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アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話 | カトリーン・マルサル, 高橋 璃子 訳
¥2,310
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河出書房新社 2021年 ソフトカバー 288ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ22mm - 内容紹介 - アダム・スミスが研究に勤しむ間、身の周りの世話をしたのは誰! ? 女性不在で欠陥だらけの経済神話を終わらせ、新たな社会を志向する、スウェーデン発、21世紀の経済本。 格差、環境問題、少子化―現代社会の諸問題を解決する糸口は、経済学そのものを問い直すことにあった。20カ国語で翻訳、アトウッド、クリアド=ペレス称賛。ガーディアン、ニューヨーク・タイムズ等各紙誌絶賛。 ★各紙誌で大絶賛! ★ 知的で痛快、スラスラ読める経済とお金と女性の本―― マーガレット・アトウッド(作家、ドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』原作者。Twitterより) 経済学にまったく新しい光を当てる。挑戦的で、目がひらかれる一冊―― ウィル・ハットン(オックスフォード大学ハートフォードカレッジ学長) 古典派経済学とその現代版の欠陥を明らかにし、市場という祭壇に人類の目的すべてを従わせようとする宗教的熱意のありさまを暴きだす。ウィットと怒りを織り交ぜ、経済人がいかに作られてきたかを描く、パワフルでおもしろい物語――プロスペクト誌 仕事とは、生産性とは、価値とは。これまでの考え方に挑む本格的な考察――バフラー誌 アダム・スミス、ケインズ、フロイト、シカゴ学派、ローレンス・サマーズらのあいだを縦横無尽に駆けめぐる。思慮深くも軽快な語り口で著者が指摘するのは、経済学の真ん中にぽっかり開いた、利己心や市場でカバーできない大きな穴だ。本書はある意味でベティ・フリーダン『新しい女性の創造』にも匹敵するほど画期的な一冊と言えるだろう――ボストン・グローブ紙 「食事をどうやって手に入れるか?」この経済学の古典的問題に、スウェーデンのジャーナリストが独自の切り口で挑む。資本主義というシステムの誕生にまで遡り、経済人という概念がもはや世の中に合わないのではないかと分析。ユーモアを交えた読みやすい筆致で、経済とジェンダーの交わりをしっかりと考察する。答えを提示するよりも、問うことを促してくれる――ライブラリー・ジャーナル誌 切れ味鋭い文体、豊富な実例とポップカルチャーへの言及。経済学なのにとっつきやすく、非常にリーダブル。重要な一冊だ――ポップ・マターズ誌 【もくじ】 プロローグ 経済と女性の話をしよう 第1章 アダム・スミスの食事を作ったのは誰か 第2章 ロビンソン・クルーソーはなぜ経済学のヒーローなのか 第3章 女性はどうして男性より収入が低いのか 第4章 経済成長の果実はどこに消えたのか 第5章 私たちは競争する自由が欲しかったのか 第6章 ウォール街はいつからカジノになったのか 第7章 金融市場は何を悪魔に差しだしたのか 第8章 経済人とはいったい誰だったのか 第9章 金の卵を産むガチョウを殺すのは誰か 第10章 ナイチンゲールはなぜお金の問題を語ったか 第11章 格差社会はどのように仕組まれてきたか 第12章 「自分への投資」は人間を何に変えるのか 第13章 個人主義は何を私たちの体から奪ったか 第14章 経済人はなぜ「女らしさ」に依存するのか 第15章 経済の神話にどうして女性が出てこないのか 第16章 私たちはどうすれば苦しみから解放されるのか エピローグ 経済人にさよならを言おう
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民主主義とは何か|宇野 重規
¥1,034
