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有害な男性のふるまい 進化で読み解くハラスメントの起源 | デヴィッド・M・バス, 加藤 智子(翻訳)
¥3,520
草思社 2024年 ソフトカバー 448ページ 四六判 - 内容紹介 - セクハラ、モラハラ、性的暴力、マッチングアプリでの出会い… なぜ人類のすべてが性的葛藤と闘わなければならないのか。 そこには、「男女で異なる性戦略をとってきた」という、 生物としての深い進化の歴史が関係していた。 進化生物学の観点から男女の性的対立の根源を明らかにし、 社会科学や家父長制の研究の上に新たな知見を加え、 男女の調和の道を探る、画期的書籍! ◆各界絶賛!◆ 「セクシャル・ハラスメントや性的暴力、ごく普通な夫婦間の不幸を、デヴィッド・バスの進化論的レンズなしに理解し減らそうとするのは、細菌理論なしに伝染病を理解し、撲滅しようとするようなものだ」 ジョナサン・ハイト(『社会はなぜ左と右にわかれるのか』) 「性的な攻撃に対する社会的関心は道徳的に大きな進歩であるが、我々の知的文化は、科学、常識、生活経験に反する神話や教義に執着しており、それを理解しようとする試みに躓いている。人間の性的衝突の世界的専門家たるデヴィッド・バスは、魅力的でタイムリーな本書でこれらを整理し、私たちがこれらの弊害を理解し、最小限に抑えるためのよりよい方法を身につける手助けをしてくれる」 スティーブン・ピンカー(『21世紀の啓蒙』) 「すべての霊長類が証明しているように、男女の関係性ほど私たちを惹きつける話題はない。そして、デヴィッド・バスはその興味を、経験的な発見に基づく厳密な科学、そして進化論的思考に根ざした科学に変える先駆者として、長きにわたって活躍してきた。本書は、この分野における大きな貢献である」 ロバート・M・サポルスキー(『善と悪の生物学』) 「本書は、世界で広まっている人権問題と言われているものを見事に分析している。権威があり、洞察力に優れ、共感できるバス氏の著書は、#MeToo世代にとって完璧な情報源だ」 リチャード・ランガム(『善と悪のパラドックス』) - 目次 - 第1章 男対女の戦い 第2章 配偶市場 第3章 恋愛・結婚生活の悩み 第4章 恋愛・結婚関係の対立に対処する 第5章 パートナーによる暴力 第6章 破局後のストーカー行為と復讐 第7章 性的強要 第8章 性的強要から身を守る 第9章 男女のギャップに目を向ける - 著者プロフィール - デヴィッド・M・バス (デヴィッド エム バス) (著/文) 心理学者。進化心理学の第一人者で、配偶者選択に関連したヒトの性差の進化心理学的研究でよく知られている。著作に、『女と男のだましあい:ヒトの性行動の進化』(草思社)、『「殺してやる」:止められない本能』(柏書房)、『一度なら許してしまう女一度でも許せない男:嫉妬と性行動の進化論』(PHP研究所)などがある。 加藤 智子 (カトウトモコ) (翻訳) 翻訳者。筑波大学第二学群比較文化学類卒。英国イースト・アングリア大学文芸翻訳修士課程、米国ミドルベリー国際大学院モントレー校翻訳・通訳修士課程を修了。訳書に『なぜ心はこんなに脆いのか』(草思社)、『ジョン・レノン 最後の3日間』(祥伝社)、『困った上司・やっかいな同僚:職場のストレスに負けない人の考え方』(二見書房)、『アメリカン・ハードコア』(メディア総合研究所 )など。
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私の「結婚」について勝手に語らないでください。|クァク・ミンジ, 清水 知佐子(翻訳)
¥1,760
亜紀書房 2023年 ソフトカバー 248ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 結婚しても、しなくても 私たちは結局“ひとり”を共に生きていく生き物なのだ。 ──前田エマさん(モデル) 「非婚」は結婚の「否定」ではない。 人と違う生き方に、大きな愛を贈ってくれる本。 ──安達茉莉子さん(作家・文筆家) * * * * * 累積聴取回数2000万回超! 話題のポッドキャスト「ビホンセ」制作兼進行役による〝結婚しない〟という選択。 --------- 「結婚しないんですか?」 「子供がほしくはないですか?」 「ひとりで寂しくないですか?」 ……非婚に対する偏見はまだまだ根深い。 * * * * * 非婚は結婚の反対ではなく、多様な生き方のひとつ。 自分の選んだ道に責任を持ち、時には弱音を吐いて傷つきながらも、自分を愛し、前に向かって進んでいく。 本書には、非婚でも結婚でも事実婚でも同性婚でも、人それぞれの生き方を尊重し、みんなが穏やかで楽しく暮らせるための温かなエッセンスが満載。 --------- 「結婚=幸せ」だなんてファンタジーじゃない?! 自分で選んで決めればいい。 目次 ■プロローグ──こんなテーマで本を書くなんて 非婚宣言──何もそんな決心までしなくても ■こんにちは、非婚です ■住む家のために結婚はできない ■結婚までは愛せない、あなたを愛したのだ ■非婚主義者のくせになぜ恋愛するのか ■甥や姪がそんなにかわいいなら自分の子を産めばいい ■ロングタイム・ノ氏ですね 非婚の冠婚葬祭──幸せと悲しみを分かち合うのに損も得もない ■私が暮らすあの家 ■私もお母さんみたいに生きたい ■非婚者の結婚式 ■非婚で生きるにはしっかり稼がないと ■私のお葬式で棺を担いでくれますか 非婚ライフ──自分と連れ添って生きる ■大田で生まれた色黒の子 ■私たちは互いの体を観察しながら成長した ■私のトリセツ ■好きだから線を引いたんです ■好みの発見 ■おばあさんの瞳にチアーズ! ■夫はいません。でも、推しはいます 非婚共同体──完璧に理解できなくても完全に愛することはできる ■ブックフェアに母が来た ■一緒に越えていく日曜日 ■笑っているうちに一緒にいかだの上に、しかもこんなに遠くまで ■知らない犬と飛行機に乗った ■あなたが死んだら ■私の祖母 ■どうしてあなたが非婚をとやかく言うんですか ■エピローグ ■訳者解説 - 著者プロフィール - クァク・ミンジ (クァク ミンジ) (著/文) 韓国・大田生まれ。高麗大学日本語・日本文学科卒業。エッセイスト、コラムニスト。広告やテレビ番組、モバイルコンテンツの制作者。非婚ライフ可視化ポッドキャスト「ビホンセ」の制作者兼進行役を務める。独立出版レーベル「アマルフェ」の代表でもある。比較的一人世帯の多いソウル・解放村在住。著書に『歩いてお祭り騒ぎの中へ』『私は悲しいとき、ポールダンスを踊る』などがある。 清水 知佐子 (シミズ チサコ) (翻訳) 和歌山生まれ。大阪外国語大学朝鮮語学科卒業。読売新聞記者などを経て、翻訳に携わる。訳書に、キム・ハナ、ファン・ソヌ『女ふたり、暮らしています。』、キム・ハナ『話すことを話す』『アイデアがあふれ出す不思議な12の対話』(以上、CCCメディアハウス)、朴景利『完全版 土地』、イ・ギホ『原州通信』(以上、クオン)、タブロ『BLONOTE』(世界文化社)などがある。
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女性リーダーはなぜ少ないのか? リーダーシップとジェンダー | 坂田 桐子
¥2,750
ちとせプレス 2024年 ソフトカバー 288ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm - 内容紹介 - リーダーを目指す女性が直面する障壁とは リーダーシップとジェンダーに関する最新の研究知見から,女性リーダーが少ない現状と関連する心理的・組織的要因を解説・分析し,女性がリーダーとして活躍する組織や社会を作るための道筋を描く。 - 目次 - 第1章 日本におけるジェンダーとリーダーシップの現状 第2章 女性リーダー,女性管理職はなぜ少ないのか? 第3章 ジェンダー・ステレオタイプとその影響力 第4章 能力育成と職務におけるジェンダー 第5章 リーダーシップ・スタイルとジェンダー 第6章 女性活躍推進策の意義と効果 第7章 ダイバーシティと組織・社会 第8章 これからのリーダーシップとジェンダー - 前書きなど - はじめに 最初に,著者の個人的体験の話から始めることをお許しいただきたい。 著者が広島大学の学部四年生であった一九八六年に,男女雇用機会均等法が施行された。この最初の男女雇用機会均等法は,事業主に募集や採用,配置や昇進に関して女性を男性と均等に取り扱う「努力義務」を課すに留まり,「ザル法」という批判を受けていた(現在は改正を重ねて「禁止」となっている)。この頃の日本社会では,男女雇用機会均等法の制定・施行に伴ってジェンダーに関する(当時はジェンダーという言葉は普及していなかったが)議論が高まっており,その論調は「女性は本当に(男性と同様に)管理職になれるのか(適しているのか)」というものであったように思える。なお,「セクシャル・ハラスメント」という言葉はまだ社会一般には認知されておらず,三年後の一九八九年の新語・流行語大賞で金賞を獲得している。一方,一九八〇年代後半には国内の心理学界でも性役割に関する研究が盛んになりつつあり,海外ではアメリカを中心にリーダーシップとジェンダーに関する研究がすでに数多く蓄積されていた。とくに,「女性とリーダーシップの迷宮」と題した論文(第2章で紹介)の著者であるアリス・イーグリーとその共同研究者たちが,ジェンダーとリーダーシップに関する諸研究のメタ分析の結果を次々に発表していた(これらの研究はおもに第5章で紹介する)。 