-
話が通じない相手と話をする方法 哲学者が教える不可能を可能にする対話術 | ピーター・ボゴジアン, ジェームズ・リンゼイ, 藤井翔太(監訳), 遠藤進平(訳)
¥2,640
晶文社 2024年 ソフトカバー 400ページ 四六判 - 内容紹介 - 有意義な対話のためのレベル別・超実践ガイド 分断と二極化の時代、考えが極端に異なる人とも礼節と共感を保って会話・対話をするにはどうしたらよいか? 友人や家族との会話、ビジネスでの交渉、SNSでの議論……よい会話のための入門級の基礎知識から、強硬派・過激派に対処するための達人級のテクニックまで、すべてを網羅した実践的マニュアル。 リチャード・ドーキンス氏推薦 「すべての人がこの本を読めば、世界はもっとよい場所になるだろう」 戸田山和久氏推薦 「著者たちの思想も行動も気に入らない。なのに、本書には学ぶべき価値あることがギッシリつまっている。というわけで、私は、極端に考えが違う人たちから「根本的に異なった考えをもつ人と語り合うスキル」を教えてもらったのだ。稀有な読書体験を与えてくれた本書に感謝。分断のあっち側にいる人もこっち側にいる人もぜひ読みましょう」 - 目次 - 第1章 会話が不可能に思えるとき 第2章 入門:よい会話のための9つの基礎 ──通りすがりの他人から囚人まで、誰とでも会話する方法 第3章 初級:人の考えを変えるための9つの方法 ──人の認知に介入する方法 第4章 中級:介入スキルを向上させる7つの方法 ──(自分を含む)人の考えを変えるための効果的スキル 第5章 上級:揉める会話のための5つのスキル ──会話の習慣の見直し方 第6章 超上級:心を閉ざした人と対話するための6つのスキル ──会話のバリアを突破すること 第7章 達人:イデオローグと会話するための2つの鍵 ──動かざる人を動かす 第8章 結論 - 著者プロフィール - ピーター・ボゴジアン (ピーターボゴジアン) (著) 1966年生まれ。アメリカ合衆国出身の哲学者。主たる関心は、批判的思考や道徳的推論の教育に関する理論とその実践。ソクラテス式問答法を活用した囚人教育プログラムの研究によってポートランド州立大学から博士号を取得し、2021年まで同大学哲学科で教員を務めた。意見を異にする人びとが 互いの信念や意見の根拠について理性的に話し合うためのテクニックである「路上の認識論」(Street Epistemology)を提唱。著書に、『無神論者養成マニュアル』(A Manual for Creating Atheists , 2013)など。 ジェームズ・リンゼイ (ジェームズリンゼイ) (著) 1979年生まれ。アメリカ合衆国出身の文筆家、批評家。テネシー大学ノックスビル校で数学の博士号を取得。宗教やポストモダン思想の問題を分析・考察する論考を多数発表している。著書に、『「社会正義」はいつも正しい――人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』(ヘレン・プラックローズ共著、山形浩生+森本正史訳、早川書房、2022年)など。 藤井翔太 (フジイショウタ) (監訳) 1987年東京都生まれ。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、テンプル大学大学院教育学研究科修士課程修了。関心領域は応用哲学、教育哲学。現在、テンプル大学ジャパンキャンパス アカデミック・アドバイザー/講師。訳書に、ナンシー・スタンリック『アメリカ哲学入門』(勁草書房、2023年)、ドナルド・ロバートソン『認知行動療法の哲学――ストア派と哲学的治療の系譜』(共監訳、金剛出版、2022年)など。 遠藤進平 (エンドウシンペイ) (訳) 三重県津市生まれ、愛知県名古屋市育ち。慶應義塾大学文学部人文社会学科哲学専攻卒、アムステルダム大学論理学修士課程修了(Master of Logic)。現在、シドニー大学博士課程(Philosophy, PhD)。曖昧さや様相といった伝統的な哲学のトピックから、冗談や脅迫、挨拶のようなコミュニケーションの(ときに哲学分野では非標準的なありかたとして放置されがちな)諸相に関心がある。業績など:https://researchmap.jp/shimpei_endo
-
「ナガサキ」を生きる 原爆と向き合う人生 | 高瀬 毅
¥2,200
亜紀書房 2025年 ソフトカバー 276ページ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ20mm - 内容紹介 - 《歴史》になったナガサキを《記憶》に引き戻すこと。 それは《新しい戦前》の時代に求められる倫理だ。 ──白井聡(政治学者) ********** 1945年8月9日、6日の広島に続き長崎に原子爆弾が投下された。 その影響は計り知れなく、80年経った今もなお苦しむ人たちがいる。 長崎出身の被爆二世である著者は、1000人以上の被爆者の声を記録したジャーナリスト伊藤明彦の仕事に導かれながら、自らも原爆の取材に邁進してきた。 ──なぜ、神の聖地「ナガサキ」に原爆は落とされたのか? 被爆者や関係者への取材、日米の膨大な資料をとおして〝人類史上最大の悲劇〟の核心に迫っていく。 ********** ●なぜ、投下目標地が小倉から長崎に変更されたのか? ●なぜ、短期間に2発もの原爆が投下されたのか? ●米国はどのような計画で原爆を落としたのか? 