坂口安吾論 | 柄谷行人
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インスクリプト 2017年
ハードカバー 276ページ
四六判
- 内容紹介 -
反戦・反軍備、反ネーション、9条擁護……、今こそアクチュアルな安吾の全貌を示す柄谷安吾論の集大成!
『坂口安吾全集』全17巻(筑摩書房)の編集委員である柄谷行人が、月報に連載した坂口安吾論180枚を第一部に、2005年の論考「坂口安吾のアナキズム」や2010年に米国の安吾論集に寄稿した「合理への「非合理」な意志」、1975年の著名な評論「『日本文化私観』論」などを収録し、大幅改稿による柄谷安吾論の集大成として刊行。柄谷氏の安吾論にはこれまで『坂口安吾と中上健次』(講談社文芸文庫)がありますが、本書が初の単独の安吾論集であり、7割以上が初めての単行本収録となります。日本人の自己欺瞞を蹴倒す安吾的精神、戦争をはさんで書かれた安吾の言説の、今もアクチュアルな意味あいを引き出し、虚飾を排したその文学の魅力を甦らせる評論集。
目次
目次
第一部
1 或る時代錯誤
2 二つの青春
3 僧侶と堕落
4 美学の批判
5 美と崇高
6 ふるさと
7 子供
8 超自我
9 ファルス
10 イノチガケ
11 殉教
12 穴吊し
13 もう一つの近代の超克
14 歴史家としての安吾
15 歴史の探偵=精神分析
16 戦後の革命
第二部
『日本文化私観』論(一九七五年)
安吾はわれわれの「ふるさと」である(一九八一年)
堕落について(一九八八年)
坂口安吾のアナキズム(二〇〇一年)
合理への「非合理」な意志(二〇〇四年)
第三部
新『坂口安吾全集』刊行の辞(一九九七年)
坂口安吾の普遍性(一九九八年)
[対談]新『坂口安吾全集』編集について/関井光男・柄谷行人(一九九八年)
あとがき
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