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シェルフ・ライフ | ナディア・ワーセフ, 後藤絵美(翻訳)
¥2,970
ジー・ビー 2023年 ハードカバー 400ページ 四六判 - 内容紹介 - 今から約20 年前、ナディアが姉とともにちいさな書店 Diwanをはじめたとき 、その後の彼女らの成功をだれが予期したでしょうか。男性優位のエジプトで、女性が書店を開くということは、想像を絶するような困難が待ち受けていました。しかしDiwanは8つの支店をもつ、エジプトを代表する独立系書店チェーンへと成長します。原書の『Shelf Life:Chronicles of a Cairo Bookseller』は世界11カ国語に翻訳されています。
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クジラのまち 太地を語る 移民、ゴンドウ、南氷洋 | 赤嶺 淳
¥2,200
SOLD OUT
英明企画編集 2023年 ソフトカバー 352ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ19mm - 内容紹介 - 捕鯨問題はすでに「捕る/捕らない」、「食べる/食べない」という単純な二項対立を超えて、科学や政治、倫理など、多様な問題が複雑に絡まりあった“捕鯨問題群”を形成するに至っている。 本書では、漁師、ペンション経営者、海産物販売業者など、「クジラのまち・太地」を愛し、誇りとする8名の生活史の「聞き書き」を軸に、従来は語られてこなかった太地の姿を提示。 鯨食・捕鯨をめぐってすれ違うまなざしの交差点を探り、複数の視点で“捕鯨問題群”に向きあい、広くオープンに語りあう環境の構築をめざす一冊。 ◆目次 ●太地をひらく………赤嶺 淳 ■第Ⅰ部 太地を生きる ●1 南氷洋をおもう ①南氷洋、二五回出漁してるんですよ……網野俊哉さん ②大変な仕事やでぇ……濱田明也さん ③もう海しか知らないもん………小貝佳弘さん ●2 マッコウにあずかる ①足元は油まみれ……山下憲一さん ②あ~、腹ラーセンや……世古忠子さん ●3 太地をつなぐ ①舌は覚えているからね……久世滋子さん ②慣れ、慣れ、慣れ。……小畑美由紀さん ③なんでゴンドウしかいわんのか……由谷恭兵さん ■第Ⅱ部 太地を解く ●すれちがうまなざし──個人史とグローバルヒストリーの交差点で……赤嶺 淳 ●かくれた主役──ゴンドウと歩む太地の捕鯨文化……ジェイ・アラバスター ■第Ⅲ部 太地を訊く ●幾重もの共同と協働──太地町プロジェクトをふりかえって……辛 承理 ●太地にかかわる──あとがきにかえて………赤嶺 淳 - 版元から一言 - 『クジラのまち 太地を語る──移民、ゴンドウ、南氷洋』は、南氷洋での捕鯨の日々に思いをはせ、マッコウクジラが暮らしにもたらした恵みに感謝し、太地に誇りをもって、その歴史をつないで生きる8名の人びとの生活史を中心に、「クジラのまち・太地」についての語りと論考によって、捕鯨問題を解き・ひらく一冊です。 - 著者プロフィール - 赤嶺 淳 (アカミネ ジュン) (著/文 | 編集) 1967年大分県うまれ。一橋大学大学院社会学研究科教授。専門は食生活誌学、食生活史研究。人間による環境利用の歴史をあきらかにするため、水産物の生産から加工、消費までのサプライチェーンの発展過程に着目し、「食からみた社会」、「社会のなかの食」の変容過程をあとづけてきた。目下の関心は、マーガリンの主原料として20世紀初頭に創発した鯨油や大豆油、パーム油などの「油脂間競争」120年の絡まりあいの解明。おもな著作に『ナマコを歩く』(新泉社、2010年)、『鯨を生きる』(吉川弘文館、2017年)、「ノルウェーにおける沿岸小型捕鯨の歴史と変容」(『北海道立北方民族博物館紀要』29号、2020年)、「日本近代捕鯨史・序説」(『国立民族学博物館研究報告』47巻3号、2023年)など。
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コード・ガールズ 日独の暗号を解き明かした女性たち | ライザ・マンディ, 小野木明恵(翻訳), 小谷賢(解説)
¥3,960
みすず書房 2021年 ハードカバー 504ページ 四六判 - 内容紹介 - 日本軍の真珠湾攻撃が迫る1941年11月、アメリカ海軍から東部の名門女子大に宛てて「秘密の手紙」が送られはじめた。そこには、敵国の暗号解読に当たれる優秀な学生がほしいと記されていた――。 第二次世界大戦中、米陸・海軍に雇われ、日本やドイツなど枢軸国の暗号解読を担ったアメリカ人女性たちがいた。外国語や数学をはじめとする高等教育を受けた新卒者や元教師らが全米各地から首都ワシントンに集い、大戦末期には男性をしのぐ1万人以上の女性が解読作業に従事した。 その働きにより、日本の外交暗号(通称パープル)や陸軍の船舶輸送暗号が破られ、枢軸国側に壊滅的な打撃を与えた。ミッドウェー海戦での米軍の勝利、山本五十六連合艦隊司令長官の殺害作戦の陰にも彼女らがいた。一方、大西洋戦域においてはドイツのエニグマ暗号を解明してUボートの脅威を排除し、ノルマンディー上陸時の欺瞞作戦でも活躍した。こうした功績がきっかけとなり、それまで女性には閉ざされていた政府高官や大学教授など高いキャリアへの道が切り拓かれることになる。 戦後も守秘義務を守り、口を閉ざしてきた当事者らへのインタビュー、当時の手紙、機密解除された史料などをもとに、情報戦の一翼を担った女性たちに光をあて、ベストセラーとなったノンフィクション。口絵写真33点を収録。解説・小谷賢。 目次 凡例 著者まえがき 秘密の手紙 序章「わが国はあなたたち若い女性が必要だ」 第1部 「総力戦ともなれば、女性が必要とされるだろう」 第1章 28エーカーに広がる娘たち 第2章 「これは男の人の仕事だけど、うまくやれそうです」 第3章 もっとも難解な問題 第4章 「これほど大勢の女性たちが一か所にいる」 第2部 「この広大な海域のいたるところで日本は優勢であった」 第5章 「胸がはりさけそうだった」 第6章 「QはコミュニケーションのQ」 第7章 「地獄の半エーカー」 第8章 「人間なら不満をもって当然です」 第9章 鉛筆を動かす女たちが日本の船を沈没させる 第3部 潮目が変わる 第10章 シュガー・キャンプ 第11章 「敵がセーヌ河口に上陸」 第12章 ティーディ 第13章 降伏を告げる通信文 第14章 クロウにさようならを 終章 てぶくろ ペーパーバック版へのあとがき 謝辞 付録1・2(暗号解読用語集、第二次世界大戦略年表) 解説「暗号戦に勝利をもたらした女性たち」 小谷賢 参考文献 原注 索引 - 著者プロフィール - ライザ・マンディ (ライザマンディ) (著/文) アメリカのジャーナリスト、ノンフィクション作家。《ワシントン・ポスト》紙で長年記者を務め、女性問題や労働問題を中心に取材。2017年に刊行された本書は《ニューヨーク・タイムズ》紙ほか主要紙で高評価されて20万部を超えるベストセラーとなり、10を超える言語に翻訳されている。