【原爆投下のプロセスの解明に挑む本格ノンフィクション】 - 目次 - 第1章 原爆の記録に人生を賭ける 第2章 「長崎小空襲」の謎 第3章 「小倉原爆」 第4章 小倉上空の謎 第5章 長崎上空の謎 第6章 「被爆太郎」の造形とこれから 第7章 原爆正当化論と次の「核使用」 終章 あとがきにかえて - 著者プロフィール - 高瀬 毅 (タカセ ツヨシ) (著) 1955年長崎市生まれ。ノンフィクション作家。戦争、原爆、人物や都市論を主なテーマとする。1978年、明治大学政治経済学部卒業後ニッポン放送入社。報道記者、ディレクターとして活躍。ラジオドキュメンタリー「通り魔の恐怖」で日本民間放送連盟賞最優秀賞。1989年からフリー。テレビ、ラジオでコメンテーター、キャスターなどを務め、雑誌「AERA」では人物ドキュメンタリーを30年近く担当。40人の著名人を描いてきた。2009年、『ナガサキ 消えたもう一つの「原爆ドーム」』で平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞。現在、YouTubeニュース解説チャンネル「デモクラシータイムス」でキャスター。同チャンネルで政治学者白井聡氏と対論する「ニッポンの正体」を書籍化した『ニッポンの正体』(河出書房新社)のシリーズ第3弾が25年2月に刊行された。同5月には『今里廣記』(長崎文献社)も刊行された。その他著書多数。
-
作家と山 | 平凡社編集部
¥2,200
平凡社 2025年 ソフトカバー 304ページ B6変型判 - 内容紹介 - 大好評の「作家と〇〇」シリーズ、最新刊は山。昔の文豪から当代一のベストセラー作家まで、みんな山にハマっていた! 登山の楽しみを描いたエッセイ、詩などを収録。 【収録作品(掲載順)】 なだれ 井伏鱒二 1 日本アルプス 槍ケ岳紀行 芥川龍之介 涸沢の岩小屋のある夜のこと 大島亮吉 霊気 豊島与志雄 案内人風景 百瀬慎太郎 三俣蓮華岳への思い 辻邦生 白馬連峰──山という別世界の花 池澤夏樹 奥穂と校了 若菜晃子 南アルプス 吉田博 駒鳥の谷 野尻抱影 真夏の急登 沢野ひとし 2 さまざまな山旅 雪中富士登山記 小島烏水 「山上湖へ」より 若山牧水 霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ 徳田秋声 八ガ岳に追いかえされる 梅崎春生 稜線を泳ぐ 南木佳士 十勝の朝 中谷宇吉郎 英彦山に登る 杉田久女 阿蘇外輪 小杉放庵 山小屋の一夜 畦地梅太郎 山と温泉 小林百合子 『崩れ』より 幸田文 水源へ 安岡章太郎 尾ノ沼谷 志水哲也 最高の登山 石川直樹 ウェストンの初登攀をたどる 服部文祥 ? 山へのあこがれ、山の愉しみ 筑波 岩本素白 富士山頂から東京を見る 新田次郎 漫談・火山を割く 牧野富太郎 雷鳥尾行記 田淵行男 山のコドモ 岡本かの子 低山登山は楽しい 安西水丸 クルコノシェ山地から 出久根育 コツコツ地道に 本上まなみ 3 山の哲学 山に登る 萩原朔太郎 凹面谷 串田孫一 霧とサルオガセ 北杜夫 初登山に寄す 今西錦司 山は如何に私に影響しつつあるか 田部重治 山の魅力 木暮理太郎 登山家という言葉 深田久弥 登山趣味 正宗白鳥 「登山好き」が思うこと 湊かなえ なぜ登るのか 小手鞠るい 山へ入る日・山を出る日 石川欣一
-
世界自炊紀行 | 山口 祐加
¥2,750
晶文社 2025年 ソフトカバー 568ページ 四六判 縦188mm 横128mm 厚さ33mm - 内容紹介 - 【世界には、今晩の献立を考えない人たちがいる】 自炊料理家の著者の元に寄せられる「献立作りが苦痛」「いつも同じ料理ばかりでマンネリに」「スーパーで途方にくれる」 という自炊に悩める人々の声。これって日本だけ?「世界の自炊」はどうなっているんだろう?と思った著者は飛行機に飛び乗っていた――。 2024年の間に全世界12か国、38家庭を取材。それぞれ各国から2家庭を厳選し、合計24組の自炊事情を12種の自炊レシピと共に紹介する。同時代を生きる人々、それぞれの「自炊する意味」とは。 【推薦】 奥野克巳(文化人類学者) 「12か国の食卓を巡る旅の果てに、 いちばん意外だったのは日本人の自炊だった」 内澤旬子(文筆家、イラストレーター) 「和食はもちろん、中華イタリアン、フレンチ、エスニックと自国以外の料理も何品も作り、栄養衛生にも配慮する。 しかも担うのは主に女性……などなど、日本の家庭料理にまつわる「常識」は世界からはどう見える?? 自炊料理研究家が世界各地の自炊人を訪ねて作り味わう自炊紀行。現地レストランでも味わえない自炊レシピ満載」 【著者より】 本書は一気読みすると手のひらの上で世界一周をした気分に浸れるだろうし、寝る前に一家族ずつ読んでちょっとずつ楽しんでもらうのも良いと思う。この本を読んでくださる方が私の旅を追体験し、自炊という身近な行為を客観的に見て(世界各地と比べて!)、ご自身の生活に何かしらプラスになるヒントが手渡せたら、心からこの本を書いて良かったと思える。 【目次】 はじめに 1 台湾編:外食文化が根付いた国で自炊をするということ 2 韓国編:自炊よりも外食した方が、たくさん野菜が食べられる国 3 ポルトガル編:魚介類と米の国の日常食とは 4 スペイン編:一日五回の食事を摂る国へ⁉ 5 フランス編:「おいしい」の国の自炊事情とは 6 トルコ編:「本当のトルコ料理」を探して 7 イタリア編:地域性のある食文化が根付く「イタリアの自炊事情」 8 メキシコ編:スペインの侵略がもたらした食文化の変革 9 ペルー編:注目度急上昇、ペルー料理がおいしい理由とは 10 タイ編:毎日・毎食、外食で困らない国でなぜ自炊するのだろうか? 11 ベトナム編:本当の「家庭料理」に会いたくて 12 ラオス編:何も知らない国の自炊に出会うこと おわりに ■本書に登場した滞在先の中で一般に開かれている宿泊先リスト ■旅の参考にしたWebサイト - 著者プロフィール - 山口祐加 (ヤマグチユカ) (著) 自炊料理家。1992年生まれ。東京都出身。出版社、食のPR会社を経て独立。 7歳から料理に親しみ、料理の楽しさを広げるために料理初心者に向けた料理教室「自炊レッスン」や小学生向けの「オンライン子ども自炊レッスン」、レシピ・エッセイの執筆、ポッドキャスト番組「聞くだけでごはんができるラジオ」などは多岐にわたって活動中。著書に『自分のために料理を作る 自炊からはじまる「ケア」の話』(星野概念との共著、晶文社/紀伊國屋じんぶん大賞2024入賞)、『自炊の壁 料理の「めんどい」を乗り越える100の方法 』(佐々木典士との共著、ダイヤモンド社)など多数。
