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何処にいようと、りぶりあん 田中美津表現集 | 田中 美津
¥2,750
インパクト出版会 2025年 ハードカバー 276ぺージ 縦190mm - 内容紹介 - 1983年に刊行されて以来、絶版だった田中美津幻の名著、40年ぶりに復刊! ウーマンリブ運動が初声を上げた宣言「便所からの解放」や、連合赤軍事件の渦中に書かれた「永田洋子はわたしだ」など、女性史で避けて通れない重要論考収載。 2025年1月20日刊 はじめに 3 よんどころなく他人【ルビ・ひと】を語れば◉鏡の中のあたし 9 自画像 11 沖縄のおんなたち 34 阿部 定/わが怠惰と諦念を刺す 43 永田洋子はあたしだ 50 私の平塚らいてう批判 58 いま泣いたカラスの唄◉中絶と子殺しと 75 女にとって子殺しとは何か 77 中絶は既得の権利か/あえて提起する 93 おんどろおんどろ/メキシコ闇堕胎事情 101 ごきりぶ【りぶに圏点】ホイホイこの道ひとすじ◉混沌のままに 111 新宿やさぐれブタ箱情話 113 私の殺意は乾いている/しあさってのジョーから太田竜さんへ 151 女だけの共同体 170 燃えよ、コレクティブ 186 窓をあけてよ、りぶりあん◉生きてく手ざわり 201 子連れブタ参上 203 からだからの女性学 214 再々度からだから出発 228 れらはるせ/こどもとおんなのからだ育て 237 ナツビラ再見◉リブの創世期 243 便所からの解放 245 おわりに 264 リブ空に浮かんだ竹トンボ 米津知子 268
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縄文 革命とナショナリズム | 中島 岳志
¥3,080
SOLD OUT
太田出版 2025年 ソフトカバー 432ぺージ 四六変型判 - 内容紹介 - 戦後日本は何につまずき、いかなる願望を「縄文」に投影したのか。 岡本太郎が縄文を発見し、思想家、芸術家たちのなかで縄文への関心が高まった。柳宗悦ら民芸運動の巨匠たちが縄文に本当の美を見いだし、島尾敏雄が天皇以前の原日本人の姿を託し、吉本隆明を南島論へと向かわせた。縄文は日本赤軍のイデオロギーにも取り込まれ、オカルトを経由しニューエイジ、スピリチュアリズムに至る。梅原猛が霊的世界を称揚する縄文論を展開し、「縄文ナショナリズム」を生み出すことになった。それは、一九九〇年代の右傾化現象のなかでさらに裾野を広げている。 戦後日本人の新たな精神史。 あらゆる「日本」が投影される縄文の現代史を網羅し、 その思想の体系を詳述した重要な一冊。 ――いとうせいこう アナーキストも保守思想家も、縄文には夢をたくしてきた。 その系譜を細大もらさずおいかける、超古代幻想の現代史。 ――井上章一 - 目次 - 序章 戦後日本が「縄文」に見ようとしたもの 火起こし器に魅了される/線刻壁画と死者の世界/プリミティブへの憧憬――ルソーにおける「透明」と「障害」/縄文をめぐる戦後精神史へ 第一章 岡本太郎と「日本の伝統」 縄文発見 日本とは何か/国立博物館「日本古代文化展」/一九五一年十一月七日/日本の伝統とは何か/縄文vs弥生/縄文土器――「アシンメトリーと不調和のバランス」/「四次元的性格」/掲載された写真 対極主義と「日本の伝統」 闘いとしての芸術/人類博物館とマルセル・モース/バタイユとコジェーヴ/日本の「伝統」への失望と「対極主義」/縄文土器に見出したもの/縄文土器論の加筆/秋田の「なまはげ」――原始宗教の現われ/花巻の鹿踊り/民芸運動への懐疑 第二章 民芸運動とイノセント・ワールド 民芸運動と「原始工芸」 東京高等工業学校窯業科/図案家・杉山寿栄男と「原始文様」/芹沢銈介と芹沢長介/日本民藝館での「アイヌ民芸品大展観」 濱田庄司の縄文土器づくり 藤森栄一と白崎俊次/濱田庄司への依頼/縄文人は「日本の民芸の先祖」/古代土器複 製標本がもたらしたもの 最後の柳宗悦 イノセント・ワールド/古丹波の「灰被」/岩偶/「美の浄土」としての縄文 第三章 南島とヤポネシア 島尾敏雄の「ヤポネシア」論 南島論の興隆/大東亜戦争と南島経験/「治癒」と「救魂」/「ヤポネシア」論/古代 の生活が息づく南島 吉本隆明『共同幻想論』と「異族の論理」 吉本隆明『共同幻想論』/島尾敏雄×吉本隆明/「異族の論理」 ヤポネシアと縄文 谷川健一「<ヤポネシア>とは何か」/島尾敏雄の苦悩/縄文へ/縄文という「反体制的異端のバイタリティー」/「未来の縄文」 第四章 オカルトとヒッピー 空飛ぶ円盤と地球の危機 カウンターカルチャー/宇宙人との会見/超古代史へ/日本空飛ぶ円盤研究会と三島由紀夫/CBA(宇宙友好協会)と地球の危機/「古代宇宙人来訪説」と「宇宙考古学」/古代に現れた「太陽円盤」/古代太陽王国vs天皇/遮光器土偶は宇宙服を着ている/手塚治虫『勇者ダン』と「宇宙考古学」/北海道でのピラミッド建設 原始に帰れ!――ヒッピーとコミューン ヒッピーの誕生/新宿・風月堂/「われわれはいまだ知られざる文明の原始人である」 /部族と原始コミューン/「原始に帰れ」/コミューンの行き詰まり/列島改造論と南島/奄美大島の無我利道場/「原子化」から「原始化」へ 第五章 偽史のポリティクス――太田竜の軌跡 偽史と革命 華青闘告発/八切止夫の原住民史観/『日本原住民史』の出版/梅内恒夫「共産主義者 同盟赤軍派より日帝打倒を志すすべての人々へ」/八切史観からの影響とズレ/三人の世界革命浪人(ゲバリスタ)へ 「辺境」への退却 スターリンへの懐疑とトロツキーへの共感/辺境の最深部へ/そして、原始へ/日本帝 国主義の打倒/世界革命浪人(ゲバリスタ)と「反日本」/アイヌへの接近/「アイヌ革命論」と八切史観/梅内論文への応答/第二十六回日本人類学・民族学連合大会への乱入/シャクシャイン像台座削り取り事件から北海道連続テロ事件へ スピリチュアリティ・陰謀論・ナショナリズム 体調不良と「自然観の革命」/自然食=マクロビオティックへの傾倒/「原始の食」を取り戻す/桜沢如一の皇国主義をどう超えるか/再び日本原住民論へ/権藤成卿の社稷/UFO製作と一神教批判/日本人の使命と宇宙計画/家畜全廃論とエコロジー運動/ユダヤ陰謀論・縄文回帰・国粋主義/「縄文スメラミコト皇統」/縄文日本文明が世界を救済する 第六章 新京都学派の深層文化論――上山春平と梅原猛 上山春平の照葉樹林文化論 今西錦司の共同研究グループ/中尾佐助「照葉樹林文化論」の誕生/発想の元となった マナスル登山隊偵察隊/上山春平が探究した「日本文化の深層」/「山岳的」で「山棲み的」な日本文化/柳田國男と江上波夫への批判/盟友・梅原猛との対話 梅原猛――縄文とアイヌ 梅原日本学/「民族の基本的精神」/北海道へ/藤村久孝との出会い/金田一京助とい う壁/大野晋との対決――古代日本とアイヌ語/埴原和郎との出会い/東北への旅/呪術と精霊/「縄魂弥才」の日本/中曽根康弘首相との蜜月/「蘇る縄文」――狩猟採集文化の先進性/日本の精神が新しい世界の原理となる/国際日本文化研究センターへの批判/梅原日本学は国粋主義か/「森の思想」とエコロジー 終章 縄文スピリチュアルと右派ナショナリズム 「縄文」vs「弥生」/縄文左派――<天皇の超克>と<魂の救済>/一九八〇年代――精神世界とナショナリズム/西尾幹二『国民の歴史』と新しい歴史教科書をつくる会/スピリチュアルなナショナリズム あとがき 参考文献 - 著者プロフィール - 中島 岳志 (ナカジマ タケシ) (著) 1975年大阪府生まれ。東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授。大阪外国語大学外国語学部地域文化学科ヒンディー語専攻卒業。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了、博士(地域研究)。北海道大学大学院法学研究科准教授を経て、現職。専門は南アジア地域研究、日本思想史、政治学、歴史学。2005年、『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』(白水社)で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。同年、『ナショナリズムと宗教 現代インドのヒンドゥー・ナショナリズム運動』(春風社)日本南アジア学会賞受賞。主な著書に『秋葉原事件 加藤智大の軌跡』(朝日新聞出版)、『「リベラル保守」宣言』(新潮社)、『血盟団事件』(文藝春秋)、『アジア主義 その先の近代へ』(潮出版社)、『親鸞と日本主義』(新潮選書)、『保守と大東亜戦争』(集英社新書)、『保守と立憲 世界によって私が変えられないために』(スタンド・ブックス)、『自民党 価値とリスクのマトリクス』(スタンド・ブックス)『思いがけず利他』(ミシマ社)など多数。
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裸のネアンデルタール人 人間という存在を解き明かす | リュドヴィック スリマック, 野村 真依子(訳)
¥2,420
