-
世界の土偶 | 譽田 亜紀子
¥3,300($21.53)
散歩舎 2026年 ソフトカバー 128ぺージ B5判 - 内容紹介 - 「土偶」というと一般的には日本の縄文時代につくられた土製の人形(ひとがた)をさしますが、広義の土偶つまり土でつくられた偶像は、実は世界各地に存在します。 驚くほど巧緻な造形のもの、宇宙人のような謎の姿をしたもの、思わず微笑んでしまうプリミティブなもの、地母神や祖霊をあらわしたもの、異形のものへの畏怖の念が感じられるものなど、さまざまな土偶があります。世界各地の多種多様な土偶からは、そこに込められた人々の願いや世界観など、共通点や相違点などが見てとれます。 そんな世界の土偶を土偶ライターの譽田亜紀子さんがセレクト、日本を含め世界各地から約200体を厳選しました! 見たことのない、ワクワクに満ちた世界の土偶をぜひご堪能ください。 - 目次 - はじめに 2 本書の見方 3 世界の土偶史年表 4 1.アフリカ大陸 6 2.西アジア 18 キプロス島の土偶たち 32 並べて比べる土偶観測室 ROOM1 大きさ・古さ 40 3.地中海 46 4.ヨーロッパ 56 並べて比べる土偶観測室 ROOM2 パーツ 68 5.中央・南・東南アジア 72 6.東アジア 84 並べて比べる土偶観測室 ROOM3 ポーズ 100 7.ラテンアメリカ 104 並べて比べる土偶観測室 ROOM4 世界の女神(ビーナス) 119 おわりに 123 掲載博物館・参考文献 126 - 前書きなど - はじめに 「土偶って世界にもあるんですか?」 10年前、日本の土偶に関する本を出した際、読者さんに言われたのがこの言葉でした。「土偶が好きならメキシコの人類学博物館に行かなきゃダメだよ」と言われたこともありました。それをきっかけに、私の頭のなかには世界の土偶を見てみたいという思いがむくむくと生まれました。メキシコだけでなく、もしかしたら世界中に日本の土偶よりも面白い子たちがいるかもしれない……。 「土偶とは何か」と問われれば、縄文時代に粘土でつくられた人(ひと)形(がた)の焼き物と説明していますが、言葉通りの解釈でいけば土でつくられた偶(人形のこと)であり、時代や地域は関係がないはず。そこで世界に目を向けてみると、さまざまな土偶が各地でつくられていて、日本とはひと味もふた味も違う造形に「なんだこれ!」と心が躍りました。 それを皆さんに見ていただこうと「これは面白い」「こんなグロテスクなものも土偶にする?」「わー、かわいい♡」など、学術的な価値はひとまず脇において、私好みの世界の土偶を集めて本にすることにしたのです。なかには笛だったり花瓶だったりと、土偶ではないものもあります。それでも今回はあえて土偶の仲間としてご紹介していることをご理解いただければ幸いです。どうしても見ていただきたかったのです。 日本の土偶は、妊婦や女性を表しているとされますが、精霊だという研究者もいれば、目に見えない存在(超自然的存在)の具現化だと思っている私のようなものもます。誰にも正解はわかりません。 では、世界の土偶たちはどうでしょうか? 豊穣を祈る女神だったり、邪を祓うものだったり、仮面を被ったシャーマンだったり、時には権力者だったりとさまざまです。さまざまあるのだけれど、それをつくった当時のその地域の人々にとってはかけがえのない存在であり、心を寄せるものだったと思うと、どれもが愛おしく思えてくるのです。 アフリカ大陸から南米大陸までざっとご紹介していますが、ここにあるのは探し出すことができた世界の土偶のほんの一部でしかありません。本書をめくりながら、見たことのない世界の土偶たちが繰り広げる、楽しく豊かな世界にご一緒できたらと願ってやみません。 最後に、突然の申し出にもかかわらず快く各章最初の紹介部分の監修をお引き受けくださった東海大学文学部歴史学科考古学専攻教授の有村誠先生、いろいろな相談にのっていただいた東京文化財研究所文化遺産国際協力センター・保存計画研究室室長の安倍雅史さん、厳しい社会状況下で画像をお貸しくださったイラン国立博物館のホセイン・アジジ・ハラナギさんに、心から感謝を述べたいと思います。 譽田亜紀子 - 版元から一言 - 土偶を紹介する本は数々あれど、世界中の土偶を集めた一般書は今のところありません。 本書を見ると、世界の土偶の多様さや共通点など、いろいろなことに気づかされます。 また同時に、日本の縄文時代の土偶が製作期の長さや年代、デザインなどにおいて、いかに特異なものなのかを改めて感じざるを得ません。 豊富なビジュアルで、大人も子どもも楽しめる1冊です。 - 著者プロフィール - 譽田亜紀子 (コンダアキコ) (編著) 文筆家。岐阜県生まれ。京都女子大学卒業。奈良県観音寺本馬遺跡の土偶に魅せられ、縄文時代の虜になる。先史時代の人々を探究し、執筆や講演会を精力的に行って現代の暮らしに活かせるエッセンスを発信している。著書に『増補改訂版 はじめての土偶』『新版 土偶手帖』(共に世界文化社)、『知られざる縄文ライフ』『知られざるマヤ文明ライフ』(共に誠文堂新光社)、『土偶界へようこそ』『土偶のリアル』(共に山川出版社)、『「縄文」のヒミツ』(小学館)、『こんだあきこのわたしの偏愛遺跡旅』(新泉社)、『はじめての縄文のくらしえほん』(パイ インターナショナル)など多数。
-
「らしさ」について考えた | 畑中 章宏
¥2,970($19.38)
どく社 2026年 ソフトカバー 208ぺージ B6変形判 縦168mm 横120mm 厚さ19mm - 内容紹介 - 民俗学でひもとく 「男らしさ」「女らしさ」「もっともらしさ」「わざとらしさ」…。 押しつけられた「らしさ」に抗しつつ、 豊かな「らしさ」を生みだせないものか ――在野の民俗学者による珠玉の評論集。 大学・高校入試にも多数採用 岩波書店『図書』連載に書き下ろしを加えた待望の書! その「らしさ」は、どこから来て、なぜ私たちを縛るのか? ジェンダー、アイデンティティ、AIと人間…… 今あらゆる場面で問い直されるテーマに、 民俗学という角度から光を当てる。 「何かしらの通念に依拠する『らしさ』群は、曖昧な観念にもとづく規範的な力が不安を助長する(中略)。ただいっぽうで、『らしさ』のない社会も無味乾燥なものである。押しつけられた『らしさ』に抗しつつ、豊かな『らしさ』を生みだせないものか」(本文より) - 目次 - はじめに 子どもらしさ 女らしさ 男らしさ もっともらしさ わざとらしさ 自分らしさ 人間らしさ 日本らしさ たしからしさ おわりにーー大阪らしさ 前書きなど はじめに 日々暮らしていくなかで、「らしさ」の付いた言葉を目にする機会が少なくない。本や雑誌、インターネットをとおして、「らしさ」が目に飛びこんでくる。そして、ある種の強制や拘束力で、「らしさ」は私たちのからだを覆っているようにさえ思われる。 「女らしさ」や「男らしさ」、あるいは「子どもらしさ」といった言葉は、決して耳ざわりがいいものではないのに、とっさに口にのぼせられる。 国語辞典で「らしさ」を引くと、「《接尾語「らしい」の語幹に、接尾語「さ」の付いた語》名詞や形容動詞の語幹に付いて、そのものの特徴がよく出ていることを表す」と記される(『大辞泉』第二版)。また、「そのものにふさわしい様子をしていること、まさにそのものであると判断される程度、などの意の名詞をつくる」(『日本国語大辞典』第二版)とされ、その用例として「自分らしさ」「子供らしさ」「確からしさ」などの「らしさ」が挙げられ、単独で用いた場合には、「その人や物事の特徴」を表わし、「らしさを発揮する」という用例がある。 