-
すべては量子力学のせい 「世界一成功した理論」についての傍若無人なガイド | ジェレミー・ハリス, 広林 茂(訳)
¥2,970
草思社 2025年 ソフトカバー 288ページ 四六判 - 内容紹介 - あなたの人生に、量子力学はどういう意味を持っているか? 自由意志から死や意識、社会制度の基盤まで、 実はあらゆることに関係するはずの量子力学の 「意味」に関する大論争を解説! 宗教のように、量子力学には論争が付き物だ。量子力学はすごく大きな成功を収めた理論だけど、宇宙の仕組みを量子力学が厳密にはどう言っているかについて、物理学者たちが文字どおり怒鳴り合いをしているのを僕は見たことがある。量子力学が無限個の並行宇宙を表していると言う人もいれば、“意識”が物理法則の中で特別な役割を果たすと言う人もいる。さらには、将来があらかじめ決まっている宇宙、つまり、僕らの運命がビッグバンの瞬間から封印されていて変えられない宇宙を表していると言う人もいる。――本文より ◆正しいのに意味不明な理論? 量子力学が正しいことはわかっている。 でも、それが何を意味しているのかについて、 物理学者の意見はまったく一致していない。例えば…… ◎私たちの住む宇宙が無限とも思える並行宇宙でできているという説 ◎起こることがすべて――私たちが何を考え、何をするかも含めて――あらかじめ決められているという説 ◎私たちの意識が量子力学的過程に影響を与えているという説 これらの相容れない主張がそれぞれ存在しているといった具合。 実は、これらの説のどれが(あるいは別の説が)正しいか次第で、 「私たちに自由意志はあるか」といった問いへの答えも変わり ひいては法律などの社会制度の根底をなす世界観も覆りかねない――。 難しい数式は一切ナシで、量子力学の奇妙さ、面白さを伝え、 私たちがこの世界について考える際に量子力学が なぜ重要なのかをわかりやすく教える一冊。 <目次より> はじめに 第1章 量子力学には穴がある 第2章 意識による収束と霊魂の物理学 第3章 宇宙と一体化した意識? 第4章 意識による宇宙創造? 第5章 意識が関わらない収束理論 第6章 量子マルチバース 第7章 マルチバース的歴史観 第8章 量子力学は法を崩壊させる 第9章 隠れた変数と政治的圧力 第10章 ボームの量子力学 第11章 意識の未来 謝辞 - 著者プロフィール - ジェレミー・ハリス (ジェレミー ハリス) (著) 物理学者から転じて、シリコンバレーのAI関連の起業家となる。量子力学に関する研究は多くの物理学専門誌に掲載され、最初に設立したSharpestMinds(シャーペストマインズ)社はAIに関する技術指導において世界最大の取引規模を誇り、学生たちにその分野の職を得るまで無償で学びを提供している。また、その後、AIの安全性に関するサービスを提供するGladstone AI(グラッドストーン AI)社を共同で設立した。今も、カナダ、米国、英国の閣僚及び安全保障関連官僚にAIのリスク関連の問題に関して情報提供を行い、また、『Toward Data Science(データサイエンスに向かって)』という公式ポッドキャストを主宰するなど、多方面で活躍している。ポッドキャストで配信されるAI、機械学習、人類の未来に焦点を当てた番組は月間2000万回以上再生されている。 広林 茂 (ヒロバヤシ シゲル) (訳) 東京大学大学院理学系研究科修了。博士(理学)。米国ブルックヘブン国立研究所研究員として高エネルギー重イオン衝突反応について研究。帰国後、転じて会社員となり、現在はIT系企業の役員を務めるかたわら、翻訳にも取り組む。技術系の実務翻訳を主としてきたが、最近は幅広い分野に活動の場を広げている。訳書に『FBI WAY 世界最強の仕事術』(2022年、あさ出版)、『みのまわりの ありとあらゆるしくみ図解』(共訳、2024年、東京書籍)がある。
-
その<男らしさ>はどこからきたの? 広告で読み解く「デキる男」の現在地|小林 美香
¥990
