作品を想像していただくために、本文ページでは見せていない大型作品をカバー裏面に掲載! 川内有緒(かわうちありお) ノンフィクション作家。1972年東京都生まれ。 映画監督を目指して日本大学芸術学部へ進学したものの、あっさりとその道を断念。 行き当たりばったりに渡米したあと、中南米のカルチャーに魅せられ、米国ジョージタウン大学で中南米地域研究学修士号を取得。米国企業、日本のシンクタンク、仏のユネスコ本部などに勤務し、国際協力分野で12年間働く。2010年以降は東京を拠点に評伝、旅行記、エッセイなどの執筆を行う。 『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』(幻冬舎)で、新田次郎文学賞を、『空をゆく巨人』(集英社)で開高健ノンフィクション賞を受賞。 著書に『パリでメシを食う。』『パリの国連で夢を食う。』(共に幻冬舎文庫)、『晴れたら空に骨まいて』(講談社文庫)、『バウルを探して〈完全版〉』(三輪舎)など。 白鳥建二さんを追ったドキュメンタリー映画『白い鳥』の共同監督。 現在は子育てをしながら、執筆や旅を続け、小さなギャラリー「山小屋」(東京)を家族で運営する。趣味は美術鑑賞とD.I.Y。「生まれ変わったら冒険家になりたい」が口癖。
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撮られる女/撮る女 フェミニズム映画批評の可能性 | 斉藤 綾子
JPY 3,300(USD 20.89)
青弓社 2025年 ソフトカバー 304ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ21mm - 内容紹介 - フェミニズム映画理論の視点から古今東西の映画を見渡し、男性によって撮られ/見られる存在でありながら、自らもメガホンを取った女性監督たちの挑戦的な試みの数々を紹介・批評する。現在の映画とジェンダーに通底する問題群を縦横に考察する論集。 - 目次 - まえがき 1 映画とジェンダー 『海から来た娘たち』――娘たちが語るとき、新しい黒人女性像へ もし僕の指を……――ゴダールとフェミニズム 映画とジェンダー/セクシュアリティ 足立正生の映画とフェミニズム 既成イメージを打ち破るフェミニスト・ヒロイン 可視と不可視の間に――あるささやかな考察 反復・分身・夢――ファスビンダーの『ベルリン・アレクサンダー広場』 セクシュアリティと情念――ジャック・ドゥミ映画の「母親」 映像のフェミニズムについて私が知っている二、三の事柄 2 撮られる女/撮る女 ヒッチの陰に女性あり――ハリウッド幻想を逆手にとるヒッチコックの女性たち フェミニスト映像作家・出光真子 フィルムメーカーとしてのオノ・ヨーコ ドライヤーが描くもう一つの奇跡 女が書き、女が撮るとき――田中絹代と田中澄江 無愛想な監督と無愛想な女優 映画人・左幸子――女優として、監督として アリス・ギイはなぜ映画史から忘れられたのか――『映画はアリスから始まった』 ジェンダー・トラブル・マリリン アケルマン・マジック カウンター・フェミニズムの攪乱――ウルリケ・オッティンガー ニナ・メンケス――沈黙と抵抗の間 3 スクリーンとの対話 男性・女性、オトコとオンナの間――ゴダール『男性・女性』 男性か女性か、それが問題だ――ハワード・ホークスのジェンダー力学 小川プロ神話を解体する――『Devotion 小川紳介と生きた人々』 メロドラマ的身体と欲望の法則――『乳房よ永遠なれ』『乱れる』 フェミニスト・メロドラマとしての『ピアノ・レッスン』――音楽と触覚性による映像的官能性 無条件の自発性、あるいは最高の劇的な物語――ジャック・ロジエ リヴェット効果、あるいは女性たちの連帯 初出一覧 あとがき - 版元から一言 - 映画はその黎明から、多くが男性主体のまなざしによって構築されてきた。そこでは、女性は見られ、性的に欲望される対象である。映画が産業化されるにつれ、その観客も「見る男/見られる女」の構造を規範的な思考様式・行動規範として受容していった。