「らしさ」は、あるものにたいする、理想や期待を担わせる。「女らしさ」や「男らしさ」や「子供らしさ」、それに「日本人らしさ」なども、女性や、男性や、日本人にたいする期待の表明である。「自分らしさ」や「私らしさ」は、その方向が、自分から自分に向けられる。こうした「らしさ」の中身は、時代によって変化する。そして性別や年齢、所属や職業ごとに、だれもが「らしさ」の洗礼を受けてきたのである。 * この本はいまから三年から四年前、右のような書き出しで、雑誌に連載した原稿をもとにしている。事情があって、これまで本として世に出ていなかったのだけれども、そろそろ形にしたいと思うようになったのである。 それにはいくつかの理由がある。ひとつには現在も、「らしさ」が幅を利かしているように見えるからだ。この間に、「らしさ」をめぐる本が数多く出版された。そしてそのほとんどが、「女らしさ」と「男らしさ」にかんするものだ。つまり、いろいろな「らしさ」のなかでも、ジェンダーやセクシュアリティをめぐる「らしさ本」が、次々と刊行されたことになる。 そうした「女らしさ本」や「男らしさ本」にふれた人には、ジェンダーやセクシュアリティについての本書のアプローチは、いささか物足りなく感じるかもしれない。 また、「日本らしさ」や「日本人らしさ」についても、愛国心やナショナリズムとはいえないようなナイーブな態度が目立つようになり、凡庸な排外主義を生みだしている。 「そろそろ形にしたいと思うようになった」のには、また別の理由がある。それはこの連載のいくつもが、大学入試の現代国語の試験問題に使用されてきたことがある。これは著者としては望外の喜びなのだが、「らしさ」が試験問題を作成する人にとって「試験問題らしさ」を感じさせるからだろう。それはともかく著者としても、「○○らしさ」がユニークな切り口であることを再認識したしだいである。 なお本書をいま世に問うにあたり、近年の「らしさ」本を踏まえて、連載に手を加えることもありえたが、連載にはその頃の空気や私の思いが流れ、また私の限界が露呈していることもあり、あえてそのままにしている。ただしそれは言い訳にすぎず、現代の日本の「らしさ」から時代遅れになっている部分もあるため、その点については、この本のために書き下ろした「たしからしさ」でふれることにした。 それではそろそろ、「らしさ」の迷路に迷いこんでいくことにしよう。 - 版元から一言 - 民俗学者の畑中章宏さんによる評論集。民俗学の知見で、「らしさ」という言葉のもつ窮屈さや、多様さをさまざまな「らしさ」をもとにひもときます。装丁もちいさく凛とした上製本で、「書籍らしさ」の感じられる書籍となっています。 - 著者プロフィール - 畑中 章宏 (ハタナカ アキヒロ) (著) 民俗学者。 1962年大阪生まれ。近畿大学法学部卒。平凡社の編集者として、雑誌『月刊太陽』のほか、荒木経惟、佐内正史の写真集の編集にたずさわる。2000年にフリー編集者として独立、2010年頃から著述に重点を移し、災害伝承、民間信仰から流行現象まで、幅広い領域に取り組んでいる。著書に、『宮本常一』(講談社現代新書)、『災害と妖怪』(亜紀書房)、『廃仏毀釈』(ちくま新書)、『21世紀の民俗学』(KADOKAWA)、『死者の民主主義』(トランスビュー)、『五輪と万博』(春秋社)、『ごん狐はなぜ撃ち殺されたのか』(晶文社)、『新・大阪学』(SB新書)、『『忘れられた日本人』をひらく』(若林恵との共著、黒鳥社)、『オルタナティブ民俗学』(島村恭則との共著、誠光社)ほか。最新刊は『老いに追われて』(rn press)。
-
たのしくわかる歴史総合の授業 高校生とつむぐ全60テーマ | ゆい~る(編), 岩井 淳(編)
¥2,200($14.36)
えにし書房 2026年 ソフトカバー 240ぺージ B5判 縦257mm 横182mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 静岡県下で歴史教育に取り組み、授業づくりをまなび合うサークル「ゆい~る」を運営する高校教員が、日本史と世界史の有機的な総合を目指して積み重ねた授業実践の成果をまとめた、「歴史総合の授業」のための参考書。「歴史総合」科目の基本的な枠組みを押さえつつ、授業の自然な流れを再現する構成にし、モノ資料を多く使って具体的でわかりやすい議論を展開。また静岡という地域からの問いを重視しつつ、周辺的な地域にも目配りし、日本史と世界史を結びつける努力を続けている教師たちの実践記録でもある。 - 目次 - 序文……岩井 淳 まえがき…松井秀明 Ⅰ 歴史の扉 1 「サツマイモ」ってどんなイモーー過去・現在・未来をめぐる「歴史総合」授業開き……良知永行 2 「チューリップ」の歴史からーーあなたはどこに注目して歴史総合の授業を学びたいですか?……松井秀明 3 ハイジからみる近代化ーー19世紀後半の社会の変化について考えてみる……島﨑和彦 Ⅱ 史資料の使い方 4 「沖縄返還」の新聞記事を比較するーー資料を使うポイントは?……良知永行 5 オーラル・ヒストリーの活用ーー個人史から全体史へ……中山敬司 Ⅲ 近代化と私たち 6 18 世紀の東アジアの政治と経済ーー清の政治や外交は東アジア諸国にどんな影響を与えた?……曾布川美乃里 7 18 世紀の国際商業の「影」ーー不満・怒り・悲しみを抱いた人びとはだれか?……良知永行 8 産業革命のもとで働く人びとーーグローバル化のもとで働く私たちとの共通点は?……良知永行 9 13 植民地の独立とその後の国づくりーーその独立は世界にどのような影響を与えたのだろうか?……水野彰紀 10 『人権宣言』を読むーー「理性の光」はどこまで届いた?……良知永行 11 ナポレオンの光と影ーーナポレオンの登場をヨーロッパの人々はどう評価したのか?……曾布川美乃里 12 大西洋をこえて広がった革命ーーあなたが当時のハイチの人びとならナポレオンに何を語る?……良知永行 13 岩倉使節団が見た欧米とアジア ーー岩倉使節団はどの国をモデルに新しい国づくりをしようとしたのだろうか?……伊藤和彦 14 クリミア戦争ーー1853 年に、ロシアが日本に開国をせまったのはなぜだろう?……松井秀明 15 南北戦争によるアメリカの「変化」を問うーー南北戦争により黒人奴隷は自由を獲得したのか?……良知永行 16 アジア初の近代憲法の「新しさ」と「古さ」ーー西欧の進出を防ぐ役割をはたしたのか?……良知永行 17 南アジアと東南アジアの植民地化ーー植民地支配に「利益」はあるのか?……伊藤和彦 18 アヘン戦争の衝撃ーー戦争を避ける道はなかったのか?……伊藤和彦 19 開国の経済的・社会的影響ーー開国した日本が生きる道はどちらか?……伊藤和彦 20 廃藩置県から西南戦争へーー民衆にとっての明治新政府とは?……中山敬司 21 明治初期日本の外交と東アジアの国際秩序ーーアイヌにとっての「幸せ」って何だろう?……伊藤和彦 22 自由民権運動と大日本帝国憲法の成立ーー自由民権運動の人々の願いはかなえられた?……松井秀明 23 アフリカ分割の歴史 ーー22 世紀のアフリカはどんな社会発展(近代化)を目ざすと良いだろうか?……良知永行 24 日清戦争と中国分割ーー近代日本初の対外戦争「日清戦争」の実像を表すネーミングは?……良知永行 25 日露戦争ーー戦争が引き起こした「悲しみ」とは?……松井秀明 26 日本の産業革命ーーおしん・みねはどういう生活をしたのか?……中山敬司 27 植民地化とアジアの抵抗 ーー日本がアジア諸国と連帯する道を選択したら、どのような可能性が生まれるのか?