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身体の美学入門 感性から捉えなおす人間の本質 | 伊藤 亜紗

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中央公論新社 2026年 中公新書
ソフトカバー 224ページ
新書判


- 内容紹介 -
「目の綺麗な人だな」
「ずんぐりむっくりだ」
私たちは日々、人の顔かたちや服装、ふるまいや体型を前に、自他の違いを感じる。
なぜ人は他者の身体を美しい/醜いと思うのか?
美醜を感じる正体とは?
感性のはたらきを知ることは、人間の本質を見ることである。
本書は身体をめぐる感性の歴史を一望して掘り下げる。
気まぐれでやっかい、曖昧な私たちを愛するために。
未完成な人間の未来を照らす、新しい美学入門。


【目 次】
はじめに
違いについての学問  バラバラになる社会  身体を介して他者に出会う  本書の構成

第1章 美学、「私の中の他者」との出会い
下位の認識能力  眼を閉じ、耳をふさぐデカルト  ライプニッツによる認識の分類  識別できるが説明できない  日常は「渾然」「曖昧」だらけ  過去の経験と「傾き」  私の中の他者  より良く/善く感じるための学問  ソマティック・マーカー仮説将来のシナリオの評価  生物学的次元と社会的次元のからまりあい

第2章 感性、このやっかいであなどれないもの
無関心性(没関心性)  関心まみれの出会い  身体の評価=人物の評価?  サイズ、形、動き、色、匂い、服装  口笛でヴィヴァルディ   自分の身体にくつろげない  感性の保守性  鏡としての感性  法律の限界  権利ではなく魅力で  ふくらはぎに見惚れる  感性の逸脱  差別化と他者化  自然化される趣味

第3章 醜による他者化
科学と哲学  ルネサンスの豊満な女神  「人種」の創造  ホッテントット・ヴィーナス  見世物小屋=他者化の装置  プロテスタント的禁欲主義  「健康リスク」と「私らしさ」のあいだ歴史のレンズを通して見ている  醜とは何か

第4章 美による差別化
遅れてやってきた運動  彼らとは違う「私たち」  トニ・モリスン『青い眼がほしい』  醜さのマント  ディックとジェーン「二重のまなざし」に殺されないために  アフリコブラの輝き 象徴としてのアフロヘア  画面を埋め尽くす文字  黒人の美学日本語の「美学」のニュアンス

第5章 逸脱する感性
規範的感性と逸脱的感性  再認=既知への取り込み  知覚=未知の発見  個別性との出会い  知覚は自由に展開していく  対象に降伏(surrender)  慣習にあらがう能動性  見方が市民権を得るまで 山の「醜さ」  つるつるでゆがみのない球  天文学の衝撃無秩序で複雑で無限の世界  崇高さの発見  グランド・ツアー  日誌や手紙のライブ感  正義のプロセス/エロス的プロセス

第6章 エロスから愛への進化
きよしさんの指隠し撮影  「感染」の倫理性  スタイルとは何か  自然にはスタイルはない  表出ではなくパターン  選択なぜこのやり方なのか?  基準のゆらぎをうけとめる  愛への進化  アイデンティティ・ポリティクスを降りる

おわりに
参考文献


- 著者プロフィール -
伊藤亜紗 (イトウアサ) (著)
1979年生まれ。美学者。東京科学大学未来社会創成研究院DLab+ディレクター、リベラルアーツ研究教育院教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学(文学博士)。第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞、第42回サントリー学芸賞、第19回日本学術振興会賞、第19回日本学士院学術奨励賞受賞。
著書『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社選書メチエ)、『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』(講談社学術文庫)、『体の居場所をつくる』(朝日出版社)など。
上記内容は本書刊行時のものです。

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