情報機関出身者が選ぶ「Best General Audience Intelligence Book(一般向けインテリジェンス最優秀書)」(2018)にも選出された。グーグル本社をはじめ、各地で本書と「コード・ガールズ」に関する講演を行っている。ほかの著書に『ミシェル・オバマ』(渡辺将人監訳、清川幸美訳、日本文芸社、2009)、Everything Conceivable (Knopf, 2007) , The Richer Sex (Simon & Schuster, 2012) など。シンクタンク「ニューアメリカ」のシニア・フェロー、「ジャパン・ソサエティ」フェロー。2019-20年に米国家安全保障局/中央保安部(NSA/CSS)の招聘研究員。バージニア州アーリントン在住。 小野木明恵 (オノキアキエ) (翻訳) 翻訳家。大阪外国語大学英語学科卒業。訳書にモフェット『人はなぜ憎しみあうのか』(早川書房、2020)、ギロビッチほか『その部屋のなかで最も賢い人』(青土社、2018)、ザラスカ『人類はなぜ肉食をやめられないのか』(インターシフト、2017)、バロウ『数学を使えばうまくいく』(共訳、青土社、2016)ほか。 小谷賢 (コタニケン) (解説) 日本大学危機管理学部教授(インテリジェンス研究、イギリス政治外交史)。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。英国王立防衛安保問題研究所(RUSI)客員研究員、防衛省防衛研究所主任研究官などを経て現職。著書に『日英インテリジェンス戦史』(2019)、『モサド』(2018、ともにハヤカワ・ノンフィクション文庫)、『日本軍のインテリジェンス』(講談社選書メチエ、2007)ほか。訳書にサミュエルズ『特務(スペシャル・デューティー)』(日本経済新聞出版、2020)など。
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そして市場は続く 那覇の小さな街をたずねて | 橋本 倫史
¥2,200
本の雑誌社 2023年 ソフトカバー 336ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ21mm - 内容紹介 - 変わっていく風景、続いていく暮らし。 70年以上の歴史を持つ沖縄県那覇市の第一牧志公設市場。地元で愛され観光地としても賑わう場所の立て替え工事は、市場界隈の人々にどんな影響を及ぼしたのか。ひとつの街の変化から見えてくる時代の相貌を、4年間にわたる丹念な取材で捉えた濃厚な記録。 - 目次 - まえがき [2019年度] 節子鮮魚店 江島商店 三芳商店 末廣ブルース 末廣製菓 サイン美広社 [2020年度] 市場の古本屋ウララ 那覇市第一牧志公設市場組合 津覇商店 下地力商店 上原パーラー パーラー小やじ 地域情報誌「み~きゅるきゅる」 沖宮 仲村アクセサリー 旧・若松薬品 [2021年度] 赤とんぼ OKINAWA VINTAGE 魚友 松原屋製菓 松本商店 カリーム・ワークス 丸安そば むつみ橋かどや 小禄青果店 仲里食肉 大和屋パン [2022年度] MIYOSHI SOUR STAND 翁長たばこ店 琉宮 セブン‐イレブン新天地浮島店 はま食品 市場中央通り第1アーケード協議会 お食事処 信 大城商店 ブーランジェリー・プレタポルテ てる屋天ぷら店 Cafe Parasol SOUKO 平田漬物店 小さな街に通い続けた4年間のこと。 あとがき
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ヴィクトリア朝の毒殺魔 殺人医師対スコットランドヤード | ディーン・ジョーブ, 安達 眞弓(翻訳)
¥2,750
亜紀書房 2022年 ソフトカバー 456ページ 四六判 - 内容紹介 - 《切り裂きジャックを〝超えた〟男を追え!》 医師の仮面を被った悪辣な「紳士」はいかにして次々と女性を殺害し、逃げつづけられたのか。 歪んだ自己顕示欲に塗れた連続毒殺魔と失態が続くロンドン警視庁の攻防を描いた迫真のドキュメント。 -------------------------------------- 19世紀末のロンドン、切り裂きジャックの凶行(5名殺害)から間もなく、それを上回る9名の女性たちを手にかけた男が現れた……。 ──〝ランベスの毒殺魔〟トーマス・ニール・クリーム。 ストリキニーネによる毒殺、中絶手術での殺害、愛人と共謀した夫殺し。 女性蔑視、毒薬への信奉、強烈な承認欲求が生んだ恐るべき「墮胎医」「脅迫者」「性の偏執狂」の本性を暴く。 -------------------------------------- 「医師が悪の道に走ると最悪の犯罪者になる傾向がある。なにしろ度胸もあり、知識にも事欠かないからね」 ──シャーロック・ホームズ(コナン・ドイル『まだらの紐』より) シルクハットをかぶり、作り笑いを浮かべた邪悪なまなざしの謎めいた人物。 クリームはヴィクトリア期の典型的な悪役像である。 切り裂きならぬ、毒盛りジャック。ヴィクトリア期版ハイド氏。 人の姿をした邪悪と堕落の象徴。(エピローグより) - 著者プロフィール - ディーン・ジョーブ (ディーン ジョーブ) (著/文) 1958年生まれ。新聞記者・ジャーナリスト歴は通算35年。現在はカナダ・ノヴァ・スコシア州ハリファックスのキングズ・カレッジ教授。大学院課程でノンフィクションライティングを教える。専門は犯罪ノンフィクション。2018年よりEllery Queen's Mystery Magazine で、19世紀末から20世紀初期の犯罪を紹介するコラム“Stranger Than Fiction(事実は小説より奇なり)”を執筆中。 安達 眞弓 (アダチ マユミ) (翻訳) 宮城県出身。実務・文芸翻訳を手がける。訳書はベル『死んだレモン』『壊れた世界で彼は』(以上、創元推理文庫)、フランス『僕は僕のままで』、ヴァン・ネス『どんなわたしも愛してる』(以上、集英社)、カーマン『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック 女子刑務所での13ヵ月』(共訳/駒草出版)など多数。
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明治大正昭和 化け込み婦人記者奮闘記 | 平山 亜佐子
¥2,200