講談社 2020年 講談社現代新書 ソフトカバー 280ページ 新書判 - 内容紹介 - トランプ大統領をはじめとする「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭など、近年の世界の政治状況は、民主主義という制度の根幹を揺るがすかのような観を呈しています。日本の状況を見てみても、現行の政権が「民意」の正確な反映、すなわち「民主主義的な」政権だといわれると、頸をかしげる人も少なくないのではないでしょうか。はたして民主主義はもう時代遅れなのか? それとも、まだ活路はあるのか? それを議論するためには、まず何よりも、民主主義とは、そもそもどのような制度なのかを「正しく」知らなければならないでしょう。今では自明視されている「民主主義」という制度ですが、人が創ったものである限りそれもまた歴史的な制度として、さまざまな紆余曲折を経て現在のようなものになったのであって、決して「自然」にこのようなになったわけでではないのです。 そこで本書では、ギリシア・アテナイにおける民主主義思想の「誕生」から、現代まで、民主主義という制度・思想の誕生以来、起こった様々な矛盾、それを巡って交わされた様々な思想家達の議論の跡をたどってゆきます。その中で、民主主義という「制度」の利点と弱点が人々にどのように認識され、またどのようにその問題点を「改良」しようとしたのか、あるいはその「改革」はなぜ失敗してしまったのかを辿ることにより、民主主義の「本質」とは何なのか、そしてその未来への可能性を考えてゆきます。 またあわせて、日本の民主主義の特質、その問題点についても分析してゆきます。 民主主義という思想・制度を知るための、平易な政治思想史の教科書としても最適です。 目次 序 民主主義の危機 第1章 民主主義の「誕生」 第2章 ヨーロッパへの「継承」 第3章 自由主義との「結合」 第4章 民主主義の「実現」 終章 日本の民主主義 結び 民主主義の未来 あとがき - 著者プロフィール - 宇野 重規 (ウノ シゲキ) (著/文) 一九六七年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。主な著書に『政治哲学へ 現代フランスとの対話』(二〇〇四年渋沢・クローデル賞LVJ特別賞受賞)、『未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学』(以上、東京大学出版会)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社学術文庫、二〇〇七年サントリー学芸賞受賞)、『保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで』(中公新書)などがある。
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女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち|ブレイディ みかこ
¥990
幻冬社 2021年 新書判 264ページ - 内容紹介 - 叩かれても。踏まれても。 世界で活躍する 20人の女性政治家を ブレイディみかこが 徹底解剖! 近年、世界中で多くの女性指導者が生まれている。アメリカ初の女性副大統領となったカマラ・ハリスに、コロナ禍で指導力を発揮するメルケル(ドイツ)、アーダーン(ニュージーランド)、蔡英文(台湾)ら各国首脳たち。政治という究極の「男社会」で、彼女たちはどのように闘い、上り詰めていったのか。その政治的手腕を激動の世界情勢と共に解き明かす。 また、女性の政治進出を阻む「サイバー暴行」や、女性国会議員比率が世界166位と大幅に遅れる日本の問題にも言及。コロナ禍の社会で女性の生きにくさがより顕在化し、フェミニズムの機運高まる中「女たちのポリティクス」はどう在るべきか。その未来も照らす1冊。 <目次> ・メルケル時代の終焉 EUの「賢母」か「毒親」か ・極右を率いる女たち 新たなマリーヌ・ル・ペンが欧州に 続々と現れている理由 ・フェモナショナリズムの罠 小池百合子とフェミニズム ・コロナ対策に成功した指導者に女性が多い 「本当の」理由 ・なぜ主婦はサッチャーに熱狂したのか マーガレット・サッチャー再考 他 - 著者プロフィール - ブレイディ みかこ (ブレイディ ミカコ) (著/文) ライター・コラムニスト。一九六五年福岡市生まれ。福岡県立修猷館高校卒。一九九六年から英国ブライトン在住。二〇一七年、『子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から』で第一六回新潮ドキュメント賞を受賞。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』がベストセラーになる。そのほか『ヨーロッパ・コーリング 地べたからのポリティカル・レポート』『労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱』『女たちのテロル』『ワイルドサイドをほっつき歩け ハマータウンのおっさんたち』など著書多数。