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男女の進学格差はなぜ埋まらないのか? 「ジェンダー・トラック」について考える | 中西 祐子(著)
¥748
岩波書店 2025年 岩波ブックレット ソフトカバー 80ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ5mm - 内容紹介 - 今の日本は、先進諸国で大学進学の男女格差が最も大きい国だ。それはなぜなのか。学校の日常場面での「隠れたカリキュラム」やペアレントクラシー(親の教育期待・教育投資)に見られる男女間格差、大卒女性の学歴やスキルが低く評価される労働市場の問題など、国際統計を含む多彩なデータから社会のあり方を検証する。 - 目次 - 第1章 海外では女性のほうが高学歴 第2章 「ジェンダー・トラック」と隠れたカリキュラム 第3章 ぺアレントクラシーと学歴の経済的見返りにみられるジェンダー間格差 第4章 アメリカではなぜ大学進学率の男女逆転が起きたのか 第5章 「医学部入試不正問題」であきらかになったこと 第6章 未来はどうなる? 主な参考文 - 著者プロフィール - 中西 祐子 (ナカニシ ユウコ) (著) 武蔵大学社会学部教授.お茶の水女子大学大学院博士課程人間文化研究科修了.博士(学術).専門は教育社会学,ジェンダーの社会学.著書に『ジェンダー・トラック――青年期女性の進路形成と教育組織の社会学』(東洋館出版社),『平等の教育社会学――現代教育の診断と処方箋』(共編著,勁草書房),『ジェンダー論をつかむ』(共著,有斐閣)など.
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産む自由/産まない自由 「リプロの権利」をひもとく | 塚原 久美(著)
¥1,089
集英社 2025年 集英社新書 ソフトカバー 240ページ 新書判 縦173mm 横106mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 妊娠・出産したいか、したくないか。いつ産むか、何人産むか──。そのほか、中絶、避妊、月経、更年期に伴う心身の負担など、生殖関連の出来事全般に関し、当事者がどのような選択をしても不利益なく生きることのできる権利を「リプロの権利」という。1990年代、女性にとって特に重要な権利として国際的に定義・周知されたこの人権について、日本でほぼ知られていないのはなぜなのか。中絶問題研究の第一人者が国内外での議論の軌跡をたどり解説する。少子化対策と称し「出産すること」への圧力が強まる今、必読の書。 【目次】 はじめに~日本社会から欠落している「リプロの権利」の視点 序章 リプロの権利は「人権」のひとつ 第一章 リプロの権利はいかにして生まれたか 第二章 人口政策に翻弄された日本の中絶・避妊 第三章 二〇〇〇年代、日本政府の「リプロ潰し」 第四章 世界はどのように変えてきたのか 終章 日本の今後に向けて おわりに 【著者略歴】 塚原久美(つかはら くみ) 中絶問題研究家。1961年生まれ。国際基督教大学卒業。翻訳者・ライターを経て、自身の妊娠・出産を機に中絶問題研究を始める。2009年、金沢大学大学院社会環境科学研究科で博士号(学術)取得。公認心理師資格を得て、中絶ケアカウンセラーも務める。著書に『中絶技術とリプロダクティヴ・ライツ』(勁草書房)、『日本の中絶』(ちくま新書)、共訳書に『新版 中絶と避妊の政治学』(岩波書店)など。
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イラストで出会う女性たちのいる美術史 隠されてきた「偉大な」芸術家の物語 | 李君棠(著), 垂垂(絵), 多田麻美(訳)
¥3,300
フィルムアート社 2025年 A5判 - 内容紹介 - なぜ偉大な女性芸術家は「いなかった」のか? アルテミジア・ジェンティレスキ、マリア・ジビーラ・メーリアン、葛飾応為、ベルト・モリゾ、フリーダ・カーロ、リー・クラスナー、ルイーズ・ブルジョワ…… イラストとマンガで学ぶ、23人の語られなかった「美術の物語」。 ルネサンス、バロック、浮世絵、印象派、バウハウス、シュルレアリスム、現代美術まで── 本書は美術の歴史における重要な出来事や潮流を解説しながら、13世紀から現代にいたる23人の女性芸術家の歩みをたどり、これまでの美術史の「もう半分」とも呼べる世界を浮かび上がらせます。 「北斎の娘」とは、「マネのミューズ」とは、「ロダンの恋人」とは、「ポロック夫人」とは、誰だったのか。 男性の名前の影に隠されてきた女性たちを、ひとりの芸術家として見つめ直し、それぞれが驚くべき創造へと至った軌跡を明らかにします。 本書はまた、美術史家リンダ・ノックリンの立てた問い「なぜ偉大な女性芸術家はいなかったのか?」に対して、個々の芸術家の背景を踏まえて応答します。 女性たちを「美術の物語」から退けてきた社会の構造や制約を、フェミニズムの視点から解き明かしています。 豊富なイラストとマンガで、世代を超えて楽しめる、新しい美術史入門。 あなたの世界を広げ、知的好奇心を刺激し、ときには勇気づけてくれる一冊です。 【本書に登場するおもな女性芸術家】 カタリナ・ファン・へメッセン ソフォニスバ・アングイッソラ ラヴィニア・フォンターナ アルテミジア・ジェンティレスキ ユディト・レイステル ラッヘル・ライス マリア・ジビーラ・メーリアン アンゲリカ・カウフマン 管道昇 文俶 葛飾応為 ベルト・モリゾ メアリー・カサット カミーユ・クローデル マリアンネ・フォン・ヴェレフキン マリアンネ・ブラント レオノーラ・キャリントン フリーダ・カーロ タマラ・ド・レンピッカ リー・クラスナー ジョージア・オキーフ アイダ・オキーフ ルイーズ・ブルジョワ - 目次 - 序文 女性芸術家になること 文/竜萩 まえがき 歴史上に偉大な女性芸術家はいたか? なぜ偉大な女性芸術家はいなかったのか? 第1章 フランドルとイタリア 15~17世紀 芸術家は生まれつき芸術家なの? カタリナ・ファン・へメッセン 私は芸術家 私を見て 誰が「偉大さ」を定義するの?──最初に美術史を書いた人 ソフォニスバ・アングイッソラ 歴史家に認められることがゴールじゃない ラヴィニア・フォンターナ なぜ女性は女性のヌードを描けないの? アルテミジア・ジェンティレスキ 「女性ヒーロー」の代弁者 第2章 オランダ、フランス、スイス、イギリス 17~18世紀 芸術は路上の露店で売れるもの?──オランダの公開芸術市場 ユディト・レイステル 美術界も嘘が嘘を呼ぶ? 宝物はみんなのもの──驚異の部屋から現代の博物館の誕生まで ラッヘル・ライス 千金に値する花 マリア・ジビーラ・メーリアン 毛虫を美術史に残すにはどうすればいい? 待って、まさかイタリア人だけが何がよい芸術か定義できるの? アンゲリカ・カウフマン 「絶対的に完璧」な女性芸術家なんて存在するの? 第3章 中国と日本 13~19世紀 彼女たちは忘れられる運命なの? 管道昇 乾隆帝は言った「書道であれ、絵画であれ、みな彼女から学ぶべきだ」 文俶 三百年来 中国の花鳥画にもっとも秀でた女性 絵はどこに現れる?──日本の応用美術 日常生活をめぐる芸術──浮世絵 葛飾応為 筆跡が見つからないのは私の助手としての美徳 第4章 フランス 19世紀 「ジャポニスム」 描いた後、どこで観てもらう?──愛と憎しみが入り混じるサロン・ド・パリ サロン・ド・パリ 芸術家と評論家 どちらの意見に値打ちがある?──芸術家が一銭も受け取れずに勝つ 「現代生活の画家」になろう! 「印象派」の誕生 ベルト・モリゾ 光で光を表現する メアリー・カサット 美術史上最初の「モダン・ウーマン」 印象派を売り込む──現代のアート市場の誕生 女性芸術家も《ダビデ》を創れる? カミーユ・クローデル 彫刻家になろうとする女性はこんなにも情熱的 第5章 ロシア、ドイツ、フランス、メキシコ 20世紀 美術がどんどんわからなくなった!