-
【バーゲンブック】ノーベル文学賞が消えた日 スウェーデンの#MeToo運動、女性たちの闘い | マティルダ・ヴォス・グスタヴソン, 羽根 由(訳)
¥1,300
SOLD OUT
平凡社 2021年 ハードカバー 344ページ 四六判 定価:2530円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - ------------------------------------------------------------------------------- スウェーデン本国で大ベストセラー! 2018年、ノーベル文学賞発表を中止に追い込んだ渾身のルポ、ついに日本上陸 沈黙を強いられてきた女性たちが、いま声をあげる! ------------------------------------------------------------------------------- 2018年5月、ひとつのニュースが世界中を駆けめぐった。今年のノーベル文学賞は発表中止──。きっかけとなったのは、ひとりの女性記者によるスクープ記事だった。2017年末、スウェーデン最大の日刊紙「ダーゲンス・ニューヘーテル」は、ノーベル文学賞の選考組織であるスウェーデン・アカデミーに近い《文化人》ことジャン?クロード・アルノーが、数々の性暴力を行っていたというスキャンダルを報道。このスクープはアルノーの妻が参加するスウェーデン・アカデミーを巻き込み、やがて……。 スウェーデンのフェミニズムの実情、次々と暴かれていく組織内の権力闘争。スウェーデン最大級の#MeToo運動の内幕が、いま明らかになる! ジャーナリスト伊藤詩織さん推薦! 「「自分の立場を熟知して人の尊厳を踏み躙(にじ)る人間がいる。一方で自分の立場を危険に晒しても声を上げる人間もいる。#MeTooは声を上げた人々と調査報道の賜物だ」
-
【バーゲンブック】 自分も傷つきたくないけど、他人も傷つけたくないあなたへ | アルテイシア
¥900
KADOKAWA 2022年 ソフトカバー 240ページ 四六判 定価1430円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - (目次) 第一章 「繊細すぎる」という言葉に傷つくあなたへ 1 ジェンダーを学んで生きやすくなろう 2 ジェンダー感覚をアップデートさせる秘訣 3 心と体を傷つけられないための護身術 4 好きなおでんの具はなんですか--ハラスメントをなくすために 第二章 うっかり誰かを傷つけたくないあなたに 1 「○か月だったらもうしゃべるの?」--相手のつらさに寄り添うために 2 「そんなの普通だよ、大丈夫だよ」--苦しみを無視しないために 3 「〇〇なんて関係ないよ」--自分の特権に気づくために 4 「老後は沖縄に住みたいな」--無邪気に消費しないために 第三章 パートナーのジェンダー問題に悩むあなたへ 1 アサーティブな対話で夫婦円満ライフハック 2 「拙者のトリセツ」を作って夫婦円満ライフハック 3 ジェンダーの話になるとケンカになる問題 4 夫と子育てするのが無理ゲーすぎる問題 5 夫婦の家事問題を解決するライフハック 6 男性育休取得のためのライフハック 第四章 ヘルジャパンで傷ついた女子のお悩み相談室 1 恋愛経験ゼロだけど幸せな結婚がしたい 2 喪女歴が長すぎて婚活がうまくいかない 3 痴漢されてから婚活意欲が激減してしまいました 4 ジェンダーイコール男子はどこにいる? 5 発見! ジェンダーイコール男子はここにいた 特別対談 小島慶子さん×アルテイシア 「ジェンダーを知ればやさしくなれる!」 - 著者プロフィール - アルテイシア (アルテイシア) (著) 作家。神戸生まれ。オタク格闘家との出会いから結婚までを綴った『59番目のプロポーズ』でデビュー。現在はウェブ媒体などを中心に、女性が心地よく生きることをテーマに執筆している。ユーモアあふれるその文章には性別を問わずファンが多い。著書に『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』『40歳を過ぎたら生きるのがラクになった』『モヤる言葉、ヤバい人』など多数。
-
【バーゲンブック】シンデレラとガラスの天井 フェミニズムの童話集 | ローラ・レーン, エレン・ホーン
¥1,100
太田出版 2021年 ソフトカバー 176ページ 18.8 x 12.8 x 2.5 cm 定価:1980円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 意識を失ってる女性にキスするなんて、ぞっとする。 お金持ちになる方法は、王子との結婚だけじゃない。 米国女性コメディ作家が語り直した、陽気で爽やかな現代のおとぎ話。 【本書で再話される物語】 人魚姫/眠り姫/白雪姫/シンデレラ/赤ずきん/ラプンツェル/ピーターパン /美女と野獣/親指姫ほか 「なぜ長い間、男たちに女性の物語を書かせてきたのか? 彼らは私たちを塔に閉じ込めたり、家を掃除させたり、とても眠くさせたりしたのです。この本は遂にそれを正した! 」 ――ローレン・アダムス(女優) 「ウィットに富んだ、今求められているおとぎ話のリブートだ。私たちがこれまで子供たちに何を教えてきたのか、考えさせられる」 ――ジョー・ファイアストン(コメディアン) 「グリム兄弟もローラ・レーンとエレン・ホーンにはかなわない」 ――ジェニファー・ライト(作家) 「時代は変わりました。物語も変わるべきでしょう」 ――著者まえがきより 【目次】 第1話 膣をもらった人魚姫 第2話 眠り姫の本当の目覚め 第3話 白雪姫と7つの無自覚な差別 第4話 シンデレラとガラスの天井 第5話 小さな赤ずきんと大きくて悪いオオカミ 第6話 ラプンツェルのわきの下 第7話 ムーランの給料 第8話 ピーターパンの嘘 第9話 美女と野獣と語られなかった誘拐被害者 第10話 王女はレズビアン 第11話 親指姫の自立
-
【バーゲンブック】脱コルセット:到来した想像 | イ・ミンギョン
¥1,100
タバブックス 2022年 ソフトカバー 336ページ 四六判 定価2200円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 脱コルセット運動は、苦痛や搾取、虐待を今、この場所で経験している女性たちの人生を変える最適のツールだった 韓国フェミニズム、最大のムーブメント「脱コルセット」とは何か。 『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』『失われた賃金を求めて』に続く、イ・ミンギョン第3弾。 ルックス至上主義、規範的女性性に抵抗する脱コルセット運動。韓国の若い女性たちが化粧品を捨て、髪を短くした写真をSNSにアップ、急速に広まった。女性らしさを「電撃的に打ち切る」強いアプローチを取った背景とは。イ・ミンギョンが「脱コル」実践者たちと対話し、読解を試みた渾身の1冊。 - 目次 - 日本の読者のみなさんへ イ・ミンギョン 0 観念から感覚へ 1 女から人へ 2 する自由からしない自由へ 3 努力から忘却へ 4 美しさから痛みへ 5 平面的な自我イメージから立体的な自分へ 6 美の観点から機能の観点へ 7 男性の他者から、女性として同一視された女性へ 8 画一的な日課から多様な日常へ 9 順応から違反へ 10 分裂から統合へ 11 今、ここから、別の世界へ 12 死から生へ 13 さあ、次の世代へ - 版元から一言 - 韓国フェミニズム、最大のムーブメント「脱コルセット」とは何か。 著者イ・ミンギョンは、本書のために脱コルセット実践者100名ほどにコンタクトを取り、17名に数時間のディープインタビューを実施。本書に収録したインタビューには重いことばが続きますが、そこから脱コルセットへの理解を深めた過程もまた、胸に迫ります。 日本版は、多くの女性たちの声からなるこの本の特徴をふまえ複数の訳者が参加。韓国・日本在住の女性8人のチームによって韓国の女性たちの行動の意味、思いを届けます。 - 著者プロフィール - イ・ミンギョン (イ ミンギョン) (著) 延世大学校仏語仏文学科、社会学科を卒業後、韓国外国語大学校通訳翻訳大学院韓仏科で国際会議通訳専攻修士学位を取得。ENSパリ・サクレー校博士課程在籍中。フェミニストのためのことばを物し、訳す活動を行う。 著書に『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』『私たちにも系譜がある』『失われた賃金を求めて』、共著に『ヨーロッパ堕胎旅行』など。訳書に『妊娠中止(임신중지)』『母の国(어머니의 나라)』『国家ではなく女性が決めなければならない(국가가 아닌 여성이 결정해야 합니다)』『私、シモーヌ・ヴェイユ(나, 시몬 베유)』『すべての女性が同じ闘争をしているのではない(모든 여성은 같은 투쟁을 하지 않는다)』『ホイッスルが鳴ったら(휘슬이 울리면)』『主たる敵(주적)』などがある。
-
【バーゲンブック】失われた賃金を求めて | イ・ミンギョン, 小山内園子(訳), すんみ(訳)
¥1,000