映画史も主として男性の視点から語られてきたが、こうした言説の背後には無意識的なジェンダー規範がはたらいている。 映画にとって、ジェンダーやセクシュアリティ、そしてエロスの問題は切っても切り離せない。フェミニズム映画理論が私たちに教えてくれた重要な発見だ。こうした問題意識に端を発して、フェミニズムやジェンダーの枠組みを用いて映画を分析し、映画史の見方に異なる視座の導入を試みるのがフェミニズム映画批評である。 本書では、フェミニズム映画理論も含めた多様な映画理論の展開を整理したうえで、「女性と映画」「性差と映画」という問題に意識的・無意識的に取り組んだ映画監督や俳優たち、そして、撮られ、見られる存在でありながら自らもメガホンを取った女性監督たちの挑戦的な試みを紹介・批評する。 フェミニズム映画理論の視点から古今東西の映画を広く展望し、現在の映画とジェンダーに通底する問題群に考えをめぐらす。フェミニズム映画研究を牽引する第一人者の待望の一冊。 - 著者プロフィール - 斉藤 綾子 (サイトウ アヤコ) (著) 1957年、東京都生まれ。明治学院大学教授。専攻は映画研究、特にジェンダー表象、フェミニズム映画理論と批評。編著に『映画と身体/性』(森話社)、共編著に『人種神話を解体する1 可視性と不可視性のはざまで』(東京大学出版会)、『男たちの絆、アジア映画――ホモソーシャルな欲望』(平凡社)、『映画女優 若尾文子』(みすず書房)、共著に『横断する映画と文学』(森話社)、『戦う女たち――日本映画の女性アクション』(作品社)、共訳書にリサ・ブルーム編『視覚文化におけるジェンダーと人種――他者の眼から問う』(彩樹社)など。
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デュシャン 運命のデザイン | 港 千尋
JPY 3,520(USD 22.28)
牛若丸 2025年 コデックス装 288ページ 四六変形判 縦188mm 横122mm 厚さ25mm - 内容紹介 - アートの概念を大きく広げたマルセル・デュシャン。本書は、タロットカード22 枚のシンボルにデュシャンの作品を重ね、アート以外の側面からデュシャンを紹介。アーティスト、デザイナー、チェスプレーヤーとして活動したデュシャンの足跡を写真家、港千尋による文章と年表で解説します。著者によるタロット的解釈を試みた一冊です。造本は『ZERRO』で話題のデザイナー、松田行正が担当。 - 目次 - 001 魔術師→モンテカルロ債券 002 女教皇→ 階段を降りる裸体No.2 003 女帝→(1)落下する水、(2)照明用ガス、が与えられたとせよ 004 皇帝→瓶乾燥器 005 教皇→ローズ・セラヴィ 006 恋人→シネスケッチ 007 戦車→チョコレート摩砕器 008 正義→ローズ・セラヴィよ、なぜくしゃみをしない 009 隠者→アウアー灯 010 運命の輪→自転車の車輪 011 力→花嫁 012 吊るされた男→3つの停止原器 013 死→フレッシュ・ウイドウ 014 節制→泉 015 悪魔→ L.H.O.O.Q. 016 塔→彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも 017 星→剃髪 018 月→わが舌をわが頬のなかに 019 太陽→ロトレリーフ 020 審判→Tum’ 021 世界→パリの空気 022 愚者→カバンのなかの箱 - 著者プロフィール - 港 千尋 (ミナト チヒロ) (著) 1960 年神奈川県生まれ。写真家・美術評論家。多摩美術大学情報デザイン学科教授。世界を移動しながら創作、研究、執筆、発表を続けている。国際展のキュレーションなども手がけ、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館コミッショナー、あいちトリエンナーレ2016 芸術監督(2016)、浪漫台3線国際芸術祭(台湾)国際キュレーター(2023)など。写真集に『瞬間の山』『文字の母たち』(いずれもインスクリプト)。『風景論』(中央公論新社、2019)、『現代色彩論講義──本当の色を求めて』(シリーズ〈感覚の道具箱〉1 MEI、2021)、『武満徹、世界の・札幌の』(シリーズ〈感覚の道具箱〉2 MEI、2022)、『ヒルマ・アフ・クリント──色彩のスピリチュアリティ』(インスクリプト、2025)他多数。