……松井秀明 Ⅳ 国際秩序の変化や大衆化と私たち 28 第一次世界大戦ーーどのような戦争で、これまでの戦争と何が違うのか?……村松孝則 29 第一次世界大戦と感染症ーーなぜ「スペイン風邪」は世界中で流行したのだろうか?……伊藤和彦 30 ロシア革命とシベリア出兵ーーシベリア出兵の教訓を後世の人たちにどのように伝えますか?……松井秀明 31 第一次世界大戦後の国際秩序をどうつくるかーー平和な世界は実現するのか?……伊藤和彦 32 東アジアの民族運動ーー「マンセー!」 の声は実現するのか?……伊藤和彦 33 インドの民族運動ーー「塩の行進」が来た! あなたはどうする?……良知永行 34 大衆社会とファシズムーー大衆社会の未来は明るいか?……良知永行 35 全国水平社の成立と衡平社ーー大正デモクラシーに限界はあったのか?……中山敬司 36 世界恐慌と日本ーー助け合いではなく、戦争を選んだのはなぜか?……松井秀明 37 ファシズムと若者ーーヒトラーユーゲントは戦争の加害者か被害者か?……良知永行 38 満洲国とスペイン内戦ーーピカソはゲルニカのどこに“ 平和への願い” を描き込めた?……松井秀明 39 日中戦争と戦時下の日本ーー日本兵の実態と中国の抵抗……中山敬司 40 日系人から見たアジア太平洋戦争のはじまりーー日本人? それともアメリカ人?……伊藤和彦 41 原爆投下ーーなぜ被爆者の思いは届かないのか?……伊藤和彦 42 国連憲章と日本国憲法のあいだーー第二次世界大戦の悲惨な経験をどう活かすか?……伊藤和彦 43 朝鮮戦争ーー日本は朝鮮戦争にどう関わったのか?……松井秀明 44 日本国憲法の誕生ーー憲法に込められた人びとの願いとは何か?……伊藤和彦 45 女性からみた戦後改革ーー房枝やベアテの願いは実現したのか?……伊藤和彦 46 在日コリアンからみた日本の「独立」ーー日本人? それとも外国人?……伊藤和彦 Ⅴ グローバル化と私たち 47 パレスチナの子どもたちの声に耳を傾けるーーパレスチナ問題は遠い問題なのか?……良知永行 48 ダーバン宣言(2001 年)を読むーーアフリカの人びとは未来に向けて旧宗主国に何を求める?……良知永行 49 日本とドイツの戦後史ーー東アジアの地域統合は進むのか?……伊藤和彦 50 カネミ油症事件を追体験するーー高度経済成長の光と影とは……松井秀明 51 ベトナム戦争と沖縄・静岡県を繋ぐーー静岡で何があったのだろう?……中山敬司 52 石油危機はなぜ、どのようにして起こったかーーイラン革命はどのような革命であったのか?……島﨑和彦 53 アジアの経済成長 ーー東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みは、東アジアにおける平和構築のモデルとなるか……良知永行 54 21 世紀、私たちは核兵器をどうするーー未来へ向けての高校生のメッセージ……良知永行 55 「国際貢献」と憲法9 条ーーロシアによるウクライナ侵攻。日本にできることは何だろう?……伊藤和彦 56 第二次世界大戦後、ヨーロッパの地域統合はどのようにすすんだかーーその成果と課題は何か?……島﨑和彦 57 情報通信技術発展と環境問題への対応 ーースマホ時代を歴史的にみるとどうとらえることができるのか?……島﨑和彦 Ⅵ 探究活動 58 生徒と学ぶ戦争体験(中国残留日本人孤児)……中山敬司 59 生徒と学ぶ出征兵士の手紙―市野さんは出発する直前にどんな手紙を書いているのだろうか?……村松孝則 Ⅶ 歴史教育論 60 歴史教育から考える複合国家ーー主権国家再考とブリテン革命……岩井 淳 あとがき……良知永行 - 著者プロフィール - 岩井 淳 (イワイ ジュン) (編) 1956年生まれ。1990年から2022年まで静岡大学人文学部(後に人文社会科学部と改称)に勤務。現在は静岡大学名誉教授。専門分野はイギリス近世・近代史。主として①ピューリタン革命期の千年王国論・終末論、②イギリスを中心とした複合国家論、③歴史教育に関心がある。①では『千年王国を夢みた革命』(講談社選書メチエ、1995年)、『ピューリタン革命の世界史』(ミネルヴァ書房、2015年)が代表作。②では『ピューリタン革命と複合国家』(山川出版社、2010年)、『ヨーロッパ近世史』(ちくま新書、2024年)、岩井編『複合国家から読み解く世界史』(山川出版社、2024年)などがある。③では2010年に静岡歴史教育研究会を立ち上げ、教員養成に努めたほか、高校歴史教育研究会編『資料と問いから考える歴史総合』(浜島書店、2022年)を分担執筆。
-
あのころのパラオをさがして 日本統治下の南洋を生きた人々 | 石倉 敏明
¥1,210($7.90)
中央公論新社 2026年 中公文庫 ソフトカバー 256ページ 文庫判 - 内容紹介 - 1920年から終戦まで日本の統治下にあったパラオ。 そこには南洋庁という役所が置かれ、 作家の中島敦をはじめ、日本から移り住む者も多かった。 「楽園」と呼ばれた島で、日本人移民と現地島民が織りなす 暮らし、そして「戦争」のリアルとは――。 各地で拾い集めた、80年前の「日常」の証言。 植民地支配の歴史を、そこに暮らした人々の視点から 見つめなおすルポルタージュ。 〈巻末対談〉中島京子 - 著者プロフィール - 寺尾紗穂 (テラオサホ) (著) 一九八一年、東京都生まれ。音楽家。文筆家。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。二〇〇六年に『愛し、日々』でシンガーソングライターとしてデビュー。〇七年、ピアノ弾き語りによるアルバム『御身』が各方面で話題になり、坂本龍一や大貫妙子らから賛辞が寄せられる。近作に『たよりないもののために』『君は私の友達』。CMナレーションや音楽製作も多く手がける。 音楽活動の傍ら文筆家としても活動し、一八年から二年間、朝日新聞書評委員を務める。著書に『評伝 川島芳子』『原発労働者』『あのころのパラオを探して』『彗星の孤独』など、編著に『音楽のまわり』がある。
-
民主主義とは何か|宇野 重規
¥1,034($6.75)
講談社 2020年 講談社現代新書 ソフトカバー 280ページ 新書判 - 内容紹介 - トランプ大統領をはじめとする「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭など、近年の世界の政治状況は、民主主義という制度の根幹を揺るがすかのような観を呈しています。日本の状況を見てみても、現行の政権が「民意」の正確な反映、すなわち「民主主義的な」政権だといわれると、頸をかしげる人も少なくないのではないでしょうか。はたして民主主義はもう時代遅れなのか? それとも、まだ活路はあるのか? それを議論するためには、まず何よりも、民主主義とは、そもそもどのような制度なのかを「正しく」知らなければならないでしょう。今では自明視されている「民主主義」という制度ですが、人が創ったものである限りそれもまた歴史的な制度として、さまざまな紆余曲折を経て現在のようなものになったのであって、決して「自然」にこのようなになったわけでではないのです。 そこで本書では、ギリシア・アテナイにおける民主主義思想の「誕生」から、現代まで、民主主義という制度・思想の誕生以来、起こった様々な矛盾、それを巡って交わされた様々な思想家達の議論の跡をたどってゆきます。