朝日新聞出版 2025年 朝日新書 ソフトカバー 280ページ 新書判 - 内容紹介 - 「24時間戦えますか」から「おじさんの詰め合わせ」までスーツ/腹筋/大股/白人の上司/高層ビル/ヒゲ脱毛/能力主義/とりあえずビール/違いがわかる男/命令する本田圭佑/ホモソーシャル/生涯現役……CM・ポスターに刷り込まれた“理想の男性”の虚像を暴く!缶コーヒー広告のスーツ姿と背景の高層ビル、「出世」や「モテ」と結びつけられるヒゲ脱毛、いつも命令口調の本田圭佑……その〈男らしさ〉のイメージはどこからきて、私たちの価値観に影響を及ぼしているのか。栄養ドリンク、ビール、スーツ、メンズ美容、選挙ポスター――街中にあふれる広告から、これまで「なかったこと」にされてきた男性表象の問題点を鮮やかに炙り出す。【目次】序章 「男らしさ」の広告観察第1章 ドリンク広告と働く男 ――栄養ドリンク、コーヒー、ビールの広告史・リポビタンDの車内広告への違和感・「24時間戦えますか」バブル時代の栄養ドリンク広告・働く男の飲み物としてのコーヒー・ビールかけという究極のホモソ儀式・「男は黙ってサッポロビール」が描き出した「男らしさ」・コロナ禍で起きた「男らしさ」表現の変化 ……ほか第2章 スーツとパンツ ――装いが作る身体の価値・オンライン会議が変えた身だしなみの意識・スーツ文化の墓場としての《Cut Suits》・褌(ふんどし)を締めることの精神性・カルバン・クラインと腹筋の商品価値・細マッチョのK?POPスターが示す新しい「男らしさ」・アバクロの栄枯盛衰 ……ほか第3章 自己鍛錬としてのメンズ美容 ――「崇拝」と「推し活」の視線・能力主義と結びつく男性の「ケア」・「大谷翔平崇拝」を分析する・推し活を取り込む美容製品のマーケティング・ジェンダーレス男子か、男の中の男か・男性脱毛広告4つのパターン・本田圭佑に命令されたい男たち ……ほか第4章 「デキる男」を目指すのは何のため? ――能力主義と「報酬」としての女性・「男磨き界隈」を考える・英語圏を支配する男性中心カルチャー「マノスフィア」・「オタ恋」プロモーションへの違和感・クリニック広告とホストクラブ看板の共通点・再生産される「バーキン買うなら豊胸しろ」系広告・性感染症予防ポスターに表れるミソジニー ……ほか第5章 選挙ポスターに見るジェンダー表現 ――「おじさんの詰め合わせ」から脱却するために・「おじさんの詰め合わせ」発言が引き起こしたハレーション・遍在する「男の詰め合わせ」と家父長制政治・日本維新の会が流行らせた「断言口調」と「太ゴシック斜体文字」・SNS時代の選挙ポスター・政治家に求められる「男らしさ/女らしさ」・「(国名)election poster」で画像検索してみたら ……ほか第6章 その「男らしさ」はどこへいくの? ――これからの教育と医療と男性性1 田中めぐみさんに訊く、男子校でのジェンダー平等教育の実践と課題・広告・メディアが中高生に刷り込む能力主義・もっと男性同士の「おしゃべり」が必要だ2 堀川修平さんに訊く、性教育史研究から捉える「男らしさ」・大学で「男性」としてジェンダー講義をするということ・「弱者男性」を
-
ただいま装幀中|クラフト・エヴィング商會
¥1,100
筑摩書房 2025年 ちくまプリマー新書 ソフトカバー 192ページ 新書判 - 内容紹介 - 二人でデザインすることは、こんなにも楽しい! リボンをかけた小箱をひとつひとつプレゼントするように、ちくまプリマー新書の装幀を続けて20年、500冊。 アイディアは台所のテーブルで生まれる。パソコンは二人で一台。 「ノイズ」や「ほつれ」こそが魅力。愛は必需品――。 二人組創作ユニット「クラフト・エヴィング商會」が語る、装幀という仕事。 ちくまプリマー新書500巻記念! - 目次 - 1 本は平面でありながら立体でもある ――どうして装幀の仕事をすることになったか 2 つかず離れずというのがちょうどいいんです ――どんなふうに二人でデザインをしているか プリマー新書*装幀セレクション 3 リボンをかけた小箱をプレゼントするように ――「ノイズ」と「ほつれ」と「にじみ」 4 「何もしない」っていうのは、どうでしょう ――「過程」があってこその「結果」なんです 「あとがき」の代わりに - 著者プロフィール - クラフト・エヴィング商會 (クラフトエヴィングショウカイ) (著) 吉田浩美と吉田篤弘による制作ユニット。著書に『ないもの、あります』(2025年本屋大賞「超発掘本!」)『クラウド・コレクター雲をつかむような話』『すぐそこの遠い場所』『おかしな本棚』がある。吉田浩美の著作として『a piece of cake』、吉田篤弘の著作として、『月とコーヒー』『おやすみ、東京』『つむじ風食堂の夜』『それからはスープのことばかり考えて暮らした』『遠くの街に犬の吠える』『雲と鉛筆』など。著作の他に装幀の仕事を数多く手がけ、2001年、講談社出版文化賞・ブックデザイン賞を受賞している。ちくまプリマー新書の装幀を創刊より担当。
-
カラダは私の何なんだ?|王谷 晶
¥891
河出書房新社 2023年 河出文庫 ソフトカバー 192ページ 文庫判 縦149mm 横105mm 厚さ10mm - 内容紹介 - 私は私を全肯定! 髪は美しく、カラダはほっそり、爪は短くキレイに、子供は早く産んで……女のカラダにかけられた呪いを解く爆走エッセイ『どうせカラダが目当てでしょ』を改題。文庫版書き下ろし収録。 - 著者プロフィール - 王谷 晶 (オウタニ アキラ) (著) 1981年東京都生まれ。著書に、『ババヤガの夜』、小説集『完璧じゃない、あたしたち』など。
-
呪文の言語学 ルーマニアの魔女に耳をすませて|角 悠介
¥2,640
