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鬼は逃げる | ウチダ ゴウ

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三輪舎 2020年
ハードカバー 176ページ
B6変型判 縦170mm 横125mm 厚さ17mm

- 内容紹介 -
「鬼は逃げる 意味と想像の 追っ手から 愛と悲しみに 満ちながら ただ 生きようとして 町から町へ 駆け抜ける」(表題作「鬼は逃げる」より)。言葉を生業にしながらも、意味や想像、夢や希望によって拘束されまいと、町から町へと逃げていくおのれを鬼に喩える表題作「鬼は逃げる」。東京から松本、安曇野へと居を移し、またスコットランド・エディンバラでの定期的な詩作を経て、積み重ねてきた10年のしごとを〈朗読会〉として振り返る、ウチダゴウ自選詩集。

〈梨木香歩さん推薦〉
人生のいっとき 詩人になることはたやすい そういう人を何人も見てきた 心の叫びを 哀歓を 詩にしてきた若者たちが 就職し 家庭を持ち 生活のなかでいつしか 詩とは無縁の日々を送っている 詩人で在り続けることは かくも難しい
十年前 東京から松本へ移ったウチダさんに 詩人であることをやめないでください と私は 無責任にも いった たとえこの先 詩と無縁の生活を送ることになっても 詩人で在り続けることはできる そういう証が 欲しかったのだと思う 
ウチダさんは 生活も 仕事も 詩から遠ざけなかった 
風から与えられ 自力でつかみとり 見い出したいくつものツールで 言葉の源流へと遡行する 長い長い 旅のために 
そういう詩人になった 

目次
発表会
森の熊
雪男
きょうりゅう
そのへん
るすばん
孤独の一生
ひつよう

くじら
ねつ
蜜壺の潜水士
いえ
七階の少女
しょうじきもの

うそ
しょうねん
いっそ
ししゅんき
気分屋
夜話

公園のカフェ
せみ
崖で
こすもす
悲しむソルフェージュ
やどのまど
野辺に死ぬ

ごご
あきたつ
ねっこ
てがみ

かぞく
ひかり
イヌより
はる

空き地の総理
だれか

天体少年
分かつ森
私の庭

道具屋の途方
栞日
しずくはつたう
とこしえ
monologue

落葉
渡り

告白
鬼は逃げる

あとがき

- 著者プロフィール -
ウチダ ゴウ (ウチダ ゴウ) (著)
1983年生まれ。立教大学法学部卒。2010年、詩とデザインのアトリエ「してきなしごと」を開業。詩人としての活動と並行して、グラフィックデザイン、コピーライティング、ギャラリーの企画運営を行う。全国各地で、個展・朗読会を開催。近年では、英国・スコットランドを度々訪ね、現地での執筆・朗読・個展活動を行っている。詩集に『空き地の勝手』(してきなしごと)『、原野の返事』(同)ほか。shitekinashigoto.com

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