ジャッカ・ドフニ 大切なものを収める家 サハリン少数民族ウイルタと「出会う」 | 北海道立北方民族博物館(監修), 高島屋史料館TOKYO(編)
¥2,860 税込
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図書出版みぎわ 2024年
オープンバック製本 200ページ
A5判
- 内容紹介 -
かつて網走にあった、小さな資料館を未来に伝える――
北海道のオホーツク海に面した網走の地に、「ジャッカ・ドフニ」と呼ばれたサハリン少数民族の資料館が存在した。「ジャッカ・ドフニ」は、ウイルタ語で「大切なものを収める家」を意味し、北方少数民族であるウイルタのほか、ニヴフ、サハリンアイヌといった、サハリンに暮らした人々の生活や文化を伝えることを目的とした私設資料館だった。
2024年、髙島屋史料館TOKYOで開催された展覧会を図録で再現、貴重な資料をオールカラーで掲載する。
- 目次 -
はじめに
ジャッカ・ドフニを未来へつなぐ
第1章 サハリン(樺太)
サハリン島の歴史/ジャッカ・ドフニ年表/ウイルタについて
第2章 ジャッカ・ドフニ
ジャッカ・ドフニの設立/ゲンダーヌさん/北川アイ子さん
北海道網走に暮らした北川アイ子さんの生活(撮影/1997-1998年)
私たちが見たジャッカ・ドフニ
私の見たゲンダーヌさんと北川アイ子さん 瀧口夕美
曖昧な国境と国籍 黒川創
対談 私たちが見たジャッカ・ドフニ 瀧口夕美・黒川創
第3章 ウイルタの文化
ジャッカ・ドフニの展示/衣服類/かぶりもの/儀式の道具類/トナカイ飼育
/白樺樹皮容器
宮本馨太郎作品「オロッコ・ギリヤークの生活」(1938年8月)
第4章 交流のあった民族
サハリン島の先住民族・少数民族
北川アイ子『私の生いたち』
特別掲載 新田樹「雪」
解説
日本帝国と樺太先住民族 加藤絢子
日露/日ソの境界変動と樺太アイヌの歴史 田村将人
ジャッカ・ドフニと博物館の歴史と構造 犬塚康博
民族の心――北川アイ子さんとの対話から 弦巻宏史
資料館ジャッカ・ドフニ 90年代を振り返る 青柳文吉
- 前書きなど -
かつて、北海道のオホーツク海に面した網走の地に「ジャッカ・ドフニ*」と呼ばれたサハリン少数民族の資料館がありました。「ジャッカ・ドフニ」とは、ウイルタ語で「大切なものを収める家」を意味し、ウイルタを中心に、ニブフ、サハリンアイヌといった、サハリンに暮らした少数民族の生活文化を伝えた稀有な私設資料館です。この「ジャッカ・ドフニ」は2012年、多くの人に惜しまれながら約35 年にわたる活動に終止符を打ちます。その後、そこで所蔵されていた資料の全てが、北海道立北方民族博物館に引き継がれました。本書では、「ジャッカ・ドフニ」の所蔵資料をはじめてまとまった形で公開した髙島屋史料館TOKYOの展覧会を、紙面で再現しました。
*「ジャッカ・ドフニ」の正式名称は北方少数民族資料館ジャッカ・ドフニです。
(本書「はじめに」より)
- 版元から一言 -
2024年3月16日(土)~2024年8月25日(日)に日本橋の高島屋史料館TOKYOで開催中の展覧会の公式図録です。展示された資料の写真を全て掲載するだけでなく、展示風景の写真も多く掲載しています。展示を見た方も、見られなかった方も楽しんでいただける本です。
- 著者プロフィール -
北海道立北方民族博物館 (ホッカイドウリツホッポウミンゾクハクブツカン) (監修)
北方諸地域に生活する先住民の文化と歴史を研究し、その成果を広く一般に普及することを目的として1991年2月10日に開館。グリーンランドから北欧まで、アイヌ文化を含めた北方民族の文化とオホーツク文化を紹介する、国内では唯一、世界的にも数少ない北方地域を専門とする博物館。常設展示では世界各国から集めた約900点を衣食住、生業等のテーマ別に展示し、北方に暮らす人びとの文化を紹介する。
高島屋史料館TOKYO (タカシマヤシリョウカントウキョウ) (編)
重要文化財である日本橋髙島屋S.C.本館に、2019年3月に開館。展示室と旧貴賓室(セミナールーム)にて、展示活動に加えトークイベントやワークショップなどを開催。これまで扱ってきたテーマは、建築・都市から百貨店、ショッピングモール、ひいては来訪神、北方少数民族ウイルタまで多岐にわたる。また、こうした企画展がわずか50㎡の展示室において盛りだくさんな情報量で展開されることから、一部では展示スタイルが「史料館TOKYO方式」として話題に。
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