その中で、民主主義という「制度」の利点と弱点が人々にどのように認識され、またどのようにその問題点を「改良」しようとしたのか、あるいはその「改革」はなぜ失敗してしまったのかを辿ることにより、民主主義の「本質」とは何なのか、そしてその未来への可能性を考えてゆきます。 またあわせて、日本の民主主義の特質、その問題点についても分析してゆきます。 民主主義という思想・制度を知るための、平易な政治思想史の教科書としても最適です。 目次 序 民主主義の危機 第1章 民主主義の「誕生」 第2章 ヨーロッパへの「継承」 第3章 自由主義との「結合」 第4章 民主主義の「実現」 終章 日本の民主主義 結び 民主主義の未来 あとがき - 著者プロフィール - 宇野 重規 (ウノ シゲキ) (著/文) 一九六七年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。主な著書に『政治哲学へ 現代フランスとの対話』(二〇〇四年渋沢・クローデル賞LVJ特別賞受賞)、『未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学』(以上、東京大学出版会)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社学術文庫、二〇〇七年サントリー学芸賞受賞)、『保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで』(中公新書)などがある。
-
昭和のくらしはこんなだった|小泉 和子
¥2,750($17.94)
平凡社 2026年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - 昭和も遠くなりにけり。「家でお産をした」「洗い張りをした」「女中部屋があった」など、菊池寛賞受賞の生活史研究の第一人者が実体験と豊富な資料写真とともに著した珠玉の生活誌。 - 著者プロフィール - 小泉 和子 (コイズミ カズコ) (著) 昭和のくらし博物館館長
-
もうひとつの戦後80年 「終わりと始まり」の1995年から考える|高橋 哲哉, 三牧 聖子, 須藤 輝彦, 伊達 聖伸
¥693($4.52)
岩波書店 2026年 岩波ブックレット ソフトカバー 72ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ5mm - 内容紹介 - 「失われた30年」の長い停滞が始まった頃――。1995年に文芸評論家・加藤典洋の「敗戦後論」が提起した論争を入り口に、戦後80年を経た今も未完の戦後責任問題、対米従属から抜け出せない「日本の袋小路」、「戦後」を論じる批評世界の「切断と接続」をめぐって言葉を交わす。混迷を深める諸問題に向き合うための真摯な対話。 目次 はじめに……………伊達聖伸 来たるべき「戦後」について……………高橋哲哉 戦後秩序を否定するアメリカ――日本の選択……………三牧聖子 距離の問題――あるいは戦争と批評……………須藤輝彦 クロストーク あとがき 戦後八〇年も節目の年となるか……………伊達聖伸 Nil desperandum……………高橋哲哉 岐路に立つ日本の選択とは……………三牧聖子 文学の回路……………須藤輝彦 - 著者プロフィール - 高橋 哲哉 (タカハシ テツヤ) (著) 東京大学名誉教授.1956年生まれ.哲学,現代思想.『記憶のエチカ 戦争・哲学・アウシュヴィッツ』(岩波書店),『戦後責任論』(講談社→講談社学術文庫)など 三牧 聖子 (ミマキ セイコ) (著) 同志社大学教授.1981年生まれ.アメリカ政治・外交,国際関係論,平和研究.『Z世代のアメリカ』(NHK出版新書),『アメリカの未解決問題』(共著,集英社新書)など. 須藤 輝彦 (スドウ テルヒコ) (著) 東京大学文学部助教.1988年生まれ.チェコと中央ヨーロッパおよび啓蒙期の文学・思想研究.『たまたま,この世界に生まれて――ミラン・クンデラと運命』(晶文社)など.『群像』で「運命の文学史――終わりから始まる物語」連載中. 伊達 聖伸 (ダテ キヨノブ) (著) 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻教授.1975年生まれ.宗教学,フランス語圏地域研究.『ライシテから読む現代フランス――政治と宗教のいま』(岩波新書),『もうひとつのライシテ――ケベックにおける間文化主義と宗教的なものの行方』(岩波書店)など.
-
熊 人類との「共存」の歴史[新版]|べアント・ブルンナー(著), 伊達 淳(訳)
¥2,750($17.94)
白水社 2026年 262ページ 四六判 - 内容紹介 - 駆除でもなく、保護でもない。 慈愛と畏敬を持って接すべき大切な隣人でありながら、人の生命を脅かす害獣としても扱われる。 二分法では永遠に解くことのできない熊と人間との深い関係性を、豊富な知見から徹底的に引き出した名著。 いま読まれるべき本だと、ぼくは思う。 石川直樹 有史以来、人間は熊と他の動物とは異なる特別な関係を結んできた。原初の人類にとって、熊は「狩る/狩られる」の関係にあり、自然崇拝の象徴でもあった。ところが、時代が下るにつれて家畜を襲う害獣として疎まれるようになっていく。ヨーロッパやアフリカのように絶滅に追いやられた地域もある。 他方、『三びきのくま』、『くまのプーさん』、『ジャングル・ブック』のように、熊ほど人間に愛され、その想像力に訴えかけてきた動物もいない。狩猟家として名を馳せたアメリカ大統領セオドア・ルーズヴェルトの愛称を冠した可愛らしいテディベアに象徴されるように、熊はなぜ人間にとってこれほど矛盾に満ちた存在なのだろうか。 本書では、熊と人が辿ってきた長い歴史を読み解きながら、熊という存在について16の切り口から考察する。幅広い文献を渉猟し、熊にまつわる伝説や言い伝え、さまざまな時代の証言や観察記録、(ときに奇抜な)学説が紹介され、時代ごとに人が熊をどのように見てきたかを概観することができる。 文化史と自然史の交わるところに焦点を当て、今後われわれは熊といかに関係を築いていくべきかを本書は問いかける。 - 目次 - 序文 第1章 熊の辿ってきた道 第2章 変異 第3章 ドウクツグマの謎 第4章 誤解 第5章 異国での発見 第6章 熊の個性 第7章 音、感覚、合図 第8章 ペットとしての熊 第9章 東シベリアでの観察者 第10章 対峙する 第11章 狩る者と狩られる者 第12章 イヌイットとホッキョクグマ 第13章 もっと、もっと近くに 第14章 熊のショー 第15章 熊の代役 第16章 熊恐怖症 エピローグ 謝辞/参考文献に関して 訳者あとがき 図版クレジット/参考文献/索引 - 著者プロフィール - べアント・ブルンナー (ベアント ブルンナー) (著) 1964年生まれ。ベルリン自由大学、ベルリン経済大学を卒業。フリーランスの文筆家、ノンフィション作品の編集者。歴史、文化、科学を横断するさまざまなテーマの著作多数。邦訳に『水族館の歴史』『月』(以上、白水社)がある。最新作はUnterwegs ins Morgenland. Was Pilger, Reisende und Abenteurer erwarteten, und was sie fanden(2024)。 伊達 淳 (ダテ ジュン) (訳) 1971年生まれ。和歌山県那智勝浦町出身。関西学院大学商学部、東京外国語大学欧米第一課程卒業。訳書に、B・オキャロル『マミー』、D・モリス『フクロウ その歴史・文化・生態』『サル その歴史・文化・生態』、T・エンジェル『フクロウの家』、A・エンライト『グリーン・ロード』(以上、白水社)、B・オキャロル『チズラーズ』『グラニー』(以上、恵光社)、B・クラウス『野生のオーケストラが聴こえる サウンドスケープ生態学と音楽の起源』(みすず書房)、D・モリス『アートにみる身ぶりとしぐさの文化史』(三省堂)がある。