左右社 2023年 ソフトカバー 288ページ 四六変型判 縦128mm 横182mm - 内容紹介 - 号外に関係のない婦人記者 日本の新聞黎明期。女だからと侮られ、回ってくるのは雑用ばかり。 婦人記者たちは己の体一つで、変装潜入ルポ〈化け込み記事〉へと向かっていった── 観察力が光る文才、鉄砲玉のような行動力、私生活でもまばゆいばかりに破天荒。 徒花(あだばな)とされ軽視されてきた彼女たちの仕事を時を超えて再評価し、 生きざますらも肯定する、唯一無二の近現代ノンフィクション! - 目次 - はじめに 第一章 最初の化け込み婦人記者 化け込みを生んだ女 「婦人行商日記 中京の家庭」 「鬼が出るか蛇が出るか 記者探偵兵庫常磐花壇」 化け込み以前のスラムレポの世界 下山京子のその後 けもの道を行く 第二章 化け込み前史 職業婦人の歴史 婦人記者の先駆者たち ごろつきか新聞記者か されど悲しき婦人記者 婦人記者の恋愛問題 海外の化け込み婦人記者 第三章 はみ出し者の女たち、化け込み行脚へ 稀代の問題児、中平文子現る 文子、ヤトナの秘密を暴く 文子、スター宅に潜入 文子、銃弾を歯で受け止める 闘う知性、北村兼子 兼子、あわやストーカー被害 兼子、アンチと闘う 兼子、空を駆ける夢 S・O・Sの女、小川好子 好子、戦慄の誘惑戦線 好子の化け込みの背後にあるもの 好子の素顔は霧のなか 化け込みブームとその後 ブームも下火に 番外編 化け込み記事から見る職業図鑑 三味線弾き 電話消毒婦 女中奉公 絵画モデル 百貨店裁縫部 寄席の係員 女優養成所 職業紹介所 ダンサー 百貨店店員 おわりに こんなにある化け込み記事 おもな参考文献 人名索引 前書きなど はじめに 号外に関係のない婦人記者 〈松郎〉 これは一九二八(昭和三)年の『川柳雑誌』(川柳雑誌社)に掲載された一句である。 わずか一七文字に婦人記者の置かれた立場が見事に表現されているが、真っ先に感じるのはユーモアよりも悲哀ではないだろうか。 二〇二二年度の新聞・通信社記者数における女性の割合は男性の四分の一弱(「一般社団法人 日本新聞協会」調べ)、今でもマスコミは圧倒的男性社会なのだが、戦前の婦人記者は各社片手で数えられるほど少なかった。 それまで女性の職業といえば女中奉公、子守、農業従事、産婆、髪結いなどが一般的で、明治期に入って工業化が進むと工場労働などの仕事はあったが、教養ある女性は教師か医師くらいしか選択肢がなかった。 ところが明治二〇年代ごろ、婦人記者という新たな職業が登場した。 日露戦争前後からは東京や大阪などの大都市圏の有力新聞に続々採用されていった。 これは女性読者の増加に伴い、女性向け記事が必要となったためだ。 といっても、非常に狭き門ではある。 初期は縁故採用が多く、その場合でも文才や能力によほどの自負が必要で、運よく入れたとしても男性中心の社内で常に好奇の目に晒される。なのに回ってくる仕事といえばアイロンのかけ方、シミの抜き方といった家政記事か、ファッションに関する読み物、著名人のお宅訪問ばかり。 社会部や政治部の男性たちが、世間を揺るがすスクープや他社と競争しながら一刻を争う情報合戦を行う横で、いつ掲載されてもいいようなものを書く日々……。まさに「号外に関係のない」仕事に追いやられているのが婦人記者だった。 ところが、そんな婦人記者の仕事に、邪道ながら風穴を開ける企画が誕生した。 それこそが本書のテーマである「化け込み」である。 『日本国語大辞典』によると、化け込むとは「本来の素性を隠して、すっかり別人のさまを装う。別人になりすます」こと。つまり変装してさまざまな場所に入り込み、内実を記事に書いてすっぱ抜くという手法である。 女性で最初に化け込みを行った「大阪時事新報」の下山京子はこの企画で大当たりし、新聞の売り上げを倍増させ、他紙も揃って追随する事態になる。 空前の化け込みブームがやってきたのだ。 とはいえ、変装ルポ自体は男性記者も行っている。早いところでは明治二〇年代に「日本」桜田文吾、「国民新聞」松原岩五郎、「毎日新聞」横山源之助らが日雇い労働者や香具師、屑屋などに扮して都市下層を探訪している。彼らの関心は下層社会を通して社会の不平等さを問う、いわゆるスラムルポに向けられた。 一方、婦人記者の場合は、女給や奉公人に化けてカフェーや個人の家に入り込むところに特徴があった。 これは婦人記者に問題意識がないというよりも、当時の女性の社会活動が暗黙裏に制限されていたことの証左である。 だがそのおかげで、社会の周縁にいた当時の女性たちの生活や仕事が見えてくる。また、書き手である婦人記者が置かれていた立場や考え方を知ることができる貴重な資料となっている。 何より、端っこに追いやられていた婦人記者が自らの企画で新聞の売り上げを倍増させて他紙にも及ぶブームを作り出すことができたという事実はまったく痛快なことではないか。 本書では、化け込みブームが起きた明治末期から昭和初期にかけて活躍した婦人記者とそれぞれの企画を見ていきながら、彼女たちの本音と葛藤、化け込み企画とは何だったのかを考えていければと考える。また、番外編では化け込みから見えてくる女性の職業を取り上げたい。 なお、「婦人」という表現は現在では死語となっており、女性の記者を「婦人記者」とするのはジェンダー差別と捉える向きもあるかもしれないが、本書では「婦人記者」と称された時代の女性記者を取り上げるという意図からあえて使用する。また、かつては雑誌の編集者も記者と呼ばれていたが、ここではとくに断らない限り新聞記者を指すことも付記しておく。 版元から一言 痛快! 悲哀!! 明治大正昭和を企画力と胆力で生き抜いた、婦人記者たち。 日本の新聞黎明期、「ごろつきか新聞記者か」という文句が出回るほど、新聞記者の地位は低かった。 探訪と呼ばれるネタ探し担当がゆすりや恐喝を繰り返し、ネタもととの癒着も取り沙汰され、まるで「インテリ界のヤクザ者」のような立ち位置だったと言われている。大学を出た男性たちにとって、新聞記者は就活戦争の敗北者の行き着く先だったのである。 しかし、婦人記者に関してはその限りではなかった。 職業婦人すらも珍しい時代、「女は使いものにならない」と言われ、上から下まで 筆一本で生きていけるかもしれないという希望に満ちた思いで入社しても、その道は険しかった。 男性社員からの嫌がらせに、恋愛問題と、問題は山積み。 徒花(あだばな)と呼ばれ、軽視されてきた彼女たちの仕事をつぶさに振り返り、 汗と涙の仕事史を、今鮮やかに浮かび上がらせる。 - 著者プロフィール - 平山 亜佐子 (ヒラヤマ アサコ) (著) 文筆家、挿話収集家。戦前文化、教科書に載らない女性の調査を得意とする。著者に『20世紀破天荒セレブ ありえないほど楽しい女の人生カタログ』(国書刊行会)、『明治大正昭和 不良少女伝 莫連女と少女ギャング団』(河出書房新社、ちくま文庫)、『戦前尖端語辞典』(編著、左右社)、『問題の女 本荘幽蘭伝』(平凡社)。
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【バーゲンブック】理想の村マリナレダ | ダン・ハンコックス, 浅野成亮 (イラスト), プレシ 南日子 (翻訳)
¥1,000
太田出版 2014年 ソフトカバー 266ページ 縦200mm ※ バーゲンブック:通常の新刊本と同じく未使用の新本で、新刊販売から一定期間経たものを改めて再販売した格安本 - 内容紹介 - 家賃15ユーロ、警官ゼロ、最低賃金の2倍以上の給料がもらえる村営農場……。 30年以上続く、スペインに実在するユートピア 2004年、スペイン、アンダルシア州の州都セビリアでの休暇中、アンダルシア地方のガイドブックに目を通していたとき、片田舎にあるマリナレダという小さな村に関する記述が目に止まった。このユニークな村は、革命的農場労働者たちがつくった「共産主義者のユートピア」なのだという。この言葉に私は興味をそそられた。ところが、私の好奇心を満たしてくれるような詳しい情報はほとんど載っていない。ガイドブックを読んでもインターネットで検索しても、この短い説明以上の情報は全くといっていいほど見当たらなかった。(本書より)