著者が大学院に進学してリーダーシップとジェンダーの研究を始めた理由は,学校教育を体験するなかで,能力的には男女差をまったく感じなかったにもかかわらず,社会において女性のリーダーが圧倒的に少ない当時の社会状況に「素朴な」疑問を感じたからであるが,それ以上に困惑したのは著者の研究テーマに対する周囲の反応であった。男女雇用機会均等法が施行されていたため,ジェンダーに注目したリーダーシップ研究がテーマになることは理解されたものの,「女性は表に立たない(公式リーダーにならない)が,陰では実質的に影響力を発揮しているのだからとくに差別はなく問題もない」「なぜ女性がリーダーになる必要があるのか」という感想や疑問に何度も遭遇した。このような疑問を呈する人々の中には女性も相当数含まれていた。自分の素朴な疑問が,周囲にはとくに疑問と認識されていないことは,当時の著者にとっては衝撃的な体験であったことを覚えている。 当時を思い出しつつ現在の日本社会を眺めると,隔世の感がある。ジェンダーという用語が一般に浸透し,ジェンダー・バイアスが含まれたコマーシャルや出版物に対して抗議の声が殺到するようになった。共働き家庭はむしろ多数派となり,結婚・出産時期に女性の労働力率が低下するいわゆる「M字カーブ」も近年解消されつつある。女性も男性も共に育児をしながら,あるいは個人の生活を大切にしながら働くようになった。著者が大学で担当する「ジェンダー」や「ダイバーシティ」関連の授業では,受講者の半数近くを男性が占めるようになり,ジェンダー問題を自分の問題として熱心に考える人が増えたように思える。ジェンダーに関する人々の意識は変化しており,多くの人々が伝統的性役割を支持せず,性別にとらわれない生き方を望むようになりつつあるといえるだろう。 しかし,そのように人々の意識が変わるなかで,とても変化が遅い部分がある。それがリーダーシップの領域である。いわゆる指導的地位の女性は少しずつ増大しているが,その変化は非常に遅い(詳細は第1章)。リーダーシップ分野の女性比率が高まらないことに対して,おもに経済学や経営学,あるいは社会学などの観点からさまざまな研究が行われている。しかし,このテーマに関連する研究は,社会心理学または産業・組織心理学分野でも欧米を中心として豊富に蓄積されているにもかかわらず,その知見は意外に日本社会には知られていないのではないかと著者は考えていた。たとえば,著者の体験では,一九九〇年代に提唱された現代的偏見や両面価値的性差別主義(第3章)の概念は,現在,大学の授業だけでなく社会人対象の研修や講演会でも「はじめて知った」話として受け止められることが多い。リーダーシップ・スタイルやリーダーシップ有効性の男女差については,そもそも実証研究が蓄積されていることすら十分に知られていないように思える。社会心理学や産業・組織心理学分野では,これまで,ジェンダーとリーダーシップだけでなく,ステレオタイプと偏見,ポジティブ・アクションの効果,集団メンバーの多様性の効果などに関する実証研究が膨大に蓄積されてきた。これらの研究知見を日本で紹介することで,女性のリーダーシップ能力が活かされていない現状の改善に少しでも貢献できるのではないかと考えた。それが,本書を執筆するに至った動機である。 本書は,心理学を学ぶ大学生や大学院生だけでなく,ビジネスパーソン,組織におけるジェンダー問題に関心をもつ人々,男女共同参画の推進やダイバーシティ推進に携わる立場の人々,就職を検討している大学生など,幅広い読者層を想定している。日本社会における女性リーダーの少なさに関する現状の概観から始め(第1章),リーダーを目指す女性が直面しやすいさまざまな障壁について概説し(第2章),第3章では対人レベルの障壁に大きく関連するジェンダー・ステレオタイプや性差別主義について,第4章では組織レベルの障壁を構成する職務配置や人事管理制度の問題について述べた。続いて第5章ではリーダーシップとジェンダーに関する研究知見を紹介し,リーダーシップ・スタイルやリーダーシップ有効性に男女差はあるのかを考えた。第6章ではポジティブ・アクションの効果やポジティブ・アクション(とくにクオータ制)に対する人々の支持・不支持のメカニズムについて概説し,第7章では性別に限らず,多様な背景や特徴をもつ人々が尊重され,安心して活躍できる組織を作るために何に留意すべきなのかを考えた。第8章では,女性がリーダーとして活躍できる組織や社会を作るために,具体的に何に取り組めばよいのかを,ダイバーシティ&インクルージョンの観点から考察し,いくつかの提言とともに本書を締めくくった。 本書を執筆するにあたって留意したことが二点ある。一つ目は,ジェンダーに関する人々の意識は変化しつつあるため,本書で取り上げる研究,統計資料,および調査報告書等は,できるだけ最近出版されたものに限るようにしたことである。もっとも,数十年前の研究にも現在の社会にとって重要な示唆を含む場合があるため,そのような研究は積極的に取り上げている。二つ目は,日本における実証研究をできるだけ含めるようにしたことである。ジェンダーとリーダーシップ,ダイバーシティ&インクルージョンに関する研究はアメリカを中心として蓄積されているため,本書で紹介する研究知見はそれが中心とならざるをえないが,日本において関連する実証研究がある場合は,心理学分野の研究に限らずできるだけ紹介するようにした。ただし,どうしても日本における実証研究を見つけることができないこともあった。そのようなテーマについては,日本における実証研究の進展が望まれるところであり,著者自身も研究に取り組む必要性を感じている。 先行研究には企業組織におけるリーダーシップや管理職を取り上げたものが多いことから,本書が紹介する研究知見も企業組織を想定したものが中心となっている。そのため,政治分野や教育分野におけるジェンダーとリーダーシップに興味をもつ人にはやや物足りない内容となっているかもしれない。しかし,ジェンダー・ステレオタイプの仕組みなど,人の心理や行動には組織の種類や分野を問わず共通した点も多いことから,そのような読者にも有益な情報を提供できる部分は十分にあると考えている。 本書の企画をいただいたとき,日々の仕事を何とかこなすことで手一杯の著者が,はたして単著を執筆できるだろうかという不安と,これは社会心理学者の端くれとして社会に対する役割を果たすチャンスだと飛びつきたい気持ちの両方があり,最終的には後者が勝った。しかし,本来遅筆であるうえに最新の研究知見にこだわったため,大量の論文や統計資料を読み進めながらの執筆となり,当初の出版計画を一年半もオーバーすることになってしまった。原稿に的確なコメントを加えつつ,辛抱強く著者におつき合いいただいた株式会社ちとせプレスの櫻井堂雄氏には,この場を借りて心からの感謝を申し上げたい。 版元から一言 毎年発表されるジェンダー・ギャップ指数において,日本は経済活動への参画機会や政治への参画の男女格差が際立っている。公官庁や企業の管理職,国会議員,さまざまな組織や団体の役員や代表などの指導的地位に立つ女性はなぜ少ないのだろうか。リーダーを目指す女性が直面する障壁にはどのようなものがあるのか。女性は「リーダーに向いていない」のだろうか。一般的にイメージされる「強く行動できるリーダー」が望ましいリーダーのあり方なのだろうか。社会心理学の最新の知見を踏まえつつ、「女性リーダーが少ない」原因とその背景を詳しく検討し、今後の道筋を示します。公官庁,組織・企業の人事担当や管理職,働く女性や大学生に手にとっていただきたい一冊。 - 著者プロフィール - 坂田 桐子 (サカタ キリコ) (著) 広島大学大学院人間社会科学研究科教授。 1991年,広島大学大学院生物圏科学研究科環境計画科学専攻博士課程後期中退(1995年,博士(学術)) 主要著作・論文:Gender stereotypes and expected backlash for female STEM students in Germany and Japan(Frontiers in Education, 6, Article 793486, 2022年,共著),What makes employees’ work so stressful? Effects of vertical leadership and horizontal management on employees’ stress(Frontiers in Psychology, 11, Article 340, 2020年,共著),「女性の昇進を阻む心理的・社会的要因」(『なぜ女性管理職は少ないのか―女性の昇進を妨げる要因を考える』青弓社,pp. 25-64,2019年),『社会心理学におけるリーダーシップ研究のパースペクティブⅡ』(ナカニシヤ出版,2017年,編著),『社会心理学におけるリーダーシップ研究のパースペクティブⅠ』(ナカニシヤ出版,2008年,共編著)など。
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それ、フェミニズムに聞いてみない? 日々のもやもやを一緒に考えるフェミニスト・ガイド | タビ・ジャクソン・ジー, フレイヤ・ローズ, 惠 愛由(訳)
¥2,420