タバブックス 2021年 ソフトカバー 216ページ 四六変形判 縦185mm 横120mm 厚さ15mm 定価1870円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新古本です。 (定価のおよそ50%〜70%ほどの価格で販売しています) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 「女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ」 『私たちにはことばが必要だ』で鮮烈な印象を与えたイ・ミンギョン、次は男女の賃金格差に斬り込んだ!男女賃金格差がOECD加盟国中「不動のワースト1位」の韓国の社会事情は、「不動のワースト2位」の日本でも共感必至。賃金差別は存在する! 解説:西口想「日本で、女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ」 - 目次 - はじめに 1. 昇進 止まっているエスカレーター 2. 考課 「ふりだしに戻る」と「3つ前へ」 3. 同一職級 傾いた床 4. 与えられた条件 ハイヒールと砂袋 5. 雇用安定性 消えていく女性たち 6. 就職 7. 進路選択 8. 達成度評価 9. 資源 終わり-あるいははじまり 解説 日本で、女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ 西口想 - 版元から一言 - 『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』で会話マニュアルという斬新な方法でフェミニズムを提言、日本の読者にも鮮烈な印象を与えたイ・ミンギョンが、男女の賃金格差に斬り込んだ痛快エッセイ。「韓国で、女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ」、この大きな問いを掲げ格差の要因を一つ一つ徹底的に追求しています。 ガラスの天井、キャリア断絶、M字カーブ、試験での点数操作、昇進での差別、着飾り労働、感情労働など、まさに日本のことを描いているような韓国の社会事情、働く日本女性にぜひ読んでいただきたい内容です。 - 著者プロフィール - イ・ミンギョン (イ ミンギョン) (著) 延世大学校仏語仏文学科、社会学科を卒業後、韓国外国語大学校通訳翻訳大学院韓仏科で国際会議通訳専攻修士、延世大学校大学院文化人類学科修士課程で文化人類学修士を取得。2016年に起きた江南駅殺人事件をきっかけに『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』を発表。女性が女性であるという理由で人生をあきらめなくてもすむ瞬間のため、ことばを書き訳している。最近はテキストを媒介にして女性たちが出会える場を作ることに力を注いでいる。主な著作に『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』『脱コルセット:到来した想像』、共著に『笛を吹く女たち』『ヨーロッパ堕胎旅行』、訳書に『대리모 같은 소리(原題訳:代理出産、人権侵害)』『임신중지(原題訳:幸せな中絶)』『나, 시몬 베유(原題訳:ある人生)』などがある。現在、女性の人生で手にすることのできるまた別の可能性を模索中である。 小山内園子 (オサナイ ソノコ) (訳) 東北大学教育学部卒業。社会福祉士。訳書に、ク・ビョンモ『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)、キム・ホンビ『女の答えはピッチにある』(白水社)、共訳書に、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』(タバブックス、すんみと共訳)、チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(筑摩書房、すんみと共訳)など。 すんみ (スンミ) (訳) 翻訳家。早稲田大学大学院文学研究科修了。訳書にキム・グミ『あまりにも真昼の恋愛』(晶文社)、チョン・セラン『屋上で会いましょう』(亜紀書房)、共訳書にイ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(タバブックス、小山内園子と共訳)、チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(筑摩書房、小山内園子と共訳)など。
-
【バーゲンブック】『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ | 森まゆみ
¥1,100
平凡社 2013年 ハードカバー 320ページ 四六判 定価2090円 バーゲンブック: 定価よりも値引して販売することのできる新品の本です。 (およそ定価の50%〜70%ほどの価格です) 新品とはいえ、経年による劣化などが見られる場合もございますので、ご理解の上ご購入くださいませ。 - 内容紹介 - 女性による女性のための雑誌『青鞜』の歩みを、平塚らいてうや伊藤野枝らの生き方とともに、また100年後に著者自身が営んだ地域雑誌『谷根千』を引合いにしながら丹念に追った意欲作。
-
あなたのフェミはどこから?
¥1,980
平凡社 2025年 ソフトカバー 176ぺージ 四六判 - 内容紹介 - あなたの“フェミ”はいつ、どこから始まりましたか? 文筆家、写真家、彫刻家、翻訳家、編集者、ライター、演出家、イラストレーター、学者、ソーシャルワーカー、精神科医など19人の書き手が、個人的でありながらも共通する体験でもあり、連帯する基盤ともなるフェミニズムとの出会いを綴るリレーエッセイ。「ウェブ平凡」連載に書きおろしも加えて単行本化。 著者は安達茉莉子、石原真衣、上田久美子、小川たまか、長田杏奈、小田原のどか、金井冬樹、鴻巣麻里香、高島鈴、武田砂鉄、長島有里枝、能町みね子、野中モモ、藤高和輝、星野概念、松尾亜紀子、松橋裕一郎(少年アヤ)、水上文、森山至貴の19人。 - 目次 - 安達茉莉子「自分の岸辺からはじめる」 松尾亜紀子「やばい間違ったかも、と震えてはじまることもある」 森山至貴「ぬるっと出会って、ずっと繫がって」 高島鈴「生まれ変わり」 石原真衣「先住民フェミニストでございます」 藤高和輝「i am a feminist.」 鴻巣麻里香「脱抑圧の三代記 ─ 私たちはなぜフェミニストでなくなるのか」 上田久美子「私のフェミはどこから。」 小川たまか「風が吹く野原が心の中にある」 星野概念「パワーのこと」 野中モモ「聞こえているから自分も言える」 水上文「BLとフェミニズム(のようなもの)」 金井冬樹「The Powerless Do Have Power.」 長田杏奈「シルバニアで遊べない子」 小田原のどか「受け取って、渡していく」 松橋裕一郎(少年アヤ)「わたし、そしてわたしたち」 能町みね子「神はいないが」 長島有里枝「わたしが千なら、フェミニズムはハク。」 武田砂鉄「ハッキリ答える前に」
-
なかよしビッチ生活 | とれたてクラブ
¥1,870
エトセトラブックス 2025年 ソフトカバー 208ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 恋愛は政治。 異性愛生殖至上主義にサヨナラ! からだにしみ込んだ「フツー」を脱ぎ捨てて、地獄なこの世であきらめずに生きていく。ビッチでクィアなフェミニスト・コミック。 (収録作) 失恋した超恋愛体質のユミコ、結婚前提で7年付き合った彼氏と別れたタマヨは、SNSのアジアBLドラマ界隈で出会い、意気投合してお隣に住んでいる。性愛・恋愛の関係ではないパートナーとしてqueenのような生活を共にするふたりだが、ある日ユミコが「セックスをしたいです」と切り出して……。(「なかよしビッチ生活」) アロマンティック、アセクシュアルのチィとマリ、ポリアモリーでシス男性の純。大切な人を守るため、異性愛婚姻生殖至上主義=恋愛をやってみたら⁉︎(「クィアざんまい」) ほか、番外編「ワタシってディーバディーバしてるから」「目ざせ!!DIVAに殺されない元カレ」も収録! - 著者プロフィール - とれたてクラブ (トレタテクラブ) (著) 漫画家。代表作はフェミニズム漫画の金字塔『なかよしビッチ生活』(ZINE版2022、エトセトラコミックス版2025)や、『祈りとスキンケア』(2024)など。最近うんこと布染めにハマっています。
-
最後の講義 完全版 上野千鶴子 これからの時代を生きるあなたへ安心して弱者になれる社会をつくりたい | 上野千鶴子, NHKグローバルメディアサービス, テレビマンユニオン
¥1,496
主婦の友社 2022年 ソフトカバー 232ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 「あなたは人生最後の日に何を語りますか」という問いに答えて各界の著名人が1度きりの特別講義をしてくれるNHKの人気番組「最後の講義」。本書は社会学者の上野千鶴子さんのテレビでは放送されなかった未放映部分を含む完全版をお届けします。上野さんの研究、実は「主婦」から始まりました。家事が不払い労働であること、家事、育児、介護、看護がすべて一人の女性の負担になっていること。お嫁さんがやっていた介護が仕事になっていったことなど、ずっと女性の幸せのために研究してこられた上野さんの女性学・ジェンダー学の問題点も歴史もわかります。時代の先頭を走り続け、私たちの生きやすい社会を作ってくれた先輩からのエールに胸が熱くなること間違いありません!