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【バーゲンブック】呪われた土地の物語: かつて何かが起きた、そしてこれから起こるかもしれない40の場所 | オリヴィエ・ル・カレ, シビル・ル・カ (イラスト), 鳥取絹子 (翻訳)
¥1,600
河出書房新社 2018年 ハードカバー 136ページ 菊変型判 縦231mm 横162mm 厚さ16mm ※ バーゲンブック:通常の新刊本と同じく未使用の新本で、新刊販売から一定期間経たものを改めて再販売した格安本 - 内容紹介 - 悪魔の棲む館、怪物が出没する海峡、不幸を呼ふ?金鉱…人々の妄想を掻き立て、語り継がれた世界各地の「いわくつき」の土地の物語。
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日本人宇宙飛行士|稲泉 連
¥858
筑摩書房 2023年 ちくま文庫 ソフトカバー 272ページ 文庫判 - 内容紹介 - 宇宙にいくことで、人はどう変わるのか? そこでしか得れないものとは何か? 12人の証言をもとにした未体験ノンフィクション。 宇宙体験でしか 得られないものとは? 12人の証言からみえる未知の世界 【内容紹介】 90分で地球を一周する宇宙ステーション、そこから見える光景に、なにを感じ取るだろうか。船外活動の際、何物にも遮られることのない宇宙にいるとは、どのような体験なのだろうか。民間人も宇宙にいけるいま、SFなどで語られてきた出来事はより現実的なものになりつつある。日本人宇宙飛行士12人へのインタビューをもとにして宇宙にいくことの意味を掘り下げていく。 解説 伊藤亜紗 目次 【目次】 プロローグ 第1章 この宇宙で最も美しい夜明け──秋山豊寛の見た「危機に瀕する地球」 地球と宇宙のはざまの〝青〟/初の日本人宇宙飛行士の実像/TBS創立四〇周年記 念事業/テレビジャーナリズムへの思いが秋山を宇宙へ駆り立てた/「宇宙特派員」 の誕生/本当は「日本人初」のはずではなかった/第一声は「これ、本番ですか?」 /帰還前の三時間/宇宙から見た「国境」/地球環境への問題意識/なぜ秋山はTB Sを辞めたのか/福島への移住 第2章 圧倒的な断絶──向井千秋の「重力文化圏」、金井宣茂と古川聡の「新世代」宇宙体験 二〇一八年、宇宙からの帰還/大気圏突入/カザフスタンへの着陸/宇宙が人体に与 える影響/「どっちが上だ?」/重力への(再)適応/「重力」は美しい/「うっかり 物を落としてしまう」/「自分は何一つ変わることはないだろう」/宇宙は本当に「特 別」なのか/宇宙飛行士としての「最終試験場」/宇宙は「出張先」の一つ/金井宣 茂はなぜ宇宙へ行ったのか/原点は「潜水医学」/極限環境ミッション運用訓練/「自 分はなぜ海に潜れないんだろう」/「普通」の自分が宇宙飛行士になることができたら /気づいたら宇宙で仕事をしていた/底知れない「闇」/宇宙から見た「地球」/圧倒 的な孤独/旧世代とのギャップ/「宇宙で何をしてきたか」が問われる時代 第3章 地球は生きている──山崎直子と毛利衛が語る全地球という惑星観 地球の「手ざわり」/キューポラに乗って/「真上」に地球が輝いていた/二〇〇一年、 選抜試験に合格/クリスタ・マコーリフの事故死/山崎直子が宇宙飛行士になるまで /家庭と宇宙の両立/人生をかけて空に/STS ─ 131ミッション/「懐かしい」 宇宙/理屈ぬきの感覚/エコロジーとしての宇宙体験/毛利衛の語った「ユニバソロ ジ」/すべては調和のもとにある/人口一〇〇億人の未来/ヒトはどこからきて、ど こへいくのか/絶対的経験として 第4章 地球上空400キロメートル──大西卓哉と「90分・地球一周の旅」 打ち上げ直前/ソユーズがもたらす安心感/「祈り」の八分半/宇宙ステーションと の邂逅/『アポロ13』の衝撃/本当は飛びたかった「鳥人間コンテスト」/大西卓哉、 宇宙へ/「俺たちは孤独じゃない」/地球は大きい/地球上空四〇〇キロメートル/地 球が見えなくなるという孤独 第5章 「国民国家」から「惑星地球」へ──油井亀美也が考える「人類が宇宙へ行く意味」 最初の「新世代飛行士」/生死のはざまに美しくたたずむ大気層/宇宙からみた地球 環境/コーヒーを飲んでいる間に大西洋を渡ってしまう/宇宙は「教会」に似ている /空を見上げた少年/パイロットから宇宙飛行士への転身/油井が心に押しとどめた こと/地球にいると平面的にしか考えられない/空から見た環境破壊と戦争/宇宙ス テーション内の米露対立?/宇宙ステーションに根付く価値観/もっと遠くへ行って みたい 第6章 EVA:船外活動体験──星出彰彦と野口聡一の見た「底のない闇」 EVA:船外活動/星出彰彦、宇宙と出会う/EVAがもたらす「宇宙体験」/何物 にも遮られることのない宇宙/眼前は底のない闇/あの球体のなかですべてが起こっ た/宇宙飛行士としての原点/コロンビア号の空中分解/「死」との直面/船外から 見た地球/言葉にならない会話 第7章 宇宙・生命・無限──土井隆雄の「有人宇宙学」 宇宙とともにあった人生/土井の歩んだキャリア/宇宙、そして生命への興味/土井 のEVA体験/「無限というものを直接、この目で見た」/あの感覚は、一体何だった んだろう/「月社会」「火星社会」をつくるために/サバンナの霊長類/「無限」への 畏怖/人類は宇宙へ行くべきか? エピローグ 宇宙に4度行った男・若田光一かく語りき JAXAの理事に就任/宇宙で『宇宙からの帰還』を読む/宇宙から見た「昼」と 「夜」 あとがき 文庫版あとがき - 著者プロフィール - 稲泉 連 (イナイズミ レン) (著/文) 1979年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部卒。2005年に『ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死』(中公文庫)で大宅賞を受賞。主な著書に『「本をつくる」という仕事』(ちくま文庫)、『アナザー1964――パラリンピック序章』(小学館)、『復興の書店』(小学館文庫)、『サーカスの子』(講談社)などがある。
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日本に住んでる世界の人|金井 真紀
¥1,760