明石書店 2024年 ソフトカバー 340ページ B6変形判 - 内容紹介 - 現代の女性が直面する日常生活の疑問や課題をフェミニストの視点から掘り下げる、現代版フェミニズム案内書。恋愛や仕事、テクノロジーやメディアの性差別など、幅広いテーマを取り上げ、ベル・フックスからボーヴォワールまで、さまざまなフェミニストの考えを解説。時代とともに変化するフェミニズムの姿を通じて、自分の立場と考え方を見つめなおすための一助となる一冊。 - 目次 - はじめに 第1章 政治と権力 ・フェミニストって誰のこと? ・男性と同じ権利なんて、もうすでに持っているんじゃない? ・どうして選挙に行かなきゃだめなの? 私の生活は変わらないけどなあ。 ・どうして見知らぬ男たちが私を「かわいこちゃん」とか「ハニー」と呼ぶんだろう? ・女性は男性よりも思いやりがあるって、なんで言っちゃだめなの? ・フェミニズムは白人女性だけのもの? ・どうしてフェミニズムはまだ平等を勝ち取っていないの? 第2章 恋愛と人間関係 ・最近デートしてる人がなんでも奢ってくれようとするんだよね。これでいいのかな? ・自分を客体化することなく、マッチングアプリを使うってできるかな? ・ワンナイトして悪いの? ・イったふりをしてるってなんでパートナーに言えないんだろう? ・私は幸せで成功もしてる。パートナーっていなきゃだめなの? ・私のボーイフレンドもフェミニストになれるかな? ・ボーイフレンドにプロポーズしたいんだけど、どう思う? 第3章 結婚と家庭生活 ・おとぎ話のような結婚式、おとぎ話のような結婚? ・結婚後、パートナーの姓を名乗るべき? ・夫も私も働いている。それなのに、なぜ私が家事をしなければならないの? ・私は子どもがほしいのだろうか? ・普通の家族ってなんだ? ・誰が育児休暇を取るべきなんだろう? ・娘は「プリンセス」と呼ばれたがっている。私はどこで間違ったのだろう? 第4章 仕事と賃金 ・主婦になりたいんだけど、だめですか? ・なぜ私は彼より安い給料で働いているんだろう? ・ボスになるには私は優しすぎる? ・私が給料の交渉をしていたとき、上司は「こんなに数字の話をしたら君はくらくらするかもしれないけれど」と言った。どういう意味だろう? ・上司が仕事ではハイヒールを履けって言ってくる。これって合法? ・出世のためには男性の同僚と飲みに行かなきゃだめなの? ・女性は裸でなければメトロポリタン美術館に入れないのか? 第5章 メディアにおける女性 ・オンラインで意見を交わす勇気はある? ・なぜ私は女性セレブの容姿にこだわるのか? ・思っていたほどストレートじゃないかも…… ・なぜ新しい服を買うのをやめられないんだろう? ・映画界の女性たちはどこにいる? ・どうして女性誌が必要なんだろう? ・テクノロジーは性差別的なのか? 第6章 私の身体は私のもの ・どうしていつも太っているような気がするんだろう? ・もし男性が子どもを産めたら何もかも変わるのかな? ・つるつるじゃなきゃだめなの? ・もし私が妊娠したら、妊娠を続けるかどうかって決められるの? ・どうして道を歩くのが怖いんだろう? 訳者あとがき 参考文献 索引 - はじめに - 給料が上がらないとか、オーガズムのこととか。「平等」ってどういうことなんだろうとか。あなたの悩みが何であれ、現代の私たちが抱える白黒はっきりしない疑問の多くを一緒に考えてくれるフェミニストたちがいます。『それ、フェミニズムに聞いてみない?』はそんな疑問を取り上げ、私たちが日々自分自身に問いかける言葉をつうじてさまざまなフェミニスト理論を学んでいく本です。 「最近デートしてる人がなんでも奢ってくれようとするんだよね。これでいいのかな?」「上司が仕事ではハイヒールを履けって言ってくる。これって合法?」─こんなふうに、名前のある一人の人が日々の中でふと浮かべるような問いを投げかけること。それがこの本のやりたいことです。こうした個人的なもやもやをひとつの出発点として、人種や階級、職業の異なる世界中のさまざまな女性たちが直面している社会の課題について話し、過去あるいは現代のフェミニストたちならそれらの問いにどう答えるだろう? と考えてみたいのです。 どうしてかって? それは、この本が取り組む議題は決して新しいものではないから。私たちが考えたいのは、「女性も、男性と同じ権利を持つべきだろうか?」という、何百年ものあいだずっと問われつづけてきた議題なのです。これまでの歴史においても、フェミニズムの波が勢いをつけ、多くの人の意識の中に入り込んだときには、この問いが大声で叫ばれることもありました。けれどたいていの場合、これは私たちが静かに、自分自身に対して問いかける言葉です。「女性も、男性と同じ権利を持つべきだろうか?」というだけじゃなく、「なぜ女性は男性と同じ権利を持てていないのだろう?」「私のまわりの人々は、男性に対してするのと同じように私に接しているだろうか?」「待って―私ってフェミニストなのか?」なんて問いもそう。 第一波から第四波までのフェミニズム運動や(世界中で獲得されつつある)選挙権の平等、経口避妊薬のような科学の分野における革命的進歩を経ても、女性たちはいまだに昔から変わらないクエスチョンマークを浮かべつづけ、それに対する満足のいく返答も得られずにいます。 けれど、フェミニズムはずっとそれらの問いに答えようとしてきました。そしてときには解決策を見出すこともありました。しかし抱えている困難の中身が変われば、それに対するフェミニストたちの返答も変わってきます。つまり、有名なフェミニストたち―たとえばベティ・フリーダンとベル・フックス、メアリ・ウルストンクラフトとシモーヌ・ド・ボーヴォワール、グロリア・スタイネムとケイト・ミレット―のあいだにも、興味深い違いが数多くあるのです。 こうした思想家たちはそれぞれ、私たちが暮らすこの世界に重要な変化をもたらしてきました。それぞれが、そのときどきで最も差し迫った問題について取り組んできました。でも驚くべきことに、溜め息が出てしまいそうだけれど、かれらが闘ったすべては依然として世界中の国々で闘われつづけている問題でもあります。それは選挙権の獲得だったり、男女間の賃金格差、男性による暴力に怯えながら暮らすことへの異議申し立てだったりします。 本書で紹介するフェミニストのうち誰が一番偉いとか、重要だとか言いたいのではありません。そうではなく、私たち自身の生活から浮かび上がるさまざまな疑問を通して思想家たちの考えを比較してみることによって、現代においてセックス[ここでは、出生時に身体的特徴から名指される性別のこと]やジェンダー[社会や文化の中で構築された性別。あるふるまいや役割が「男らしさ」「女らしさ」と結びつけられるときに働く分類の力]とはいったいどんな意味を持つのか、実感を伴って理解しようとする試みの場を持ちたいのです。オードリ・ロードの言葉を借りるなら、互いの違いを祝福することによって、女性たちはともに考え、解決策を見つけていけるから。『それ、フェミニズムに聞いてみない?』はさまざまな思想家たちの声と英智をひとところに集め、現代を生きる女性たちの疑問に対する返答を見つけようとする試みです。たとえば、「女性は男性よりも思いやりがあるって、なんで言っちゃだめなの?」「イったふりをしてるってなんでパートナーに言えないんだろう?」「テクノロジーは性差別的なのか?」「どうしていつも太っているような気がするんだろう?」なんて疑問への返答を。 もしかしたら、シュラミス・ファイアストーンのセックスについての考え方があなたのベッドでのふるまいを変えるかもしれない。ジャーメイン・グリアの考えにふれて結婚生活を思い直すかもしれない。ベル・フックスは男友だちをフェミニストにする方法を知っているし、シャーロット・ホーキンス・ブラウンはフェミニズムが白人女性だけのものに見えてはいけない理由を説明してくれる。ローザベス・カンターは職場においてもっと女性たちが敬意を払われ、正当な賃金が支払われるための助言を惜しまない。 ひとことで言えば、本書は女性が日常的に直面している多くの問題にふれ、これまでに積み重ねられた膨大なフェミニズム理論のグラデーションからそれぞれの解決案を見出そうとする本です。おなじみのあの思想家から、まだ広くは知られていないフェミニズム運動の貢献者たちまで。かれらだって意見がいつも合致するということはありません。それでも、専門家であるかれらの議論が、世界をまなざすあなたの目をほんの少しだけ変えるかもしれない。『それ、フェミニズムに聞いてみない?』は、あなたに贈る現代版フェミニズム案内です。あるいは雑誌の人生相談コーナーみたいな―その回答者があらゆる時代の偉大なフェミニストたちの知が組み合わさった、一人の頼れる女性のようだったなら? -著者プロフィール - タビ・ジャクソン・ジー (タビ ジャクソン ジー) (著) ロンドンを拠点とするジャーナリスト。全国紙や、新しく出てきたさまざまな女性向けプラットフォームで執筆活動を行っている。ファッション、テクノロジー、旅行、そして最近ではガーデニングが好き。 フレイヤ・ローズ (フレイヤ ローズ) (著) 哲学者、作家、フェミニスト。社会科学に関する多くの書籍に貢献している。 惠 愛由 (メグミ アユ) (訳) 1996年生まれ、水瓶座。同志社大学文学研究科英文学専攻修了。BROTHER SUN SISTER MOON のベースとボーカルを担当。Podcast「Call If You Need Me」を配信するほか、書評やエッセイの執筆も。訳書に『99%のためのフェミニズム宣言』(人文書院、2020)など。
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女性議員を増やしたい ZINE | 濵田真里
¥1,100