-
戻れないけど、生きるのだ 男らしさのゆくえ | 清田 隆之
¥2,090
太田出版 2024年 ソフトカバー 304ぺージ 四六判 - 内容紹介 - ひとりの青年が、とまどい、ゆらぎ、つまずきながら、夫になり、父になる成長物語。その率直さに胸を衝かれる。男性が本書から学ぶことは多いだろう。──上野千鶴子 このひとの書くものはブレない。それはたぶん、自分の立ち位置と付与された力を厳しすぎるくらいに点検することを忘れないからだ。──信田さよ子 フェミニズムから受け取った重たい宿題。これからの〈俺たち〉へ。 男らしさや男性性にまつわる当事者研究として各メディアで話題となった『さよなら、俺たち』に続く最新ジェンダー・エッセイ集。ジェンダーの先にある人間の生き方、幸福を探求する。 人生の価値は、人生の豊かさは、どれだけ何かに心を揺さぶられたかでおそらく決まる。ジェンダーとは生き方や在り方に直結する問題で、私たちの言動や感受性のOS(オペレーション・システム)として機能しているものだ。そこに変化を加えようとすれば、当然ながらいろんなところがギリギリ軋む。そのストレスや不快感はバカにならず、反動的なエネルギーが生じたって不思議ではない。だからこそ思う。俺たちは頭で考えてるだけでは変われない。そのためには何かに圧倒され、言葉を失い、放心状態になるような体験を重ねることが重要で、内省も責任も、ケアも覚悟も、抵抗も希望も、きっとそういう時間から生まれるはずだ。もちろん本やドラマだけじゃない。恋愛にも、子育てにも、仕事にも、旅にも、生活にも、友達とのお茶にも、そんな感動は宿っている。「昔のほうがよかった」「ずいぶん息苦しい時代になった」「あの頃に帰りたい」って気持ちは誰の中にもあると思うけど、進んでしまった時間を、変化してしまったものを、元に戻すことはもうできない。それでも毎日は続くし、何かに心を震わせながら生きていくことは全然できる。さよならした時間に戻ることはできないけれど、男らしさの危機が叫ばれるこの時代を、俺たちはこれからも生きるのだ。 (「戻れないけど、生きるのだ」) 1 〈男〉とフェミニズム──シスターフッドの外側で 2 我は、おじさん──男性優位社会と中年世代の責任 3 被害と加害と恥と傷──泣いてる〈俺〉を抱きしめて 4 平成から遠く離れて──生産性の呪いと自己責任社会 5 家父長制への抵抗──結婚と家族、ジェンダーの呪縛 6 これからの〈俺たち〉へ──beingの肯定 - 著者プロフィール - 清田 隆之 (キヨタ タカユキ) (著/文) 1980年東京都生まれ。文筆業、「桃山商事」代表。早稲田大学第一文学部卒業。ジェンダー、恋愛、人間関係、カルチャーなどをテーマに様々な媒体で執筆。朝日新聞beの人生相談「悩みのるつぼ」では回答者を務める。桃山商事としての著書に『生き抜くための恋愛相談』『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』(ともにイースト・プレス)、単著に『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)『おしゃべりから始める私たちのジェンダー入門』(朝日出版社)、トミヤマユキコ氏との共著に『大学1年生の歩き方』(集英社文庫)、澁谷知美氏との共編著に『どうして男はそうなんだろうか会議』(筑摩書房)など。Podcast番組『桃山商事』『オトコの子育てよももやまばなし』も配信中。
-
学びのきほん フェミニズムがひらいた道 | 上野 千鶴子
¥737
NHK出版 2022年 ソフトカバー 124ぺージ A5判 - 内容紹介 - その歴史と意義が2時間でわかる、著者初の総合的な入門書。 学校で習った「男女雇用機会均等法」や「男女共同参画社会基本法」。これらは、真の男女平等を実現するものではなかった? フェミニズムはなぜ生まれ、何を変え、何を変えられなかったのか。その流れを「四つの波」に分けてコンパクトに解説する。女性参政権、性別役割の解放、#MeToo……。過去を知り、自分の経験を再定義する言葉を手に入れるために。日本におけるフェミニズムを切り開き続けてきた第一人者が、多くの経験知とともにフェミニズムがたどった道のりを語る。 - 著者プロフィール - 上野 千鶴子 (ウエノ チヅコ) (著/文) 1948年、富山県生まれ。社会学者、東京大学名誉教授。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。専門学校、短大、大学、大学院、社会人教育などの高等教育機関で、40年間教育と研究に従事。主な著書に『近代家族の成立と終焉』『家父長制と資本主義』(岩波現代文庫)、『おひとりさまの老後』(文春文庫)、『ひとりの午後に』(NHK出版/文春文庫)、『在宅ひとり死のススメ』(文春新書)、『おひとりさまの最期』『女ぎらい』(朝日文庫)、『ケアの社会学』(太田出版)など多数。
-
異性愛という悲劇 | ジェーン・ウォード, 安達眞弓(翻訳), トミヤマユキコ(解説)
¥2,640
太田出版 2024年 ソフトカバー 328ぺージ 四六判 - 内容紹介 - あなたはこれからも、怠け者で思いやりに欠け、腹を割って話せる友人もおらず、セラピーにも通おうとしない、子育て並みに手のかかる、ケア目当ての男性と交際したいですか? 異性愛の文化の中で人気を博す映画・ドラマ、恋愛指南書の変遷、ナンパ教室でのフィールドワーク、クィアの仲間たちへのインタビューを通して、同性愛者(レズビアン)の研究者がまなざす、異性愛という悲惨な異文化の正体。世界をひっくり返す、新時代のパートナーシップ論! 異性愛者の皆さんが心配だ。これは私ひとりだけの意見ではない。私たちクィアは、以前から異性愛者の文化に危うさを感じていた。異性愛者が同性愛者を忌み嫌い、暴力を振るい、クィアなサブカルチャーをなかったことにしようとするなど自分たちに被害がおよぶのを怖れるだけではなく、異性愛者の女性を抑圧する異性愛の文化に困惑し、頭を抱え続けてきた。 性的にそそられないとか生意気だとか、稚拙なメディアや自己啓発プロジェクトが作った女性を貶める陳腐なイメージが長年にわたってまかり通っている。男性が女性を性のはけ口にして、自分たちの不満を解消するようなセックスは、どう考えても理にかなっておらず、クィアの多くが異性愛者の文化に戸惑いを覚え、もっとはっきり言えば、吐き気を催すほど嫌悪している。 しかし、私たちが異性愛者の文化を心配したり、異性愛者が異性に欲情するのを否定したり、人類のあらゆる性的指向を論じたりすることは、異性愛者たちからすればわずらわしいだけだとよく知っているので、クィアがあえてこの問題に口を出すことはない。 異性愛者の人たちが心配だなんて、私は考えすぎだろうか?(本文より) - 目次 - 第1章【異性愛/ヘテロセクシャル】を定義する 異性愛という悲劇/異性愛者の悲劇:レズビアンのフェミニストは、こう分析する/証拠は山のようにある/【異性愛者/ヘテロセクシャル】の女性は大丈夫?/家父長制と異性愛規範の交差点/【女性嫌悪/ミソジニー】のパラドックス/次章以降について 第2章 そんな彼なら捨てちゃえば?――【女性嫌悪/ミソジニー】のパラドックス 【異性愛者/ストレート】でいるのも楽じゃない/20世紀初頭――男女が憎みあった時代/20世紀半ば――女性をあからさまに低く見る/20世紀末――自己啓発書に翻弄される異性愛者たち/そんな彼なら捨てちゃえば?/100年続いた異性愛のキャンペーン 第3章 ナンパアーティスト――モテ講座に潜入する ナンパビジネスのルーツ、ナンパアーティストとは/ここにもミソジニーのパラドックスが/共感し安心できる関係の構築――うまくいく(と思われる)口説きのテクニック/男らしさとセックスでの主導権を握ることとの関係性/変わりつつあるモテビジネス:モテ新時代の到来、グローバル化、そして、ポップ・フェミニスト/それでも悲劇は続く 第4章 吐きそうなほど退屈な毎日――クィアの目から見た異性愛という悲劇 異性愛は退屈である/どうしてここまで嫌う?――異性愛者の男女の悲哀/異性愛者の男性はクズ(異性愛者の女性はクズを助長させる存在)/想像力の欠如/異性愛者の儀式/ストレートは忘れっぽく、まなざしが容赦ない/セックスは下手なのに外性器の形にはこだわる/異性愛者にもいいところはある/ 第5章 包容力のある異性愛――これからの【異性愛者/ストレート】の姿 ディープ・ヘテロセクシュアリティ――包容力のある異性愛/ストレートを選んだ説明責任/女性、または女性を同一化する男性を好きになるということ/きっとみんな幸せになれる 謝辞 解説 トミヤマユキコ 原註 - 著者プロフィール - ジェーン・ウォード (著/文) カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授(フェミニスト研究)。