柏書房 2025年 ソフトカバー 272ぺージ 四六判 - 内容紹介 - かつて地球には、 私たちとはまったく異なる人類が生きていた―― かれらはなぜ滅んだのか? 美意識はあったのか? その精神構造とは? 現生人類(サピエンス)に都合のいい幻想から脱却し、人間という存在を「ありのまま」に理解しようとする情熱的探究の成果! 赤道直下から北極圏まで駆けまわり、30年にわたり洞窟の地面を掘り続けた、第一人者にして考古学界の異端児による初の一般書。 “この先で、もうネアンデルタール人を同類とみなさないこと、つまりかれらは私たちの諸側面を投影した存在ではないのだと考えることが、なぜ重要なのかを説明しよう。完全に絶滅したこの人類は、私たちの抱く幻想をすべて足し合わせても及ばない存在なのに、私たちの視線でがんじがらめにされてしまった。私たちはかれらを同類に仕立てあげ、ありもしない姿に作りあげた挙げ句、無理やり歪めている。だから、ネアンデルタール人に固有の異質さを取り戻すためにも、私たちが抱いているおなじみの親しみやすさを取り除かなければならない。”(「はじめに」より) - 目次 - はじめに 第一章 ネアンデルタール人の正体 もう一つの知的生命体/ネアンデルタール人に立ち向かう/ネアンデルタール人の魂を探る/人間にとってオオカミはあくまでオオカミ……/絶滅/美術は時代の架け橋/さようなら、わが伴侶。大好きだったよ…… 第二章 北極圏の冒険譚――マンモスの民からクジラの民まで 氷の世界?/寒さを生きる/広大な北の大地を前に/時間との戦い/極地方初の入植者の足跡/見えざる極地の狩猟民/氷に閉ざされた未知の北極圏文明/極北のエデン?/世界の果てへの逃避?/東方と西方からの北進/極地に避難した最後のネアンデルタール人?/マンモスの民からクジラの民へ 第三章 森の食人種? 皆、これを食べなさい……/髄まで食べ尽くされた遺骸が出土/食欲とは無関係のカニバリズム/六年の発掘を経て現れた食人の跡が残る遺体/愛、飢え、貪食/数千年来の知識と戦略/逃げて! 逃げて! あれは人間じゃない!/ネアンデルタール人の儀礼? 第四章 儀礼と象徴?――疑問を検証する ヒト上科の死。先入観を手放す/時間的断絶/森の民からシカの民へ/ネアンデルタール人の成人儀礼? 第五章 ネアンデルタール人の美意識 ネアンデルタール人の芸術、儚い思考/幻想の残骸/落書きと意味のない模倣/最後のネアンデルタール幻想の崩壊?/不格好なかかし 第六章 人間という存在を解き明かす 自己認識について/火の記憶について/愛してる、でも私はそうじゃない……/谷から谷への追跡/歴史の断片的な繰り返し/武器を取れ! 相違の出現/二つの人類の基本的構造が明らかに…… 結論 この生き物を解放せよ 参考文献 - 著者プロフィール - リュドヴィック スリマック (リュドヴィック スリマック) (著) 世界的に有名な先史学者。ネアンデルタール人社会に関する研究の第一人者であり、現在この分野で最も活発に重要な発見を行っている研究者でもある。CNRS(フランス国立科学研究センター)在任。ローヌ渓谷のマンドラン洞窟をはじめ、赤道直下から北極圏までの発掘調査を指揮。「最後のネアンデルタール人社会」に焦点を当て、これらの集団に関する数百の研究論文を著している。その研究は『ネイチャー』、『サイエンス』、『ニューヨーク・タイムズ』、『エル・パイス』などでも紹介されている。本作『裸のネアンデルタール人』は、2022年にフランスで出版されるや否や話題を呼んだ。 野村 真依子 (ノムラ マイコ) (訳) フランス語・英語翻訳者。東京大学文学部卒、同大大学院人文社会系研究科修士課程修了。訳書に『こころを旅する数学』(晶文社)、『問題解決のための名画読解』(早川書房)、『フォト・ドキュメント 世界の母系社会』、『ミューズと芸術の物語 上』(ともに原書房)、『アートからたどる 悪魔学歴史大全』(共訳、原書房)など。
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怪異から妖怪へ | 東アジア恠異学会(編), 大江 篤, 久禮 旦雄, 化野 燐, 榎村 寛之, 佐々木 聡, 久留島 元, 木場 貴俊, 村上 紀夫, 佐野 誠子, 南郷 晃子, 笹方 政紀, 陳 宣聿, 京極 夏彦
¥1,870
文学通信 2024年 ソフトカバー 240ぺージ 新書判 縦195mm 横135mm 厚さ27mm - 内容紹介 - 「妖怪」はなぜ生まれたか。「妖怪」の見かたが変わる! 人は何かに出会ったとき、それを「怪異」と認識し記録に残す。そういった記録されたことばを分析することを重視してきたのが怪異学であり、本書の編者、東アジア恠異学会(ひがしあじあかいいがっかい)である。 動物の異常行動や異常気象など、もとは現象だった「怪異」を起こしていた存在は、時の経過とともに姿形などの輪郭を得て、すこしずつ私たちが知る「妖怪」に変容してきた。 本書はそんな「妖怪」の来歴を丁寧に読み解くことで、より探究心を得、新たな専門知を学ぶことができる入門書であり、近年になり語られるようになった新しい存在、むかしは起きなかった異常な現象についても、怪異学の技法でどう論じていけばいいか、ヒントも得られる実践の書でもある。 第1部「怪異学総説」では、「怪異」と「神」、「妖怪」の基礎とその関係を論じ、第2部「妖怪列伝」では、独立したキャラクター「妖怪」の成り立ちを、鬼、白沢、天狗、鳴釜、河童、一目連、九尾狐、オサカベ、件、水子霊から見ていく。[特別寄稿]チョコレートを食べること(京極夏彦)収録! 執筆は、大江 篤、久禮旦雄、化野 燐、榎村寛之、佐々木聡、久留島元、木場貴俊、村上紀夫、佐野誠子、南郷晃子、笹方政紀、陳 宣聿、京極夏彦。 - 目次 - はじめに─神と怪(大江 篤) 「怪異」を研究する「東アジア恠異学会」とは/怪異学は、記録された語を、分析することを重視/「怪異」研究のキーワードは「媒介者」 ○東アジア恠異学会のご案内 第1部 怪異学総説 [怪異とは何か、怪異学とはどういう学問なのか] 1 「怪異」と怪異学(大江 篤) 1 東アジア恠異学会と「怪異」/2 平安時代の「怪異」/3 神津島の噴火と「怪異」/4 新羅の外寇と「怪異」/おわりに [不可視の存在が語り始めるとき] 2 神─その形成と展開(久禮旦雄) 1 神と祟/2 社と祭/3 卜占と祥瑞/4 託宣と怨霊─語りだす神と霊 [これまでとこれからの「怪異」と「妖怪」の関係] 3 妖怪(化野 燐) 1 いくつもの妖怪/2 現象から存在へ/3 これまでの「妖怪」/4 これからの「妖怪」 第2部 妖怪列伝─どのように成立したか [「鬼」のイメージはどのように成立したのか] 1 鬼─『出雲国風土記』と日本古代の「鬼」(榎村寛之) はじめに/1 『古事記』と『日本書紀』の「鬼」と「鬼状のもの」/2 『出雲国風土記』の「鬼」/3 『出雲国風土記』の「鬼」字の使われ方と「鬼」の本来の姿/4 鬼の具象化─九世紀の事例と比べて/おわりに [神獣はどのように姿を変えていったのか] 2 白沢─俗化する神獣とその知識(佐々木聡) はじめに/1 祥瑞から辟邪へ/2 さまざまな白沢の姿/3 白沢図の流布/4 白沢図画賛の意義とその影響 [「神」か「妖怪」か、時代ごとに移り変わる定義] 3 天狗─天変から信仰へ[久留島元] 1 天狗は神か/2 古代の天狗/3 天狗をまつる/4 天狗と修験/5 天狗と天道 [近世という情報社会の中で膨張する怪異] 4 鳴釜─俗信から科学、そして諧謔へ(佐々木聡) はじめに/1 中国古代以来の祥瑞災異として/2 「自然の怪」から自然科学的理解へ/3 江戸時代の鳴釜神事 [室町から江戸時代まで、河童の歴史をたどる] 5 河童(木場貴俊) はじめに/1 河童は生物/2 河童は研究対象/3 河童を描く/4 河童信仰 [情報発信により地域の神様から妖怪へ] 6 一目連─情報の連鎖と変容(村上紀夫) はじめに/1 十七世紀文献に見える一目連/2 百科事典に掲載される/3 多度社の公式情報/4 香具師による便乗/5 一目連像の拡大 [祥瑞か、凶兆か、狐か、美女か] 7 九尾狐(佐野誠子) 1 祥瑞・凶兆であった九尾狐/2 美女(悪女)の狐/3 九尾狐と妖狐の結合/4 玉藻前の九尾化 [物語に貪欲な近世社会が「神」を消費する] 8 オサカベ(南郷晃子) はじめに/1 姫路城のオサカベ姫/2 『観自在菩薩冥応集』の仕掛け/3 書状について/4 書状をめぐる人々/5 妖怪化するオサカベ/おわりに [近世から近代以降まで、その特徴の変遷] 9 件(笹方政紀) はじめに/1 「件」の文字による特徴/2 皮革にまつわる物語/3 予言をする性質/4 神、あるいは神使としての存在 [水子霊をめぐる言説とメディアのあり方] 10 水子霊─夭逝した胎児の霊はどこに現れ、誰に祟るか?(陳 宣聿) はじめに/1 身の回りの災因と水子霊の創出/2 オカルトブームと水子霊の流布/3 ローカルの文脈で再生産された心霊スポット/おわりに [特別寄稿]チョコレートを食べること(京極夏彦) 参考・引用資料 執筆者紹介 - 著者プロフィール - 東アジア恠異学会 (ヒガシアジアカイイガッカイ) (編) 2001年(平成13)創設。「恠異」をキーワードとして、各分野からの研究者が集い、学際的な研究を続けている学術団体。代表は大江篤(園田学園女子大学教授)。 学会編著書として、『怪異学講義:王権・信仰・いとなみ』(勉誠出版、2021年)、『怪異学の地平』(臨川書店、2019年)、『怪異を媒介するもの』(アジア遊学187、勉誠出版、2015年)、『怪異学入門』(岩田書院、2012年)、『怪異学の可能性』(角川書店、2009年)など。お問い合わせは公式HP(http://kaiigakkai.jp/)まで。 大江 篤 (オオエ アツシ) (著) 園田学園女子大学学長・教授(日本古代史・日本民俗学)。著書に『日本古代の神と霊』(臨川書店、二〇〇七年)、『皇位継承の歴史と儀礼』(編著、臨川書店、二〇二〇年)など。 