タバブックス 2023年 ソフトカバー 58ページ B6判 - 内容紹介 - ジェンダーギャップ指数で日本は政治分野が146カ国中139位。なぜ日本には女性議員が少ないのか。 政治家=スーツを着た男性、家庭と両立できない仕事という固定概念、さらに可視化されにくい女性議員・候補者へのハラスメント。 変化する社会課題解決に向け、多様な人々が政治参画するための第一歩を考えます。 これまでずっと男性主体で続いてきた「政治」を解体し、もっと多様な人たちが関われるものにする作業を、たくさんの人たちと一緒にやっていきたい。1人でも多くの人に、女性議員を増やすためにできることを見つけてほしいという思いから、このZINEを作成しました。 【目次】 はじめに 1章 女性議員はどれくらいいる? 2章 なぜ女性を増やす必要がある? 3章 女性議員が増えない理由 4章 女性議員に対するハラスメント問題 5章 女性議員・候補者のサポート活動 6章 私たちにできること 応援・ボランティア・バイスタンダー 付録① 選挙ボランティアのしおり 付録② こどもと一緒に選挙ボランティアしてみよう!リーフレット 付録③ もっと知りたい人のためのおすすめ本リスト * 『女性議員を増やしたい ZINE』 著 濵田真里 2023年4月18日発売予定 デザイン 片桐麻実 髙橋彩花 ページ B6判・58ページ
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家父長制はいらない 「仕事文脈」セレクション | 仕事文脈編集部(編)
¥1,540
タバブックス 2024年 ソフトカバー 160ページ B6変形判 縦173mm 横123mm 厚さ13mm - 内容紹介 - 格差、差別、バッシング、家族、戸籍……色んなひとが困っているけど、これって全部同じ問題=家父長制なんじゃないか? さまざまな角度から「仕事」を考えるリトルマガジン『仕事文脈』。近年掲載した記事の中からフェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティにまつわる文章を再編集。性差別的な問題の根幹にある、男性支配的な社会システムである家父長制を解体するための言葉を収録。 - 目次 - 1.ことば・表現 小さな言葉 小沼理 Shitが溢れるインターネット空間 濵田真里 空白のビルボードを見つめて 小林美香 2.カルチャー 「伝え方が悪かったかな、勘違いさせてごめん!」 ニイマリコ 「伝統」を解体する際に 小田原のどか 美術の場でセーファースペースをつくる ケルベロス・セオリー 3.家族 文学の中の「オンナ・コドモ」ーあるいは家庭ーの領域の仕事 小川公代 シルバニアファミリーから考える 浪花朱音 結婚願望がゼロになるまで 笛美 4.社会・政治 政治家だけじゃない 私たちだって主役であるべき 和田靜香 その家父長制は誰のため?──マジョリティ男性に必要な学びとレジスタンス 清田隆之 安倍晋三という政治家が力を持った時代、女性や家族、性的マイノリティをめぐる政策はどう展開されたのか 山口智美 5.セックス びわこんどーむくんがゆく。 清水美春 セックスワーク・イズ・ワークを拒むもの 戸田真琴 6.クィア 点が線になるまで、線が面になるまで 和田拓海 ひとりで生きたい とりうみ 台湾のナイトクラブで婚姻平等を体験する 燈里 働きながら性別移行した私の経験 おいも - 前書きなど- 『仕事文脈』は、仕事や生き方、社会を考えるリトルマガジンです。近年、社会課題や政治にまつわるテーマを多く取り上げていますが、特にジェンダーやセクシュアリティ、フェミニズムにまつわる記事に大きな反響があります。そこで、この数年にわたり掲載した記事を集め、一冊の本として再編集しました。 さまざまなトピック、問題点を検証していく過程で、ジェンダー差別の要因が依然として強固な男性支配的な社会システムにあり、その背景には「家父長制」があることを実感しました。差別する側を指し示す言葉としての「家父長制」に着目し、その構造や概念を解体していきたい、という意図を込めたのが本書『家父長制はいらない』です。
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トランスジェンダーと性別変更 これまでとこれから | 高井 ゆと里
¥748
岩波書店 2024年 岩波ブックレット ソフトカバー 88ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ6mm - 内容紹介 - 生殖不能要件は憲法違反――長く放置されてきた人権侵害を是正するため、「性同一性障害特例法」の改正が求められている。いま私たちに必要な基礎知識とは何なのか。特例法が制定された背景から、法・医学・国際人権の知見まで、高井ゆと里、野宮亜紀、立石結夏、谷口洋幸、中塚幹也らエキスパートが解説する。 目次 はじめに……………高井ゆと里 第1章 特例法の制定過程から考える、その意義と限界……………野宮亜紀 第2章 性別変更要件とはなにか……………立石結夏 第3章 国際人権基準と性別記載変更法の現在……………谷口洋幸 第4章 特例法とトランスジェンダー医療……………中塚幹也 おわりに……………高井ゆと里 - 著者プロフィール - 高井 ゆと里 (タカイ ユトリ) (著/文) 群馬大学情報学部准教授.哲学・倫理学.周司あきらとの共著に『トランスジェンダー入門』(集英社新書),訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題』(明石書店).
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エブリデイ・ユートピア | クリステン・R・ゴドシー, 高橋 璃子(翻訳)
¥2,970
河出書房新社 2024年 ソフトカバー 388ページ 四六判 縦191mm 横132mm 厚さ27mm - 内容紹介 - トマ・ピケティ絶賛! ユートピアは夢物語ではない。プラトンから現代まで、多様な共同体の豊富な実例を参照しながらより幸福な暮らしのあり方を考える、閉塞感に満ちた時代の希望の一冊。 - 著者プロフィール - クリステン・R・ゴドシー (ゴドシー,クリステン,R) (著/文) ペンシルベニア大学教授(ロシア・東欧学学科長)。2012年にグッゲンハイム・フェローを獲得。記事や論説は世界25か国語以上に翻訳され、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ミズ・マガジン、ディセント、フォーリン・アフェアーズなど国内外の多数の紙誌に登場。これまでに11冊の著書があり、話題作『あなたのセックスが楽しくないのは資本主義のせいかもしれない』は15か国語で翻訳出版された。 高橋 璃子 (タカハシ リコ) (翻訳) 翻訳家。京都大学卒業、ラインワール応用科学大学修士課程修了。訳書にゴドシー『あなたのセックスが楽しくないのは資本主義のせいかもしれない』、マルサル『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』、ノーデル『無意識のバイアスを克服する』、バークマン『限りある時間の使い方』、マキューン『エッセンシャル思考』など多数。
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フェミニズム | 竹村 和子
¥1,309
岩波書店 2024年 岩波現代文庫 ソフトカバー 234ページ 縦148mm 横105mm 厚さ10mm - 内容紹介 - フェミニズムとは、女の解放を意図しながら、「女」と位置付けられている者以外にフェミニズムを開いていくこと──最良の入門書であるとともに、男/女のカテゴリーを徹底的に解析する本書は、性差の虚構性を暴き、この身体から未来を展望する可能性を示す。齋藤純一氏との『思想』対談を付して文庫化。(解説=岡野八代) 目次 はじめに――いまフェミニズムを書くことについて Ⅰ どこから来て、そしてどこまで来たのか 前=啓蒙主義の時代 錯綜性と矛盾の胚胎 初期の女性運動――セネカ・フォールズ大会の場合 第一波フェミニズムと「ドメスティック・イデオロギー」 第二波フェミニズムとマルクス主義 ジェンダー ラディカル性と連帯意識 本質主義 精神分析に対する両面的なアプローチ セクシュアリティ Ⅱ どこへ行くのか 第1章 身体 1 身体的性差という虚構 2 〈女のエクリチュール/身体〉のアポーリア 3 形態論をめぐるフェミニズムの可能性 第2章 慣習 1 ジェンダー化され、ジェンダー化するハビトゥス 2 ホモソーシャルな公的領域 3 ポスト・ファミリーに向けて 第3章 グローバル化 1 境界によって分断される女 2 他者性の呪縛 3 グローバル化とフェミニズム Ⅲ 基本文献案内 あとがき 対談 親密圏と公共圏の〈あいだ〉――孤独と正義をめぐって……………齋藤純一・竹村和子 解説 未来からもたらされた、フェミニズム……………岡野八代 - 著者プロフィール - 竹村 和子 (タケムラ カズコ) (著/文) 竹村和子 Kazuko Takemura 1954‒2011年.元お茶の水女子大学大学院教授.お茶の水女子大学大学院修士課程修了,筑波大学大学院博士課程退学.博士(人文科学).専門は英語圏文学,批評理論,フェミニズム/セクシュアリティ研究.著書に,『愛について』(2002),『文学力の挑戦』(2012),『彼女は何を視ているのか』(2012)ほか,訳書に,J. バトラー『ジェンダー・トラブル』(1999),『触発する言葉』(2004),トリン・T. ミンハ『女性・ネイティヴ・他者』(1995)ほか多数.