──モダニズムの「テーマ」 マリアンネ・フォン・ヴェレフキン 女性芸術家を創作から遠ざけるものとは? バウハウス──現代生活を変える マリアンネ・ブラント 金属で暮らしに魔法をかける 小便器の現代美術における重要性──ダダイズム 夢の中の自由──シュルレアリスム レオノーラ・キャリントン 現実を逃れたらいつか幻想の王国へ行ける フリーダ・カーロ シュールな現実こそ私の現実 タマラ・ド・レンピッカ 私は記録する ぜいたくに溺れた時代を 第6章 アメリカ 20世紀 隠された問題──女性芸術家はどこで仕事をする? リー・クラスナー 心残りが私の創作の糧 ジョージア・オキーフ アイダ・オキーフ 世界で最も高値の女性芸術家と……誰? ルイーズ・ブルジョワ 女性は裸にならないと美術館に入れないの? あとがき 訳者あとがき - 著者プロフィール - 李君棠 (リージュンタン) (著) ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで比較文学の修士号を取得後、ある書店でマーケティングスーパーバイザーを務める。物語を語るスタイルで文化的なテーマを人気商品にするのが得意。国内外の美術史関係の教養書を数多く読み込むなかで「女性芸術家に焦点を当てた一般向けの美術史の教養書」という市場の空白があると気づく。「すばらしい商品」として、女性芸術家の作品を理解しやすい言葉で多くの読者に普及させたいと願っている。 垂垂 (チュイチュイ) (絵) 挿絵画家、絵本作家。博物館学の学士号、工芸美術専攻の修士号を取得。一般向けの教養絵本の制作に力を注ぐ。作品は人文、芸術、化学、物理、生物、神経科学などの分野に及ぶ。著作に『もし世界がシリーズ』の科学書、『私たちの一日』など。2021年、フォーブス「世界を変える30歳未満」アート部門に選出。 多田麻美 (タダアサミ) (訳) アートライター、作家、翻訳者。1973年生まれ。テーマは中国とロシアの文化。著書に『シベリアのビートルズ』(亜紀書房、2022)、『中国 古鎮をめぐり、老街をあるく』(亜紀書房、2019)、『映画と歩む、新世紀の中国』(晶文社、2016)、『老北京の胡同──開発と喪失、ささやかな抵抗の記録』(晶文社、2015)。訳著に『乾隆帝の幻玉──老北京骨董異聞』(劉一達著、中央公論新社、2010)、『北京再造──古都の命運と建築家梁思成』(王軍著、集広舎、2008)。共著に『ファンキー中国』(灯光舎)、『北京探訪』(愛育社)、『北京を知るための52章』(明石書店)など。
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生き延びたものたちの哀しみを抱いて 軍事化に抗する沖縄のフェミニズム文学 | 佐喜真 彩
¥3,960
勁草書房 2025年 KUNILABO人文学叢書 ハードカバー 304ページ 四六判 - 内容紹介 - 追悼/哀悼はそのまま闘いとなる。喪失とみなされなかったものたちへの哀悼から、戦後沖縄フェミニズム文学の政治的想像力を照射する 日米による軍事植民地主義の暴力が継続する沖縄。軍事化に抗う沖縄の女性運動は、性暴力に目を凝らし、「集団自決」や「慰安所」の記憶を捉え直してきた。これに呼応する目取真俊や崎山多美らの作品から、他者の傷に触れ、出会い損ないの悲哀を抱え続ける、新しい共同性の想像力をたどる。アジアへ開かれた別様の「ホーム」に向けて。 - 目次 - はしがき 序章 1 二〇〇〇年前後――死-世界の前触れ 2 死政治からの脱却と民衆の視点 3 ジェンダーの視点による「集団自決」の捉え直し 4 本書の目的、先行研究、本書の構成 第一章 再編される「慰安所」システム――米軍占領下における女性間の分断と連帯への萌芽 1 はじめに 2 帝国的なドメスティシティ 3 初期の占領体制の整備と「解放とリハビリ」言説 4 ドメスティックな空間の拡大と女性間の分断 5 別様の「ホーム」 補章 うないを新生させる――八〇年代以降のフェミニズム運動 1 ローカルでグローバルな「うないフェスティバル」 2 「慰安婦」問題への取り組み 3 軍事化に抗する沖縄のフェミニズム運動 第二章 「植民地戦争性精神病」に触れる――フランツ・ファノンの暴力論を目取真俊『眼の奥の森』とともに読み直す 1 はじめに 2 メランコリー/暴力/脱同一化 3 戦後沖縄における空間編成 4 「眼の奥の森」に触れる 第三章 憑依される身体から感染する身体へ――目取真俊「群蝶の木」に見る罪責感と戦争トラウマ 1 はじめに 2 罪責感と戦争トラウマ 3 記録運動と沖縄の他者 4 集団的戦争トラウマと可視化されない加害の記憶 5 「戦後」世代の病 6 憑依される身体から感染する身体へ 第四章 生き延びたものたちの哀しみを抱いて――崎山多美「月や、あらん」 1 はじめに 2 複数の声を宿す身体 3 琉球土人/「リュウちゅうドジン」 4 トラウマの反復と生き延びること 5 遺言テープの二つの音 6 〈ミドゥンミッチャイ〉へ 終章 1 「記憶の場」 2 比較文学と地域研究 3 戦後沖縄文学と批判的地域主義 4 『八月十五夜の茶屋』と「カクテル・パーティー」 5 本書のまとめ あとがき 初出一覧 参考文献 索引
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男も女もみんなフェミニストでなきゃ | チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(著), くぼた のぞみ(訳)
¥880
河出書房新社 2026年 河出文庫 ソフトカバー 148ページ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ8mm - 内容紹介 - 英語圏を代表する女性作家の大きな反響を呼んだTEDスピーチを文庫化。ビヨンセをはじめ世界が共感する、フェミニズムを理解するための最適の一冊。姉妹編「イジェアウェレへ」も併録。 - 著者プロフィール - チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ (アディーチェ,チママンダンゴズィ) (著) 1977年ナイジェリア生まれ。2007年『半分のぼった黄色い太陽』でオレンジ賞受賞。13年『アメリカーナ』で全米批評家協会賞受賞。ほかに、『パープル・ハイビスカス』『なにかが首のまわりに』など。 くぼた のぞみ (クボタ ノゾミ) (訳) 北海道生まれ。翻訳家、詩人。『J・M・クッツェーと真実』で読売文学賞受賞。訳書にクッツェー『マイケル・K』、アディーチェ『半分のぼった黄色い太陽』『アメリカーナ』『なにかが首のまわりに』など。
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地方でこっそりフェミニストやってます。 〜この社会で生きるために隠れているあなたに〜 | ジェンダーを考えるひろしま県民有志
¥550
ジェンダーを考えるひろしま県民有志 2025年 ソフトカバー 35ページ A5判 - 内容紹介 - ジェンダーを考えるひろしま県民有志が、上野千鶴子さん率いるWAN(ウィメンズアクションネットワーク)がフェミニズムの思想や実践を意欲的に表現しようとする団体または個⼈の制作活動に対して行う「夢のフェミニズムZINE」助成金に応募し、41件の中から選ばれつくったZINE。 「私たちは、なぜこんなに息苦しいのか…」 広島に限らず全国の地方都市でもあるあるの息苦しさに気づいたメンバーが、オンラインで情報交換し合いつつ、ZINEづくり合宿を敢行!同じように全国で息をひそめる仲間たちに届けたい!と、地方のジェンダーギャップの現状リポート、地方で暮らす私たちの声、私たちにできること!などエンパワーも含めたZINEができました!「息苦しいのは私が悪かったんじゃないんだ」と思える一冊!