久禮 旦雄 (クレ アサオ) (著) 京都産業大学准教授(日本法制文化史)。著書に『元号―年号から読み解く日本史』(共著、文春新書、二〇一八年)、『元号読本―「大化」から「令和」まで全248年号の読み物事典』(共著、創元社、二〇一九年)など。 化野 燐 (アダシノ リン) (著) お化け好き、小説家。主な作品・論文に『人工憑霊蠱猫』シリーズ(講談社)、『考古探偵一法師全』シリーズ(KADOKAWA)、「妖怪百家争鳴 妖怪の分類・試論」(『怪』vol.12~22、二〇〇一~二〇〇六年、角川書店)、「「妖怪名彙」ができるまで」(東アジア恠異学会編『怪異を媒介するもの』アジア遊学一八七、二〇一五年、勉誠出版)など。 榎村 寛之 (エムラ ヒロユキ) (著) 斎宮歴史博物館学芸員(王権・祭祀・怪異に関する事いろいろ)。著書に『女たちの平安後期―紫式部から源平までの200年』(中公新書、二〇二四年)、『律令天皇制祭祀と古代王権』(塙書房、二〇二〇年)など。 佐々木 聡 (ササキ サトシ) (著) 金沢学院大学准教授(中国社会史、宗教文化史、書誌学)。論文に「中国歴代王朝における天文五行占書の編纂と禁書政策」(水口拓寿編『術数学研究の課題と方法』汲古書院、二〇二二年)、「通俗信仰と怪異―前近代中国の基層社会における災異受容史」(東アジア恠異学会編『怪異学講義』勉誠出版、二〇二一年)など。 久留島 元 (クルシマ ハジメ) (著) 同志社大学嘱託講師(日本中世文学、説話。天狗説話と修験の関係)。著書・論文に『天狗説話考』(白澤社、二〇二三年)、「狐火伝承と俳諧」(『朱』六十二、二〇一九年)など。 木場 貴俊 (キバ タカトシ) (著) 京都先端科学大学准教授(日本近世文化史)。著書・論文に『怪異をつくる―日本近世怪異文化史』(文学通信、二〇二〇年)、「近世怪異の展開と近代化」(『史潮』九十四、二〇二三年)など。 村上 紀夫 (ムラカミ ノリオ) (著) 奈良大学教授(日本文化史)。著書に『怪異と妖怪のメディア史―情報社会としての近世』(創元社、二〇二三年)、『近世京都寺社の文化史』(法藏館、二〇一九年)など。 佐野 誠子 (サノ セイコ) (著) 名古屋大学教授(中国仏教志怪)。著書に『怪を志す―六朝志怪の誕生と展開』(名古屋大学出版会、二〇二〇年)など。 南郷 晃子 (ナンゴウ コウコ) (著) 桃山学院大学准教授(近世の説話、伝承。特に怪異譚およびキリシタン説話)。著書・論文に『なぜ少年は聖剣を手にし、死神は歌い踊るのか―ポップカルチャーと神話を読み解く17の方法』(共編著、文学通信、二〇二四年)、「『老媼茶話』の魔術」(斎藤英喜編著『文学と魔術の饗宴・日本編』小鳥遊書房、二〇二四年)など。 笹方 政紀 (ササカタ マサキ) (著) 東アジア恠異学会会員(見世物、化物屋敷等で使用される怪異・妖怪)。著書・論文に『予言獣大図鑑』(文学通信、二〇二三年)、「戦時に件(クダン)を語る訳―戦時流言に関する一考察」(『世間話研究』二十七、二〇一九年)など。 陳 宣聿 (チン センイツ) (著) 東京理科大学嘱託助教(宗教学)。著書に『「水子供養」の日台比較研究―死者救済儀礼の創造と再構築』(晃洋書房、二〇二三年)など。 京極 夏彦 (キョウゴク ナツヒコ) (著) 小説家、意匠家。一般社団法人日本推理作家協会監事。主な著書に『百鬼夜行』シリーズ(講談社)、『巷説百物語』シリーズ、『談』シリーズ(KADOKAWA)、『書楼弔堂』シリーズ(集英社)など。
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互恵で栄える生物界 利己主義と競争の進化論を超えて | クリスティン・オールソン, 西田美緒子(訳)
¥3,190
SOLD OUT
築地書館 2024年 ハードカバー 320ぺージ 四六判 縦195mm 横135mm 厚さ27mm - 内容紹介 - ダーウィン進化論以降、適者生存、競争に勝ったものが生き残るとされてきた。 しかし、土壌微生物、植物、昆虫など、生物同士がいかに緊密に協力しあっているかが、 近年の研究で次々と明らかになっていく。 自然への理解と関わりを深め、 行動を起こした各地の研究者、農場主、牧場主、市民たちを訪ね歩き、 生物界に隠された「互恵」をめぐる冒険を描く、驚きと希望のリポート。 - 目次 - はじめに─私たちはダーウィンの洞察を誤ったやり方で世界にあてはめていないだろうか 楽観的でいる以外に選択肢はない 植物と土壌微生物の互いに生命を与え合うパートナーシップ 科学は人間が自然からの収穫の限度を理解する道具 第1章 地面の下にある「ギブ・アンド・テイク」のタペストリー 森林生態学者スザンヌ・シマードと「マザーツリー・プロジェクト」 皆伐して一種類のみの苗木で森を作ることへの違和感 菌根菌のネットワークが森林にもたらす意味とは 私たちはまだ十分詳しく調べきれていないだけ サーモンが森にもたらす恵み ポプラと根粒菌 次に生きる共同体にDNAをもたらすすべてのもの─森の記憶を記録する 第2章 もっとよい隠喩(メタファー)が必要 「ごまかす」生き物たち 不可解な相利共生 社会情勢と科学 無政府主義者にしてすぐれた生物学者でもあったクロポトキン 利己主義と闘争の生物界 穏やかな選択がもたらすもの 第3章 私たち一人ひとりが生態系 大気中に漂う微生物 多種多様な細菌 すべての生き物は微生物叢の宿主 臨機応変に振る舞う微生物 自然とのつながり 土と健康 第4章 砂漠を湿地に変える アメリカ西部を水で潤す 瀕死の川 持続可能な放牧 ビーバーの復活 タッグを組んだ牧場主と役人と科学者 第5章 自然を育てる農業 昆虫学者、農業研究に乗りだす 土壌炭素と微生物 環境再生型農業と科学者 化学的混乱から環境再生へ 積み上がる成功事例 土地に適した種子の消失 参加型育種と農場主 スイートコーンをめぐる攻防 第6章 鳥たちと一緒にコーヒーを 生態学者と有機栽培コーヒー農園 土地の共用か、それとも節約か コーヒー農法集約化の影響 3番目の役者 害虫予防の原則 森林農業と野生生物 第7章 尾根の頂上から岩礁までを癒やす ミッドコースト流域協議会の歩み サーモン復活への道のり ネズミとサンゴ礁 サンゴと藻類と魚と鳥 第8章 青々とした街で暮らす 厳しい気候と屋上緑化 バイオフィリック・シティーズ シンガポールの取り組み わずかな草木でも効果を発揮 都市に水路を取り戻す 環境教育の格差をなくす 個人の庭から自然に優しく ニューヨーク緑化プロジェクト 都市で進化する動物たち 再び、ビーバー登場 半寄生植物が少しだけ許せない 謝辞 訳者あとがき 索引 - 著者プロフィール - クリスティン・オールソン (クリスティンオールソン) (著) クリスティン・オールソン(Kristin Ohlson) オレゴン州在住のライター、作家。 『Discover』誌ほかさまざまな媒体に記事やエッセイが掲載されている。 土壌微生物と植物の共生関係から農業・牧畜の将来を鮮やかに描いた 『The Soil Will Save Us』(2014 年)は大きな反響を呼んだ。 西田美緒子 (ニシダミオコ) (訳) 翻訳家。津田塾大学英文学科卒業。 訳書に、『FBI 捜査官が教える「しぐさ」の心理学』『動物になって生きてみた』『世界一素朴な質問、宇宙一美しい答え』(以上、河出書房新社)、 『細菌が世界を支配する』『プリンストン大学教授が教える" 数字" に強くなるレッスン14』(以上、白揚社)、 『心を操る寄生生物』『猫はこうして地球を征服した』(以上、インターシフト)、 『第6の大絶滅は起こるのか』『月の科学と人間の歴史』『太陽の支配』(以上、築地書館)ほか多数。
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新百姓 2号「米をくう」 | 一般社団法人新百姓(編集)
¥3,150
ている舎 2024年 ソフトカバー 254ぺージ B5変型判 縦242mm 横182mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 便利で安定した現在の米供給システムは、ありがたいもの。 しかし、効率のみを重視するあまり、稲作から炊飯まで、「米をくう」営みの中に溢れていた つくる喜びや楽しみも、失われてきたのではないでしょうか? 安定した米供給システムを土台にするからこそ、安心して、思いっきり「米をくう」で遊ぶ。 そんな新しい社会は、どうやったら実現できるのか? そんな想いのもと、本号では、 『まぁまぁマガジン』編集長で文筆家の服部みれいさん、 『米の日本史』などで知られる稲作文化研究の第一人者・佐藤洋一郎さん、 『小さな田んぼでイネづくり』などの著者で、石垣島で稲作に取り組む笹村出さんをはじめ、 常識に囚われずに、文明、テクノロジー、文化、技と知恵の各視点から、 「米をくう」を探究してきた先輩方との対話を通じて、新しいものの見方、最先端の問い、創造の余白に触れて参りました。 読めば、お米を釜で焚いてみたくなる。 読めば、自分で田んぼをやってみたくなる。 読めば、炊きたてのご飯がいつもの何倍も愛おしくなる。 そんな一冊になっていると思います。 また、奇しくも今年は米不足が話題となりました。 その意味でも、多くの方が「米をくう」への関心を高めているタイミングであり、興味を持っていただけるのでは、と考えております。 * * * * * * * * * * * * ■『新百姓』とは:人間の創造性の解放を促す雑誌 『新百姓』では、「なぜ人類はいまだに毎日を遊んで暮らせないのか?」 (Why can’t we be playful everyday?)を根底の問いに掲げています。 効率性や規模の拡大を最優先に追求する経済のあり方、 人間一人ひとりがそれに従順であるように求められる巨大な社会システム。 そういったものに疑問を持ち、それを単に敵として抗うのではなく、 その巨大なシステムすら遊び道具として活用する、 そんな新しい生き方を探究している人たちの 問いと実践の物語を紹介する雑誌です。 毎号、古来から人間が行ってきた根源的な営みを1つずつ特集テーマに掲げ、 その意味を深め、捉え直して転回することを試みます。 目次 017 Chapter 01 新百姓的考現学 020 どうすれば私たちは繋がりを取り戻せるだろうか? Korpi家の田植え 028 日々の暮らしから自分を解放するには? [インタビュー]服部みれいさん 044 ハッキンチェア 049 Chapter 02 特集 米をくう 1)文明と物語の視点から 060 そもそも人間にとって「米をくう」って何? [インタビュー]佐藤洋一郎さん 072 人類と「米をくう」のコンテキスト 076「米をくう」と人類 1「米をくう」の起源 / 2 畑作牧畜文明と稲作漁撈文明 3「米をくう」と世界の信仰 / 4「米をくう」の現状 5「米をくう」の品種と栽培方法 / 6 栄養源としての「米をくう」 7「米をくう」さまざまな調理法 086 「米をくう」で遊ぶ [数学の視点から] [寄稿]小林知樹さん 2)デザインと科学の視点から 094 どうすれば「米をくう」はもっと楽しくなるか? [インタビュー]日吉有為さん 106 「米をくう」で遊ぶ [デザインの視点から [寄稿]田中 淳さん 108 レベル別「米をくう」の道具 112 ハンドツール | アルファ米 116 「米をくう」と最先端テクノロジー 3) 道具と知恵の視点から 124 どうすれば「米をくう」をこの手でつくり出せるか? [インタビュー]笹村 出さん 142 「米をくう」の単位 146 「米をくう」の本質の探究者 福岡正信 150 「米をくう」10の型 154 一隅から | 藝術農民 4) 調和・喜び・からだの視点から 162 どうすれば私たちは「米をくう」で遊べるか?① [インタビュー]長坂潔暁さん 180 どうすれば私たちは「米をくう」で遊べるか?② [インタビュー]義本紀子さん 192 「米をくう」と日本の信仰 196 糸波の構造 | 田の神様ってなんだ? 204 いま、うしなわれつつある風景 | どぶろく祭り 208 23世紀の昔話 | おむすびころりん 212 道の具 | 五十嵐窯の鎬飯碗 216 YABABON [002号参考図書] 220 「米をくう」探究の旅 ツールガイド 236 編集後記「稲作は芸術だ」 239 Chapter 03 巻末付録 240 『新百姓』99のテーマ 242 新百姓、これまでの物語 / 『新百姓』と一緒に企んでください! 245 じぶん革命! Revolubon! 246 写真解説 250 新百姓1号取扱店 252 ご寄付のお願い&3373名限定会員募集のご案内 / 2号制作を支えてくれた寄付者の皆様
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新百姓 1号「水をのむ」 View of Paradigmshifters | 一般社団法人新百姓(編集)
¥3,150
ている舎 2023年 ソフトカバー 250ぺージ B5変型判 縦242mm 横182mm 厚さ14mm - 内容紹介 - 封じられた人間の創造性の解放を促す雑誌です。 効率性や規模の拡大を最優先に追求する経済のあり方、 人間一人ひとりがそれに従順であるように求められる巨大な社会システム。 そういったものに疑問を持ち、新しい生き方を探究している人たちの問いと実践の物語を紹介します。 毎号、「水をのむ」「米を食う」「カミを祭る」「遊戯をつくる」など、 古来から人間が行ってきた根源的な営みを1つずつ特集テーマに掲げ、 その意味を深め、捉え直して転回することを試みます。 * * * * * * * * * * * * 【発行部数限定制について】(1号は限定6,966冊) 『新百姓』は発行部数を限定し、増刷を行いません。 裏表紙に印字してある番号「123※/6966」は、「個体番号※総発行部数※」を示すことで、書籍の固有性と価値を証明します。 なお本書の内容自体は、WEBにて日英中3ヶ国語にて、無償で公開いたします。 このような発行部数限定制を導入した背景は、大好きなまちの書店と、そんな書店があるまちの景色を守りたいからです。 書籍自体の発行部数が限定されることで、まちの書店が「ここにしかないもの」のある貴重な場所になっていく。 これは、わたしたちにとって、つくっては余らせ、大量に捨てる現在の出版や流通のあり方とは違う、新しい出版と書店のあり方を模索する試みです。 新しい試みですので、なにかとご不便をおかけすることもあるかもしれません。 ともにこの企みの仲間として、楽しんでいただければ幸いです。 - 目次 - 006 新百姓宣言 027 Chapter1 新百姓的考現学 028 どうすれば都市をもっと自由に遊べるか? フラワーチャリ 036 システムの中でどうすれば冒険を楽しめるか? [インタビュー] 関野吉晴さん 052 ハッキンチェア 056 制服女史 063 Chapter2 特集 水をのむ 1) 文明と物語の視点から 076 そもそも人間にとって「水をのむ」って何? [インタビュー] 中沢新一さん 090 「水をのむ」の始まりって? [探究者へのQ&A] 山極壽一さん 092 人類と「水をのむ」のコンンテキスト 094 「水をのむ」と身体メカニズム 096 サイズ別 地球型生命系にとっての「水」の役割 2) デザインと科学の視点から 108 どうすれば誰もが「水をのむ」で遊べる未来をつくれるか? [インタビュー] 北川力さん 122 どうすれば自分たちで「水をのむ」の仕組みをつくれるか? [インタビュー] ヘンリー・グロガウさん 3) 調和・喜び・からだの視点から 140 どうすれば私たちは「水をのむ」を愛し、楽しめるか? [インタビュー] 牧野俊博さん 146 糸波の構造|若水取りってなんだ? 156 道の具|琉球ガラス 158 いま、うしなわれつつある風景|かばたの水を汲んで飲む 160 [寄稿] 詩人たちの「飲水」事情 施小煒さん 4) 道具と知恵の視点から 170 どうすれば「水をのむ」をこの手でつくり出せるか? [インタビュー] 小濱さん一家 184 「水をのむ」で健康な体をつくるには? [探究者へのQ&A] 森下克也さん 190 「水の器」探究地図 192 ハンドツール|Lifestraw & Sawyer 194 やってみた。|神田川の泥水を啜る 196 一隅から|オノ暮らし 205 Chapter3 新百姓の見方 206 人間の創造性を解放する『建築』って? [寄稿] 連勇太朗さん 208 23世紀の昔話|アリとキリギリス 212 YABABON [001号参考図書] 214 MUSIC / MOVIES 220 『新百姓』99のテーマ 222 なんで『新百姓』は99のテーマを探究するの? 232 新百姓に至る問いの変遷 234 「あなたは間違っていない」001号 編集後記にかえて 236 ヨハクの付録 244 写真解説
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編めば編むほどわたしはわたしになっていった | 三國 万里子
¥1,650
新潮社 2022年 ハードカバー 232ぺージ 四六判 縦191mm 横132mm 厚さ17mm - 内容紹介 - ずっと息苦しさを感じていた少女が、ニットの世界に居場所を見つけるまで。「書く」ことは「編む」ことと似ている──。学校になじめなかった自分と父との関係、おもしろいことが大好きだった母、人生の道標となった叔父のこと、アルバイト先で出会った夫との恋。傷つきながらも一歩ずつ進み、ニットデザイナーとなった著者。その半生を追ううちに、読者それぞれの「あの頃」が蘇る極上のエッセイ集。
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中動態の世界 意志と責任の考古学 | 國分 功一郎
¥990
新潮社 2025年 新潮文庫 ソフトカバー 528ぺージ 文庫判 縦151mm 横106mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 誰かを好きになる。これは能動か受動か。好きになろうとしたのでもなければ、好きになるよう強いられたのでもない。自分で「する」と人に「される」しか認めない言葉は、こんなありふれた日常事を説明することすらできない。その外部を探求すべく、著者は歴史からひっそりと姿を消した”中動態“に注目する。人間の不自由さを見つめ、本当の自由を求める哲学書。時代を画する責任論を新たに収録。
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結婚の奴 | 能町みね子
¥825