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クィア・シネマ 世界と時間に別の仕方で存在するために | 菅野 優香
¥3,080
フォルムアート社 2023年 392ページ 四六判 - 内容紹介 - クィア・シネマという「可能性の地平」に向かって ジェンダーやセクシュアリティ、人種に対する規範や制度を問い直し、家族主義や都会主義に抗い、直線的な時間に逆らって歴史を書き直す。気鋭の研究者が照らし出すクィア・シネマの重層性。 アルフレッド・ヒッチコック、オードリー・ヘプバーン、ジュディ・ガーランド、グザヴィエ・ドラン、セリーヌ・シアマ、田中絹代、三池崇史、美輪明宏、原節子、高倉健……作家、スター、作品のみならず観客やコミュニティを縦横に論じる「雑種」で「不純」な映画論。 ジェンダーやセクシュアリティ、人種、コミュニティの規範や理想を強化し、教え込む教育的な役割も担ってきたシネマ(映画)。そこで生まれた「常識」や「当然」を疑うことによって、慣れ親しんできたアイデンティティやカテゴリーを問い直し、「異なる」欲望や「非規範」的な関係の可能性へと導くものこそがクィア・シネマである。直線的な時間に抗い歴史を書き直すその試みは、現在や現状を肯定することなく、可能性として存在し続ける「地平」だといえる。 4部構成による本書は、常識や当然に抗うクィア・シネマの「雑種」で「不純」なあり方を体現する。クィア・シネマの歴史や横断性、クィアの理論と歴史を俯瞰する第1部。ジュディ・ガーランドといった黄金期ハリウッドのスターから、グザヴィエ・ドランやセリーヌ・シアマといった近年の注目監督まで、アメリカおよびフランスのスターや映画作家、映画作品のわたしたちが知っているあり方とは「別」のあり方を提示する第2部。美輪明宏や原節子、高倉健といった映画スターたちと、そのファンやファンたちのコミュニティを取り上げ、雑種性が強く表れた日本映画を扱う第3部。そして、1970年代のフェミニスト映画運動や日本で開催されるクィア・LGBT映画祭を深く掘り下げ、映画とコミュニティの関係を地域性を絡めつつ論じる第4部が最後を飾る。作家論やスター論、作品論のみならず、観客論やコミュニティ論も入り混じり、クィア・シネマの射影の広さが感じられる構成になっている。 第1部のうちの2章と、黒人レズビアンをテーマにした初めての長編劇映画とされる『ウォーターメロン・ウーマン』を論じた章の計3本の書き下ろし論考を収録。また英語で発表した美輪明宏論と原節子論の邦訳も収められている。 編著や共著、雑誌などでクィア・シネマの可能性を日本に紹介してきた気鋭の映画研究者による待望の単著デビュー作。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー わたしたちは、映画を通じてジェンダーやセクシュアリティ、人種の規範性や理想を「学び」、内面化してきた。映画はそれらを映し出すだけでなく、強化し、教え込む教育的な役割を担ってきたのである。クィア・シネマの役割のひとつは、そうした規範性や理想を学び捨てること、あるいは学び直すことである。わたしたちが知っているシネマのあり方とは別のシネマのあり方を想像させてくれる「可能性の地平」がクィア・シネマだと考えたい。(「クィア・シネマの場所」より) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【目次】 はじめに 第1部 映画文化とクィア・スタディーズ クィア・シネマの場所──歴史を変えるために クィア・シネマを知るために──クィアの理論と歴史 クィア・シネマの可能性──映画の外側へ 第2部 クィア・シネマの再発見 ヒッチコック問題──『レベッカ』と『マーニー』をめぐるフェミニスト/クィア批評 ハイスミス映画のクィアと逸脱──冷戦下のホモセクシュアリティ ヘプバーンの脆弱さと自由──『ローマの休日』から『噂の二人』へ ジュディ・ガーランドを愛するということ──キャンプ、ドラァグ、フェミニズム 時間の映画──グザヴィエ・ドランのスローモーション 最愛の夫──ヴァルダの「ドゥミ映画」を読む 話者の遍在──『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』における移民/クィアのコミュニティ 水平の美学──セリーヌ・シアマによる親密性の技法 『ウォーターメロン・ウーマン』とオルタナティヴ・ヒストリー──黒人女性映画とレズビアニズムの邂逅 第3部 クィア・シネマとスターたち パンパン、レズビアン、女の共同体──女性映画としての『女ばかりの夜』 人種化される欲望──三池崇史と「沖縄」をめぐる映画的想像力の一考察 『女であること』と、川島雄三であること──川端康成と丸山明宏が出会う場所 クィアな共振──美輪明宏の映画スターダム 連累の観客論──原節子とクィアなジョーク ゴシップ、あるいはラディカルな知──高倉健のスター・イメージ 第4部 クィア・シネマと上映空間 政治的なことは映画的なこと──一九七〇年代の「フェミニスト映画運動」 クィア・LGBT映画祭試論──映画文化とクィアの系譜 コミュニティを再考する──クィア・LGBT映画祭と情動の社会空間 あとがき 初出一覧
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闘争のインターセクショナリティ 森崎和江と戦後思想史 | 大畑 凜
¥3,080
青土社 2024年 ハードカバー 352ページ 四六判 - 内容紹介 - 出逢い、聞き、書き記す 森崎和江の仕事をまなざすと、その思想にインターセクショナリティの萌芽を見出すことができる。フェミニズムやポストコロニアル思想などの系譜を繙くことで浮かび上がるものは何か。戦後思想史を更新する、俊英による画期の書。
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トランスジェンダーQ&A 素朴な疑問が浮かんだら | 高井 ゆと里, 周司 あきら
¥1,980
青弓社 2024年 ソフトカバー 196ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ16mm - 内容紹介 - 「性別を生きる」って、どういうこと? トランスジェンダーについての基礎的な情報、性別分けスペースのこと、「トランス差別はいけないけれど気になる」疑問など、大きなクエスチョン21個、そこから派生するクエスチョン65個の問いと答えをまとめる。 - 目次 - 第1部 性別の重み 性別を重要視する社会 性別らしさと性別であること 性別と服装 性別と外見 性別と身体 性別とアイデンティティ 性別の多元性 性別分けスペース 性別二元制社会 第2部 基礎知識 Q1:トランスジェンダーとはどんな人たちを指すの? Q2:トランスジェンダーって、「女らしさ」や「男らしさ」の押し付けがいやな人たちのこと? Q3:トランスジェンダーの人たちは、どれくらいいるの? Q4:「性別を変える」ってどういうこと? Q5:生活上の性別を変えるって、何をするの? Q6:身体の特徴を医学的に変えるって、何をするの? Q7:書類上の性別(戸籍)を変えられるの? Q8:ノンバイナリーの人も性別を変えるの? Q9:トランス男性は男の人、トランス女性は女の人、と理解しておけばいい? Q10:自分の望みどおりに性別を「変えた」トランスジェンダーの人たちは、もう困りごとはないの? Q11:どんなことが理由で差別を受ける? Q12:差別の現状を示すデータについて、もう少し知りたいな Q13:ノンバイナリーの人たちも差別を受ける? Q14:最近、SNSでトランスヘイトがひどいよね? 第3部 性別分けスペース 素朴な疑問は素朴ではない 未来を考えるために Q15:トランスジェンダーは性別分けスペースに混乱を招きませんか? Q16:性別分けスペース①トイレ Q17:性別分けスペース②公衆浴場 Q18:性別で分かれることがある活動――スポーツ 第4部 「トランス差別はいけないけれど気になる」疑問 Q19:トランスジェンダーと医療 Q20:トランスジェンダーと社会の変化 Q21:トランスジェンダーとジェンダー特権 あとがき もっと知りたいあなたへ - 版元から一言 - トランスジェンダーの人たちは生活上の困難を抱え、様々な不合理や社会からの排除に直面しています。また、SNSを中心にトランス差別・ヘイトが急速に拡大して、トランスジェンダーの人たちの生存を脅かしています。 様々な「議論」をする前に、トランスジェンダーの人たちの「生きる現実」を知ることがなにより必要です。 「なぜ性別が社会で重視されるのか?」「トランスジェンダーとは?」「性別を変えるために何が必要?」「トランスジェンダーの人たちが直面している困難は?」「トランス差別・ヘイトがなぜ跋扈しているのか?」――。 本書は、性別を重視するいまの社会のありようを押さえたうえで、トランスジェンダーをめぐる大きなクエスチョンを21個、そこから派生するクエスチョンを65個設けています。それらの基礎的な質問から性別分けスペースにまつわる疑問、「トランス差別はいけないけれど気になる」疑問まで、語りかける文体でわかりやすく答えています。 いまの社会がどうなっていて、そこでトランスジェンダーの人たちがどんな困りごとを経験していて、それを解決するには何が必要なのか――Q&A形式でそれらを具体的に知ることができる一冊です。 - 著者プロフィール - 高井 ゆと里 (タカイ ユトリ) (著) 群馬大学准教授。専攻は倫理学。著書に『ハイデガー』(講談社)、編著に『トランスジェンダーと性別変更』(岩波書店)、共著に『トランスジェンダー入門』(集英社)、訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題』(明石書店)など。 周司 あきら (シュウジ アキラ) (著) 主夫、作家。著書に『トランス男性による トランスジェンダー男性学』(大月書店)、共著に『トランスジェンダー入門』(集英社)、『埋没した世界』(明石書店)など。
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多様性との対話 ダイバーシティ推進が見えなくするもの | 石丸沙織, 長田佳子