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非水のみかた | 杉浦 非水, 海野 弘(解説)
JPY 2,970(USD 18.80)
作品社 2025年 208ページ A5判 - 内容紹介 - 〈アール・ヌーボー〉に 魅了され、〈三越〉の デザインを手がけた 先駆者の生涯と作品 黒田清輝の薫陶を受け、日本のグラフィック・デザイン界の草分けとなった杉浦非水による自伝を初単行本化! 図版300点超収録! 附:海野弘「解説 黎明期のデザイナー 杉浦非水」 一九〇〇年の巴里博覧会は今さら私が喋々(ちょうちょう)するまでもない、装飾美術において「アール・ヌーボー式」図案による黄金時代であったのである。博覧会の建築からその装飾、家具、装身具、印刷図案に到るまでことごとく「アール・ヌーボー式」にあらざるはなしであった。 私が日本画科を出て、先生から洋画に対する多くの知識を与えられたのであったが、断然図案の方面に進出していこうという心の動いたのは、黒田先生のこのお土産品の到来が最大の動因であったことは事実なのである。それからは毎日のように先生の邸に遊びに行って、到来のこれらの作品を観賞したり模写させてもらったりしていた。(本書より) 【内容目次】 一 幼少時代 二 中学時代 三 東京美術学校時代(上) 四 東京美術学校時代(下) 五 黒田邸寄寓時代 六 大阪生活時代(上) 七 大阪生活時代(下) 八 中学校教員時代 九 中央新聞社時代 十 三越時代前期 十一 三越時代中期 十二 三越時代後期 十三 外遊時代(略記) 十四 七人社創立時代より現在に至る 解説 黎明期のデザイナー 杉浦非水 海野弘 - 著者プロフィール - 杉浦 非水 (スギウラ ヒスイ) (著) 1876年、愛媛県松山市生まれ。本名朝武(つとむ)。1897年に上京して川端玉章に入門し、東京美術学校日本画選科に通う。また白馬会研究所で黒田清輝と知り合い、西洋画への理解を深めた。1900 年のパリ万国博視察に際して黒田が日本に持ち帰った品々に強い影響を受け、図案家を志す。1903年、大阪の三和印刷所に図案部主任として招かれ、第五回勧業博覧会のための雑誌「三十六年」を手がける。1905年、東京中央新聞社に入社、新聞一面と附録「ホーム」の図案などを担当。1908年、三越呉服店の嘱託となり、「みつこしタイムス」「三越」の表紙などを手がける。1912年、日比谷図書館で「書籍装幀雑誌表紙図案展覧会」を開催。日本で初めての印刷図案の展覧会となった。1915年、『非水図按集 第一輯』(金尾文淵堂)刊行。以後、多くの図案集を手がける。1922年、念願のフランス行も、関東大震災の報を聞いて帰国。1924年に七人社を結成、1927年にポスター研究雑誌「アフィッシュ」を創刊。1929年、帝国美術学校工芸図案科長に就任。1935年、同校辞任。多摩帝国美術学校の創設に参加し、同校の校長兼図案科主任となる。1965年逝去。享年89。
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中央アジア映画完全ガイド ウズベキスタン・カザフスタン・キルギス共和国・タジキスタン・トルクメニスタン | 梶山 祐治
JPY 3,080(USD 19.50)