-
中世モンスターのはなし 装飾写本でたどる|ダミアン・ケンプ (著), マリア・L.ギルバート (著), 堀口容子 (翻訳)
¥2,640($17.23)
美術出版社 2026年 ハードカバー 100ページ 19.7 x 15.8 x 1.4 cm - 内容紹介 - 中世に制作された装飾写本の挿絵やページの片隅には、たくさんの奇妙なモンスターたちが描かれました。時祷書や旅行記、騎士物語に生き生きとした姿で登場する彼らは、現代の私たちが見ても新鮮な驚きに満ちています。本書は、中世ヨーロッパの装飾写本に描かれた、個性的なモンスターたちの絵とともに、中世に信じられていた想像上のいきものや、聖書や英雄伝説で語られるモンスターの逸話をまとめたものです。 大英図書館(ロンドン)、J・ポール・ゲティ美術館(ロサンゼルス)、ボドリアン図書館(オックスフォード)、アミアン市立図書館から至宝が集結。細やかな挿絵から欄外装飾に隠れていた不思議なモンスターまで、およそ100点を収録。セイレーンやユニコーン、狼人間などファンタジーでもお馴染みのモンスターはもちろん、パノティイ、ブレムミュアエ、シノセファリのような異郷にすむとされていたモンスター、英雄の竜退治伝説、聖人を誘惑する悪魔、恐ろしい地獄の描写まで……写本に描かれたユーモラスな姿とともに、それぞれの特徴やエピソードを紹介します。中世の人々の豊かな想像力が生み出した、ちょっぴり怖くて不思議な世界をお楽しみください。 ダミアン・ケンプ&マリア・L.ギルバートによる『Medieval Monsters』(The British Library)の日本語翻訳版。『中世ネコのくらし』『中世イヌのくらし』に続く、装飾写本シリーズ第3弾の登場です。
-
中世ネコのくらし 装飾写本でたどる|キャスリーン・ウォーカー゠ミークル (著), 堀口容子 (著)
¥2,640($17.23)
美術出版社 2024年 ハードカバー 96ページ 19.7 x 15.8 x 1.4 cm - 内容紹介 - ネコは中世を通じて写本にしばしば描かれました。ネズミと共に大切なペットとして、時には寓話の賢いキャラクターや、悪魔の化身として…様々な姿で表現されてきました。 本書は中世ヨーロッパの装飾写本のなかから、ネコが描かれた美しいページとともに、中世のネコの生活の様子や物語のネコが登場する逸話をご紹介します。中世におけるネコのくらしや人間との関係性を魅力的に描き出した1冊です。 The British Libraryから刊行した、キャスリーン・ウォーカー=ミークル著『CATS in Medieval Manuscripts(中世装飾写本のネコたち)』の日本語翻訳版です。
-
中世イヌのくらし 装飾写本でたどる|キャスリーン・ウォーカー゠ミークル (著), 堀口容子 (著)
¥2,640($17.23)
美術出版社 2025年 ハードカバー 96ページ 19.7 x 15.8 x 1.4 cm - 内容紹介 - 愛すべき友であり、忠実な仲間、イヌ。その昔から人と共にくらし、友として、仕事のパートナーとして、現在に至るまで親密な関係を築いてきました。 そんなイヌたちは、美しい中世の装飾写本にも様々な姿で登場します。本書は大英図書館の装飾写本コレクションから、装飾写本に描かれた個性的なイヌの絵を集めました。拡大図を多く掲載し、ページの余白に小さく描かれたイヌであっても、じっくり眺めるとその表情の豊かさに驚かされます。 さらに中世の文献を紐解き、中世のイヌにまつわる逸話をご紹介します。飼い主を守り戦う勇敢な忠犬、貴族にかわいがられ贅沢にくらす愛玩犬、イヌに関する不思議な迷信など……中世の人々な豊かな文化と、イヌのくらしぶりに触れてみませんか? The British Libraryから刊行した、キャスリーン・ウォーカー=ミークル著『DOGS in Medieval Manuscripts』の日本語翻訳版。
-
増補版 ガザとは何か | 岡 真理
¥1,100($7.18)
大和書房 2026年 大和文庫 ソフトカバー 352ページ 文庫判 縦150mm 横105mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 累計6.5万部突破!23年10月の攻撃直後に緊急出版された、パレスチナ問題を理解するための必読書に大幅増補の決定版 - 著者プロフィール - 岡 真理 (オカ マリ) (著) 1960年生まれ。早稲田大学文学学術院教授、京都大学名誉教授。専門は現代アラブ文学、パレスチナ問題。 東京外国語大学アラビア語科卒、同大学大学院修士課程修了。在学時代、パレスチナ人作家ガッサーン・カナファーニーの小説を通してパレスチナ問題、アラブ文学と出会う。エジプト・カイロ大学に留学、在モロッコ日本国大使館専門調査員、京都大学大学院人間・環境学研究科教授等を経て現職。 著書に『棗椰子の木陰で 第三世界フェミニズムと文学の力』(青土社)、『アラブ、祈りとしての文学』『ガザに地下鉄が走る日』(以上みすず書房)、『中学生から知りたいパレスチナのこと』(共著、ミシマ社)ほか。訳書に、ターハル・ベン=ジェッルーン『火によって』(以文社)、サラ・ロイ『なぜガザなのか』(青土社)、イザベラ・ハンマード『見知らぬ人を認識する』(みすず書房)ほか。
-
戦争の美術史 | 宮下 規久朗(著)
¥1,496($9.76)
岩波書店 2025年 岩波新書 ソフトカバー 286ページ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 戦場という、神なき終末世界を作ったのは人間に他ならない。画家の眼は戦争の真実をどのように捉えて表現に結びつけたのか。そしてそれらはなぜ私たちの心を打つのか。絵画、写真、彫刻、慰霊碑など200点超の戦争美術をカラー図版で紹介し、ゴヤやピカソ、フジタらによる名品の意味に迫る。戦争と美術の歴史を一望する。 - 目次 - はじめに 第Ⅰ章 戦争美術のはじまり――古代からルネサンスまで 第Ⅱ章 惨禍はどう描かれたか――近世の戦争 第Ⅲ章 日本の戦争美術――中世から日清・日露戦争まで 第Ⅳ章 国家は美術と手を結んだ――第一次世界大戦 第Ⅴ章 美術作品と偏見――第二次世界大戦 第Ⅵ章 「どうかよい絵を描いて下さい」――戦時中の日本 第Ⅶ章 記憶の芸術――二十世紀後半から今日まで おわりに――戦争美術とは何か あとがき 主要参考文献 - 著者プロフィール - 宮下 規久朗 (ミヤシタ キクロウ) (著) 1963年(昭和38年),名古屋市に生まれる.東京大学文学部美術史学科卒.同大学院修了.現在,神戸大学大学院人文学研究科教授. 著書 『カラヴァッジョ 聖性とヴィジョン』(名古屋大学出版会,2004年,サントリー学芸賞など受賞) 『食べる西洋美術史』(光文社新書,2007年) 『ウォーホルの芸術』(光文社新書,2010年) 『モチーフで読む美術史』(ちくま文庫,2013年) 『闇の美術史』(岩波書店,2016年) 『ヴェネツィア』(岩波新書,2016年) 『聖と俗』(岩波書店,2018年) 『聖母の美術全史』(ちくま新書,2021年) 『バロック美術』(中公新書,2023年) 『日本の裸体芸術』(ちくま学芸文庫,2024年) ほか多数