著書に『Not Gay: Sex Between Straight White Men』(New York University Press、2015年)、『Respectably Queer: Diversity Culture in LGBT Activist Organizations』(同)がある。 安達眞弓 (アダチ マユミ) (翻訳) 宮城県出身、外資系メーカー広報を経てフリーの翻訳者に。訳書に、ジェフ・シャーレット『この、あざやかな闇』、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女子刑務所での13ヵ月』(共訳)(以上駒草出版)、タン・フランス『僕は僕のままで』、ジョナサン・ヴァン・ネス『どんなわたしも愛してる』(以上集英社)、ディーン・ジョーブ『ヴィクトリア朝の毒殺魔』(以上亜紀書房)など多数。 トミヤマユキコ (トミヤマ ユキコ) (解説) ライター/マンガ研究者。1979年、秋田県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科に進み、少女マンガにおける女性労働表象の研究で博士号(文学)取得。現在、東北芸術工科大学芸術学部准教授。ライターとして、日本の文学、マンガ、フードカルチャーなどについて書く一方、大学教員として、少女マンガ研究を中心としたサブカルチャー関連講義を担当している。2021年から手塚治虫文化賞選考委員。24年からNHK高校講座「家庭総合」(NHK Eテレ)でMC。主な著書に『バディ入門』(大和書房)、『労働系女子マンガ論!』(タバブックス)、『女子マンガに答えがある 「らしさ」をはみだすヒロインたち』(中央公論新社)、『文庫版 大学1年生の歩き方』(共著、集英社文庫)、『少女マンガのブサイク女子考』(左右社)、『夫婦ってなんだ?』(筑摩書房)などがある。
-
さらば,男性政治 | 三浦 まり
¥1,078
岩波書店 2023年 岩波新書 ソフトカバー 298ぺージ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 男性政治とは、男性だけで営まれ、男性だけが迎え入れられ、それを当然だと感じ、たまに女性の参入が認められても対等には扱われない政治である。ジェンダー平等な社会を目指す推進力が生まれているが、男性政治の最後の砦、永田町がその流れを阻んでいる。こうした日本の現実を超えて、女性も、男性も、マイノリティも、誰もが生きやすい社会への道を探る。 - 目次 - はじめに 第1章 男性ばかりの政治 第2章 二〇年の停滞がもたらしたもの――ジェンダー平等後進国が作り出した生きづらさ―― 第3章 女性を排除する日本の政治風土と選挙文化 第4章 女性に待ち受ける困難――障壁を乗り越える―― 第5章 ミソジニーとどう闘うか 第6章 なぜクオータが必要か 第7章 ジェンダー平等で多様性のある政治に向けて 謝辞 引用文献 - 著者プロフィール - 三浦 まり (ミウラ マリ) (著/文) 1967年東京都生まれ.慶應義塾大学卒業,カリフォルニア大学バークレー校大学院修了.Ph.D(. 政治学).2021年,フランス政府より国家功労勲章シュバリエ受章. 現在─上智大学法学部教授 専攻─現代日本政治論,ジェンダーと政治 著書─『 私たちの声を議会へ──代表制民主主義の再生』(岩波書店),『社会への投資〈個人〉を支える〈つながり〉を築く』(編集,同),『日本の女性議員──どうすれば増えるのか』(編集,朝日新聞出版),『女性の参画が政治を変える──候補者均等法の活かし方』(共編,信山社),『日本政治の第一歩』(共編,有斐閣),『ジェンダー・クオータ──世界の女性議員はなぜ増えたのか』(共編,明石書店)など.
-
女性のいない民主主義 | 前田 健太郎
¥1,034
岩波書店 2019年 岩波新書 ソフトカバー 238ぺージ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 日本では男性に政治権力が集中している。何が女性を政治から締め出してきたのか。そもそも女性が極端に少ない日本の政治は、民主主義と呼べるのか。客観性や中立性をうたってきた政治学は、実は男性にとって重要な問題を扱う「男性の政治学」に過ぎなかったのではないか。気鋭の政治学者が、男性支配からの脱却を模索する。 - 目次 - はじめに 第1章 「政治」とは何か 1 話し合いとしての政治 2 政治における権力 3 マンスプレイニングの罠 4 政治の争点 5 多数決と争点 第2章 「民主主義」の定義を考え直す 1 女性のいない民主主義 2 代表とは何か 3 民主化の歴史を振り返る 4 民主化の理論と女性 第3章 「政策」は誰のためのものか 1 男性のための福祉国家 2 政策は誰の利益を反映するのか 3 福祉国家が変わりにくいのはなぜか 4 政策の変化はどのようにして生じるか 第4章 誰が,どのように「政治家」になるのか 1 日本政治の二つの見方 2 有権者は誰に票を投じるか 3 政党と政治家の行動原理 4 選挙制度の影響 おわりに あとがき 主な参考文献・データベース - 著者プロフィール - 前田 健太郎 (マエダ ケンタロウ) (著/文) 1980年,東京都生まれ.2003年,東京大学文学部卒業.2011年,東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了,博士(法学).首都大学東京大学院社会科学研究科准教授を経て, 現在―東京大学大学院法学政治学研究科准教授 専攻―行政学・政治学 著書―『市民を雇わない国家――日本が公務員の少ない国へと至った道』(東京大学出版会,第37回サントリー学芸賞[政治・経済部門])
-
ケアの倫理 フェミニズムの政治思想 | 岡野 八代
¥1,364
岩波書店 2024年 岩波新書 ソフトカバー 342ぺージ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 身体性に結び付けられた「女らしさ」ゆえにケアを担わされてきた女性たちは、自身の経験を語る言葉を奪われ、言葉を発したとしても傾聴に値しないお喋りとして扱われてきた。男性の論理で構築された社会のなかで、女性たちが自らの言葉で、自らの経験から編み出したフェミニズムの政治思想、ケアの倫理を第一人者が詳説する。 - 目次 序 章 ケアの必要に溢れる社会で 第1章 ケアの倫理の原点へ 1 第二波フェミニズム運動の前史 2 第二波フェミニズムの二つの流れ――リベラルかラディカルか 3 家父長制の再発見と公私二元論批判 4 家父長制批判に対する反論 5 マルクス主義との対決 第2章 ケアの倫理とは何か――『もうひとつの声で』を読み直す 1 女性学の広がり 2 七〇年代のバックラッシュ 3 ギリガン『もうひとつの声で――心理学の理論とケアの倫理』を読む 第3章 ケアの倫理の確立――フェミニストたちの探求 1 『もうひとつの声で』はいかに読まれたのか 2 ケアの倫理研究へ 3 ケア「対」正義なのか? 第4章 ケアをするのは誰か――新しい人間像・社会観の模索 1 オルタナティヴな正義論/道徳理論へ 2 ケアとは何をすることなのか?――母性主義からの解放 3 性的家族からの解放 第5章 誰も取り残されない社会へ――ケアから始めるオルタナティヴな政治思想 1 新しい人間・社会・世界――依存と脆弱性/傷つけられやすさから始める倫理と政治 2 ケアする民主主義――自己責任論との対決 3 ケアする平和論――安全保障論との対決 4 気候正義とケア――生産中心主義との対決 終 章 コロナ・パンデミックの後を生きる――ケアから始める民主主義 1 コロナ・パンデミックという経験から――つながりあうケア 2 ケアに満ちた民主主義へ――〈わたしたち〉への呼びかけ あとがき 参考文献 - 著者プロフィール - 岡野 八代 (オカノ ヤヨ) (著/文) 1967年三重県生まれ.早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了.博士(政治学). 現在―同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授. 専攻―政治思想,フェミニズム理論. 著書―『シティズンシップの政治学――国民・国家主義批判 増補版』(白澤社),『フェミニズムの政治学――ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房),『戦争に抗する――ケアの倫理と平和の構想』(岩波書店),『ケアするのは誰か?――新しい民主主義のかたちへ』(共著・訳,白澤社),エヴァ・F.キテイ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(共監訳,白澤社),アイリス・M.ヤング『正義への責任』(共訳,岩波書店)など.