パブリブ 2025年 世界シネマ読本 ソフトカバー 240ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ14mm - 内容紹介 - もっとも長い歴史を持つウズベキスタン 作家性のある監督が続出するカザフスタン 多様なジャンル映画が充実するキルギス共和国 ペルシャ文化を継承したが内戦で荒廃したタジキスタン かつて栄えた映画文化の復興が期待されるトルクメニスタン 代表100作のあらすじや制作背景を徹底解説 『やさしさ』タシュケントを襲った大地震直後にロケ撮影された雪解け期映画の代表作 『タンカ』中央アジア特有のコネの問題を、カラカルパク文化で彩ったスクリーンに提示 『オトラルの陥落』アレクセイ・ゲルマン製作のもとアミルクロフが描く帝国の崩壊 『小さなアコーディオン弾き』朝鮮人強制移住と日本人抑留者の歴史がつながる 『シュガ』「アンナ・カレーニナ」を下敷きに、中央アジアの都市で不倫にはまる男女 『火事』抑圧された女性の立場と男性目線の欺瞞が、ホラーの形式を借りて暴かれる 『世界の屋根』ソ連辺境の未到の地にカメラが好奇な眼差しを注ぐ 『ロスタムとソフラーブ』叙事詩『シャー・ナーメ』を原作にしたペルシャの一騎討ち 『競演』ドゥタールの名手が楽器だけを手に、捕虜となった兄を単身救出に向かう 『黄色い雄牛の夜/大地震の子供たち』大統領命令によりお蔵入りとなった幻のフィルム 「中央アジア現地の映画館を探訪する」「アフガニスタンの女性映画監督サダト」等のコラム - 目次 - 2 まえがき 6 年表 8 地図 10 中央アジア映画史への招待 20 用語解説 23 人名解説 29 第1章 ウズベキスタン 30 死のミナレット 数千人のエキストラがブハラに攻め込む、ウズベキスタン最初の長編映画 32 二人目の妻 フジュム以前の抑圧された女性性を、国外スタッフの力を集めて描く 34 聖者の娘 宗教指導者の犯罪が暴かれる、ウズベク人キャストを揃えた最初期のフィルム 36 ラマザン 権力者が断食月の戒律を利用してサボタージュを働き、善良な農民が目覚める 38 ブハラのナスレッディン オリエント世界で有名なトリックスターが、ブハラの宮廷で権力者を自在にかき回す 40 タヒルとズフラ 古来から伝わる悲恋の昔話に民衆蜂起が追加され、革命のドラマとして再生する 42 アリシェル・ナヴァーイー ティムール朝下で君主と友情を育んだ、詩人ナヴァーイーの生涯 44 きみに夢中 新作映画の撮影に集まった各地の歌い手が、国の文化を統合する 46 マハッラ中が噂していること 建設中の高層アパートに隣接するマハッラで、噂話に花を咲かせる住人たち 48 君は孤児じゃない ソ連のイデオロギーを越えて今も愛される、戦時下を描くソ連・ウズベク映画 50 やさしさ タシュケントを襲った大地震直後にロケ撮影された、雪解け期映画の代表作 52 タシュケントはパンの町 飢饉のヴォルガから、パンを求めて少年は「パンの町」タシュケントへ向かう 54 恋する者たち 否応なく訪れる出会いと別れを繰り返しながら、恋する者たちの人生は続く 56 七発目の銃弾 赤軍の帽子に忍ばせた銃弾が、憎き反革命のバスマチを追う「東部劇」 58 苦い果実 子供から大人への移行期で変化する同性と異性の友情を描く、女性監督の代表作 60 草原 レイ・ブラッドベリ原作の仮想空間で、現実が虚構に侵食されていく 62 ナズグム 中央アジアとの交差を通して映像化した、ウイグル民族の女性英雄 64 UFO少年アブドゥラジャン 宇宙人の少年がコルホーズで起こす奇跡が、スピルバーグに向けて語られる 66 演説者 ソ連政権下で異なる生き方を突然迫られる、一夫多妻制の当事者たちの運命 68 タンカ 中央アジア特有のコネの問題を、カラカルパク文化で彩ったスクリーンに提示する 70 祖国 独ソ戦に参加しアメリカに移住したウズベク人の老人が「祖国」を再訪する 72 不屈 カラカルパクスタンで死期の近い帰還兵が、人生でやり残した仕事を清算する 74 ファリダの二千の歌 秘密や謎が明らかになっていくと同時に、一夫多妻制は崩壊へ向かっていく 76 日曜日 人生の終わりが近づくにつれて、子供が自立し村に残された老夫婦が迎える関係の変化 78 コラム1 インターネット上の中央アジア映画 79 第2章 カザフスタン 80 トゥルクシブ 世界のドキュメンタリー映画史に大きな軌跡を残した、鉄道建設映画 82 アマンゲルディ モスクワからの要請により製作された、カザフスタン「初」のトーキー映画 84 ライハン 遅れてやってきた革命の効果で解放される女性と、彼女に拒まれた陰湿な男の復讐 86 ステップの娘 