文藝春秋 2025年 文春文庫 ソフトカバー 256ぺージ 文庫判 - 内容紹介 - 文庫版特別篇「書くことがないということについて」を加筆。 解説は山崎ナオコーラさん! 誰かと暮らしたい。「結婚」がしたい。 でも、恋愛風のやりとりを経るのは面倒にもほどがある――。 20年近いひとり暮らしの果てに、 自分の世話をしない自分を許せなくなった著者は、 同居相手をもとめて「偽装結婚」を思い立つ。 さて、どうするか? ほぼ初対面のゲイの男性にSNSで接触をはかったところ、 おもいがけない好反応がかえって来て……。 異色かつ壮大な試みのすべてを記す話題の書が、 待望の文庫化! 文庫化にあたり加筆した特別篇も必読です。
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女性議員は「変な女」なのか | 野田 聖子, 辻元 清美
¥1,210
小学館 2025年 小学館新書 ソフトカバー 224ぺージ 新書判 - 内容紹介 - 男社会で働くすべての女性たちへ! 祖父が国会議員の野田聖子と 実家はうどん屋の辻元清美。 生まれも育ちも正反対なのに、 なぜか仲の良いふたり。 「家に帰っても冷蔵庫は空っぽ(涙)」(辻元) 「いい人がいたら紹介するから」(野田) などと、本音トークが炸裂! そんな彼女たちは、 約30年もの間、超男社会の国会の中で、 「女のくせに変な人」と指差されながら、 己の信念に従って、議員を続けてきた。 それゆえ、対談は、 郵政民営化選挙や連立政権での造反など 乗り越えてきた政局や 党派を超えた協力によって成立した NPO法や児童ポルノ禁止法……、 そして現在進行中の選択的夫婦別姓の裏側、 また、次世代の女性議員のために作った塾や 若い議員に寄せる期待にまで話はおよぶ。 セクハラ・パワハラ、 おひとり様の悲哀、 育児・介護に老後など、 働く女性に共通に降りかかる悩みについても 深くえぐってくる。 後半はジャーナリストの長野智子氏をファシリテーターに、 政治家や企業重役の 一定の定数を女性に振り分ける クオータ制についての鼎談。 どう働き、どう政治にコミットしていくかを 改めて考えさせる 元気あふれるふたりのかしまし対談。 【編集担当からのおすすめ情報】 政治の本ですが、 難しいことはそんなに書いてありません。 政治家だからといって特別な人ではなく、 同じようなことで悩んで、挫折して、 幸せを感じて仕事を続けていることが伝わります。 政治について考えてみたいという人の とっかかりとしても最適です。
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ネコ学 あなたの猫と最高のコミュニケーションをとる方法 | クレア・ベサント, 三木直子(訳)
¥2,640
築地書館 2025年 ハードカバー 296ぺージ 四六判 縦195mm 横135mm 厚さ21mm - 内容紹介 - 野生動物のまま人間と同居する――――猫ほど個体差が激しい動物はいない。 だからこそ、行動、しぐさからトイレ、食事まで、 いっしょに暮らす猫について、あなたが知っておくべきことは多い。 英国の慈善団体インターナショナル・キャットケアの 最高責任者を28年にわたって務めた著者が、 科学的かつ現実的なアプローチで、そのすべてを、1冊にギュッと凝縮。 - 目次 - はじめに 猫という種を尊重し、個々の猫を理解するために すべての動物のなかで最も個体差が大きい 人間とは違う生き物の世界を理解する楽しみ 1 猫の「エッセンス」 猫はどのようにして人間の生活の一部になったのか? イエネコに残る野生の特徴 猫はこの世界をどのように見ているのか? 視覚と聴覚/触覚/嗅覚と味覚/猫の動き 他の猫とのコミュニケーション 匂いの交換/ボディランゲージ 音を使ったコミュニケーション (交尾の声と喧嘩の声/母猫と子猫の会話/成猫同士の声によるコミュニケーション 鳴き声による猫と人間のコミュニケーション/猫が発するその他の音) 2 人間と暮らす猫の行動に影響を与えるもの 猫と人間の共同生活 猫がペットになるまで 短い感受期──子猫の成長過程 感受期──生まれてから最初の2か月が大切 母猫の妊娠中のストレス 年齢──6つのライフステージ 去勢処置をするかどうか 猫の生育環境──家とその周辺 家の中と外の境目 餌と水の置き場所 トイレ 爪をとぐ場所 他の猫との同居 他の外猫 猫に優しい庭 猫の匂いを保持する 人間が猫のためにする選択 室内飼いか、外飼いか/予測可能性 身体的な健康と精神的な健康 猫に近づくには 3 あなたの猫の性格を知る 猫の行動の動機──猫の感情を垣間見る 性格とは何か? 猫の個性 育種と遺伝子の影響 クローニングから学んだこと 猫の毛色は性格に影響するか? 経験と性格 4 人は猫に何をしてほしいのか? 私たちはなぜ猫を愛するのか? 撫でたり抱いたりさせてくれること 話し相手になってくれること 他者に必要とされる必要性を満足させてくれること 飼い主の相手をしてくれること 人間と同じように考えたり感じたりすること 私たちの「愛情」を喜んで受け取ること 自分や自分の友人、家族と喜んで一緒にいること 他の猫と一緒にいたがること 清潔で、家の中を荒らさないこと 5 猫のニーズと欲求は人が猫のために求めるものと違うのか? 猫の視点 自立、選択肢とコントロール 猫が安全と感じるには すべての危険を除外できるか 安全・安心な環境と猫がしたいことの食い違い 食べ物と飲み物 健康で、疼痛や怪我を避けること 健康と幸福への好調なスタート/ワクチン接種/ノミと寄生虫の駆除 良い食生活/去勢と避妊/注意を怠らないこと/病気の兆候に気づくこと 痛みの兆候に気づくこと/獣医による診察のストレスと怖さを最小限にすること 人間といて「淋しくない」こと 他の猫との共同生活 自然に振る舞えること グルーミング/(清潔を保つためのグルーミング/コミュニケーションのためのグルーミング/グルーミングをするそれ以外の理由) トイレの場所/爪とぎ/狩りと遊び/睡眠 6 猫好きとはどういう人たちか? 猫は猫好きをどう思うのか? 猫好きな人の特徴 猫は人間をどう見ているのか? 猫に気に入られるには 人間のほうからコミュニケーションを求めるなかれ 猫のふり見て我がふり直せ 猫だって飼い主が好き ゆっくりとしたまばたきは信頼の証 飼い主の声と匂いに安心する 7 私たちは猫を利用している? 抜爪 問題を抱えやすい純血種 純血種とは何か?/スコティッシュフォールド/マンクス ペルシャ猫とエキゾチック/すべての猫種の繁殖を継続すべきか? 猫の幸福についての疑問/ハイブリッド種 善意からの行動がうまくいかない場合 猫は私たちの心の支えになるか? 8 猫との対話 猫はなぜ人の言うことをきかないのか? 猫に主導権を与える コミュニケーションを促す 猫が発する音に応える 喉をゴロゴロ鳴らす/声を使ったコミュニケーション 視線や指が示す先は猫に伝わるか? まばたきによる意思の疎通 遊びを通じて絆をつくる 猫のどこに触ればいいか 触られるのが嫌な猫 室内飼いの猫のために特に注意しなくてはいけないこと あなたの猫はどんなタイプか? 多頭飼いが飼い主と猫の関係に与える影響 あなたはどんな飼い主か? 猫から学ぼう 9 我が家の猫の場合──私たちはどうやって会話するか 猫との暮らし 猫紹介 猫同士の関係 猫同士の関係と「テル」 飼い主の注目を要求する 猫に触るとき 猫には自分の名前がわかるのか? 猫を飼う喜び 謝辞 訳者あとがき 索引 - 著者プロフィール - クレア・ベサント (クレアベサント) (著) クレア・ベサントは、獣医による猫の治療からペットとしての猫の理解、 さらには飼い主のいない野良猫の最適な世話の仕方に至るまで、 人間と猫の関わりのあらゆる側面において猫がより暮らしやすい世界をつくることを目指す慈善団体、 インターナショナル・キャットケアの最高責任者を28年にわたって務めた。 猫に関する著作も多く、これまでの著作に『The Nine Life Cat』『What Cats Want』『The Ultrafit Older Cat』 『Cat - the Complete Guide』『The Complete Book of the Cat』『Haynes Cat Manual』などがある。 三木直子 (ミキナオコ) (訳) 東京生まれ。国際基督教大学教養学部語学科卒業。 外資系広告代理店のテレビコマーシャル・プロデューサーを経て、1997年に独立。 訳書に『マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険』(ダイヤモンド社)、 『CBD のすべて 健康とウェルビーイングのための医療大麻ガイド』(晶文社)、 『コケの自然誌』『錆と人間 ビール缶から戦艦まで』 『植物と叡智の守り人 ネイティブアメリカンの植物学者が語る科学・癒し・伝承』 『英国貴族、領地を野生に戻す 野生動物の復活と自然の大遷移』(以上、築地書館)、他多数。
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じぶんでよめる さかなずかん | 成美堂出版編集部
¥1,100