-
女性政治家が増えたら何が変わるのか | 秋山 訓子
¥1,045
集英社 2023年 集英社新書 ソフトカバー 208ぺージ 新書判 縦173mm 横106mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 今、「女」が選挙で勝つためのキーコンテンツになりつつある!? 与野党を問わず、政治家は女性の存在と女性にまつわる政策を“頼みの綱”にしているのだ。 日本の政治がいかに変わりつつあるのか――。 女性初の朝日新聞政治部次長を務めた著者が、海外の事例を含めて丹念に取材し、データとともにひもとく。 多様化が進んだ現代では政治家も多様性が求められており、分断を広げるだけでは真の男女平等につながらない。 女性政治家が増えれば〈誰もが〉生きやすい社会になるということを可視化する、新しい論点。 民主主義を機能させるのはあなたです! 【目次】 第1章 地方で芽吹く変化 第2章 女性議員が増えると政治の何が変わるのか 第3章 今、杉並区で起きていること 第4章 女性議員を増やすには 第5章 もっと女性議員を増やすには~海外編 第6章 国政は変わるのか 【著者プロフィール】 秋山訓子(あきやま のりこ) 朝日新聞編集委員。 東京生まれ。東京大学文学部卒業。ロンドン政治経済学院にて修士、筑波大学にて博士号を取得。 朝日新聞入社後、政治部、経済部、AERA編集部などを経て現職。 政治やNPO・市民社会、多様性・ジェンダーなどを中心に取材。 著書に『女は「政治」に向かないの?』『コーヒーを味わうように民主主義をつくりこむ』ほか。
-
ジェンダー格差 実証経済学は何を語るか | 牧野 百恵
¥990
中央公論新社 2023年 中公新書 ソフトカバー 248ぺージ 新書判 - 内容紹介 - 第46回サントリー学芸賞作(政治・経済部門) 歴史・文化・社会的に形成される男女の差異=ジェンダー。その差別は近年強い批判の対象だ。 本書は、実証経済学の研究から就業・教育・政治・解消後の可能性について、国際的視点から描く。 議員の女性枠導入=クオータ制が、質の低下より無能な男性議員排除に繋がる、女性への規範が弱い国ほど高学歴女性が出産するエビデンスなどを提示。旧来の慣習や制度について考える。 【書評掲載案内】 ・毎日新聞(朝刊)12月16日/大竹文雄(大阪大特任教授・経済学) ・週刊現代 2023年12月23日号/石戸諭(ノンフィクションライター) ・朝日新聞(朝刊)11月25日/神林龍(武蔵大学教授・労働経済学) ・週刊文春 2023年11月23日号/吉川浩満(文筆家) ・週刊東洋経済 2023年11月11日号/原田泰(名古屋商科大学ビジネススクール教授) ・日本経済新聞(朝刊)2023年10月28日/児玉直美(明治学院大学教授) ・熊本日日新聞2023年9月14日 - 目次 - 【目 次】 はじめに 序 章 ジェンダー格差の実証とは 第1章 経済発展と女性の労働参加 第2章 女性の労働参加は何をもたらすか 第3章 歴史に根づいた格差―風土という地域差 第4章 助長する「思い込み」―典型的な女性像 第5章 女性を家庭に縛る規範とは 第6章 高学歴女性ほど結婚し出産するか 第7章 性・出産を決める権利をもつ意味 第8章 母親の育児負担―制度はトップランナーの日本 終 章 なぜ男女の所得格差が続くのか あとがき - 著者プロフィール - 牧野百恵 (マキノモモエ) (著/文) 1975年愛知県生まれ.99年東京大学法学部卒業,2002年タフツ大学フレッチャースクール国際関係修士課程修了,同年アジア経済研究所入所.11年ワシントン大学経済学部博士課程修了,Ph.D.(経済学).在ニューヨーク,ポピュレーション・カウンシル客員研究員を経て現在、アジア経済研究所開発研究センター主任研究員.専攻/開発ミクロ経済学,人口経済学,家族の経済学.共著に 『コロナ禍の途上国と世界の変容』(日経BP / 日本経済新聞出版,2021年).
-
部落フェミニズム | 熊本理抄, 藤岡美恵子, 宮前千雅子, 福岡ともみ, 石地かおる, のぴこ, 瀬戸徐映里奈, 坂東希, 川﨑那恵
¥2,640
SOLD OUT
エトセトラ 2025年 ソフトカバー 288ぺージ 四六変形判 縦188mm 横131mm 厚さ17mm - 内容紹介 - ないものとされてきた存在を可視化する、 部落女性9人による実践と思想。 婦人水平社100年の姉妹たちの歴史、レイシズムとしての部落差別、識字文集、聞き取り、自立生活運動、フェミニスト・カウンセリング、部落解放運動、在日朝鮮人運動、障害者運動、反差別運動、むらの「食」の記憶、地域・コミュニティ…… 被差別部落をルーツに持つ女性たちが、それぞれの研究や活動現場から「部落」を語り直す、これまでになかったフェミニズムの書。 - 目次 - 編者まえがき 第1章 部落女性の「不可視化」とフェミニズム──レイシズムとしての無関心 /藤岡美恵子 第2章 祖母、母、わたしと婦人水平社の姉妹たち/宮前千雅子 第3章 私から、われわれ、そして私へとつながる物語/福岡ともみ 第4章 私が生きのびるための思想・生活・運動/石地かおる(聞き手:のぴこ+川﨑那恵) 第5章 私たちはここにいる/のぴこ 第6章 「食」の記憶に浮かびあがる部落女性たち──ある皮なめしのムラの聞き取りから/瀬戸徐映里奈 第7章 地域・コミュニティにとって「当事者」とは誰か?/坂東希 第8章 私たちが部落を語るために──部落に生きる者たちの系譜/川﨑那恵 第9章 不可視化への歴史的抵抗、主体と権利の奪還/熊本理抄 あとがきにかえた謝辞 - 前書きなど - 編者まえがき 熊本理抄 全国水平社創立から100年となる2022年、部落問題としては異例なほどの賑わいがメディアで見られた。翌年の2023年、波が引いたように静まりかえる。部落にルーツがあることを大切にしながらそれぞれの自己表現で生きる人びと、部落差別を不安に思いながら息をひそめて生きる人びとが、身近に、あるいは現実社会に、いないものにされる日常に戻った。地域レベルでは、婦人水平社100年に関連する取り組みが部落女性の主催で開かれはしている。しかしながら、研究や運動が不在としてきた部落女性を、さらになきものにしようとする100年後の現実世界を生きる目撃者になってしまった。 おりしも「インターセクショナリティ」が人口に膾炙(かいしゃ)していたときである。100年前から部落女性たちが訴えてきた「二重、三重の差別と圧迫」を閑却(かんきゃく)する社会的処遇がいっそう際立ち、ぞっとした。部落解放運動からの歴史抹消と、フェミニズムからの歴史抹消が交差する瞬間に立ち会うことになる。概念としての「インターセクショナリティ」には関心をもつ。しかし、「二重、三重の差別と圧迫」なる表現でみずからの位置と経験を打ち出す部落女性のユニークな視点と実践が、社会をどのように捉え、実際に変えてきたのか、その歴史と思想への関心は示されない。このままではいけない。1920年代に、社会からいないものにされていた部落女性の存在を、一世紀後に生きる私までもが不可視化すれば、二重三重の不可視化に加担することになる。 歴史をさらに繰り返さないため、2023年の夏、エトセトラブックスの松尾亜紀子さんに連絡した。部落女性のフェミニズム思想をテーマに本を出したい。「フェミニズムの本を届ける出版社」であるエトセトラブックスから出したい。フェミニストに届けたい。それが本書の始まりとなる。 エトセトラブックスのホームページには次のように記されている。 まだ伝えられていない女性の声、フェミニストの声を届ける出版社です。 これまでエトセトラ(その他)とされてきた女性の声は無限にあり、フェミニズムの形も個人の数だけ無限にあります。 そんな〈エトセトラ〉を届けるフェミニストプレスです。 伝えても届けても聞かれない声、聞こうともされない声、フェミニズムとは見なされない声、声を聞く機会がもっと開かれているはずの後人から等閑(とうかん)に付される声、女性解放運動のなかで「その他」とされる声、部落解放運動のなかで「その他」とされる声、歴史の「その他」としてさえ記録されない声、無限にありつつも、中心と「その他」の関係は揺るがないと見なされる声。 部落女性の被る抑圧、かれらが担ってきた生活と運動、それらから生まれる思想を本にしたい。書き手自身も部落女性で、自身の経験を絡めながら書く本をつくりたい。そんな私の声を拾った松尾さんからの返事は早かった。「ぜひ刊行したい」。 秋になって松尾さんとの打ち合わせを数回重ねながら、執筆依頼を始めた。