作品社 2025年 ソフトカバー 256ページ 四六判 - 内容紹介 - ★作品社公式noteで「まえがき」公開中→「呪文の言語学 試し読み」で検索! 呪文もことばである。 ルーマニアには古い魔女文化がいまも残っているとされている――。東欧在住20年の言語学者が、魔女大国とも呼ばれるこの地の民間伝承や実体験をひもとき、“呪文の正体”に迫る。不思議でちょっと怖い呪文の世界をめぐる、まったく新しい言語学エッセイ。 ◎附:「言語学者から魔女へのインタビュー」 ◎カヴァー写真:スクリプカリウ落合安奈 * 〈ちちんぷいぷい〉、〈アブラカダブラ〉、〈ビビディ・バビディ・ブー〉……この世はさまざまな「呪文」で溢れている。(…)幼いころの私たちにとって身近なものであった呪文だけれども、そもそもあれは何だろうか。単なる語の羅列に過ぎないのだろうか。(…)本書では、(…)言語学者が「呪文という聖域」に片足を突っ込んで、先人たちの研究を足掛かりにさらに深いアプローチを試みる。――本書より * 【目次】 まえがき 1 魔女 2 魔術 3 呪文 言語学者から魔女へのインタビュー 山田エリーザ あとがき 注/参考文献/図版出典 - 著者プロフィール - 角 悠介 (スミ ユウスケ) (著) (すみ・ゆうすけ) 1983年東京生まれ。言語学博士。ルーマニア国立バベシュ・ボヨイ大学日本文化センター所長。神戸市外国語大学客員研究員。ルーマニア文化学院ルーマニア語講師。アテネ・フランセ講師(ラテン語)。東京外国語大学オープンアカデミー講師(ルーマニア語、ロマ語)。北マケドニア国立聖キリル・メトディウス大学講師(ロマニ語)。国際ロマ連盟(IRU)日本代表、言語文化専門員。日本エスペラント協会、NPO法人「地球ことば村・世界言語博物館」、日本ロマンス語学会会員。紘武館道場(東京都板橋区)門人・杖道六段。 ルーマニアのバベシュ・ボヨイ大学にて西洋古典学(ラテン語・古典ギリシア語)学士号、ハンガリーのブダペスト大学(ELTE)にて西洋古典学修士号、ルーマニアのコンスタンツァ・オヴィディウス大学にて言語学博士号を取得。ベラルーシ共和国ミンスク国立言語大学にも短期留学。日本とルーマニアの在外公館と連携し、言語・文化交流を主軸とした両国の友好関係の促進を目指して活動する一方、東欧を中心にロマ民族(=ジプシー)の言語ロマニ語のフィールドワーク研究を行う。言語を通じたロマ民族への貢献により、欧州議会、国際ロマ連盟、ロマ文化団体から表彰・感謝状を受ける。 著書に『ロマニ・コード――謎の民族「ロマ」をめぐる冒険』(夜間飛行、2022年)、『ニューエクスプレスプラス ロマ(ジプシー)語』(白水社、2021年)など。 X:@ivsvce
-
ストーナー |ウィリアムズ・ジョン, 東江 一紀(訳)
¥2,860
作品社 2014年 ハードカバー 330ページ - 内容紹介 - 半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、"完璧に美しい小説"。 ------- ストーナーという男の一生を描いた一見地味な作品なのに、じわじわと物語の中に引きこまれ、最後までページをめくる手が止まらなくなります。 素晴らしい読後感の中で読む「訳者あとがき」を読み、今度は涙が止まらなくなりました。
-
パレスチナを破壊することは、地球を破壊することである | アンドレアス・マルム, 箱田徹(訳)
¥3,300
青土社 2025年 ソフトカバー 232ページ 四六判 - 内容紹介 - ジェノサイドと気候破局の接合点に迫る̶̶――ドイッチャー記念賞作家による挑戦的試論。 一八四〇年、イギリス帝国はパレスチナの港町アッカーを粉砕した。それは、石炭で駆動する蒸気船が世界ではじめて大規模に投入された瞬間だった。パレスチナへの連帯は、化石資本主義と入植者植民地主義というふたつの歯車を止めることであり、沸騰状態にある地球を救うことである。化石燃料とその利益を至上のものとするシステムのもと、破壊と粉砕をもたらすグローバルな構造的暴力「ビジネス・アズ・ユージュアル」の歴史と本質に迫る、いま必読の書。 *補遺「タンクの壁を叩く――パレスチナの抵抗について」(訳=中村峻太郎)を収録。
-
ポストフェミニズムの夢から醒めて | 菊地 夏野
¥2,640
青土社 2025年 ソフトカバー 240ページ 四六判 - 内容紹介 - フェミニズムは終わらない、いや終わりようがない フェミニズムの終焉をかたる「ポストフェミニズム」の時代を経て、私たちは再びその盛り上がりに立ち会っているといわれる。だがそこで喧伝される「新しいフェミニズム」の実像と、その向かう先は果たしてどこまで理解されているだろうか。ネオリベラリズムと結託した「リーン・イン」や「女性活躍」の欺瞞を問い、セックスワーカーやトランスジェンダーへの差別、「慰安婦」問題などそこからこぼれ落ちるものにまなざしを向けることで、見えてくるものとは。フェミニズムをあきらめないための、たしかなる提言。
-
「ありのまま」の身体 メディアが描く私の見た目 | 藤嶋 陽子(著)
¥2,420
青土社 2025年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - 「ありのまま」は美しい。「ありのまま」は難しい。 「ありのままが美しい」というメッセージに頷きながら、私たちは見た目をよくしたいという欲望を抱いて(抱かされて)しまう。「ありのまま」が肯定される時代で折り合いをつけながら生きる人のための必携書! ポジティブなメッセージと現実のあいだで葛藤するすべての人のために――。
-
シリアルキラーズ 新装版 プロファイリングがあきらかにする異常殺人者たちの真実 | ピーター・ヴロンスキー(著), 松田和也(訳)
¥4,180
青土社 2025年 ソフトカバー 528ページ 四六判 - 内容紹介 - 世界中を震撼させたあまりにも猟奇的な殺人犯たち。若い女性を言葉巧みに車へと誘い込んで惨殺し「シリアルキラー」という言葉ができるきっかけにもなったテッド・バンディ、ニューヨークを恐怖のどん底におとしいれた「サムの息子」ことデヴィッド・ボーコウィッツ、30人以上を殺害して自宅の床下に埋めた「殺人ピエロ」ジョン・ウェイン・ゲイシー……。連続殺人犯の歴史を詳細に描き、彼らの狂気の正体と、常軌を逸したその思想の核心にせまる。連続殺人ファイルの決定版がついに復刊!!