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ヴァージニア・ウルフ エッセイ集 | ヴァージニア・ウルフ(著), 片山 亜紀(編)
¥1,980
平凡社 2025年 平凡社ライブラリー ソフトカバー 392ページ B6変型判 - 内容紹介 - 「文学はだれの私有地でもありません。文学は共有地です。切り刻まれて国家に分割されていませんし、戦争はありません。自由に恐れずに侵入して、自分で自分なりの道を見つけましょう」 文学や社会におけるジェンダー、階層を超えた女性の連帯、空襲下で綴られた平和論……。 「ベネット氏とブラウン夫人」「病気になるということ」「ロンドン上空を飛ぶ」「女性にとっての職業」「傾いた塔」ほか、初訳を多数含む25篇のエッセイを収録。初期から晩年までウルフの思想をたどる、オリジナル・アンソロジー。 【目次】 1 初期のエッセイ(一九〇五~二〇年) 路上の音楽(ストリート・ミュージック) アンダルシアの旅館 夜に歩く 『リジストラータ(女の平和)』 丘(ダウンズ)で聞こえた──神話の起源 ケンブリッジの救急看護師(VAD) サスーン氏の詩 村の中の戦争 路上から見た戦争 羽毛法案 2 中期のエッセイ(一九二四~三一年) ベネット氏とブラウン夫人 ウェンブリーの雷 病気になるということ 映画 ロンドン散策──ある冒険 太陽と魚たち ロンドン上空を飛ぶ 『ヴァネッサ・ベルの新作』のまえがき 女性にとっての職業 序文に代えて──マーガレット・ルウェリン・デイヴィスへの手紙 3 後期のエッセイ(一九三四~四〇年) どうして? 今日(こんにち)の芸術はどうして政治に注目するのか 職人の技術(クラフツマンシップ) 傾いた塔 空襲下で平和について考える 訳注 出典一覧 訳者解説
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本当にやる!できる!必ずやる!: アイスランドの女性の休日 | リンダ・オウラヴスドッティル (著, イラスト), 朱位昌併 (著)
¥2,310
ゆぎ書房 2025年 ハードカバー 34ページ 四六判27.6 x 1 x 22.2 cm - 内容紹介 - 1975年10月24日、アイスランド女性の9割が職場と家庭での仕事を放棄した。 「女性の休日」と呼ばれた一斉ストライキに参加した日のことを、母が娘に語り伝え、ユーモアを交えて軽やかに描き出す。(↓↓あらすじ詳細) 【アイスランド女性文学賞2023ノミネート】ほか多数。 原作者による巻末解説あり。 【後援】駐日アイスランド大使館 【協力】東京都多摩市 (東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会でアイスランドのホストタウン 2025 年にレイキャビク市と友好関係構築に関する覚書を締結) 映画『女性の休日』日本公開と同時期発売。2025/10/25(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開(配給:kinologue) *****あらすじ詳細***** 小学生くらいの女の子ヴェーラは、ママと一緒に、今年の「女性の休日」(女性ストライキ)に出かけます。そのとき、ママは子どもの頃、 1975年10月24日の「女性の休日」にお母さんに連れられて参加した日のことを話してくれます。 なぜ女性たちがストライキを起こすことになったのか。 かつては学校に行けるのは男の子だけだった。女の子たちが学校へ行き、外で働く女性たちが増えていっても、家族の世話を担うのは女性たちで給料は男の人たちの半分だった、と。 1975年に国連が「国際女性年」を宣言し、アイスランドの女性たちは、行動を起こします。 ――「社会で女性がどれほど 大切なやくわりを はたしているのか 世界に見せる時がきた!」って思ったわ。 ――想像してみて。社会の半分の人が すべての仕事とやくわりを 一日休んだら どうなるか。 立場を超えた女性たちが――主婦も会社や役所で働く人も、農業に従事する人や漁船で働く人たちも、お年寄りや学生でも、首都レイキャヴィークだけでなく地方の小さな町に住む人でも同じように――この歴史的なストライキ「女性の休日」に参加しました。 なんと、「アイスランド女性の90%が 家庭と職場での仕事を放棄した」のです。 この誇り高い一日を力強く、また、子守と家事をいきなり担うことになった男性たち・父親たちの「長い金曜日」を軽やかに描き出します。
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視線と差異 フェミニズムで読む美術史|グリゼルダ・ポロック(著), 萩原 弘子(翻訳)
¥1,870
筑摩書房 2025年 ちくま文庫 ソフトカバー 512ページ 文庫判 - 内容紹介 - なぜ美術史から女の存在が抹消されてきたのか? 西洋近代芸術の歴史が記述・記録される過程において強力に働いてきたさまざまな偏りを明らかにし、その学としてのあり方自体に内在する権力構造と性差別を指摘する。その一方で、フェミニズムからの美術史の問いなおしは、往々にして「ニュー・アート・ヒストリー」というかたちで旧来的な美術史の語りに再包摂されてきた。そうした現状についても鋭く批判し、緻密な検証を積み重ねることで美術史そのものに根源的な変革を迫る論争の書。新版への序文をあらたに訳出した決定版。 - 目次 - 謝辞/「ラウトリッジ・クラシックス」版のための序文 第一章 フェミニズム視点で芸術の歴史に踏みこむ イントロダクション 第二章 視線、声、権力 フェミニスト美術史学とマルクス主義 第三章 女性性(フェミニニティ)の空間とモダニティ 第四章 プレ・ラファエロ派文献における記号としての女 エリザベス・シダルはどう表現されたか 第五章 フォトエッセイ 女性性の記号 第六章 記号としての女 その精神分析的解読――ロセッティの「美人画」は意味をもたないか? 第七章 一九七〇年代を検証する フェミニズム視点に立つ創作実践に見るセクシュアリティと表現――ブレヒト的展望 旧版訳者あとがき/文庫版訳者あとがき/注/ポロック主要編著一覧/図版一覧/索引 - 著者プロフィール - グリゼルダ・ポロック (ポロック グリゼルダ) (著) 1949年生まれ。イギリスの美術史家・文化研究者。長年、リーズ大学で教鞭をとる。モダニスト美術史、芸術の社会史、フェミニスト美術史を含めて、これまでの美術史研究のありようを批判的に検討したことで知られる。2020年、美術史分野の研究者として初めてホルベア賞を受賞。著書に、Old Mistresses(共著)、On Gauguin、Differencing the Canonなど。 萩原 弘子 (ハギワラ ヒロコ) (翻訳) 1951年生まれ。大阪府立大学名誉教授。専門は芸術思想史、移民文化論。著書に、『この胸の嵐』、『美術史を解きはなつ』(共著)、『ブラック』、『展覧会の政治学と「ブラック・アート」言説』、訳書にR・パーカー、G・ポロック『女・アート・イデオロギー』、ジョー・スペンス『私、階級、家族』など。
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女の子のための西洋哲学入門 思考する人生へ|メリッサ・M・シュー(編), キンバリー・K・ガーチャー(編), 三木那由他(監訳), 西條玲奈(監訳)
¥3,630