-
戦争と芸術の「境界」で語りをひらく 有田・大村・朝鮮と脱植民地化 | 山口祐香(著), チョン・ユギョン/Jong YuGyong(著)
¥2,200($14.36)
木立の文庫 2025年 ソフトカバー 192ページ 四六変形判 縦168mm 横123mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 陶製手榴弾を模した架空の焼き物「大村焼」が刻む歴史と表現――。 若手研究者と現代美術作家による対話、論考、エッセイ、そして抵抗のアート。自由を奪われた人々について言葉を交わし、社会とつながり、考え続けるためのたしかな試み。 有田焼がうまれた400年前から現在まで繰り返された戦争と移動、排外主義を考えるために、さまざまな歴史課題を問い直しながら、差別と忘却に抗う言葉を記録する。 - 目次 - [まえがき]「場違い」な私たち――朝鮮と日本をめぐる境界の歴史 チョン・ユギョン 第1章 「大村収容所」から「大村焼」まで 山口祐香 第2章 〈大村焼〉シリーズ/ドットシリーズ/KKWANG!シリーズ 作品解説 チョン・ユギョン 第3章 [対談]ローカルからとらえなおす「戦争と芸術」 第4章 B面の日韓越境史 山口祐香 第5章 [対談]「境界線」でぶつかる音を表現し、語る 第6章 牛歩と遊歩──制度のはざまを歩く チョン・ユギョン 第7章 「故郷」をつくる――有田・人とうつわの400年史 山口祐香 本書のテーマをもっと考えるためのBOOK GUIDE 主要参考文献 初出一覧 - 版元から一言 - この国が引き起こした植民地支配や戦争と地続きの排外主義や差別をそれぞれが語り、怒りを共有し、あきらめないためにぜひ読んでいただきたい1冊です。 - 著者プロフィール - 山口祐香 (ヤマグチ ユカ) (著) 1993年佐賀県生まれ。九州大学韓国研究センター助教。2021年九州大学大学院地球社会統合科学府博士課程修了、博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、ソウル大学日本研究所客員研究員、神戸大学国際協力研究科特命助教などを経て、現職。 専門は、戦後日韓関係史、在日コリアン史、市民運動史。最近は現代日韓におけるアートと多文化共生にも関心を広げている。主著として、『「発見」された朝鮮通信使―在日朝鮮人歴史家・辛基秀の歴史実践と戦後日本』(単著、法律文化社、2024年)など。 チョン・ユギョン/Jong YuGyong (チョン ユギョン) (著) 1991年兵庫県生まれ、福岡県在住。2014年に朝鮮大学校美術科を卒業。 2017年からソウルを拠点に作家活動を続けていたが、韓国の兵役法の改正により徴兵対象となったため、2020年末に日本へ帰国。作品では、朝鮮人の「移動」の歴史を検証し、恣意的に引かれる「境界線」や、戦争と文化との関係に問いを投げかけており、近年は有田焼や大村収容所の歴史を調査しながら作品を発表している。 公式WEBサイト:jongyugyong.com
-
「九月」を生きた人びと 朝鮮人虐殺の「百年」 | 加藤 直樹
¥1,980($12.92)
ころから 2025年 ソフトカバー 202ページ A5変形 - 内容紹介 - 関東大震災時の朝鮮人虐殺の関連書『九月、東京の路上で』『TRICK 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(ともに、ころから)で知られる、加藤直樹さんの新著。 1923年の大震災発生前の東アジア状況から虐殺事件50周年に建立された追悼碑のいきさつ、そしてヘイトデモの勃興と抵抗まで、広い意味での「九月」を生きる人びとを点描する一冊。 - 目次 - はじめに 過ぎ去らない「百年」 セクション1 朝鮮人虐殺の「百年」 朝鮮人虐殺と「杉並」の百年 追悼するということ セクション2 「九月」を生きた人びと パルチザンの幻影 "JAPANESE ONLY"と姜大興さんの墓 義烈団・金祉燮が差し出した手 映画『金子文子と朴烈』が描く虚実の妙 「自由な街」で育って― 私の大久保 大久保― レイシスト集団を包囲する人々 中国人虐殺を生き延びた青年 セクション3 「嫌韓」と虐殺否定論に抗して 「嫌韓」の歴史的起源を探る ラムザイヤー教授の「朝鮮人虐殺」論文を読む おわりに 「私たち」の百年を記憶する - 前書きなど - 当時の東京には、デパートや映画館があった。 すし詰めの路面電車に揺られて通勤するサラリーマンたちもいた。 彼らは「週刊朝日」「サンデー毎日」などの週刊誌や新聞を読んでいた。夕方に家路につけば、家々には電気の明かりがともっていたーー 朝鮮人虐殺は、そんな私たちとさして違わない暮らしのなかで行われた。 そして、そのトラウマを生きた人びとの記憶が消え去るには、百年は短すぎる。(本書「はじめに」より) - 著者プロフィール - 加藤 直樹 (カトウ ナオキ) (著) 1967年東京都生まれ。フリーランスのライター、エディター。著書に『九月、東京の路上で 1923関東大震災ジェノサイドの残響』(ころから)、『TRICK 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(ころから)、『謀叛の児 宮崎滔天の「世界革命」』(河出書房新社)、『ウクライナ侵略を考える』(あけび書房)など。訳書に『沸点 ソウル・オン・ザ・ストリート』(チェ・ギュソク作、ころから)がある。
-
「ナガサキ」を生きる 原爆と向き合う人生 | 高瀬 毅
¥2,200($14.36)
亜紀書房 2025年 ソフトカバー 276ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ20mm - 内容紹介 - 《歴史》になったナガサキを《記憶》に引き戻すこと。 それは《新しい戦前》の時代に求められる倫理だ。 ──白井聡(政治学者) ********** 1945年8月9日、6日の広島に続き長崎に原子爆弾が投下された。 その影響は計り知れなく、80年経った今もなお苦しむ人たちがいる。 長崎出身の被爆二世である著者は、1000人以上の被爆者の声を記録したジャーナリスト伊藤明彦の仕事に導かれながら、自らも原爆の取材に邁進してきた。 ──なぜ、神の聖地「ナガサキ」に原爆は落とされたのか? 被爆者や関係者への取材、日米の膨大な資料をとおして〝人類史上最大の悲劇〟の核心に迫っていく。 ********** ●なぜ、投下目標地が小倉から長崎に変更されたのか? ●なぜ、短期間に2発もの原爆が投下されたのか? ●米国はどのような計画で原爆を落としたのか? 【原爆投下のプロセスの解明に挑む本格ノンフィクション】 - 目次 - 第1章 原爆の記録に人生を賭ける 第2章 「長崎小空襲」の謎 第3章 「小倉原爆」 第4章 小倉上空の謎 第5章 長崎上空の謎 第6章 「被爆太郎」の造形とこれから 第7章 原爆正当化論と次の「核使用」 終章 あとがきにかえて - 著者プロフィール - 高瀬 毅 (タカセ ツヨシ) (著) 1955年長崎市生まれ。ノンフィクション作家。戦争、原爆、人物や都市論を主なテーマとする。1978年、明治大学政治経済学部卒業後ニッポン放送入社。報道記者、ディレクターとして活躍。ラジオドキュメンタリー「通り魔の恐怖」で日本民間放送連盟賞最優秀賞。1989年からフリー。テレビ、ラジオでコメンテーター、キャスターなどを務め、雑誌「AERA」では人物ドキュメンタリーを30年近く担当。40人の著名人を描いてきた。2009年、『ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」』で平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞。現在、YouTubeニュース解説チャンネル「デモクラシータイムス」でキャスター。同チャンネルで政治学者白井聡氏と対論する「ニッポンの正体」を書籍化した『ニッポンの正体』(河出書房新社)のシリーズ第3弾が25年2月に刊行された。同5月には『今里廣記』(長崎文献社)も刊行された。その他著書多数。