部落への帰属意識の程度、部落コミュニティや部落解放運動とのつながりの形態は多様であるが、「部落女性」との自己認識をもっていることを執筆者の共通点とした。本書が呼び水となり、二作目、三作目が出てくれば、この自己認識も問われるだろう。100年後を生きる部落女性たちから批判される本であってほしい。 本書タイトルである「部落フェミニズム」の名付けをめぐり、執筆者から懸念と躊躇が出される。部落に対するヘイトと女性に対するミソジニーが吹き荒れるなか、実名で書くものがもたらす波及効果を想像できないこと、自身の立ち位置をフェミニストとして、その思想をフェミニズムとして定義するのはためらいがあること。明確な答えのないまま、これら疑念と問いを反芻しつつ、発刊に向けて動き出す。全国水平社創立記念日の3月3日、国際女性デーの3月8日、国際人種差別撤廃デーの3月21日、これら歴史的起点を踏まえて、出版目標を2025年3月に設定した。 2023年12月、執筆者がはじめて顔合わせをした。「自己」がいかに多様な属性で成立しているか。歴史と社会構造に「自己」がいかなる影響を受けながら存在しているか。さまざまな社 会課題と社会運動に接点をつくる「自己」はどのような影響を社会構造に与えつつ生きているか。 濃密な自己紹介からすでに本書は始まっていた。 2024年2月、各執筆者の原稿構想をもとに2日間の話し合いをもった。次回には原稿草案をもち寄っての合宿をしたいと提案したときだった。健常者のなかに障害者が一人という構図が常態化しているやりきれなさを、石地かおるさんが言葉にした。健常者を前提とする食事や休憩の時間規範では参加が阻まれること。全身性の障害がある石地さんの身体が見えないまま、石地さんが介助者をどう動かしているかが見えないまま、オンラインで石地さんという人間について述べていくのは限界があること。何か月も前から介助者を手配しなければいけないこと。合宿に到達するまでにいろいろな用意が必要なこと。不可視化されてきた存在を可視化しようとする場が、不可視化を生む。2024年7月の原稿草案読み合わせは、石地さんが活動する自立生活センターリングリングの体験室を借りて、2日間を共に過ごし行なった。 同時代、次代を生きる部落女性に向けて発信したい。発刊までの過程を重視し、執筆者が共同でつくりあげていくものにしたい。部落女性の思想と実践に、執筆者各人の思考と経験を交差させながら、今私たちが考える部落フェミニズムを浮き彫りにしたい。そこで生まれる矛盾と葛藤もそのまま言語化したい。執筆依頼の際にそう伝えた。概念を用いずに、インターセクショナリティを実証することも重視した。書き手の存在、経験、思想がインターセクショナルでないはずがない。インターセクショナルでないフェミニズムもない。 1999年、反差別国際運動(IMADR)が、「マイノリティ女性に対する複合差別研究会」を立ち上げる。「単数の差別などあるのか」「単一要素に還元できる差別があるのか」と核心を突くような質問を幾度か受けた。差別は単独の形態で成立しないこと、一人の人間に一つの形態の差別が影響を与えるなどないことを了解した質問だった。差別を受ける者は感覚的に知っている。 部落だけで生きている人はいない。女性だけで生きている人はいない。自分の立ち位置や困難を、一つの差別で説明するなどできはしない。女性差別、部落差別といった具合に、差別を切り離せると思っている人たちに、女性差別、部落差別と言えば、自分の経験を説明するに事足りると思っている人たちに、女性差別撤廃、部落差別撤廃を訴えれば、自由への道を切り拓けると思っている人たちに、「あなたの言う女性差別は私の体験を言いあらわせない」「あなたの言う部落差別に私の体験は含まれていない」と異議申し立てをする必要があった。 自分たちの立ち位置と困難を切り分けることなく、またそれらを説明する言葉がないときに、部落女性のつかんだものが「複合差別」だった。複合的な抑圧を生み出すマジョリティ社会を照らす抵抗概念だった。しかしいつのまにか、マイノリティ内部の問題、マイノリティ相互の問題を「発見」したかのように記述し、その「問題」を名付ける言葉へと簒奪(さんだつ)されていった。マジョリティ社会がマイノリティ女性の立ち位置と困難を切り分けてまなざし、説明するための概念、分析する手法になってしまった。複合的な抑圧を被る者が、複合的な圧力を加える側を照射するために磨いてきたのが「複合差別」だったのに。 部落フェミニズムを名乗ることによって、無冠のフェミニズムに付録をつくろうとしているのではない。部落フェミニズムは、本書執筆者たちの創造物でも独占物でもない。部落女性が生きたすべての時代に、差別と抑圧のなかを生きたすべての部落女性が、部落フェミニズムを生きてきた。圧倒的な不可視化と沈黙の強制が働き、私たちがその思想を生き、その思想に生かされることを奪おうとしている。 本書は、今を生きる部落女性が、部落フェミニズムを掘り起こし、書き手の身体を通過させた言葉をもって、未来を生きる者たちに、その思想を手渡す営みである。歴史資料、聞き書き、識字文集、インタビュー、自立生活運動、フェミニスト・カウンセリング、ピア・カウンセリング、部落解放運動、在日朝鮮人運動、障害者運動、フェミニズム、反差別運動、食生活と産業、まちづくり運動をつうじて、私たちが先人に出会ってきたように、本書をつうじて、同時代、そして未来を生きる人たちに出会うことを願いながら。 - 著者プロフィール - 熊本理抄 (クマモト リサ) (編著) 近畿大学人権問題研究所教員。人種、階級、ジェンダー、セクシュアリティが絡み合ってもたらす抑圧、その抑圧からの自由と解放を求める社会運動に関心がある。研究と運動の主たる現場は、日本、インド、米国、国連。主著に『被差別部落女性の主体性形成に関する研究』(2020年、解放出版社)がある。現在取り組んでいる活動と研究はもりだくさんで、隣保館を中心に行なわれる相談支援、学校における人権教育とジェンダー教育、主体性と関連するマイノリティ女性の学習と労働、同和対策事業等マイノリティを対象とした社会政策など。なかでもとくに聞き取りが大好き。生きてきた軌跡から社会構造に向き合いつづけたい。そしてものづくりが大好き。つぎの人生では職人になりたい。 藤岡美恵子 (フジオカ ミエコ) (著/文) 法政大学大学院非常勤講師(「国際人権論」を担当)。1980年代末から2000年代半ばまで国際人権NGO反差別国際運動(IMADR)で専従職員やプロジェクトコーディネーター。その後特定の団体には所属せずNGOと政府の関係、レイシズム、植民地主義の問題にとりくむ。主な論文に「Condemning J. Mark Ramseyer’s Paper “On the Invention of Identity Politics: The Buraku Outcastes in Japan”」(共著、The Asia-Pacific Journal Japan Focus, Volume 19, Issue 9, Number 8, 2021)。共著書に『終わりなき戦争に抗う』(新評論)など。植民地主義にもレイシズムにも正面から向き合って来なかった日本社会で〈反‐反差別〉が勢いを増す中、日本のレイシズムを解明する作業に微力ながら加わりたいと考えている。織物、刺繡が大好きな「布フェチ」。 宮前千雅子 (ミヤマエ チカコ) (著/文) 大学の非正規研究員と非常勤講師をしています。被差別部落に暮らしたことのない部落出身者。部落の外に、部落問題を含めた人権課題を語りあえるネットワークづくりをしたいと思い、活動してきました。ハンセン病問題やジェンダーの課題、性被害をなくすことにもかかわっています。興味があるのは、マイノリティの近代史。これまで歴史のなかに埋もれ、注目されてこなかったものをあきらかにしたい、そして差別を生み出し再生産する社会のしくみをあぶり出したいと思います。とりわけ最近は、部落女性の歴史をまとめるため奮闘中。100年前の女性たちと対話する日々です。中学生のときから阪神タイガースの大ファン。 福岡ともみ (フクオカ トモミ) (著/文) 1956年生まれ。人は人をなぜ差別するのだろうかという疑問を持ち生きてきた。1995年、沖縄少女レイプ事件に衝撃をうけ、親友と性暴力被害者やDV被害者のサポートを始める。1999年、DV被害者が加害者となった裁判に関わり、支援とは何かを考える原点となる。2013年、性暴力被害者支援センター・神戸の設立に参画。現NPO法人性暴力被害者支援センター・ひょうご理事、ウィメンズカウンセリング京都スタッフ/認定フェミニストカウンセリング・アドヴォケイター。