大和書房 2022年 ハードカバー 240ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ17mm - 内容紹介 - いろんな国から来た、隣人たちの生活物語。 アイスランド、南アフリカ、スペイン、バルバドス、メキシコ、中国、イタリア、ミャンマー、セネガル、モルディブ、韓国、エストニア、フィリンピン、アルメニア、東ティモール、北マケドニア、アメリカ、中国・内モンゴル自治区、コンゴ民主共和国… 来日した理由はさまざま。暮らしぶりも十人十色。 一人ひとりのストーリーを通して見えてくる普段の生活、そして難民問題、地球温暖化、ジェノサイド、民主化運動、差別の歴史など。 ●北マケドニア ペレ・ヨヴァノフさん 上野公園のチェリスト ●フィリピン 長谷川ロウェナさん 労働組合のリーダーとして仲間を守る ●モルディブ ラシード・モハメドさん 海面上昇で故郷はがらりと変わった ●日本生まれ、中国籍 黄成恵さん 横浜中華街育ち、元不良の料理人 ●バルバドス スプリンガー・ドーン・エイミーさん カリブ海から来た語学の達人 ●アルメニア グラント・ポゴシャンさん ジェノサイドを経験した国の大使 ●韓国 崔命蘭さん すぐ帰るつもりが75年、川崎のハルモニ ●アイスランド アルナ・イェンソンさん 人口が少ないから、いろんな仕事を掛け持ちする ●スペイン、イタリア ドメリコ・ヴィタリさん、アントニオ・ガルシアさん、泉類治さん 長崎のキリスト者たち ●中国・内モンゴル自治区 エンゲルさん 東京で起業したひと、ルーツは草原の遊牧民 ●東ティモール マイア・レオネル・ダビッドさん 12歳で山岳ゲリラへ、いまは広島弁の父ちゃん ●セネガル パパ・ダウダ・ンゴムさん サッカーボールを追い続けた青春 ●ミャンマー キンサンサンアウンさん 1988年の民主化デモの後、17歳で日本へ ●エストニア ペーテル・パウル・ハッラステさん 両親はレジスタンスの闘士だった ●メキシコ 長谷川ニナさん スペイン内戦で亡命した一家の子孫 ●コンゴ民主共和国 ポンゴ・ミンガシャンガ・ジャックさん 入管法改悪デモで出会った、難民申請中のひと ●アメリカ ルーシー・クラフトさん 戦争花嫁の娘はジャーナリストになった ●南アフリカ ジョゼフ・ンコシさん アパルトヘイト時代を生きたジェンベ奏者 - 著者プロフィール - 金井 真紀 (カナイ マキ) (著/文) 1974年、千葉県生まれ。テレビ番組の構成作家、酒場のママ見習いなどを経て、2015年より文筆家・イラストレーター。著書に『はたらく動物と』(ころから)、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)、『マル農のひと』(左右社)、『世界のおすもうさん』(和田靜香との共著、岩波書店)、『戦争とバスタオル』(安田浩一との共著、亜紀書房)、『世界はフムフムで満ちている』(ちくま文庫)、『聞き書き世界のサッカー民 スタジアムに転がる愛と差別と移民のはなし』(カンゼン)など。
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みんなが手話で話した島 | ノーラ・エレン・グロース, 佐野 正信(翻訳)
¥1,188
SOLD OUT
早川書房 2022年 ハヤカワ文庫NF ソフトカバー 304ページ 文庫判 縦157mm 横106mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 聴覚障害のある人が多く暮らし、聞こえる聞こえないにかかわらず手話を使って話していたマーサズ・ヴィンヤード島の驚きの実話。
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マル農のひと|金井 真紀, 道法正徳(監修)
¥1,870
左右社 2020年 ソフトカバー 248ページ 四六判 - 内容紹介 - 爆笑必至。パワーワード満載で描く、超パンクな「農のひとびと」ノンフィクション!! 瀬戶内海に浮かぶ島の農協で仕事をしながら道法正徳さんがたどり着いた魔法のような農法ができるまで。ギュッと縛って砂利を撒く驚きの農法はどうやって確立されたのか。 2部では農法実践者のはなしを聞く。隠れキリシタン、水俣、原発…変なおっちゃんに連なるやっぱり変な農のひとたちのはなしから、色とりどりの人生が見えてくる。 目次 はじめに 登場人物 第1部 農の伝道師、道法正徳さんのはなし シンプルでまったく新しい農法ができるまで 農法を伝えるために、東へ西へ え? 縛るだけでいいの? チャラ男、技術指導員になる すべては、ひとつの疑問から始まった ひとを見ないで、ミカンを見る 大切なのは石ころじゃった ちょっといっぷく1 改めてミカンについて考える かっこいい先輩、現る 禁断の縛り」との出会い その栽培方法はデマですよ あっと驚く植物ホルモン! いままでのせん定はまちがっていました ガリレオになった日 そしてついに、本格的な左遷…… 手抜きして、いいミカンをつくる くだものも野菜も仕組みは同じ 道法スタイルの伝道師となる 第2部 それぞれの農の挑戦 道法スタイルの実践者たち ゲルに住み、リンゴを育てる 林貴士さん 父親に隠れて道法スタイルを実践する ヘイさん ちょっといっぷく2 肥料はいいやつか、悪いやつか 自然栽培を研究する科学者 矢野美紀さん 酪農から転身し、無肥料リンゴを模索する 松村暁生さん 震災後の福島で、電力およびワインをつくる 山田純さん ちょっといっぷく3 自然農法とか有機農業とか 兵庫・丹波に住まう農の達人 橋本慎司さん 走り続ける公務員と水俣病のはなし 福田大作さん おわりに DOHO STYLE 応援隊 - 著者プロフィール - 金井 真紀 (カナイ マキ) (著/文) 1974年生まれ。テレビ番組の構成作家、酒場のママ見習いなどを経て、2015年より文筆家、イラストレーター。著書に『世界はフムフムで満ちている』『酒場學校の日々』(いずれも皓星社)、『はたらく動物と』(ころから)、『パリのすてきなおじさん』(柏書房)、『サッカーことばランド』(ころから)、『虫ぎらいはなおるかな? 』(理論社)など。農業経験は、田植えの手伝いをわずかに5回ほど。 道法正徳 (ドウホウ マサノリ) (監修) 1953年広島県呉市豊浜町豊島生まれ。肥料・農薬を施さない安全でおいしい果樹・野菜づくりの提案、地球環境に重要な地下水を守る農業技術の普及に努めている。国内外で指導、講演を行う。株式会社グリーングラス代表。著書に川田健次名義で『高糖度連産のミカンづくり』(農山漁村文化協会)、監修した本に『道法スタイル 野菜の垂直仕立て栽培』(学研プラス)など。
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塩を食う女たち 聞書・北米の黒人女性|藤本 和子
¥1,078
岩波書店 2018年 ソフトカバー 270ページ 文庫判 - 内容紹介 - アフリカから連れてこられた黒人女性たちは、いかにして狂気に満ちたアメリカ社会を生き延びてきたのか。公民権運動が一段落した1980年代に、日本からアメリカに移り住んだ著者が、多くの普通の女性たちと語り合った中から紡ぎだした、女たちの歴史的体験、記憶、そして生きるための力。(解説=池澤夏樹) 目次 生きのびることの意味――はじめに 接続点 八百六十九のいのちのはじまり 死のかたわらに 塩食い共同体 ヴァージア 草の根から あとがき 解説……………池澤夏樹