¥1,760
青弓社 2021年 青弓社ライブラリー ソフトカバー 240ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ16mm - 内容紹介 - LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探る。 目次 第1章 多様性との対話 岩渕功一 1 BLMとD&Iの取り違え 2 「多様性/ダイバーシティ推進」が見えなくするもの 3 日本での多様性/ダイバーシティ推進 4 多様性との対話 5 誰もが生きやすい社会に向けた横断的連携 6 インターセクショナリティと連帯の可能性 7 学び(捨て)の実践 第2章 ダイバーシティ推進とLGBT/SOGIのゆくえ――市場化される社会運動 新ヶ江章友 1 ダイバーシティ推進とは何か 2 経営学におけるダイバーシティ・マネジメントとは何か 3 ダイバーシティ・マーケティングとLGBT/SOGI 4 LGBTマーケティングと人権問題への意識 論点1 多文化共生がヘイトを超えるために 塩原良和 第3章 移民・多様性・民主主義――誰による、誰にとっての多文化共生か 髙谷 幸 1 多文化共生をめぐるこれまでの批判 2 多文化共生をめぐる問い――「何」から「誰」へ 3 誰にとっての多文化共生か 4 移民にとっての多文化共生か、地域にとっての多文化共生か 5 誰による多文化共生か 第4章 生活保護言説における「日本人」と「外国人」を架橋する 河合優子 1 生活保護制度の歴史と現状 2 生活保護言説と「日本人」 3 生活保護言説と「外国人」 論点2 メディア研究における「ダイバーシティ」の現在 林 香里 第5章 「生きづらさからの当事者研究会」の事例にみる排除の多様性と連帯の可能性 貴戸理恵 1 「個人化・リスク化した排除の苦しみ」としての生きづらさ 2 当事者研究での個別性・多様性と共同性のつながり 3 多様性に立脚したつながりとは何か 第6章 「同じ女性」ではないことの希望――フェミニズムとインターセクショナリティ 清水晶子 1 「#トランス女性は女性です」 2 インターセクショナリティ 3 「交差」の誤解 4 同じではないことの連帯 論点3 みえない「特権」を可視化するダイバーシティ教育とは? 出口真紀子 第7章 共生を学び捨てる――多様性の実践に向けて 小ヶ谷千穂 1 「共生のフィールドワーク」という授業について 2 体当たりの邂逅――「正しい共生」のプレッシャーからの解放? 3 距離をとられる、という経験――自らのまなざしに気づく 4 ミックス・ルーツの学生の経験――自分自身を問い直す 第8章 アート/ミュージアムが開く多様性への意識 村田麻里子 1 多様性の砦としてのアート/ミュージアム 2 多様性の奨励とその課題 3 アート/ミュージアム実践が投げかける問い 論点4 批判にとどまらず具体的に実践すること 松中 権[インタビュー聞き手:岩渕功一] あとがき 岩渕功一 - 版元から一言 - 多様性の時代だと言われる。多様な背景をもつ人材の活用が革新的な創造性を高めるとして、企業、政府、地方自治体、教育機関、NGO/NPO、市民団体で多様性/ダイバーシティを奨励する動きが活発化している。 多様性/ダイバーシティの推進は女性、LGBT、障害者などの社会的なマイノリティの存在に目を向ける一方で、有用で受け入れやすい差異を選別化することで、いまだ続く差別・不平等を見えなくするとともに、新たな包摂と排除を生み出してもいる。 多様性/ダイバーシティの推進により建設的に取り組むには、構造化・制度化された差別・不平等の複雑な作用を理解して、様々な差異を平等に包含する方途を考え続けること、つまり、多様性と対話することが必要不可欠である。 LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探る。 - 著者プロフィール - 岩渕 功一 (イワブチ コウイチ) (編著) 関西学院大学社会学部教授。専攻はメディア・文化研究。著書にResilient Borders and Cultural Diversity(Lexington Books)、『トランスナショナル・ジャパン』(岩波書店)、編著書に『〈ハーフ〉とは誰か』(青弓社)など。
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生理用品の社会史 | 田中 ひかる
¥1,056
KADOKAWA 2019年 角川ソフィア文庫 ソフトカバー 304ページ 文庫判 - 内容紹介 - 日本女性の生活を大きく変えた画期的な商品「アンネナプキン」。その誕生は、ほんの50年ほど前のことである。女性の社会進出を支えた商品開発の裏には、一人の女性経営者の一筋縄ではいかないドラマがあった――。植物、絹、脱脂綿、ビクトリヤなど、不便で不快だった古い経血処理の方法から、欧米ほどタンポンの使用が普及しなかった理由まで。一大ビジネスへと発展した、女性史にとどまらない日本社会の変遷を明らかにする。 目次 はじめに 第一章 ナプキンがなかった時代の経血処理―植物から脱脂綿まで 第二章 生理用品の進化を阻んだ月経不浄視―「血の穢れ」の歴史 第三章 生理用品が変えた月経観―アンネナプキンの登場 第四章 今日の生理用品―ナプキンをめぐる“イデオロギー” おわりに 文庫版あとがき 引用・参考文献 生理用品関連年表 アンネ社広告資料 - 著者プロフィール - 田中 ひかる (タナカ ヒカル) (著/文) 1970年東京生まれ。学習院大学法学部卒業後、非常勤講師を経て専修大学大学院修士課程で歴史学、横浜国立大学大学院博士課程で社会学を専攻(学術博士)。
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月経と犯罪 “生理”はどう語られてきたか | 田中 ひかる
¥2,640
平凡社 2020年 ハードカバー 192ページ 四六判 - 内容紹介 - 「女は生理の時、カッとして頭にきて何をするのかわからない」――。 女性は生理があるから罪を犯す、と信じられていた時代があった。 その言葉の根拠を確かめ、信じられてきた理由を歴史的資料からひもとく。 〈目次〉 第1章 犯罪における月経要因説と「新しい女」たち アナーキスト大杉栄を刺した「新しい女」神近市子/「変態性慾」研究の先駆者クラフト=エビング/月経時の芝居見物は精神疾患を招くのか/「タブー」から「富国強兵の礎」へ/女優松井須磨子――自殺現場に残された「一滴の美しい血」/渡辺淳一『女優』に描かれた須磨子の月経/松井須磨子、自殺の真相/与謝野晶子も襲われた「ある時期」の猛烈なヒステリー 第2章 女性犯罪論の起源 ロンブローゾ――売春婦は生まれながらの犯罪者/現行犯逮捕の八割以上が月経中?/明治の女子教育論――女子は健康で鈍なのがよい/日本初の女性犯罪論『犯罪論及女性犯人』/女性犯罪論の古典『婦人と犯罪』/「幻の名著」はなぜ生まれたのか/婦人問題論争と『婦人と犯罪』 第3章 猟奇犯罪の時代 猟奇的事件が多発した1920年代 女性犯罪の三要素――ヒステリー・痛覚の鈍麻・月経/『近代犯罪研究』――犯罪の影には女あり/女は「詐欺顔」/経血の害悪――植物は枯れ、金属は錆び、犬は発狂/放火は女の犯罪か/女の取り調べの際には四週間待て?/「性的関係」――大逆事件から万引きまで/「虚偽の強姦」多発の真相/男の「幻想」、女の「内面化」「利用」 第4章 生理休暇と精神鑑定 女性教員の「生理的故障」/「女工」たちの深刻な「母性破壊」/「職業婦人に生理休暇を!」/のちの首相片山哲「月経要因説」を語る/「生理休暇」をめぐる攻防/「生理休暇」取得率0.9%の背景/初経教育の質が、女性の人生を左右する/月経が必ず問われた精神鑑定/「婦人犯罪」へのアンチテーゼ 第5章 月経要因説の精神医学的解釈 魔女、悪女、毒婦、狐/「レズビアンのサド・マゾ」はホルモンの影響か/女子受刑者たちの犯罪時月経状態/初潮・無月経が犯行を決定づけるのか/月経周期の矛盾/はじめに月経不順あり/「謎の注射」を無視した精神鑑定/月経は「性的葛藤」を想起するか/月経時の女の仕事を信用しない女 第6章 月経要因説の心理学的解釈 「迷信」が月経時の犯罪を招くのか/『旧約聖書』や『コーラン』も忌み嫌った「血の穢れ」/なぜ女だけが「血の池地獄」に堕ちるのか/日本初の女性検事は女をどう見ていたか/「ネガティブな気分」はなぜ起こるのか/偽薬効果が意味するもの 第7章 「犯罪におけるPMS要因説」 「月経前症候群」が「月経前不快気分障害」に改められた理由/毛深い女は犯罪者予備軍? - 著者プロフィール - 田中 ひかる (タナカ ヒカル) (著/文) 歴史社会学者
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いろいろ いろんな からだの ほん | メアリ・ホフマン, ロス・アスクィス (イラスト), 杉本詠美 (翻訳)
¥2,090
少年写真新聞社 2019年 ハードカバー 40ページ 22.9 x 1 x 30.7 cm - 内容紹介 - 生まれてからおとなになるまで「からだ」は成長し、変化する。そのあとも死ぬまで変化し続ける。人間の「からだ」についていろいろな疑問や考えるヒントを楽しいイラストで紹介する絵本です。自分の「からだ」がどんなにすばらしいか、この絵本を読んで考えてみよう。
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やらねばならぬと思いつつ 超初級 性教育サポートBOOK | シオリーヌ(大貫詩織), ゆままま(イラスト)
¥1,650