-
南京事件 新版 | 笠原 十九司
¥1,232($8.04)
岩波書店 2025年 岩波新書 ソフトカバー 300ページ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 1937年、日本軍は中国での戦線を拡大し、戦争の泥沼に突き進んだ。その一大汚点としての南京事件。殺戮・略奪・強姦の蛮行はいかなるプロセスで生じ、推移し、どんな結果を招いたのか。日中全面戦争にいたる過程、虐殺の被害の実相、推定死者数等を旧版より精緻に明らかにし、事件の全貌を多角的に浮かび上がらせる増補決定版。 - 目次 - 新版に寄せて 序 二つの裁判で裁かれた南京事件 Ⅰ 日中全面戦争へ Ⅱ 海軍航空隊の戦略爆撃 Ⅲ 中支那方面軍、独断専行で南京へ Ⅳ 近郊農村から始まった虐殺 Ⅴ 南京占領――徹底した包囲殲滅戦 Ⅵ 陸海両軍による「残敵掃蕩」 Ⅶ 入城式のための大殺戮 Ⅷ 陸の孤島での犯罪と抵抗 Ⅸ 南京事件の全体像――犠牲者総数を推定する 結びにかえて――いま問われているのは何か 主な参考・引用文献 - 著者プロフィール - 笠原 十九司 (カサハラ トクシ) (著) 1944年群馬県に生まれる 東京教育大学大学院修士課程文学研究科中退。 学術博士(東京大学) 専攻―中国近現代史 現在―都留文科大学名誉教授 著書―『アジアの中の日本軍』(大月書店) 『南京難民区の百日』(岩波現代文庫) 『日中全面戦争と海軍』(青木書店) 『南京事件と三光作戦』(大月書店) 『増補 南京事件論争史』(平凡社ライブラリー) 『日本軍の治安戦』(岩波現代文庫) 『海軍の日中戦争』(平凡社) 『日中戦争全史』上・下(高文研)ほか
-
残されたものたちの戦後日本表現史 | 山本 昭宏
¥2,420($15.79)
青土社 2023年 ソフトカバー 288ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 水木しげる、中沢啓治、高畑勲から、こうの史代まで。 戦地から引き揚げたもの、空襲を生きのびたもの、被爆者として生きるもの……。戦争で生き残った表現者たちは個別の方法でそれぞれの経験の物語を作り上げてきた。かれらが描いた戦争・戦後とはいかなるものか。そして、これからの世代はどのように語り残していくべきか。これから先もずっと読まれ、観られ続けるべき作家、作品たちを精緻に読み解く。
-
学びのきほん フェミニズムがひらいた道 | 上野 千鶴子
¥737($4.81)
NHK出版 2022年 ソフトカバー 124ぺージ A5判 - 内容紹介 - その歴史と意義が2時間でわかる、著者初の総合的な入門書。 学校で習った「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」。これらは、真の男女平等を実現するものではなかった? フェミニズムはなぜ生まれ、何を変え、何を変えられなかったのか。その流れを「四つの波」に分けてコンパクトに解説する。女性参政権、性別役割の解放、#MeToo……。過去を知り、自分の経験を再定義する言葉を手に入れるために。日本におけるフェミニズムを切り開き続けてきた第一人者が、多くの経験知とともにフェミニズムがたどった道のりを語る。 - 著者プロフィール - 上野 千鶴子 (ウエノ チヅコ) (著/文) 1948年、富山県生まれ。社会学者、東京大学名誉教授。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。専門学校、短大、大学、大学院、社会人教育などの高等教育機関で、40年間教育と研究に従事。主な著書に『近代家族の成立と終焉』『家父長制と資本主義』(岩波現代文庫)、『おひとりさまの老後』(文春文庫)、『ひとりの午後に』(NHK出版/文春文庫)、『在宅ひとり死のススメ』(文春新書)、『おひとりさまの最期』『女ぎらい』(朝日文庫)、『ケアの社会学』(太田出版)など多数。
-
古本屋の誕生 東京古書店史 | 鹿島 茂
¥2,420($15.79)
草思社 2025年 ハードカバー 288ページ 四六判 - 内容紹介 - 「知と文化の集積地」はいかにして作られてきたか? 江戸時代の「書店」の誕生から、明治以降の東京古書界の変遷まで、 本の街の歴史を詳細にたどる。 <内容より> ●本のセドリの誕生と江戸時代の「本屋仲間」 ●古書の価値創造の先駆者、江戸末期の達摩屋五一(だるまやごいち) ●幕府崩壊で大口顧客を失った東京古書界が生き残れた理由 ●明治前半まで芝神明町・日蔭町が東京随一の古書街だった背景 ●有斐閣、三省堂、冨山房…大古書街・神田神保町を生んだ第一波 ●大正・昭和期の代表的古書店・一誠堂の「店員教育」 ●戦後の古書界の復興と業界の未来 - 目次 - 序章 本屋はなぜ新刊本屋と古本屋に分かれたのか 第一章 セドリと古本屋の誕生 江戸時代までの書店ビジネス 第二章 大デフレと本屋仲間の解体 明治ゼロ年代 第三章 一大古書街・芝神明と漢籍ブーム 明治十年代〔一〕 第四章 東京大学誕生と神保町の台頭 明治十年代〔二〕 第五章 東海道線全通と神保町第二の波 明治二十年代 第六章 靖国通り開通と神保町第三の波 明治三十年頃から大正二年の大火まで 第七章 古書組合の誕生と関東大震災 明治末から大正末まで 第八章 古本屋の学校・一誠堂の躍動 昭和ゼロ年代 第九章 戦争をくぐり抜けて 昭和十年代 第十章 戦後の復興と発展 昭和二十年から昭和後期まで 終章 古本屋の現在と未来 あとがき - 著者プロフィール - 鹿島 茂 (カシマ シゲル) (著/文) 1949年、神奈川県横浜市生まれ。フランス文学者、評論家、作家。東京大学文学部仏文学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。明治大学名誉教授。当初はフランス文学の研究翻訳を行っていたが、1990年代に入り活発な執筆活動を開始。1991年に『馬車が買いたい!』(白水社)でサントリー学芸賞、1996年『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、2000年『職業別パリ風俗』(白水社)で読売文学賞を受賞。膨大な古書コレクションを有し、東京都港区に書斎スタジオ「NOEMA images STUDIO」を開設。2017年、書評アーカイブサイトALL REVIEWSを開始。2000年からは神田神保町に共同PASSAGEを近刊に『書評家人生』(青土社)、『パリの本屋さん』(中央公論新社)など。
-
継続する植民地主義の思想史 | 中野 敏男
¥3,960($25.84)
青土社 2024年 ハードカバー 480ページ 四六判 - 内容紹介 - 過去の歴史を引き受け、未来の歴史をつくりだすために 「戦後八〇年」を迎える現在、いまもなお植民地主義は継続している――。近代から戦前―戦後を結ぶ独自の思想史を描き、暴力の歴史を掘り起こす。日本と東アジアの現在地を問う著者の集大成。
