-
辺境のラッパーたち 立ち上がる「声の民族誌」 | 島村一平(編集)
¥3,520
青土社 2024年 ソフトカバー 544ページ 四六判 - 内容紹介 - ラッパーのことばに耳をすませば、世界のリアルが見えてくる。 戦火が絶えないガザやウクライナで、弾圧が続くチベットやイランで、格差にあえぐモンゴルやインドで、海の端の日本で――。アメリカで生まれたヒップホップ文化、なかでもラップミュージックは世界に広がり、「辺境」に生きる者たちは声なき声をリリックに託す。現代社会の歪みを鮮やかに映し出す、世界各地のラッパーたちの声を幅広い執筆陣が紹介する。ラッパー、ダースレイダー、ハンガー(GAGLE)のインタビューも収録。
-
日本語ラップ名盤100 | 韻踏み夫
¥1,650
イースト・プレス 2022年 ソフトカバー 232ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 日本のヒップホップの流れがつかめるディスクガイド 気鋭の批評家がこれから日本語ラップを知りたい・聴きたい人に向けて、日本語ラップの名盤100枚(+関連盤200)の聴きどころをレビュー。 「結論から言おう。掲載されている名盤達は“見たら買え!”だ。コレは。」サイプレス上野(ラッパー) 「敷居は低く、奥は深く、そして世界へ開かれている。画期的な“入門書”!」磯部 涼(ライター) 「アメリカのヒップホップについての歴史書はすでに多くの優れた本が出版されている。しかしながら、日本のヒップホップ、すなわち「日本語ラップ」についての言葉はいまだにまったく足りていないというのが現状である。そこで、日本語ラップとは何かなにかを知りたい新しいリスナーたちのために、入門書として書かれたのが本書である。」(本書「はじめに」より。) ※ 本書で紹介するもの(一部) 【Ⅰ 1987-1999】 スチャダラパー『5th Wheel 2 the Coach』:ハードコアを気どる者を黙らせたドープな一枚 キングギドラ『空からの力』:日本語ラップの教科書 THA BLUE HERB『STILLING, STILL DREAMING』:北の僻地からの声が日本語ラップのパラダイムを変えた Shing02『緑黄色人種』:ポエトリー・ラップの先駆者 【Ⅱ 2000-2004】 BUDDHA BRAND『病める無限のブッダの世界』:史上最も偉大なグループの、最も偉大な作品 OZROSAURUS『ROLLIN’ 045』:「レペゼン」とはなにか? RIP SLYME『FIVE』:日本語ラップ随一のパーティー・ラップグループ ECD『失点インザパーク』:孤高のラッパーが残した日本語ラップの最前衛 姫『姫始』:「日本人・女性・ラッパー」はいかにして可能か? 【Ⅲ 2005-2009】 SEEDA『花と雨』:日本語ラップを決定的に変えた名盤 サイプレス上野とロベルト吉野『ドリーム』:高いヒップホップIQで日本語ラップ史の伝道する SHINGO★西成『SPROUT』:日本語ラップのワーキング・クラス・ヒーロー COMA-CHI『RED NAKED』:ヒップホップ・フェミニズムのはじまり METEOR『DIAMOND』:独特なストーリーテリングが光る小説的ラッパー 【Ⅳ 2010- 】 SIMI LAB『PAGE 1』:日本語ラップが目指したふたつの方向の合流点 LBとOtowa『インターネットラブ』:ヒップホップの「現場」はネット空間にも KOHH『DIRT』:日本語ラップの夢「世界で勝負」を無邪気にはたす tofubeats『lost decade』:ヒップホップの手法で「失われた未来へのノスタルジー」を鳴らす Awich『Queendom』:「まさか女が来るとは」現在のシーンの頂点に君臨 - 著者プロフィール - 韻踏み夫 (インフミオ) (著/文) ライター/批評家。1994年生まれ。連載「耳ヲ貸スベキ――日本語ラップ批評の論点」(『文学+WEB版』2021年~)、「ライマーズ・ディライト」(『ユリイカ』2016年6月号)、「ライミング・ポリティクス試論」(『文藝』2019年冬季号)など。本書が初の単著となる
-
パンクの系譜学 | 川上 幸之介
¥2,860
書肆侃侃房 2024年 ハードカバー 384ページ 四六判 - 内容紹介 - パンクとは常に問い、それについて行動を起こすことだ。 音楽だけでなく、アート、思想、運動の側面からも「パンク」の根源に迫る画期的著作。 ロックと現代アートから派生したパンクは、音楽活動のみならず、独自の実践を通して社会に影響を与え、人間性の回復をもたらしてきた。最新の研究を踏まえ、その系譜を現在まで辿る。Punk!展、ゲリラ・ガールズ展ほか、話題の展示のキュレーションを行ってきた研究者による初単著。松村圭一郎さん、毛利嘉孝さん推薦! 「パンクはこれまで幾度となく死んだと言われてきた。しかし、支配と抑圧という概念が存続する限り、「パンクス・ノット・デッド」は常に例証し続けられるだろう」(「おわりに」より) - 目次 - 序章 第一部 パンクの文脈と思想 第一章 アートスクール/第二章 共産主義(コミュニズム)/第三章 アナキズム 第二部 パンクの音楽における系譜 第一章 アフリカ系アメリカ人の歴史/第二章 フォーク/第三章 スキッフル/第四章 ガレージ/第五章 パンク 第三部 パンクのアートにおける系譜 第一章 現代アート/第二章 DADA(ダダ)/第三章 レトリスム/第四章 シチュアシオニスト・インターナショナル/第五章 キング・モブ 第四部 セックス・ピストルズ以降 第一章 Oi!/第二章 アナーコ・パンク/第三章 ハードコア・パンク/第四章 ライオット・ガール/第五章 パンクと人種/第六章 パンクとクィア 第五部 アジアのパンクシーン 第一章 独裁政権/第二章 ミャンマー/第三章 橋の下世界音楽祭 おわりに 参考文献 - 著者プロフィール - 川上幸之介 (カワカミ コウノスケ) (著/文) 1979年、山梨県生まれ。専門は現代美術/ポピュラー音楽。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズMAファインアート修了。現在、倉敷芸術科学大学准教授。キュレーションに「Bedtime for Democracy」展、「Punk! The Revolution of Everyday Life」展、「ゲリラ・ガールズ展 『F』ワードの再解釈:フェミニズム!」など。