ハガツサブックス 2021年 ソフトカバー 128ページ A5変形判 - 内容紹介 - 「おうちの中でも『子どもの性教育』を積極的にやっていきましょう」という風潮が高まる中、「やらないとダメだよね…」と思いながらも重い腰が上がらない! という親御さんたちも少なくないのではないでしょうか。そこで、登録者数15万人を超える人気の性教育YouTuber・シオリーヌが、「これだけできたら◎な心構え」と「あるある質問への答え方」をまとめました。人気ママさんイラストレーター・ゆまままさんとタッグを組み、イラスト満載でお届けします! - 目次 - ーContentsー ・はじめに ・〔1歩め〕これだけできたら◎ 10の心構え 【心構え1】ウソをつかない 【心構え2】子どもの気持ちをそのまま受け取る 【心構え3】代わりに決めない 【心構え4】〝常識〟を押し付けない 【心構え5】性の話を捉え直す 【心構え6】性別で判断しない 【心構え7】多様な性があることを知る 【心構え8】親子は対等であると忘れない 【心構え9】親だけで抱えない 【心構え10】子どもを信用する ・〔2歩め〕性のあるある質問 対応アイデア30 Q1.生理って何? 血が出るの? Q2.どうしてちんちん大きくなるの? Q3.どうして私はちんちんがないの? Q4.お父さん、毛がモジャモジャでへん! Q5.「うんこ」「おしり」で大爆笑。どう対応したらいい? Q6.赤ちゃんってどうやってできるの? Q7.卵子って何? 精子って何? Q8.お母さんとお父さんもセックスしたの? どうやって? Q9.(セックスを見られて)……何してるの? Q10.オナニーって何? Q11.ちんちん、触ってみたい! Q12.なんで赤ちゃんはおっぱい触っていいのに僕はダメなの? Q13.(性器いじりをしていたところを注意して)なんで触っちゃダメなの? Q14.「カンチョーーーー! 」って遊んでいる子になんて言ったらいい? Q15.「おばあちゃんとチューしようね~」と迫られて、子どもが嫌がっていたらどうすれば? Q16.検索履歴にアダルトワード……!? 注意したいけど、なんて伝えたら? Q17.下ネタ満載の動画で子どもが爆笑。どう反応したらいい? Q18.(ラブホテルを見て)あそこに行ってみたい!! Q19.(コンドームを指さして)これ何? Q20.(アニメのマネをして)「〇〇ちゃ~ん! 」とお友だちを追いかけ回していて……。どう対応すれば? Q21.妹がほしい! 赤ちゃんつくって! Q22.結婚をしたら赤ちゃんができるの? Q23.〇〇ちゃんち、お父さんいないんだって。なんで? Q24.(同性カップルに対して)男同士(女同士)なのにへんなの! Q25.私、大きくなっても結婚ってしたくない。 Q26.青は男の子の色でしょ? Q27.(泣いている息子に対して)「男のくせに泣くな! 女々しいぞ」と言われたら? Q28.〇〇くんのパパ、男なのにメイクしてたよ! なんで? Q29.女の子に生まれたかった。女の子になりたい。 Q30.私ってデブだからブスなんだって。 ・おわりに ・〝わかっちゃいるけどできそうにない〟大人のための! シオリーヌのオススメ性教育動画 - 著者プロフィール - シオリーヌ(大貫詩織) (シオリーヌ オオヌキシオリ) (著/文) 助産師/思春期保健相談士/性教育YouTuber。総合病院産婦人科で助産師としての経験を積んだのち、精神科児童思春期病棟で若者の心理的ケアを学ぶ。2017年より性教育に関する発信活動をスタートし、2019年2月より自身のYouTubeチャンネルで動画を投稿。チャンネル登録者数は14.9万人(2021年9月現在)。著書に『CHOICE 自分で選びとるための「性」の知識』(イースト・プレス)、『こどもジェンダー』(ワニブックス)、『もやもやラボ ~キミのお悩み攻略BOOK!~』(小学館)がある。 ゆままま (ユマママ) (イラスト) 広告やキャラクターを作るアートディレクター。保育園の連絡帳に5歳児「ゆま」の味わい深い日々を記録し、インスタグラムに投稿して人気を集める。リアルな幼児の生態を描いたユーモアあふれるイラストと、冷静でエッジの効いたコメントが特徴。Instagramのフォロワー数は約8万7000人。著作に『せんせい、うちのコがタイヘンです。』(ジー・ビー)がある。
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なぜ男女の賃金に格差があるのか 女性の生き方の経済学 | クラウディア・ゴールディン, 鹿田昌美(翻訳)
¥3,740
慶應義塾大学出版会 2023年 ソフトカバー 400ページ 四六判 - 内容紹介 - 女性たちはどのように「家族」と「仕事」を選択してきたのか。 ウーマンリブ、「静かな革命」、リリー・レッドベター公平賃金法など、20世紀以降を振り返りながら、各職業のデータを経済分析し、女性の賃金の上昇を阻む原因を抉り出す。 アメリカのみならず世界の先進国の男女の「働き方」を見直すきっかけとなる一冊。 - 目次 - 第1章 キャリアと家庭の両立はなぜ難しいか─新しい「名前のない問題」 第2章 世代を越えてつなぐ「バトン」―─100年を5つに分ける 第3章 分岐点に立つ─―第1グループ 第4章 キャリアと家庭に橋をかける―─第2グループ 第5章 「新しい女性の時代」の予感─―第3グループ 第6章 静かな革命―─第4グループ 第7章 キャリアと家庭を両立させる―─第5グループ 第8章 それでも格差はなくならない―─出産による「ペナルティ」 第9章 職業別の格差の原因―─弁護士と薬剤師 第10章 仕事の時間と家族の時間 エピローグ 旅の終わり―─そしてこれから - 著者プロフィール - クラウディア・ゴールディン (クラウディア・ゴールディン) (著/文) ハーバード大学ヘンリー・リー経済学教授。経済史家であり労働経済学者。研究テーマは、女性の労働力、所得における男女格差、所得不平等、技術革新、教育、移民など多岐にわたる。2013 年にアメリカ経済学会会長、2000 年に経済史学会会長を務める。米国科学アカデミー会員。著書The Race between Education and Technology(L・カッツとの共著)で、2008 年R.R. ホーキンス賞を受賞。マサチューセッツ州ケンブリッジ在住。 鹿田昌美 (シカタマサミ) (翻訳) 国際基督教大学卒。翻訳書に、ドゥプケ&ジリボッティ『子育ての経済学─愛情・お金・育児スタイル』(慶應義塾大学出版会)、ドラッカーマン『フランスの子どもは夜泣きをしない』、アレキサンダー&サンダール『デンマークの親は子どもを褒めない』(集英社)、ドーナト『母親になって後悔してる』(新潮社)、など多数。翻訳経験と子育ての経験を生かした著書に『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』(飛鳥新社)がある。
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「女の痛み」はなぜ無視されるのか? | アヌシェイ・フセイン, 堀越英美(翻訳)
¥2,200
晶文社 2022年 ソフトカバー 352ページ 四六判 縦186mm 横130mm 厚さ23mm - 内容紹介 - 臨床試験で女性が排除される、コロナ禍でマイノリティの人々が受ける影響、アメリカで中絶の権利が争点になる理由は 著者がアメリカで出産したとき、彼女は死にかけた。痛み止めが効いていないと訴えても無視された。痛みを証明するために手術台まで歩くように言われた。 彼女はこの医療トラウマ体験をきっかけに、女性の痛み、特に有色人種の訴えがまともに受け止められない事実を、 あらゆるデータ、記事、証言をもとに執筆した。 さらにコロナ禍で女性、マイノリティの人々が受けた甚大な影響も考察する。 初期設定が男性になっている現状は、医療ケアにおいても例外ではない。 「女の痛み」が軽視されている事実と、医療ケアにおける性差別・人種差別に切り込むノンフィクション。 「女性の痛みという概念が、世界中でどのように捉えられ、管理され、考えられているかを見れば、それは常に男性や『文化』によって定義されてきたことがわかる。多くの社会では男性による支配が続いていることから、女性の痛みや苦しみに対する世界の認識は、女性ではなく、男性によって確立されてきたのだ」(「日本の読者へ」より) 「困惑させられたのは、『女性は自分の健康や身体について決めることができない』と、いまだに世間が思い込んでいる点だ」(5章「知られざる女性の身体」より) 「私はできる限り、フェミニズムと平等主義を重んじる結婚生活を送っていた。そんな夫婦ですら、コロナは伝統的な男女の断層を露呈させた。ロックダウンで誰もが自宅で仕事をするようになれば、より稼ぎの多い人の仕事が優先されるようになる。気づけば夫は自宅のオフィスを占拠しており、私はやむをえず家庭という領域に追いやられた。まるで、1950年代の主婦みたいに」(5章「知られざる女性の身体」より) (目次) 日本の読者へ 本書に寄せて――ジェシカ・ヴァレンティ はじめに 第1章 私が出会った最初のフェミニスト 第2章 バングラデシュ女子、キャピトル・ヒルに立つ――アメリカでの中絶の権利をめぐる混沌 第3章 気のせいにされる有色人種の女性の痛み 第4章 見えない症状 第5章 知られざる女性の身体 第6章 コロナ禍で妊娠するということ 第7章 代替手段の模索 第8章 自分の体の声の一番の代弁者になるには 第9章 自分の声を届ける おわりに 謝辞 訳者あとがき 出典 - 著者プロフィール - アヌシェイ・フセイン (アヌシェイフセイン) (著/文) 著述家、女性の健康関連の法律に重点的に取り組むフェミニスト政策アナリスト。CNN、MSNBC、PBSにレギュラー出演し、Forbes、CNN.com、Daily Beast、Mediumに政治・ジェンダー・人種に関する寄稿を行う。また、ポッドキャスト「Spilling Chai」のホストも務める。本書が初の著書となる。 堀越英美 (ホリコシヒデミ) (翻訳) 1973年生まれ。文筆家。早稲田大学第一文学部卒。著書に『エモい古語辞典』(朝日出版社)、『女の子は本当にピンクが好きなのか』(河出文庫)、『不道徳お母さん講座』(河出書房新社)、『スゴ母列伝』(大和書房)など、訳書に『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界』(河出書房新社)、『だからわたしはここにいる』(フィルムアート社)、『ギタンジャリ・ラオ STEMで未来は変えられる』(くもん出版)、 『ガール・コード』(Pヴァイン) など。
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ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと | アンジェラ・チェン, 羽生有希(翻訳)