フィルムアート社 2025年 ソフトカバー 568ページ 四六判 - 内容紹介 - これまでの「男性のための哲学」ではない、もうひとつの哲学へ。 「女の子」が成長し大人になっていく過程で考えるべき哲学の問いを解きほぐし、 「自由に思考を広げること」、そして「自分の力で考えながら生きること」の楽しさとかけがえのなさを説く。 女性哲学者たちがいざなう、かつてない哲学入門・画期的エンパワメントの書! あなたは、哲学の歴史のなかで、女性の哲学者の名前を10人挙げられますか? 3人ならどうでしょう? ほとんどの人にとって、それはむずかしいことなのではないでしょうか。 女性は長い間、哲学の分野で疎外されてきました。なぜなら、彼女たちの貢献は歴史的に男性たちの業績として扱われたり、あたかも貢献など存在しないかのように葬り去られたりしてきたからです。 本書は、女性哲学者たちが「自分が18歳から20歳くらいだった頃を振り返り、自分自身の疑問を見つけ、知的に成長しつつあるその時期に、どんな本があったらよかったか、そしてその本にどんな章があったらよかったか」というテーマで執筆した、新しい「哲学への扉」とでもいうべき本です。 女の子や若い女性を哲学的な思考へと招き入れ、哲学的に物事を考えてみるよう勇気づけるものです。 哲学に触れ始めたばかりのひとにもおすすめできるこの本は、哲学的な問いとは何か、そしてそれが女の子や女性の生活や人生にどのように当てはまるのか、幅広い視点と思考を広げていくヒントを提供します。 本書では、哲学のおもな分野(形而上学、認識論、社会哲学・政治哲学、倫理学)が扱われます。どこからでも読める章立てなので、構える必要はありません。ジェンダーと哲学の交差点について興味のあるひとにとって必ず役立つ1冊となるでしょう。 例えば、アイデンティティや自律といった自己のあり方、科学や芸術や疑いといった知のあり方、人種やジェンダーといった社会構造や権力関係が私たちの現実をどのように形づくるのか、そして、怒りや共感や勇気などの感情と倫理の関わりを現実の問題の中でどのように考えていけるのか。 2020年代の今を生きる私たちにとっても切実で、好奇心を刺激する哲学的なテーマを、生き生きと魅力的な文体で、親しみやすく説いていきます。 いままさに女の子であるあなた、あの頃女の子だったあなた、これから女の子になっていくあなた、女の子と見なされたことのあるあなた、女の子のことをもっと理解したいあなたへ──すべてのひとを歓迎する、私たちのための哲学への招待です。 - 目次 - 監訳者まえがき 謝辞 プロローグ ペルセポネー──あなたへの招待状 メリッサ・M・シュー/西條玲奈訳 はじめに メリッサ・M・シュー&キンバリー・K・ガーチャー/三木那由他訳 第Ⅰ部 自己 第1章 アイデンティティ(同一性)──世界内存在と生成 ミーナ・ダンダ/酒井麻依子訳 第2章 自律──自分に正直でいること セレン・J・カダー/筒井晴香訳 第3章 プライド──徳と悪徳の複雑さ クラウディア・ミルズ/飯塚理恵訳 第4章 問い──哲学の核心 メリッサ・M・シュー/横田祐美子訳 第5章 自己知──反省の重要性 カレン・ストール/安倍里美訳 第Ⅱ部 知ること 第6章 論理学──フェミニストアプローチ ジリアン・ラッセル/山森真衣子訳 第7章 疑い──認識と懐疑主義 ジュリアン・チャン/村上祐子訳 第8章 科学──客観性の正体を暴く サブリナ・E・スミス/村上祐子訳 第9章 技術──経験と媒介された現実 ロビン・L・ゼブロフスキー/西條玲奈訳 第10章 芸術──見ること、考えること、制作すること パトリシア・M・ロック/青田麻未訳 第Ⅲ部 社会構造と権力関係 第11章 信用性──疑いに抵抗し、知識を捉え直す モニカ・C・プール/木下頌子訳 第12章 言語──コミュニケーションでの集中攻撃(パワープレイ) エリザベス・キャンプ/三木那由他訳 第13章 人種──「人間」という概念に見られる存在論上の危険性 シャノン・ウィナブスト/権瞳訳 第14章 ジェンダー──二分法とその先に向けて シャーロット・ウィット/清水晶子訳 第15章 承認──クィア・エイリアン・ミックスの意識を生きる シャンティ・チュウ/清水晶子訳 第Ⅳ部 現実の中で考える 第16章 怒り──抵抗の身振りとしてメドゥーサ話法を利用する ミーシャ・チェリー/西條玲奈訳 第17章 コンシャスネス・レイジング(意識高揚)──社会集団と社会変革 タバサ・レゲット/木下頌子訳 第18章 ツェデク──なすべきことをする デヴォラ・シャピロ/鬼頭葉子訳 第19章 共感──人間と人間以外の動物との絡み合う関係性 ローリー・グルーエン/鬼頭葉子訳 第20章 勇気──作動する改善説 キンバリー・K・ガーチャー/酒井麻依子訳 監訳者あとがき 著者紹介 訳者紹介 索引 - 著者プロフィール - メリッサ・M・シュー (メリッサシュー) (編) マーケット大学客員助教。専門、関心領域は古代ギリシャから現代哲学、文学と芸術の哲学、さらには教育学まで多岐にわたる。研究においては学生たちと同様に、真正性、対話、偶然、さらには人生を一変する出来事が持つ力の理解といった事柄に立ち戻るようにしている。大学で15年間教壇に立ち、さらに女子大付属高校で5年間にわたって教鞭をとり、教育を通じて若い女性や女の子をエンパワーすることへの強い信念を現実のものとしている。哲学には文学、音楽、神話、政治学、芸術を通じて触れるようになった。 キンバリー・K・ガーチャー (キンバリーガーチャー) (編) ケント州立大学系列大学のノースイースト・オハイオ医科大学大学院哲学准教授。専門はアメリカプラグマティズム、倫理学、臨床倫理、特に死と終末期。現在の研究プロジェクトは、人間の苦しみについての洞察であり、苦しみとは何を意味するものでどのように人はそれに反応するのかを研究している。数学をきっかけに哲学に興味をもち、教育とキャリアを通じてジェンダー問題とジェンダー平等に目を向けてきた。夏になると自分のうちの庭にいたり、カヤックに漕いだりしているか、最高の水泳場所を探してふらふらしています。 三木那由他 (ミキナユタ) (監訳) 大阪大学大学院人文学研究科講師。専門は分析哲学。もともとはコミュニケーションの成立条件について考えていたが、最近はそれから発展して、コミュニケーションがときに不当なものや抑圧的なものになる仕組みに関心を持っている。著書に『話し手の意味の心理性と公共性』(勁草書房)、『グライス 理性の哲学』(勁草書房)、『会話を哲学する』(光文社新書)や、『言葉の展望台』、『言葉の風景、哲学のレンズ』、『言葉の道具箱』(いずれも講談社)がある。トランスジェンダー当事者として『反トランス差別ブックレット』(現代書館)などにも寄稿している。漫画やゲームが好きで、疲れているときには黙々とゲームをしがち。 西條玲奈 (サイジョウレイナ) (監訳) 東京電機大学工学部人間科学系列助教。専門は分析フェミニズムやロボット倫理学。技術者倫理学や研究倫理の授業にフェミニズムの観点を取り込んだり、学会でのハラスメント対策に従事したり、差別による排除を取り除く試みをおこなう。共著に『〈ひと〉から問うジェンダーの世界史[第3巻] 「世界」をどう問うか?』(大阪大学出版会)、『クリティカル・ワード ファッションスタディーズ──私と社会と衣服の関係』(フィルムアート社)がある。学会出張などではいつもぬいぐるみを連れていく。他にぬいぐるみ連れの参加者を見かけるとぬいぐるみ同士の写真を撮らせてもらうこともある。
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ジェンダー目線の広告観察|小林 美香
¥2,200
