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アンチ・アンチエイジングの思想 ボーヴォワール『老い』を読む | 上野 千鶴子

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みすず書房 2025年
ハードカバー 328ぺージ
四六判


- 内容紹介 -
老いには誰も抗えない。それなのに、私たちはなぜ老いを恐れるのだろう。平均寿命が延び、老人としての生が長くなったことで、誰もが老いに直面すると同時に不安も高まっている。
自分が老いたことを認めたくないのは、社会が老いを認めないからだ。それを惨めにしているのは文明のほうなのだ。「老いは文明のスキャンダルである」――この言葉に導かれて、ボーヴォワール『老い』への探究がはじまる。
さらに日本の介護の現場を考察し、ボーヴォワールのみた景色の先へと進む。認知症への恐怖、ピンピンコロリという理想、安楽死という死の権利。その裏側にある老いへの否定から見えてくるのは、弱いまま尊厳をもって生ききるための思想がぜひとも必要だということだ。
ひとが最後の最後まで人間らしく生きるには、徹底的な社会の変革が必要なのだ。老いて弱くなることを否定する「アンチエイジング」にアンチをとなえ、老い衰え、自立を失った人間が生きる社会を構想する。


- 目次 -
第1章 老いは文明のスキャンダルである
第2章 文化の中の老い
第3章 歴史の中の老い
第4章 近代化の中の老い
第5章 「生きられた経験」としての老い
第6章 知識人の老い
第7章 老いと性
第8章 女性の老い
第9章 高齢者福祉の起源
第10章 ボケ老人へ向ける眼
第11章 アンチ・エイジズム
第12章 三つの死
第13章 「死の自己決定」はあるか
第14章 ボーヴォワールの「宿題」
第15章 「自立神話」を超えて

引用・参照文献
ボーヴォワール略年譜
あとがき


- 著者プロフィール -
上野千鶴子 (ウエノチヅコ) (著)
(うえの・ちづこ)
1948年生まれ。社会学者、東京大学名誉教授、認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。著書に『家父長制と資本制』『近代家族の成立と終焉』『生き延びるための思想』(以上、岩波現代文庫)、『おひとりさまの老後』(法研/文春文庫)、『ケアの社会学』(太田出版)、『女の子はどう生きるか』(岩波書店)、『挑戦するフェミニズム』(江原由美子との共編著、有斐閣)、『当事者主権 増補新版』(中西正司と共著、岩波新書)などがある。

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