ステップでの強制的な結婚を免れた少女が、医師としての使命を切り拓いていく 88 僕の名前はコジャ 落ち着きのない少年が周囲の支えとともに成長していく、子供映画の代表作 90 父祖たちの大地 カザフ人とソ連人の老人が持つ祖国の概念が照合され、その一体化が図られる 92 テュベテイカをかぶった天使 保守的な価値観が内面化された、中央アジアミュージカルの代表作 94 アタマンの最後 カザフ人スパイを造型した、観客動員3000万人の同国映画史上最大のヒット作 96 灰色の狼 狼を飼い慣らそうとする少年に、厳しい自然の摂理が突きつけられる 98 マダム・ウォンの秘密 白軍将校の子孫とカザフ人船乗りが、海賊が隠した黄金を追うバディ・フィルム 100 白い鳩 「カザフニューウェイヴ」の道をつくったロシア人監督によるカザフ映画 102 僕の無事を祈ってくれ ソヴィエトの負の遺産が垣間見える、ツォイ主演の痛快なアクション映画 104 復讐 朝鮮系作家アナトリー・キムの脚本が、朝鮮を舞台に宿命に囚われる者たちを描く 106 恋する魚 黒人音楽家が多彩な音楽を呼び込み、都会で生きる者たちの孤独と交流が浮かび上がる 108 スルタン・バイバルス エジプトで君主まで上り詰めた奴隷軍人が、老年になり権力の意味を考える 110 オトラルの陥落 アレクセイ・ゲルマン製作のもとアミルクロフが描く、慢心した帝国の崩壊 112 鳩の鐘撞き 音と視覚を通じて演出される、鳩の飼育係が経験する恋愛、結婚、永遠の別れ 114 小さなアコーディオン弾き 高麗人俳優の熱演を通じて、朝鮮人強制移住と日本人抑留者の歴史がつながる 116 キラー 小市民として生きることが許されない、急激な変化を迎えた1990年代 118 レイラの祈り 核実験の事実を誰も知らず被害を受けた村で、知覚の鋭いレイラがひとり祈りを捧げる 120 ヴォーカル・パラレル 栄枯盛衰を説く異色のコンサート映画が、観客を芸術への感動へと誘う 122 ゆすり屋 独立後の混乱した社会を、拳の力だけを頼りにのし上がっていく男の半生 124 シュガ 「アンナ・カレーニナ」を下敷きに、中央アジアの都市で不倫にはまっていく男女 126 南の海からの歌 多くの民族が去来した家父長制の強い土地で、家族の概念が再検討される 128 スターリンへの贈り物 民族や宗教の違いを越えた者たちの共存を、卑劣な権力者が脅かし命まで奪う 130 約束の地 強制連行された朝鮮人ほか異民族を、カザフ人の他者を歓待する精神が救う 132 海を待ちながら 干上がったアラル海で、全てを失った船長が「海」を求め船を曳いていく 134 学生 経済成長下のアルマトゥで、恩恵に与れない学生が反復する「罪と罰」 136 胡桃の木 合意を得た誘拐婚さえ失敗しながら、それでも結ばれた夫婦の人生は続いていく 138 父への電話 周りと違うことで親にも捨てられた少年が、20年ぶりにかける父への電話 140 逃げろ 大飢饉にあえぐ村の運命を託され街へ向かう、墓掘り人の旅が始まる 142 コラム2 中央アジア現地の映画館を探訪する 143 第3章 キルギス共和国(クルグズスタン) 144 サルタナト 女性の活躍と自然の克服が二重に実現する、最初のキルギス共和国製作長編劇映画 146 炎暑 職人気質のトラクター運転手とコムソモール員の間で、極度に高まる緊張 148 白い山々 ソ連成立前に旧体制を抜け出す難しさを描く、キルギス人監督による最初の長編劇映画 150 最初の教師 社会主義の理念に燃えた教師が、山間の村で偏見と闘い教育に身を捧げる 152 我らが幼年時代の空 子供が皆街へ出てしまった遊牧民の老夫婦に、避けようがない変化の波が押し寄せる 154 ジャミリャー 作家アイトマートフの代表作が、絵画モチーフを通して鮮やかに映像化される 156 白い汽船 少年の愛への渇望と神話が一体化し、「奇跡」と呼ばれた1本 158 白い豹の一族 民族叙事詩マナスの朗誦を伴いながら語られる、白豹族の因果応報の物語 160 愛の蜃気楼 シルクロードで結ばれた中央アジアとシリアで、若き芸術家が母の幻影を追う 162 カタツムリ、お前のうちはどこ? 