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世界最悪の旅|アプスレイ・チェリー=ガラード, 加納 一郎(翻訳)
¥2,178
河出書房新社 2022年 世界探検全集 ソフトカバー 296ページ 四六変型判 縦191mm 横133mm 厚さ23mm - 内容紹介 - 20世紀初頭、マイナス60度を越す極寒の地で繰り広げられた南極点到達競争。夢破れ、ほぼ全員が死亡した悲劇のスコット隊の、数少ない生存隊員が綴った凄絶・迫真のノンフィクション! - 著者プロフィール - アプスレイ・チェリー= ガラード (ガラード,アプスレイチェリー) (著/文) 24歳で、スコットを隊長とするイギリスの南極探検隊に参加。動物学者ウィルソンの助手をしてペンギンの発生学研究等に従事、冬の行進で“世界最悪の旅”を体験。南極行進にあたっては第一帰還隊に編入され生還。 加納 一郎 (カノウ イチロウ) (翻訳) 北海道大学農学部卒。日本のスキー登山の草分け。朝日新聞社、農林省林業試験所などに勤務のかたわら極地探検を研究。著書に『氷と雪』『極地を探る人々』など多数。日本の第一線探検家に与えた影響は大きい。
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石器時代への旅|ハインリヒ・ハラー, 植田 重雄(翻訳), 近藤 等(翻訳)
¥2,530
河出書房新社 2022年 世界探検全集 ソフトカバー 320ページ 四六変型判 縦191mm 横133mm 厚さ23mm - 内容紹介 - ニューギニアの奥地で、今なお石器時代に生きる人々と接触することに成功、石斧製作の秘密をつぶさに観察して人類学上に貴重な貢献をした探検の記録。 - 著者プロフィール - ハインリヒ・ハラー (ハラー,ハインリヒ) (著/文) 1912年オーストリア生まれ。登山家、探検家。1938年に登攀が絶望視されていたアイガー北壁の初登攀に成功し、アルプス登山史上に不朽の名を刻むなど、世界各地の秘境探検の基礎を築いた。 植田 重雄 (ウエダ シゲオ) (翻訳) 1922年生まれ。早稲田大学文学部哲学科を卒業。早稲田大学商学部教授。専攻は比較宗教哲学。主な著書に『会津八一とその芸術』『旧約の宗教精神』『宗教者のことば』などがある。2015年没。 近藤 等 (コンドウ ヒトシ) (翻訳) 1922年生まれ。早稲田大学文学部仏文科を卒業。早稲田大学商学部教授。フランス紀行文学の研究家として活躍する一方、登山家としても著名で、山岳・紀行文学を中心に著訳書、山岳写真集など多数。2006年没。
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アマゾン探検記 |ウィリアム・ルイス・ハーンドン, 泉 靖一(翻訳), 関野 吉晴(解説)
¥2,530
河出書房新社 2022年 世界探検全集 ソフトカバー 242ページ 四六変型判 縦191mm 横135mm 厚さ22mm - 内容紹介 - 密林を分け奔流と闘い6200キロに及ぶ大アマゾンの流域をくまなく踏査。現地の風俗や習慣、各地の産物や交易品の数々を紹介した臨場感溢れる探検記の名著。ナビゲーション:関野吉晴。 - 著者紹介 - ウィリアム・ルイス・ハーンドン (ハーンドン,ウィリアム,ルイス) アメリカ合衆国の軍人。1851年、合衆国海軍大臣の命に従い、アマゾン河流域の情報収集のため、ペルーよりアマゾン河口までを探検。各地の産業発達の状態、風俗・人口・産物・交易品・気候・地下資源などを調査。 泉 靖一 (イズミ セイイチ) 京城大学教官としてニューギニア、オロチョン族、蒙古族の調査に専念。東京大学助教授となってからは、文化人類学部門の創設・充実に尽力。「東京大学アンデス学術調査団」を組織し、古代アンデス文明の解明に貢献。 関野 吉晴 (セキノ ヨシハル) 1949年東京生まれ。探検家、医師。アマゾン全域踏査隊長としてアマゾン川全流を下る。93年よりグレートジャーニーに挑み、02年2月10日、タンザニア・ラエトリに到着。99年、植村直己冒険賞を受賞。
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東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート|青山真也
¥1,650
左右社 2021年 ソフトカバー 157ページ 10.5 x 1 x 14.8 cm - 内容紹介 - 《映画公式冊子》東京五輪を理由に終の住処を失った住人たちの記録 稲葉剛、ヴィヴィアン佐藤、ジェーン・スー、七尾旅人 推薦 武田砂鉄による書き下ろしエッセイを加えた完全保存版 1964年の東京オリンピックに伴う開発により、国立競技場近くに建設された「都営霞ヶ丘アパート」。 住民には高齢者が多く、このアパートを終の住処として生活を営んでいた。 しかし「東京オリンピック2020」を理由にアパートの取り壊しが決定。2012年7月、住民に「移転のお願い」が届く── 華やかなオリンピックの影で奪われた、ひとりひとりの生活。 詳細な資料とともに記録する、個々人の小さな歴史。
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辺境の国アメリカを旅する 絶望と希望の大地へ | 鈴木 晶子
¥1,980
明石書店 2022年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - 日本で貧困問題に長年取り組んできた著者がアメリカ全土48州を巡った旅の記録。人種差別、貧困、銃問題といった近年の社会情勢や歴史・文化にも言及しながら、トランプ政権下で対立と分断に揺れるアメリカの等身大の姿を描き出す。 目次 序章 美しきアメリカのカントリーサイド・ケンタッキーへ――もう一つのアメリカへようこそ 憂うつな旧炭鉱町の朝 緑萌える美しきカントリーサイド 活気ある街と郷土料理 バーボントレイルの完成度 旅には良い街、けれど 第1部 いくつかのアメリカを巡って 第1章 暮らすように旅する(1)――マンハッタンでルームシェア型民泊 ルームシェアでマンハッタンのアパート生活を体験 アメリカのオモテ玄関ニューヨーク ニューヨークのもう一つの顔 マンハッタンの週末 小さな暮らしの場を後にして アップデート 空っぽのマンハッタン コラム① ようこそアメリカ!エリス島に降り立つ 第2章 暮らすように旅する(2)――ノースカロライナのファームステイ 何もないから体験型、ファームステイを初体験 地元食材で楽しむ夕食 手作りの暮らしを知って 暮らしの違いに思いを馳せて アップデート ツリーハウスへの再訪 第3章 Make America Great Again?――錆びついたロックンロールの街クリーブランドの今を訪ねて ラストベルトへの旅がトレンド トリエンナーレのオープニングイベントへ 美しきアーケードの空虚 ロックンロールの殿堂を訪ねて アフターアワーズ コラム② 全米一寂れた街の傑作子ども博物館 第4章 アメリカ版町おこし!