現代書館 2023年 ソフトカバー 184ページ A5判 - 内容紹介 - コンプレックスを刺激する脱毛・美容広告、 バリエーションの少ない「デキる男」像。 公共空間にあふれる広告を読み解き、 「らしさ」の呪縛に抵抗する。 広告と経済の関係を考え、私たちのものの見方が、どれほどそれらのイメージから影響を受けているかを理解することは、消費社会の中で私たちがどのように生活しているのか振り返ることにつながるはずです。(まえがきより) - 目次 - 1 広告観察を始める前に 2 広告観察日記 2018-2023 3 脱毛広告観察 脱毛・美容広告から読み解くジェンダー・人種・身体規範 4 「デキる男」像の呪縛を解くために 5 性感染症予防啓発は誰のため?:広報ポスターから考えるこれからの性教育 6 対談:広告だけに文化のすべてを担わせてはならない 笛美×小林美香 7 対談:広告と公共性 消費者教育のためのメディアリテラシー 尾辻かな子×小林美香 8 「写真歌謡」試論 - 著者プロフィール - 小林美香 (コバヤシミカ) (著) 1973年生まれ。大阪大学文学部卒業、京都工芸繊維大学大学院修了(博士)。国内外の各種学校/機関で写真やジェンダー表象に関するレクチャー、ワークショップ、研修講座、展覧会を企画、雑誌やウェブメディアに寄稿するなど執筆や翻訳に取り組む。東京造形大学、九州大学非常勤講師。『現代思想2021年11月号』(青土社)「特集=ルッキズムを考える」や雑誌『IWAKAN』に寄稿。著書に『写真を〈読む〉視点』(単著 青弓社、2005)、『〈妊婦アート〉論:孕む身体を奪取する』(共著 青弓社、2018)。
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男性のいない美術史 女性芸術家たちが描くもうひとつの物語|ケイティ・ヘッセル(著), 鮫島圭代(訳)
¥7,480
パイ インターナショナル 2025年 ハードカバー 512ページ B5変型判 縦240mm 横161mm - 内容紹介 - あなたは女性芸術家を何人知っていますか? これまで「男性中心」だった美術史の影に隠され、評価されてこなかった女性芸術家たちに焦点を当て、ルネサンスから現代まで、300点を超えるカラー作品とともに、語られることのなかった芸術の物語を紐解いていきます。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。ウォーターストーンズ・ブック・オブ・ザ・イヤー2022受賞。 ※本書のタイトルは、男性の芸術家中心で構成される従来の美術史書で欠けていた部分を補完したいという原作者の意図を尊重し、原題「THE STORY OF ART WITHOUT MEN」を直訳表記しています。 【掲載アーティスト例(順不同)】 葛飾応為 / ルース・アサワ / 田中敦子 / 石内都 / 草間彌生 / オノ・ヨーコ / ヒルマ・アフ・クリント / ベルト・モリゾ / メアリー・カサット / マリー・ローランサン / タマラ・ド・レンピッカ / リー・ミラー / フリーダ・カーロ / ジョージア・オキーフ / ジョアン・ミッチェル / ポーリン・ボティ / フェイス・リンゴールド / ニキ・ド・サンファル / ルイーズ・ブルジョワ / ジュディ・シカゴ / ゲリラ・ガールズ / バーバラ・クルーガー / シンディ・シャーマン / ナン・ゴールディン / ピピロッティ・リスト / ソニア・ドローネー / アニ・アルバース / メレット・オッペンハイム / エヴァ・ヘス / マリーナ・アブラモヴィッチ / エミリー・カーマ・イングワリィ / シリン・ネシャット / マルレーネ・デュマス / トレイシー・エミン / カラ・ウォーカー 全250人以上掲載 - 著者プロフィール - ケイティ・ヘッセル (ケイティヘッセル) (著) イギリスの美術史家、配信者、キュレーター。女性アーティストたちの活躍を賞賛するインスタグラム@thegreatwomenartistsや同名のポッドキャストを運営。2021年にはフォーブス誌にて「30歳未満の30人」に選出。
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その<男らしさ>はどこからきたの? 広告で読み解く「デキる男」の現在地|小林 美香
¥990
朝日新聞出版 2025年 朝日新書 ソフトカバー 280ページ 新書判 - 内容紹介 - 「24時間戦えますか」から「おじさんの詰め合わせ」までスーツ/腹筋/大股/白人の上司/高層ビル/ヒゲ脱毛/能力主義/とりあえずビール/違いがわかる男/命令する本田圭佑/ホモソーシャル/生涯現役……CM・ポスターに刷り込まれた“理想の男性”の虚像を暴く!缶コーヒー広告のスーツ姿と背景の高層ビル、「出世」や「モテ」と結びつけられるヒゲ脱毛、いつも命令口調の本田圭佑……その〈男らしさ〉のイメージはどこからきて、私たちの価値観に影響を及ぼしているのか。栄養ドリンク、ビール、スーツ、メンズ美容、選挙ポスター――街中にあふれる広告から、これまで「なかったこと」にされてきた男性表象の問題点を鮮やかに炙り出す。【目次】序章 「男らしさ」の広告観察第1章 ドリンク広告と働く男 ――栄養ドリンク、コーヒー、ビールの広告史・リポビタンDの車内広告への違和感・「24時間戦えますか」バブル時代の栄養ドリンク広告・働く男の飲み物としてのコーヒー・ビールかけという究極のホモソ儀式・「男は黙ってサッポロビール」が描き出した「男らしさ」・コロナ禍で起きた「男らしさ」表現の変化 ……ほか第2章 スーツとパンツ ――装いが作る身体の価値・オンライン会議が変えた身だしなみの意識・スーツ文化の墓場としての《Cut Suits》・褌(ふんどし)を締めることの精神性・カルバン・クラインと腹筋の商品価値・細マッチョのK?POPスターが示す新しい「男らしさ」・アバクロの栄枯盛衰 ……ほか第3章 自己鍛錬としてのメンズ美容 ――「崇拝」と「推し活」の視線・能力主義と結びつく男性の「ケア」・「大谷翔平崇拝」を分析する・推し活を取り込む美容製品のマーケティング・ジェンダーレス男子か、男の中の男か・男性脱毛広告4つのパターン・本田圭佑に命令されたい男たち ……ほか第4章 「デキる男」を目指すのは何のため? ――能力主義と「報酬」としての女性・「男磨き界隈」を考える・英語圏を支配する男性中心カルチャー「マノスフィア」・「オタ恋」プロモーションへの違和感・クリニック広告とホストクラブ看板の共通点・再生産される「バーキン買うなら豊胸しろ」系広告・性感染症予防ポスターに表れるミソジニー ……ほか第5章 選挙ポスターに見るジェンダー表現 ――「おじさんの詰め合わせ」から脱却するために・「おじさんの詰め合わせ」発言が引き起こしたハレーション・遍在する「男の詰め合わせ」と家父長制政治・日本維新の会が流行らせた「断言口調」と「太ゴシック斜体文字」・SNS時代の選挙ポスター・政治家に求められる「男らしさ/女らしさ」・「(国名)election poster」で画像検索してみたら ……ほか第6章 その「男らしさ」はどこへいくの? ――これからの教育と医療と男性性1 田中めぐみさんに訊く、男子校でのジェンダー平等教育の実践と課題・広告・メディアが中高生に刷り込む能力主義・もっと男性同士の「おしゃべり」が必要だ2 堀川修平さんに訊く、性教育史研究から捉える「男らしさ」・大学で「男性」としてジェンダー講義をするということ・「弱者男性」を
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ポストフェミニズムの夢から醒めて | 菊地 夏野
¥2,640
青土社 2025年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - フェミニズムは終わらない、いや終わりようがない フェミニズムの終焉をかたる「ポストフェミニズム」の時代を経て、私たちは再びその盛り上がりに立ち会っているといわれる。だがそこで喧伝される「新しいフェミニズム」の実像と、その向かう先は果たしてどこまで理解されているだろうか。ネオリベラリズムと結託した「リーン・イン」や「女性活躍」の欺瞞を問い、セックスワーカーやトランスジェンダーへの差別、「慰安婦」問題などそこからこぼれ落ちるものにまなざしを向けることで、見えてくるものとは。フェミニズムをあきらめないための、たしかなる提言。
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フェミニズムとレジリエンスの政治 ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉 | アンジェラ・マクロビー(著), 田中東子(訳), 河野真太郎(訳)