成美堂出版 2021年 ハードカバー 96ぺージ B5変型判 - 内容紹介 - 『じぶんでよめる さかなずかん』は、文字に興味を持ちはじめた子どもに、「さかな」をとおして、自分で本を読む楽しさを伝え、知的好奇心を引きだす図鑑です。 大切なお子さまへ、プレゼントしてはいかがでしょう。 幼児が聞いてもわかる徹底的にかみくだいたわかりやすい解説つき。ひらがな解説なので子ども自身でも読めます。 - 目次 - ◆ うみ ◆ <そとうみのさかな> マグロ / サバ / カツオ / シイラ / カジキ / アジ / カンパチ / ブリ / サヨリ / トビウオ / サメ / エイ / マンボウ ほか <そとうみのいきもの> ウミガメ / クラゲ / イカ <すなぞこのさかな> アンコウ / カレイ / ヒラメ / ホウボウ / ノドグロ / キス / アナゴ / ウミヘビ <すなぞこのいきもの> カニ / タラバガニ / エビ / シャコ ほか <ひがたのさかな> トビハゼ / ムツゴロウ / カブトガニ ■ しおひがりにいってみよう! <いわばのさかな> タイ / ホンソメワケベラ / コブダイ / サクラダイ / マツカサウオ / タツノオトシゴ / カサゴ / メバル / ダンゴウオ / ウツボ / タラ / フグ / ハリセンボン / カワハギ ほか ■ いわに、よくにた「かい」 <いわばのいきもの> ヒトデ / ウニ / ナマコ / フナムシ / イソギンチャク / フジツボ / イソガニ / ヤドカリ / タコ / オウムガイ ■ ふしぎなかたちの「かい」 ■ つめたいうみの「かい」 <サンゴしょうにすむさかな> ルリスズメダイ / カクレクマノミ / ナンヨウハギ / チョウチョウウオ / ミノカサゴ / カミソリウオ / ピグミーシーホース / ナポレオンフィッシュ / ナンヨウブダイ / オジサン ほか <サンゴしょうのいきもの> ヒョウモンダコ / オニヒトデ / パイプウニ / ニシキエビ / オオシャコガイ <ふかいうみのさかな> シーラカンス / ラブカ / ゾウギンザメ / タチウオ / リュウグウノツカイ / キンメダイ / チョウチンアンコウ <ふかいうみのいきもの> ダイオウグソクムシ / メンダコ / キタカブトクラゲ ◆ かわ ◆ <うみとかわ たびをするさかな> サケ / アユ / ワカサギ / シシャモ / ウナギ / ボラ / スズキ <かわにすむさかな> オイカワ / ウグイ / イワナ / ヤマメ / アマゴ / イトウ / アカザ / カジカ / カワヨシノボリ <おがわ・いけのさかな> メダカ / ナマズ / ドンコ / ドジョウ / アブラハヤ / タナゴ / コイ / フナ / ライギョ / ブラックバス / ティラピア / アリゲーター・ガー ■ かわ・いけの「かい」 <おがわ・いけのいきもの> クサガメ / カエル / テナガエビ / ザリガニ / サワガニ ◆ せかいの いろいろなさかな ◆ ピラニア / ピラルク / アロワナ / ハイギョ / チョウザメ / テッポウウオ / デンキウナギ ◆ かんしょうぎょ ◆ エンゼルフィッシュ / ネオンテトラ / レインボーフィッシュ / ベタ / ミドリフグ / グッピー / キンギョ / ニシキゴイ
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ちょっと変わった環境の本 ミツバチがもたらす世界平和 | エリン・ケルシー, クレイトン・ハンマー(絵), 桑田 健(訳)
¥2,640
化学同人 2025年 ハードカバー 64ぺージ A4変型判 - 内容紹介 - この本のなかには、惑星(つまり地球)のいまの状態について、なんの希望ももてないようなメッセージがつまっているわけじゃない。気候変動は、みんなや、みんなの小さな妹や、アービングおじさんのせいだといっているわけでもない。あまりにも大きすぎてどうにもならないような困った問題を伝えるつもりもないよ。そうそう、「絶滅」なんて言葉はほとんど出てこないんだ。それどころか、この本を読めば、みんな希望がもてるようになるかもしれない。もしかすると、幸せだと思うかもしれない! みんなと地球上のすべてのものの、びっくりするようなつながりを探検する旅にしゅっぱーつ! - 目次 - 1章 ファストファッション そろそろスローで行こう! 2章 おなかをすかせた星 満腹にさせて! 3章 最新技術の星 サイバー革命だ! 4章 人間の力 みんなから出るエネルギー!
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イラストで見る都市伝説の歴史 | アダム・オールサッチ・ボードマン, ナカイサヤカ(訳)
¥2,200
マール社 2025年 ソフトカバー 128ぺージ A5変型判 縦202mm 横152mm 厚さ11mm - 内容紹介 - 森の中の足跡、迷い込んでしまう幻の場所、ベッドの下に潜む不気味な男の噂……。 人類は様々な文明を通じて、我々の間に潜んでいるかもしれない、人ならざるものに夢中になってきました。 本書では、世界中の奇妙で恐ろしく、時に珍妙な都市伝説の数々を収録。 各時代の恐怖のトレンドが好奇心を刺激する一冊です。 ネス湖の怪物や謎の猿人イエティ、未確認動物モスマンの目撃談。 月面着陸や家電にまつわる、ショッキングな噂から伺える未知への恐れ。 南極の秘密の入り口や地獄に通じる井戸など、人々の想像力を刺激する地下世界。 知らぬ間に家にいる犯人、飲み物への混入、毒のドレス……。身近なものに潜む噂。 恐怖の赤い部屋や怪人スレンダーマンなど、インターネットの発達によって生まれた恐怖。 都市伝説にインスピレーションを受け、恐怖を娯楽とした創作物の数々。 古代から現代までの都市伝説を、著者の俯瞰的な視点と軽快な語り口、ポップなイラストで図解します。 目次 ・はじめに 都市伝説とは何か? 懐疑的調査 都市伝説の広がり方 ・近代以前 ⽔の怪異 奇妙な⽝たち 失われた都市 吸⾎⻤ 幽霊 小さな光 ・近代 乱痴気騒ぎ チェックアウト 巨⽊伝説 海の惨劇 地球空洞説 戦時の伝説 謎の消失 ・20世紀中頃 未確認動物学(UMA学) イエティ 道の噂 UFO テーマパーク・アトラクションの怪談 メディアの伝説 現象 恐ろしい運命 ビッグフット 宇宙の物語 モスマン ・ポストモダン期 犯人は家に浸入ずみ 不気味な汚染 UMA図鑑 爆笑 傑作だ 見知らぬ人々 ゼロックス・ロア 動物のおふざけ 地下の秘密 悪魔の仕業 奇妙な場所 恐ろしい科学技術 都市伝説の品々 ・メタモダン期 テレビゲーム 映画の都市伝説 ピエロがやってきた 遠方からの来訪者 夢の世界 伝説の悪役・怪人図鑑 デバンク(謎解き)テレビ番組 インターネットの発明 儀式 幻の場所 メディアに登場する都市伝説 UMA写真 現代の都市伝説 都市伝説に関わる(現実の)人々 グロサリー(⽤語集) もっと詳しく知りたい⼈向けの参考⽂献 もっと詳しく知りたい⼈向けの映像作品 索引 - 著者プロフィール - アダム・オールサッチ・ボードマン (著) イギリス、リーズを拠点に、イラストレーター、アニメーター、ライターとして活動する。細部への興味に突き動かされ、明瞭さを追求する彼の作品は、規則的な線と大胆な色彩で構成されているのが特徴である。著書に、『イラストでわかる映画の歴史いちばんやさしい映画教室』(フィルムアート社)(原題『An Ilustrated History of Filmmaking』)、『イラストで見る UFOの歴史』(原題『An Ilustrated History of UFOs』)、『イラストで見る ゴーストの歴史』(マール社)(原題『An Ilustrated History of Ghosts』)がある。また、イギリス国立メディア博物館、ガナーズベリー・パーク博物館などでも彼のイラストが使われている。アズボーン、エコノミスト、スクリベリア、デロイトなど企業との仕事も多く、ダイレクトで分かりやすく情報を伝えるために、遊び心に溢れた作品を提供している。 ナカイサヤカ (訳) 翻訳家、ライター。ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)運営委員。絵本翻訳者として出版翻訳をスタート。主な訳書に「『探し絵ツアー』シリーズ」(文渓堂)、『代替医療の光と闇』、『反ワクチン運動の真実』、『さらば健康食神話』(地人書館)、『イラストで見る UFOの歴史』、『イラストで見る ゴーストの歴史』(マール社)。共著『科学リテラシーを磨くための7つの話』(あけび書房)。『超能力事件クロニクル』(彩図社)など、ASIOS名義の本にもライターとして参加している。
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私たちの暮らしに生かせる 南極レシピ | 渡貫 淳子
¥1,760
家の光協会 2025年 ソフトカバー 112ぺージ A5判 - 内容紹介 - 食料価格の高騰が続くこの時代に、救世主のようなレシピ本! ごみに溢れる日本で、1人1人ができることはたくさんあります。 南極という極限の地で1年間、調理隊員として30人分の料理を作り続けた渡貫淳子さん。食材の追加調達はなし、ごみは一切捨てられない環境で、どのように食事を作っていたのでしょうか。その工夫やアイディアは、日本に暮らす私たちにも役立つことばかりです。 お金をかけずに上手に食材を使いきる方法、無駄なくごみを出さないリメイク料理、買い物に行かなくてもすむ食材の繰りまわし方、特別な材料は使わず、忙しい人でも簡単に作れるシンプルな家庭料理の数々。残りものをおいしく食べきれると心もスッキリ、気持ちよさにもつながります。 目次 第一章:毎日のごはん作りに役立つ南極レシピ 残りものカレー/煮ものの残りでちらしずし/炊き込みチャーハン/おさかなコロッケ/なんでも野菜のチヂミ/お総菜ケークサレ ほか 第二章:本当においしい冷凍野菜のレシピ 冷凍アボカド/冷凍揚げなす/冷凍枝豆/冷凍じゃがいも/冷凍かぼちゃ/冷凍とろろを使ったメニュー 第三章:缶詰と乾物のアイディアレシピ ツナ缶/さばの水煮缶/コーン缶/麩/ひじき/切り干し大根を使ったメニュー 第四章:捨てられがちな食材の活用レシピ 大根の皮、ブロッコリーの芯や葉/かぶの葉、大根の葉/長ねぎの青い部分/フルーツの皮や芯/かたくなったパン/しけったのり/天かすを使ったメニュー - 著者プロフィール - 渡貫 淳子 (ワタヌキ ジュンコ) (著) 第57次南極地域観測隊の調理隊員。30代後半に南極地域観測隊の調理隊員への夢を抱き、3度目のチャレンジで合格。昭和基地史上2人目の女性調理隊員(民間人では初)。南極でよく作っていた「悪魔のおにぎり」をモデルに、某コンビニチェーンが商品化したことでも注目される。