-
修理する権利 使いつづける自由へ | アーロン・パーザナウスキー(著), 西村伸泰(訳)
¥4,840
青土社 2025年 ソフトカバー 464ページ 四六判 - 内容紹介 - なぜスマホのバッテリーはすぐ交換できないのか? 短い保証期間、高額な修理費用、交換のできない部品……わたしたちは修理することからますます遠ざけられている。「壊れたら買い替え」へ消費者を駆り立てる資本主義社会には、修理を阻む巧妙なカラクリが隠されていた。そうしたなか、いま米国やヨーロッパで「修理する権利」運動が巻き起こっている。その現状を縦横無尽に分析した決定的入門書。 目次 謝辞 第1章 はじめに 第2章 なぜ修理は重要なのか 修理の経済的効用 修理が環境に及ぼす効果 修理の社会的メリット 第3章 修理の歴史 修理の起源 工業化と互換性 陳腐化の発明 家主と修理法 第4章 修理を阻む戦略 設計と修理可能性 行動を規制する 修理を阻む障壁を設計する 市場の制約 消費者規範 第5章 修理と知的財産 著作権 実用特許 意匠(デザイン) 商標 営業秘密 修理と〝進歩〞 第6章 修理と競争 アメリカの反トラスト法の基礎 イーストマン・コダックとアフターマーケットの競争 修理市場に対する反トラスト法理論 反トラスト法執行のハードル ヨーロッパの競争法 第7章 修理と消費者保護 消費者の修理に対する認識 不公正かつ欺瞞的行為 保証 消費者を計画的陳腐化から守る 第8章 修理を再構築する 修理を決断する要因 法を改正する 市場を変える 設計を変える 規範を変える 修理する権利運動 エピローグ 原注 解題 修理する権利、あるいは私たちの生を取り戻すための抵抗運動(吉田健彦) 索引
-
オックスフォードの女性哲学者たち もうひとつの20世紀哲学史 | クレア・マックール(著), レイチェル・ワイズマン(著), 木下頌子(訳)
¥4,950
青土社 2025年 ソフトカバー 608ページ 四六判 - 内容紹介 - 戦時下の大学で哲学に再び命を吹き込んだのは、4人の女性たちだった。 第二次世界大戦前夜、4人の女性たち――アンスコム、マードック、ミッジリー、フット――が大学で哲学を学びはじめる。男性の学者や学生が次々に召集されるなか、4人は、戦争の悲惨に直面しつつ、それでも客観的な道徳の基礎を求めて、新たな哲学のあり方を模索しつづけた。困難な問いに挑んだ女性たちの姿をいきいきと描き出した、圧巻の哲学ノンフィクション。 2022年英国歴史作家協会(HWA)ノンフィクション賞受賞、2022年全米批評家協会賞最終候補、『ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー』など多数の有力紙誌で年間最優秀書籍に選出。
-
現代日本哲学史 | 山口 尚
¥3,300
青土社 2025年 ソフトカバー 360ページ 四六判 - 内容紹介 - まったく新しい日本哲学の見取り図 哲学者を記述することは、たんなる思想の列挙ではない。本書で描き出されるのは、1970年代から現代において活躍する日本の哲学者たちの思索であり、それは同時にそれ自体が哲学であるような哲学史でもある。純粋思考、ア・プリオリな理論、歴史との対決を鍵概念につむがれる、現在進行形の哲学史。 本書に登場する哲学者:廣松渉・大森荘蔵・埴谷雄高・池田晶子・永井均・小泉義之・左近司祥子・鷲田清一・中島義道・野矢茂樹・浅田彰・田島正樹・河野哲也・鷲田清一・中岡成文・村上靖彦・大越愛子・森岡正博・竹村和子・柄谷行人・入不二基義
-
フェミニズムとレジリエンスの政治 ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉 | アンジェラ・マクロビー(著), 田中東子(訳), 河野真太郎(訳)
¥2,640
青土社 2022年 ソフトカバー 244ページ 四六判 - 内容紹介 - ネオリベラリズムが蝕む女性たちの生 「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうにはなりたくないでしょう?」――映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。
-
氷河が融けゆく国・アイスランドの物語 | アンドリ・スナイル・マグナソン(著), 朱位昌併(訳)
¥3,520
青土社 2025年 ソフトカバー 320ページ 四六判 - 内容紹介 - 火山の麓で、氷河の上で、崇高な大地の前で―― アイスランドに生きる作者が自分自身や家族、これまで関わってきた人たちの視点、そして古くから伝わる伝承や北欧神話から、人と自然の「これまで」と「今」と「これから」を書き留める。すべての人に送る、物語のような随想録。 アイスランド本屋大賞、Tiziano Terzani賞(イタリアの国際文学賞)を受賞し、30か国以上で翻訳された話題作
-
NEUTRAL COLORS 6 | 加藤直徳(編)
¥3,300