――グラウンドホッグデーにパンクサタウニーに行ってきた アメリカの町おこし 早朝の大混雑 “No shadow!” パンクサタウニーの町観光 That's Groundhog Day! 第5章 みたび民泊――シアトルでキャンピングカーに泊まる 注目エリアのおしゃれキャンピングカー リベラルな住宅街でホームレスのおっちゃんに出会う ハンドドリップコーヒーで始まるシアトルの1日 一つの街と道の越えがたき壁 アップデート コロナ禍のアメリカ、見えない犠牲者 第6章 欲望と絶望と――既視感と哀しみのラスベガス カジノの街ラスベガス 全てがフェイクとデジャブ 哀しみのラスベガス コラム③ 銃を持つ自由の国アメリカ 第7章 砂漠地帯と消えた町バグダッド――カリフォルニアのもう一つの顔 カリフォルニアの多様な景色 隠れた見所ゴーストタウン 消えた町バグダッド 大都市と郊外と 第8章 見果てぬキューバ――ラティーノのアメリカを巡る旅 近くて遠い国キューバ リトルハバナの昼下がり クルーズ船の旅 要塞都市サンファン上陸 護られざる城壁の向こう側 サンファンを後にして プエルトリコと沖縄と アップデート キューバにもクルーズにも行けなかった話 コラム④ アメリカのラティーノの多様性 第2部 先住民のアメリカを訪ねて 第9章 さよならコロンブス・デー――バケーションランド・メイン州が向き合う先住民の歴史 「コロンブス・デー」から「先住民の日」へ 全米最初の朝日が昇るバケーションランド 先住民のホームランド 「私たちは今もここにいる」 アップデート 倒されるコロンブス像 コラム⑤ 建国の地を歩く――東海岸三都物語 第10章 ルート66エクスカーション――プエブロ族の遺産を巡る アルバカーキの結婚式 サンタフェからチマヨ教会へ 世界遺産タオス・プエブロと先住民の青いマリア 山間のバス停を数えて 土煙を越えてチャコ・カルチャーへ 危機に瀕するチャコ・キャニオン アップデート 新たなステージへ 第11章 大草原地帯を行く――苦難のきた道をたどり希望を見つけて 大草原に音楽の架ける橋 ウィネバゴ族の涙の旅路 アメリカで一番小さな村を目指して 荒野の西部開拓 「聖地」の招かれざるものたち ウィンド・リバー先住民居留地へ 美しきグランド・ティトン バイソンの消えた丘 都市インディアンから居留地の担い手へ 他国と先住民と共に、国立公園の今 継承される文化と誇り アップデート コロナ禍で牙をむく不平等 第3部 南部を歩く 第12章 南部とはなにか?――世界遺産の街ヴァージニア州シャーロッツビルを訪ねて 初めてのアメリカ・ロード・トリップへ 2人の大統領邸と白人ばかりの田舎町 悲劇の現場シャーロッツビル 南部を巡る旅へ アップデート リー将軍像の撤去された日 コラム⑥ ワシントンD.C.の隠れた見どころ「ブラック・ブロードウェイ」 第13章 綿花畑を抜けてディープサウスへ――アフリカ系アメリカ人の歴史をたどって 美食の街チャールストンの休日 美しい街の暗黒の歴史 サヴァンナの「涙の時間」 南部のゲートウェイ・アトランタへ キング牧師歴史地区 歩き続ける非暴力運動 アップデート アトランタの新たなヒーローたち 第14章 アラバマ・フリーダム・トレイル――We shall overcome 「ボミンガム」へようこそ 迫害と抵抗の足跡 ソウル・フードの名店を訪ねて 賑わう南部料理の人気店へ 「ブラザーフットだよ」 悲劇の現場に響くゴスペル 「血の日曜日」から勝利の行進へ 幾千もの無名の犠牲者を称えて モンゴメリーが生んだ2人のヒーロー キング牧師記念日に再びアトランタ アップデート ジョン・ルイス「最後の渡橋」 コラム⑦ アフリカ系アメリカ人の歴史を知る映画三選 終章 ニューオーリンズの聖者の行進――多様性の向かう先 48州目ミシシッピのブルース街道へ 地元の寄り合い所「ジューク・ジョイント」へ ニューオーリンズの音楽葬 欧州の歴史香るジャズの故郷 多様性のガンボ 町の小さなマルディ・グラ 旅の終わりに あとがき 主要参考文献 前書きなど あとがき (…前略…) 連れ合いからアメリカに駐在となると聞いた時、正直それほど楽しみなものではなかった。「端っこ好き」の私にとっては、アメリカは世界の中心のようであり、王道の行き先だった。一度も旅をしようと考えたことがなかった。 十分な渡航準備期間をもらい移住の支度をしていた頃、アメリカでは大統領選挙が行われ、ドナルド・トランプが当選した。そして、アメリカに無事にたどり着いて程なく、シャーロッツビルであの悲劇が起こった。 この国はどんな国なのだろう? 旅をするうちに、アメリカという国そのものが、居場所を失った人々が自由を求めて世界中からやってくる、世界の辺境のように思えてきた。あまりに多様な人々が生きるこの巨大な辺境は、人の営みのあらゆるものが世界中から持ち込まれ、それゆえに必然的に生まれる人々の対立と克服は、まるで世界の縮図のようであり、壮大な社会実験のようですらある。 いかに人は共に生きることができるのか? 気づけばアメリカ中を旅していた。辺境の中のさらに辺境へ。この国の多彩な風景と、そこにある人々の暮らし、歩んできた道のりを追って走ってきた。 ひきこもりの若者と共に過ごすフリースペースから、困難を抱える子どもたちの多く通う高校内の居場所カフェから、困窮者支援の相談室から、あるいは出張相談に訪れた風俗店の待機部屋から……。私は日本で周縁から社会を見てきた。アメリカの辺境性は、私が見てきたそんな日本の風景とどこか地続きのようだった。 この本を通じて描いてきた人々やアメリカの直面している状況は、全く同じではないけれど、日本のどこにでも潜んでいる。多くの人が気にも留めずに通り過ぎていく街中のホームレスの人たち、食べるものにも困る子どもたちの貧困、衰退する地方の経済、トランプ政権顔負けの残酷な入国管理、増え続ける移民たちが抱える暮らしの苦難、外国人や先住民への差別など、日本の抱える課題の多くが、本書で出てくるアメリカの風景と重なるのではないだろうか。その規模や表出の鮮明さ、態様に違いはあれど、読者の皆さんが、苦悩するアメリカの人たちだけではなく、ここ日本で周縁に追いやられている人たちにも、本書を通じて想いを馳せていただけることを願っている。 私たちは、幸運にも2020年2月末に、最後のミシシッピ州に到達し、アメリカ本土48州の旅を終えることができた。その後、周知の通りアメリカは新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウン、ブラック・ライブズ・マター運動、歴史に残る大統領選挙と年明けの国会議事堂侵入事件と、息つく暇もない激動であった。今もワクチン接種などをめぐる分断と再度の感染拡大を繰り返しながら国は揺れて続けている。それでも、きっとこれまで同様、アメリカは一歩ずつ、この苦難を乗り越えながら、一つの国として歩んでいくのだと信じている。 (…後略…) - 著者プロフィール - 鈴木 晶子 (スズキ アキコ) (著) NPO法人パノラマ理事、認定NPO法人フリースペースたまりば事務局次長・理事、一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワーク研修委員。臨床心理士。 1977年神奈川県に生まれ、幼少期を伊豆七島神津島で過ごす。大学院在学中の2002年よりひきこもりの若者の訪問、居場所活動に関わり、若者就労支援機関の施設長などを経て2011年一般社団法人インクルージョンネットかながわの設立に参画、代表理事も務めた。その傍らNPO法人パノラマ、一社)生活困窮者自立支援全国ネットワークの設立に参画。専門職として、スクールソーシャルワーカーや、風俗店で働く女性の相談支援「風テラス」相談員なども経験。内閣府「パーソナル・サポート・サービス検討委員会」構成員、厚生労働省「新たな自殺総合対策大綱の在り方に関する検討会」構成員等を歴任。2017年に渡米。現地の日系人支援団体にて食料支援のプログラムディレクター、理事を務めた。2020年帰国。現職。著書に『シングル女性の貧困――非正規職女性の仕事・暮らしと社会的支援』(共編著、明石書店、2017年)、『子どもの貧困と地域の連携・協働――〈学校とのつながり〉から考える支援』(共編著、明石書店、2019年)他。