共著『笑顔を取り戻した女たち マイノリティー女性たちのDV被害――在日外国人・部落・障害』(パド・ウィメンズ・オフィス、2007年)、『フェミニストカウンセリングの実践』(世界思想社、2010年)など。趣味は、いつのまにかインドア派。自他ともに認めるテレビっ子。 石地かおる (イシジ カオル) (著/文) 自立生活センターリングリング障害者スタッフ。24時間介助で地域での自立生活を実践中(私の介助者になりませんか?)。全国自立生活センター協議会ピア・カウンセリング委員会副委員長時代に全国の障害者にエンパワメントを伝える。40代半ばで女性であること、被差別部落にルーツがあることを自覚し、さらなるエンパワメントにチャレンジしている。 【大事に思っていること】優生思想撤廃、人権、差別をなくす取り組み、人とのつながり。 【好きなこと】食べること、料理、スーパー巡り、音楽、推し活、旅、パズルゲーム。 のぴこ (ノピコ) (著/文) 1983年生まれ。会社員、非婚出産、フェミ登山部。大阪市内の部落で、同和保育、解放子ども会に通い、小学生までを過ごす。制度から周縁化されたこと(すなわち“一般並み”から外れたこと)へ関心を向けてきた最近は、ジェントリフィケーションが進む釜ヶ崎の近くで小さなコミュニティスペースを友人たちと運営している。いつも心に反戦・反天皇制・反家父長制。自律・相互扶助・フェアネスが可能なあり方を模索中。 【好きな場所】本屋、飛行機、クロスバイク、おいしいコーヒーがあるところ、日常の営みが綴られたインターネット、フェミニストと登る山、Three chords and the truthを聞くことが出来るライブ。 瀬戸徐映里奈 (セト ソ エリナ) (著/文) 1986年関西生まれ。近畿大学人権問題研究所教員。父母の姓を並べて、名乗り始めて16年。名前は、朝鮮読みして「よんりな」と呼ばれることも。研究テーマは、いきものがたべものになり、胃袋に入るまでに生まれる様々な関係をマイノリティの食卓から考えること。特に在日ベトナム人にとっての食と農に注目し、そこから浮かぶ葛藤やつながりの創出、立場による権利の差を考察してきました。自分も耕す土を確保し、種を蒔き、食材を育てたい!と思い、近所によい耕作地を探し中(といいながら、数年経過)。移民・難民問題、在日朝鮮人運動と部落解放運動に関わりつつ、試行錯誤の毎日。 坂東希 (バンドウ ノゾミ) (著/文) 大阪公立大学教員。関心は、非行・犯罪臨床、トラウマからの回復、修復的司法、コミュニティづくりなど。非行や犯罪行動を有する少年・成人を対象とした教育プログラムの実践と研究に携わる。共著に『アディクションと加害者臨床』、『治療共同体実践ガイド』(いずれも金剛出版)など。和歌山市内の部落に生まれ、高校卒業までを過ごす。反差別国際運動(IMADR)で勤務した後、大阪大学大学院で非行・犯罪領域の心理臨床を学ぶ。同時期に出会った大阪府箕面市の北芝(本文参照)で胃袋をつかまれ、2011年からNPO法人暮らしづくりネットワーク北芝で6年ほど働く。瓶ビール、錆びた鉄、古い木箱、破れやほつれ、穴の空いた布に引き寄せられます。 川﨑那恵 (カワサキ トモエ) (著/文) 1983年大阪生まれ、京都で娘と2人暮らし。大学の事務職員。シェアキッチン&スペース「スウィングキッチンYour」運営メンバー。部落出身の両親のもとに生まれ、幼い頃父の故郷の部落で暮らす。大阪市立大学入学後、部落問題を学び始める。各地の部落やその他の社会問題(新潟水俣病など)の現場を訪問し、人と出会い腹を割って語り合う飲み会を重ね、標語「寝た子を起こして、仲良くごはん」を思いつく。2024年、同標語を題名にしたエッセイの連載を雑誌『エトセトラ』で開始。これから探究したいテーマは近代日本における部落差別と優生思想、家父長制イデオロギーの形成過程と関連性。暇を見つけては映画館での映画鑑賞・好きなミュージシャンのライブ鑑賞・友人たちとごはん会。
-
だったら、あなたもフェミニストじゃない? | アルテイシア
¥1,980
講談社 2025年 ソフトカバー 224ぺージ 四六判 - 内容紹介 - フェミニスト=性差別に反対する人。 その反対語はセクシスト(性差別主義者)。 あなたはどっち!? 武田砂鉄、楠本まき、津田大介、瀧波ユカリ、竹田ダニエル、藤井サチ、渡辺満里奈 … 7人と語り合うフェミニズムとの出会いとこれからをまとめた対談集! 対談7本収録 武田砂鉄 「男同士でケアし合うこと、自分で自分をケアできること」 楠本まき 「物心がついた時にはフェミニストだった」 津田大介 「それって女性はいつもだよ、と言われてハッとしました」 瀧波ユカリ 「物言う女がブス呼ばわりされるだけのことじゃん」 竹田ダニエル 「人と違う意見があること自体に価値がある」 藤井サチ 「私が感じてきた生きづらさは、自分のせいじゃない」 渡辺満里奈 「自分を大切にするってどういうこと?」 そのほか、書き下ろしコラム7本収録 「パンツを買うのは誰?」 「私の中にいる少女」 「フェミ男子の作り方」 「黒歴史は恥だが役に立つ」 「この子たちは貝なのかしら?」 「フェミニズム効果」 「女に生まれてよかった」 - 著者プロフィール - アルテイシア (アルテイシア) (著/文) フェミニズムを明快に軽快に語り下ろす作家。 主な著書に、『フェミニズムに出会って長生きしたくなった。』『モヤる言葉、ヤバイ人』『離婚しそうな私が結婚を続けている29の理由』『40歳を過ぎたら生きるのがラクになった 』『オクテ女子のための恋愛基礎講座』『59番目のプロポーズ』ほか多数。
-
フェミニスト・ファイブ 中国フェミニズムのはじまり | レタ・ホング・フィンチャー, 宮崎真紀(訳), 阿古智子(解説)
¥3,080
左右社 2024年 ソフトカバー 328ージ 四六判 - 内容紹介 - 「闘争することが日常だった。もし闘争をやめたら、私が私でなくなってしまう。」 2015年国際女性デー、中国で痴漢反対のステッカーを配布しようとし、逮捕された5人の女性がいた。 まったく無名だった彼女たちは、逮捕・拘束されたことにより世界的な注目を集める。「女権五姉妹(フェミニスト・ファイブ)」の誕生である。 家父長制的権威主義国家としての中国は、性暴力をゆるし、女性たちを「産む機械」に貶め、その自由を奪ってきた。 なぜ独裁者(習近平)は、武器を持たない彼女たちを恐れたのか? 逮捕、拘留、脅迫、検閲、暴力。政府による抑圧が強まるなか、フェミニストはどのように声をあげ、行動したのか。 その声はやがて、政治的表明を避けていた女性たちをも動かしてゆき……。 独裁者も恐れたフェミニストたちの姿を追う。 解説は、現代中国の政治・社会変動、人権問題などを研究する阿古智子氏。 「女権五姉妹」以前・以後の中国フェミニズム運動を概括できる一冊。
-
おしゃべりから始める私たちのジェンダー入門 | 清田 隆之
¥1,925
朝日出版社 2023年 ソフトカバー 264ページ 四六判 - 内容紹介 - あのとき悩んだあのことは、全部ジェンダーの問題だったのかも・・?! 非モテ男性たちのぼやき、仮性包茎に『うっせぇわ』、『おかあさんといっしょ』や母親からの過干渉、ぼる塾、阿佐ヶ谷姉妹のお笑い、ZARDに朝ドラの男性たち、パワハラ、新興宗教、ルッキズム…… ジェンダーを自分事として考えるために。 共同通信配信の好評エッセイ「清田隆之の恋バナ生活時評」を大幅加筆。より正直に、言葉の密度高く書籍化。 日々を暮らす中で感じたモヤモヤを、誰かと話しながら言語化していく営みこそ、ジェンダーという巨大にしてつかみどころがなく、それでいて根源的で影響力も計り知れない問題に向き合うためのきっかけになるのではないか。私というミクロの世界と、社会というマクロの世界は、どこかで確実につながっている。――「まえがき」 - 目次 - 第1章 〈男〉について考え続けた2年間のこと 恋バナは楽しい。でも、どんどんしづらいものになっていった/痴漢被害に憤る女、痴漢冤罪に怯える男/男たちは自分のことをわからないままでいいのか… 第2章 コロナと育児と生活の限界 子どもの成長はあっという間。でも、大人の1年だってそれなりに長い/自分を許してくれない〝リトル清田〞の厳しさ/子どもが風邪をひくと一瞬で詰む日々… 第3章 #stayhomeと令和のエンタメ 朝ドラの弱くて優しい男たち/阿佐ケ谷姉妹に感じた〝男性的〞ではない笑いの感覚/「ガッキーロス」に独禁法まで持ち出す〝ノリ〞の気持ち悪さ… 第4章 心を開いて、清田くん! 