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絵本 火を産んだ母たち 女坑夫のおはなし | 井手川 泰子(原著), さとこ虫(絵)

¥1,760 税込

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或る書房 2025年
ソフトカバー 96ぺージ
B6判 縦188mm 横134mm 厚さ13mm


- 内容紹介 -
『歌でやらかせ これくらいの仕事 生活苦にして 泣こよりも』(ゴットン節の一部)

およそ百年前。石炭増産の時代。筑豊の地底深く。力の限りに働き抜いてきた女坑夫たちの埋もれた労働と暮らしを、井手川泰子さんが記録。過酷な状況下で働き抜いた老女たちの声を二十年以上にわたり丹念に追った聞き書き―『新 火を産んだ母たち』(海鳥社・二〇二一年刊)を再構成し、待望の絵本化。若い世代へと繋いでいく。

当時の女坑夫たちが運命を受け入れた「強さ」と「軽さ」と「可能性」とは。
令和の時代を生き抜く私たちの心に、魂に今、切々と語りかけてくる。

『今のあんたたちにも、おんなじもんが残っとらんね?』(あとがきより)

『しゃんとせな。なんぼきついでも 愚痴るよか働かな どげもならん。』(本文より)

本書は、ヤマの女たちの生きた証である。


(まえがきより)

筑豊の春。
菜の花が遠賀川土提を真っ黄色に彩り埋める。
一つずつは小さな花なのに、それは何と力強く、美しいことか。
この花群に、ヤマの女坑夫たちを重ねて見るようになった。

炭坑を知らない私が、元女坑夫からの聞き書きを始めたのは昭和四十八年のこと。
これまで出会ってきた八十人近い老女たちにはもう一人も会うことができない。
彼女たちは、炭坑のま明るい世界とまっ暗な世界を自由に行き来し、
力の限りの地底の労働で生きてきた同じ仲間である。

風にゆれる菜の花は、女たちの同窓会だ。

懐かしいあの顔、あの声を、私は忘れない。

井手川泰子
版元から一言
「火」は石炭であり、「生命」であった。

地の底の過酷な坑内仕事にスカブラ亭主、炭住での暮らしぶり。
支えあい助け合って共に生きた同志たち。

時代を懸命に生き抜いた女たちの力強さとおおらかさは、
茫漠とした令和の時代を生きる私たちの心を強く揺さぶるものがあります。

炭坑の歴史は日本の歴史であり、女性史でもあるのです。

忘れてはならない先人たちの言葉を、
消えゆく歴史の1ページを、
100年先への、ものがたりを。


- 著者プロフィール -
井手川 泰子 (イデガワ ヤスコ) (原著)
1933年、福岡県小倉市(現・北九州市)生まれ。鞍手町在住。元女坑夫であった老女たちから20年以上にわたり聞き書きを続け、その記録をまとめた『新 火を産んだ母たち』(海鳥社)の著作者。2021年、西日本文化賞受賞。他著書に『筑豊 ヤマが燃えていた頃』(河出書房新社、2007年)がある。


さとこ虫 (サトコムシ) (絵)
1966年、福岡県北九州市生まれ。直方市在住のイラストレーター。1992年、大分県湯布院空想の森美術館にて初個展。2017年、さとこ虫・カンパニー設立。制作とワークショップ、教室など活動の拡充を行う。

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