¥2,640
青土社 2022年 ソフトカバー 244ページ 四六判 - 内容紹介 - ネオリベラリズムが蝕む女性たちの生 「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうにはなりたくないでしょう?」――映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。
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わたしの体におこること なんでもガールズトーク! | イダ, かみやにじ(絵)
¥1,760
偕成社 2025年 ソフトカバー 142ページ 四六判 縦190mm 横130mm 小学校高学年向け - 内容紹介 - 女の子たちへのエンパワーメントの本! 30代の著者が、小学校高学年ぐらいから抱えてきたもやもやした性に関する話題を全ページイラストで紹介。思春期の子どもたちの体や心に関する困りごとについて、「気になるよね」「わたしもこんなことに悩んだよ」と、まるで隣りでおしゃべりをするようにつづっていきます。 ネガティブな感情もかくすことなく紹介した本書は「自分の体について知ることは、人生をどうやって主体的に生きていくかということと密接に結びついている」と感じられる作品でもあります。 リアルに、具体的に、なまなましく、そしてときにおかしみのあるタッチで描かれたパワフルな1冊です。 - 著者プロフィール - イダ (イダ) (著) 1982年生まれ。イラストレーター。ソウル女子大で、文芸創作学とキリスト教学を専攻。ウェブサイトとSNSに日記と作品を公開、書籍化している。ソウル市立十代女性健康センターが発行するリーフレットに作品が掲載され、内容の一部をもとに『わたしの体におこること なんでもガールズトーク!』が出版された。 かみやにじ (カミヤニジ) (絵) 東京都生まれ。韓国語翻訳、日韓関係史研究。1980年代に、韓国延世大学へ留学。翻訳作品に『あかてぬぐいの おくさんと 7にんのなかま』『金剛山のトラ』『だまされたトッケビ』『あずきがゆばあさんととら』『いつか また あおうね』『そこに私が行ってもいいですか?』などがある。
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問題だらけの女性たち | ジャッキー・フレミング, 松田 青子(訳)
¥990
河出書房新社 2025年 河出文庫 ソフトカバー 136ぺージ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ10mm - 内容紹介 - 女の脳は小さい? 女が考えると生殖器がダメになる!? 笑うに笑えない19世紀ヴィクトリア朝の「大問題」な女性観を、痛快なユーモアと皮肉で描いたイギリス発傑作風刺絵本!
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到来する女たち 石牟礼道子・中村きい子・森崎和江の思想文学 | 渡邊 英理
¥2,640
書肆侃侃房 2025年 ソフトカバー 400ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 不揃いなままで「わたし」が「わたしたち」になる──。 雑誌『サークル村』に集った三人が聞書きなどの手法で切り拓いた新たな地平を、「思想文学」の視点で読み解く。 「『サークル村』を通して、彼女たちが手に入れたのは、儚い「わたし」(たち)の小さな「声」を顕すための言葉であったにちがいない。この新しい集団の言葉は、異質なものと接触し遭遇することで自らを鍛え、異質な他者とともに葛藤を抱えながらも不透明な現実を生きようとする言葉でなければならなかった。支配や権力、垂直的な位階制や序列的な差別から自由で、不揃いなままで水平的に「わたし」は「わたしたち」になる。 三人の女たちは、そのような「わたし」と「わたしたち」を創造/想像し、「わたし」と「わたしたち」とを表現しうる言葉を発明しようとしたのではなかったか」(渡邊英理) ・石牟礼道子(1927-2018)【熊本】……熊本県天草生まれ。詩人、作家。生後すぐに水俣へ。著書に『苦海浄土』『椿の海の記』『西南役伝説』ほか。 ・中村きい子(1928-1996)【鹿児島】……鹿児島生まれ。小説家、作家。母をモデルにした小説『女と刀』は大きな話題を呼び、木下恵介監督によりドラマ化もされた。 ・森崎和江(1927-2022)【福岡】……朝鮮大邱生まれ。詩人、作家。17歳で単身九州へ渡り、58年筑豊炭鉱近郊の中間に転居、谷川雁らと『サークル村』創刊。著書に『まっくら』『慶州は母の呼び声』『非所有の所有』など。 - 目次 - はじめに 1 集団・聞書き・女たち 2 「思想文学」として読む 3 三人の横顔 4 本書の構成と概要 第1章 はじまりとしての『サークル村』 1 戦後文化運動と『サークル村』 2 『サークル村』の「女性表現」 3 九州の「南」 4 「南」の女たち 5 「南九州」の集団と文化 6 「戦争小説」/「戦後文学」 7 エロスと女たち 8 〈非所有の(非)所有〉 第2章 母の肖像/群像──中村きい子『女と刀』 1 娘による母の伝記 2 「南九州」の宗教と「差別」 3 下級武士の娘 4 不適切な擬態 5 意に沿わぬ結婚 6 抜かれぬ刀、女の争闘 7 〈借り物〉からはじめる 8 あらがねの肌と性愛(エロス) 第3章 連なり越えゆく世界を感受する──石牟礼道子『椿の海の記』 1 あわいを漂う言葉 2 交通と(被)開発の時空 3 分解と再生産、「生類世界」とコモンズ 4 家父長制とケアの実践 5 ケアする人びと 6 「女」という階級 第4章 不透明な他者と女同志の絆──森崎和江『遙かなる祭』 1 小フィクション説という言葉の機構 2 放浪という運動性 3 日本の二重構造 4 批判としてのフィクション 5 階級/性/「民族」 6 異郷の神々と女たちの「交流」 7 海と女の思想圏 第5章 交差する言葉、流動する女たち 1 「失対人夫」、「都市雑業層」 2 階級と性、あるいは労働と愛 3 「流民/型労働者」と被差別民 4 「流民」の女たち 5 到来する女/言葉 註 あとがき - 著者プロフィール - 渡邊英理 (ワタナベエリ) (著) 熊本県生まれ、鹿児島県(霧島市・鹿児島市)育ち。大阪大学大学院人文学研究科教授。日本語 文学、批評/批評理論、思想文学論。東京大学大学院総合文化研究科単位取得後満期退学。博士 (学術、東京大学、二〇一二年)。 主要著書に、単著『中上健次論』(インスクリプト、二〇二二年七月、第一四回表象文化論学会 賞)、共編著『クリティカルワード 文学理論』(三原芳秋・鵜戸聡との編著、フィルムアート社、 二〇二〇年)、共著『〈戦後文学〉の現在形』(紅野謙介・内藤千珠子・成田龍一編、平凡社、二 〇二〇年)、共著『文学理論の名著50』(大橋洋一・三原芳秋編著、平凡社、二〇二五年)、共著 『二十一世紀の荒地へ』(酒井直樹・坪井秀人との鼎談収録、以文社、二〇二五年)など。 論文に、「戦争と女たち― 鈴木忠志の演劇における「現代世界」と「戦後日本」」『思想』二〇 二四年八月号(岩波書店、二〇二四年七月)、「復讐と砂漠― 安部公房『砂の女』と〈戦後文 学〉」『現代思想』一一月臨時増刊号(青土社、二〇二四年一〇月)、「未完の晩年様式、未決の 「アジア的想像力」」『群像』二〇二四年七月号(講談社、二〇二四年六月)など。文芸批評では、共同通信・文芸時評「いま、文学の場所へ」(二〇二三年四月~)、「女たちの群像」 『群像』(講談社、二〇二五年五月号~)、「おごじょの本棚」『西日本新聞』(二〇二五年六月~)、 「新人小説月評」『文學界』(文藝春秋、二〇二三年八月号~二〇二四年七月号)などを連載。森崎和江 『能登早春紀行』「解説・旅する言葉、海と女の思想圏」(中公文庫、二〇二五年)、温又柔 『魯肉飯のさえずり』「解説」(中公文庫、二〇二三年)など、文庫解説も手がけている。