恋愛のモヤモヤに潜む政治意識のズレ/「暴力とコミュニケーションが紙一重」の領域で傷つく男性たち/「お茶する」ことの醍醐味、ガールズトークの文化に学んだこと… - 著者プロフィール - 清田隆之 (キヨタタカユキ) (著/文) 1980年東京都生まれ。文筆業。恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。早稲田大学第一文学部卒。これまで1200人以上の恋バナに耳を傾け、恋愛とジェンダーをテーマにコラムを執筆。朝日新聞be「悩みのるつぼ」では回答者を務める。 単書に『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)、『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)、桃山商事名義としての著書に『生き抜くための恋愛相談』『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』(イースト・プレス)、澁谷知美氏との共編著に『どうして男はそうなんだろうか会議──いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと』(筑摩書房)、トミヤマユキコ氏との共著に『文庫版 大学1年生の歩き方』(集英社)などがある。
-
女性議員を増やしたい ZINE | 濵田真里
¥1,100
タバブックス 2023年 ソフトカバー 58ページ B6判 - 内容紹介 - ジェンダーギャップ指数で日本は政治分野が146カ国中139位。なぜ日本には女性議員が少ないのか。 政治家=スーツを着た男性、家庭と両立できない仕事という固定概念、さらに可視化されにくい女性議員・候補者へのハラスメント。 変化する社会課題解決に向け、多様な人々が政治参画するための第一歩を考えます。 これまでずっと男性主体で続いてきた「政治」を解体し、もっと多様な人たちが関われるものにする作業を、たくさんの人たちと一緒にやっていきたい。1人でも多くの人に、女性議員を増やすためにできることを見つけてほしいという思いから、このZINEを作成しました。 【目次】 はじめに 1章 女性議員はどれくらいいる? 2章 なぜ女性を増やす必要がある? 3章 女性議員が増えない理由 4章 女性議員に対するハラスメント問題 5章 女性議員・候補者のサポート活動 6章 私たちにできること 応援・ボランティア・バイスタンダー 付録① 選挙ボランティアのしおり 付録② こどもと一緒に選挙ボランティアしてみよう!リーフレット 付録③ もっと知りたい人のためのおすすめ本リスト
-
家父長制はいらない 「仕事文脈」セレクション | 仕事文脈編集部(編)
¥1,540
タバブックス 2024年 ソフトカバー 160ページ B6変形判 縦173mm 横123mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 格差、差別、バッシング、家族、戸籍……色んなひとが困っているけど、これって全部同じ問題=家父長制なんじゃないか? さまざまな角度から「仕事」を考えるリトルマガジン『仕事文脈』。近年掲載した記事の中からフェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティにまつわる文章を再編集。性差別的な問題の根幹にある、男性支配的な社会システムである家父長制を解体するための言葉を収録。 - 目次 - 1.ことば・表現 小さな言葉 小沼理 Shitが溢れるインターネット空間 濵田真里 空白のビルボードを見つめて 小林美香 2.カルチャー 「伝え方が悪かったかな、勘違いさせてごめん!」 ニイマリコ 「伝統」を解体する際に 小田原のどか 美術の場でセーファースペースをつくる ケルベロス・セオリー 3.家族 文学の中の「オンナ・コドモ」ーあるいは家庭ーの領域の仕事 小川公代 シルバニアファミリーから考える 浪花朱音 結婚願望がゼロになるまで 笛美 4.社会・政治 政治家だけじゃない 私たちだって主役であるべき 和田靜香 その家父長制は誰のため?──マジョリティ男性に必要な学びとレジスタンス 清田隆之 安倍晋三という政治家が力を持った時代、女性や家族、性的マイノリティをめぐる政策はどう展開されたのか 山口智美 5.セックス びわこんどーむくんがゆく。 清水美春 セックスワーク・イズ・ワークを拒むもの 戸田真琴 6.クィア 点が線になるまで、線が面になるまで 和田拓海 ひとりで生きたい とりうみ 台湾のナイトクラブで婚姻平等を体験する 燈里 働きながら性別移行した私の経験 おいも - 前書きなど- 『仕事文脈』は、仕事や生き方、社会を考えるリトルマガジンです。近年、社会課題や政治にまつわるテーマを多く取り上げていますが、特にジェンダーやセクシュアリティ、フェミニズムにまつわる記事に大きな反響があります。そこで、この数年にわたり掲載した記事を集め、一冊の本として再編集しました。 さまざまなトピック、問題点を検証していく過程で、ジェンダー差別の要因が依然として強固な男性支配的な社会システムにあり、その背景には「家父長制」があることを実感しました。差別する側を指し示す言葉としての「家父長制」に着目し、その構造や概念を解体していきたい、という意図を込めたのが本書『家父長制はいらない』です。
-
「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。 | 小川 たまか
¥924
筑摩書房 2025年 ちくま文庫 ソフトカバー 256ページ 文庫判 - 内容紹介 - 「わたし」を奪われずに生きるために。 性暴力被害、ジェンダー格差、年齢差別、#MeToo…… 社会から軽く扱われてきた暴力に声を上げ続けた記録。 文庫版新章「自由のほうへ行くために」を増補! 社会から隠されてきた小さな声を丹念に取材し続ける著者が、わたしたちに降りかかる「らしさ」の呪いを断ち切り、生きづらさを理解するための新たな補助線を書き加えていく。性暴力被害やハラスメント、痴漢犯罪、#MeToo、2017年と2023年に行われた性犯罪刑法改正──。この不合理な世界で闘うあなたを決してひとりにしない、レジスタンス・エッセイ。新章「自由のほうへ行くために」を増補。 この社会を見る角度や場所を変えなければいけない。 その周辺で何が起きているか見つめなければいけない。 ――(本文より) カバー装画 Kwon Seoyong カバーデザイン 芥陽子 - 目次 - はじめに Ⅰ 「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。(二〇一六~二〇一八) プロローグ バザーとiPad 越しのお祈り 手を伸ばさなかった話(1) 手を伸ばさなかった話(2) 大海は近いか遠いのか 加害者が語ること 年齢の話 手伝ってくださいと言われてよかったと思った話 炎上ばかりの現代で覚えておきたい歴史 No means No 私の体は私のもの もう1 つの「死にたい」検索結果の話 外見をほめられたら必死で否定しなければいけないあの雰囲気について 警察行く行かないの話&行っても意味ないのかとかの話 死と型 子どもにとっての強者 取材と暴力 生まれてから十二年間だけ猶予期間 フィクションと実相 手を伸ばさなかった話(3) 半分だけわかる、でもいいと思う 男女平等の話 女の人の体が好き 美人とセクハラ 透明な痴漢常習者 前に進む おわりに Ⅱ 自由のほうへ行くために(二〇二二~二〇二四) 女性が幸福な国 遠ざけられてきたもの ネグレクト 令和のご不快構文 従順な最後の世代 大切な話だから声をひそめて Column 持続可能な生活 百円ショップのサンセベリア 猫の同意 文庫版 おわりに - 著者プロフィール - 小川 たまか (オガワ タマカ) (本文) 1980年東京生まれ。大学院卒業後、2008年に共同経営者と編集プロダクションを起ち上げ取締役を務めたのち、2018年からフリーライターに。Yahoo!ニュース個人「小川たまかのたまたま生きてる」などで、性暴力に関する問題を取材・執筆。著書に『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)、『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)、共著に『わたしは黙らない──性暴力をなくす30の視点』(合同出版)がある。エトセトラ特集号「ジェンダーと刑法のささやかな七年」(etc.books)では責任編集をつとめる。