独立直後のキルギス共和国の混乱した社会で、寄る辺ない若者の深まる孤独 164 ブランコ 独立後のキルギス映画の存在を世界に向けてアピールした、自伝三部作の一作目 166 あの娘と自転車に乗って 出生の秘密を知った養子の少年が、近親者の死を経て大人になっていく 168 クルマンジャン・ダトカ 生誕200年を機に国家プロジェクトにより映画化された「民族の母」 170 樹の歌 天山山脈の麓を舞台に展開する、初の全編キルギス語ミュージカル 172 火事 抑圧された女性の立場と男性目線の欺瞞が、ホラーの形式を借りて暴かれる 174 コラム3 ウズベキスタン「サローム・シネマ」での映画鑑賞日記 175 第4章 タジキスタン 176 世界の屋根 民俗誌的な光景を垣間見せながら、ソ連辺境の未踏の地にカメラが好奇な眼差しを注ぐ 178 ジュリバルス パミールを舞台に撮影された、反革命分子が追われる東部劇の先駆的作品 180 僕はある女性に出会った 娘に抑圧的な父親が舞台に自分の分身を認め、考えを改めるミュージカル映画 182 詩人の運命 ペルシャ文学の父ルーダキーの生涯を、悲劇を乗り越える国民的詩人として描く 184 パミールの子供たち パミールの「最初の教師」の導きで、少年たちは自ら学び成長していく 186 車夫ハサン 自立していく恋人と対照的に、共産党員になりきれない哀れなタジク人男性 188 ロスタムとソフラーブ 叙事詩『シャー・ナーメ』を原作にした、ペルシャの英雄と息子の一騎討ち 190 先祖の秘密 革命直後のヤクーチアで、黄金に目が眩んだ人間は破滅を辿る 192 コックと歌手 ザツェーピンが作曲しプガチョワが歌う音楽が、料理とともにパミールに届けられる 194 青春の最初の朝 実在したパミール最初の女性コミュニストをモデルに、目覚めの「朝」が予感される 196 シェヘラザードのもう一夜 聞き役のカリフがいつの間にか登場人物となる、「千夜一夜物語」のその先の物語 198 ルツ 強制収容所から釈放されたフランス人ピアニストが、故郷を捨てロシアに留まる 200 黄色い草のとき 女性監督の透徹した眼差しが、身元不明の遺体が発見され狼狽する男たちを捉える 202 少年、機関車に乗る 離れて暮らす父に会うため、列車に乗る兄弟のレール・ロードムービー 204 預言者の復讐 若い考古学者の恋と共に展開する、シリアの古代遺跡をめぐる陰謀 206 コシュ・バ・コシュ:恋はロープウェイに乗って 銃撃音が響く中撮影を敢行し、内戦下で製作された唯一の長編劇映画 208 ルナ・パパ 多彩な乗り物と巨大な海が彩り、月夜に妊娠した少女が父親を探す旅に出る 210 右肩の天使 前科者の映写技師が、期せずして中央アジアと世界の広がりを示す 212 天国へ行くにはまず死すべし EDに悩む新婚の青年が、ストーカー行為を繰り返して回復の機会をうかがう 214 トゥルー・ヌーン 突然現れた国境線で親族が分断され、地雷の埋まった土地で結婚式が始まる 216 彼女 ロシアで劣悪な環境に置かれる、タジク人移民社会と女性労働者の境遇 218 コラム4 アフガニスタンの女性映画監督シャフルバヌ・サダト ─蹂躙される多様な文化と子供たち─ 219 第5章 トルクメニスタン 220 ドゥルスン 才覚ある妻が彼女の成功に嫉妬する夫を宥め、夫婦で活躍する道を見出す 222 遠い花嫁 戦後に顕彰される、ロシア人とトルクメン人のホモソーシャルな「結束」 224 競演 ドゥタールの名手が楽器だけを手に、捕虜となった兄を単身救出に向かう 226 決意の一歩 革命後の中央アジアで外国勢力も干渉するなか、青年が革命精神に目覚める 228 義理の娘 トルクメン映画の巨匠とその妻が、同国の映画史に刻んだ戦争未亡人の生き方 230 幸せに別れを告げたプラーギー 自身の幸せを捨て、国民詩人として歩み始めるマグトゥムグリ 232 マンクルト 奴隷にされた息子への母親の愛が、人間の尊厳と自由を問う 234 天使よ、ご馳走を運んできて 独ソ戦時のトルクメニスタンにおける、ドイツ人強制移住を初めて描く複言語映画 236 黄色い雄牛の夜/大地震の子供たち 大統領命令によりお蔵入りとなった、大地震に見舞われる「愛の街」の物語 238 参考文献 239 あとがき - 前書きなど - ひとりの人間が、一国の映画について語ってしまうことの危うさについてもよく指摘される中、『ウクライナ映画完全ガイド』に続いて『中央アジア映画完全ガイド』を刊行することになった。