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何処にいようと、りぶりあん 田中美津表現集 | 田中 美津
¥2,750
インパクト出版会 2025年 ハードカバー 276ぺージ 縦190mm - 内容紹介 - 1983年に刊行されて以来、絶版だった田中美津幻の名著、40年ぶりに復刊! ウーマンリブ運動が初声を上げた宣言「便所からの解放」や、連合赤軍事件の渦中に書かれた「永田洋子はわたしだ」など、女性史で避けて通れない重要論考収載。 2025年1月20日刊 はじめに 3 よんどころなく他人【ルビ・ひと】を語れば◉鏡の中のあたし 9 自画像 11 沖縄のおんなたち 34 阿部 定/わが怠惰と諦念を刺す 43 永田洋子はあたしだ 50 私の平塚らいてう批判 58 いま泣いたカラスの唄◉中絶と子殺しと 75 女にとって子殺しとは何か 77 中絶は既得の権利か/あえて提起する 93 おんどろおんどろ/メキシコ闇堕胎事情 101 ごきりぶ【りぶに圏点】ホイホイこの道ひとすじ◉混沌のままに 111 新宿やさぐれブタ箱情話 113 私の殺意は乾いている/しあさってのジョーから太田竜さんへ 151 女だけの共同体 170 燃えよ、コレクティブ 186 窓をあけてよ、りぶりあん◉生きてく手ざわり 201 子連れブタ参上 203 からだからの女性学 214 再々度からだから出発 228 れらはるせ/こどもとおんなのからだ育て 237 ナツビラ再見◉リブの創世期 243 便所からの解放 245 おわりに 264 リブ空に浮かんだ竹トンボ 米津知子 268
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生き延びるための女性史 遊廓に響く〈声〉をたどって | 山家 悠平
¥2,640
青土社 2023年 ソフトカバー 256ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 無数の〈声〉を聞き取り、書き残す、女性史がひらくフェミニズムのかたち かつて遊廓を生きた女性たちが書いた日記や小説は、時の隔たりをこえて、ふたたび現在に響き始める――。悲しみ、怒り、苦しむ人びとを、たったひとりにさせないために、人びとの歴史の〈声〉を記憶し、描き出す。歴史家であり小説家である著者が描き出す、フェミニズムの思想と実践。
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アイスランド 海の女の人類学 | マーガレット・ウィルソン, 向井和美(訳)
¥3,520
青土社 2022年 ソフトカバー 382ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 忘れられた女性たちの足跡をたどって 小さな島国に足を踏み入れた人類学者が見つけたのは、1700年代に活躍していた女性船長の記録だった。他にももっと海に出ていた女性がいたのではないかと現地の人に尋ねると多くの人は「いない」と答える。手漕ぎボートの時代から現代まで、丁寧に史料をひもとき、話を聞き、海に出ていた女性たちの声をすくいあげる。 ジェンダー平等先進国であり、漁業が盛んなアイスランドのもうひとつの姿を描き出す、こころ揺さぶるエスノグラフィー。
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クリエイティブであれ 新しい文化産業とジェンダー | アンジェラ・マクロビ―, 田中 東子(監訳), 中條 千晴(訳), 竹﨑 一真(訳), 中村 香住(訳)
¥2,420
花伝社 2023年 ソフトカバー 352ぺージ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ21mm - 内容紹介 - 「クリエイティブであれ(ビー・クリエイティブ)」という呪縛が生み出す、 現代の“終わりなき労働”とその構造── 「自由」や「自己実現」と巧みに結びついて若者を魅了するクリエイティブな世界。劣悪な労働環境を甘受し、マルチタスク化に対応する「新しいミドルクラスの女性」は、いかにして作り出されるのか? クリエイティブ経済の絶頂期を、フェミニズムの視座から批判的に捉える。 - 目次 - 序章 教育を通じた出会いとクリエイティブな経済 第1章 「クラブ」から「企業」へ 第2章 クリエイティブ労働のポリティクスを紐解く 第3章 人的資本としての芸術家 第4章 ポストフォーディズムのジェンダー 第5章 ファッション・マター・ベルリン 第6章 やりたい仕事を成功させる? 結論 ヨーロッパの展望 - 著者プロフィール - アンジェラ・マクロビ― (アンジェラマクロビー) (著) ロンドン大学ゴールドスミス校名誉教授。ブリティッシュ・カルチュラル・スタディーズを代表する研究者の一人であり、ポピュラー文化とフェミニズム理論、メディアとコミュニケーションにかんする研究を専門とする。著書多数。邦訳書として、『フェミニズムとレジリエンスの政治――ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』青土社、2022年(原題:Feminism and the Politics of Resilience: Essays on Gender, Media and the End of Welfare)。 田中 東子 (タナカトウコ) (監訳) 1972 年神奈川県生まれ。東京大学大学院情報学環教授。専門はメディア文化論、フェミニズム、カルチュラルスタディーズ。 著書に『メディア文化とジェンダーの政治学──第三波フェミニズムの視点から』(世界思想社、2012 年)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(共編著、ナカニシヤ出版、2017 年)、『私たちの「戦う姫、働く少女」』(共著、堀之内出版、2019 年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(編著、北樹出版、2021 年)。翻訳に『ユニオンジャックに黒はない──人種と国民をめぐる文化政治』(ポール・ギルロイ著、共訳、月曜社、2017 年)、『フェミニズムとレジリエンスの政治──ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』(アンジェラ・マクロビー著、共訳、青土社、2022 年)など。 中條 千晴 (チュウジョウチハル) (訳) 1985 年大阪府生まれ。フランス国立東洋言語文化学院(INALCO)言語専任講師。専門はポピュラー音楽とジェンダー、社会運動。 著書に『Mémoire sonore du Japon, le disque, la musique et la langue』( 共著、Presse del‘Université d’Orléans、2021 年)、『Engendering Transnational Transgressions: From the Intimate to the Global』(共著、Routledge、2020 年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(共著、北樹出版、2021 年)。翻訳に『博論日記』(花伝社、2020 年)。 竹﨑 一真 (タケザキカズマ) (訳) 1989 年兵庫県生まれ。明治大学情報コミュニケーション学部特任講師。専門はスポーツ社会学、身体とジェンダーのカルチュラルスタディーズ。 著書に『ボディ・スタディーズ──性、人種、階級、エイジング、健康/ 病の身体学への招待』(共著、晃洋書房、2017 年)、『日本代表論──スポーツのグローバル化とナショナルな身体』(共著、せりか書房、2020 年)、『ポストヒューマン・スタディーズへの招待』(共著、堀之内出版、2022 年)。 中村 香住 (ナカムラカスミ) (訳) 1991 年神奈川県生まれ。慶應義塾大学文学部・慶應義塾大学大学院社会学研究科非常勤講師。専門はジェンダー・セクシュアリティの社会学。 著書に『私たちの「働く姫、戦う少女」』(共著、堀之内出版、2019 年)、『ふれる社会学』(共著、北樹出版、2019 年)、『「百合映画」完全ガイド』(共著、星海社、2020 年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(共著、北樹出版、2021 年)、『アイドルについて葛藤しながら考えてみた──ジェンダー/パーソナリティ/〈推し〉』(共編著、青弓社、2022 年)など