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みえないもの | イリナ・グレコ
¥1,980
柏書房 2025年 ソフトカバー 240ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 「最初に『何かすごい』と思い、それがずーーーーーっと止まらず、一冊全部がそうだった。」 ――斎藤真理子(翻訳家) デビュー作『優しい地獄』で読書界に衝撃を与えた、ルーマニア出身の文化人類学者イリナ・グリゴレ、最新作。 娘たちと過ごす青森の日々。ふとよみがえる故郷ルーマニアの記憶。そして、語られてこなかった女たちの物語――。 「彼女の人生をスクリーンのようなものでイメージとして見せられたら、彼女の語らなかったことが見えて、あの夜ニュースを見た人たちも彼女を理解できたかもしれない」(本書より) 虚実を超えて、新たな地平を切り開く渾身のエッセイ。 今までに書かれたどんな日本語よりも、鮮烈なことばをあなたに。 - 目次 - ■コロナくんと星の埃 ■鬼は来ない日も来る ■蛍が光る場所 ■逃げたパン ■天王星でルビーの雨が降っている ■団地ラボラトリー ■ダンゴムシに似ている ■ナメクジの世界 ■野良犬 ■ドリームタイム ■綿飴、いちご飴とお化け屋敷 ■きのこ雲 ■狼が死んでいた ■死んでも生きる ■葡萄の味 ■結婚式と葬式の間 ■ゴダールが死んだ年に ■みえないもの ■何も意味しないとき、静かに朝を待つ ■何も意味しないとき、燃えている森の中を裸足で歩いて、静かに朝を待つ ■卵を食べる女 ■蜘蛛を頭に乗せる日 ■初恋と結婚した女 ■Ghosted ■果実の身代わり ■あとがき 著者プロフィール イリナ グリゴレ (イリナ グリゴレ) (著) 文化人類学者。1984年ルーマニア生まれ。2006年に日本に留学し、一時帰国後、2009年に国費留学生として来日。弘前大学大学院修士課程修了後、2013年に東京大学大学院博士課程入学。青森県内を主なフィールドに、獅子舞や女性の信仰を研究する。2023年にはバヌアツで女性を対象としたフィールドワークを始めている。キーワードはイメージ、自然観、死生観、有用植物、霊魂。著書に『優しい地獄』(亜紀書房、2022年)。
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優しい地獄 | イリナ・グリゴレ
¥1,980
亜紀書房 2022年 ソフトカバー 256ぺージ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ20mm - 内容紹介 - 『雪国』を読んだ時「これだ」と思った。 私がしゃべりたい言葉はこれだ。 何か、何千年も探していたものを見つけた気がする。 自分の身体に合う言葉を。 -------------------------------------- 社会主義政権下のルーマニアに生まれたイリナ。 祖父母との村での暮らしは民話の世界そのもので、町では父母が労働者として暮らす。 川端康成『雪国』や中村勘三郎の歌舞伎などに魅せられ、留学生として来日。 いまは人類学者として、弘前に暮らす。 日々の暮らし、子どもの頃の出来事、映画の断片、詩、アート、人類学……。 時間や場所、記憶や夢を行ったり来たりしながらつづる自伝的なエッセイ。 《本書は、社会にうまく適応できない孤独な少女の記録であり、社会主義から資本主義へ移っていくルーマニアの家族三代にわたる現代史でもある》 - 目次 - ■生き物としての本 上 ■生き物としての本 下 ■人間の尊厳 ■私の遺伝子の小さな物語 上 ■私の遺伝子の小さな物語 下 ■蛇苺 ■家 ■マザーツリー ■無関心ではない身体 ■自転車に乗っていた女の子 ■天道虫の赤ちゃんは天道を見ることができなかった 上 ■天道虫の赤ちゃんは天道を見ることができなかった 下 ■なんで日本に来たの? ■シーグラス ■ちあう、ちあう ■透明袋に入っていた金魚 ■社会主義に奪われた暮らし ■トマトの汁が残した跡 ■冬至 ■リボンちゃんはじめて死んだ ■毎日の魚 ■山菜の苦味 ■優しい地獄 上 ■優しい地獄 下 ■パジャマでしかピカソは描けない ■紫式部 ■あとがき 五歳の娘は寝る前にダンテ『神曲』の地獄の話を聞いてこう言った。 「でも、今は優しい地獄もある、好きなものを買えるし好きなものも食べられる」。 彼女が資本主義の皮肉を五歳という年齢で口にしたことにびっくりした。 - 著者プロフィール - イリナ・グリゴレ (イリナ グリゴレ) (著) 1984年ルーマニア生まれ。2006年に日本に留学し2007年に獅子舞の調査をはじめる。一時帰国後2009年に国費留学生として来日。弘前大学大学院修士課程修了後、東京大学大学院博士課程に入学。主な研究テーマ北東北の獅子舞、日本で生活して女性の身体とジェンダーに関する映像人類学的研究。現在はオートエスノグラフィー、日本における移民の研究を始めている。
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台所探検家、地球の食卓を歩く | 岡根谷 実里
¥1,980
SOLD OUT
WAVE出版 2025年 ソフトカバー 287ぺージ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ20mm - 内容紹介 - 野菜、卵、ミルク、肉、魚、穀物……。 わたしたちの食卓は様々な食材に支えられています。 しかし、他の国々では、それらの食材がどんな料理になり、どのように食卓に並び、人々の暮らしの風景を作り出しているのか、案外知られていないものです。 本書では、世界の台所探検家として世界各地の数多くの家庭を訪れてきた著者が、食材と人との関わりという身近な視点から、その土地のくらしをつぶさに伝えます。 台所にある身近な食べものが、世界の未知なるくらしを知るきっかけとなるような一冊です。 --------------------------------------- もくじ はじめに この本で紹介する国と地域 1章 多彩な野菜たちと出会う台所 【じゃがいも】 アンデス高地の寒さで作る保存食 3種のじゃがいもが織りなすやさしいスープ 徹底した合理主義 じゃがいもの美学 【トマト】 ふるさとの味はジュースのようなトマト カラカラの砂漠で作る絶品トマト料理 【なす】 ぴりりと辛くふわりと甘い揚げなすの変身 巨大焼きなすはつぶしてレモンで 【かぼちゃ】 かぼちゃがまるでキャンディ 洗面器いっぱいズッキーニの肉詰め 【にんじん】 クリスマスディナーの主役級にんじんボックス にんじん色に染まる山盛りご飯 【唐辛子】 独立記念日は甘くて巨大な唐辛子料理 幸せの国の食卓を彩る唐辛子料理 「粉唐辛子」に要注意 COLUMN(1)たかがポテサラ、されどポテサラ ─世界ポテサラ探訪記─ 2章 変幻自在な卵とミルク 【卵】 世界一の卵大国 目玉焼きには何をかけるか ティーポットで作る卵餃子 変幻自在な卵とミルク 【牛乳】 新鮮な牛乳は二度おいしい 世界各地の文化を映す「いつもの牛乳」 【ヨーグルト】 夏を乗り切るひんやりスープ 草原のカチカチヨーグルト 塩の欠乏が生んだ乳と肉の酸っぱい食卓 【チーズ】 インドに豆腐の兄さんがいた キャラメルのごとくブラウンチーズ さけるチーズ 本物との遭遇 COLUMN(2)「乳」とは何か? 3章 肉と魚の命をいただく 【牛肉】 牛肉大国らしい日曜朝のホームセンター 叩くとふわふわ乾燥牛肉 【豚肉】 丸焼きを超える豚のごちそう料理 ココナッツで育つ豚は脂身がとける 【鶏肉】 からあげ屋になる夢が叶った一日 鶏は魚か? 【ソーセージ】 朝限定フレッシュな白いソーセージ ソーセージとプリンの意外な関係 夜市の屋台ソーセージ 【魚】 新鮮な魚は醤油ではなくココナッツミルクで 現代の魚は陸で育つ 氷の国の寒風が作る干し鱈 COLUMN(3)大豆は本当に畑の「肉」だった 4章 穀物が支える毎日の食卓 【米】 葉っぱに包まれ脇役に徹する米 「白いご飯」の思い込み お米大国の限りなく広いお米の世界 【小麦(パン)】 共同窯のパン職人 パンはオーブンでできるのみにあらず 【小麦(麺)】 子ども大好きなやわらかパスタ 麺の引っ張りが命 ラーメンの親戚 【とうもろこし】 とうもろこし加工は4000年前からの知恵 練り粥づくりは力仕事 【豆】 インドの台所は豆天国 アジアの納豆は調味料? COLUMN(4)「主食」とは何か 5章 笑顔が咲くおやつタイム お米が甘いデザートに パリパリとろりの特大チーズケーキ キラキラ輝く工芸品のようなひとくち菓子 昆布も肉もスイーツに 屋台パフェ 家族の時間を作るクリスマスクッキー おわりに - 著者プロフィール - 岡根谷 実里 (オカネヤミサト) (著) 世界の台所探検家。1989年長野県生まれ。 東京大学大学院工学系研究科修士修了後、クックパッド株式会社に勤務し、独立。 世界各地の家庭の台所を訪れて一緒に料理をし、料理を通して見える暮らしや社会の様子を発信している。 30以上の国と地域、170以上の家庭を訪問。講演、執筆、研究などを行う。 京都芸術大学客員講師、立命館大学BKC社系研究機構客員協力研究員、大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)連携研究員。 著書に『世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる』(青幻舎)、『世界の食卓から社会が見える』(大和書房)『世界ひと皿紀行 料理が映す24の物語』(山と渓谷社)など。