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未踏の時代|黒川 創, 藤森 照信, 坂倉 竹之助, 大竹 誠, 田中 修司
¥792
早川書房 2009年 ソフトカバー 320ページ 文庫判 - 内容紹介- 1959年12月、〈S‐Fマガジン〉が創刊された。初代編集長は福島正実。それまで商業的に成功したことのなかったSFを日本に根づかせるため、彼の八面六臂の活躍がはじまる。アシモフ、クラーク、ハインラインに代表される海外のSF作家を紹介するとともに、小松左京、筒井康隆、光瀬龍などの“新人作家”を世に出し、SFのおもしろさ、その可能性を広く紹介してゆく……SF黎明期における激闘の日々を綴る感動の回想録。
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武蔵野発 川っぷち生きもの観察記 |若林 輝
¥1,100
山と渓谷社 2021年 ソフトカバー 288ページ 新書判 - 内容紹介- まちなかの川で楽しむ、驚きの自然発見! 散歩がてらに楽しめる非日常のワイルドライフ! 生きものの関係をたどっていけば、身近な川がワンダーランドに! ■内容 第1章川っぷち観察の入口 オオタカがコサギを蹴とばした! /川辺に咲く白い花/ガサガサの達人と待ち伏せの達人 ホシゴイを追ってトンネルの中へ/カモの個性を考える/ほか。 第2章 水辺・水中への視点 春の訪れは海からの魚とともに/いつまでも見ていられるニゴイ野産卵行動 川沿いの木が教えてくれること/川っぷちオーケストラ鑑賞/スイカのようなガメラに遭遇! ? オオバンはクセが強い! /野良グッピーと野良キンギョ/オイカワの産卵場に固執したアオサギ 死んでいたウナギを食べてみた/ほか。 第3章 三面護岸河川「ガタ」 小さなドブ川に希望を見た/旅鳥、タシギと出会う/コイ五百匹! ? 脅威のガタ開き! 足跡から夜の世界を想う/鳥たちのゲ○を調べる/ほか。 第4章 動物たちの回廊としての川 イノシシの足跡をたどる/イバラドームとは? /ケモノたちにとっての回廊/鶏小屋が襲われた! キツネを追って太古の海の岬に立つ/ほか。 第5章 川ミミズとの出会い 川底から虹色に輝くミミズが現われた/砂金のように輝くグリーンダイアモンド/川を泳ぎ、壁を上ってコケを食む/ほか。 最終章 武蔵野の川っぷちで考えた 関係をたどる楽しみ/ほか。 ■著者について 若林 輝(わかばやし・てる) 1972年、東京都生まれ。埼玉県在住。 父に連れられ多摩川・是政橋周辺でクチボソとダボハゼ釣りをしたことが水辺好きの始まり。 以来、武蔵野台地の空き地や水辺が遊び場に。東京水産大学(現海洋大学)で 修士課程まで「サケ科魚類の産卵行動および仔稚魚時の種間干渉」を学ぶ。 一番の趣味はサケ・マスの産卵行動観察。 釣りなどの自然活動をテーマに雑誌や書籍の企画・編集・執筆・出版を行う 編集プロダクション兼出版社「RIVER-WALK(リバーウォーク) 」代表。 社名を冠した川歩きと渓流釣りの雑誌『RIVER-WALK』を発行。
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二重のまち/交代地のうた | 瀬尾夏美
¥1,430
書肆侃侃房 2021年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - 岩手県陸前高田市で、震災のあとさきやその後の10年間で移り変わっていくまちの姿、まちから失われていくものを記していこうとするアーティストたちの困難な試みの記録。 「交代地」という聞き慣れない言葉の響きが気になる一冊です。
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ブードゥーラウンジ | 鹿子 裕文
¥1,980
ナナロク社 2020年 ソフトカバー 447ページ 19 x 11.9 x 2.8 cm - 帯より - 舞台はライブハウス「ブードゥーラウンジ」。“はみだし者”たちが、好きなことを続けるために、自分の居場所をつくるために、日夜繰り広げる大騒動はやがて物語的結末を迎える―。血湧き肉躍る、ノンフィクション・エンターテインメント! 電波の届かぬところで革命の音が鳴っている 「この冬の時代を、めげんで、あきらめんで、やめずにやり続けた人間ん伊波、かならず、かならず、いい時代がめぐってくる!だからみんなあきらめんなっっ!」
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詩人になりたいわたしX | エリザベス・アセヴェド, 田中 亜希子(翻訳)
¥1,760
小学館 2021年 ソフトカバー 424ページ B6判 - 内容紹介 - 詩で描く家族と恋と友情の心揺さぶる物語 主人公のシオマラは、神さまのことなんか、ぜんぜん信じてない。 「女の子は、いけません。いけません。いけません」 信仰心厚い母親に、こう言われるたびに、 「自分はなんてちっぽけなんだろう」って感じるんだ。 ハーレムに暮らす少女シオマラは、厳格な母親に猛反発しながらも、「言葉」の持つ世界に惹かれていく。 高校のポエトリースラム部で詩のパフォーマンスというものを知り、自己表現の世界にどんどんのめり込んでいく。 「言葉は、ありのままの自分を解き放つ手段」、そのことに気がついたシオマラは、いろいろなことから自由になれた。 【編集担当からのおすすめ情報】 本書は、作者にとっての2作品目となります。 全米図書賞、ボストングローブ・ホーンブック賞、マイケル・L・プリンツ賞、カーネギー賞と、大きな児童書の賞を総なめにした話題作品です。 読者が選ぶ賞も数々受賞していることからも、いかに読者から支持されているかがわかります。 全編、詩で描かれているために、心に直接響くのかもしれません。YA世代から、大人まで、勇気づけられる物語です。 目次 詩人になりたいわたしX 目次 第一部 はじめに言葉があった 第二部 そして言葉は肉体になった 第三部 荒野で叫ぶ者の声