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ほら話とほんとうの話、ほんの十ほど[新装版] | アラスター・グレイ, 高橋 和久(翻訳)

¥2,860 税込

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白水社 2024年
ハードカバー 218ページ
四六判


- 内容紹介 -
鬼才の魅力を多彩な短篇で

『ラナーク』『哀れなるものたち』で知られるスコットランドの伝説的鬼才の短篇集が、待望の復刊! ファンタジーとリアリズム、笑いと哀しみ、アイロニーとウィットが混淆する饒舌な語りに思わず舌を巻くが、目に飛び込んでくる異彩を放つイラストも、作家自身の手になるもの。アリ・スミスをして「現代のウィリアム・ブレイク」と言わしめたグレイの多彩な魅力が存分に詰め込まれているのが本書なのだ。
学校を牢獄のように感じる〈わたし〉が、外へ出る想像上の〈ドア〉を恩師から授かる「ミスター・ミークル」。窒息するような現実から逃れようとする夢や欲望が、本書では多様なジャンルを横断しながら変奏される。コンピュータが導入された会社内でのちぐはぐぶりを皮肉った「内部メモ」。軟派で洒落者の鼻持ちならないイングランド人の男を揶揄した「あなた」。おしゃべりな歯医者に治療される不安と恐怖が迫る「トレンデレンブルク・ポジション」。なぜ靴下にガムがくっついているのか、その原因を綿密に理論化して可笑しい「時間旅行」。囲い込まれた世界に嫌気がさした男が、夢のような新しい移住先で体験する破滅の寓話「新世界」など──粒ぞろい短篇をほんの十ほど。


- 著者プロフィール -
アラスター・グレイ (アラスター グレイ) (著/文)
1934年、スコットランドのグラスゴー生まれ。アントニー・バージェスに「巨大で独創的な小説」と賞賛された長篇第一作『ラナーク 四巻からなる伝記』(81、邦訳は国書刊行会刊)でブッカー賞の有力候補に推されて一躍注目を集め、以後スコットランド文学活況の先鋒に立つ。1992年、『哀れなるものたち』(邦訳は早川書房刊)でホイットブレッド賞、ガーディアン賞を受賞。
1983年に刊行された本短篇集は、画家、劇作家、脚本家としても活躍し、アリ・スミスをして「現代のウィリアム・ブレイク」と言わしめた鬼才の多彩な魅力が存分に詰め込まれている。2019年没。


高橋 和久 (タカハシ カズヒサ) (翻訳)
英文学者。1950年東京都生まれ。京都大学文学部卒業。東京大学名誉教授。著書に『エトリックの羊飼い、或いは、羊飼いのレトリック』(研究社)、『19世紀「英国」小説の展開』(共編著)、『別の地図 英文学的小旅行のために』(以上松柏社)、訳書にジョージ・オーウェル『一九八四年』、アラスター・グレイ『哀れなるものたち』(以上ハヤカワepi文庫)、ジョゼフ・コンラッド『シークレット・エージェント』(光文社古典新訳文庫)、ジェイムズ・ホッグ『義とされた罪人の手記と告白』(白水Uブックス)など。

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