¥2,750
左右社 2023年 ソフトカバー 448ページ 四六判 - 内容紹介 - セックスって本当に必要? 交際・結婚していたらセックスするのは当たり前? 「男らしく」あるために、男がセックスを主導しなければというプレッシャー。 恋愛と友情を区別するのはセックスなのか。 同性同士の恋愛ではいつもセックスが中心にされる。 フェミニストはいつだって性的に奔放? 「性的に抑圧されているムスリム女性」「性に関心のない障害者」「おしとやかなアジア人女性」というステレオタイプとアセクシュアルの狭間で葛藤。 恋愛、障害、フェミニズム、男らしさ、アイデンティティ、人種── ロマンティック・アセクシュアルの当事者である著者が、「他者に性的に惹かれない」というアセクシュアルの視点から、私たちの常識を揺さぶる。 著者の経験と100人のインタビューにもとづく唯一無二のルポエッセイ。 ------------------------------------------------------------------------------------------- ゴシップは、キスや熱愛を中心に繰り広げられる。誰かと会話するとき、セックスは──誰がしそうで、誰がするかもしれなくて、誰がしたがっているのか──極めて重要な話題になる。たとえ誰も何もしていなくてもだ。そんなふうにみんなが新たにこぞってとりつかれている考えが理解不可能なものに思われることもある。他のみんなの脳がハイジャックされてしまったみたいだ。(本書より) ------------------------------------------------------------------------------------------- 目次 著者によるはしがき Part 1 自己 プロローグ 第1章 アセクシュアリティにたどり着いて 第2章 〈否定を通して〉説明する 第3章 強制的性愛と(男性の)アセクシュアル存在 Part 2 変奏 第4章 お前を解放させてくれよ 第5章 ホワイトウォッシュされて 第6章 病めるときも健やかなるときも 190 Part 3 他者 第7章 恋愛再考 第8章 十分もっともな理由 第9章 他者と遊ぶ、他者で遊ぶ 第10章 アナ 第11章 どこへ向かっているのか、どこまで来たのか ありがとう 原註 索引 さらに読みたい人のために 版元から一言 近年ドラマ、コミック、映画などでも「アセクシュアル」のキャラクターが登場して注目を集めています。 しかし日本で読めるアセクシュアルについての本はまだほとんどありません。 本書はルポエッセイの形式をとっており、ジェンダー・セクシュアリティについての本を普段読まない読者にも読みやすく、なおかつ日本ではほとんど紹介されていない詳細な議論が盛り込まれていて、研究者からも絶賛の声が集まっています。 発売前、発売後も話題のたえない一冊。 - 著者プロフィール - アンジェラ・チェン (アンジェラ チェン) (著/文) ジャーナリスト、ライター。現在、『Wired』の上級エディター。『ウォール・ストリート・ジャーナル』『アトランティック』『ガーディアン』『パリ・レビュー』『ナショナル・ジオグラフィック』などで執筆。 エース・コミュニティの一員で、学術会議やワールドプライドを含むイベントでアセクシュアリティについて講演を行っている。本書 ACE: What Asexuality reveals about Desire, Society, and the Meaning of Sex が初邦訳。 羽生有希 (ハニュウ ユウキ) (翻訳) 東京大学、東京工業大学ほか非常勤講師。国際基督教大学ジェンダー研究センター研究員。専門はフェミニズム哲学、クィア理論。著作に「コロナ禍の解釈枠組―脅かされる生をめぐるフェミニズム・クィア理論からの試論」(『福音と世界』2020年12月号)など。 主な翻訳はエリザベス・ブレイク『最小の結婚』(久保田裕之監訳、白澤社、2019 年、第1章および第2章を担当)。
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サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」 | 高橋 幸子
¥1,430
リトルモア 2020年 ソフトカバー 182ページ A5判 縦210mm 横148mm 厚さ10mm - 内容紹介 - SHELLYさん推薦! 「自分で一読し、子どもたちに『読んでみて!気になることがあったらいつでも聞いて!』と渡したい本です!」 小学生のうちに、みんなと考えたい、体・心・性のこと。 知れば知るほど、自分とだれかを守るパワーになる! 本書は、思春期の入り口にいる男の子・女の子が、お互いの体・心・性について、サイエンスの視点から学べる本です。 産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生が、科学に裏打ちされ、国際基準に照らした「性」の知識を、わかりやすく教えてくれます。 「いつから教えはじめればいいの?」「なにから教えたらいいの?」と悩んでいる大人のみなさんへ……巻末に、サッコ先生による「大人の方へ」のお手紙も載せています。 ◎体と心、性について学ぶ時間は、自分やまわりの人を守る「防犯」と、自分の体を好きな気持ちを育むこと、2つの意味で大切です。 ◎思春期の入り口にいる子どもたちへ、そばにいる大人がまず読んで、渡してあげてください! 親子でいっしょに読んでも、子どもがひとりの時間にじっくり読んでも、たのしくポジティブに「性」のことを学べます。 〈もくじより〉 Part1. おへそのひみつ ・どうしてねこや人間にはおへそがあるんだろう? Part2. 赤ちゃんが生まれる3つの科学 ・生まれる前の赤ちゃんは、おなかの中で何をしているのかな? ・おなかの中にいる赤ちゃんは、どこから、どうやって出てくるのかな? ・赤ちゃんは、どうやってお母さんのおなかの中に入ったのかな? Part3. 思春期の体の変化 ・男の子の体の変化 ・女の子の体の変化 Part4. 目には見えない心のはなし ・「性」ってなんだろう? ・4つの側面:「体の性」「心の性」「好きになる人の性」「表現する性」 ・性はグラデーション Part5. 困ったときには ・ひとりでなやまずに ・頼れるところインフォメーション ~大人の方へ~ サッコ先生からのお手紙 ◎各パートには、サッコ先生から読者への「ミッション」「コラム」「Q&Aコーナー」が充実! ◎ワークブックのように、学んだことを書き込めるノートのページも! - 著者プロフィール - 高橋 幸子 (タカハシ サチコ) (著/文) 埼玉医科大学医療人育成支援センター・地域医学推進センター/産婦人科医。 日本家族計画協会クリニック非常勤医師。彩の国思春期研究会西部支部会長。 年間120回以上、全国の小学校・中学校・高等学校にて性教育の講演を行っている。NHK「あさイチ」、「ハートネットTV」、「夏休み!ラジオ保健室~10代の性 悩み相談~」に出演、AbemaTVドラマ「17.3 about a sex」、ピル情報の総合サイト「ピルにゃん」、家庭でできる性教育サイト「命育」を監修するなど、性教育の普及や啓発に尽力する。
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#生理の貧困 | #みんなの生理(福井みのり), ヒオカ, 吉沢豊予子, 田中東子, 田中ひかる, 河野真太郎
¥990
日本看護協会出版会 2023年 ソフトカバー 64ページ A5判 - 内容紹介 - 「化粧品は買えるのに、ナプキンは買えないのか」…(?!) コロナ禍で生活困窮者が増加するなか、経済的理由で生理用品を購入できないことを訴えるハッシュタグ付きツイート「#生理の貧困」が話題となりました。 この「生理の貧困」問題は、SNSでの発信後すぐに人々の間に広がり、やがて行政・企業等を巻き込んで社会を動かしました。一方で、「たった数百円のナプキンが買えないなんておかしい」「女性優遇だ」などのバッシングが、男性だけでなく女性からも起こっています。「生理の貧困」を経済的な問題と捉える人は多いですが、それだけなのでしょうか? 本書では、経済・社会学・医学・教育・ジェンダー・メディアなど様々な側面からこの問題を考察しました。 - 目次 - 「生理の貧困」アンケート調査結果にみる現状とこれから…#みんなの生理(福井みのり) 「生理の貧困」問題の可視化から見えてきたもの…ヒオカ 月経情報から知る女性の健康…吉沢豊予子 「#生理の貧困」とSNS──日本で起きているバッシングを考える…田中東子 タブー視されてきた「生理」が語られる時代に…田中ひかる (a different perspective) 生理の貧困を「僕たち」の問題にできるか…河野真太郎 (column) ユニ・チャーム発 企業向け研修プログラム「みんなの生理研修」
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【新装版】棗椰子の木陰で 第三世界フェミニズムと文学の力 | 岡 真理
¥2,420
青土社 2022年 296ページ 四六判 - 内容紹介 - 新しい世界を夢みる力 爆撃されるイラクの街に生い茂った棗椰子のイメージが、世界を変える夢の力を呼び覚ます。第三世界の女性たちの声に耳を澄まし、フェミニズムを大きく動かした著者が、文学や映画をはじめとして、出来事の深淵に降りゆく想像力をもつさまざまな試みのなかに、新たな世界への扉をさぐりあてる。
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姫とホモソーシャル 半信半疑のフェミニズム映画批評|鷲谷 花
¥2,640
青土社 2022年 ソフトカバー 272ページ 四六判 - 内容紹介 - 型にはめれば分かりやすい。でも、型にはめなければもっと深く分かる! 変えられない筋書きも、捉え直してみせる。アクション、ホラー、時代劇、アニメ……。フェミニズムが鋭く批判する家父長制の文脈だけでは語りきれない、女性キャラクターの自発性をどのように取り出せるのか。白雪姫もシンデレラも好きだったあなたへ送る、異色のフェミニズム批評。