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産む権利/産まない権利 リプロダクティヴ・ライツの現在 | ジェンダー法政策研究所, 辻村 みよ子, 糠塚 康江, 大山 礼子, 二宮 周平
¥1,980
花伝社 2025年 ソフトカバー 288ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 身体と、法・政治の〈いま・ここ〉をひもとく 日本において、「産むこと/産まないこと」をめぐる「性と生殖の自己決定権(リプロダクティブ・ライツ)」は、どう法律・政治過程と関わり合ってきたのか――リプロダクティブ・ライツを否認する条項の存在、避妊ピルや中絶薬の普及の遅れなどが政治的課題として意識され、生殖補助医療への法的対応も迫られている今、あらためて、「個人的なこと」が「政治的なこと」であるという原点に立ち戻る。 性と生殖の権利の意義と歴史、国内外の制度の理解を通して、〈これから〉を考える 【編者】 ジェンダー法政策研究所(GELEPOC) 辻村みよ子(弁護士・東北大学名誉教授) 糠塚康江(東北大学名誉教授) 大山礼子(駒澤大学名誉教授) 二宮周平(立命館大学名誉教授) 【執筆者】 岩本美砂子(三重大学名誉教授) 林陽子(弁護士・元国連女性差別撤廃委員会委員長) 建石真公子(法政大学名誉教授) 石黒大貴(弁護士) 松原洋子(立命館大学大学院特任教授) 長村さと子(一般社団法人こどまっぷ代表理事) 小竹聡(拓殖大学教授) 齊藤笑美子(GELEPOC フランス支部長 - 目次 - はしがき(辻村みよ子) Ⅰ部 リプロダクティブ・ライツの意義と可能性 企画趣旨(糠塚康江) 1 政治から見る日本のリプロダクティブ・ライツ――優生保護法を巡る政治過程(岩本美砂子) 2 リプロダクティブ・ヘルス・ライツに対する国際人権法からのアプローチ (林陽子) 3 憲法上の権利としてのリプロダクティブ・ライツの保護――「身体」に関する自由と尊厳(建石真公子) Ⅱ部 リプロダクティブ・ライツをめぐる日本のアクチュアルな問題 企画趣旨(二宮周平) 1 母になることを強制されないこと――フランス視察と内密出産/匿名出産(石黒大貴) 2 〈不良な子孫〉の出生防止と人権侵害――優生保護法の歴史から(松原洋子) 3 妊娠/出産を望む未婚女性たちと日本の現状(長村さと子) Ⅲ リプロダクティブ・ライツと国際情勢 1 Dobbs判決の舞台裏(小竹聡) 2 「中絶の自由」が憲法に書き込まれた日――2024年国際女性の日(齊藤笑美子) あとがき(大山礼子)
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働きたいのに働けない私たち | チェ・ソンウン, 小山内 園子(訳)
¥1,980
世界思想社 2025年 ソフトカバー 160ぺージ 四六判 縦186mm 横130mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 女性は投資の対象外? 女性は好きでパートをしている!? 韓国の子持ち高学歴女性は労働市場から退場していく。社会は有能な人材を失い続け、母親たちは代わりにわが子の教育で競争に参戦する。男性本位の職場、個人化されたケアを解体するために何が必要か。スウェーデン、アメリカとの比較から考える。 解説:中野円佳「手を取り合える日韓の女性たち」 女が仕事も夢も子どもや家庭も持ちたいと願うことって、図太いからなんかじゃないよね?! とことん論理的な分析の向こうに涙が滲み出る。 ――小林エリカ(作家・アーティスト) ガラスの天井、L字カーブ、ケアの個人化。労働と出産をめぐる性差別が蔓延するこの国で、〈男たち〉はずっと透明のままでいいのか? ――清田隆之(文筆家) 【プロローグより】 人はよく、私を「図太い」と言った。周囲は、結婚してまで博士号を取ろうとする私に、助言とも言えない助言をずいぶんとよこした。そこまでやれば十分だろう、子どももいるんだから、夫の給料で楽に暮らせと言うのだ。だが、夫が職を求め、職場で認められるために努力するのと同じように、私にもやりたい仕事があった。もちろん、博士課程にいながら子どもを育てるのはとても大変だった。図太いからやり遂げたのではない。持てる力をすべて尽くして、ひたすら耐えただけだ。 (……) 男女の格差や差別は依然として問題のままだ。女性は男性に比べて平均賃金が低く、役員クラスに昇進する機会も少ない。より高い学位を手に入れて性差別を克服しようと試みても、韓国の労働市場では、高学歴が良質の働き口につながる「学歴プレミアム」さえまともに作動していない。 (……) 本書を通じて、韓国の女性がどんな労働環境に置かれているかを探り、女性が疎外されざるを得ない理由を解き明かしたいと考えた。未来はもっといい社会で、学んだぶんだけ寄与できるというチャンスへのルートが開かれていることを、韓国社会が、誠実で有能な女性を失わずにすんでいることを、願っている。 - 目次 - プロローグ 図太い女の社会 1 「平等な競争」という幻想 2 女性に「学歴プレミアム」はあるか 3 母になるのは拒否します 4 より多くの女性が働けるように エピローグ 機会の平等を論じる 補論 日本の「働けない女たち」へ(チェ・ソンウン) 解説 手を取り合える日韓の女性たち(中野円佳) 訳者あとがき ブックガイド/参考文献 - 著者プロフィール - チェ・ソンウン (チェ ソンウン) (著) 行政学博士。延世大学行政学科で修士号、博士号を取得後、国会立法調査処児童保育立法調査官補を経て、淑明女子大、延世大、明知大などで教鞭をとる。現在は大田世宗研究院世宗研究室の責任研究委員として、世宗特別自治市の女性、子ども、少子化政策の課題を研究。キャリア女性の雇用対応政策、子どもの遊ぶ権利を保障した公共の遊び場の活性化、ワーキングママ支援センターの運営などについて提言を行ってきた。合計特殊出生率0.75と深刻な少子化に悩む韓国にあって、世宗特別自治市は1.03を記録(韓国統計庁、2024年の合計特殊出生率〔暫定値〕)。特別市・広域市の中で唯一1を超える自治体であり、その実践が注目を集めている。 小山内 園子 (オサナイ ソノコ) (訳) 韓日翻訳家、社会福祉士。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学校などで韓国語を学ぶ。訳書にク・ビョンモ『破果』『破砕』(岩波書店)、チョ・ナムジュ『耳をすませば』(筑摩書房)、『私たちが記したもの』(すんみとの共訳、筑摩書房)、カン・ファギル『大仏ホテルの幽霊』(白水社)、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』『失われた賃金を求めて』(すんみとの共訳、タバブックス)など、著書に『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』(NHK 出版)がある。