元々は中央アジア映画についての本を最初に企画していたところ、情勢を考慮して順番を入れ替えて出版することになったものなのだが、筆者自身1冊で中央アジアの映画について語り尽くせるとは考えておらず、その不完全さは強く意識している。今回は特に、時代やジャンルがなるべく均等になるように100作品に絞る過程で、あまりに多くの作品を除外せざるを得なかった。それでもこのシリーズは、ガイドブック=案内書としての役割をそれなりに果たせるものと信じている。本書が中央アジア映画の紹介が進むためにただ役立つのであれば、幸いである。 測量技術が発達していなかった時期における、古い地図を思い浮かべてみよう。正確な面積が把握されているどころか、リアルタイムなデータやユーザーによる情報も統合されたインタラクティヴな地図がありふれている現在においても、古い地図にいびつに膨らんだ図形の値打ち時代が失われてしまうわけではない。そこには、当時の人々にとっての世界の縮図が記録されているのだから。本書は、中央アジア映画についての、現時点で作成された地図だ。この地図を見た読者が、未踏の地への興奮を掻き立てられ、本書がボロボロになるまで使い古されますように。 本書では主に、狭義の中央アジアとされる、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス共和国、タジキスタン、トルクメニスタンの中央アジア5か国の映画を取り上げている。広義には、タタールスタン、バシコルトスタン、アフガニスタン、ウイグルまでをも指すのだが、筆者の力不足により、これらの地域をほとんど取り上げることができなかった。タタールスタンとバシコルトスタンについては、ソ連およびロシア国内の自治共和国の映画といった観点からのアプローチも欠かせないだろう。まだまだやるべきことはたくさんある。 中央アジアと中央アジア映画は尽きぬ魅力を湛えている。本書で取り上げている作品の大半は日本で未公開であり、言及できなかった素晴らしい作品の数々が、まだまだこの地域には存在する。その世界を覗こうとする者に、映画の門戸はいつでも開かれている。冒険と形容するのが相応しい、中央アジア映画を見ることの体験へひとりでも多くの読者が誘われることを願う。 キルギス共和国第2の都市オシの中心部に、「ヌル」という映画館がある。首都ビシュケクの映画館とは違って、ここでは驚くべきことにキルギス映画しか上映していない。キルギス語で「光」を意味するこの映画館は、フランス語の「光」と同じ名前を持った映画の発明者リュミエール兄弟にまで通じている。しかしここでのローカル映画のラインナップは、国際映画祭や欧米圏の映画批評とは無関係に成り立っている。国際映画祭での受賞作品や権威ある映画雑誌が発表しているランキングばかりが、映画史を形成しているのではない。世界が多様な分だけ、映画も多様である。 なお、本書では人名・地名の表記は現地語の発音を尊重しつつ、一部、慣例に従った。 - 著者プロフィール - 梶山祐治 (カジヤマ ユウジ) (著) 筑波大学国際局准教授。ロシア・ウクライナ・中央アジア映画研究。東京外国語大学卒業後、ロシア国立人文大学大学院留学を経て、東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。ウズベキスタンの世界経済外交大学常勤講師などを経て、現職。著書『ウクライナ映画完全ガイド』(パブリブ、2024年)。中央アジア映画についての論文に、”L’altérité à l’écran : représentations des Japonais dans le cinéma d’Asie centrale” Aliterites et Education (EDITIONS ACADEMIA-EME, à paraître)など。