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映画夜話 | 蓮實 重彦
¥2,750
リトルモア 2025年 ハードカバー 340ぺージ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ25mm - 内容紹介 - 「映画館」という神聖な空間で語られる扇情的な映画論。 世界に誇る例外的な名画座=シネマヴェーラ渋谷で 約20年にわたり登壇してきた 20の大人気トークイベントを収録。 今すぐ映画館に駆けつけたくなる、甘く危険な語りの数々。 「ことによると、 人びとを映画館に向かわせるには、 悪意を秘めた何ごとかの方が 遙かに有意義であるかもしれません。 だとするなら、いかなる悪意とも 深く戯れる覚悟があると、 ここで秘かに告白しておきます。」 ─ 序文より ロバート・アルドリッチ、ドン・シーゲル、ジョン・フォード、ダグラス・サーク、吉田喜重、加藤泰、フィルム・ノワール、B級映画……。 トーク関連特集上映の詳細なデータ、あらすじも収録。 往年のファンはもちろん、“蓮實入門”としても最高の1冊。 〈 映画ファン垂涎、ゲストとのトークも収録! 〉 大九明子(映画監督)、久保田智子(兵庫県姫路市教育長/元TBSアナウンサー)、瀬川昌久(ジャズ評論家)、岡田茉莉子(俳優) 倍賞美津子(俳優)、鈴木則文(映画監督) / 聞き手・山根貞男(映画評論家) 内藤由美子(シネマヴェーラ渋谷支配人) - 著者プロフィール - 蓮實 重彦 (ハスミ シゲヒコ) (著) 1936年東京生まれ。東京大学文学部フランス文学科卒業。1965年パリ大学にて博士号取得。東京大学教養学部教授を経て、1997年から2001年まで東京大学総長をつとめる。文芸批評、映画批評、小説など執筆活動は多岐にわたる。1978年、『反=日本語論』で読売文学賞、89年、『凡庸な芸術家の肖像 マクシム・デュ・カン論』で芸術選奨文部大臣賞、2016年、『伯爵夫人』で三島由紀夫賞を受賞。1999年にはフランス芸術文化勲章コマンドールを受章する。映画雑誌「リュミエール」創刊編集長。著書は他に『反=日本語論』、『フーコー・ドゥルーズ・デリダ』、『表層批評宣言』、『映像の詩学』、『シネマの記憶装置』、『映画の神話学』、『映画 誘惑のエクリチュール』、『監督 小津安二郎』(同書の仏訳はフランス映画批評家連盟文芸賞を受賞)、『ハリウッド映画史講義』、『映画狂人』シリーズ、『「ボヴァリー夫人」論』、『ショットとは何か』3部作、『ジョン・フォード論』、共著に『映画千夜一夜』(淀川長治、山田宏一)、『誰が映画を畏れているか』(山根貞男)、『映画長話』(黒沢清、青山真治)など多数。
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【サイン本】踊れ、愛より痛いほうへ | 向坂 くじら
¥1,870
河出書房新社 2025年 ソフトカバー 136ぺージ 四六判 - 内容紹介 - 初小説にして芥川賞候補作となった『いなくなくならなくならないで』に続く、向坂くじらの小説第二弾! 幼い頃から納得できないことがあると「割れる」アンノは、愛に疑念を抱いていて――
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よくわからないまま輝き続ける世界と 気づくための日記集 | 古賀 及子
¥1,870
大和書房 2025年 ソフトカバー 304ぺージ 四六判 縦188mm 横130mm 厚さ18mm - 内容紹介 - 岸政彦さん・花田菜々子さん推薦! ZINE発!日記文学の新星が綴る小さな試み“やってみた” いつもの日常に小さな試みを取り入れてみたら――? *** 2024年の6月から10月のあいだ、週に3日から4日、“暇をふせぐ”ための簡単なトピックを生活に組み入れてみることにした。その日々の日記をまとめたのがこの本だ。 ポリシーを破ってめぐりめぐって日記を書くために何かし続けた。そこには非日常ではない、日常がかすかにふるえるような手応えがあった。 *** 23年ごしでハーゲンダッツのクリスピーサンドを食べる / 喫茶店で回数券を買う / 朝のラジオを外で聴く / かつてのバイト先に行く / 小学生の頃に読んでいた少女漫画雑誌を買う / 資格を取ろうと思い立つ / 駅にあるワーキングブースを使う 等々…! やったことないけど、ちょっと気になる…日常にあふれている小さな試み。 よくわからないまま輝き続ける世界に飛び込んで、得た気づきを集めた日記本です。 - 目次 - はじめに 1章 身近な未体験にふれる 2章 過去を振り返って思い出すように気づく 3章 アナログの質感に気づく 4章 あたらしい暮らしに気づく 5章 自分がやってこなかったことをやる 6章 家事に気づく 7章 身近な未体験にふれる おかわり おわりに
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暮しのヒント集 今日はなにを | 暮しの手帖編集部
¥1,980
暮しの手帖社 2025年 ハードカバー 240ぺージ 文庫判 - 内容紹介 - 本誌連載「暮らしのヒント集」を書籍化した大人気シリーズ、待望の第4集です。 日々の暮らしを豊かにする315のヒントと、俳優・市川実日子さんの巻末インタビューを収録。飾っておきたくなるような美しい装釘で、贈りものにもぴったりです。
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ウーマン・トーキング ある教団の事件と彼女たちの選択 | ミリアム・テイヴズ, 鴻巣 友季子(訳)
¥1,518
KADOKAWA 2025年 角川文庫 ソフトカバー 288ページ 文庫判 右開き - 内容紹介 - WOMEN TALKING by Miriam Toews,2018 「これは必読!『侍女の物語』から抜けだしてきたよう」マーガレット・アトウッド(←NHK Eテレ「100分de名著」で話題) 「私たちは子どもを守りたい」 教団で起きた大量レイプ事件。「悪魔の仕業(しわざ)」「作り話」とされてきたが、実は身内による犯行だった。実話にもとづくサスペンス! あるキリスト教系団体の村(コロニー)で起きた大量レイプ事件。最年少の被害者は3歳の少女。それは「悪魔の仕業(しわざ)」「作り話」とされたが、実は身内の8人の男による犯行だった。彼らを保釈させようと村の男たちが外出する2日間。女たちは子どもを守るために未来を選ばねばならない。何もしないか、闘うか、村を出ていくか。文字の読めない女たちの会議(ウーマン・トーキング)が始まる。実話にもとづくサスペンス。マーガレット・アトウッドが「必読」と絶賛。第95回アカデミー賞脚色賞映画、原作! 「これは必読! この驚異的で、悲しく、衝撃的にして心を打つ小説は現実の事件を元にしており、まるで『侍女の物語』から抜けだしてきたようだ」M・アトウッド 「痛烈……悪の本質、自由意志の問題、集団的責任、文化決定論、そして何よりも赦しについてふれる」ニューヨーク・タイムズ カバーイラスト/千海博美 カバーデザイン/鈴木成一デザイン室 - 目次 - 六月六日 オーガスト・エップ、会議前に記す 六月六日 女性たちの話し合いの議事録 六月六日 オーガスト・エップ 夜、会議と会議の間に記す 六月七日 女性会議の議事録 六月七日 会議の後にオーガスト・エップ記す 謝辞 訳者あとがき - 著者プロフィール - ミリアム・テイヴズ (ミリアム テイヴズ) (著) カナダのマニトバ州出身の作家。祖先はウクライナからの移住者で、メノナイト信徒の両親のもとに生まれる。代表作は本作の他、『Fight Night』『All My Puny Sorrows』『A Complicated Kindness』など(すべて未邦訳)。著作はアトウッド・ギブスン・トラスト・ライターズ小説賞を二度も授与され、本作はアトウッドから「これは必読! 『侍女の物語』から抜けだしてきたよう」と評された。また、本作は2022年に映画化され、第95回アカデミー賞脚色賞を受賞した。 鴻巣 友季子 (コウノス ユキコ) (訳) 1963年、東京生まれ。翻訳家、文芸評論家。英語圏の現代文学の紹介と共に古典新訳にも力を注ぐ。『風と共に去りぬ』『嵐が丘』『灯台へ』(すべて新潮文庫)の新訳を手がける。他訳書に、マーガレット・アトウッド『誓願』(ハヤカワepi文庫)、同『ペネロピアド』(角川文庫)、クレア・キーガン『ほんのささやかなこと』(早川書房)など多数。『文学は予言する』(新潮選書)、『ギンガムチェックと塩漬けライム』(NHK出版)など評論書も多い。