-
中学生から知りたいウクライナのこと | 小山哲, 藤原辰史
¥1,980($12.92)
ミシマ社 2022年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - 生きることの歴史、生きのびるための道。 黒土地帯、第二次ポーランド分割、コサック…地理や世界史の教科書にも載っているこうした言葉に血を通わせる。 「ウクライナを知る」第一歩はここからはじまる。 二人の歴史学者が意を決しておこなった講義・対談を完全再現。緊急発刊! MSLive! BOOKSシリーズ 「小国を見過ごすことのない」歴史の学び方を、今こそ! ・ロシアが絶対に許されない理由…? ・西側諸国、日本が犯してきた罪…? ・「プーチンが悪い」という個人還元主義では、負の連鎖は止まらない…? 【イベント参加者の声】 ・歴史を知ることで、ニュースの解像度が上がり、そこに暮らす人びとの顔が見えてくるような感覚をおぼえました。 ・軍事評論家や国際政治学者の解説ではなく、こういう話が聞きたかったです。 ・「国」と「人」をいっしょくたにせず、どのように平和を築いていくのか。自分の姿勢を問い直す貴重な機会でした。 【MSLive! BOOKSとは?】 ミシマ社が2020年5月にスタートしたオンラインイベント、「MSLive!」。 「MSLive! BOOKS」は、オンラインイベントのライブ感をそのまま詰め込んだ書籍シリーズです。イベントに参加くださった方々から、イベントの内容を活字化したものを販売してほしいというリクエストをたくさんいただき、実現することになりました。 - 目次 - はじめに Ⅰ ウクライナの人びとに連帯する声明(自由と平和のための京大有志の会) Ⅱ ウクライナ侵攻について(藤原辰史) Ⅲ 講義 歴史学者と学ぶウクライナのこと 地域としてのウクライナの歴史(小山哲) 小国を見過ごすことのない歴史の学び方(藤原辰史) Ⅳ 対談 歴史学者と学ぶウクライナのこと(小山哲・藤原辰史) Ⅴ 中学生から知りたいウクライナのこと 今こそ構造的暴力を考える(藤原辰史) ウクライナの歴史をもっと知るための読書案内(小山哲) おわりに - 著者プロフィール - 小山哲 (コヤマサトシ) (著/文) 1961年生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。専門は西洋史、特にポーランド史。著書に『ワルシャワ連盟協約(一五七三年)』、共編著に『大学で学ぶ西洋史 [近現代]』、『人文学への接近法――西洋史を学ぶ』など。 藤原辰史 (フジハラタツシ) (著/文) 1976年生まれ。京都大学人文科学研究所准教授。専門は現代史、特に食と農の歴史。著書に『縁食論』(ミシマ社)、『トラクターの世界史』『カブラの冬』『ナチスのキッチン』(河合隼雄学芸賞)、『給食の歴史』(辻静雄食文化賞)、『分解の哲学』(サントリー学芸賞)など。
-
沖縄について私たちが知っておきたいこと | 高橋 哲哉
¥880($5.74)
筑摩書房 2024年 ちくまプリマー新書 ソフトカバー 176ページ 新書判 - 内容紹介 - 沖縄の基地問題を理解し、その解消を目指すためには、まず、沖縄が日本に併合された経緯やその後何度も本土のために犠牲になった歴史を知らなければならない。 沖縄の基地問題を理解し、その解消を目指すためには、まず、沖縄が日本に併合された経緯やその後何度も本土のために犠牲になった歴史を知らなければならない。 本土からの訪問者は年間数百万人にも上るが、沖縄に基地が集中しているのはなぜなのか、きちんと理解している人は少ない。 沖縄への過剰な負担についての本土の無関心は、沖縄に対する差別なのではないか? という意識が広まっている。そこにはどんな歴史的、構造的な理由があるのか。沖縄の基地問題に関心がなかった人、よく分からないという本土の人に向けて知って欲しいことを解説した一冊。 琉球処分、人類館事件、沖縄戦、アメリカによる統治、基地問題…… 本土と沖縄の関係を読み解くための大事な一冊 - 目次 - 第一章 沖縄の歴史 琉球処分/人類館事件/アジア太平洋戦争と沖縄 第二章 構造的差別とは何か 沖縄戦後に「戦後」は来たか/基地の島・沖縄 第三章 沖縄から問われる構造的差別 沖縄からの「県外移設」論/新たな「沖縄戦」の危機 対話 沖縄へのコロニアリズムについて - 著者プロフィール - 高橋 哲哉 (タカハシ テツヤ) (本文) 1956年生まれ。哲学者。東京大学教養学部教養学科フランス科卒業。同大学院哲学専攻博士課程単位取得。東京大学名誉教授。著書に、『記憶のエチカ――戦争・哲学・アウシュビッツ』(岩波書店)、『戦後責任論』(講談社)、『靖国問題』(ちくま新書)、『犠牲のシステム 福島・沖縄』『沖縄の米軍基地――「県外移設」を考える』(以上、集英社)、『日米安保と沖縄基地論争――〈犠牲のシステム〉を問う』(朝日新聞出版)ほか。
-
アイヌがまなざす 痛みの声を聴くとき | 石原 真衣, 村上 靖彦(著/文)
¥2,970($19.38)
岩波書店 2024年 ハードカバー 376ページ 四六判 縦188mm 横129mm 厚さ26mm - 内容紹介 - いまだ継続する不正義と差別に抗して、アイヌの人々は何を問い、行動してきたのか。五人の当事者へのインタビューから現代アイヌの〈まなざし〉を辿ると共に、アイヌの声を奪い、語りを占有し続ける日本人のあり方を問う。 目次 序 章 まなざされるアイヌとまなざし返すアイヌ 第1部 遺骨返還運動とアイヌ近代史 第1章 先人の尊厳と未来の教育――遺骨返還運動にたずさわる木村二三夫さん 第2章 アイヌ文化を伝えられてこなかったことに誇りを持っている――親族の遺骨を探索するBさん 第3章 幽閉されるアイヌと遺骨 第2部 インターセクショナリティ 第4章 アイヌ女性と複合差別――ヘイトスピーチと闘う多原良子さん 第5章 先住民フェミニズム批評――Ain't I a Woman? /「私」は女ではないの? 第3部 アイヌと外部を行き来する 第6章 羽をパタパタさせればいい――アイヌ近現代史研究者である新井かおりさん 第7章 家出少年は傍らに神話を持つ――美術家結城幸司さん 第8章 思想的消費とまなざしの暴力 終 章 まなざしの転換 あとがき 交差する場所をひらく 謝 辞 - 著者プロフィール - 石原 真衣 (イシハラ マイ) (著/文) 1982年北海道サッポロ市生まれ.アイヌと琴似屯田兵(会津藩)のマルチレイシャル.北海道大学アイヌ・先住民研究センター准教授.文化人類学,先住民フェミニズム.著書に『〈沈黙〉の自伝的民族誌(オートエスノグラフィー)』(北海道大学出版会2020,大平正芳記念賞),編著書に『アイヌからみた北海道150年』(北海道大学出版会2021),『記号化される先住民/女性/子ども』(青土社2022)など. 村上 靖彦 (ムラカミ ヤスヒコ) (著/文) 1970年東京都生まれ.大阪大学人間科学研究科教授・感染症総合教育研究拠点(CiDER)兼任教員.現象学.著書に『摘便とお花見』(医学書院2013,日本学術振興会賞),『子どもたちがつくる町』(世界思想社2021),『ケアとは何か』(中公新書2021),『「ヤングケアラー」とは誰か』(朝日新聞出版2022),『客観性の落とし穴』(ちくまプリマー新書2023),『すき間の哲学』(ミネルヴァ書房2024近刊)など.