NEUTRAL COLORS 2025年 ソフトカバー 276ページ B5判 縦257mm 横182mm 厚さ16mm - 内容紹介 - 第6号の特集は「滞在」です。観光で立ち寄る場所でも移住でもなく、ある一定期間留まった時に起こる、静止したような時間と、偶然隣りあった人との関係性について掘り下げます。ベトナム、イギリス、オランダ、メキシコ、インド、ドバイ、高知、名古屋など、滞在地は多岐に渡ります。 - 目次 - ◉ベトナム・ホーチミン/「読む部屋」なにもしない滞在 ◉デレク・ジャーマン/心の音、心の色 ◉オランダ・アムステルダム/アーカイブを問うための再出版行為 ◉パレスチナ/彼の地と連帯すること ◉浜松/たけし文化センター「100時間滞在する」 ◉名古屋港/長島有里枝「一目ではわかりづらいけれど大事なこと」 ◉ベトナム他/アーティストのインタビューを滞在先で刷る ◉名古屋/ON READING「11日間で雑誌をつくる」 ◉山形/山で採取した土でインクをつくり、シルクスクリーンで刷る ◉ベトナム・ホーチミン/Nem Space 廃材でプロダクトを制作する ◉岐阜県美濃/生活画報「味噌づくりとめし炊き滞在」 ◉パレスチナ・ドバイ 最低な眺めと最高な眺め ◉インド 豪華な結婚式潜入記 ◉札幌他 「家出」という滞在 ◉高知 わくせいプロジェクト「海外実習生が街に残していくもの」 ◉メキシコ・オアハカ 清水チナツ「コロナ禍に滞在した版画工房のこと」 ◉NEUTRAL COLORSに泊まり込んで滞在して写真集を刷る ◉オランダ・アムステルダム他 平山みな美「文化の表象をめぐる滞在記」 ◉column ・逆卷しとね「常在ヌタ場」 ・ダブル手帳「重度脳性麻痺者がVR 空間に1200時間滞在して気づいたこと」 ・新島龍彦&Wytze Forpma「ある職人たちのダンス」 ・奥 誠之「居ること」 - 前書きなど - 第6号の特集は「滞在」です。観光で立ち寄る場所でも移住でもなく、ある一定期間留まった時に起こる、静止したような時間と、偶然隣りあった人との関係性について。とある書店に11日間滞在し雑誌をつくったとき、たまたま手伝いに来てくれた年齢もばらばらな人が、作業をしながら生い立ちや好きなことを自由に語り始める様子を見て、不思議な連帯感を感じました。なんて静かで特別な時間なんだろう。いまの世界から少し離れて留まることができる、戻ることを意識しながらも没頭している、ものをつくったり、なにもせずすごす時間から生まれる、自分にとっての特別な滞在。あの時間はもう戻ってはきませんが、目の前には紙の束が集積して存在しています。だから私たちは何度もその時間に出会うことができます。滞在で生まれる特別な場所と時間に。 - 版元から一言 - 第6号の特集は「滞在」です。観光で立ち寄る場所でも移住でもなく、ある一定期間留まった時に起こる、静止したような時間と、偶然隣りあった人との関係性について掘り下げます。ベトナム、イギリス、オランダ、メキシコ、インド、ドバイ、高知、名古屋など、滞在地は多岐に渡ります。 NEUTRAL COLORSの特徴 ・超個人的なインドへの想いが綴られた現地取材 ・かつてない色彩のビジュアルと、豊富すぎる文字量 ・「オフセット」「リソグラフ」「オフセット&リソグラフ」で印刷 ・週刊誌のような厚みのある中綴じマガジン仕様
-
世界一クールな気候変動入門 情報を正しく判断するために | ジョン・クック, 加納 安彦(監修), 縣 秀彦(訳), 海部 健三(訳), 鴈野 重之(訳), 小西 一也(訳), 小林 玲子(訳)
¥3,190
河出書房新社 2024年 ソフトカバー 176ページ B5変型判 縦189mm 横189mm 厚さ16mm - 内容紹介 - 「地球温暖化は真っ赤なウソ!」を主張するクセ強めおじさんを相手に、気候変動の基本を学ぶユニークなビジュアル書。認知バイアス、擬似科学について知り、科学的思考力が養われる一冊。
-
熊になったわたし 人類学者、シベリアで世界の狭間に生きる | ナスターシャ・マルタン, 高野 優(訳), 大石 侑香(解説)
¥2,200
紀伊國屋書店 2025年 ソフトカバー 208ページ 四六判 - 内容紹介 - 熊に顔をかじられ九死に一生を得た人類学者の 変容と再生の軌跡を追ったノンフィクション カムチャツカで先住民族を研究する29歳のフランスの女性人類学者が、ある日、山中で熊に襲われて大けがを負う。その日を境に西洋とシベリアの世界観、人間と獣の世界の境界が崩壊し……スパイの疑いをかけられてロシア情報機関の聴取を受け、たび重なる手術と事件のフラッシュバックに苦しみながらも、身体と心の傷を癒し、熊と出会った意味を人類学者として考えるために、再びカムチャツカの火山のふもとの森に戻ってゆく。 「熊は君を殺したかったわけじゃない。印を付けたかったんだよ。 今、君はミエトゥカ、二つの世界の間で生きる者になった」(本書より) *ミエトゥカ:エヴェンの言葉で「熊に印をつけられた者」。熊と出会って生き延びた者は、半分人間で半分熊であると考えられている。 【18か国で刊行、フランスで11万部のベストセラー!】 【ジョゼフ・ケッセル賞、フランソワ・ソメール賞、マッコルラン賞受賞!】 - 著者プロフィール - ナスターシャ・マルタン (マルタン ナスターシャ) (著) 【著者】ナスターシャ・マルタン(Nastassja Martin) 1986年生まれ。アラスカとカムチャツカの先住民族を研究対象とするフランスの人類学者。フィリップ・デスコーラの指導のもと、パリの社会科学高等研究院(EHESS)で博士号を取得する。Les âmes sauvages: Face à l'Occident, la résistance d'un peuple d'Alaska(2016)でアカデミーフランセーズのルイ・カステックス賞を受賞した。マイク・マギッドソンと共同監督でドキュメンタリー「トヴァヤン」を制作。 高野 優 (タカノ ユウ) (訳) 【訳者】高野 優 フランス語翻訳家。ヴェルヌ『八十日間世界一周』『地底旅行』など訳書多数。 大石 侑香 (オオイシ ユウカ) (解説) 【解説者】大石侑香 神戸大学大学院国際文化学研究科准教授。著書に『シベリア森林の民族誌』など。
-
つまり“生きづらい”ってなんなのさ? | 桜林 直子
¥1,815
光文社 2025年 ソフトカバー 296ページ 四六変型判 縦188mm 横130mm 厚さ21mm - 内容紹介 - なんでだろう、わたしだけ? “生きづらい”ことはたしかだけど、どうしてなのかはよくわからないし、どうすればいいのか誰も教えてくれない……。ひとりで考えてもわからないから、専門家の方たちにいろいろな角度から“生きづらさ”を見つめてもらいました。星野概念(精神科医)、磯野真穂(文化人類学者)、東畑開人(臨床心理士)、石井ゆかり(ライター)、武田砂鉄(ラジオパーソナリティ・ライター)。
-
ケアの物語 フランケンシュタインからはじめる | 小川 公代
¥1,100
岩波書店 2025年 岩波新書 ソフトカバー 302ページ 新書判 縦173mm 横107mm 厚さ12mm - 内容紹介 - 強者が押しつける「正しさ」と暴力や分断がはびこる現代社会。そこで置き去りにされているのは、尊厳を踏みにじられた人々が紡ぐ〈小さな物語〉――恐ろしい怪物の物語として知られる『フランケンシュタイン』を、10のテーマを通して多様な作品群と縫い合わせ、読む者をケアの本質へと誘う。想像力を解き放つ文学論。 - 目次 - はじめに 1 戦 争 『進撃の巨人』『三ギニー』 1 「壁」を乗り越えて――小さな物語へ 2 アウトサイダーの女性たち 3 『フランケンシュタイン』――生の平等を問う 2 論破と対話 『もうひとつの声で』『バービー』『バタードウーマン』 『バグダードのフランケンシュタイン』 1 関係性を結んで対話する 2 対話と共話 3 ヴィクターがSNSを使えたなら 4 『バグダードのフランケンシュタイン』 3 親ガチャ 『親ガチャの哲学』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『波』 『山上徹也と日本の「失われた30 年 」 』 『SPY×FAMILY』『キン肉マン』 1 共同体幻想を打ち砕く人間の流動性 2 「これからの時間」を生きるために 3 「無敵の人」としてのクリーチャー 4 ジークの反出生主義とアーニャの反・反出生主義 4 マンスプレイニング 『哀れなるものたち』『吸血鬼ドラキュラ』 1 “声”とは何か 2 エドワード・トレローニーの誹謗中傷 3 『哀れなるものたち』と女性たちの声 4 愛と自由について語る 5 レイシズム 『ウォッチメン』「オジマンディアス」 1 レイシズムとは何か 2 『ウォッチメン』は何をケアするか 3 タルサ暴動を語り直す 4 『フランケンシュタイン』におけるレイシズム批判 6 インターセクショナリティ 『カラーパープル』 1 インターセクショナリティとは何か 2 “声”を獲得していく物語 3 『フランケンシュタイン』のインターセクショナリティ 7 愛 『ワンダー・ウーマン』『もう一人、誰かを好きになったとき』 『鬼滅の刃』『偽姉妹』 1 ゼロサム的な恋愛に抗して 2 ポリアモリーとは 3 メアリ・シェリーの愛の実践 8 エコロジー 『優しい語り手』『オーランドー』『センス・オブ・ワンダー』 1 エコロジー運動の黎明期 2 ワーズワスからウルフまで 3 カーソンの『センス・オブ・ワンダー』 9 ケアの倫理 『虎に翼』『ダロウェイ夫人』 1 〈ケアの倫理〉とは何か――『虎に翼』とケア 2 弱者の「声」に耳を澄ませる 3 『フランケンシュタイン』に描かれるケアの倫理 10 アンチ・ヒーロー 『僕のヒーローアカデミア』『外套』 『「性格が悪い」とはどういうことか』『ベル・ジャー』 1 アンチ・ヒーローとは 2 “ギフテッド”の功罪 3 なぜトガヒミコはヴィランになったのか 4 ロマン主義時代の反逆者たち 参考文献一覧 あとがき - 著者プロフィール - 小川 公代 (オガワ キミヨ) (著) 1972年和歌山県生まれ.上智大学外国語学部教授.ケンブリッジ大学政治社会学部卒業.グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.) 専門―ロマン主義文学,および医学史 著書 『ケアの倫理とエンパワメント』 『ケアする惑星』『翔ぶ女たち』(講談社) 『世界文学をケアで読み解く』(朝日新聞出版) 『ゴシックと身体――想像力と解放の英文学』(松柏社)など 訳書 『エアスイミング』(シャーロット・ジョーンズ著,幻戯書房) 『メアリ・シェリー――『フランケンシュタイン』から〈共感の共同体〉へ』(シャーロット・ゴードン著,白水社)